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(これがブログの良いところ)。それでも天気マークだけの天気予報よりずっと多くの情報が得られる・・・はず?
   


 これ、昨日06時から18時まで12時間の推計気象分布をアニメ化したもの。
 「推計気象分布」は、アメダス気象衛星の観測データ等をもとに気温と天気のきめ細かな分布を算出し、視覚的に把握できる情報

推計気象分布アニメ4日191105

 北陸以北の日本海側では、ほぼ一日中曇りがちで時雨れていたことがわかります。

 また、昨日は近畿地方で「木枯らし1号」を観測。
 日本海側を中心に北寄りの冷たい風が吹いて、妙高山や火打山など2000m級の山々でも冠雪し、日本海は高波の所が多くなりました。

 このため、秋の山歩きを断念したり、地域によっては3連休というのに釣りのボートを出すことも出来ない状況になったようですけど・・・
 昨日のニュースや天気予報で「連休最終日は行楽日和となって・・・」というフレーズを何度か耳にしました。

 「全国ネットならもっと気配りしろよ!」「東京の空しか見えていないんだろう!」なんて野暮なことは言いません。
 だけど天気に係わる仕事をするなら、「もうちょっと外で遊びなさいよ!」「パソコンばかり見ていないで旅をしなさいよ」と言いたいKasayanです。

 もちろんKasayanのように”外遊びをしすぎる”のはおススメしませんけど。
 (本州の全ての海岸線を風を頼りにヨットから見ることができたのは大きな自信になっています)



1、向こう一週間は低温傾向?・・・続報


 昨日の記事で、「次の週末にかけて低温傾向が続くかも?」なんてことを書きました。

 台風シーズンが終わったと思えばいきなり晩秋!?(ステーキならイイんだけど)
 気になる方も多いでしょうから、今日は続報をお伝えしたいと思います。

週間気温グラフ191105
(図をクリックすると拡大します)

 例によってまずは向こう一週間の気温傾向(平年差)の最新データから。

 昨日のデータと比較しておきましたが、週末にかけて北日本中心に低温傾向が続く点については変わらず。
 むしろ計算のバラツキが小さくなり、低温傾向で推移するこことがより確からしくなったと言えそうです。

 では、なぜ低温傾向が続くのか?
 その理由を週間予報の作成に用いられる「明後日から6日間の高層天気図」を使ってザックリとまとめておきました。

週間高層天気図191105
(図をクリックすると拡大します)

 左側の図は、地上の空模様の骨格といえる500hPa(上空約5500m)の気圧配置。
 右側の図は、地形や日変化を受けにくい850hPa(上空約1500m)の気温分布。

 日本付近の天気や気温は、津軽海峡付近に停滞する冬の寒気を運ぶ偏西風強風帯(濃い水色の矢印)と、南岸に停滞する秋の空気を運ぶ偏西風強風帯(薄い水色の矢印)に支配されていて・・・

 10日(月)頃にかけて、北海道には-30℃以下の冬の寒気を伴った寒冷渦(低マーク:寒気を運ぶ偏西風が大きく蛇行し、ついには流れから切り離された寒気の渦)や上空の気圧の谷(偏西風の南側への蛇行域)が断続的に通過。

 周期的に天気が変化するもののコンスタントに寒気が南下し、平年を大きく下回る低温傾向で推移することがわかります。

 一方西~東日本では、悪天パワー(地上の低気圧や雨雲を活発にするチカラ)を持った上空の気圧の谷(赤の点線:偏西風の南側への蛇行域)と、好天パワー(地上の高気圧や晴天域を強めるチカラ)を持った上空の気圧の尾根(水色の点線:偏西風の北側への蛇行域)が、2日~3日ほどの周期で交互に通過。

 気圧の谷が通過する7日~8日頃に一時的に太平洋の暖湿気が流れ込んで気温が上昇するものの、平年並みかやや低め・・・秋本番の陽気が続くことがわかります。

 ひと言で「寒気が南下して低温傾向」と言われますけど、2本の偏西風強風帯によって影響範囲や影響の仕方が大きく異なるようです。

 ということで・・・寒くなる理由がわかった後は、最も気になる寒気の南下に伴う具体的な空模様・・・
 気象庁が普通の天気予報(短期予報・週間予報)の作成に用いているGSMモデル(スーパーコンピューターによるシミュレーションを使って、寒気の南下の底と思われる週末9日(土)から10日(日)の空模様をチェックしておきました。

GSM週末3コマ191105
(図をクリックすると拡大します)

 ご察しの通り・・・9日(土)は、冬の寒気を伴った上空の気圧の谷(赤の点線:偏西風の南側への蛇行域)が北日本を通過。

 夜にかけて西高東低 冬型の気圧配置が形成され、強まる北風に乗って0℃~ー6℃以下の雪の目安となる下層寒気が南下してくることが予想されています。

 このため低温傾向の底となり、日本海側では時雨模様、脊梁山脈周辺では初冠雪の便りが続々と発表され・・・
 ‐6℃以下の寒気が南下する北海道では札幌など平野部でも降雪、降る量によっては積雪になる状況が予想されています(また今年も「積雪する」というオジサンには???な表現が多くなるんでしょうね)。

 また10日(日)には、好天パワー(地上の高気圧や晴天域を強めるチカラ)を持った上空の気圧の尾根(水色の点線:偏西風の北側への蛇行域)の東進に対応して西から高気圧が張り出してくるものの・・・
 早朝は放射冷却現象が強まって、たぶん・・・今季一番の冷え込みに。
 遅れていた初氷の便りも各地で発表されることになりそうです。

 とはいっても・・・まだ先のこと・・・計算値を読み上げただけにすぎませんから、最新情報を入手の上、それぞれの地域(タイヤ交換が脳裏をよぎりますね)、それぞれの生活(凍霜害が気になる農家の方もいらっしゃいますよね)のリスクを回避してください。

 府県週間天気予報(更新11時・17時): http://www.imocwx.com/weekd.htm
 府県週間天気予報(マークの予報): http://www.jma.go.jp/jp/week/  


2、今日の空模様・・・天気は回復傾向だけど・・・日本海側は再び下り坂!


 それでは今日の空模様


 (1)今朝の実況・・・予報のスタートライン


 今日も新潟県境信濃町 野尻湖畔からのブログ更新。

野尻湖畔191105

 木々の間から見える空は・・・たぶん快晴!
 差し込む日差しに紅葉が輝いて見えますが・・・・

 この時期、良く晴れて風が弱いとなると発生するのが放射冷却現象。

野尻湖畔まど191105

 最寄りの信濃町アメダスの最低気温は‐1.3℃(06時10分)で東京なら真冬の気温。

 窓ガラスにはびっしりと露がついています。

 ※長野 初霜 平年比08日早 昨年比04日遅
  長野 初氷 平年比同じ 昨年比04日遅

 そんな今朝の実況ですが・・・

実況191105

 大陸から高気圧が張り出してきたとはいえ、東~北日本は西高東低 ゆるやかな冬型の気圧配置。

 昨日に引き続き、新潟~山形付近には時雨の雲が観測されています。

 衛星の水蒸気画像を見ると・・・好天パワー(地上の高気圧や晴天域を強めるチカラ)をを持った上空の気圧の尾根(水色の点線:偏西風の北側への蛇行域)が北日本に接近しているものの・・・
 西~東日本には、悪天パワー(地上の低気圧や雨雲を活発にするチカラ)を持った後続の上空の気圧の谷(赤の点線:偏西風の南側への蛇行域)が接近中。

 大陸の高気圧が張り出して好天ベースで推移しそうに見えるんだけど・・・どうなるの??

昨日19時から今日07時まで12時間のレーダー画像と07時の推計気象分布

全国レーダー07時まで191105

 ※新潟~山形の日本海側の山沿いでは、いったん冬型の気圧配置になるとどんよりとした雨・雪雲がなかなか消えてくれません。
 冬場に南国旅行もイイですけど、冬なら冬らしいところ・・・酒田とか村上あたりの温泉場に長逗留して空を眺めるのも気象の勉強にはイイですよ。





 (2)今日の空模様・・・気象庁発表のGSMモデル


 それでは、今日これからの空模様・・・

 気象庁発表のGSMモデル(スーパーコンピューターによるシミュレーション)を使ってポイントを詳しくチェックしておきましょう。
GSM5日191105

(図をクリックすると拡大します)

 まずは上段の図・・・地上の空模様の骨格にあたる上空の気圧配置。

 日中、好天パワー(地上の高気圧や晴天域を強めるチカラ)を持った上空の気圧の尾根(水色の点線:偏西風の北側への蛇行域)が通過する北日本は、一時的に回復するけれど・・・
 夜にかけて-30℃以下の寒気を伴う寒冷渦(寒気を運ぶ偏西風が大きく蛇行し、ついには流れから切り離された寒気の渦)が接近。
 再び下り坂に向かい、大気の状態も不安定になることが予想されます。

 一方、西~東日本では、実況でチェックしたように悪天パワー(地上の低気圧や雨雲を活発にするチカラ)を持った上空の気圧の谷(赤の点線:偏西風の南側への蛇行域)が・・・それも複数回、断続的に南東進。
 中でも-20℃以下の寒気を伴う上空の気圧の谷(ピンクの点線)が今日の西~東日本の空模様を左右することになりそうです。

 で・・・このような空模様の骨格に対応して地上では・・・下段の図・・・北日本はいったん高気圧の晴天域が広がるものの・・・夜にかけて低気圧と寒冷前線が接近。
 大気の状態が不安定になって、前線通過時には落雷や突風等の激しい現象の発生が心配されます。

 一方、‐20℃以下の寒気を伴う上空の気圧の谷の通過が予想されている西から東日本・・・
 拍子抜けするほど降水域が予想「されていません」。

 ここ数日で大陸の冷涼で乾燥した空気が優勢になり、天気図を崩したくても雨雲の原料が枯渇している状態で・・・海面から暖湿気が供給されやすい東シナ海や南岸で、気圧の谷(黄色の破線:等圧線が高気圧側に湾曲している低圧部)限定で下層雲や弱い雨雲が形成されるに留まるようです。

 ただ・・・それだけに、暖湿気の供給がありさえすれば、思わぬ局地的な雨や予想以上の曇り空になってしまうこともあるわけですけど・・・考えすぎ??




 (3)気象庁MSMモデルで空模様を具体的にイメージ


 それではGSMモデルで確認したチェックポイントを確認しつつ・・・

 解像度の高いMSMモデル(スーパーコンピューターによるシミュレーション)を使って、今日~明朝の空模様を具体的にイメージしておきましょう。

全国流線アニメ191105


 紫色は下層雲。

 北日本に寒冷前線が上陸するのは夕方以降。
 風向きが急変するとともに、ブリ起こし、ハタハタ起こしの雷とともに冷たい雨がザッと降り、急速に気温が低下することになりそうです。

 特に北海道では未明以降-6℃以下の寒気が南下
 地上気温が最も下がる早朝、積雪の札幌にササラ電車が登場する光景が見られるかもしれません。
 (すすき野で飲みたくなりますね)

 一方、西日本と東日本の太平洋側は晴天ベースで推移。
 沿岸にアヤシイ収束線が形成されそうですけど、南西諸島や伊豆諸島を除いて心配する必要はなさそうです。



 府県天気予報(更新5時・11時・17時): http://www.imocwx.com/yohoud.htm
 府県天気予報(マークの予報 天気分布をチェック: http://www.jma.go.jp/jp/yoho/
 気象庁時系列予報: http://www.jma.go.jp/jp/jikei/
  (マークの予報は府県天気予報の括弧内(テロップ番号)をマーク表示したもの)

 府県週間天気予報(更新11時・17時): http://www.imocwx.com/weekd.htm
 府県週間天気予報(マークの予報): http://www.jma.go.jp/jp/week/     

 気象庁発表GSM・MSMモデル 無料サイト: http://weather-gpv.info/
 アメリカ気象機関(NOAA)GFSモデル: http://mag.ncep.noaa.gov/
 アメリカ海軍 HP GFSモデル: https://www.fnmoc.navy.mil/wxmap_cgi/index.html?tab=global#global
 ヨーロッパ中期予報センター(ECMWF): http://www.ecmwf.int/en/forecasts/charts/catalogue

 専門の天気図は以下のURLで、無料で入手可能です。
          http://n-kishou.com/ee/exp/exp01.html?cd=fxfe502&cat=e2
        http://www.hbc.co.jp/weather/pro-weather.html


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