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 昨日(7日)の夕方、長野市上空は濃いオレンジの夕焼けに。

北アルプス7日191208

 赤以外の波長の光が、いわゆるレイリー散乱によって特に散乱しやすい状況なのかな?などと考えながら帰宅。
 カメラを持っていなかったのですが、女房が北アルプス方面の空を撮影してくれました。

 はるか昔、大学時代は化学専攻だったKasayan。
 レイリー散乱もミー散乱も、光の吸収の基礎となるランベルト・ベールの法則も、フラスコの中の話として学んだので、こんな夕焼けを見ても、地球という巨大なフラスコをイメージしてしまうのです。




1、北半球上空の寒気と、向こう一週間の気温傾向(平年差)とその原因。



 (1)向こう一週間の気温傾向・・・日本付近を上空の気圧の尾根が通過


 さて、今日も北半球上空の気圧配置と寒気の実況天気図(30日21時~昨夜21時)のアニメから。
北半球アニメ191208

 -42℃以下の寒気を伴う上空の気圧の谷(赤の点線:偏西風の南側への蛇行域)が北日本を通過中。

 日本の西には上空の気圧の尾根(水色の点線:偏西風の北側への蛇行域)迫っているので、明日から高温傾向で推移することが予想されます。

 向こう一週間の気温傾向(平年差)の最新データをチェックしてみると・・・

週間気温グラフ191208

 やはり連日の低温傾向は今日で終わり。
 上空の気圧の尾根の通過が予想されている明日から11日(水)にかけては、北日本を中心に平年を大きく上回ることが予想されています。

 また11日(水)以降も、西日本では平年を大きく上回る状態が続き、東~北日本も平年並みか高めで・・・予想のブレ幅はあるものの、高温傾向にブレる可能性が想定される状況です。

 ではなぜ高温傾向が続くのか?具体的な空模様はどうなるんでしょうか??




 (2)向こう一週間の空模様の骨格(高層天気図)と気温急変時の空模様


 ということで・・・明後日から6日間の日本付近の上空の気圧配置と偏西風の様子(空模様の骨格や、寒気の運搬役)を、週間予報作成用の資料を使ってまとめておきました。

週間高層天気図191208
(図をクリックすると拡大します)

 詳細は図中の書き込みをお読みいただくとして・・・

 ポイントは来週前半、上空の気圧の尾根(偏西風の北側への蛇行域)が通過して寒気が北上。

 また、11日(水)~12日(木)にかけて寒気を伴う上空の気圧の谷が通過して、来週後半は西高東低 冬型の気圧配置の骨格が形成されるものの、冬の寒気を運ぶ偏西風強風帯は津軽海峡付近までしか南下せず。
 おまけに、上空の太平洋高気圧が沖縄付近まで張り出すことが予想されています。

 このため冬型の気圧配置になっても北海道限定?
 西~東日本は高気圧優勢で推移するので気温が下がりようもないという状況です。

 では具体的な空模様は?

 気温傾向のグラフでは東~北日本で気温の急降下が予想されており、週間予報資料では寒気を伴う上空の気圧の谷の通過が予想されている11日(水)21時~12日(木)21時の空模様を、気象庁が普通の天気予報(短期予報・週間予報)作成に用いているGSMモデル(スーパーコンピューターによるシミュレーション)を使ってチェックしておきました。

GSM11日12日191208
(図をクリックすると拡大します)

 上段の図は、地上の空模様の骨格にあたる上空の気圧配置と寒気の様子。
 下段の図は、地上気圧と1時間降水量、地形の影響を受けにくい上空約1500mの寒気の様子。

 寒気を伴う上空の気圧の谷が通過する11日(水)は、地上でも気圧の谷が通過。
 日本海を低気圧と寒冷前線が北東進・・・太平洋上でも低気圧と前線が北東進。
 低気圧に暖気が吸い上げられ、雨が降っても15℃以上、場合によっては20℃前後の高温になることが予想されています。

 一方、寒気を伴う上空の気圧の谷が東海上に抜け、後続の上空の気圧の谷が通過する翌12日(木)は、西高東低 冬型の気圧配置に。
 平地降雪をもたらす地上付近の寒気の南下も予想されていますが、東北南部止まりといったところ。
 ひと言でいえば、北日本限定の冬型の気圧配置が予想されています。

 ここ数日、東北以北では急速に積雪が増えるなど早くも大雪が心配される状況になっていて、来週後半も降雪が予想されますけど・・・中部山岳の雪は少なめで推移する可能性が。

 Kasyanの住む長野県・・・せめてスキー場には降ってもらわないと・・・

 府県週間天気予報(更新11時・17時): http://www.imocwx.com/weekd.htm
 府県週間天気予報(マークの予報): http://www.jma.go.jp/jp/week/   


2、今日の空模様・・・冬型の気圧配置 緩む


 それでは今日の空模様


 (1)今朝の実況・・・予報のスタートライン


 今日の長野市街地・・・

菅平191208

 昨日同様曇り空ですけど、雲の底がずっと低い。
 昨日は3000m以上もあったのに、今日は700mを下回っています。

 今朝の最低気温は-2.0℃(02時18分)。
 そんな今朝の実況ですが・・・

実況191208

 衛星の水蒸気画像を見ると、南西諸島から北日本まで、悪天パワー(地上の低気圧や雨雲を活発にするチカラ)を持った上空の気圧の谷(赤の点線:偏西風の南側への蛇行域)が東進中。

 上空の気圧の谷が地上の気圧の谷(低気圧)を東海上に押し出して、再び西高東低 冬型の気圧配置が形成されつつあることが分かります。

 このため北陸沿岸は冷たい雨、東北以北の日本海側では再び雪になっているようですが・・・

 上空の気圧の谷の西側では偏西風が北に蛇行。
 冒頭、北半球上空のアニメでチェックしたように、好天パワー(地上の高気圧や晴天域を強めるチカラ)を持った上空の気圧の尾根(偏西風の北側への蛇行域)がやってきて、早くも冬型の気圧配置が緩むことが予想されます。

昨日19時から今日07時まで12時間のレーダー画像と07時の推計気象分布

全国レーダー07時まで191208







 (2)今日の空模様・・・気象庁発表のGSMモデル


 それでは、今日これからの空模様・・・

 気象庁発表のGSMモデル(スーパーコンピューターによるシミュレーション)を使ってポイントを詳しくチェックしておきましょう。

GSM8日191208
(図をクリックすると原本にリンクします)

 まずは上段の図・・・地上の空模様の骨格にあたる上空の気圧配置。

 北海道では、-30~40℃以下の真冬の寒気と悪天パワー(地上の低気圧や雨雲を活発にするチカラ)を伴った上空の気圧の谷(赤の点線:偏西風の南側への蛇行域)が断続的に通過するものの、偏西風強風帯は次第に東進してオホーツク海へ。
 冬型の気圧配置の骨格はゆ~っくりと弱まることが予想されています。

 また、西~東日本でも上空の気圧の谷がゆ~っくりと南東進。
 谷前面の下り坂エリアが太平洋上に抜けるようです。

 一方、好天パワー(地上の高気圧や晴天域を強めるチカラ)を持った上空の気圧の尾根(水色の点線:偏西風の北側への蛇行域)が日本海と黄海を東進。
 天気は西から好天ベースに向かうようです。

 で・・・このような空模様の骨格に対応して地上では・・・下段の図・・・冬型が緩むとはいえ北海道の回復は遅れ気味。
 今日いっぱい風雪が続く模様。

 一方、西~東日本では上空の気圧の尾根に対応して高気圧が南東進。
 ぐずついていた日本海側も含め、高気圧の晴天域が拡大すると思われます。

 ただ、南東進する上空の気圧の谷に対応して九州沖と東海沖には気圧の谷が停滞。
 たぶん大丈夫だとは思うのですが、沿岸への影響が引っ掛かるところ。

 また、高気圧後面に位置する山陰沖には風の収束線に沿った降水帯が停滞。
 こちらも沿岸への影響が気になります。

 ※海上まで気にする必要はない・・・と思われる方もいらっしゃるでしょうけど、Kasayanの頭の中には「ヨットで航海している自分」がいるので、北はナホトカ、南は台湾~小笠原まで頭上の空模様に含まれるんです。






 (3)気象庁MSMモデルで空模様を具体的にイメージ


 それではGSMモデルで確認したチェックポイントを確認しつつ・・・

 解像度の高いMSMモデル(スーパーコンピューターによるシミュレーション)を使って、今日~明朝の空模様を具体的にイメージしておきましょう。

全国流線アニメ191208

 紫色は下層雲。

 やはり北海道の回復は夜になってから。

 明日にかけて高気圧の晴天域優勢になりそうですけど、東海沖と山陰沖の収束線の行方が気になりますよね?

 なお・・・明日、Kasayanは早朝出発で冬の日本海へ。
 北半球上空のアニメの作成はなんとか・・・
 今日の空模様については必要最小限度の作図とコメントだけになるかも??
 ご了承ください。



 府県天気予報(更新5時・11時・17時): http://www.imocwx.com/yohoud.htm
 府県天気予報(マークの予報 天気分布をチェック: http://www.jma.go.jp/jp/yoho/
 気象庁時系列予報: http://www.jma.go.jp/jp/jikei/
  (マークの予報は府県天気予報の括弧内(テロップ番号)をマーク表示したもの)

 府県週間天気予報(更新11時・17時): http://www.imocwx.com/weekd.htm
 府県週間天気予報(マークの予報): http://www.jma.go.jp/jp/week/     

 気象庁発表GSM・MSMモデル 無料サイト: http://weather-gpv.info/
 アメリカ気象機関(NOAA)GFSモデル: http://mag.ncep.noaa.gov/
 アメリカ海軍 HP GFSモデル: https://www.fnmoc.navy.mil/wxmap_cgi/index.html?tab=global#global
 ヨーロッパ中期予報センター(ECMWF): http://www.ecmwf.int/en/forecasts/charts/catalogue

 専門の天気図は以下のURLで、無料で入手可能です。
          http://n-kishou.com/ee/exp/exp01.html?cd=fxfe502&cat=e2
        http://www.hbc.co.jp/weather/pro-weather.html


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