・このブログは天気図アニメ等、PCに最適化されています。
 スマートフォンでご覧になる方は、ご面倒でも「PC版サイトを見る」に設定願います。
・また、このブログでは専門の天気図を多用し、あえて回りくどいコメントをしています
 読みにくい、難しいと思われた方は飛ばし読みして理解できる図だけをご覧ください
(これがブログの良いところ)。それでも天気マークだけの天気予報よりずっと多くの情報が得られる・・・はず?
   


1、北半球上空の寒気と、向こう一週間の気温傾向



 (1)北半球上空の気圧配置と寒気の動向・・・過去7日間


 今日も日課の北半球上空の気圧配置と寒気の実況天気図(昨夜21時まで7日間)のアニメから。
北半球アニメ200112

 この時期らしく、-42℃以下の寒気が北陸付近までグイグイと南下してくる「(いつもの冬なら )今季最強」と呼ばれるような寒波は有りそうもない状況。

 向こう一週間の気温傾向(平年差)の最新データをチェック(昨日の計算値と比較)しても・・・

週間気温グラフ200112
(図をクリックすると拡大します)

 気温のアップダウンはあるものの、平均すれば平年を上回ることが容易わかる状況が続いています。

 とにかく寒気が南下してこないのですが、昨年、一昨年の北半球上空のデータを見る限り、そもそも北半球全体の寒気が弱いような気がします。
 (下層から上層まで北半球上空の寒気の絶対量を簡単に把握する方法があったら教えてください)

 もっとも、北極の寒気の動向を把握するための指数(北極振動 AOなど)月末頃に大きな転換点があるような「気配」も見えています。

 だとすると・・・毎年心配される立春寒波が大々的に展開されるかも?(根拠はないですよ)
 穏やかに穏やかに、地球の温度調整と天然の雪ダムが満水になることを祈ります。




 (2)南岸低気圧の可能性は??


 さて、暖冬傾向が続くと逆に心配されるのが南岸低気圧による太平洋側の雪。

 一般的に冬型の気圧配置が強まる場所が北上する2月中旬から多発するようになるのですが、暖冬の今季は今日も含めて頻繁に南岸低気圧の通過が予想されています。

 雪国の小雪傾向を心配していたら東京で大雪が降ったなんていう洒落にならない状況も心配されますから・・・
 気象庁が普通の天気予報(短期予報・週間予報)の作成に用いているGSMモデル(スーパーコンピューターによるシミュレーション)がはじき出した目先10日以内に予想されている 南岸低気圧の様子を簡単にピックアップしておきました。

GSM南岸低気圧リスト200112
(図をクリックすると拡大します)

 目先 南岸低気圧の通過が予想されているのが14日(火)~15日(水)頃、17日(金)頃、そして大寒の19日(日)~20日(月)頃の3回。

 「現時点で」「教科書的に判断する限り」太平洋側で雪が降っても積雪まで心配する必要があるのは関東平野周辺の山沿いや長野県中南部だけで済みそうですけど、やはり直前まで気を抜けないと思います。

 また、いずれの場合も日本海に低気圧が予想されている点が特徴的。
 本来冬型の気圧配置がう~んと強まりやすい寒中ですから、北に偏った冬型の気圧配置エリアと、南の南岸低気圧エリアの間に寒気と暖気のせめぎあいエリア(極端に言えば前線帯のようなもの)が停滞している・・・なんてイメージできるかもしれません。

 もちろん、日本海の低気圧の位置や発達次第では、南岸低気圧による雪よりも大雨を心配するようなトンデモナイ状況も考えられます。

 府県週間天気予報(更新11時・17時): http://www.imocwx.com/weekd.htm
 府県週間天気予報(マークの予報): http://www.jma.go.jp/jp/week/   


2、今日の空模様・・・南岸低気圧と日本海低気圧 二つの低気圧に挟まれて・・・


 それでは今日の空模様


 (1)今朝の実況・・・予報のスタートライン


 今朝の 長野市街地・・・

菅平200112

 上層では青空にうろこ雲?(巻積雲)が浮かび、中・下層には対流運動直前?のような高層雲や層積雲、山沿いには厚い層雲が見られます。

 これらの雲はいったいどんな動きをしているんだろう??
 ブログを書きながらタイムラプス撮影中(うまく撮れていたら明日の記事にUPしますね)。

 今朝の最低気温は今日もまさかのプラス0.5℃(05時17分)。
 とはいえ、09時を過ぎても気温が急上昇しているというわけでもありません。

 そんな今朝の実況ですが・・・

実況200112

 低気圧の多さに驚きますけど、とりあえず本州は東海上の気圧の谷(低気圧軍団)と日本海の気圧の谷(黄色の破線:低圧部:等圧線の高気圧側への湾曲域)に挟まれた高圧部。

 南岸低気圧の影響で九州では雨雲、弱い冬型っぽい気圧配置になっている東北日本海側で雪雲が観測されていますけど、全体的にはまずまずの空模様の地域が多いようです。

 ただ・・・衛星の水蒸気画像を見ると、好天パワー(地上の高気圧や晴天域を強めるチカラ)を持った上空の気圧の尾根(水色の点線:偏西風の北側への蛇行域)が東海上に抜けようとしていて・・・
 西から悪天パワー(地上の低気圧や雨雲を活発にするチカラ)を持った上空の気圧の谷(赤の点線:偏西風の南側への蛇行域)が接近中。

 この上空の気圧の谷に対応して活発化・東進する日本海の気圧の谷や南岸低気圧によって3連休2日目は下り坂に向かいそうですけど・・・どうなりますか?

昨日21時から今日09時まで12時間のレーダー画像と09時の推計気象分布

全国レーダー09時まで201112

 ※南岸低気圧の影響・・・四国山地や紀伊山地など西日本南岸の標高の高い地域では雪になっているようですね。
 箱根や丹沢、秩父方面、そして中央高速に沿った地域は気配りを・・・






 (2)今日の空模様・・・気象庁発表のGSMモデル


 それではこれからの空模様・・・

 気象庁発表のGSMモデル(スーパーコンピューターによるシミュレーション)を使ってポイントを詳しくチェックしておきましょう。

GSM12日200112
(図をクリックすると拡大します)

 まずは上段の図・・・地上の空模様の骨格にあたる上空の気圧配置。

 例によって複数(過多)の悪天パワー(地上の低気圧や雨雲を活発にするチカラ)を持った上空の気圧の谷(点線:偏西風の南側への蛇行域)が解析できますけど、中でも今日の日本に影響を与える上空の気圧の谷はピンクとオレンジ。

 地上では・・・下段の図・・・ピンクの上空の気圧の谷に対応して日本海西部にJPCZ(日本海寒帯気団収束帯)と呼ばれる風の収束線の降水(雪)帯が停滞し、収束線上に発生した低気圧が北陸へと南東進することが予想されています。

 このため低気圧下層には(相対的な)暖気が流入する一方、上空には-30℃前後の寒気が南下。
 大気の状態が不安定になり、北陸では雨主体で推移するとともに落雷や突風の発生が想定されます。

 またオレンジの上空の気圧の谷に対応していわゆる南岸低気圧が北東進。

 現在予想されている上空約1500mの寒気と降水域から「教科書的に考えると」平地では雨主体で推移し、その雨もかなり少なめ。
 雪になったり積雪を心配する必要があるのは関東平野周辺の山々や長野県中南部に限定されることになります。

 ただ、「予報がハズレた場合を考えると」、低気圧に先行して関東沿岸に小さな低気圧(低圧部)が発生。
 この低気圧が東北南部の冷たい空気を運び込んで気温を低下させるとともに、南岸低気圧北側の雨雲を関東平野上空に引っ張り込み、想定外の雪を降らせることが考えられます。

 09時現在、荒川より南の地域では5℃以上、北側の地域は3℃前後の地域が多くなっていて、このままでは降っても雨の可能性が高いですけど、関東平野は北風優勢。
 この北風が強まることになると・・・重箱のスミを突き破った場合として気になる方は覚えておいてくださいね。



 (3)気象庁MSMモデルで空模様を具体的にイメージ


 それではGSMモデルで確認したチェックポイントを確認しつつ・・・

 解像度の高いMSMモデル(スーパーコンピューターによるシミュレーション)を使って、今日~明朝の空模様を具体的にイメージしておきましょう。

全国流線アニメ200112


 紫色は下層雲。

 概ねGSMモデルと同様ですので、詳細はアニメ中の書き込みをお読みください。

 いずれにしても、連休後半の北陸はあいにくの空模様の連続ですね。





3、あすの空模様・・・南岸低気圧が東海上に抜けた後は?


 連休中なので・・・特別に南岸低気圧が東海上に抜ける明日の空模様

GSM13日200112
(図をクリックすると拡大します)

 こちらも詳細は図中の書き込みをお読みいただくとして・・・

 日本海側では今日のデジャヴ・・・JPCZ上に新たな低気圧が発生して北陸へと南東進。

 加えて北海道も下り坂。

 南岸低気圧が抜けた後の太平洋側は天気回復。

 とりあえず東海上に低気圧・・・というより複数の低気圧による気圧の谷があるという感じなので、西高東低ならぬ西高東谷の気圧配置。

 ただ、平地で雪を降らせるような寒気はついぞ東日本には南下してこないようです。



 府県天気予報(更新5時・11時・17時): http://www.imocwx.com/yohoud.htm
 府県天気予報(マークの予報 天気分布をチェック: http://www.jma.go.jp/jp/yoho/
 気象庁時系列予報: http://www.jma.go.jp/jp/jikei/
  (マークの予報は府県天気予報の括弧内(テロップ番号)をマーク表示したもの)

 府県週間天気予報(更新11時・17時): http://www.imocwx.com/weekd.htm
 府県週間天気予報(マークの予報): http://www.jma.go.jp/jp/week/     

 気象庁発表GSM・MSMモデル 無料サイト: http://weather-gpv.info/
 アメリカ気象機関(NOAA)GFSモデル: http://mag.ncep.noaa.gov/
 アメリカ海軍 HP GFSモデル: https://www.fnmoc.navy.mil/wxmap_cgi/index.html?tab=global#global
 ヨーロッパ中期予報センター(ECMWF): http://www.ecmwf.int/en/forecasts/charts/catalogue

 専門の天気図は以下のURLで、無料で入手可能です。
          http://n-kishou.com/ee/exp/exp01.html?cd=fxfe502&cat=e2
        http://www.hbc.co.jp/weather/pro-weather.html


KasayanのYouTubeチャンネル(タイムラプス映像集)https://www.youtube.com/user/kasayangw


 ご意見・ご質問等は、コメント欄・メール(kasayangw@yahoo.co.jp)にてどうぞ。
 可能な限り返信いたします。

(当ブログに引用の天気図等は、気象庁、WNI、プログラム配布先より使用許諾を得ています)
(当ブログはリンクフリーです。ご自由にリンクしてください。)
(私が撮影した映像・動画は無断転載OKです。連絡をいただければ原本を差し上げます。)


航海のための天気予報利用学バナー121212