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 放射冷却現象が強まった今朝、北アルプスでは白い山肌が朝焼けに染まるモルゲンロートが発生。

北アルプス200210

 慌ててタイムラプス撮影を始めたのですが・・・


(4Kタイムラプス動画:1時間の空模様を30秒に圧縮)

 撮影を開始したタイミングで、「-35℃以下の寒気を伴う上空の気圧の谷」が北アルプス付近に接近。
 富山県方面から流れ込む雪雲によって、わずか1時間で北アルプス南部の表銀座も雪雲に覆われてしまいました。

 「山の天気は変わりやすい」ということは誰もが知っていることですが、こんな映像を見てれば想像以上の速さで天気が急変することを「実感」していただけると思います。
 山を愛する方々・・・くれぐれもご注意を!



 なお、天気急変の原因である「-35℃以下の寒気を伴う上空の気圧の谷」は、今日の空模様をチェックする際、一番のポイントになりますから、後ほど天気図でご紹介したいと思います。

 ※この動画の撮影と編集、YouTubeへのUPで時間を食ってしまいました。
  更新が遅くなり申し訳ありませんでした。



1、北半球上空の寒気と、向こう一週間の気温傾向


 今日も北半球上空の気圧配置と寒気の実況天気図(昨夜21時まで7日間)のアニメから。
北半球アニメ200210

 立春寒波最後の一波が日本付近を通過中。
 たぶん今季一番?・・・昨夜は-30℃以下の寒気が九州まで南下したことが分かります

 一方、大陸では偏西風が北と南に分かれて蛇行。
 シベリアの寒気が南下しにくいエリアが形成されています。

 そして寒気が南下しにくいエリア・・・タイミングとしては明後日にも日本付近にやって来ることに。
 ということで、週間予報支援図という専門の天気図に掲載されている高層天気図を使って明後日から6日間の偏西風と寒気の動向を簡単にまとめてみました。

週間高層天気図200210
(図をクリックすると拡大します)

 右側、850hPa(上空約1500m)の気温図の低、高マークは地上の気圧配置(Kasayan加筆)。

 -30℃以下の冬の寒気を運ぶ偏西風は北海道の北・・・サハリンまで北上して停滞。
 暖気エリアの日本付近では、期間中2回ほど日本海を低気圧が北東進することが予想されていて、この低気圧に吹き込む南寄りの風が春一番になることも想定される状況です。

 ということは・・・高温が予想されるものの、天気はポカポカの暖かさだけではなくて雨が降ると考えるのが自然。
 それもただの雨ではなく、局地的に強く降ったり雷を伴ってみたり・・・この時期らしからぬ雨になって、雪融けを進めるだけでなく、融雪洪水や土砂災害を引き起こすことも心配されます。

 そして・・・来週17日(月)には次の寒気?・・・寒気を伴う上空の気圧の谷が南下し、再び西高東低 冬型の気圧配置になる可能性が。
 異常な?高温の後には、再び反動の低温の「可能性も」示唆されています。

 いつものように、向こう一週間の気温傾向(平年差)(前日の計算値と比較)の最新データでチェックしてみると・・・

週間気温グラフ200210
(図をクリックすると拡大します)

 二波に渡った立春寒波は、遅くとも明後日朝の冷え込みを持って終了。
 天気予報番組で連呼されているように、週末にかけては平年を10℃以上も上回る記録的な高温が数日間も続くわけですけど・・・

 その先に・・・まだブレ幅は大きいものの、気温が急降下することが予想されています。
 ということで、グラフの最終日、17日(月)21時の空模様をチェック。

GSM17日21時200210
(図をクリックすると拡大します)

 上空の寒気の南下はそこそこですが、上空の寒気に先行して地上付近の寒気の南下は一級品。
 -10℃以下の寒気が太平洋側まで南下する「可能性」もあるようですから、まだまだ大雪、低温があると考えておくべきでしょう。

 あと20日ほどで気象の世界の冬も終わりますけど、まだまだ北半球の寒気の動向から目が離せない状況です。

 府県週間天気予報(更新11時・17時): http://www.imocwx.com/weekd.htm
 府県週間天気予報(マークの予報): http://www.jma.go.jp/jp/week/   


2、今日の空模様・・・立春寒波 第二波の冬型1回目が終了し、気圧の谷通過!


 それでは今日の空模様


 (1)今朝の実況・・・予報のスタートライン


 今朝の長野市街地・・・

菅平200210

 長野駅付近、西では北アルプスのモルゲンロートと天気の急変が見られましたが、東の菅平高原(写真左奥 三角の山)では放射冷却現象が発生。

 先日の-22℃には及びませんでしたが、-19.6℃(06時03分)を記録しています。
 もちろん長野市街地も冷え込んで最低気温は-8.8℃(04時54分)を記録して今季一番の冷え込みになりました。

 窓ガラスについた水滴が落ちて凍結し、窓が開かない状態。
 そんな今朝の実況ですが・・・

実況200210

 西高東低 冬型の気圧配置に割り込むように日本海を低気圧と潜在的な前線(風の収束線)が南東進中。

 衛星の水蒸気画像を見ると、東日本を東進する上空の気圧の尾根(水色の点線:偏西風の北側への蛇行域)直後を、追いかけるように冬の寒気と悪天パワー(地上の低気圧や雨雲を活発にするチカラ)を持った上空の気圧の谷(赤の点線:偏西風の南側への蛇行域)が日本海を東進中(冒頭のタイムラプス動画でご紹介した「-35℃以下の寒気を伴う上空の気圧の谷」がこれにあたります)。

 この上空の気圧の尾根に対応して高気圧の晴天域が広がり長野県北部では放射冷却が発生・・・
 そして後続の上空の気圧の谷に対応して日本海を低気圧と潜在的な前線が南東進し、北アルプスの天気の急変をもたらしたと思われます。

 さらに・・・太平洋に抜けた上空の気圧の谷によって関東沿岸にも気圧の谷が発生。
 推計気象分布を見る限り(太平洋側中心に)晴天域が優勢ですけど、天気は下り坂「気味」と考えておいたほうが良さそうです。

昨日20時から今日08時まで12時間のレーダー画像と08時の推計気象分布

全国レーダー08時まで200210

 ※-35℃以下の寒気を伴う上空の気圧の谷に対応して、日本海を南東進中の低気圧と潜在的な前線の雪雲・・・
 北アルプス付近にかかり始めている様子が良く分かりますよね。







 (2)今日の空模様・・・気象庁発表のGSMモデル


 それでは、これからの空模様・・・

 気象庁発表のGSMモデル(スーパーコンピューターによるシミュレーション)を使ってポイントを詳しくチェックしておきましょう。

GSM10日200210
(図をクリックすると拡大します)

 まずは上段の図・・・地上の空模様の骨格にあたる上空の気圧配置。

 北海道付近を-40℃以下の寒気と悪天パワー(地上の低気圧や雨雲を活発にするチカラ)を伴った上空の浅い気圧の谷(赤の点線:偏西風の南側への蛇行域:正渦度極大値)がゆっくりと南東進。
 このため北海道は引き続き大気の状態が不安定で下り坂。

 また北陸~東北付近を、-30~35℃以下の寒気を伴う上空の気圧の谷が南東進。
 こちらも上空の気圧の谷の接近・通過時をピークに下り坂、そして大気の状態が不安定になることが予想されます(冒頭でご紹介した「-35℃以下の寒気を伴う上空の気圧の谷」です)。

 一方、西日本には大陸から好天パワー(地上の高気圧や晴天域を強めるチカラ)を持った上空の気圧の尾根(水色の点線:偏西風の北側への蛇行域)が接近。
 こちらは回復に向かうと思われます。

 で・・・このような空模様の骨格に対応して地上では・・・下段の図・・・北海道は低気圧が離れていくものの回復は遅め。
 -35℃以下の寒気の流入が続くため、雪の降りやすい状態が続くようです。

 また、-30~35℃以下の寒気を伴う上空の気圧の谷に対応して日本海の低気圧と潜在的な前線は北陸付近に上陸。
 上陸後不明瞭になるものの、北陸付近は一時的に風雪が強まるとともに、落雷や突風の発生が心配される状況です(長野家北部県境付近も同様)。

 なお、関東沖の気圧の谷には低気圧が発生する模様。
 ただ素直に東海上に抜けるため、沿岸への影響は一時的なもので済みそうです。






 (3)気象庁MSMモデルで空模様を具体的にイメージ


 それではGSMモデルで確認したチェックポイントを確認しつつ・・・

 解像度の高いMSMモデル(スーパーコンピューターによるシミュレーション)を使って、今日~明朝の空模様を具体的にイメージしておきましょう。

全国流線アニメ200210

 紫色は下層雲。

 概ねGSMモデルと同様。
 北陸付近は低気圧が上陸する日中、天気の急変に注意したいところです。

 そして明日・・・西から高気圧エリアが拡大する模様。
 明朝は放射冷却で冷えそうですけど・・・・



3、明日 建国記念日の空模様・・・朝の冷え込みのち暖かく?


 飛び石連休最終日明日の空模様

GSSM11日200210
(図をクリックすると拡大します)

 朝の冷え込みの後、順調に回復しそうですから詳細は図中の書き込みを・・・

 ただ、高気圧の東側・・・北風エリアの東~北日本では、寒気の北上がゆっくりですね。



 府県天気予報(更新5時・11時・17時): http://www.imocwx.com/yohoud.htm
 府県天気予報(マークの予報 天気分布をチェック: http://www.jma.go.jp/jp/yoho/
 気象庁時系列予報: http://www.jma.go.jp/jp/jikei/
  (マークの予報は府県天気予報の括弧内(テロップ番号)をマーク表示したもの)

 府県週間天気予報(更新11時・17時): http://www.imocwx.com/weekd.htm
 府県週間天気予報(マークの予報): http://www.jma.go.jp/jp/week/     

 気象庁発表GSM・MSMモデル 無料サイト: http://weather-gpv.info/
 アメリカ気象機関(NOAA)GFSモデル: http://mag.ncep.noaa.gov/
 アメリカ海軍 HP GFSモデル: https://www.fnmoc.navy.mil/wxmap_cgi/index.html?tab=global#global
 ヨーロッパ中期予報センター(ECMWF): http://www.ecmwf.int/en/forecasts/charts/catalogue

 専門の天気図は以下のURLで、無料で入手可能です。
          http://n-kishou.com/ee/exp/exp01.html?cd=fxfe502&cat=e2
        http://www.hbc.co.jp/weather/pro-weather.html


KasayanのYouTubeチャンネル(タイムラプス映像集)https://www.youtube.com/user/kasayangw


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