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 今日はこれから人間ドック。

 すきっ腹で口は水を欲していますが、検査が終わるまでは我慢・・・

 ご存知のようにあれこれ採取しなくてはならないし早めに出かける必要もあるので、今日は最低限の天気チェックでご容赦ください

 ※これだけ強烈な暖冬に見舞われると地球もドックに入れる必要がありそうですよね?



1、北半球上空の寒気と、向こう一週間の気温傾向


 気象の世界の冬も残り10日間。

 今日も北半球上空の気圧配置と寒気の実況天気図(昨夜21時まで7日間)のアニメから。
北半球アニメ200220

 -30℃以下の冬の寒気を運ぶ偏西風強風帯は津軽海峡付近まで北上。

 西~東日本上空には大陸の乾いた空気を運ぶ偏西風が吹いていて、悪天パワー(地上の低気圧や雨雲を活発にするチカラ)を持った上空の気圧の谷(赤の点線:偏西風の南側への蛇行域)近づいています。

 カラッとした空気の中、どれだけ天気が崩れるのか?については、今日の空模様でチェックするとして・・・

 シベリアでは-35℃以下の寒気を伴う上空の気圧の谷が南下中。
 位置的に、週末にも日本付近にやって来ると思われます。

 向こう一週間の気温傾向(平年差)(前日の計算値と比較)の最新データをチェックすると・・・

週間気温グラフ200220
(図をクリックすると拡大します)

 今日から全国的に気温が上昇。

 22日(土)頃、日本海(付近?)を低気圧が発達しながら通過し、(今度こそ春一番?の)南風が吹いて気温が上昇。

 その直後、23日(日:天皇誕生日)頃、冬型の気圧配置が強まって(概ね平年並みに?)気温が下がることが予想されています。

 もっとも連休明けは再び気温の上昇が予想されていますから、次の寒気の影響は一時的。
 雪ダム?の貯水率(積雪)を増加させたり、スキー場の雪を復活させたりするにはチカラ不足のようです。

 しかし・・・・27日(木)頃、再び気温が下がり平年を下回る可能性も。
 予想のバラツキが大きく期待すると裏切られそうですけど、もしかすると月替わりのタイミングで暖冬傾向の流れに変化があるかも?

 今日の14時半頃に発表される最新の一か月予報に注目したいと思います。
  
 府県週間天気予報(更新11時・17時): http://www.imocwx.com/weekd.htm
 府県週間天気予報(マークの予報): http://www.jma.go.jp/jp/week/   



2、今日の空模様・・・下り坂ではあるけれど・・・


 それでは今日の空模様


 (1)今朝の実況・・・予報のスタートライン


 今朝の 長野市街地・・・

菅平200220

 夜明け前の菅平高原、上空の巻層雲と高層雲が朝焼けに染まり、その上にゴンドラのような月が浮かんでいます。

 06時現在、長野市の最低気温は-1.7℃(05時17分)で平年より高め。
 それほど寒くはありません。

 そんな今朝の実況ですが・・・

実況200220

 なんだか間延びした気圧配置。

 部分的に見ていくと・・・

 北海道は西高東低 間延びした冬型の気圧配置になっていて、北海道西岸には雪雲がかかっています。

 また、東北南部から新潟付近には弱い気圧の谷(黄色の点線:等圧線の高気圧側への湾曲域:低圧部)があって、新潟から隠岐にかけて風の収束線に沿った弱い雪雲の帯が観測されています。

 さらに九州の西側にも弱い雨雲?が。
 九州南部で北に盛り上がった等圧線・・・ここが弱い気圧の谷になっていて、吹き込む風が収束線を形成しはじめているのかもしれません。

 衛星の水蒸気画像を見ると、冬の寒気、大陸の乾燥空気、南シナ海の湿った空気、それぞれの空気を運ぶ偏西風強風帯に沿って悪天パワー(地上の低気圧や雨雲を活発にするチカラ)を持った上空の気圧の谷(赤の点線:偏西風の南側への蛇行域)が東進中。

 実況も空模様の骨格(上空の気圧配置)も下り坂に見えますけど・・・
 ご覧の天気予報番組、「高気圧」「晴れ」がキーワードという番組が多いのでは?

 これ、本当なんでしょうか??

昨日17時から今日05時まで12時間のレーダー画像と05時の推計気象分布

全国レーダー200220







 (2)今日の空模様・・・気象庁発表のGSMモデル


 それでは、これからの空模様・・・

 気象庁発表のGSMモデル(スーパーコンピューターによるシミュレーション)を使ってポイントを詳しくチェックしておきましょう。

GSM20日200220
(図をクリックすると拡大します)

 まずは上段の図・・・地上の空模様の骨格にあたる上空の気圧配置。

 昨日同様、ポイントは3つ。

 北から順に・・・ 
 ①北海道を通過する-35~40℃以下の寒気と悪天パワー(地上の低気圧や雨雲を活発にするチカラ)伴う上空の気圧の谷(赤の点線:偏西風の南側への蛇行域)と、
 ②日本海を東進する-30℃以下の寒気を伴う上空の気圧の谷(ピンクの点線)、
 ③そして西~東日本を南東進する上空の気圧の谷。

 それぞれのポイントに対応して地上では・・・下段の図・・・

 ①北海道は弱い冬型の影響が続き、西岸中心に雪の降りやすい状態が継続。

 ②日本海では高気圧北側で南西風の収束線(薄いピンクの点線)が活発化。
 夜には、活発化しながら北日本に上陸することが予想されています。

 ③東日本では太平洋沖の低気圧が発達しながら東進。
 加えて弱い気圧の谷の収束線(濃いピンクの点線)が、北陸から関東へと弱まりながら南下。
 関東甲信地方では夜にかけて局地的、一時的な雨や雪が想定される状況です。

 一方、好天パワー(地上の高気圧や晴天域を強めるチカラ)を持った上空の気圧の尾根(水色の点線:偏西風の北側への蛇行域)が接近する西日本は、夜にかけて高気圧の晴天域が優勢になりそうです。

 下り坂とはいえ、本州上では大陸生まれの乾燥した空気が優勢。
 影響は局地的、一時的で済みそうです。
 





 (3)気象庁MSMモデルで空模様を具体的にイメージ


 それではGSMモデルで確認したチェックポイントを確認しつつ・・・

 解像度の高いMSMモデル(スーパーコンピューターによるシミュレーション)を使って、今日~明朝の空模様を具体的にイメージしておきましょう。

全国流線アニメ200220

 紫色は下層雲。

 詳細はアニメ中に書き込んでおきましたが・・・

 天気の崩れは局地的。
 天気予報のマークを見れば太陽マークが目立ちますけど、いずれも右側か左側に曇りマークがついているはずです。

 また、予報文を読めば「所により雨」なんて書かれている地域もそれなりに・・・
 たとえば茨城県南部の予報は「北の風 後 北東の風 海上 では 後 北東の風 やや強く くもり 所により 夕方 から 雨」だったりします。

 天気予報番組では多数決?で論調は「晴れベース」になりますけど、実際は少数派のにわか雨、にわか雨も存在します。

 Kasayan的には、「どれだけ晴れるか」に時間を割いている天気予報より、少数派に想いを寄せる天気予報であるべきだと思うのですが・・・どう思われますか?

 解説者のコメントをよ~く聴いていると、解説者の想いの違いがわかるはずです。

 さあ・・・・出かけるとしますか!
 苦手な胃カメラ・・・今日は大丈夫かな?



 府県天気予報(更新5時・11時・17時): http://www.imocwx.com/yohoud.htm
 府県天気予報(マークの予報 天気分布をチェック: http://www.jma.go.jp/jp/yoho/
 気象庁時系列予報: http://www.jma.go.jp/jp/jikei/
  (マークの予報は府県天気予報の括弧内(テロップ番号)をマーク表示したもの)

 府県週間天気予報(更新11時・17時): http://www.imocwx.com/weekd.htm
 府県週間天気予報(マークの予報): http://www.jma.go.jp/jp/week/     

 気象庁発表GSM・MSMモデル 無料サイト: http://weather-gpv.info/
 アメリカ気象機関(NOAA)GFSモデル: http://mag.ncep.noaa.gov/
 アメリカ海軍 HP GFSモデル: https://www.fnmoc.navy.mil/wxmap_cgi/index.html?tab=global#global
 ヨーロッパ中期予報センター(ECMWF): http://www.ecmwf.int/en/forecasts/charts/catalogue

 専門の天気図は以下のURLで、無料で入手可能です。
          http://n-kishou.com/ee/exp/exp01.html?cd=fxfe502&cat=e2
        http://www.hbc.co.jp/weather/pro-weather.html


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