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 昨日、野尻湖畔はシトシトと冷たい雨。

野尻湖畔22日200323

 湖畔で雪が残っているのは森の中の日陰だけ。

 躍動を感じる緑はまだ始まらず、もの悲しい冬枯れが広がっていました。



1、北半球上空の寒気と、向こう一週間の気温傾向


 それでは北半球上空の気圧配置と寒気の実況天気図(昨夜21時まで7日間)のアニメから。
北半球アニメ200323

 -36℃以下の真冬の寒気を伴った寒冷渦(低マーク:寒気を運ぶ偏西風が大きく蛇行し、ついには流れから切り離された寒気の渦)と上空の気圧の谷(赤の点線:偏西風の南側への蛇行域)が北日本を通過中。

 日本海側中心の昨日の雨が空気の入れ替わりをもたらし、日本付近は徐々に冬型の気圧配置になろうとしています。

 向こう一週間の気温傾向(平年差)(前日の計算値と比較)の最新データをチェックしてみると・・・

週間気温グラフ200323
(図をクリックすると拡大します)

 今日から明後日にかけて東~北日本中心に平年を大きく下回る低温が予想されていて、まさに寒の戻り(気象庁用語:3~4月に再び寒くなること)。

 北陸以北では、山沿いを中心に(平地でも)雪が降る可能性が高まっています(昨日の記事参照)。

 ただ明後日 25日(水)以降は低温から一転、平年を10℃近く上回る高温に。
 次の寒気がやって来るタイミング?にあたる月末も、気温が下がれど平年並みかやや高めで推移することが予想されています。
 
 ということは・・・寒の戻りはこれで終わり??
 シベリアの寒気を運ぶ偏西風は、南下してこないんでしょうか???

 月曜日ですから、週間予報支援図というプロ用の資料を使って、明後日から6日間の寒気を運ぶ偏西風と地上付近(上空約1500m)の気温の予想をまとめてみました。

週間高層天気図200323
(図をクリックすると拡大します)
 
 明後日 25日(水)から27日(金)にかけて、日本付近を上空の気圧の尾根(水色の点線:偏西風の北側への蛇行域)が通過。
 このため、寒気を運ぶ偏西風が北上し日本付近は高気圧の晴天域優勢に。

  また26日(木)以降、日本付近は高気圧の北西側に位置するようになるため、暖かく湿った南西風が流入。
 グラフで見たように、平年を10℃近くも上回る高温になることもうなずけます。

 一方、暖かく湿った空気と大陸の寒気の境目には前線や低気圧が発生(菜種梅雨)。
 高気圧の東進とともに前線が南下するため、少なくとも週末 28日(土)~29日(日)にかけて、生憎の空模様が予想されます。

 また、寒気を運ぶ偏西風は北上したままですが、前線の南下とともに地上付近の寒気はちょっぴり南下。
 気温グラフで予想されていたように、平年並みかやや高めの気温に戻ることが予想されます。

 ということで・・・なんだか寒の戻りのこれで終わり。
 いきなり季節が進むような感じもしますけど、数年に一度は4月に入って雪が降ることもありますし・・・記録的な暖冬の後の春には何があっても不思議ではありません。

 超暖冬で桜だけでなく果樹の生育もかなり早め。
 強い寒の戻りによる凍霜害が心配されるので、まだまだ寒気の動向は追い続けるつもりです。

 府県週間天気予報(更新11時・17時): http://www.imocwx.com/weekd.htm
 府県週間天気予報(マークの予報): http://www.jma.go.jp/jp/week/     



2、今日の空模様・・・ジワリと冬型、北陸の雨・雪が 冬型ピークへのサイン!


 それでは今日の空模様


 (1)今朝の実況・・・予報のスタートライン


 今朝の 長野市街地・・・

菅平200323

 夜明け直後は、志賀高原や菅平高原など善光寺平(長野盆地)東側の山に沿って雲底800m前後の雲が南下していましたが・・・
 09時過ぎには、青空が優勢になっています。

 今朝の最低気温はプラスの2.4℃(06時06分)。
 そんな今朝の実況ですが・・・

実況200323

 気圧の谷が東海上に抜け、大陸から高気圧が南東進。

 西高東低 冬型の気圧配置に・・・なりそうな状況ですけれど・・・

 水蒸気画像を見ると、悪天パワー(地上の低気圧や雨雲を活発にするチカラ)を持った上空の気圧の谷(赤の点線:偏西風の南側への蛇行域)が西日本~日本海西部に接近・通過中。

 この上空の気圧の谷を意識しつつ実況天気図を見ると・・・
 日本海西部に等圧線が東西に膨らんでいるエリアがあって、そこに気圧の谷(低圧部)がある模様。
 
 この低圧部が消滅ないし上陸、あるいは東海上に抜けるタイミングで冬型の気圧配置が完成。
 寒気が南下し、寒の戻りのピークを迎えると思われます。

昨日19時から今日07時まで12時間のレーダー画像と07時の推計気象分布

全国レーダー07時まで200323







 (2)今日の空模様・・・気象庁発表のGSMモデル


 それでは、今日これからの空模様・・・

 気象庁発表のGSMモデル(スーパーコンピューターによるシミュレーション)を使ってポイントを詳しくチェックしておきましょう。

GSM23日200323
(図をクリックすると拡大します)

 まずは上段の図・・・地上の空模様の骨格にあたる上空の気圧配置。

 北半球上空のアニメでチェックした寒冷渦ですけど・・・-40℃前後の強い寒気を伴いながらゆっくりとオホーツク海へ。

 そしてこの寒冷渦南側で大きく蛇行する偏西風強風帯に沿って、悪天パワー(地上の低気圧や雨雲を活発にするチカラ)を持った上空の気圧の谷(赤の点線:偏西風の南側への蛇行域)が周期的に南東進する模様。

 これらの上空の気圧の谷のうち、-35℃以下の寒気を伴う上空の気圧の谷(ピンクの点線)が北日本を通過し終わる今夜、冬型の気圧配置の骨格が完成。
 -30℃以下の上空寒気に覆われる北陸以北中心に大気の状態が不安定になり、日本海側中心に雪雲が空高く発達しやすい状態になることが予想されます。

 で・・・このような空模様の骨格に対応して地上では・・・下段の図・・・北から順に・・・

 -40℃以下の真冬でも強い部類の寒気を伴う上空の気圧の谷の通過に伴い、北海道に気圧の谷(低圧部)が停滞。
 広範囲で大雪というパターンではなく、局地的に雷とともに短時間風雪が強まる・・・という状況が予想されています。

 また、-35℃以下の寒気を伴う上空の気圧の谷(ピンクの点線)に対応して、日本海西部に発生した低圧部(薄い低マーク)が北陸へと南東進。

 低圧部とともに(上空約1500m)-6℃線が南下して、今夜にも北陸で雨・雪が活発化。
 これを境に、北陸以北の日本海側で降雪が活発化。

 太平洋側の気温も急降下すると思われます。




 (3)気象庁MSMモデルで空模様を具体的にイメージ


 それではGSMモデルで確認したチェックポイントを確認しつつ・・・

 解像度の高いMSMモデル(スーパーコンピューターによるシミュレーション)を使って、今日~明朝の空模様を具体的にイメージしておきましょう。

全国流線アニメ200323

 紫色は下層雲。

 日本海に発生した低圧部が北陸に上陸する(気温が下がる)夜、雪のエリアが北陸以北日本海側の広範囲に拡大することが予想されています。

 また、-6℃以下の寒気も急速に南下し明朝には関東南部に達することに。

 なお、北東風が吹き込む関東では今朝の段階で北東風による収束線の降水帯が発生中(実況に基づき予報が訂正されました。GSMモデルのほうがそこそこ予想されています)。

 今日~明日の空模様・・・ベースの気温が上昇しているだけに雪になるエリアはとても微妙。
 特に北陸以北の日本海側では、実況重視で早めの対応をしたいところです。



 府県天気予報(更新5時・11時・17時): http://www.imocwx.com/yohoud.htm
 府県天気予報(マークの予報 天気分布をチェック: http://www.jma.go.jp/jp/yoho/
 気象庁時系列予報: http://www.jma.go.jp/jp/jikei/
  (マークの予報は府県天気予報の括弧内(テロップ番号)をマーク表示したもの)

 府県週間天気予報(更新11時・17時): http://www.imocwx.com/weekd.htm
 府県週間天気予報(マークの予報): http://www.jma.go.jp/jp/week/     

 気象庁発表GSM・MSMモデル 無料サイト: http://weather-gpv.info/
 アメリカ気象機関(NOAA)GFSモデル: http://mag.ncep.noaa.gov/
 アメリカ海軍 HP GFSモデル: https://www.fnmoc.navy.mil/wxmap_cgi/index.html?tab=global#global
 ヨーロッパ中期予報センター(ECMWF): http://www.ecmwf.int/en/forecasts/charts/catalogue

 専門の天気図は以下のURLで、無料で入手可能です。
          http://n-kishou.com/ee/exp/exp01.html?cd=fxfe502&cat=e2
        http://www.hbc.co.jp/weather/pro-weather.html


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