「日中文化交流」と書いてオタ活動と読む

記憶が薄れる前に書いておこうと、北京において行った「文化交流」という名のオタク活動やその方面のネタを適当に綴っております。

2006年11月

PCがご機嫌斜めに

メインで使っているPCの調子がおかしくなってしまいました。
いきなりディスプレイに何も映らなくなったのでグラフィックカードの故障かと思いきや、交換してもオンボードのを使っても直らない。
サポートセンターに電話しても原因が特定できないので、さっさとサポートセンター送りに。
この辺、日本は便利といいますか。メーカーを通して買ったPCはサポート環境がかなり楽になっていますね。
パーツから組み上げるのも面白いのですが、費用と手間とサポートを考えるとどうしても自作は……

中国もぼちぼちとメーカー製PCが増えてきましたがまだまだ自作が基本のようです。
そうなってくるとトラブルも基本的に自分で解決しないといけないわけで。
PC売り場のおっさんやおばちゃん達は必ずしもPCに詳しいわけではないので、とりあえず店に聞いても分からないと思っていた方がいいです。
ただ、パーツの交換については結構気軽に応じてくれるのが有りがたかったです。買ったはいいけど相性の問題が出たとき、店にもって行けば簡単にとっかえてもらえましたね。
PC修理サービスも一応あるにはあるんですが、あまり使い勝手は良くなかったです。

それから中国のPCを語る上で避けて通れないのが海賊版。
中国でメーカーPCがイマイチ伸びない理由の一つに、OSの問題が有ります。
自作や、パーツ売り場で組み上げたPCの場合普通に海賊版のOSがくついてきます。
メーカーPCの場合はちゃんとオリジナルのOSがくっついてくるのですが、その分値段は高めに。
結局、OSに金を払うならいいパーツを買うという事になってしまうみたいです。

ただ、海賊版のソフトはサポートや修理を行う上で非常に厄介な問題です。
特にOSに海賊版を使われると問題となっている箇所の確定に難航するケースが出ます。留学生時代、PCをちょっといじれるというだけでヘルプに呼ばれる事が少なくなかったのですが、個人的に一番苦手だったのが「PC組み上げた、OS入れた、不具合出た!」のケースでした。海賊版だからOSのアップデートも出来なかったりして大混乱。
この辺のことも中国でのPC修理やサポートをややこしくしているのかもしれません。

最近はオンラインアップデートが増えてきましたし、中国の所得も増えてきましたから段々とオリジナルを使う傾向が出てきているそうです。
すぐには変わらないでしょうが、一応の変化は有るみたいですね。

なんだか今日は取り留めのないことばかりでスイマセンorz

のだめカンタービレは中国でも好調

のだめカンタービレ、ドラマになってどうなるかと正直不安でしたがなかなかに面白いですね。
竹中直人の存在感のおかげで、未だに「ミルヒー」ではなく「竹中直人」にしか見えないのが個人的になんですがそれはそれでいいかなぁと思ったりw
今期の漫画原作のドラマの中では一番いいという評判を聞きます。

それは中国でも同じで、最近「のだめカンタービレ」への注目が高まっています。
中国語の題名は「交響情人夢」
情人ってのが日本人からするとヤバそうな感じがすると思いますが中国語だと情人は「恋人」という意味になります。
ここ数年は韓国のドラマに押されまくっていますが日本のドラマもそれなりに人気(?)は有るようです。
のだめに影響されてクラシックを聴きはじめたという中国人オタクもちらほらと。

中国ではやはり少女マンガはジャンル的に厳しかったりします。
ファン層の好みや、紹介されるジャンルも少年漫画がメインだったりしますし。
ただ、アニメやドラマになりそれが紹介されると一気に伸びたりもしますね。
「ハチミツとクローバー」もそんな感じでしたし。
少女マンガの人気作品では「フルーツバスケット(中国語名:水果籠子)」が中国で正式に発売されることになっています。これの結果がどうなるか。

少女マンガの作品の中には恋愛描写やエロ描写の多い作品も有りますし、ストレートに全部を国外に出すのはアレだと思いますが、面白い作品にはどんどん出て行って欲しいのも確か。
どうせだったらいろんなジャンルの作品が楽しめるようになるといいですな。

日中合作アニメ「関公」、中国側がキャラクターデザインということに安堵の声

小学館と吉林芸術学院アニメーション学院が三国志を題材にしたアニメ「関公」を作成するという話が進行しています。
それについて、中国側の監督の常光希氏が「キャラクターデザインは中国側でやる」と明言して中国のアニメファンの間で安堵の声があがっているそうです。
ソースは中漫網の
「中日合拍卡通《関公》 网友担心形象"卡哇伊"(中日合同制作アニメ《関公》、ネチズンは「可愛い」になるのを心配)」
です。

この「関公」ですが三国志の関羽が主人公の作品です。
意外な事に中国本土では三国志を題材にしたアニメが作られるのはこの作品が初めてだそうです。
この作品が日中合作で作られると発表された時に、キャラクターデザインを日本側がやるんじゃないかとかなり心配されました。
キャラクター設定というか、キャラが「卡哇伊」(かわいい)に、というか萌えキャラになるんじゃないかと中国の皆さんは恐れていた模様です。
今回の発表でその心配が杞憂だったことがハッキリして一安心といった所でしょうか。

この「日本側がキャラデザをやるかもしれない」という事についての心配、日本からすれば大げさに思えるかもしれません。
しかし中国から見ればこの「心配」は看過できない事だったりします。
国が異なる以上、情報が偏ったり劣化したり不足したりといった事は避けられません。
こういったネタの部分だけが拡大されて紹介されていたりするので少々いびつな基準で判断する事になってしまうといった事が往々にしてあります。
日本のオタクも驚愕した某萌え三国志が普通のニュースと一緒に紹介されたりしてる上に昨今の萌えアニメの増加を見て、日本では萌えキャラが簡単にまかり通るというかスタンダードであると感じて、結構な数の人が本気で心配していたそうです。

確かに某萌え三国志なんかだと、
関羽→美髯公→美しい髭→髪でもいいかも→よっしゃ、片ポニーだ!
という感じで変形ポニーテールの萌えキャラにされてしまったりしています。
……これを見て心配しない方がおかしいという気もしますねorz

そんな訳で神様(関帝)にまでなっている英雄関羽を萌えキャラにするというまさに神をも恐れぬ行為を「ヤツラならやりかねん」と、心配されてたわけですな。

ただ、萌えキャラ化とは別にして、日本側がデザインをするのは中国側のイメージと違う事になる可能性が大きいので、中国側がキャラデザを行うのが妥当だと思います。
日本のアニメ作品は良くも悪くも「独自色」を出す所がありますから中国本土初の三国志アニメである「関公」は中国側の原点に忠実なイメージで行った方がいいかと。

日本側にやらせたら、「話を面白くする為」というのを口実に思わぬ改変が行われる可能性がありますしね。
そういえば、昔日本で作られた三国志のアニメの中には

曹操が金髪で非常にゴツくて張飛を一撃で倒したり、
劉備がやたらと曹操に一騎打ちを挑んだり、
于禁が女だったり、
諸葛亮がアイシャドウ入ったすげぇ妖しいキャラだったり
(初登場はいきなり入浴シーンだったような)
関羽が原作を無視した豪快な死に方だったり
(矢を全身に浴びて立ち往生)
孫権の妹(劉備夫人)がミニスカでグライダーに乗ってパンチラしまくったり


というスゴイ作品も有りましたね。(某「一騎当千」じゃないですよ?)

……いかん、やはり日本側にキャラデザをやらせてはいけないorz
と、とりあえず、どんな作品になるのか楽しみですな!

「象棋王」キャラクター紹介

では今日は前回に続いて象棋王のキャラ紹介を。

無悔







主人公の「聶無悔」
小学六年生で12歳。
ドーナツが大好物という以外は特徴は無く平凡な少年、しかしいざ象棋となれば時として優れた手を見せる。


こんな髪型の小学生いねぇよ!とツッコミが入るのはお約束。


大柱







主人公のクラスメートで親友の「大柱」
太った容姿を裏切らずいつもおやつを離さない。
実は歴史に詳しい。


あれは噂に聞く……とかなんとかの驚いたり、解説したりの説明キャラになるんでしょうか。主人公の親友というキャラは色んな役割になるのである意味重要なキャラ?


封平







天才美少年「封平」
6年生クラスの象棋チャンプで、父も祖父も国のトップレベルの棋士という象棋のサラブレッド。清代に書かれた象棋教本から学んだその指し筋は変幻自在。実力的には高校クラスすら脅かす。


主人公のライバルになるっぽいキャラ。基本を押さえてきますな。


小珊







主人公の幼馴染「小珊」
主人公の為にいつもドーナツを作ってくれるものの、毎回新しい味を作ろうとして失敗しては凄まじいものになってしまったり。


私の周囲ではこの作品最大の刺客と言われてたりします。
メガネ、ツリ目、強気、幼馴染、料理下手。
ツンデレ幼馴染で更に味覚崩壊。
狙ってます、絶対狙ってます。
小珊……恐ろしい子!


黄豆豆







この作品のヒロイン「黄豆豆」
クラスの委員長。学業優秀で物静かな女の子。


ときめきメモリアルを知る中国、ピンクの髪はヒロインの証なのか。
この作品、ちゃんと正統派ヒロインも立ててきます。


だいたいこの辺までがメインのキャラみたいですね。
他には主人公の親御さんとか黒幕になる汚い大人とか、大人の棋士とか。
それと主人公の当面の敵になりそうなのが
頼章馬奕光







この二人。

眼鏡の方が5年生クラスのチャンプの「頼章」
他人を見下す典型的な嫌味キャラっぽいです。

バンダナの方は「馬奕光」
父親の権力のおかげでチャンプになったものの、自分の実力で勝負したいと悩む、というこちらもなかなかにツボを押さえたキャラです。


それからこのタイプの作品で重要になる師匠キャラ
欧陽叔平師匠







主人公に象棋を教えることになる「欧陽叔平」
前象棋協会の会長。大酒のみ、人呼んで「酔棋聖手」

象棋協会の現会長に会長の座を追われたという経緯があり、その辺もストーリーに絡んできそうです。

ジジイキャラで師匠。
スバラシイ。
個人的に非常に気になるキャラでございます。

だいたいこんな感じのキャラクターが出てきます。
中国のアニメもついに髪の色でキャラ立てする様な作品が出てきました。
何はともあれ、非常に気になる作品ですな。

中国アニメの新兵器「象棋王」

中国は国を挙げてアニメ産業の振興を頑張っていますが、やはりというか何と言うかテーマ性の高い作品などに比重が置かれて娯楽作品の制作についてはまだイマイチっぽいです。この間「夢里人」という国産漫画を原作にした作品が作られましたが、それに続く・・・というのはなかなかに難しいようです。

しかし、中国でもついにというか何と言うか出てきました。
歴史モノや昔話モノや童話モノではない子供向けの娯楽作品が。
で、その作品が「象棋王」です。

象棋王

















この画像の通り、コロコロやボンボンなどの玩具メーカーとのタイアップ漫画を思い起こさせるタイプの作品です。
作品のテーマは象棋(中国将棋)で、当然戦いはバーチャルな空間で行われ、駒の種類をモチーフにした擬人化というかモンスター化を行い、指す手ごとに豪快なエフェクトが炸裂して必殺技が繰り出されるといった王道タイプの作品だそうです。
私の世代だとプラモ狂四郎やダッシュ!四駆郎、バーコードファイターあたりの作品がこんな感じだった気が。最近だと遊戯王とかがこのジャンルの代表作ですかね。

そして、当然戦いには特殊装備が用いられます。

秘密アイテム







「博弈盒」(直訳すると将棋プレイマッスィーンとかそんな感じでしょうか?)
というアイテムを腕に装備してゲームをする事になります。
この作品、1話22分で全26話の放映予定だそうです。
公式サイトはココなのですが、中国はインターネットの規制を行っているので日本からだと公式サイトにはなかなか繋がりませんorz

あ、一応youtubeにOPがあがってました

この作品、日本のデザインファクトリーが関わっていたり、台湾の会社が関わってたりするという話も有るのですがちょっとハッキリしませんでした。
どの辺が作ってるのか気になったのですが。うーむ。
とりあえず次はキャラクターの紹介あたりをやります、はい。

キャラ紹介

中国での次世代機

PS3の中古の値段も下がってきて定価と変わらなくなってますし、PS2との互換の問題についても一応の回答が出ましたから一連の騒動も一区切りといった所かと思います。
PS3の発売日には中国の知り合いから
「で、PS3買ったの?」
とかかなり聞かれましたが、さすがに発売日即ゲットはやりません、というかあの騒動に飛び込むなんてできませぬ。
SONYの初期ロットは問題が有る事が多い様ですし、今の所遊びたいソフトが出ているわけでもないので当面は様子見の予定です。
同じ理由でwiiの方も当面様子見ですね。ただ、バーチャルコンソールで昔のハードのゲームが遊べるというのにはかなり興味があります。恐らくある程度のタイトルが揃ったあたりで物欲に負けるんじゃないかという予感もw

今回の次世代機の発売では中国人の関わった転売やら何やらが結構取りざたされていますがこれはPS2の時やDSの時にも結構有った事ですし、今後も変わらないと思います。オークション等の手軽な手段も増えてますし。
それに、中国のユーザーも金に糸目をつけないで新しいのを買うといったタイプが増えてますからこういった事例は増えこそすれ減る事は無いんじゃないでしょうか。

それから、次世代機は中国ではどうなるかということについてですが今の所先行きは不透明としか。

PSPとDSの携帯ゲームの戦いは中国だとそれほど明確な差は出てないみたいです。日本の様にDSの一人勝ちというわけではありません。
DSは日本だと「やわらかあたま塾」の様なソフトで一般ユーザーを大量に取り込んで勝利しましたが、中国はゲームに手を出すユーザーがそもそもコアな部類に入るのでその辺が差が出ないのも大きな理由ではないかと。
ただ、中国においても勝敗の要は魅力的なソフトを出せるかどうかという事に尽きると思います。中国のユーザーの好みのソフトがどれだけ出るかですね。

これについて「海賊版を作り易いハードが流行るんじゃないか?」といった事も聞きますが、それはあんまり関係ないと思います。
以前ドリームキャストとPS2が争った時、ドリームキャストの方が海賊版は作りやすかったらしいのですが結局はPS2の勝利に終わりましたし、やはりソフトの出来が重要なのではないかと。

他にも今回の次世代機ではオンラインという要素が絡んできますし、今後の人気がどう転んでいくのかは中国のユーザーにとってもハッキリしないようです。

「とんかつとカレーの店ばんり」北京開業12年目に突入

先日、北京の「とんかつとカレーの店ばんり」が12回目の開店記念日を迎えました。
ばんりのヒゲ店長は当ブログの親玉の漫画喫茶B3も経営してらっしゃいます。

中国で日本料理屋を開いて、ずっと同じ場所でこんなにも長続きするのは非常に珍しい事だと思います。
私も中学生の頃からお世話になっており、ふとトンカツやカレーが食いたくなる時、チャリンコでお店へ突撃しておりました。
開店当初は五道口の辺りもほとんどお店が無く非常にさびしかった印象が有ります。
近年、日本ではチャイナドリームというか、中国へ行って一旗あげるといった事が盛んに言われたり行われたりしていますが、中国での商売は色んな問題が立ちふさがるので成功するのはなかなかに難しいです。
そんな中10年以上も続いているばんりはそれだけでも「スゴイ」と思います。

様々な苦難が立ちはだかったと思います。
私が思いつくだけでも

北京の都市整備に伴う区画整理による立ち退き問題
(これで結構な店が撤収や移転を余儀なくされました)
反日デモ
(日本料理屋は標的になる危険性が有りますし、客足も遠のきます)
物価の値上がり
(中国のインフレは凄まじいものがあります。しかしばんりの値段はほぼ変わらず)

そして、店の服務員の制服デザインを変更した時にセーラー服っぽいのを作ってしまったために日本人客がかなり引いちゃった事件。
(一応補足しますが、制服の上の部分のスカーフや襟のつくりがセーラー服っぽいだけでした。下は当然ズボンでしたよ?)


中国ではなかなか「順風満帆」とはいかないと思いますが、今後も末永くお店が続く事を祈っております!

中国オタクに久米田康治が受ける理由(仮説)

中国オタクの一部でウケている久米田康治の記事についての色々な意見を頂けました。
他にも知り合いと話したりなどしまして、久米田康治があっちの方(中国のオタク)で受け入れられる理由がちょっとばかり見えてきたので書いてみようかと。

とりあえず分かったのは
久米田康治の作品は「日本関連の知識」というハードルは高いものの、それさえクリアしてしまえば難しくない
ということですな。
当初私は久米田康治の作品(改蔵、絶望先生など)は膨大なネタを配置しており日本人でも全部理解するのはほぼ無理、ということで外国人には尚更難しいだろうと思っていました。
しかし、考えてみればこのネタを全部理解する必要はないんですよね。
幾つかが自分のアンテナに引っかかれば笑う事は出来ます。
更にこれは「笑う部分」がハッキリしているので理解し易いという面も有ります。
どこで笑うのか
何故笑えるのか

の二つがハッキリしているのでそれさえ乗り越えてしまえば非常に分かりやすい漫画なのではないかと。
ギャグ漫画にもイロイロ種類はありますけど、久米田康治の作品は「笑える理屈が分かる漫画」だと思います。
逆にノリや流れで笑わせる事の多いうすた京介の漫画などはあっちの方(中国のオタク)では難しいみたいです。

それから、久米田康治の作品を楽しむ理由について教えていただいた中で面白かったのが
日本への知識を持っていれば理解できる所が面白い。
日本雑学を増加、活用できる漫画。日本事情の方の裏側のネタを知る事が出来る。

という理由です。
確かにこれも知識の使い道の一つですなw
それに、一般的な媒体を通して伝わる日本の情報って肯定的否定的を問わず基本的に「伝えたい事」しか無いわけで、物事を別の方向というか斜めから見たスタンスのものは非常に少ないと思います。

中国のオタクの久米田作品についての感じ方は日本についての知識が豊富な人が楽しめて、知識を深める(どっち方向かはアレですが)事が出来る通好みの漫画といった印象を受けました。

とりあえず分析についてはこんな所で。
意見やツッコミ、引き続きお待ちしております。

北京の海賊版取締り状況

先日中国に行ったときに絶賛海賊版取締り中とかなんとか書きましたが、それがなんと今現在もいい感じで続いているようです。

どうやら今回の海賊版取締りは2006年7月15日からの「掃黄打非」(ポルノ掃討、ニセモノ処罰)運動の一環である「海賊版撲滅百日キャンペーン」のもと行われていた模様です。
そのキャンペーン自体はもう終わっていますが、監視体制は残っているようですし何より海賊版を売っている組織にかなりのダメージを与えたようです。
十数年の歴史を誇る北京のゲーム街「鼓楼」も今はかなりの品薄状態とのことです。
先日様子を見に行った北京の知り合い曰く、
アニメもドラマも無い。ゲームは新しいのが数種類くらいしかない
とのことでした。

今回はデジタル関係の方をかなり徹底的に潰したそうで、海賊版にありがちな適当にプレスされたビニール袋入りのディスクといった様な一発で海賊版と分かるモノだけでなく、キチンとしたパッケージであっても版権を取っていないものは取り締まったそうです。

ただ、今回のキャンペーンで消えたのはディスク関連だけで書籍やアニメ作品関連グッズのパチモンなどはまだまだ残っているそうです。
日本の漫画や画集の海賊版なんかは相変わらず手に入るそうですし。

それと向こうの意見で面白かったのが
「最近はP2Pで簡単に手に入るようになっているし、サーバを構築してアニメやゲームのファイルを共有している所も多い。海賊版を店頭で買うのはもう古いよ」
というので。
確かに個人でサーバを運営したり学生が大学内でサーバを構築して大量のファイルを共有しているケースは多いみたいです。
今後は海賊版販売や製作を取り締まるだけでなく、それとは別の方法を探る時期に来ているのかもしれませんな。

海賊版対策とXBOX360のアップデート

10月31日からXBOX360の大規模なアップデートがXbox Liveを通じて行われています。
今回のアップデートは会員なら無償で可能とのことです。
アップデートを通じてハードの性能を向上させたり問題を解消するというのは次世代機ならではの機能ですし、今後も増えていくと思います。

で、このアップデートですが元から狙った効果だかどうか分かりませんが海賊版を遊ぶために改造した機械に結構な効果があったようです。
具体的には海賊版をできるようにいじったDVDのファームウェアとOSの不具合が発生したようですが現在XBOXの海賊版市場は混乱している模様です。
中には再度の改造を企てたものの勢い余ってXBOX360本体を撃破してしまう悲劇(?)も発生してるようでなかなかに阿鼻叫喚な状況っぽいです。
PSPの方でも本体OSのアップデートでいろいろやっていたりしますが、この本体のアップデートとオンラインでの課金が現状の海賊版対策としては一番効果的っぽいですね。

中国で機体を改造して海賊版を遊んでいてもXbox Liveのためにプリペイトカードを購入しているというケースはかなり多いようです。
ちなみにカードの値段は日本と同じだそうで、中国の他のMMOと比べるとかなり割高になります。

聞くところによると来週あたりにはこのアップデートへの海賊版パッチが出てしまうようですが安定するのは月末くらいじゃないかという声も有ります。
結局いたちごっこになってしまうのは何時もの事ですがOSのアップデートは海賊版対策の選択肢として今後も出てくるんじゃないでしょうか。

本のお土産

先日親戚が東京に来まして、そのついでに私の従兄弟(中国語だと表妹、表弟の方です)にあたる子達へのお土産になにか本が欲しいと言われました。

「御土産用のお菓子を買っていって喜ぶ歳(中学と小学校高学年)でもないし、かといってゲームとか服とかもなんだから、せめて本でも」

とかなんとかいうのが理由でした。
東京のお土産が本ってのもなんですが、その辺は何かを贈る口実ということですかね。

で、それについての私の最初の返答は
「その子達の趣味が分からないし、何を持っているか分からないので難しい。というか、私が中学の頃って直接自分で本選びたかったから図書券…は今無いから図書カードとか贈ったほうがいいんじゃない?」
というやつでしたが、残念ながら却下されてしまいましたw

しかし、本のお土産というか贈り物って難しいですよね。
好みで無い本だったらダメなのは当然ですし、相手の好みの本を贈ったら同じ本を持っていたなんて事も有ります。
同じ本を幾つも持っていても意味がないですし、この辺が本のお土産の難しさといいますか。

私が中国に行ったりきたりしている時、よくお土産を頼んだり頼まれたりしました。
最近はamazonがあるので昔ほどでもないのですが本を頼まれたりする事が少なくないです。
それが「何々の本が欲しい」という様に書名を指定くれるのならわりと簡単です。
最近ではネットで調べれば有る無しもはっきりしますし。
ただ、「日本で今人気の有る本」とか言われるとかなり難しいですな。
売り上げランキングで上位のものを買っていけばとりあえず間違いないのかもしれませんが、明らかに面白くないのや、ちょっと旬を過ぎたらもうダメといった本を持っていって良いものかと悩みます。

ただ、「近頃出た本で面白い本を何かヨロシク」ということになると難しいのは同じですがちょっと楽しくなったりしますね。こういう頼み方をして来る場合は大体好みが分かっている人からですし、頼んで来た方の好みをはずさない範囲で度自分の好みの本を選んで渡すといった楽しみがあるので。

海外へのお土産で、相手の趣味が分かっているなら本はかなりいいお土産なんじゃないかと思います。
なんだかんだで活字に餓えている人や日本の本が読みたいという人も多いです。
更に重さも予想がつきますし、ちょっとくらいいい加減な荷物のつめ方をしても壊れませんし、何より賞味期限や消費期限が無いのがいいですね。
「何時までに渡さないといけない」というのが無いのは非常に便利ですよね。

とりあえず、次に中国に行く時も持っていくお土産は本をメインに仕様と考えております。
百元籠羊
十数年の中国生活をとりあえず終えて帰国。のんべんだらりと生息中。
中国でのエネルギー源は刀削麺と煎餅果子(中華クレープ)でした。最近は日本でも刀削麺の美味しいお店が増えてきて嬉しいです。

中国に広まっちゃった日本のオタク文化や、中国のオタクな若者達に関する質問、更には当ブログへのネタ提供にツッコミなど大歓迎でございます。

コメントに書くのは何だというのでしたら、baiyuanlongyang「at」gmail.com (「at」を@にかえてください)の方にメールを送ってくださいませ。
このブログのまとめ+αな本 「オタ中国人の憂鬱 怒れる中国人を脱力させる日本の萌え力」 が出ています。
ちなみに「中國宅宅的憂鬱:日本萌力,平息中國人的怒氣」というタイトルで中国語繁体字版も出ております。 こちらの記事で書籍内容についての簡単な紹介をさせていただきました。
「日・韓・中 トンデモ本の世界」で、中国オタク事情に関するコラムを2本書かせていただきました。

ブログではまとめたり詳しく書いたりするのが難しい内容を書く機会をいただけたのはとても有難かったですし、トンデモ本シリーズなので読者層も濃いということで「ある程度濃い方向で書いてもOK」と、昔出したブログのまとめ本よりもツッコんだ内容を書けたのも楽しかったです。
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このブログの親玉やネタ元

北京留学日中交流

日本からだと存在そのものを疑われる事も有った北京の漫画喫茶B3は現地の制度変更や地価高騰の影響で伝説の彼方の存在となってしまいましたが、中の老板は相変わらず活発に動いてらっしゃいます。このブログもここのコンテンツの一つということになっている・・・のかしらん?

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