「日中文化交流」と書いてオタ活動と読む

記憶が薄れる前に書いておこうと、北京において行った「文化交流」という名のオタク活動やその方面のネタを適当に綴っております。

2007年12月

「BabyPrincess」の中国オタクへのインパクト

昨日で仕事納めとなり、年末モードでだらけております。
今回も、なんか小ネタっぽくなってしまいましたがとりあえず更新を……

日本が世界に誇る(?)ギャルゲー雑誌である「電撃G'sマガジン」の
新たな読者参加企画
「BabyPrincess」
が発表されました。
ご存知の方も多いと思いますが、電撃G'sでは過去に「12人の妹」というスゴイ設定を作り出したシスタープリンセス(中国語名:妹妹公主)という読者参加企画がありました。シスタープリンセスは中国でも結構人気が出たようでイラストの天広直人の名前も知られています。

そして今回の「BabyPrincess」は1歳ごとに1人で計19人の姉妹がいるとかなんとか。
なんかもう、スゲェなぁという言葉以外出ませぬ。

で、この企画が中国にも伝わっております。
ジャンルの関係上そんなに反応の数が多い訳ではないんですが、与えた衝撃はかなりのものだったようです。
以下、反応を


19人姉妹だと……!?なんだそりゃ!?

えーと、上が18で下が……0?0って、オイ!!

G'sって事はアニメやゲームになるのかな?すごい企画だ

このキャラって、Overflowのエロゲみたいに全部父親は一緒だったりするのか?

とりあえず……注目しなければならんな

0歳から18歳まで途切れなくだと?なんて羨ましい!

どっかで見たようなキャラも多いな。選択対象は全部カバーと言うことか!

こんなダメな企画をまた考えられるなんて、やはりG'sの編集部は天才だ。

0歳ってのは想像つかんな……

犯罪という言葉がどうしても浮かんでくる

それで……この企画の主人公は「兄」なのか「弟」なのか。これは重要だぞ。

量産型の勝利か。戦いは数だ!



とまぁ、こんな感じで。
この作品に反応しているのは中国オタクでもかなりディープな部類に入る連中だと思うのですが、そんな彼等の想像すら超越していた模様です。

以前中国オタクの知り合いに「中国では妹キャラってどうなのか?」と聞いたところ、結構イケルという反応が返ってきました。
一人っ子政策があるので、中国の若い世代は現実に妹がいる人間が少ないので、幻想の構築される余地が有る模様です。

そんな彼等にとって「12人の妹」「19人の姉妹」というのはやはりと言うか何と言うか、かなりの衝撃を与えている模様です。
今後どーなるんでしょうね、コレ。


とりあえず、こんな所で。
ツッコミ&情報提供お待ちしております。


中国ではイトコと結婚できません

涼宮ハルヒの……なんだろう

昨日に続いてHDから出てきたヘンな画像を。
今回は、コレ
普通の大学生には興味ありません



はい、ハルヒを勝手に使っている看板にございます。
中国ではアニメを勝手に看板に使ったり、商品のパッケージに使ったり、本の表紙に使ったりなんだりというのが有ります。
今回は、日本で言うと専門学校(でいいのかな?)の広告です。
宣伝文句は
「高考(中国のセンター試験)は唯一の成功の道じゃない」
といった所でしょうか。

とりあえず、こんな所で。
ツッコミ&情報提供お待ちしております。

台湾桃園国際空港にシャアザクを見た

年末ということで部屋の大掃除……の前にPCの大掃除と言うかファイルの整理をしております。

しかしまぁ、ヘンなファイルが出てくる出てくる。
何をトチ狂ってこんなもんを保存したのかと、当時の自分の頭の中身を覗いてみたくなったりします。
で、そんなファイルの中にネタになりそうなものがあったので小ネタを一つ。

シャアザク












何の変哲も無いシャアザクでございます。
しかし、このシャアザクの鎮座する場所が問題。
ここ、台湾桃園国際空港の免税品店だそうです。

私の知り合いが台湾に行ったときに撮ってきた写真の一つなのですが、
桃園空港では免税品店でガンプラを売っているとか。
なかなかにスバラシイ空港でございます。
さすがはオタク先進国、台湾といったところですかね。

とりあえず、こんな所で。
ツッコミ&情報提供お待ちしております。

とある中国オタクの叫び

海外でのファンサブの問題について、中国での経験を交えた意見というか雑感をグダグダとまとめて書かせていただいた

海外だろうと、もう「好き」というだけではオタクといえない……寒い時代だと思わんか?
その1 その2 その3

ですが、中国側からするとやり辛い話ですし、正直な所中国の方からきちんとした意見が来るとは思っていませんでした。
しかし、ちゃんと来ました。反応というか意見が!
ブログのネタにするのもOK、更に私の訳でも可、ということなので以下に日本語にした文を。


あなたのブログは非常に参考になった。
ただ、一つ言わずにはいられないことがあったのでメールを送ることにした。

それは、中国で「オタク関連アイテム」を手に入れる難しさについてだ。
最近はamazon等があるから海外でも簡単にアイテムが手に入ると思われているのかもしれないが、日本と同じじゃない事をまず理解して欲しい。
当然、日本語のものを探すのは難しいし、値段は高くなるし、手に入れるまで時間がかかる。
そして更に重要なのが偽物を見極める能力が必要なことだ。
当然ながらamazonで欲しい物が全てそろう訳でもないからネットオークションや街のオタクグッズショップで探したりするんだが、そこで偽物を掴まされる事が少なくない。
私はMGのZガンダムを買って(値段は日本と同じくらいだった)、大部分を組み上げたところでパーツがうまく組み込めない部分にぶつかって、初めて偽物を掴まされたのを知ったり、アニメの画集を買って友達に見せたら「偽者だ」と指摘されて(印刷の色が一部おかしかった……)恥をかいたこともある。
こんなくだらない事でがっかりするなんて日本では無いだろう?

更に売っているヤツが怪しいことも多く、本当にこいつに金を払う事が正しいのか迷う時もある。更にこっちがどうしても欲しいのを分かっていて値段を吊り上げてくる場合だってある。
もちろん、偽物が大量に売れる状況を作ってしまったのは中国の責任だが個人としてはどうしようもないんだ。

オタクならがんばれる、と言っても限度はあるんだ!
しかも欲しいものは多すぎる。
我慢しろなんてのは、持てる者が言える傲慢だ!!

・・・・・・すまない、ちょっと熱くなりすぎたようだ。
私の言っている事に問題が有るという事は私自身も理解している。
海賊版が悪いという事も、それを手に入れる自分が悪いという事も、それがウチの国のクリエイターの成長を阻んでいる事も頭では理解しているんだ。
でも、正直言って自分の欲望を抑えられる自信も無いんだ……

言い訳にしか聞こえないと思うが、自分の出来る範囲で頑張ろうとはしている。
ファンになった作品のアイテムは買うことにしている。
ガンプラとか、DVDとか、ゲームとか、漫画とか。
私の生活を壊さない程度になってしまうが、食費とか削れるだけ削ってはいるんだ。
友達と遊ぶ金だって削ってる。

その上で更に、業者に騙されるリスクと日本の情報を仕入れる手間をかけて日本の価格よりも高い値段で買わないといけないんだ。
しかも欲しい物が必ず買えるとは限らない。

日本でもオタクな物が高かったり手に入らなかったりするとは思うけど、中国だとそれ以上に難しい。
日本で言っている様に全てやるのは無理だ……
こっちの収入は日本より低いのに、価格は日本より高いんだ。

文句や言い訳ばかりになってしまってすまないが、これが私の言いたいことだ。



以上、私なりに訳してみた文章でございます。
しかしプラモ組んでいったのに最後で組みあがらないのが分かるというのは想像するだに恐ろしい話ですな。
中国では海賊版が怖いのでプラモは念のため2つ買うという話も聞いたことがありますし、以前見たとある掲示板ではガンプラの説明書の表記に誤字があるだけで
「これは海賊版か!?」
と大騒ぎになっていたりしました。

ニセモノをつかむリスクというのは確かに厄介ですな。
現地では判別するための情報も不足しているでしょうし。
海外でオタク関連アイテムを手に入れる難度とコストについては私も経験しましたがかなり厳しいものが有ります。
昔に比べて便利になったとはいえ、限界が有るんですよね。
金に糸目をつけなければOKというわけでもないですし。

何はともあれ、この意見には色々と考えさせられました。


とりあえず、こんな所で。
ツッコミ&情報提供お待ちしております。
ただ、出来ればお手柔らかに……

ちと恥ずかしいが、マジで泣いてしまった作品 中国アニメ系掲示板より

今回も中国のアニメ系掲示板から

「ちと恥ずかしいが、マジ感動して泣いてしまった作品」

というスレの紹介を。

かなりたくさんの作品を見たが、中にはマジで泣ける作品があった。
笑われてもかまわん!俺はその作品を書かせてもらう!


というのに始まって、以下色んな作品が

CLANNAD 風子が忘れられていくところはマジ泣けた

Gunslinger Girl のパスタの国の王子様。誰が悪いわけでもないのが余計に

フルメタル・パニック! The Second Raid 千鳥が宗介の名を叫ぶところ

ブラックラグーンの双子の話。死ななければならない話ではあるが・・・・・・

電脳コイル デンスケには泣いたよ。

精霊の守人の25話

AIRを忘れるなよ!

秒速5センチメートルがまだないじゃないか

えーと、RAIDEENの星川姐さんとか・・・

AIRのラスト3話はいいね。

Over Drive の寺尾と皇帝の戦いは感動したな

俺はCLANNAD,AIR,kanonには特に何も感じなかったが、最終兵器彼女には来るものがあった

京アニ版のkanonはいいね。

AIRとkanonは良かったけど、CLANNADはまだ分からん

地球へ… とかはどうだ?

最近だと電脳コイルかな

元々感動狙いの作品はちょっとね。感動狙いじゃない普通の作品で不意打ちされるとかなりイイ

流れぶった切ってすまんが、あえて書く。スラムダンクの桜木がパスをミスして、赤木が「泣くな」と言うシーンはいまだに泣ける

じゃあ、俺は宇宙のステルヴィア

誰も推してはいないが、Gungrave

やっぱグレンラガンの兄貴かな

グレンラガンは燃えるシーンもあれば泣けるシーンもあるし、絶妙だよ

るろうに剣心追憶編

ONE PIECEのチョッパー。「医者になるんだ!!」には泣いた

ONE PIECEは泣けるシーンがありすぎて選べん

プラネテスいいぞ。感動したのは俺だけなのか

ガン×ソードのエルドラV。ネタだというのは分かっているが、あの熱さには思わず涙が。あれが勇者だ。



とまぁ、こんな感じで作品が挙がっています。
ちなみに、レスに長文が多かったため訳しきれず、記事の中では結構省いているのですがkey関連作品を挙げているのが結構多かった(全体の3分の1くらい?)です。
やはり感動ということに関してkeyの作品は強いみたいですな。


とりあえず、こんな所で
ツッコミ&情報提供お待ちしております

おたく訪ねて三千里in中国

コミケには国際交流コーナーというのが有りまして、その企画には世界のおたくを訪ねる「おたく訪ねて三千里」というものもございます。

で、今回のC73では遂に中国本土へ。
北京の大学サークルや、先日上海で行なわれたComiconの様子が紹介されています
その動画がニコニコ動画にアップされたようで、中国オタクの連中も色めきだっております。




動画の冒頭に出るサークル「次世代」の二人。
彼等の今年の夏コミの活動については

中国オタク、コミケへ コミケ当日

辺りを御参考に。
いきなり私の見慣れた顔が出てきたりするのでかなりアレでしたw
于智為の方は名前が于「知」為と間違われているのが少々気の毒ですな。

ちょうどいい具合にこの二人がオンラインだったので感想を聞いてみたところ
「自分を見て はあ と思うぐらいびっくりした・・・」
「あのデブが、俺?・・・って感じ。かっこうわる・・・」
「まぁ もう羞恥プレイは怖くないからね」
とかなんとか。
際どいネタまで飛ばせる彼等ですが、残念ながら冬コミは参加できないとのことで、現在夏コミを目指して頑張っているそうです。
夏コミの申込書についても
「もう購入した!発送は1月7日からだ!」
とナイスな答えが。

北京からは清華と中科院(そーいえば、カードゲームのルール説明はどうなったんでせうか?)、それから北京大のアフレコ大会。
アフレコ大会女性部門1位として紹介されているのが外語大のkkryuさん。
あれです。

中国人が「涼宮ハルヒの編曲」を歌ってみたアル


を歌ってる人でございます。


上海編はComiconの映像が。
動画で見るのは私も始めてですが、噂通りの盛況ぶりだったようですね。
そのうち行ってみたいものです。

そして、上海の「彼」ですが……
中国のアニメ系BBSではかなりの反応が。

あの男を逮捕しろ!

水面に浮上しろ!

日本人の前でP2Pでゲットしたもの出すな ボケ

ニコニコまで行って恥をさらしやがってorz

「※日本国内では著作権上問題があり法律によって罰せられます」
字幕つき……いや、そのもう、何と言えばいいかわからん

俺、ダイエット始めるわ

なんであんな色んな意味でインパクトの有り過ぎるヤツを選んだんだ!

どうだ!中国にもキモオタは存在するんだぞ。中国の力を見せてやる!



とまぁ、嘆きだかヤケクソなんだかな叫びが。
この動画、中国のオタクに対しても色んな意味でインパクト有ったようです。
アニメ系のBBSでは取材を受けた本人が降臨して盛り上がったり炎上したりと様々な反応が出ています。

とりあえず
「中国のオタクのレベルは色んな面で上昇している」
という言葉で〆させていただきます。
例によってツッコミ&情報提供お待ちしております。


中国オタク、日本へ!コミックマーケット72編

中国オタク、コミケへ 準備編

中国オタク、コミケへ コミケ当日

中国オタク、コミケへ 反省編

中国人が「涼宮ハルヒの編曲」を歌ってみたアル

海外だろうと、もう「好き」というだけではオタクといえない……寒い時代だと思わんか? その3

その1その2でファンサブについての中国オタクの認識と、日本側からの視点についてぼちぼちと書きました。
で、今回は最大の問題ともいえる海外のオタクの中でも「深い」方の面々についてです。
具体的には
字幕作って放流したり、アニメについての評論をすることが出来るレベル
でしょうか。

こういったマニア層、昔はそれこそ
「このアニメはこんなにすばらしいんだ!」
とやっているだけで良かったのですが、最近はそうもいきません。
アニメを広めようとする段階で出てくるのがファンサブなんですが、今の時代はインターネットが発達しちゃってますからその広まる規模がシャレにならなくなってきております。

昔はファンサブ=草の根宣伝といった様な感じにもとれたのですが、現在ではその規模によって宣伝以上に市場を潰しかねないといった見方も出ております。
この辺、データがハッキリ出てないので何とも言えないのですが、昔の低速回線やビデオのダビングとは異なる状況なのは確か。


で、ここから始まって更に頭の痛いのが評論とかについてです。
ハッキリ言ってしまえば
「マニアが語るとき、その根拠が海賊版ではあかんだろ」
というやつですな。
昔はイロイロと不便でしたし、手間をかけて作品の素晴らしさを周囲に伝えればそれでその作品への愛や敬意を表していると受け止められたのですが、今の時代ではそうもいきません。
下手すりゃその作品の足を引っ張りかねない。
日本にいる人間からすれば、
その「愛する作品」のためにお前は何をやっているんだ
愛する作品をどうしてそんなに軽く扱えるんだ

といった様な声の一つも出るかと。

これ、本当に頭の痛い問題です。
実際、海外のオタクとの交流が

「黙れ割れ厨」

の一言で終わってしまうのですよ。

ファンサブがアニメ文化の伝播に一役かったのは確かだとは思いますが、それでファンサブを全て肯定することが出来るわけも無く、
「じゃあ、お前個人は作品とそのクリエイターにどう貢献したんだ」
とか突っ込まれると、あとはもう泥仕合になったりで。
「日本の作品は高すぎる!」
「ならば、見るな」
「ファンサブのそもそもの原因は日本が流してるからだ」
「そもそも、見なければいい」
「海外は不便なんだよ!」
「日本でも地方は同じ。今の時代、方法はいくらでもある」
という様なのを色んなところで見かけます。

この問題を具体的にどうすればいのか、私自身も未だに分かりません。
そもそもの感覚やコスト(金銭的なものだけでなく)が違うので日本側が高いところから言うだけではどうにもならない。
更に根本的なものとしてモラルの問題が。
敷居を高くしすぎると、そのジャンルは廃れます。せっかく増えた日本のアニメや漫画のファン、これを減らさずになんとかできないもんですかね。

ただまぁ、お先真っ暗かというとそうでもなく、私の個人的な知り合いにもこの問題を理解して出来るだけ努力しようとしてるのが増えています。
昔に比べて、良くはなっているのですよ。
それ以上にファンサブ視聴層の数が増えちゃっているので表には出にくいかと思いますが……

彼らの
「好きなものに簡単に金を払える日本は幸せ」
「知ってしまったから、もう戻れない」
という言葉には色々と
考えさせられました。

記事のタイトルにもした
「海外だろうと、もう好きというだけではオタクといえない……寒い時代だと思わんか?」
も、中国のとあるアニメ系掲示板に書かれていたレスにございます。
これを見たのが、私がこの問題を考えるきっかけとなりました。
昔とは違うこの時代ですが、どうにかしてうまい着地点を見つけられないかと思う次第です。

とりあえず、こんな所で。
グダグダと長引いた文章を読んでくださりどうもありがとうございます。
例によってツッコミ&情報提供お待ちしております。
でも、やはりその、お手柔らかに……


海外だろうと、もう「好き」というだけではオタクといえない……寒い時代だと思わんか? その1


海外だろうと、もう「好き」というだけではオタクといえない……寒い時代だと思わんか? その2

海外だろうと、もう「好き」というだけではオタクといえない……寒い時代だと思わんか? その2

前回(その1)に引き続いて2回目。
今回は日本側の見方についてを。

日本側から海外でのファンサブの大流通を見ると、それ自体が権利や倫理的にどうなのか、といった問題があると思います。
ですが、それ以上に違和感を感じるというか不快に思われるのは
「作品への態度」
なのではないかと。

ファンサブや海賊版を見ることについて
好きな作品をどうしてそんなに軽く扱えるのか
という声を聞いたことがあります。
ファンサブや海賊版だけでその作品を視聴して、それで「ファンだ」と名乗る事は、日本の感覚だと作品への尊重が薄いと言うか皆無に感じられるのではないかと思います。
私自身も中国でそういう発言や態度に遭ってムッとした経験が少なくないです。

オタクは一つのカテゴリや作品に対する執着が強いからオタクなわけですし、当然ながら作品を軽く扱うのは嫌悪されるでしょう。

ただ、これについては日本側が「オタク」という言葉に引っ張られているといった面も少々あるのではないかと思います。
「海外のオタク」が日本のオタクとは違うのを頭で理解していても、実際の物事を判断する時にすり合わせがうまくいっていないのではないかと。

日本ではオタクといえばある種の「信者」ともいえるイメージが浮かぶと思います。ですが、コレを海外のオタクにも当てはめるというのは難しいです。
オタクを名乗るにはある程度のモノが必要とはいえ、日本基準を適用するのはさすがに無理が有る様に思います。

その1で書きましたが作品に接する感覚が根本的に違います。
またオタクとしての「深さ」についても海外では深める過程の難度がおのずと跳ね上がります。

インターネットが使えるようになって久しい昨今ですが、国や言語の違いによる壁、理解に要する手間というのは未だに大きいです。
作品全体をしゃぶりつくして楽しめるのって、やはり日本でないと難しいです。
言葉や作品を理解するための知識や土壌が違います。
日本ではそういったデータへのアクセスも楽です。私は日本に帰ってきて、大量の資料や情報がその辺の書店で簡単に手に入るのに狂喜したりしましたし。

海外の事情を「オタク」という言葉で語るとき、この海外における限界が見えづらくなっている様に思えます。海外では難しいものはホント難しいです。
まぁ、それを克服してこそのオタクという話もあると思いますが「ごく普通」のアニメ好きなレベルだとやはり厳しいかと。

もちろん、モラルの面で見て海賊版やファンサブがイカンというのは当然です。
ただ、現実的には海外の「ごく普通のオタク」については「日本のオタクとは考え方の違う所もある」という認識を基にして見ていくしかないのではないかと思います。

とりあえず今回はこんな所で。
スイマセン、ちょっと長くなりすぎました。
次回は海外の「一般的なレベル」じゃないオタクについての問題を。

例によってツッコミ&情報提供お待ちしております。
でも、できればお手柔らかに・・・・・・


海外だろうと、もう「好き」というだけではオタクといえない……寒い時代だと思わんか? その1

海外だろうと、もう「好き」というだけではオタクといえない……寒い時代だと思わんか? その3

海外だろうと、もう「好き」というだけではオタクといえない……寒い時代だと思わんか? その1

アメリカのオタク、ジョン様が語ってくれるアメリカオタク事情がナイスな
Ask Johnふぁんくらぶ

ファンサブ問題を日本のせいにするのは根本的に間違っていませんか
その1 その2 その3
という記事が物議をかもしている様です。
この問題は海外のオタクに共通する問題だと思いますが、さすがのジョン様もちょっと意見が空回り気味に。

ファンサブ問題は中国オタクの方でも問題、というか御承知の通り中国といえば海賊版というくらいですから、中国でオタクをやる以上必ずぶつかる問題でございます。

この問題は日本の感覚と海外の感覚にすれ違いが有るというのも問題を複雑にしているのではないかと思えます。

昔はそれこそ「日本のアニメが、ドラマが、漫画が大好きです」と言っているだけでOKといった感じでしたが、最近はそれだけでは済まなくなってきている様に思えます。
ファンサブについての質問も頂いていますし、いい機会なのでこれに関しての、私の中国での経験やら感想やらをちょっと纏めてみます。


まず、前提としてファンサブについての中国での認識を。

中国ではP2Pなどのファンサブでアニメや漫画を見ることが悪いことだとは認識されていません
テレビ番組の延長のような感覚、見るのが当然とでも言いますか。
悪いと認識してなお見ているのではなく、ごく普通にみているのですな。

以前とある日系企業(コンテンツを扱っている所です)に勤めている方から聞いた話では、入社試験で面接を行うと日本語能力のアピール(日系企業なので)を

「アルバイト(またはボランティア)でアニメの字幕を作っています」
とやる人がいるそうです。
それについて面接官が突っ込むと
「それはダウンロードするんです?」
「はい、インターネットからDLします!」
「それって違法コピーですよね?」
「そうです。でもこれは日本のウィニーから落としてるのです!」
と快活に答えたり

他にも
「漫画が大すきです。」
「どんな漫画ですか?」
「○○とか○○です」(←あきらかにアニメタイトルだったとか)
「……それはアニメですね」
「はい、アニメです。」
「ちなみにどこでみるのですか?」
「コンピューターです!」
「コンピューター?」
「はい、インターネットでダウンロードしてコンピュータで見ます!」


とやったりするのが来るそうです。
ちなみに、この質問が飛ぶ前に会社の説明で
「コンテンツを扱う関係上、著作権には非常に注意する必要のある仕事です」
というような説明をするのに、こーゆー話が飛んでくるそうです。

そんな訳で、中国の一般的な常識に「ファンサブはいかん」というのを求めるのは無理ではないかと。
「みんなやっている当然のこと」という認識が……

これがもうちょっと深くなってきて、作品の権利うんぬんを意識するようになっても、ファンサブがオタクとしてのアイディンティティ形成の基幹となっている面もあるので一概に否定しづらいというのが感じられます。
どうにか肯定できる面を語ろうとして結果的に自己弁護に終始してたり、「盗人猛々しい」という印象を与えてしまうこともちらほら。


長くなってしまったので、今回はとりあえずここまでで。
次回は日本側の反応について感じたことを。

ツッコミ&情報提供お待ちしております。
でも、今回は荒れそうな感じもしますので、できればお手柔らかに……

(12/16 リンクや表現の間違いをちょびちょびと修正しました)


海外だろうと、もう「好き」というだけではオタクといえない……寒い時代だと思わんか? その2

海外だろうと、もう「好き」というだけではオタクといえない……寒い時代だと思わんか? その3

「英国旗変更問題に日本から解決案」への中国一般人の反応と中国オタクの反応

英国の国旗変更問題というのが現在持ち上がっているそうですが、それについて日本の2ちゃんねるからも変更案が提示され、それが向こうのメディアに載っちゃったりしたとか。

英国旗「ユニオン・ジャック」がウェールズ国旗を組み入れたデザインに変更か
「英国旗変更問題に日本から解決案」 2ちゃんねらーが考案した国旗デザインが英紙に掲載される
(痛いニュースより)
18番







で、このニュースが中国にも伝わりましてそれに関してなかなかの反応が出ております。
今回はネタがネタなので一般のニュースサイトでの反応とアニメ系掲示板での反応に違いが出ましたのでそれぞれを紹介させて頂きます。
まずは一般ニュースサイト

英国はなんてかわいそうな奴らだ!自分の国旗すら決められないとはな!

五星紅旗にすればいいんだよ。中国の特区にしてやんよ!

笑いすぎて腹が痛いぜ

なんかアニメっぽいのが混じってるんだが

あまりのバカさに笑い死にしそうだ!

こいつら、本当に恥知らずだよ

いや、でもこのロリとドラゴンの組み合わせはなかなか・・・

龍は中国の象徴だぞ!こいつら盗作しやがった!

龍を使うんなら英国は中国の属国ということを認めたということです

これだから教養の無いやつらは。ウェールズの国旗は元々龍があるんだよ!

中国の龍とあっちの龍は別物なんだが・・・

英国の連中は中国よりもアニメに毒されているな

英国人はマジでバカだな


と、こんな感じでございます。
良くも悪くも想像通りの反応が。

次にアニメ系掲示板を。
こっちは画像貼り付けも行われていたので、図案ごとの反応も幾つか。

英国人は狂ったか!?というか、ネタか!?

もし本当なら2ちゃんで祭りになってるんじゃね?

18番






てか、これ2ちゃん製作らしいぞ?

ルイズかよ・・・オイ!

これはツンデレの英国進出ということですね?

24番





ウェールズの名産は葱だそうだ・・・・・・

コレは・・・日本人どもめ、分かってやってやがるな!?

これが新国旗・・・なんと新しいデザイン!

27番





これ、グラサンが何かカミナの兄貴っぽいぞ!

グレン団の旗だろ、これ

英国で天元突破か!?

これはノルウェー人デザインらしいから、グレンランガンじゃないんじゃないの?

問題ない!英国にも兄貴が必要に違いないからな!

17番





これはカッコイイな

ネタばかりかと思ったらマトモなのもちゃんと有るのね

よし、投票にいって来るぜ!

もちろんルイズに投票だ!ちょっと行ってくる!!

お前らを見ていてネットで国外投票が弾かれる理由が理解できた



とまぁ、こんな感じでございます。
サイトによって反応がかなり違うのを改めて実感しました。
ちなみに、グレンラガンとカミナ兄貴は中国でも人気を博しております。

とりあえず、こんな所で。
ツッコミ&情報提供お待ちしております

結局Viiは何がやりたかったんでせうか?

wiiを意識せざるをえない中国製ゲーム機「威力棒vii」ですが、いよいよ情報がそろってきた感がありますね。

日経トレンディネットの
山谷剛史の ニーハオ!中国デジモノ
ではついにviiの現物を入手したレビューが掲載されました。
今度は“Wiiもどき”ですか? 中国独自開発をうたうゲーム機「Vii」を緊急入手!
Viiはゲームまでも“Wiiもどき”なのか遊んでみた!
ゲームのレビューまで有る、至れり尽くせりの内容となっております。

しかし、ふと考えてしまうのがこのviiはなんで発売されたのかという事だったりします。
これについては現地の人間の間でもハッキリしないようです。

情報が出た当初は宣伝文句は民族系企業の愛国うんぬんや白髪三千条的謳い文句で、パクッていますというのが丸分かりな「vii」という名前。
典型的なパチモンだと思っておりました。

しかし、調べてみると結構大きく広告を打っており何かしらのバックがあるようにも思えます。一発ネタの売り逃げにしてはちょっと費用と手間がかかりすぎ。

その後現物の情報がぼちぼち出てきたのを見ると、思ったよりマトモ。
正直なところコッチの想像の斜め上だか下を行ってくれるのを期待していたのですがw

知り合いとの話で出た意見は

「うっかり作っちゃったダメゲーム機を売ろうと四苦八苦した挙句にやっちまった」
「本気でwiiみたいなゲーム機を作ってみようとしたが力及ばず」
「パチモンゲーム機を作ったら案外出来が良かったのでwiiネタでやってみた」
「お偉いさんだか上司が暴走して、気がついたらここまで来ちゃった」

とかなんとかで、かなり迷走しております。
現在意見&情報募集中にございますので、何か閃いた方、何か知っている方などおりましたら是非教えてくださいませ。

wiiを意識せざるをえない中国製ゲーム機「威力棒vii」 ついに現物出現

中国人が「涼宮ハルヒの編曲」を歌ってみたアル

ニコニコ動画に台湾からの投稿作品や台湾関連の作品が増えている今日この頃。
「歌ってみた」タグの作品なんかは台湾人が直接作って投稿していたりと、かなり面白いことになっております。
そんな中、中国本土からも遂に投稿が。





こちら。
歌っているのはkkryuさんという方で、中国の同人界で活躍する声優の方です。
一般作では「Robotech: The Shadow Chronicles」の中国語吹き替えにMaia Sterling役なども。
ロボテックはつぎはぎして新しい話を作っているの、もう別の話になってしまっていますから同じというわけではないのですが、Maia Sterlingはマクロスで言えばコミリア・ファリーナ・ジーナスにあたります。作中では確かスカルリーダーですな。
この間の夏コミでは、中国オタク軍団のサークル「次世代」でハガレン同人ドラマを委託販売していたりします。

しかし個人的にはまぁ、よくニコニコに投稿したものだと思ったりしますw
ニコニコは台湾にも進出していますし、最近では台湾との友好ムードが濃くなっています。
そんな中で中国本土のネタで投稿したらどういうコメントがつくかというのは簡単に想像できますな。

私としては面白い投稿が出てきてくれればそれに越したことは無いのですが。
とりあえず、こんな所で。

長門「父上好き。父上のお嫁さんになる」への中国オタクの反応

ぼちぼち年末モードに入っておりまして、今回はちょっと手抜きな紹介で・・・

ファミ通のHPで涼宮ハルヒのPS2ゲームの画面が公開されております。
今回は3つ目のゲーム内ゲーム?である育成ゲームの情報が公開されました。
で、その画面写真もさることながら

長門「父上好き。父上のお嫁さんになる」

というインパクトのあるセリフが話題になっておりますが、これには中国のオタクも衝撃を受けた様です。
というわけで、アニメ掲示板の関連スレの紹介を。

「我要做爸爸的花嫁」
・・・・・・どうだ、団員ども!?


という長門のセリフの中国語翻訳と画像の貼り付けに始まって

コイツは・・・!

プリメか!?何作目だ!?

おい、これホンモノなのか!?

プリメ4か?5じゃねぇよな

PS2のゲームか。やっぱ限定版は高いの?

鶴屋さんは!?鶴屋さんはどこだ!?

SOS団には興味ないけど、この服いいなぁ

あれか、日本語で言う「俺の嫁」ができるゲームなんだな!

ちょっとPS2引っ張り出してくる!

これいいなぁ、どこの会社が作ってるの?

バンプレストだって。オタクゲーム最後の砦だな

amazonは海外発送してくれないんだよな。どうすればいいんだ

求む中国語化パッチ

俺は古泉を育成したいんだが、それは可能か?

じゃあ、俺はキョンの妹で

PS2もう売っちまったよ・・・借りてこないと

俺のはレンズが壊れたままだ・・・

お前ら慌てるな、発売日は1月31日だぞ



と、こんな感じでイロイロと。
中国でも涼宮ハルヒの人気はまだまだ強い様です。


とりあえず、こんな所で。
ツッコミ&情報提供お待ちしております。

中国本土で知られているラノベ作品

中国本土ではどんなラノベが知られているのか?

という質問を頂きました。
言われてみれば、ラノベに関しては台湾の状況はある程度分かるものの中国本土についてはちとはっきりしませんよね。
その辺を含めて何か情報はないかとネットを探していたのですが、
行きつけの中国のアニメ系掲示板で有志がラノベのwikiを作っているところが有ったのでそれを紹介させていただきます。

掲示板のwikiはココ

作者別で書かれており、現在32名。
うち20が中国語になっています。
以下、中国語での紹介や感想が有る作者名とその作品を

竹宮ゆゆこ(わたしたちの田村くん とらドラ!)
高橋弥七郎(灼眼のシャナ)
岩井恭平(ムシウタ )
賀東招二(フルメタル・パニック!)
柴村仁(我が家のお稲荷さま。)
葉山透(9S<ナインエス>)
時雨沢恵一(キノの旅 アリソン リリアとトレイズ 学園キノ)
新井輝(ROOM NO.1301)
支倉凍砂(狼と香辛料)
櫂末高彰(学校の階段)
壁井ユカコ(キーリ)
鎌池和馬 (とある魔術の禁書目録)
谷川流(涼宮ハルヒシリーズ 学校を出よう! 電撃!!イージス5 ボクのセカイをまもるヒト)
榊一郎(神曲奏界ポリフォニカ クリムゾン スクラップド・プリンセス)
森岡浩之(星界シリーズ )
海原零(銀盤カレイドスコープ )
森橋ビンゴ(三月、七日。)
寺田とものり(超鋼女セーラ)
日日日(狂乱家族日記 アンダカの怪造学 蟲と眼球シリーズ)


日本語のみの紹介は
海冬レイジ、成田良悟、雨木シュウスケ、野村美月、鏡貴也、風見周、山形石雄、茅田砂胡、 川上稔、ヤマグチノボル、田代裕彦


やはりというか、最近の作品に集中してますね。
富士見ファンタジア文庫や角川スニーカー文庫の一昔前の作品は入っていません。
そんな中、茅田砂胡が入ってるのはちょっと意外だったり。
この辺は日本でもラノベに脚光が集まるようになったのが最近なのでしょうがないのかもしれません。

とりあえず、こんな所で。
ツッコミ&情報提供お待ちしております。
百元籠羊
十数年の中国生活をとりあえず終えて帰国。のんべんだらりと生息中。
中国でのエネルギー源は刀削麺と煎餅果子(中華クレープ)でした。最近は日本でも刀削麺の美味しいお店が増えてきて嬉しいです。

中国に広まっちゃった日本のオタク文化や、中国のオタクな若者達に関する質問、更には当ブログへのネタ提供にツッコミなど大歓迎でございます。

コメントに書くのは何だというのでしたら、baiyuanlongyang「at」gmail.com (「at」を@にかえてください)の方にメールを送ってくださいませ。
このブログのまとめ+αな本 「オタ中国人の憂鬱 怒れる中国人を脱力させる日本の萌え力」 が出ています。
ちなみに「中國宅宅的憂鬱:日本萌力,平息中國人的怒氣」というタイトルで中国語繁体字版も出ております。 こちらの記事で書籍内容についての簡単な紹介をさせていただきました。
「日・韓・中 トンデモ本の世界」で、中国オタク事情に関するコラムを2本書かせていただきました。

ブログではまとめたり詳しく書いたりするのが難しい内容を書く機会をいただけたのはとても有難かったですし、トンデモ本シリーズなので読者層も濃いということで「ある程度濃い方向で書いてもOK」と、昔出したブログのまとめ本よりもツッコんだ内容を書けたのも楽しかったです。
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日本からだと存在そのものを疑われる事も有った北京の漫画喫茶B3は現地の制度変更や地価高騰の影響で伝説の彼方の存在となってしまいましたが、中の老板は相変わらず活発に動いてらっしゃいます。このブログもここのコンテンツの一つということになっている・・・のかしらん?

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