「日中文化交流」と書いてオタ活動と読む

記憶が薄れる前に書いておこうと、北京において行った「文化交流」という名のオタク活動やその方面のネタを適当に綴っております。

2013年09月

中国オタク「欲しいものがある。節約の方法を教えてくれ!」

ありがたいことに
「中国のオタクな人達はオタ関係の資金をどうやって捻出しているのでしょうか?」
という質問をいただいておりますので今回はそれについてを。

近年の中国では所得(と物価)がスゴイ勢いで上昇しています。またオタク関係では正規のものから同人のものまで様々な商品が流通するようになるなど、物が無い或いは海賊版しか手に入らなかった昔とは随分と異なった環境になっていますし、お金の使い道も増えています。

しかしそんな環境になったためにお金が足りない、懐具合が寂しいと感じるような状況も増えているようです。
中国のソッチ系のサイトではそういったことに対することも含めての
「節約」
に関するやり取りが行われていましたので、今回はその辺についてを例によって私のイイカゲンな訳で紹介させていただきます。


ちょっとみんなに聞きたいんだが、どうすればうまく節約できるんだろう?最近どうにも金欠で……節約の達人求む。

何も買わないのが一番節約になるぞ。

結局は金を使わないで多く稼ぐしかないだろ。

とりあえず食費削って仕事しろ。

節約も目的次第だぞ。何か欲しいものがあるからの節約なのか、生活が成立しないからの節約なのかで取り組み方は全く異なる。

俺はまだ学生だから仕事とかそういうのも難しくてさ……できればきちんと答えてくれるとありがたいんだけど……
あと今の段階では欲しいものがあるというか、オタ関係のアイテムが欲しいというのが主な理由。

なるほど。
ただマジメに答えたとしても、学生の場合は食費削って手元にお金を残すくらいしかないんじゃないか?オタ関係のアイテムならそれで数か月も耐えればどうにかなるとは思うが。

金は稼ぐものであって節約するモノじゃない。節約することを考えるくらいなら多く稼ぐことを考えろ。

それが出来ればいいんだろうが、今の時代はなかなか難しいんだよね。私が学生の時は家庭教師で結構稼げたんだけど今はそうでもないらしいし。
ちなみに社会人になったら今度はお金を使う時間が無くなるぞ!

残念ながら学生は仕事で稼ぐとかが難しいんだよな。日本の学生みたいにバイトできたらと思うときがある。

一応大学生くらいならバイトもあるから不可能ではないが、それも結構難しいし、そもそも時間があまり取れない、しかも最近は多く稼ぐのが難しいってのがあるんだよね。物価はどんどん上がるし、生活費とかも上がる。学生やっていてる分にはそれでもまだ楽だけど、食費や身の回りの雑貨も随分と上がっているからな……

日本のようにバイトの仕事も、それをする時間も無いし。投資なんかはリスクがあるし。スキル持ちとか要領が良ければ稼げるんだろうけど。

クラスメートの代わりに宿題やら作業やらを請け負うとかやるヤツいない?私はそうやって小遣い稼いで漫画を買ったりしていたけど。

それはクラスメートに金持ちで怠け者がいるケースのみだろう。宿題写す程度だと金のやり取りまではいかんし、持ちつ持たれつになるよ。

学生は食費削るしかない。私は無理しないペースでそれをやってPC関係やオタ関係の支出をカバーしている。

理想としては学生と兼業できる仕事を探し、食費を削ればいいというイメージはあるが実行できるかは人それぞれだな。
ただ他にも無駄を削れる所はあるかもしれないから、まだやってないならの話だが自分の日常的な支出をきちんと把握するところから始めてみるといいと思う。

食費か……でも、ウチの国だと食うか食わないかレベル落とすかの選択しか無いような気がするのが何とも。
日本の作品では食費を削るために自炊、弁当を自作するとかである意味では楽しく健康に食費の削減ができるっぽいんだが、あれってウチの国では成立しないよな。

うむ。基本的に外食の方が安く済む。自炊すると高くなる。

和食は冷めても食えるし再加熱しても味が落ちにくいけど、ウチの国の料理じゃそうはいかん。

そもそも学校の宿舎は料理設備ないしなぁ。
買い食いを減らす、安くするくらいしかないな。でも自分の場合は一食を6元(約100円)以下にしているからこれ以上食費を削るのは無理だ。

オタク趣味に本格的にハマってからはキツイわ。お金を使うものはどんどん増えるし、価格もどんどん上がる。できるだけ飲み食いを控えて、外出せずに頑張ってはいるが……

物価の上昇もスゴイからね。現金で貯金していた親戚とかは今バカを見ているよ。

ウチの国では物価や不動産価格が上がりまくったから節約して貯めてもあんまり意味が無い状態が続いているからなぁ。ただ、そろそろ給料も上がらなくなってきたし戦略の再考の時期になってきたのかもしれん。

ところで、節約に関してネットのポイントサービスとかはどう?
あれも考えて使えば悪くなさそうな気はするが。

そのサービスを使うのをやめるのが一番の節約だ。ポイントと実際に使ったお金の関係をきちんと見ておかないと。「ポイントがお得」というのを口実にお金使っちゃったら本末転倒だぜ。

結局は必要ないものを切り捨てるしかないんだよねぇ。
収入の無い学生党としては節約スキルを磨くしかない。そして結局は「本当に欲しいものしか買わない」というのにいきつく。一部を豪華にするならまだそれなりにいける。自分はこの1年で使ったのは書籍とヘッドホンだけだ。外に出ないで「宅」状態でいるなら案外金使わんよ。

外出て余計なものに心を惹かれない引きこもりが最強。

でも最近はネットで自分のコレクションを「晒す」ヤツが増えているからネット切断でもしない限り物欲は刺激され続けるんだぜ!

オタクが金を使う分野は書籍やゲーム、関連グッズ、ヘッドホン、PCやデジカメなんかのデジタル系の商品、あとはイベント参加とかかな。
昔と比べてジャンル的にはそんなに変わらないんだが、手頃な値段から高価なものまで随分と種類が増えたし、情報も増えたから欲しいものが出て来ると大変だよな。

上の世代の話を聞くと昔はお金無くても案外何とかなったらしいが、今大学生でオタクをやっている身としては常に金欠気分を実感させられてキツイ。「金が無いのにオタクをやるのか?」みたいな空気さえある。
我々は幸せな時代にいるのか、不幸な時代にいるのか、どっちなんだろう?

まぁそれでもオタク趣味ってお金かけないで楽しめる娯楽だってのは確かなんだよね。アニメやゲームや書籍といった辺りに家で没頭するのは、適当に外に出て遊んだり飲み食いしたりするのに比べればそれだけで随分と節約になる。



とまぁ、こんな感じで。
節約に関しては生活スタイルを変えるよりも、お金を使わない方向で考えることが多いようです。

上の発言にもありますが、中国では学生が学校のついでにやれる手頃なバイトというのがなかなか無いので「稼ぐ」というのが難しく、仕送りを貯める方向になるようです。

それから食費に関してですが、中国は外食した方が家で作るよりも安くすむことが多い上に、日本のお総菜と違って中国の「家常菜」は油を多く使う料理が多く作ったら即食べないと格段に味が落ちるので、日本のように多めに作って冷蔵or冷凍しておく、或いは温めなおすといった方法には不向きです。

そんな訳で、スキル的に自炊が可能でもそんなに節約にはならないそうです。手間をかけてコストを落とすというのが難しいので、いざ食費を削るとなるとレベルを落とすか食べないといった方向になってしまうのだとか。
その辺の事情に関しては昔の記事の
中国人「中国の男は料理が出来ないと困る」
もよろしければご参照ください。


今の中国のオタク層の懐具合は金額面で考えれば昔に比べてかなり良くなっているのですが、物価の上昇はそれ以上です。またオタク方面に関しても、「手の届く範囲」の対象が増えたことによりお金の使い方も変わっているようです。

以前は滅多に無い機会やレア物と思われるアイテムに対して一極集中的にお金を使うような所があったのですが、最近は自分の欲しいものに対して幅広く使おうとする傾向もあるそうです。

これに関しては、大都市部であっても高価格帯の商品やイベントに関しては反応が厳しくなってきているという話も聞きますね。もちろん需要は常にあるのですが誰もかれもがそれを求めているという訳でもなくなってきているそうです。昔は
「現地で許可を取り付けてイベントの場所と日時の確定をする」
「現地で許可を取り付けて販売にこぎつける」
というのが最大の関門だった時期もあるのですが、最近はイベントの内容や展開の仕方、グッズの売り方などに関してもかなりきちんと考えなければいけなくなっているみたいですね。

現地特有の需要を見極めることの他にも、例えば中国オタクの主要な層は稼ぐ手段が少ないので懐具合の回復力が弱い(?)ことから、日本に比べて他のイベントや商品展開と同じ或いは近い時期に重なることを警戒しておかなければならないなんて話もあるとのことです。


とりあえず、こんな所で。
例によってツッコミ&情報提供お待ちしております。

中国オタク「どんなキャラなら嫌われない主人公になるのだろうか?」

ありがたいことに
「中国オタクの人達のやり取りで『黒』という言葉がよく出ますが、これはどういった意味なんでしょうか?」
という質問をいただいておりますので、今回はそれについてを。

ネットでのやり取りが便利になってきた影響なのか、昔に比べて作品やキャラに関する好き嫌いや、それに関する殺伐とした争いも増えているように感じられます。
「黒」
はそんなやり取りの中でよく見かけるネットスラングですね。
これは特定の作品やキャラを叩く、こき下ろすという行為を指す意味で使われるそうです。この言葉は中国語の「抹黒」という、日本語の「顔に泥を塗る」ような意味の言葉から来ているという説もあるのだとか。

また最近の作品に関する反応を見ると、作品への批判と共に主人公格のキャラに対する「黒」な反応も目立つようになってきているようにも感じられます。

ただそんな空気が漂っている中、逆に
「どんなキャラなら『黒』されない(嫌われない)主人公になるのか?」
といったことについて考えてみる人もいるようです。

そんな訳で今回は中国のソッチ系のサイトなどで見かけた
「嫌われない主人公」
に関するやり取りを例によって私のイイカゲンな訳で紹介させていただきます。


どんなキャラなら嫌われない主人公になるのだろうか?
多発するキャラ叩きの流れにはイイカゲン疲れた。どういうキャラならそういうゴタゴタが起こらないんだろうか?

そうだね……自分の好きになったキャラを叩かれるのはキツイし、そういった空気が蔓延するのもめんどくさいよね。ちょっと考えてみたが……ハーレム系は叩かれやすいからその辺はまずマイナス要素かね。

身体能力や頭脳の強さが作中で感じられるキャラは嫌われないで人気になると思う。ただこの強さは主人公補正に思われたらダメという条件が付く。

デザインが極端だとそれだけでマイナスになったりするかな。美形でもデフォルメ方面でも。「アクセルワールド」なんかは主人公が一人だけあのデザインだったのがアンチ層をキッチリ形成しちゃった理由の一つだろう。

ハーレム系主人公でもアンチが少なくて人気になっているキャラはいるし、そこが絶対条件でもないだろうね。むしろそこをうまくやれば人気が出る。杉崎鍵や桂木桂馬とかが良い例だ。

ハーレム要素=嫌われる要素という考え方は珍しくないけど、必ずしもそうではないように思う。問題なのはヒロイン関係でグダグダになることじゃないかと。

言われてみればハーレム系の主人公ってうまくやれば好感度上がるよね。
えーと……優柔不断、受け身、鈍感、惰弱、ダメ人間、平凡といったハーレム系主人公にありがちな要素を除けば嫌われなくて人気のある主人公になるんじゃないだろうか?

それ全部除いちゃったら今度はストーリーが成立しないだろうが!
設定だけで理想を探すのはダメだと思うぞ。

行動原理が良い(或いは面白い)方向に明確で決断できるキャラってのは悪くとられ難いんじゃないだろうか?最近の傾向を見ると、イロイロと迷ったり受動的なタイプの主人公は叩かれやすいように思う。

設定で考えるのはあんまり意味が無いと思う。
キャラクターに関しては結局制作側のストーリー次第だし、ある種の公式アンチみたいな展開もある。例えば「Fate/Zero」なんかはこういう面がかなりあからさまだ。

物語シリーズの阿良々木暦とかはどう?
きちんと責任を負うし、受け身で鈍感というわけでもないし、ハーレムに関しても自分の選択の結果というタイプだ。

阿良々木くんは趣味が偏り過ぎているから人気キャラでアンチも少ないというのとは違う気がする。しかも彼は巻き込まれ系だし他のキャラへの悪影響もあるし例としてはあまり妥当ではなような?

物語シリーズ自体かなりクセの強い作品だし、あれは作品ごと叩かれるから相対的に主人公への叩きが少なく見えるだけな気もするわ。

三次元の俺達の妄想を適度に託せる存在であれば人気は出るんじゃないかと思うが、そこに個人差があるからね。
あとギャグ方面もある程度こなせると安定感が増す。こき下ろすんじゃなくて「ネタにされる」ということなら人気にもつながるしね。例えば「銀魂」の銀さんとかは嫌っている人を滅多に見ないように思う。

最近の作品だと「氷菓」の折木奉太郎とかは叩かれることが少ない人気キャラだと思うんだけど。

折木奉太郎は一部の層からわりと嫌われているぞ。
自分からは動かない、受動的なキャラだけど作中では何かと万能系とかで、言っちゃなんだがある意味ではキラ・ヤマト的な存在のキャラだし。

キョンとかもそうなんだけど、受け身でツッコミ入れているだけのキャラって、一旦気になりだすとかなりキツイんだよね。自分から動くリスクを背負わない、安全な所から批評するだけに見えてしまったりもするから。

人気というとちょっと難しいが、評価が高くてアンチが少ないというキャラに関してはそこそこマイナーな作品を探すのが良いと思う。例えば「蟲師」のギンコとか。

そこそこマイナーね……確かに。それなら今の話題の焦点になり難いちょっと昔のキャラとかも有利なんじゃないだろうか。「うたわれるもの」のハクオロさんとかは頼りがいのあるキャラでもあるし、ハーレム系で安定した人気の主人公だと思う。

昔か。じゃあ「ドラゴンボール」の孫悟空とかは?あれも多くの人間が好きな主人公だと思う。

孫悟空は現在でも人気と知名度が抜群に高いからまた別の話だろう。
あと孫悟空はツッコミ所のある言動も多いし、アンチがいないと言うのは難しいキャラだ。人気が高いのは間違い無いんだけど……

「強い」「カッコイイ」という概念も人それぞれだし、見せ方によっても変わるしね。主人公補正だとツッコミ入れられたら崩壊するケースも多々ある。

いっそヒロイン関係の所を無しにしちゃうと安定するんじゃないだろうか?その手の行動や考えに関してはどうやっても好き嫌いが出るし。

いや、そちらになると今度はホモ扱いされて別の意味で嫌われたり正当に評価されなくなる可能性が出てくる。特に最近はホモネタにされ過ぎるのがめんどくさい。

そうか?阿部高和とか人気あって嫌う人いないじゃない。

阿部さんはもう、作品関係無い人気じゃないか!!
確かに人気だけど、あれはほぼ創作ネタキャラ人気だろ。

わりと本気で「マイナーな作品」というのは必須の条件なんじゃないだろうか?
情報量が増えるとキャラの思想や行動の矛盾点、ネガティブな解釈も発生し易い。

私も同意。マイナーな作品だと作品をきちんと見ている人間も少ないし、キャラに関しても伝聞情報だけになるし、アンチによる余計な情報も入り難い。
それにしても「大人気」と「嫌われない」というのは今の時代では両立するのは不可能に近いのかもしれないな。



とまぁ、こんな感じで。
中国オタク内での好みというか、苦手な傾向みたいなのが見えてくるのも興味深いですね。

それにしても上の発言にもありますが、
「嫌われていないキャラを探すならマイナーな作品を探すのがいい」
というのはある意味正しいのかもしれません。嫌われるというのは人気について回る副産物のような所がありますし。

全ての人が認める作品、キャラというのは滅多にありませんし、現在のネットなどを通じて様々な人の意見が簡単に出るようになった環境では、人気になってしまった以上ある程度嫌われてしまう、嫌う人の存在が見えてくるというのは避けられないのかもしれませんね。
ただそれに関するゴタゴタしたやり取りが行われるというのはどうにもめんどくさい話ですが……


とりあえず、こんな所で。
例によってツッコミ&情報提供お待ちしております。

中国オタク「男のヤンデレキャラっているの?」

ありがたいことに
「ヤンデレキャラに関して、中国オタク内ではどんな感じなんでしょうか」
という質問をいただいておりますので今回はそれについてを。

中国オタク用語では
「ヤンデレ」
のことを
「病嬌」
と言うそうで、この概念に関しても随分と浸透しているよう。
(ちなみにツンデレは「傲嬌」)

百度百科の病嬌のページ(中国語)によれば、中国オタク内で有名なヤンデレキャラは
「未来日記」の我妻由乃、「SHUFFLE!」の芙蓉楓、「School Days」の桂言葉、「ひぐらしのなく頃に」の竜宮レナ、「俺の妹がこんなに可愛いわけがない」の新垣あやせ
といった辺りのようです。

この中でも特に「未来日記」の我妻由乃

は中国オタクのヤンデレのイメージに大きな影響を与えたようで、ネタ画像として使われたり、コラ系の画像が貼られるのもよく見かけますね。

しかしそんな「ヤンデレ」ですが最近急速に広まったややマニアックな概念であることから、認識に関する混乱もあるようです。

先日、中国のネットを巡回していて
「男のヤンデレキャラっているの?」
「男のヤンデレキャラが少ない理由は?」

といったことに関するやり取りを見かけましたので、今回はその辺についてを例によって私のイイカゲンな訳で紹介させていただきます。


ふと疑問に思ったんだが、男のヤンデレキャラっているの?
よく見かけるのは女のヤンデレキャラについての話ばかりなんだけど……

そりゃいるだろ。
この手の属性に関しては男女関係無く適用できるはずだし。

そうか、そうだよな。でも女のヤンデレキャラの方が男のヤンデレキャラより多いのはどういう理由だろう?自分が男性だから見るのが男性系の所に偏っているのを考慮しても明らかに女性のヤンデレキャラの方が多いように思うんだが。

私は正直男のヤンデレは存在しない、有り得ないと思っているんだが。

特定のキャラに対して過度の執着を見せる男性キャラとか、ヤンデレ的な存在は昔から結構いたような。

言われてみると男女に明らかな差があるね。男性の場合、ヤンデレが少ないのか別のカテゴリに入れられてしまうのか。
とりあえず特定のキャラとの勝負にこだわるライバルキャラで、「あいつを倒すのは自分だ」だというのがツンデレ、「あいつを殺すのは俺でなければならない」で不気味な行動が加わればヤンデレっぽいような?

ふられた女につきまとってくる、しまいには暴力や監禁などの危害を加えるとかは普通にヤンデレの範囲になるんじゃないか?

「NARUTO」のサスケとか、ヤンデレっぽい所があるような気がする。

BLだとわりとヤンデレ男性キャラいるらしいぞ。「ヤンデレ天国」なんて作品もあるそうだから、男のヤンデレキャラのジャンルは確実に存在すると思われる。

女性相手に男性がヤンデレ行為をやるとシャレにならんから、あんまり表に出せない作品になって結果的に埋もれているんじゃないかと。

確かに一般アニメ作品だと男のヤンデレ行為が加速するとネタにできなくなるかも。
ただ、テレビドラマなんかだと障害として出てくる男のヤンデレは珍しくないんじゃないか?私は男のヤンデレは「二次元だと少ない属性」という説を推そう。

男がヤンデレになったら、変態、犯罪者、人間のクズとかになっちゃうじゃないか。いや女でも現実にいたらヤバイ属性なのは間違いないんだが、男は二次元でも美形でもヤバイ。

二次元でもまずいのに、三次元でやったらしゃれにならんよな。束縛の強いキャラってだけでもわりと好みが分かれるのに……

女性キャラのヤンデレの行為を男性キャラにやらせてみると、ヒドイ暴力キャラになったりクズのキャラになったりするな。これは確かに見せ方をきちんと工夫するかしないとダメかもしれん。

ふむ……では「男の娘」のヤンデレキャラというのはどうかね?私はこのタイプならいける。

それは反則だろ!
とりあえず三次元だとホラー系の作品とかでもヤンデレキャラと見做すことのできる男性は出るぞ。人気が出るかは別として、そういったキャラの歪んだ愛による行動は十分にヤンデレに感じられる。アニメだとちょっとすぐには思いつかないが……

「Fate/Zero」の間桐雁夜はどう?私は彼がヤンデレだと思うんだけど。

間桐雁夜はヤンデレ的な行動はあるけど、遠坂葵に対する感情や作中での一連の行動を見ると思い込みによる暴走であってヤンデレとは微妙に違うような気もする。なんか上手く言えなくてスマン。

私はヤンデレは病的な執着心とある種の依存心ってのが特徴だと思っている。
とりあえずゲームでは「BLAZBLUE」のジン・キサラギとかは間違いなくヤンデレキャラだと思う。ただ男性間でのヤンデレになってしまうな……敵対する相手がヤンデレというか、執着心持ちってのは探せわりとありそう。

うーむ……一般向けのアニメで、男性でヤンデレ……私が思いついたのは「コードギアス」のロロくらいだわ。

やはり、男性キャラだとヤンデレがどうのこうの以前に、悪い意味での「変態キャラ」にカテゴライズされてしまうような気がするなぁ。

ところで、鬼畜とヤンデレは違うの?

それ一緒にしたらその属性が好きな人間に怒られるなんてもんじゃないと思うぞ……鬼畜とヤンデレは別属性だ。もちろん鬼畜でヤンデレというキャラも成立するが。

女性向けの作品だと普通に男性のヤンデレも出るよ。もちろん一般作でも。最近の作品で比較的有名なのだと「AMNESIA」はヤンデレがいる。そしてヤンデレによる死亡フラグが乱立している。

そういや「AMNESIA」は男のヤンデレ作品だったね。ヒロインへの行動やら善意で暴走する所なんかはまさにヤンデレ。原作ゲームもすごいよ。

ツンデレもそうだったけど、ヤンデレは「病嬌」という漢字のイメージに引っ張られている気がする。ちゃんと男女両方に適用できる属性だというのに。

イロイロと考えては見たが、やはり現実との関係が大きいと思う。現実にはそういった病的な男性によるショッキングな事件も多いし、現実に引き戻されてしまう。
男のヤンデレキャラはむしろ実写向きの題材なんじゃないかな。ただそうなると萌えネタにして盛り上がるのはちょっと難度が上がる。

あくまでイメージの話ではあるが、やはり男のヤンデレはシャレにならないということなんだろうな。ファンタジーであっても現実と妙にリンクしてしまうし。男のヤンデレはリアルに怖いと感じるって所か。

そうだね。男性のヤンデレキャラもいないわけじゃないけど、女性のヤンデレキャラに比べて表に出し難い部類のキャラになるって所なんじゃないかな?

女のヤンデレがナイフやナタを持つのを男性に置き換えてみると、別ジャンルの作品になりかねんよな。妄想や萌えのネタにするにしても現実とのイメージのつながりはある訳だし、こういった制限のある属性って他にもありそうだね。



とまぁ、こんな感じで。
中国オタク内でもイロイロと考察が出ていて面白かったです。

こういったイメージに関しては、ヤンデレに関する認識が中国オタク内で広まるきっかけとなったキャラが主に女性キャラだというのに加えて、上のコメントにもあるように、
「病嬌」
という漢字から受けるイメージが影響しているのもありそうです。

ただ「傲嬌」(ツンデレ)の概念が広まっていった当初よりも、随分と日本の感覚に近い形で認識されてはいるようです。
少なくともツンデレに関するこの辺の記事

ツンデレという言葉の使い方に悩む中国オタク
中国オタク「ベジータが日本の代表的ツンデレキャラ……だと……?」

を書いた数年前の時とは段違いですね。ちなみに男性のツンデレキャラに関してはもう中国オタク内でもほぼ問題無く認識されているそうです。


とりあえず、こんな所で。
例によってツッコミ&情報提供お待ちしております。

中国オタク「パシフィック・リムはなんで中国でだけ、こんなにウケたんだろう?」

ありがたいことに
「中国におけるパシフィック・リムの人気について」
の質問をいただいておりますので、今回はそれについてを。

この夏に公開された映画
「パシフィック・リム」(公式サイト)

ですが、個人的にはこの夏の映画では一番の当たりでした。
字幕版と吹き替え版を両方見て、それに加えて日本に来た知り合いの中国オタクの
「豪華声優の日本語吹き替え版が見たい」
というリクエストでもう1回吹き替え版を見に行ったので計3回見てしまったのですが、これだけ同じ映画を劇場で見たのは久しぶりです。

さてこの「パシフィック・リム」ですが、アメリカや日本よりも中国本土でモノスゴイ人気となっています。「パシフィック・リム」は中国でこの夏一番といってもいい人気となり、7月末に公開されてから3週連続で映画ランキングのトップとなり、中国での興行収入は約6.6億元、ドル換算では1億ドルに達したそうです。
「パシフィック・リム」興収が異例の米国超え=日本アニメの必殺技まで登場する“神字幕”も話題(レコードチャイナ)

しかしイロイロとツッコミ所のある作品なのは確かですし、中国でも
「なぜこの作品がここまで大人気になったのか?」
ということに関する疑問が出ているようです。

そんな訳で今回は中国のソッチ系のサイト等で見かけたその辺のやり取りを、例によって私のイイカゲンな訳で紹介させていただきます。


パシフィック・リムはなんで中国でだけ、こんなにウケたんだろう?
ウチの国では一定以上の人気になれば「みんな見ている」という理由で「見に行かなければならない」と一気に人が増えるが、普通はそこまでいくのが難しい。パシフィック・リムという作品がそこまでいけた理由は何だろう?

オタク受けするのは分かるが、それ以外の評価はどうなんだろうと思ってしまうよね。個人的にはIMAXで見てチケットの値段以上に楽しませてもらったと感じているが・

あー、私の知り合いで特撮もロボも興味ない人間がこれにハマってむちゃくちゃ語りまくって正直ウザいくらいだ。ハマる人はハマるんじゃないだろうか。

たまに公園や学校内に設置されている健康器具の足踏み器に並んで乗ってドリフトごっこしてるヤツを見かけるくらい人気だよね。

これは「光の巨人じゃなくて鋼の巨人が怪獣と戦う作品」とでも言えばいいのかね。ストーリー自体もウチの国の抗日戦争モノでよくあるような話だし、イロイロな所で既視感を覚える作品だった。

話がつまらない上に長いし、私は途中で見るのをやめて映画館出ちゃったわ。こんなのが人気になるとか、我が国の映画市場とその観衆を考えるとやってられない気分になる。

私もこの作品、全然面白くなかった。特殊効果とかは光るものがあるけど、それだけ。見終わっても何も残らない。私はSF的な世界観やストーリー展開があるかと期待したんだが……いきなりロボVS怪獣になるし……

本当になんでこんな退屈なダメ映画、しかも中国を貶めているような内容なのにこんなに興行収入がいいんだろう。俺は見ていて眠ってしまった。
現在の我が国の人間は高級な娯楽を享受することもできるのに、なぜこんな低級な娯楽で満足してしまうなんて。ある意味では昔より不幸になっている。

いやいや、別に中国を貶めてはいないと思うぞ。そりゃ中国のロボはあっさりやられるが、それを言ったらアメリカ以外は全部アレだし、ロシアのロボなんかはもっとひどい。
あと娯楽として「分かり易い」ってのはプラスになったと思うよ。アラの目立つストーリーではあるけど、私としてはよくあるラブストーリーを見せられるよりは良かった。

そもそもこの作品はストーリーを見に行くもんじゃなくてロボと怪獣を見に行くもんだろう。そしてそれをIMAXで見ることができるんだから娯楽としては悪くない。

「中身のある作品」を求めている、或いは「映画とは文化的で中身のあるものだ」みたいな考えをするのはいいけど、映画の大衆娯楽としての側面を否定すんなよ。楽しむだけなら結構良い映画だと思うぞ。

人気に関しては作品の出来を見るより受け手を見るべきだ。ウチの国の今の映画の観客、特に外国作品の観客は70年代生まれや80年代生まれが多いってのも影響しているんじゃないかと思う。
この年代の人間はトランスフォーマーとか日本のウルトラマンやロボアニメ対する「美しい記憶」がある。そういった世代が育って子供の頃の思い出と共にこの作品を見るというのは正常なことだろう。

見た人間が他人に対して「語れる」映画っていうのも良かったんじゃないの?褒めるにしろ貶すにしろ語れる内容は多い。

本当に批判の声も多いからねぇ……今年のウチの国におけるダメ映画1位はわりと本気でこれになりそうだ。

4月からこっち、あんまり良い映画が無かった反動もあるんじゃないか?この手のジャンルはそんなに見ない私も同時期の他の映画(国産も含む)と比較して、結局選んだのはパシフィック・リムだった。こっちなら最低限怪獣とロボは見れるし、ダメ元で見に行ったよ。

私は面白く感じたけどこの作品のストーリーの微妙さや作中の矛盾、科学的描写の間違い……突っ込みだしたらきりが無いからな。見た上でそこに関して批判されるならしょうがない。

ストーリー展開は本当にどこかで見たような話だよね。ロボと怪獣の戦いそのものを楽しめない、オタク以外の人にはキツイと思っていたんだが。

中国国内の宣伝のやり方も上手だった。
本当にうまく国内の観客「釣った」と思う。あの宣伝を見て、本編で中国のロボやロシアのロボがあんなことになるとは誰も思うまい……

ホント、何が人気になるかは分からんよね。あと私が不思議なのはこの作品の源流ともいえる日本ではウチの国ほど人気になってはいないんだよね。マニア層の評価は高いようなんだが。

日本でそれほどうまくいっていないのは、日本だとこの作品の本来のターゲットであるオタク系の観客に他の選択肢があるからだろう。日本で夏に公開されるアニメ作品を見ればオタク系の観客が分散するのは容易に想像できる。今年はジブリの大作まであるんだから。
しかし中国本土の映画市場では日本のように二次元系のオタク向けの良い作品はなかったし、そもそも夏休みに公開されるSF系の作品も無かったから、その辺の人間はみんな結局パシフィック・リムに流れた。そしてツッコミの嵐が巻き起こったわけだ。

この作品はウチの国において天地人、全てにおいて上手くいったからだよ。
夏休みではあったけどタイミング的にライバルとなるような作品がなかった。香港での決戦と中国系ロボとパイロットなどの中国的要素があり、しかも中国は映画市場、特に3D映画が活発だった。ウチの国の若い世代はウルトラマンやエヴァなどの影響が強いから設定だけで興味を覚える人間が少なくなかった。そしてこれらが上手い具合に絡み合った。
実際の所こういった要素は狙って出す、想定通りの効果をあげるのは難しい。だからウチの国での人気に関しては作品の出来以上に「運が良かったから」だと思う。

その天地人というのには納得だ。私もこの作品は楽しめたしオタクの仲間には間違いなく薦められるんだけど、万人に薦められる良い映画かと言われると困る。この大人気に関しては上映の時期や宣伝のやり方、ウチの国の人間の行動パターンといったものが影響しているのは間違いないだろう。

そういやこっちのポスターってクリムゾン・タイフーンのバージョンもあったよね。でも実際は出落ちのやられメカで文句が出まくったが……

どこのニュースだか忘れたが、中国のロボが主人公だというのも聞いた覚えがある。確かに中国のロボの活躍、お約束としては見事だったけどさ!!

私の見た予告編の中国ロボはカッコ良かったんだけどね。見事に騙された。

主役機は別にいるわけだし、デザイン的にもクリムゾン・タイフーンがやられメカなのは薄々感じてはいたが、必殺技を戦いの初めに出してしまった時点でもうダメだ、やはりそうなんだと確信したわ。

まぁ、なんだかんだで楽しめる作品だったよ。中国のロボの活躍にさえ期待し過ぎなければいい。整合性なんか気にしないでロボと怪獣を楽しめばいい。色んなネタも満載だ。私は冷却ガスで凍らせて怪獣の尾を砕くシーンとかテンション上がった!



とまぁ、こんな感じで。
イロイロな分析は出ていますが、ここまでの人気になった理由はどうもハッキリしないようでした。この映画を高く評価しているマニアな層も「自分は好きなんだけど、他の人にまで分かってもらえるかとなると……?」といった状態のようですし。

この件に関しては日本に仕事で来ている知り合いの中国オタクの面々にも聞いてみたりもしたのですが、彼等からは
「ロボと怪獣の戦いという分かり易い設定」
「大作感はあるしロボと怪獣ならとりあえず娯楽体験として外さないように見える」
「ちょうど3Dでの競争相手がいない時期だった」

といった話が出ました。
この作品の人気に関してイロイロと理由は考えられるそうですが、
とりあえず
「中国の感覚では足を運んでみようという気になる映画」
だったというのは確かなようです。


それから、作中に出てくる武器の一つ「エルボーロケット」が中国語の字幕ではなぜか
「天馬流星拳」(ペガサス流星拳)
に翻訳されてしまった件ですが、これに関してはKINBRICKS NOW様の所で背景に関するニュースが紹介されていますのでそちらもご参照ください。
巨大ロボットがペガサス流星拳?!映画「パシフィック・リム」中国語版の“神翻訳”と中国字幕翻訳者ブラック話(KINBRICKS NOW)

この件に関して当ブログ的に面白かったのは、このゴタゴタや関連する最近のファンサブグループ関係の反応を通じて中国オタク内の
「ネタ字幕やネタ字幕をつけるファンサブグループと、それを受け取る側の関係、感覚が変わってきている」
というのが感じられたことです。

公式でこういうネタをやってしまったら叩かれるのはしょうがない話ではありますが、今回はこのネタ字幕に関して中国オタク層からも結構な批判が出ていたのは興味深いです。

批判に関しては「ニワカなネタ字幕」「空気を読まないネタ字幕」についての反発などが混じっていたようですが、実はこういったネタ字幕に関して以前の中国オタク内ではそれを許容したり歓迎したりする空気がかなりありました。もちろん今回もこのペガサス流星拳を喜ぶ層はいたのですが、以前に比べて批判の声が目についたのも確かです。

パシフィック・リムに関する反応は極端なところもありますが、
ここしばらくのファンサブ関係を見ていると
「字幕組或いは、字幕製作者の解釈や内輪ネタ」
を押し付けるのを嫌う反応が徐々に増えてきているようにも感じられます。

ちなみにこのペガサス流星拳の部分は日本語吹き替え版でも
「ロケットパンチ!」
とノリノリの超訳をかましていましたが、
吹き替え版を一緒に見た中国オタクの知り合いに聞いてみた所
「ロケットパンチならOKだろう」
と言っていました。

もしかしたら中国でも聖闘士星矢ではなく、ロボアニメや特撮系のネタ技だったらまだオタク内での批判は小さかったのかなーとも思います。
しかし、中国では聖闘士星矢の人気が非常に高く一般常識レベルにまでなっていますが、マジンガーZなどの古いロボット系のアニメはそうではありませんから、そうなると中国では「誰もが分かるネタ」にはなりませんし別の意味で難しくなりそうですね。


長くなってしまいましたが、とりあえずこんな所で。
例によってツッコミ&情報提供お待ちしております。

桂木桂馬はgalgameを遊ばない オタ中国人の憂鬱アップデート

思い出した頃やネタが出来た頃にまとめてみる「オタ中国人の憂鬱アップデート」ですが、以前の記事
「俺妹」は中国オタク事情的にもスゴイ作品でした オタ中国人の憂鬱アップデート
でいただいた中国オタク内の「ギャルゲー」に関する認識と、「galgame」という中国オタク用語に関するコメントが非常に面白かったので、それを紹介させていただくと共に、関連する事情についてちょっと書いてみようかと思います。

まず日本のオタク界隈における
「ギャルゲー」
という概念なのですが、
これは中国オタクの間にはほとんど伝わっていない、或いは
「galgame」
という主に男性向け18禁PCゲーム、いわゆるエロゲーを指す中国オタク用語と誤解されている状態になっています。

「ギャルゲー」の定義については広義のものから狭義のものまでありますし、人それぞれな面もあって曖昧ですが、日本では少なくともいわゆる「エロゲー」との区別はあるかと思います。
しかし、中国では「galgame」という言葉により「ギャルゲー」が「エロゲー」と混同されている模様です。

一応男性向けで女の子キャラが目立つ、活躍するゲームであれば「galgame」になるようで、日本の「ギャルゲー」も「galgame」の範疇ではあるようなのですが、中国オタク内で飛び交う「galgame」の話題はほぼエロゲーに関してですし、「galgame」は日本の「ギャルゲー」とは明らかに違う概念の言葉になっています。

そのため、日本の作品に出てくる「ギャルゲー好きなキャラ」「ギャルゲー趣味」ということについても誤解されがちです。言ってしまえば、日本での「ギャルゲー趣味」が中国オタク内に入ると自動的に「エロゲー趣味」と変換されてしまうわけです。

広い範囲で見れば似たようなものとされかねない所もあるジャンルですが、オタク的には結構大きな差ですし、主に家庭用ゲーム機での趣味が18禁PCゲームの趣味に変換されてしまうのはどうかと思うのですが、こういった部分の認識に関して中国オタク内ではどうもピンと来ないようです。

これに関しては以前の記事
「俺妹」は中国オタク事情的にもスゴイ作品でした オタ中国人の憂鬱アップデート
でも「エロゲーという趣味の危うさ」に関して少々書いております。
またその記事のコメントでのやり取りが面白く、私自身にとっても非常に参考になりました。以下、先日の記事のコメントからの引用です。


44. 北京オタク
管理人さんの言うとおり、私も一般PC作品、家庭用ギャルゲー、18禁エロゲーの区別よく分からない。中国広く認識とは、galgameは日本の恋爱アドベンチャーゲーム,普段HシーンあるのはPC作品、家庭用ギャルゲーは「和谐版」(Hシーンいない)と呼ばれる。エロゲーはただのセックス、恋爱プロットなんでなしのゲーム。本当の事実はどのようなものですか?
ちなみに中国今でも海賊版が主流ですが、近年次世代ゲーム機発売した、中国本土正規版ゲーム購入するの人はより多くになります、私もこの3年間PS3/PSV/3DSのゲームは27体を買った。

47. 名無し
>>44
そこまで日本語が出来るのに何でわからないのかがわからない。というかわかってるじゃんw
エロゲー…セックスシーンがある。
ギャルゲー…恋愛を描いていても直接のセックスシーンはない。せいぜいキスまで。
簡単に言えばこれだけ。まあ中にはきわどいのとか分類しづらいのとかもあるけど。

48. あ
>>44
オタク系で無い人の反応が違う。
一般PC作品、家庭用ギャルゲーが好きと言うと、せいぜい引かれる程度だが、
ギャルゲーが好きと言うと変態扱いされる。

49. 北京オタク
>>47
ありがとう、なんかすっきりした。
でも私実は日本語の文法全然知りません、敬語も分からん、全部アニメとゲームからの直感です。

50. 北京オタク
>>48
家庭用ギャルゲーとギャルゲーの区別とは?

51. 名無し
家庭用18禁ギャルゲーはないだろw

53. 名無しの権兵衛
>>50
エロがなくてもシナリオが成立するのがギャルゲー
エロがシナリオと深く絡んでるのがエロゲーってイメージだな、俺は
実際のところ、最近の人気のエロゲーはギャルゲーに薄いエロくっつけましたってのが多いな
濃いエロゲーはそもそも全年齢閲覧可能な場所じゃ話題にする人はいないから表に出てきにくい

56. 48
>>50
後者のギャルゲーと書いたのはエロゲーのことです。
家庭用ギャルゲー:Hシーン無し
エロゲー:Hシーンあり
家庭用は、古いものではときメモシリーズとか、最近のではフォトカノとか。
エロゲーの例は、ここはそういうブログじゃなからタイトルは挙げないけど。
一般人の反応は、俺妹の最初に父親にバレたシーンが若干参考になるかも。
あれが家庭用ギャルゲだったらちょっと小言を言うか、もしくは何も言われないんじゃないかな。

62. ま
ギャルゲーは、サクラ大戦とかプリンセスメーカーとか、未成年の女の子がしてる姿を親に見られてもセーフ
親にねだって買って貰えるレベル
学校で先生に見つかっても生暖かい目で「そうか、こういうの好きか」と呟いて見逃される
エロゲは教師から親呼び出し、母親が泣き父親は目が泳ぐ、見られたらアウト、未成年の女の子がしてたら親は育児に間違いが無かったか自分を責めるレベル
エロに厳しい中国で混同されるのがちょっと信じられないな

63.  
>>51
むかーし、セガサターンとかPCエンジンとかいうゲーム機があってのぉ…
まぁずいぶん昔の話で、お若い方は知らんでも無理はないがのぉ…

64. 北京オタク
>>53
>>56
>>62
なんかお前らの「ギャルゲー」時にはエロゲ、時にはエロ無し。つまり、ギャルゲーとは、エロゲと家庭用ギャルゲーの総称ですね。実際は多い誤解がありません、中国には、「家庭用ギャルゲー」っての名詞がいない、「纯爱版」「和谐版」「全年龄版」の「galgame」と呼ばれる。
ちなみに、私も黒猫が一番好き。中国は封建社会離脱する百年未満、倫理観は强いのせいで、実の妹と恋愛がありえない、たとえ二次元でも、ちょっと纳得できない。でもこの結末一応主題を近いな。

65.  
>>64
そういや「雷雨」とかでは最後自殺エンドだったよねw
ギャルゲーは狭義ではエロ無し家庭用ゲームで、こちらが一般的な使われ方だと思っておくといいよ。
広義ではエロゲも含まれるけど、そっちの意味では一般的にはあまり使われない。
あとPCエロゲでも家庭用機に移植され非18禁になるとこの「ギャルゲー」になる。
神のみの桂木桂馬とかも日本の意味での「ギャルゲーマー」だから基本的には家庭用ゲームを遊んでいる、エロゲには手を出していないというキャラで認識されている。
中国オタの「galgame」は昔エロゲに対して使われていた「美少女ゲーム」の意味も混じっちゃっているみたいだね。

69. 北京オタク
>>65
《紅楼夢》また最後自殺エンドね、兄と妹悲劇決定。
じぁ中国オタク遊ぶのはほとんどエロゲですね(「民間漢化組」からの簡体字ver.少数の人正規版購入するコレクション)。まぁ、私の場合は、PCゲームしたくないので、詳しいわかりません。

70. 65
※69
なるほど!言われてみれば確かに兄妹はバッドエンドフラグだw
日本でも「実は兄妹」で悲劇な話はあるけど即バッドではないしオタ関係だとむしろご褒美になりかねん。
>>じぁ中国オタク遊ぶのはほとんどエロゲですね
これも言われてとても納得。中国オタ論壇で「galgame」について話しているのに出てくる作品がエロゲーの名前ばかりで不思議だった。
見かけた中で数少ないギャルゲー範疇の作品はever17やメモオフ(秋之回億)、シュタインズゲートくらいしかなかったように思う。
彼らが語ってたのはギャルゲーでは無く、galgameという中国オタク用語で呼ばれるエロゲだったということか。

71. 北京オタク
>>70
このような勘違いは多いな、例えばフィギュア。中国本土のオタクは「手办」と呼ばれる、でも「手办」の意味はガレージキットです。理由がわからない、今「手办」は塗装済み完成品になりそうだ。
>>オタ関係だとむしろご褒美になりかねん。
兄妹オタ関係で、むしろ最高じゃないか、三次元には、もっと良い関係を考えることはできません。



以上です。
コメントにもあるように中国でも「一般向けのgalgame」的な、日本のギャルゲーに対して使えなくもない言葉はあるようですが、日本のように「ギャルゲー」という独立した概念、ジャンルとして認識されているわけではありません。

この辺に関しては、現在の百度版wikiの百度百科の「神のみぞ知るセカイ」の
桂木桂馬のキャラ紹介のページ(中国語)
において、彼が「galgameの達人」とされてしまっていることからも見て取れます。

桂木桂馬に関してはギャルゲーをgalgameと誤解したことにより
「彼はなぜ携帯ゲーム機で遊んでいるのか」
「なぜgalgameを遊んでいるのにエロ方面への言及がないのか」
といった矛盾のようなものが発生するかと思われますが、そういった部分に関しては、作劇上の理由、大人の事情といった風に認識されている節もあります。
また「神のみぞ知るセカイ」の作中の世界は実際とは違う、ギャルゲー市場が活発になっているというifの世界だという点についても日本における認識とは異なる所があるようです。


このように中国オタク内ではギャルゲーという概念が広まらずに、「galgame」という言葉とそれに関する認識が広まっています。
こういった状況になったのはギャルゲーが中国オタク内ではきちんと認識されないまま、エロゲーに押し流されてしまったというのが理由として大きいのではないかと思われます。

上のコメントにもあるように、中国オタク界隈における似たような事例としては
「手办」
という言葉に関しての、ガレージキットとPVC製塗装済み完成品フィギュアの関係があります。
元々「手办」と呼ばれていたガレキの存在が中国オタク界隈できちんと認知される前に、PVC製塗装済み完成品のフィギュアが大量に流通する時代が来てしまったので、いつの間にかPVC製を含むフィギュア全般、その流通量からPVC製塗装済み完成品を主なイメージとして「手办」という言葉が使われるようになっています。

中国オタクのコミュニティがある程度きちんと構築され、交流や活動が活発になったのは00年代、それも中盤になってからで、その頃は既に日本のギャルゲー市場は下り坂でしたし、それと同時にエロゲー市場やエロゲー出身の作品が活発な時期でもありました。
また上のコメントにもある通りエロゲーが「美少女ゲーム」と呼ばれることも誤解を加速させたようです。

それに加えて、中国ではゲームを入手するルートが主に海賊版やネットの違法ファイル経由という状態が続いており、そこでは日本における流通、販売の形式や18禁指定などのゾーニングが消えてしまいます。

その為、日本における家庭用ゲームとPCゲームの間にある壁、更にPC18禁ゲームとそれ以外のゲームの間にある大きな壁についての感覚はなかなか理解できないようですし、家庭用ゲームのギャルゲーであろうがPCのエロゲーであろうが海賊版或いはネット経由で入手するので、日本特有の家庭用ゲーム機市場におけるギャルゲーというジャンルの存在は意識され難かったようです。

この辺に関しては以前の記事でも書きましたが、日本でオタクをやっていれば普通に分かる「エロゲーという趣味の危うさについての感覚」まで消えてしまうので、イロイロと危なっかしいものも感じてしまいますね。

そしてこういった背景から、「galgame」は主に当時から盛んだったエロゲーを指す言葉として定着し、既に日本でも下り坂だった上に中国オタク内では意識されることがほとんど無かった「ギャルゲー」というジャンルもその中に飲み込んだのではないかと思われます。


とりあえず、こんな所で。
例によってツッコミ&情報提供お待ちしております。

中国オタク「オタク関係の本を読むときどう扱っている?どれくらい気を付けている?」

ありがたいことに
「中国ではオタク関係の実本はコレクションとしての意味合いが強いそうですが、実際に読むときはどんな扱いをしているんでしょうか?」
と言う質問をいただいておりますので今回はそれについてを。

ご質問の通り、確かに海賊版やら違法データがネットで出回りまくっちゃっている環境が普通の中国ではオタク関係の実本、特に正規版の本はコレクションの意味合いが日本に比べてかなり強いですね。

しかし本と言うのはやはり読んで楽しむものですし、それに加えて最近は中国本土でも漫画やラノベの簡体字中国語版が珍しくなくなっています。
角川書店の現地合弁会社の天聞角川からは、毎月ラノベを中心に20冊程度(そのうち日本のラノベの翻訳出版は6〜7割度で2割が中華系作者のラノベ、あとは漫画などとなっているそうです)刊行されるなど最近はラノベの方もかなりの刊行ペースになっています。

そんな訳で正規版の本をコレクションとしてではなく実際に読むことについての扱いもイロイロと変わってきているようです。

先日、中国のソッチ系のサイトを巡回していて
「オタク関係の本を読むときの扱い方」
に関するやり取りを見かけましたので、その辺についてを例によって私のイイカゲンな訳で紹介させていただきます。


ラノベや漫画は大事なコレクションになるが、それと同時に本と言うのはやはり読んでこそだとも思う。そこで聞きたいんだが、みんなはオタク関係の本を読むときどう扱っている?どれくらい大事にしている?私はかなり気を付けて読むようにしているんだが……

知り合いに、オタ関係のオリジナル版の書籍に対しては読書前には必ず手を洗うヤツがいるわ。

私も見る前に手は洗うかな。あとは本を開き過ぎないとか、きちんと座ってみるようにするとかくらいか。自分がそこまで気を付けているとは思わないが……

私は開き過ぎて本が折れないように気を付けるのと、しまう時はちゃんと包装ビニールの中に戻して元の位置に置くとかだな。

そういや包装のビニールはどうしている?私は保管に有効だから捨てずに取っておくんだが。
(訳注:中国では付録の紛失や本の汚れを防ぐために透明のビニール袋入りで売られていることもあります。これは日本の書店のシュリンク包装に比べてしっかりとした袋が多いようです)

本の帯と一緒に保管している。ただ、私はあまりきちんとした性格じゃないからいつのまにか紛失していたりもするわ……

自分はオタク関係にしろ文学関係にしろ本が傷つくのが耐えられない。手に入れたらまずカバーをつけるし、読むときも手を洗って姿勢を正して読む。もちろん本を机に立てて読むなんてことはしないし、読み終わったら乾いた清潔な紙で拭ってからしまう。

みんなすごいな……本を読みながらいつの間にか眠っちゃったりする私とは違うな……

ブックカバーをつけるようにしているから読むときはそこまで気にしたことは無いね。ただ日本での定価が数千円にもなる画集とかは読むときにかなり気を付けているかな。

自分もちょっと神経質過ぎる所があるかもしれんが、一度知り合いに貸したが、私に本を返す時に放り投げて渡されたのがショックで、その後はひとに本を貸すのは無しにしている。
読むときはそれほど気にしたことは無いかな。

日本の書店でラノベを買った時に紙のブックカバーを全部につけてくれたのはちょっと嬉しかった。あの紙のブックカバーは使い勝手良くて好き。

本については気にしたことは無いかな。PSPやVitaなんかの携帯ゲームならば気にするけど。

私は3冊だけもっている日本語原著のラノベと画集を見る時は気を付けているが、他はわりとイイカゲンな扱いになっているかも。もちろんあえて乱暴な扱いをしているつもりはないが。

知り合いにちょっと見せてと日本語原著のラノベを渡したら、片手で折り曲げながら読み始めやがったんで慌てて取り上げたことがある。いまだにその行為を許すことが出来ん。

あー……日本の「文庫本」って小さいからね。片手でも読みやすい。こっちの天聞角川版とかは一回り大きなサイズになっているし片手で読もうとはあんまり思わないが。
自分の本を他人に貸すってのがそもそも無理だな。もし傷付けられたらと思うとね。

日本の文庫本は手軽に読めるように、普及するようにといった位置づけの廉価版でもあるから、ポケットに入れたり片手で読むような扱いもアリらしいよ。
ただそれ以前の話として、自分のならともかく他人の本を片手で折り曲げながらってのはどうかと思うが。あと文庫本の中にも「境界線上のホライゾン」のように分厚くて片手で読むのがほぼ無理じゃないかと思われるのがあるぜ。

本次第だね。私は雑誌なんかは適当に扱っちゃうけど、画集や資料集となると手袋をして読む。ただオタク関係の本に関してはどんなものでも、教科書や参考書よりはよほど大事にしているかな!

自分は潔癖症な所があるので、本を綺麗に扱おうとする人間の気持ちはとてもよく分かる。本を買う時も気を付けるし、買ってからも綺麗に保存している。(もちろん帯やケースも)
自分が極端すぎるとは思うが、もし自分の本が汚れたり、他人に汚されたり……なんてことを考えると落ち着かなくなったりもする。

私は買う時には汚れたり傷がついたりしていないか、ページが折れ曲がったりクセがついていたりしないかとか気にするけど、買ってからはページを開き過ぎない、折り曲げないようにちょっと気を付けるくらいだね。読んでいるうちにボロくなってくるのはしょうがないと思っている。

うーむ、自分の場合は本の重要度次第かな。自分のコレクションもそうだし、実家に有った三国演義や水滸伝なんかは非常に大事に扱っていた。

それにしても、本のコレクションに関するネタとして自分が見るのと、保存するのと、人に貸すので3冊買うべしと言う話がよくでるけど、実際にやっているヤツはそういないんじゃないかね。

確かに複数確保している人ってどれくらいいるんだろうね?理想は4冊、実用のモノの他に、保存用、観賞用、布教用なんて話を聞いたりもするが。

そのネタか……正直な話、安い買い物でもないし複数確保はやっぱキツイ。自分は汚さない、クセをつけないように気を付けて読むくらいかな。

好きな本は結局何度も読み返すし、いつの間にか汚れてしまう。そうなった場合、自分はもう1冊探して買うことも少なくないかな。今の時代ネットでわりと簡単に探せるし。
ただ、最初から用途別に複数確保とかはやったことないわ。実際に手に入れるまで良いものかどうかはっきりとは分からないし……



とまぁ、こんな感じで。
本を扱う感覚と言うのは人それぞれな所もあるでしょうが、オタク関係の書籍に関しては全般的に日本よりも大事に扱っているような所があるようですね。

また、ネタ混じりも含めてよく言われる
「観賞用、保存用、布教用と複数確保する」
といったやり方、或いはそこまでいかなくても、普通に読む用と保管用に複数確保するといったような買い方は中国オタク内ではあんまり無いようです。

この辺に関して、以前知り合いの中国オタクから聞いた話によれば
「中国に出回っている数や値段などから中国では正規版の複数確保が難しい。また複数確保するくらいならその資金や体力でもっと多くの種類を揃えたい」
「正規版の本はやはり海賊版の本と比べるとコレクションという意味合いが強く、実用品ではなく主に集めて並べての観賞という扱いになるので、複数確保という考えはあまり出ない」

といった所もあるそうです。


とりあえず、こんな所で。
例によってツッコミ&情報提供お待ちしております。

中国オタクの間に広まるテレ東最強伝説

ありがたいことに以前
「アニメを見る中国オタクの間ではテレ東最強伝説が話題になったりしませんか?」
とう質問をいただいていたのですが、先日のオリンピック東京開催決定でテレ東について中国でも話題になっていましたので今回はそれについてを。

先日の2020年オリンピック東京開催決定のニュースに関して、テレ東のマイペースさが中国のメディアでもネタニュースとして紹介されたりしています。
人民日報の日本語版にも記事がありますね。
テレビ東京が東京のオリンピック開催決定を無視(人民網日本語版)

そういったこともあってか中国オタク内でもテレ東の最強伝説(?)が広まり、
こちらの
テレビ東京伝説
でまとめられているようなネタや画像が中国オタク内にも輸入され、ちょっとした話題になっている模様です。

そんな訳で今回は中国のソッチ系のサイト等で見かけたその辺に関するやり取りを、例によって私のイイカゲンな訳で紹介させていただきます。


日本にはどんな大ニュースがあっても、どんな緊急ニュースが発生しても、スケジュールを変えずに放映し続けるという伝統を持つテレビ局がある。その名は、テレビ東京だ!
先日オリンピックが東京に決定した時にも、やはりその大ニュースと関係無い番組をいつも通り放映していた!!

ああ、あれか……「テレ東最強伝説」の異名を持つ所で、どんな時にもバラエティやアニメ放映しているテレビ局だよな……

今回は他のテレビ局がオリンピック決定のニュースを流しまくってる最中にダイヤモンドの通販番組だってな!

専門チャンネルならニュースを放映しないとかはあるんじゃないか?

いや、このテレビ東京って総合的なチャンネルなんだよ。
日本はケーブルテレビがあまり強くないから、地上波で数局の全ジャンルをカバーする総合的なチャンネルを見るのが主流。専門的なチャンネル、衛星やケーブル系のチャンネルのユーザーは少数派。

ウチの国で言えばCCTV(中国中央電視台)が大ニュースやってる時にBTV(北京電視台)がアニメ流しているようなもんだな。

なるほど、分かった。そりゃスゲェテレビ局だな!!雷打不動のテレビ東京ってわけか!

恐らく視聴者の感覚的にはBTVよりは小規模だろうけど、日本の影響力のある五大民営テレビ局の一つだから結構な存在なのは確かだろうね。ここはバラエティ番組で有名で、放映されるアニメも多いという話だ。
あと名前の通り受信できるのが基本的に東京付近のテレビだから、それ以外の地域ではテレ東でしか放映されないアニメの視聴が難しいという、オタク的にかなり厳しい問題が存在するそうだ。

並んでいるキャプ画像を改めてみるとスゴイ笑えるな。大地震の次の日で原発がどうこうというときに「テガミバチ」放映してるとか、なんなんだ。

え?他のチャンネル全部天皇関係の報道をしているのに勝手なことやってていいの?何て怖いものなしで、緊張感のないテレビ局なんだ!

日本のネットではテレ東のこの手の話のまとめがあるね。湾岸戦争の時に「三つ目がとおる」放映なんてのもあった。「三つ目がとおる」って俺もガキの頃こっちのテレビで見てたよ!あれはテレ東作品だったのか!
これ、本当にある意味で「栄光の伝説」なのかもしれんな。

だめだ。このネタ以前にも見たんだが、何度見ても笑ってしまうしツッコミを入れてしまう……!

私が一番笑ったのは「銀魂」放映中のヤツだな。わざとやっているようにしか思えん!(訳注:たぶんこの画像のことだと思われます)

日本のテレビは字幕で緊急ニュース速報や地震などの災害速報が出るから、あえてやる必要がないという方針なのかな?

ただその字幕がヒドイ画像にかかって奇跡の展開が発生する模様。
自民党新総裁安倍晋三誕生のテロップがなんかヘンな映画の悪役の上にかかったりする。テレビ東京だけ自民党新総裁が違うというスゴイ画像には笑い死ぬかと思ったわ!

あの画像を見て「日本の首相はなんて化物なんだ!?」と深夜に大爆笑したわ。あれが安倍の第二形態なのかもしれん。
(訳注:たぶんこの画像のことだと思われます)

このネタは前にちょっと見た覚えがあるけど、随分と証拠の画像が増えている……いや、新たにまとめられたのか?

日本では危険レベルが最高の6になると「テレ東、アニメを放送途中に打ち切り緊急特番を開始する(地球滅亡。少なくとも日本の終わり)」となるらしい。日本では「2012」はテレ東が告げるらしい……

ここまで勝手にやれるってのは本当に強いな。
ウチの国ほどじゃないだろうけど、日本もテレビ放送にはいろんな制約というかコントロールが入るだろうに。テレビ東京が最強のテレビ局という話もちょっと納得できる。

節操無し……いや、節操有りなのか?この場合は。

これはそう、業界の良心というヤツだな!!私はこういうのって大好きだ!

これは見方によっては非常にしっかりテレビ放映と言う仕事に取り組んでいるテレビ局とも言えるのではないだろうか?画像を見る限りネタにしか思えないが!

人質とって立てこもり、発砲の事件発生時に「銀魂」かよ。なんかもう神がかっているわ……

なんか前の16年のオリンピック招致失敗の時も、落選ニュースの傍らでおっぱいを放映していた模様。スバラシイ。

私は東京に住んでいるんだけど、テレ東は放映スケジュールに変更が無いので助かっている。他のチャンネルがみんな特番状態だし、今週放映の回は見れないかと思いきや普通に放映している。それがテレ東。

なんかキャプ画像や事例を見ていると、マジで「果たしてテレ東を止めることのできるものはあるのか?」という気になってくるな。

テレビ東京……強すぎる!!



とまぁ、こんな感じで。
テレ東のフリーダムさというか平常運行っぷりには中国オタクも驚くようですね。

それに加えてキャプ画像による他局との比較画像も出回っているので
一目で分かる
「他局の放映している大ニュースとテレ東の放映している一般番組の落差」
「組み合わせによるネタ具合の加速」

が中国オタクの面々の腹筋や括約筋にダメージを与えているようでした。


とりあえず、こんな所で。
例によってツッコミ&情報提供お待ちしております。


9/18修正:誤字脱字の修正と追記を行いました。ご指摘ありがとうございます。

中国オタク「ジャンプの新しい漫画賞、中国語圏作家向けの賞が専門にあるぞ!?」

少年ジャンプが世界を対象にして募集する漫画賞
SHONEN JUMP MANGA COMPETITION(公式サイト)
を開催するそうですが、中国語圏部門での「中国語人気TOP賞」というのもあるようです。

ありがたいことにこの件に関して
「中国オタクの反応はどうなのか?」
という質問をいただいておりますので、今回はそれについてを。

中国では過去に集英社協賛での新人漫画賞なども行われていますが、今回は少年ジャンプでの漫画賞ということでちょっとした話題になっているようです。
とりあえず、以下に中国のソッチ系のサイト等で見かけたこの辺に関するやり取りを例によって私のイイカゲンな訳で紹介させていただきます。


少年ジャンプの45周年記念漫画賞が中国からも作家を募集しているぞ!「バクマン。」みたいな漫画家と展開がウチの国から出る可能性が……!?

おお……マジでジャンプの新しい漫画賞、中国語圏作家向けの賞が専門にあるぞ!?

なんかちょっと感動した。俺とは関係ない話だけど気になる話ではあるね。

え?10月1日締め切り?今9月中旬に入りそうな時期の発表で?応募の締め切りが早過ぎないか?

ネット投稿可能だけど、時間が無い気はするな。ページ数は15P,19P,31P,45Pか。

バクマンか……じゃあここは王道ではなく邪道な漫画をだな。

以前噂に聞いたことがあるが、本当の話だったのか……

国内では先が見えている、というか発展のしようが無いから自信のある人間にとっては良い話かもしれないね。もしかしたらテレビアニメ化まで行っちゃったり……なんて夢もあるし。

大陸だけでなく、香港や台湾からも来るよな……何気に競争率高いんじゃないか?

なんかスゴイ企画だな。漫画描けない自分には関係ないけど、どんな作品が受賞するのかは気になるわ。

賞金を人民元に換算するとたった3万元程度じゃないか。明らかにウチの国の漫画家を搾取しに来ているのに、なんで外国まで騙されに行くんだよ……

1位でたった3万元って少ないな。夢とプライドを金銭に換算するのを否定はしないが、それでもねぇ。こんな目が出るかどうかわからない機会のために苦しみたがるヤツって……しかも仮に賞を取れても今度は市場でもみくちゃになる。バカな連中はそれが分からないんだろうな。

漫画家に限らず搾取されるのが分かっているはずなのについ釣られてしまうのが毎回出る。そもそも国外市場を開拓して更に国外の作品で自国の市場まで活性化させようとするなんて、ムシが良すぎる話だ。応募しようとする人間はもうちょっと自分のやっていることと将来を考えた方が良い。

そこまでヒドイ話ではないだろうけど、盲目的に賞をありがたがるのは問題だ。ジャンプって「進撃の巨人」を門前払いする所だし。そもそも本当の人気作品ってのは自然と爆発するもんだ。大企業に作品を渡して台無しにされたり、「工業規格」に沿った作品にされちゃったらどうすんだよ。

ジャンプが嫌ならマガジンに投稿してみりゃいいんじゃね?
どっちにしろ中国語漫画でそのまま投稿できて専門の審査が入る、受賞できればジャンプに掲載されるのは確定ってのは大きい。多くの人間は上に行くための機会の入場券を求める方法さえ無い或いは分からない状態なんだから。

しかし、実際どれくらいの漫画家がこれに挑戦するんだろう?
ウチの国の漫画家の作品が日本でテレビアニメ化される未来が来たりするんだろうか?

国内の漫画家の人材は多いと思うが、彼らの将来の見通しが良いとは言えない。これは面白い機会だと思う。

でも……審査する人間が中国語分かるの?そこが疑問なんだが。

中国語部門が専門であるのに審査員が分からないわけないだろ!
てかちょっと見落としているヤツいるが、これ「中国語圏」だぞ。恐らく香港や台湾の漫画家とも競争になる……!!

それはちと厳しいかもしれんな。ウチの国のレベルだと、コマ割やカットの時点でなんか微妙なことになっていそうな気もする。

私はそれでも参加したい。学校始まっちゃったし今回は間に合わないけど、定期的にこういう賞やってくれないかな。

しかし中国語が分からない心配はないけど、審査員の好みが「少年ジャンプ系」ということは考えられるね。この賞で求められている作品から外れていて不利な作品ってのは出そうだ。とは言え、以前の傾向がわかるわけではないしそこまで考えての投稿は難しいが。

でもpixivでウケている絵師とか、フォーラムに作品投稿している人とか、普通にいけると思う。これはやる気の出る情報だよなぁ。

私も一つ投稿してみるか……自信は無いが、まずはやってみたい。「バクマン。」を読んでテンション上がって一時期作品を描きまくっていた。その後は特に何もなく漫画から離れてしまったが、良い機会だと思う。

私は仰ぎ見ることしかできないが、国内の漫画家を応援しているぞ!

何はともあれ、国内の漫画家からも受賞者が出て欲しいもんだね。

ウチの国出身の漫画家が受賞して、その後アニメ化、そしてウチの国のテレビ局に番組が売られて、修正が入りまくってガックリ来る……という所まで想像して、あまりにも気が早すぎる自分に気が付いた。
何はともあれウチの国の漫画家の方々の活躍に期待だ!



とまぁ、こんな感じで。
少年ジャンプの賞、しかも中国語圏専門の部門があるというのはちょっとした衝撃のようでした。

ただ中国では
「漫画を学ぶ環境」「漫画の描き方について語り合える環境」
に出会える機会が少なく、また同人界隈を見ても漫画を描く人は少数派ですから、中国語圏の香港や台湾と競争となった場合なかなかに厳しいようにも感じられます。
(同人漫画は割高感があってカラーイラストや同人グッズに比べて需要が無いのと、手間がかかるのでやりたがる人が少ないそうです)

しかしなんだかんだで漫画を読んでいる人間は多いですし、web漫画サイトも昔に比べて盛り上がるようになっています。また最近では日本で商業連載をしている中国出身の漫画家も出ています。

先日出たドラゴンエイジ10月号で連載が始まった
「10番ローラン」
(中国語原題は「10号露蘭」、元の中国語版はコチラのサイトで第1話が見れるようです)も中国で人気の作品ですね。

そんな訳で、中国本土からも面白い才能を持った漫画家が出てくる可能性は十分にあるんじゃないかなーとも思ってしまいますね。


とりあえず、こんな所で。
例によってツッコミ&情報提供お待ちしております。

中国オタク「日本の忠臣って死ぬことを強調し過ぎじゃないか……?」

漢字の表記では同じ言葉であっても、
日本と中国ではイメージが微妙に異なるものがあるかと思います。

そしてそれはアニメや漫画の中の出てくる設定やキャラに関してもあるようで、中国のソッチ系のサイトでは時折そういった
「同じ言葉でもなんか違う部分もあるように感じるもの」
に関するやり取りが行われています。

先日ネットを巡回していてそういった言葉の一つであろう
「忠臣」
に関するやり取りを見かけましたので、今回はその辺についてを例によって私のイイカゲンな訳で紹介させていただきます。


アニメや漫画に限らず日本の作品には忠臣のキャラが出て来るけど、日本の忠臣って死ぬことを強調し過ぎじゃないか……?
主君に忠義を尽くすとかいうのは分かるが、なんか盲目的に主君のために死ぬのが良いみたいな扱いされているのに違和感があるんだが……

ああ、なんか分かる話だ。
死にたがるわけではないんだけど、忠臣なら死ぬのが当然みたいな空気はアレだ。

アニメや漫画だと、主君の幸せが自分の幸せみたいな所はあるが、わりと頻繁にそこへ自分の命を賭けちゃうよな。

日本における忠臣のイメージって具体的にどんな感じなんだろうな?草履を懐で温めておくとか?

いや、そりゃ秀吉と信長のエピソードだから忠臣じゃないだろ。あえて言えば気が利く部下というか、主君への自己アピールの見本?

なんか日本の忠臣って服従を尊ぶ所が物凄く強いよね。主のために一心に動く人間を忠臣としているというか。キャラとしては分かるけど、私はなんか感情移入しにくい。

ウチの国だと国家や天下のためといった所かね。あと忠臣とされる大臣でも家族のために利を図るのを優先したりするしなぁ。もちろん朱熹の理学に染まっちゃっているようなのもいるけど。

主人のために死ぬのは有り得る話だとしても、日本の忠臣はそこを強調し過ぎな気はするな。

忠義のための行動の結果命を落とすとかならそれなりに分かるんだけど、日本の場合主君のために死を選ぶのが忠臣みたいな方が扱いとして強く感じるんだが、どうなんだろう?

言っちゃなんだが、日本の「忠臣」はなんか野蛮に感じる。

ウチの国で言えば春秋戦国時代の感覚に近いのだろうか?
確か当時は尊王な気風があったようだし、その後の「家」を基本とした利益の追求とは異なる理屈があったように思う。

日本人の忠臣のイメージって、最後に死が来るような気がするんだよね。伝統的に人気の高い忠臣蔵も自分達の死を前提とした主君の汚名を晴らす行為だし。

日本の忠臣=死を覚悟している、当然のものと思っていると考えてOK?

いやそれは違うような。
日本の忠臣ってのは結局の所、絶対的な服従でしょ。

それもちょっと違うんでない?忠実な犬になれっていうとそれはそれで侮辱になるみたいだし。私は自分の生死を問わず、全力で主君を守りその成功のために働く、といったように捉えているんだが。

主のために死ぬというのは分かるけどそれが忠臣として最も良い行為だとされているようなのは、なんか独特だよね。

そういや日本人の大好きな三国志で言えば誰が忠臣として評価されているんだろう?その辺で日本人の感覚が推測できるような気もするが。

とりあえず日本でも諸葛亮や関羽の人気は高いそうだし、さすがに忠臣に関する基本的な認識はあんまり変わらないんじゃないか?忠義と自分の生死の感覚や、主君への服従具合が加わるのが日本の忠臣の独特な点なんじゃないかと。

三国志なら周泰なんかは忠臣として日本でも評価高そうだと思う。

「忠臣」に関しては漢字は同じでもこっちと日本では微妙なイメージの差があるのは確かだと思う。日本の忠臣ってやはり武士道の要素が濃いんじゃないの?

藤堂高虎とか、日本ではマニアを除いて人気無いらしいけどその理由が主君を何度も変えた忠臣ではないからってのが大きいそうだ。
私の感覚では藤堂高虎の働きは間違いなく忠臣のものだと思うんだが……

武士階級が形成された初期の頃はわりとドライな雇用関係だったのは確からしい。あと武士道に関しては江戸時代の徳川政権が朱熹の理学を「朱子学」として推奨したことによる影響がかなりあるという話を聞いた覚えがある。日本における忠臣のイメージに関してもその辺りの影響があるんじゃないかと思う。ただ、日本人独特の感覚が影響している可能性も否定はできないね。

日本の統治階級に関してウチの国とはまた違う所があるからな。武士は日本のインテリ階級ではあったろうけど、それと同時に武官だから朱熹の理学の影響が入ってもそれをそのまま適用したのではなく、日本武士独自の思想に変化していったんじゃないだろうか。



とまぁ、こんな感じで。
ハッキリしない所はあるものの、何か引っかかるモノを感じてしまうようです。

「忠臣」という言葉は漢字の上では日本でも中国でも変わりませんし、意味に関しても共通してはいるものの、中国の感覚で日本の作品の「忠臣」を見た場合何か引っかかってしまう所もあるのかもしれません。

こういった明確な違いとまではいかないものの微妙な差を感じてしまうようなケースは、「忠臣キャラ」以外の日本のアニメや漫画に出てくる定番の性格設定のキャラやその行動に関してもありそうですね。

とりあえず、こんな所で。
例によってツッコミ&情報提供お待ちしております。


中国オタク「ウチの国は貴族や名家のキャラ、ネタが珍しい気がするんだけど」

中国オタクと繁体字、簡体字の字幕

ありがたいことに
「中国では簡体字と繁体字が使われていますが、字幕とかはどうなんでしょうか?聞いた話ではオタクの間では繁体字が主流という話ですが」
という質問をいただいておりますので、今回はそれについてを。

中国本土では簡略化された「簡体字」が使われていますが、それ以外の中華圏では繁体字が使われており、香港や台湾なども繁体字ですね。

しかし中国本土の人も繁体字を片っ端から書くというのは厳しいものの、少なくとも読む方に関しては特に問題ないようです。
字の意味に大きな変化はありませんし、漢字の部首の組み合わせや変換の法則を把握していれば大丈夫なのだとか。この辺については日本人が中国の簡体字に慣れるのがそれほど手間ではないのと似たようなモノかと思います。

また、昔から違法合法問わず香港、台湾ルートで入ってくるコンテンツは基本的に繁体字の字幕付きということが多いので、字幕に関しては簡体字よりも繁体字の方が慣れているなんてこともあるようです。

ただ、最近は中国本土で字幕加工されるコンテンツも増えていますから、昔に比べて相対的に簡体字の字幕が増えているという話も聞きます。

そんな訳で中国オタクの間でも、世代が変わると字幕の字に関する感覚も微妙に変わってきたりするようです。先日、中国のソッチ系のサイトで
「字幕の繁体字と簡体字」
に関するやり取りを見かけましたので、今回はその辺についてを例によって私のイイカゲンな訳で紹介させていただきます。


繁体字の字幕ってめんどくさくないか?
見ていて疲れるんだが、こういうの俺だけ?

繁体字の字幕がめんどくさいとか、歳がばれるぞ。下の方にだが。

繁体字は読めて当然だけど、めんどくさいというのは全く分からいという訳ではないかな。とりあえずそんなにきっちり見ようとしなければ疲れないと思うんだが。

慣れだよ慣れ。

私が小さい頃は海賊版VCDとかしかなかったから、字幕はほぼ全部繁体字字幕だったし、こんなことは考えもしなかったんだが……これが時代の変化か?

俺は簡体字と繁体字に意識するほどの違いは無い。読むスピードも全く変わらない。

私はずっと繁体字字幕で見ていたから、逆に簡体字字幕の方が引っ掛かるときがあるわ。

ウチの国では簡体字も繁体字も読めるのがほとんどだから慣れるしかないよ。繁体字しか読めない台湾だとか香港だとかの連中とは違うんだから。

そんなわけねぇよ。俺は香港人だが、簡体字だって普通に読める。

大陸の人間は台湾の人間は簡体字が読めないとか思い込んでいる節があるけど、別にそうでもないらしい。台湾人の知り合いによれば、簡体字に接することの無かった上の世代はともかく、若い世代だったらほとんどが普通に簡体字読めるとのことだ。

まぁそうだろうな。私も繁体字習得については別に意識せずに読めるようになっていたし、漢字圏だとそんなもんなんだろうね。

しかし、繁体字が読めないとか……最近の若いヤツは大丈夫なのか?

中国にいる人間なら繁体字が読めて当然だろ。繁体字がめんどくさいなんて言ったら文化レベルを疑うぞ。

簡体字の字幕の方が逆にキモチワルイわ。

でも、大陸の方の字幕組があえて繁体字で字幕を付けるのはどうかとも思う。翻訳する用語の選び方も含めて、わざわざ難しい字をカッコつけて使っているように見える時もあるしね。そもそも字幕組の中の連中も、PCで入力はできても手では書けないだろ?

繁体字が読めるのは我々にとっては生まれついてのスキルだろ。ただ……書けないけどね!
繁体字を普通に見ている分には気にならんが、時々分からない字が混じることがあって戸惑ったりするのが無いわけじゃないね。最近だと「叢」の繁体字が分からなかった。

専門用語になると、繁体字の使い方で引っかかることもあるかな。日頃は使わない、意識しないジャンルの言葉だと文脈からの想像も難しくなるしね。

例えば「憂鬱」と繁体字で書けるヤツはほとんどいないよな。
俺?俺は練習して覚えた!初めて繁体字の「憂鬱」を見たときは結構な衝撃だったし気合入れて覚えたな。

しかしなんで大陸の方の字幕組もファンサブ字幕を繁体字で作るんだろう?
カッコイイから?それとも香港やマカオのユーザーまで意識してんの?

繁体字の方が気分よく作れるし、批判も出ないからじゃないの?簡体字字幕ってだけで拒否反応が出て叩くヤツ出るし。ただ公式配信の字幕は簡体字メインになってるし、昔とは環境が変わっているのも確かかな。

繁体字は読む分には何も問題ないというか、昔は海賊版は香港台湾のリソースが主流だったし、アニメに限らず映画なんかの字幕もほぼ繁体字だったから自然と鍛えられたんだよね。それに香港のTVを受信して見ている時とかも普通に繁体字の字幕だったし。今の時代はネット経由だし、国内で加工しているケースだと簡体字字幕も多いだろうからなぁ。

勉強に関しては簡体字だけだし、娯楽に関しても全部簡体字だけで済んでしまう、或いはそんなに繁体字に触れないでもいい環境なのかね。今の子供は。
繁体字も所詮は漢字だし別に難しいもんじゃないけど、若い時に慣れていなかったりするとちょっとめんどくさいのかもな。

最初は引っかかるかもしれないけど、遅かれ早かれ慣れて来るよね。字幕以外にも漫画やラノベとか、香港版や台湾版の繁体字版を読めた方が良いのは間違いないし。

言葉は同じだから漢字の変化のパターンさえ把握すれば早いよね。それに馴染みのない繁体字が来ても文脈を見ればさっくり理解できたりする。
ただ字幕なんかだと慣れないうちはちょっと引っかかるのかな?私にはもう分からない感覚だが。

いざ書く方まで含めて繁体字を学ぶとなるとめんどくさいのは確かだ。
美観を考えなければ、なんだかんだで見るのも書くのも簡体字が便利なんだよね……

俺、もう中学にもなるのに繁体字に抵抗があるんだよね。周りに言うとモノスゴイ勢いで見下されるから言えないが……

小学校卒業するレベルだったら繁体字は普通に読めるくらいのイメージだわ。言っちゃなんだが漢字を読めるかというのに近い。慣れて来ると簡体字なのか繁体字なのかなんて気にしなくなる。言われて初めて「自分が繁体字の文を読んでいた」と気付くくらいになっちゃうし。

繁体字の字幕は大体は問題ないしスムーズに見れるんだが、時折珍しい繁体字の漢字が出てきてそっちに意識が引っ張られることはあるね。ただ、あえて言うほど問題ではないようにも思う。

やはり慣れじゃないかな。見ているうちに気にならなくなる。てか私はもう日本語が混じってもいける。

ま、あれだ。字幕に関しては繁体字は見た目が良い、簡体字は認識し易いって所じゃないかね。



とまぁ、こんな感じで。
多くの中国オタクにとって字幕の文字に関しては繁体字だろうが簡体字だろうが特に問題は内容ですが、その辺の感覚に関しては少しずつ変化しているようにも思えます。

現在の中国オタクの多くは、
繁体字の方がカッコイイという意識がある上に、
昔から繁体字でコンテンツに触れ続けていた人間が主流なので
繁体字の字幕の方が
「イイモノ見ている気がする」
「繁体字の方がカッコ良く見えるから」

といった所があるのは確かだそうです。

しかし最近はアニメや漫画に限らず、昔に比べて簡体字で見ることのできるコンテンツが随分と増えてきていることから、若い方の世代になってくると簡体字に対する反発のようなものも薄れてきているのかもしれません。
こういった面でも中国オタクの世代の移り変わりや、環境の変化の影響というのが出てくるのは面白いもんですね。


とりあえず、こんな所で。
例によってツッコミ&情報提供お待ちしております。

中国オタク「簡体字と繁体字について、どう思う?どっちが好き?」


9/10修正:誤字脱字などを修正しました。ご指摘ありがとうございます。

中国オタク的に「良い」と思う悪役キャラは

ありがたいことに
「中国オタク内で人気の高い悪役にはどんなキャラがいるのか?」
という質問をいただいておりますので今回はそれについてを。

中国オタク内でもたまに主人公のライバルキャラや、悪役系のキャラが主役よりも人気になってしまうケースが少なくありませんし、主人公が悪役ポジションの作品でその主人公が大人気といったケースもありますね。

こういったキャラはカッコよさからネタ扱いまでイロイロな愛され方をしているようで、中国オタク内でもちょくちょく悪役に関する話題が出たりしています。
そんな訳で今回は中国のソッチ系のサイトなどで見かけた
「良いと感じた悪役キャラ」
に関するやり取りを例によって私のイイカゲンな訳で紹介させていただきます。


お前らが「良い」と感じた悪役キャラって誰?
もちろん「良いと感じたこと」についてはどんなものでも大丈夫だ。とりあえず私は「デスノート」の夜神月が好きな悪役なんだが。

夜神月か。私にとっても彼は印象深いね。当時ウチの国で人気出過ぎちゃって面倒なことになったのも合わせて、忘れられない存在だ。

私が真っ先に思いついたのは「コードギアス」のルルーシュかな。

ルルーシュが悪役?なんでそうなるんだ?

そういう解釈でも問題ないんじゃないか。ルルーシュは悪役であり主人公の立ち位置でもある。やったこと、というか彼自身も自分を悪と定義しているしね。

じゃあ伊藤誠とかも?

伊藤誠は人間のクズだが、悪役とはちょっと違うような気も……結果的には悪役で良い気もするが……

「家庭教師ヒットマンREBORN!」の白蘭とかどう?

「銀魂」の高杉晋助とか「BLEACH」の藍染惣右介。

主人公的存在で悪役だと、良いキャラも多いよね。私は「喰霊-零」の諫山黄泉を挙げる。

「ギルティクラウン」の茎道修一郎はキャラとしてもだが、「茎道」という名前で印象に残り過ぎる!なんでこういう字の組み合わせを選んだんだ……

名前でふと思い出ついたが、あだ名がつくくらい有名というか、あだ名がついたから話題にし易くなったキャラとかもいると思う。例えば「ガンダム00」の「李瘋子」ことリボンズ・アルマークとか。

(訳注:瘋には「気がふれた」と言った意味もあります。

あだ名込みだかは分からないが、「金閃閃」こと「Fate」のギルガメッシュがここしばらくではお気に入りの悪役。

「BLEACH」の藍染とか、もうちょっとこう、なんとかならなかったのかな。途中までは良かったのに……まぁそれでも藍染が私の好きな悪役の一人なのは変わらないが。

藍染はなんだかんだで良い悪役だと思う。それからガンダムなら「SEED」のクルーゼが良い悪役だったね。今やっている「DESTINY」のHD版を見て思ったのだが、良い悪役が不足、というかある程度ハッキリした悪役を作らなかったのが失速した原因の一つだったのでは?

「PSYCHO-PASS」の槙島聖護はある種の理想的な悪役ではないかと思う。

遡ってみたら、自分が良いと思った悪役はベジータが最初だったかも。

あー……私は一瞬「ベジータって悪役だっけ?」と考えてしまった。確かに初めはもう、大悪役って感じだったな。

古いキャラに関してなら「KOF」の八神庵とか言ってみよう……!

ゲームなら私はセフィロスだね。
ビジュアルだけ見て良い!カッコイイ!と思って、実は悪役だったというケースだが

悪役に関してはストーリーが進むと「良いヤツになる」キャラがいるのも難しい所だ。敵対して倒されたあとに良いことしたり味方になったりしたら、評価に迷う。キャラとしては面白くても、悪役としてはもうちょっと突き進んでほしかったと思うケースもある。

うちはイタチなんかはそういった面の影響で人気になったよね。サスケは悪役サイドに行ったけど最近の展開でまたわからなくなってきているなぁ。

一方通行もそういった所があるよね。ただ、最近の「とある科学の超電磁砲」では外伝の時系列の関係とは言え久々に初期の頃のキャラで登場してきたのは衝撃的だった。あれでダメージ受けたヤツ多かったし最初の頃のキャラを思い出したヤツもかなり出たよね。

なんだかんだで一方通行は良い悪役だと思うよ。主人公側の立ち位置になってきてからも好きだ。

悪役と見せかけて実は真の目的が……というパターンも、判断に迷うね。そういうのもOKなら、私は恙神涯ということで。

最近の作品だと「ソードアート・オンライン」の茅場晶彦が印象的だったかな。あと須郷伸之もNTRネタ的にとても良い感じだったな!

7月の新作アニメなら、「ダンガンロンパ」のモノクマが良いキャラしていると思うわ。

自分が最近見たというだけだけど、最近だと「ジョジョの奇妙な冒険」のワムゥとかが良かったな。その後ジョジョの原作を読んでみたら、悪役という面でも良いキャラがたくさんいて面白かった。

イロイロ考えてみたが、「ポケモン」のロケット団……ムサシ、コジロー、ニャースが最も広い範囲で人気の悪役だと思うぞ!

なるほど。確かにロケット弾の連中は「愛すべき悪役」だ。恐らく悪役とか関係なく、ポケモン関係のキャラでは屈指の人気なんじゃないかな?



とまぁ、こんな感じで。
中国オタク的に「悪役」という言葉から思いつくキャラがイロイロと出ていました。

今回挙がっているキャラは一般的な悪役に限らず、いわゆるダークヒーロー、アンチヒーロー的な存在も含まれていますが、この辺については個人個人の捉え方により違いが出ますし、とりあえず
「中国オタク内で色んな意味で人気の悪役系キャラ」
といった辺りで受け取るのがいいのかもしれませんね。

ちなみに、中国オタク用語では
「敵から味方になる」「悪いヤツから良いヤツになる」
といったパターンのキャラや展開を
「洗白」
と言うそうです。


とりあえず、こんな所で。
例によってツッコミ&情報提供お待ちしております。


中国オタク「ウチの国は貴族や名家のキャラ、ネタが珍しい気がするんだけど」

日本の感覚ではあんまり意識することのない作中の設定やお約束というのがイロイロとあるかと思いますが、中国オタク内では時たまそういったことに関する疑問が湧いて来たり、その背景に関する考察が行われたりするようです。

先日、中国のソッチ系のサイトを巡回していて
「日本のアニメや漫画では貴族や名家という設定のキャラが珍しくないが、中国の作品では珍しいような?」
といったことに関するやり取りを見かけましたので、今回はその辺についてを例によって私のイイカゲンな訳で紹介させていただきます。


あくまで私の見た限りでの話だが、ウチの国は「貴族、名家ネタ」或いはその設定のキャラが出てくる作品が珍しいような気がする。無いわけではないが貴族ネタが出てくるとしたらほとんどが宮廷劇でその他のジャンルにはほとんど出てこないような気がするんだけど、みんなはどう思う?

言われてみれば、国産の作品だと確かに少ないかもしれん。日本のアニメや漫画、ゲームではわりと珍しくない設定なのに。

だって、その題材だと審査で引っかかりそうだし……!

そら「階級矛盾」をヘンな方向で強調しちゃあいかんだろ。貴族キャラが仲間になって良いヤツになったらマズイし、下手に人気出たらもっとマズイ。

ウチの国で偉いのは党の関係者とか幹部とかだもんなー
でも金持ちキャラならともかく、そういうキャラ出したらダメだろうな。そういうキャラは大体は権力や財力を誇示してネタにされたりやられ役になるんだし!

作り手もそうだし、受け手の関係もあるんじゃないかな。日本の作品は受け手の年齢層が幅広いが、ウチの国は基本的に子供相手だし、子供向けの分かり易い話になってしまう。

そもそも、ウチの国のアニメって動物キャラばかりで人間のキャラは少ないし、良いキャラ、記憶に残る人間キャラだと更に少なくなるから、あんまり需要の無い貴族キャラはいない、仮にいても印象に残らないんじゃないだろうか。

日本は子供向けの作品でも貴族、名家系のキャラが普通に出ているぞ。
ちょっと考えてみたがウチの国も家系が千年以上余裕で遡れるヤツとかはいたりするが、家柄によるイメージやプラスの要素ってあんまりと無いよね。

ウチの国には官僚閥とかはあるけど貴族は無いだろ。とっくの昔に滅んだ。

西洋の貴族とは違うが一応古代に戦争していた層は貴族と言えなくもないかな。
しかし貴族の血、例えば孔子の家門とかは残っているかもしれないが、貴族の意識は残ってないんじゃないだろうか。

西洋系の貴族とウチの国の士大夫は違う存在だし、ウチの国では貴族に関しては途絶えているから、娯楽作品の題材にするには使い勝手が悪いんじゃないかな。宮廷劇も後宮を舞台にした作品だったりするから、貴族キャラだとかいう話とはちょっと違ってくると思う。

日本は大名などの統治階級が続いたし、明治維新でも貴族制度を導入したから貴族と言う概念がある程度浸透しているんだろう。だからアニメや漫画でもそういった要素が受け入れられるのではないかと。

封爵制度がウチの国だと古代のイメージだしな……貴族と言う言葉でイメージされるのは西洋のモノになってしまうから、ウチの国だと作品を作り難いんじゃないかね。

貴族階級に関してはウチの国だと南北朝までだよね。欧米系ファンタジー作品とかでもない限り貴族っていうのは世界観的に使い難い。
これに関しては国ごとの背景の違いじゃないかな。日本のアニメでは武侠が出てこないようなもんだ。

貴族に限らず白人以外が西洋のファンタジー作品を作っても笑いのネタになるだけだろ。お前ら、もしウチの国の士大夫を欧米人がネタにしたらそれを気分よく見ることができるのか?

宮廷劇以外にも貴族ネタが無いわけではない。自分は幾つか見た覚えがあるが……面白い作品、ある程度知られた作品だと無いかもしれん。

貴族に限らず、西洋系の設定って悪くないと思うんだけどなぁ……ウチの国の国産の題材はもう使い古されているような所もあるし、そこにうまく取り入れれば新鮮な魅力になると思ってしまうんだけど。

西側の貴族意識とかウチの国には無いし、そう簡単にウチの国の文化に合わせて使えない。ゲーム的なファンタジー世界観くらいならまだいけるとは思うが。

この辺に関してはむしろ日本の作品が、無差別に取り込みまくり過ぎているんじゃないかと思う。日本のアニメや漫画、フリーダム過ぎるよ!貴族の概念に関しても、アニメや漫画の舞台装置として都合よく設定しちゃってるし!

ウチの国で貴族や名家なんかのキャラが出てこないのは、その設定によるイメージがこっちではあんまり強くないからだろう。貴族や名家の設定だからキャラとして何の強みが、何の利点があるのかという話になる。
逆に言えば、日本の作品は血統による才能や特典が非常に重視される作品が多いし、そこん所は社会的な感覚の違いだろう。

まぁそうだよな。結局は社会や文化的な違いというか……概念に関する知識はあっても実感は無いというか……自分もあまりうまく言えないがそういったもんだと思う。

考えてみれば日本のアニメや漫画に出てくる貴族や名家とかそういうのも、欧州の正統な貴族がどうのとかいうのではなく、日本の感覚のものなんだよな。
しかしふと、自分がそれを受け入れているというのが何とも恐ろしい。「黒執事」とか最初はネタにしか思えなかったはずなんだけど……

日本で作られた作品なんだから当然だけど日本の作品は欧米のイメージや用語の皮をかぶっているだけで、実際は中身全部日本人と日本の話だ。ただ日本を強く感じさせる要素が少ないというのもちょっと不思議。パッと見では無国籍だし貴族に関しても「ヘンな貴族」「妙な設定の貴族」程度に考えてしまう。

まぁ、日本は独自の文化的表現や要素があるのに加えて様々な地方の歴史やら伝説やらを取り込んで新しい世界観を定義しちゃうからね。アーサー王が女性になったりする話とか、他の国ではまず無理だろ。ただあそこまでやれとは言わないが、ウチの国のアニメのジャンルや扱う題材に関してはもうちょっと広げてもいいんじゃないかと少し思ったりも……



とまぁ、こんな感じで。
アニメや漫画ではありがちな要素の中にも社会的、文化的な背景、それによる認識の違いなどがイロイロと出てくるものがあるようです。

貴族や名家ネタとは逆に、上の方で出ている中国で一般的な武侠ネタなどは日本の作品では珍しい部類に入ると思いますし、こういった違いに関して考えてみるのも面白そうです。

ただこういった馴染みのない要素に関しても、作品を見て楽しむ上では案外何とかなるというか、「そういうものだ」と何となくタカをくくって見てしまうことも可能ですから、作品の出来次第である程度までは問題無しにできるのかもしれませんね。


とりあえず、こんな所で。
例によってツッコミ&情報提供お待ちしております。


中国オタク「日本の作品の主人公の強さって、結局は血統で決まってない?」

中国オタク「ついにドクターペッパーを手に入れたぞ!」

気が付いたら関連作品との関係から考えるとネタの賞味期限が切れそうな「食べ物ネタ」があるので今回はそれについて……

中国オタク内では
「ドクターペッパー」

がある種のオタク系アイテムと言いますか、
「オタクとしては飲んでみたい」
「アニメ経由で知ったちょっと不思議な飲み物」

といった扱いになっているようです。

これに関しては
「シュタインズ・ゲート」や「神様のメモ帳」

などの中国オタク内で人気のある作品において主要キャラが愛飲しているといったことが影響しているのだとか。

以前中国のソッチ系のサイトなどをまわっていて
「ついにドクターペッパーを手に入れた!飲んでみた!」
という報告に関するやり取りを見かけましたので、今回はその辺についてを例によって私のイイカゲンな訳で紹介させていただきます。


ついに旅行先のスーパーで見つけた!ドクターペッパーを!
ずっと気になっていたドクターペッパーにまさか旅先で出会えるとは。

おお、売っている場所にいけたのか!ところでいくらで売ってたの?

えーと、人民元だと3元くらいになるかな?さぁ、飲むぞ!

ドクターペッパーに関してはマズイ、普通、ハマる等々、味への反応がイロイロあるよな。実際の所はどうなのか気になるから詳しく頼む。

ドクターペッパー……伝説の「飲んだら主人公になれる飲み物」だな!

すまん、ちょっと教えて欲しい。ドクターペッパーって何?どんなアイテムなの?
てか何ででこんなに騒がれるんだ?どういう背景敬があるんだ?

ドクターペッパーは……一言で言うと中二病指定飲料?
有名な所では「シュタインズ・ゲート」や「神様のメモ帳」で主要所のキャラが飲んだりネタにしたりしているし、他にも色んな作品で出てくるかな。

……飲んだ。やべぇ、言われていたように独特過ぎる味だ。咳止めシロップっぽいなんて話も聞いていたが、なんかそれとはまたちょっと違った薬の味というか……正直常飲するのは無しだな……

お疲れ様。
私も一時期こう、勢いで飲み続けていたが、味は普通だと感じたかな。当時の俺は作品の愛のために飲んでたな……

このドクターペッパーって中国で手に入るの?もし買えるならどんな感じ?

近頃はネットショップでドクターペッパー探せば出て来ると思う。確か前見たときは1缶6元くらいだったような?ただ、私はできれば普通にお店で売っているのを買って一気に飲みたいね。

うむ。私も初めてネットで売っているのを見つけたときは「これはシュタインズ・ゲートの選択だ!」と思ってしまった。

上海の輸入商品扱っているスーパーならおいてあるぞ。そこでも確か6元くらいだったな。

正直、飲んでみたいという気持ちはある。通販で買い求めるってほどではないんだが、身近に売られていたら一回は試してみるだろうなぁ。

ドクターペッパーを蓄えていた俺は、今取り出して飲んでいるぜ!
味は……杏仁味とでも言えばいいのかなぁ。

話だけ聞いても想像し難いな。少なくともコーラとは違う味なんだろうというくらししか思い浮かばん。なんか薬品の味がするとは聞くが。

甘い飲料ではあるんだが、フレーバーと混ざるとビターな杏仁味って感じになるかな。私は全部飲み切れなかった。

ウマいと思って飲んだ俺は異端なのか?ポテチ食いながら一緒に飲むとか、最高じゃないか!?

私も以前飲んだことがあるがそこまで悪くない味だと感じたね。思ったより甘くなかったし。薬の味もたぶん飲んでるうち慣れることもできるんじゃないかな。

私はアメリカにいたときに普通に飲んでいたね。クセの強い味だし、拒絶する人間の方が多いだろうというのは認めないわけにはいかない。最初に飲んだときにある程度受け入れられれば、あとは慣れだな。

名前のように胡椒味ってわけではないのね。
この手のコーラっぽい感じの独特な味の飲料って、台湾の黒松沙士なんかもあるけどあっちと比べてどうなんだろう。

どっちも飲んだことのある私が答えよう。どっちも薬の味っぽく感じるが、ドクターペッパーは杏仁系、黒松沙士はミント系の香りが来る。あと、慣れた人間でもない限りどっちもマズイぞ!

そういや台湾に行った同級生がお土産にドクターペッパーをくれたことがあるな。台湾ならばその手のキワモノ飲料の飲み比べとかが簡単にできるんだろうか?

興味があるなら飲んでみればいいとは思うけど、最初から大量購入するのはやめた方がいいね。ウチの大学の宿舎に「シュタインズ・ゲート」にハマった勢いで一箱購入したはいいけど口に合わず、結局周囲に配りまくってどうにかした……なんてヤツがいる。皆興味はあったから、1缶もらって飲む分にはネタとして楽しめたんだけどね。

ちなみにダイエットコーラが存在するんだから、もちろんダイエットドクターペッパーなるものも存在する。飲んでみたがこっちはドクターペッパーより更に独特な味だぜ!



とまぁ、こんな感じで。
ドクターペッパーのあの独特な味はやはりキツイモノがあるようですが、中には悪くないと感じる、ハマる素質がある人もいるようです。

それにしても、2年前の記事
中国オタク的疑問「ドクターペッパーってどんな飲み物なんだ?」
を書いた時点では多くの中国オタクにとってはまだ謎の飲料だったドクターペッパーが、今では味もそれなりに知られるようになり、ある種のネタ飲料として認識されたりしているのは面白いもんですね。


とりあえず、こんな所で。
例によってツッコミ&情報提供お待ちしております。

中国オタク「中国では絵師に未来はあるのか?」

ライブドアブログのコメントの不具合はまだ続いているようです。
ご不便をおかけして恐れ入ります。
コメントスパムへの対応と、一時的な不具合について(Blogger Alliance お知らせブログ)
私もテストで書き込んでみたのがバッチリ弾かれましたし、もうお手上げ状態です。NG設定の方もここしばらくはいじっていませんし何が引っ掛かって弾かれるのか私にもさっぱりです……

さて、何はともあれ今回の更新を。
ありがたいことに
「最近中国ではアニメや漫画の人材を育成していると聞きますが、学生の就職先としてオタク分野はどうなんでしょうか?」
と言う質問をいただいております。

そんな訳で、今回は中国のソッチ系のサイトで見かけた
「美術学科と将来の仕事としてのオタク分野」
などに関するやり取りを、例によって私のイイカゲンな訳で紹介させていただきます。


俺、美術学科なんだけど、この先やっていけるのかと、不安になっているというか迷いまくっている。先輩からはとてもツライと言う話ばかりが聞こえてくる。
ウチの国で絵描きでやっていくにはどうすればいいんだろう……

そういうのって、描くものが良ければどうにでもなるんじゃないの?
イラスト関係の業界って能力を要求される面が他の業界より大きいから、自分の能力に自信が無いなら別の道を探してみる方がいいのでは。

イラストに関しては流行というか、求められるものというのがあるから能力だけで全てが決まるってわけじゃないと思う。そもそもウチの国ではこの分野だとどんな仕事があるんだ?もちろん「食っていける」レベルでだ。

CGモデルの構築とかは需要あるし、アニメ関係でも需要あるでしょ。あと食えるかどうかは知らんがオタク関係ではpixivで活躍している中国人絵師で同人グッズで活躍している人もいるはず。抱き枕とか。

自分の興味があることを仕事にするのはおススメしないぞ。
本気でやりたいなら学ぶことや試すことは止めないが、それでもまずは「お試し」くらいのつもりでいた方が良い。

アニメよりもまだ漫画家の方がマシ。ウチの国ではアニメ関係は本当に厳しい。ただそれでも、食えるレベルの現金収入が得られるかは分からんが。

ウチの国では漫画での成功ってのは本当に少ないよ。現在は漫画雑誌の絶対数が少ないし、プロの漫画家になるのも難しい。ネットの漫画系サイトで有名になるならそれなりに簡単だが、原稿料は人気にならないともらえない!

デザイン関係なら需要はあるよ。企業の中に入るとか、スタジオで仕事取るとかいうルートもある。

イラストは挿絵描きとかが比較的儲かるって聞いたけど、どうなの?

挿絵やカードの絵とかが効率良く稼げる時代もあったけど、今はそうでもないね。皆その仕事やるようになってきて、単価が落ちている。しかも美術学科の卒業生がどんどん入ってくるから人材も途切れない。私の知る限りではゲームの原画とか美術監督とかやれればかなり稼げるけど、そこまでいくのが難しいし。

普通の仕事を探している人間でさえ飯の種に困るご時世なのに、自分の夢、好きなことをずっとやっていけると思ってんの?

仕事に関しては卒業証書の価値次第な所もあるね。大学の本科を出ただけじゃどの学科でも仕事を探すのは難しいし、美術学科系は当然厳しい。しかし中国伝媒大学や北京電影学院とかになると別の話になってくる。

既に出ているけど、絵描きというかデザイン関連の仕事自体はあるから臨機応変にやれるかだと思うよ。オタク系のイラストだって広告関係の需要はあるんだし。

イラストだけだと厳しいし、利用されるだけになったりするが、それを組み合わせたモノの制作、例えばWebサイトの開発とかができるならば案外いけるよ。本気なら自分でスタジオ開いちゃうのも一つの手だね。

オタク関係で食っていきたいなら、台湾か日本に行ってガンバレ。国内に希望は無い。

国内だとイラストレーターってホントに厳しい職業だからね。まぁ日本でも楽なわけではないだろうけど、仕事の必要とされる市場の規模が違うのは確かだ。
あとイラストレーターって才能に加えて仕事を獲得する能力を要求される職種だから、単純に腕前があるだけでは余程のレベルか、良い支援者が付かない限りやっていくのは難しいよ。

中国のアニメ漫画関連産業とか、もう飽和状態なんじゃないの?仕事見つからない話ばかりだ。

飽和と言うか、仕事が作れる状況になる前に人が増えすぎたというか……中国は人が多過ぎるし、毎年どんだけ多くの美術学科の卒業生が出るか。漫画、アニメ、イラストでは「糊口をしのぐ」レベルでも足りないのは明らかだ。

ウチの学校、宣伝では就職率90%以上とか言っているんだけど、それがアニメや漫画分野、デザイン分野の数字とは言っていないんだよなぁ……
ちなみに俺の学科の就職率、7月時点で20%……いや15%も怪しいぜ。

(訳注:中国は9月から新学年開始なので、大学4年の場合7月にもなれば実質的に卒業状態です)

芸術関係は手に職をつけるというものではないんだよな……金持ちの道楽だ。でもウチの国では大学が利益優先で自己ブランドの美術学科作りまくって、そこに大学受験の抜け道的な扱いで受験生や学生が増えちゃったから大変なことになってんだろう。

コネのある会社に滑り込めるか、自分でスタジオ開くかでもしないと卒業と同時に失業状態に突入だよね。いや、失う職すらないか。
不景気なのか、人が多過ぎるのか、その両方か。どこの会社もどんなヒドイ条件で応募しても人が来るみたいに考えてしまえる空気だし。

オタク関係でイメージされているのはゲーム、イラスト関係、漫画、アニメ、グッズ作成とかかね。その中ではネトゲがわりと良いとは言われているけどそれも既に古い情報。イラストの仕事の単価はガンガン落ちているし、新人はドンドン増えている。

カード収集系の携帯ゲームの絵師くらいならできるぜ!と心のどこかで考えていたが、現実は厳しいよ。突出したものがないと、その他大勢の中での競争になる。

入れる所があるなら入っちゃうのが良いかもね。入ってからその後の事を考える。私は当時えり好みをしてしまったが故に現在道に迷っている最中だ。

え、えーと……同人イベントとかは?

最近はライトな参加者が増えて、商業との区切りが薄くなってきているから同人誌は前ほど需要は無いかも。同人グッズの方が稼げる状態になっているかな。ただこれも大手や商業ベースの所や、オリジナルのグッズが入ってきたりして簡単じゃない。日本の作品から得られる同人のイメージで考えると間違うし、ウチの国の同人イベントの変化も激しいからかなり不安定だよ。

中国のアニメ産業は発展の余地が有るように見えて実はそんなに無いんじゃないかと思ってしまう。資金は補助金頼みでほとんど回収できない。コンテンツ販売は一部の愛好者から小銭を稼ぐくらい。もし日本語が話せて本気で自分を試すなら日本で試す方がいい。日本からアウトソーシングで仕事を請け負えるようになれば当たりじゃないかな。

我が国では前途が無いから日本や台湾に行けとか無責任なこというのはよせよ。みんながそんな風に考えたら国産アニメはダメになってしまう。
それに我が国の漫画業界も成熟してきているし、アニメ業界もゆっくりと進歩している。国内のアニメ漫画産業の中で活躍してやる、後に続く人間のための場所を切り開いてやると言うヤツはいないのか?おこぼれにあずかることしか考えていないヤツばかりでガッカリだ。

国内のアニメ産業に盛り上がって欲しいという考えには同意だが、現実的な問題もあるからねぇ。多くの人間にとっては職歴や実績が無いと仕事がみつからない状況だ。実習生としてお金を「払って」仕事を「させてもらう」なんて話すらある昨今では、リスクから考えてしまうのも責められないよ。

イラスト系の技術だけってのはやはり厳しいね。広告分野や3DCG分野とかにはそれ専門の勉強をした人材もいるし。
それに加えてウチの国では版権の意識が低いし、パクリとかそれっぽいのを描くとかじゃなくて、単純コピーや劣化コピーで使いまわされたりすることも多いから絵師をやって「食っていく」となると厳しいわな。

モノスゴイ才能があるならば最初から一直線でプロを目指しても良いかもしれないが、そうでないならまずは口を糊することのできる仕事を探して、余った時間を趣味に使うくらいがいいんでないかね。腕前と運があればそこから目が出るかもしれないし。日本のプロもそういう経歴の人が少なくない。

結局はどういう仕事と生活を追い求めるかだろうね。
趣味や副業から始めるならそこまで絶望的ではないが、忍耐と自分の将来への見切りも必要。



とまぁ、こんな感じで。
将来を考えるとなかなかに厳しい空気が漂っている模様です。

上の発言の中にもありますが、中国ではここ数年で美術系の学科やアニメ学科などの卒業生が増加しています。この背景には中国の国産コンテンツ推進政策や、中国の大学で生徒数増加のために美術学科、アニメ学科を作る動きが流行ったというのもあるそうです。

しかし作ったアニメで利益を上げる方法が中国ではあんまり無い上に、動漫基地などの箱モノを作るだけで終わってしまったり、質より量でどんどん作ってしまうので稼げる当たりの作品も少なかったりで段々と勢いも落ちていき、就職先も不足する……といったことになっちゃっているそうです。

一応この美術系の学生の増加と言うのは中国オタク界隈にとっては「全般的な画力の向上」というプラスの面もあります。
この中国の大学における美術系学科の増加というのは00年代後半から活発になっていったのですが、当時私の知り合いの中国オタク系サークルでもきちんと絵の書ける人間がどんどん増えていった覚えがあります。
しかし生活や就職といった面ではあまり使い勝手の良いスキルではないのも確かで、何とも難しい話になってしまっているようです。


とりあえず、こんな所で。
例によってツッコミ&情報提供お待ちしております。


9/3修正:誤字脱字を修正しました。ご指摘ありがとうございます。
百元籠羊
十数年の中国生活をとりあえず終えて帰国。のんべんだらりと生息中。
中国でのエネルギー源は刀削麺と煎餅果子(中華クレープ)でした。最近は日本でも刀削麺の美味しいお店が増えてきて嬉しいです。

中国に広まっちゃった日本のオタク文化や、中国のオタクな若者達に関する質問、更には当ブログへのネタ提供にツッコミなど大歓迎でございます。

コメントに書くのは何だというのでしたら、baiyuanlongyang「at」gmail.com (「at」を@にかえてください)の方にメールを送ってくださいませ。
このブログのまとめ+αな本 「オタ中国人の憂鬱 怒れる中国人を脱力させる日本の萌え力」 が出ています。
ちなみに「中國宅宅的憂鬱:日本萌力,平息中國人的怒氣」というタイトルで中国語繁体字版も出ております。 こちらの記事で書籍内容についての簡単な紹介をさせていただきました。
「日・韓・中 トンデモ本の世界」で、中国オタク事情に関するコラムを2本書かせていただきました。

ブログではまとめたり詳しく書いたりするのが難しい内容を書く機会をいただけたのはとても有難かったですし、トンデモ本シリーズなので読者層も濃いということで「ある程度濃い方向で書いてもOK」と、昔出したブログのまとめ本よりもツッコんだ内容を書けたのも楽しかったです。
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日本からだと存在そのものを疑われる事も有った北京の漫画喫茶B3は現地の制度変更や地価高騰の影響で伝説の彼方の存在となってしまいましたが、中の老板は相変わらず活発に動いてらっしゃいます。このブログもここのコンテンツの一つということになっている・・・のかしらん?

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