「日中文化交流」と書いてオタ活動と読む

記憶が薄れる前に書いておこうと、北京において行った「文化交流」という名のオタク活動やその方面のネタを適当に綴っております。

2020年10月

中国オタク「なぜ今年のウルトラマンZはウチの国でこんなに話題になって盛り上がっているんだろうか?」

中国の動画サイトでも現在配信中(原語版、吹替え版共に)の
「ウルトラマンZ」

が好評だそうで、中国オタク界隈でもこれまでとは違った勢いでウルトラマン関係の話題が飛び交うようになっているとのことです。

またありがたいことに
「ウルトラマンZが中国で人気らしいがどうなのか?」
「作品についての反応は?」

などという質問をいただいておりましたが、私があまり特撮に詳しくないのでなかなか取り上げることができませんでした。
その後内容に関する話題ではないものの、この辺りのネタに関係しそうな話を教えていただきましたので今回はそれについてを。

そんな訳で以下に中国のソッチ系のサイトで行われていた
「なぜ今年のウルトラマンZは話題になって盛り上がっているのか?」
といったことなどに関するやり取りを、例によって私のイイカゲンな訳で紹介させていただきます。


なぜ今年のウルトラマンZはウチの国でこんなに話題になって盛り上がっているんだろうか?
もちろんファンとしては嬉しいんだけど、予想外の盛り上がりでちょっと困惑している。

確かに疑問だよね。ウルトラマンも段々と人気が高くなっているとは思っていたけど、Zは一気に爆発した気がする
私はX辺りから追いかけているけど当時は全然盛り上がらない所か叩きまくられてヒドイ空気になってたのになあ

最近のウルトラマンの評判が良いのって予算十分でクオリティが高いからじゃないか?
画面の豪華さはウチの国だと重要。

俺はZが新世代の中で一番好き。次がオーブ。

自分がZを見ている理由になる面白さを考えて見たが、バトルも今の時代の速さで行われているし、昔の作品にあった必殺技を出し惜しみするとかも無い。それでいて昭和っぽい独特の掛け声はあるし各種ロボットも良い味だしているからだろうか。

制作側の作品をしっかり作っている態度が分かるというのも大きい。
ライダーが段々と粗製乱造になっていったからウルトラマンに人が移っている。

今年に関しては仮面ライダーの評価が悪くてウルトラマンの方に流れているというのもあるかな?
特撮はライダーとウルトラマンの両方をチェックしている人もかなりいたから。

セイバーはそこまでダメな評価にはなっていないが、その前のジオウとゼロワンの評価が悪くて今年は一気にその影響が形になったんじゃないかと。

エグゼイド、ビルドの時にライダーの方に新人が急増して相対的に見るとウルトラマンは盛り上がっていないように見えたしオタクの間ではライダーの方がずっと強いような感じだったんだけどね。
今はその逆かな?

個人的にはZはストーリーにおける玩具の扱いが「見られる」レベルだから戻ってきて見続けているというのがある。ギンガやXの頃と比べるとかなり自然で面白く見せてくれる。

ジードやR/BだけでなくいつのまにかXの評価まであがるとは思わんかった。Xの時とか本当にウルトラマンはこき下ろされていたのに。

Xはギンガからの玩具アピールの流れが嫌われていた上に、パワーアップが装甲装備タイプだからヘンに思う人が続出したのよね。

Xの放映当時はウルトラマンがウチの国の国産特撮「铠甲勇士」をパクったぞ!とバカにされていたりもしたな……

考えてみればギンガで悪いイメージがついてそのままXは叩かれていたような気もする。

自分はライダーを見る気が無くなった所でなんとなくZを見始めてそのままハマった。
そのまま新シリーズを遡って見たら円谷がかなり真面目にしっかりと作っていたのを知ってウルトラマンに移行しつつある。

まぁウルトラマンもR/Bの序盤とか子供向け過ぎるというので批判は出たし離脱する人も少なくなかったんだが。ただ全体的に見れば近年のウルトラマンのストーリーは悪くない。

こっちだとウルトラマンとライダーは同期で比較されがちだからね。この2年程で逆転しているがそれまでは特撮枠でライダーと比較されてこき下ろされていた面も間違いなくある。

人気の出方についてはライダーと似ている所もある。
ライダーも日本のオタクの間ではずっと一大ジャンルになっていたけど国内では盛り上がらないままだったのがエグゼイドで急に盛り上がるわ名シーンネタが話題になるわで注目されるようになり国内の特撮ファンも増加することになった。
ウルトラマンの方は良くも悪くも昔のガキ向け作品のイメージがあるから今後は一体どうなるのだろうか。

私の印象ではやはりライダーでゼロワンがズッコケて批判が集まったのがZの相対的な盛り上がりにつながっているなと。セイバーも悪くないんだけどファンの流出を引き留められていない。そこにZの話題性が重なった。

ウルトラマンに関しては古参のめんどくさいのが消えて子供の方ではそれなりに人気が高い状態になっていたというのもあるんじゃないかと。
それが上の世代にも徐々に移っていってウチの国のオタクの間で「再発見」されたような状態になっているのでは?

テレビに映る配信のトップページ、子供向けチャンネルだとウルトラマンが大きく扱われているからね。
今ネットで元気のいい連中よりも下の世代からの支持が増えているし、話題もそっちから盛り上がっている所もあるかと。

これまで話題性はライダーの方が高かったけど再生数はウルトラマンの方がずっと上だった。ウルトラマンのファン層がネットで討論する層とは違ったのだろう。
そしてウチの国で特撮見ているオタクの間でも今年はウルトラマンの方に移っているという感じだな。だからいよいよ目立つ。

今は各所の扱いでもウルトラマンZがライダーより上になっている。
一応どっちも正規配信で吹き替え版も日本語版もあるし環境に関してはそこまで大きな違いは無いはずなんだが。

周りを見ると普段国産ドラマやバラエティの動画見ているルームメイトまでウルトラマンZ見て更にその前のシリーズに遡っているし、普段討論しているオタク以外にも食い込んでるように感じる。

現在の動画サイトの扱いは人気が反映されるし、今年はZが好評で人気だということの現れでもあるな。そこで大きく扱われると更に人気が加速するのもウチの国の市場の特徴。

動画配信で話題にされていたりもするね。私はそっちのup主経由でハマった。

Zがウチの国の視聴者、オタクの好みに合っているというのはあるんだろう。ウルトラマン自体はずっと展開されていたし、ティガの人気とかいまだに根強いし。

外部事情を考えると新型コロナでアニメの新番が延期しまくった時に踏みとどまった数少ない見ごたえのある作品だったというのも大きいかな。
そこで現在のウルトラマンの面白さを知ってハマるとか、話題のネタにするのに抵抗が無くなるとかになる人が続出した。

近頃の仮面ライダー特にゼロワンはネタになる名場面的なものがわざとらし過ぎて脱落する人が出ていた。ウルトラマンはオタク受けするネタではなく作品について普通に語ってネタにする的な盛り上がりが逆に新鮮だったのかも。

ここ最近の積み重ねが一気に表に出て逆転したのではないかと。
特撮ファンが一回りして見ごたえがあって昔の記憶もあるウルトラマンに戻ってきたんじゃないかな。R/B辺りの時はまだそこまで行ってなかった上に、ライダーの方に盛り上がるのが来ていたと。

個人的にはZが一番面白いというわけではない。オーブの方が好みだった。放映当時はあんまり盛り上がらなかったけどな!
でもZも普通に追いかけて楽しめるレベルではあるから見続けている

近頃のウルトラマンはシリーズが進むごとに良くなっている。ライダーはここしばらく迷走している。それがウチの国では特撮ファンの移動に影響しているのでは。

ライダーはさすがに数が増えすぎて分からなくなって来たのが……
ウルトラマンは昭和の六兄弟や平成の基本は皆なんとなく想像できるから、そこに主人公が直接関係するウルトラマンを把握しておけばいいのが楽

ウチの国では元々の基礎がウルトラマンは圧倒的に強かったしね。
良作が出れば思い出補正や昔の基礎知識で抵抗なく戻ってくる人は出るだろう。

しかしウチの国では新作展開がなかなか一般層に広まらなかったよな……自分もルームメイトに教えてもらうまで新しいシリーズのウルトラマンがあるのを知らなかった。

ウチの国では「子供向け」が幼稚だと嫌われていたしその中で最も有名な作品の一つがウルトラマンだったから……ギンガ辺りからの新世代はとてもネガティブに扱われた。それこそウルトラマンが好きなのは罪のようなものだと。いわゆる新番を追いかけている人間にとっては存在しないような扱いだった。
近年仮面ライダーを経由して特撮ファンが広まり、そこでウルトラマンに対する偏見が薄れて今のZを見る際の評価につながったんじゃないかな。



とまぁ、こんな感じで。
中国オタク界隈のここしばらくの間におけるウルトラマンの扱いについてもイロイロと出ていました。

上のやり取りにも出ているように一時期の中国オタク界隈では
「ウルトラマン=幼稚」
といった扱いで黙殺されていたような所もありました。

中国のオタクの歴史は
「自分達の見ている作品は子供の見る作品ではない、大人が見る価値のある作品でありカルチャーだ」
という思想から始まった面がありまして、子供向け作品に対する拒否感がいまだに日本と比べ物にならない強さで存在するとされています。

そんな中でウルトラマンは中国では過去に一般レベルまで含めた大人気になっていたもののイメージが初期のシリーズからアップデートされないままで、中国でオタクの活動が盛り上がった際に後発のアニメ作品などと比較されて過度に「子供だまし」的なイメージを投影されて幼稚な作品の代名詞的な扱いをされてしまったという事情があります。

それだけに今のZの人気や中国のソッチ系のサイトでの話題の盛り上がり方を見て不思議な気持ちになるファンの人も出ているそうです。


とりあえず、こんな所で。
例によってツッコミ&情報提供お待ちしております。

中国オタク「主人公の強さや世界観がインフレしないで逆にデフレするようなアニメやマンガってあるのかね?」

ありがたいことにネタのタレコミをいただきましたので今回はそれについてを。

作品が続いているうちに発生する強さや設定のインフレに関しては中国でもよく話題になる「問題」だそうです。
しかも中国では上から下まで「当たった人気作品」をできる限り引き延ばして稼ごうとする傾向が日本よりもはるかに強いことから、インフレを重ねて迷走してしまうような事態も頻発しているという話も聞こえてきます。

中国のソッチ系のサイトではそんな物語のインフレに関して
「強さや世界観が大きくならず、逆に小さくなるような作品はあるのか?」
といったことなどに関するやり取りが行われていましたので、以下に例によって私のイイカゲンな訳で紹介させていただきます。


主人公の強さがどんどん下がる、スケールが小さくなるアニメやマンガってあるのかね?
強さや世界観がインフレしないで逆にデフレするようなの。キャラとか同シリーズの別作品というのでもいい

強さや世界観が大きくならず、逆に小さくなるような作品か……
「ジョジョ」は第四部で一気に小さくなるがその後また大きくなるから違うか。

「どろろ」の百鬼丸の人間に近くなって弱くなるというのは面白いと感じた。

「グラップラー刃牙」のように最初に出てきたときが一番強いというのはどうだい!?
いや、強敵がその後のエピソードでかませになるのはある種のインフレだからやっぱ違うな……

仮面ライダーは意外に昔の作品の方が話のスケールは大きいね。大体世界規模。
それとライダーのスペックに関しては後付けで盛られるからから昔のがとんでもないことになってたりする。最近のは無敵とか時間操作とかの概念系が多いから単純に比較するのは難しいんだが。

パワーアップするけど疲弊が重なり能力制限かかるとか、限界超えて死が近付くみたいなのは多いような。特撮系とかはそういう設定がわりとある。

作品の方向性が違うからというのもあるが「トップをねらえ!」は1から2でかなりスケールダウン。ボス敵も2に出てくるのは1だと無数にいる中の一体みたいな存在だった。

ガンダムビルドシリーズ。最初の世界大会が一番スゴイ舞台だった。
後の展開あんまり考えてなかったけど企画続いちゃったというやつなのだろう

ガンダムはMSの性能は上がっていくけど、初代→Z→ZZ→逆襲のシャアと戦争の規模はどんどん小さくなってるな。

ガンダムのクロスボーンシリーズは主人公の機体も敵の機体もMSからどんどん正規版が減ってあり合わせのパーツで無理矢理形にしたようなのばかりになってくる。
F91以降の宇宙世紀のガンダムシリーズは時代が進むごとに連邦政府が縮小してアナハイムをはじめとする企業の技術や供給網が衰退していくのは確定しているんだけどね。

「ラブライブ!」は学校を救う話だったのに、今のシリーズでは廃部回避の話になっています!

青山剛昌がコナンの前に描いていた「YAIBA」
話が進むにつれて武器が強化されたり特殊能力を獲得していくんだが、最後のエピソードになると武器無しのある種のリセット状態になって自分の剣術だけで戦うことになった。
考えて見ると、あれは作者が最後にインフレ無しの話を描きたかったということだったのかなあ。

設定的に古代の方が強かった文明が進んでいたというのはたくさんあるけどそういう話じゃないよね……

「スレイヤーズ」は最上位のボスを最初に倒しちゃったから、その後は倒されたボスの手下や手下の手下が出てくるという流れになってたな。後書きでもネタにしてた。

ゲームだと「勇者死す。」ってのがあったな
死んだ勇者が5日間だけ復活して行動できる。時間が経つとどんどん弱くなる。

ペルソナは3が世界と人類を救うのに4は田舎の村の事件を解決する話に。5は東京の事件5外伝は全国をまわっての話だからまた少し大きくなったが。
もっともスケールの大きさはさておき4が一番完成度高いんだよね。

4も最終的には世界の危機を救う話になってるぞ。
あと遊んでいると街の狭さとダンジョンが塔だけというのもあってか舞台的な実感は3が一番小さい印象になったりもするね。ボスは歴代でもかなり強そうな存在なんだが。

ゲームならソウルシリーズは設定上はシリーズを重ねるごとに敵はどんどん弱くなっているんじゃなかったっけ。

国産だとシリーズを通して見れば金庸の作品もそういう見方できるかなー
どんどん武功使わなくなるしスゴイ武器頼みになるしで

リアルだとウチの国の戦争からしてまぁその、スケールダウン感が漂っているから……

最初は枢軸国の侵略者日本!次は国内の悪いヤツ国民党!最後は島に砲撃して嫌がらせでエンディング!
これって後からイロイロと宣伝混じって最初が一番ヤバイことになった「お話」かもね。実の所最初の日本軍相手のはあんまりまじめにやってなかったし日本もメインの相手はアメリカだったしで。

その後もどんどん小さくなってるぞ、扱い的には世界を救う抗日戦争から全国解放な解放戦争、敵がヤバイけど場所はそんなでもない抗美援朝、その後は対印度、更にその後は対ベトナムと。
第三部まではなんとか派手だがその後は……

全面的に攻めて勝ってるはずなのにいつの間にか全力で防衛するとか引き分けみたいなことになっているという……今の時代にネット小説でやったら読者にツッコミくらいそうな展開になってるしね

現実ネタなら中国の卓球だよ!
昔はいきなり世界大会の覇者だったのに、気が付いたらアジアとか中国国内とかになって今ではチーム内の序列がどうのこうのだぞ?

確かに昔は世界大会からスタートして余裕で勝つみたいな感じだったのが、今では日本の部活ネタのようなチーム内の地位確保や全国大会という流れのイメージになってきているな。

スレ主の発言見て一瞬面白そうなネタだと思ったが短編ならともかく長編だとわざわざ見ようとは思わないだろうな……実際の所、商業作品で主人公が弱くなっていくのって成立するの?

こういう流れで長編の話、それも同じキャラを出して面白くするのは難しいだろう。
ロボだと最終局面で旧機体を持ち出してという燃える展開はあるが、一つの作品内でどんどん弱くなるというのはほとんど無さそう。

以前はできたことができなくなるのってストレスになるからね。
そういうメッセージ性を狙った作品ならばともかく、娯楽としての意義が主になる長編アニメやマンガでは難しいだろう。
弱くならなくても話の都合で等々に弱体化したり設定上は使えるはずの能力を使わずに負ける展開ではたくさん文句出るから。

短編のゲームやフリーゲームだとゴールを目指すようなシステムに上手く組み込めば成立しそう。アイテム消費やステータス低下なんかで弱くなるのはありがちだから。

弱体化するキャラ以外のキャラを配置して群像劇にするとかならいけるかも?
打ち切りになっちゃったが「ナラクノアドゥ」という作品はの魔王を倒すほど人間に近付いて弱くなる元最強魔王が、人間を鍛えて利用して強敵を倒すという展開だった。

群像劇と言えば「まおゆう」なんかは勇者と魔王以外のキャラがどんどん活躍して前に出る作品だったが、あんな感じでやるというのもアリか?
しかし勇者の力などの最強の力が通用しない局面を準備すればいいだけで、わざわざ弱体化をしてストレスを強調する展開入れないでも良いように思えたりも……

シリーズ物で別シリーズになって局面が小さくなるというのはそれほど珍しくないんだけどね。その場合、舞台を変えて強さをリセットできるから便利な手段になる。

他にもシリーズを通して見ると大きくなったり小さくなったりというのもある。例えば自分は「バイオハザード」を思い浮かべた。

上でも出ているけどジョジョはこのスレのテーマ的にはやはり違うかな?
第一部から三部までは世界の命運がかかった話だったけど、4で田舎街、5でイタリア一国、6でまた世界に戻って七部以降はまた小さく……

一度インフレさせ過ぎたというか、雑に大きくできる範囲を使い切った作品は舞台を小さくするんだと思う
「リリカルなのは」も世界の平和を守る魔法少女から格闘大会の話になった。

「遊戯王」シリーズもそんな感じなのかもなあ

設定ではウルトラマンは昭和とや平成の最初の方が凄いし強い、最近の作品はどれも先代や前の世代の力を借りているような所がある。
見ている分には技術の進んだ新しい作品の方が凄いんだが。

世界観を大きくし過ぎた後に縮めるというので思い出したが「イナズマイレブン」はなぜか宇宙人と戦った後に世界と戦っていたな

やはり三国演義だろう。中盤から終盤にかけての有名武将がどんどん死ぬ辺りは弱体化が激しい。
史実から考えると各国の体制が構築されて国力や軍事組織の差が出て個人の武勇でどうにかなる時代ではなくなったということなんだろうけどな……



とまぁ、こんな感じで。
インフレの逆をいってそうな作品についての話の中でデフレしても作品が人気なる方向についての意見も出ていました。

ちなみに教えていただいた話によると、中国のネット小説では「当たって稼げるようになった作品」を可能な限り引き延ばすのが基本戦略だそうですが、長期連載によるインフレ問題を解決するための手段の一つとして
「世界移動で諸々をリセットして別の流行りの設定ベース或いは二次創作的な世界で最初から冒険や戦いを行い連載を引き延ばす」
などという展開もよく使われているそうです。

とりあえず、こんな所で。
例によってツッコミ&情報提供お待ちしております。

中国オタク「日本ではもうハーレム系アニメは作られなくなってしまったんだろうか?」「去年も少なかったが今年は更に少ないどころかもう見かけないレベルだ……」

ありがたいことに昨年の記事
中国オタク「近頃はハーレム系の作品が少なくなった。ハーレムがメインの作品が見当たらない」
の続きのようなネタを教えていただいたので今回はそれについてを。

そんな訳で以下に中国のソッチ系のサイトで行われていた
「いよいよハーレム作品が見当たらなくなってきた」
といったことなどに関するやり取りを、例によって私のイイカゲンな訳で紹介させていただきます。


日本ではもうハーレム系アニメは作られなくなってしまったんだろうか?
去年も少なかったが今年は更に少ないどころかもう見かけないレベルだ……

気が付いたら本当に見なくなってるな。
自分の中でもこの二年程はハーレム系アニメの記憶が無い。日本人の好み変わったのかね。

標準的な、テンプレ的なハーレム系は日本では明らかに売れなくなっているんだろう。こっちでも評判そんなに良くないが。

俺は本当の後宮じゃない偽後宮アニメは消えるべきだ!と言っていたけど、ジャンル全体が消えそうになってしまうとは。
自分が日本のアニメを見始めた時は日本のアニメにおける特徴的なジャンルというくらいの勢いだったのに。

日本のハーレム系アニメは最後に一人を選ぶから後宮じゃない、偽後宮というジャンルと呼ぶべきだみたいな批判もあったが、そういうのでもいいから見たくなる

マンガの方だとまだある……と思ったが、新しく始まった作品だと無いね。
ちょっと前に始まって今も続いているラノベ原作マンガとかだと普通にハーレム系はあるが、アニメ化まではいかないか既に一期がアニメ化済みだったりする。

ウチの国のネット小説ではハーレム要素消えちゃったから余計に……

ウチの国のジャンルだと「種馬小説」になって、規制受けてということになったからな。あとはヒロイン出して恋愛要素を入れようとすると読者様の批判が激化するのも。

作者はヒロイン出すと感情移入したりサービスをしようとしたりでヒロイン中心の話にしたくなるのかもしれないが、女のために主人公動かすとカッコイイはずの主人公が急にアホに見えてきたりするのがな。

こっちのネット小説作家が感情描写が下手なのもあるけど、やはりヒロイン関係で主人公がかっこ悪くなる、女の都合で動く主人公というのが受け入れられない人が多いってのが難しいんだよね。
日本のアニメでヒロインの数が減った印象は無いのにハーレム系の内容が減ったように感じられるのはこういう部分の感覚の変化もあるのでは。
今のアニメは良くも悪くも主人公が中心になっている。

同感だ。
ハーレム系だと主人公は無個性&やさしいでキャラ描写やストーリー上のリソースはヒロインにつぎ込むことになっていた。しかし今は主人公の俺TUEEEEEを中心に描写されるのが主流。

あんまりヒロイン重視でサービスシーン多いとこっちで配信できなくなったりする。最近の新作アニメだと「ド級編隊エグゼロス」はやっぱり無理だったし。

ハーレム要素メインでいくと現在の視聴者にウケるような展開にするのが難しいんだよ。
ドロドロ展開は人を選ぶし、たくさんキャラを出して平等に主人公との間の恋愛イベントを与えるには時間が足りない。熱心なファンもつかない。
現在もヒロインレース的な展開は生き残っていたり、アイドルグループ的な扱いが活発なのを見ても需要の傾向が出ている。

そもそもの疑問なんだが、ハーレム系作品が少ないとか無くなったという人は見る作品が減ってるだけなんじゃないか?

実際見つからないぞ。
今期の新作アニメでハーレム系作品ないだろ?ヒロインが多く出ている作品はあっても、ハーレム要素が良質な作品は無い。

見つからないのに同意。異世界モノや恋愛モノはあるが。
あえて言うなら「ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうか」が比較的ハーレム系アニメ的だとは思うが……

ツンデレと同じように単純属性ではなく複合属性の一つとして残っているのだろうけどツンデレよりも急速に消えていきそう。キャラとしてずっと生き残れるツンデレのようにいくかとなるとね……

現在は学園モノよりも異世界転移転生が中心になっている。
実は異世界の方が日本的なハーレム系要素は入れにくいんだよ。あれは平等な関係が前提だから。

日本のアニメのハーレムは基本的に偽後宮だからね。本当の後宮展開は有名所だと最初期の「天地無用」、比較的最近の「To LOVEる」、あとはラノベやエロゲー原作系に幾つかあるくらいで実例は少ない。

異世界系だとヒロイン多くても主人公の活躍中心になって恋愛関係の描写が少なくなる。ヒロイン中心にはまずならないな。

スレ主の感覚が分かる人と分からない人で明確に分かれそうだね。
7月の新作アニメ枠作品を見ても「SAO」「リゼロ」「俺ガイル」と有名所をはじめそれなりの数の作品が「ハーレム要素」は備えていたから「ハーレム系作品が無い」という言い方がおかしいと思う人はいるだろう。でもどの作品もハーレムを強調することはないから「ハーレム系作品が無い」と嘆くこともできる。
自分もそうだけど古い人間は後者の無いと感じる方に傾くんじゃないかなあ

7月新作だと「モンスター娘のお医者さん」もハーレム要素濃いけど題材が変則的だったし正統派ではなかったな。個人的には好きだけど。

過去のいわゆるハーレム系作品的な内容の作品は本当に減ったね。
ハーレム要素によって発生する問題と向き合う展開が扱われることも無い。純愛やイチャラブ、ヒロインレースを強調する作品はある。

ハーレム系とファンが推しヒロインを掲げて党争を行う作品っていつの間にか別カテゴリになっているな……昔はその辺が曖昧だったんだが。
主人公の活躍重視だけでなく、ヒロインの扱いも昔とは変わっているということなのかな。

アニメの原作を見てもハーレムを売り物にしている作品は減っているね。
異世界転生してハーレムを築く主人公はいるけど、作品にとっての重点はハーレムではなく俺TUEEEEE。昔のように一巻ごとにメインで活躍するヒロインを出すという形ではない。

「つぐもも」のように原作が一昔前に始まった作品の中には良い感じのハーレム要素を持っているのもあるけど、今後どうなるのかね

しかしハーレム系作品、ハーレムを前に出した作品が私も思い付かない。最後に見たのはなんだろう……「To LOVEる」かな?

AICが事実上無くなってしまったから、ハーレムジャンルの後継者がなくなってしまったのだよ。

今期で言えば「アサルトリリィ」みたいに百合な方向に寄せた形でヒロインを前に出す作品は増えているんだが、女性キャラたくさんだと男は消えてる。

男がいないから百合とは限らないと思います!

でも妄想は百合が多いよね?
ハーレムかはさておき、カワイイ女の子キャラは良いぞ!このスレで悩んでいる人は虹ヶ咲学園を見よう!虹団はいいぞ!

今の時代に魅力的なヒロインというか、ヒロインを前に出すような作品を作る場合はハーレム要素無しにして女キャラだけにするというのが主流のやり方になってきているのでは?

その辺についてはウチの国のネット小説とは逆に「男キャラがいると主人公の魅力が下がる頭が悪くなったように見える」というヤツなのかもな。
実際下手な恋愛展開いれて微妙なことになった女キャラは結構いる。

見る側の感覚が変わったのもあるのかもね
考えてみれば自分も最初はハーレム要素だけで喜んでいたが、段々と批判をするようになっていった……

最近はハーレム要素はあるんだけど、ハーレムが簡単にもらえてそれで終わり。
昔のハーレム系も主人公がヤサシイからと集まってくるけど、それがメインの話だから一定の苦労や障害は強調されていた。

今は推しヒロインの党争か、正妻固定の純愛の時代ですよ。

実際ヒロインレースのあるラブコメはまだ強いんだけどね。最近だと「かぐや様」のような例だってある。

党争好きな人多いからねー
論争が熱いというか燃えるというか。でも私はあんまりそういうのを強調されると作品の内外で胃が痛くなるから、党争作品の終盤まで作品に付き合うのが難しい。

学校や現代ではもうハーレムやらんのかねえ

当面は例えば「俺が好きなのはお前だけかよ」みたいなちょっとズレた作品になるんじゃないか?
あとは「さえない彼女の育て方」や「やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。」のようなファンからはハーレム扱いされないような、複数ヒロインがいてハーレム要素もある作品になるのでは。

ハーレム要素にも新概念やサブ属性的な意義が出てきている。旧来のメイン属性的な位置のハーレム要素は残念ながら飽きられているということだろう。

単純にハーレム要素を売り物にする作品は少なくなったからな。
でもそういう雑なハーレム要素に文句を言いながら見ていた時代が少し懐かしい。



とまぁ、こんな感じで。
現在のハーレムアニメ事情についての話題に混じって現在の中国における創作事情や作品環境の話も出ていました。

中国オタク界隈にも長い間オタクをやっているという人が増えていますし、今回の話題のハーレム系作品に限らず自分がオタクになった頃にハマったような作品が今ではあまり見つからなくなっている……というのを実感することが増えているそうです。

このネタを教えてくれた人からも
「昔の中国のオタクはハーレム系作品、キャラ萌え重視の作品を表立って評価するどころか話題にするのもカッコ悪いという感じでした。でも私も、私の周りのオタクもサービスシーンやイチャイチャシーンを目的に文句を言いながら見ていました。いつの間にかハーレム要素を武器にする作品が減ってしまっているのは少し寂しいですね・・・」
という話がありました。

とりあえず、こんな所で。
例によってツッコミ&情報提供お待ちしております。

中国オタク「二次元だから歓迎できるけど現実では嫌いな属性について」「ツンデレヤンデレ」「子供」「メガネ」

ありがたいことにネタのタレコミをいただきましたので今回はそれについてを。

中国オタク界隈でもいわゆるキャラクターの属性、テンプレについて様々な知識が蓄積されているそうですし、好みやそれによる作品やキャラ分析などの話題も頻繁に飛び交っているようです。
またそんな属性の中には「作品の中だからこそいい、現実いたら困る」的な評価が固まってきているものも出ているのだとか。

そんな訳で以下に中国のソッチ系のサイトで行われていた
「二次元だから歓迎できるけど現実では嫌いな属性」
といったことなどに関するやり取りを、例によって私のイイカゲンな訳で紹介させていただきます。


二次元だから歓迎できるけど現実では嫌いな属性について語ってみよう

いわゆるツンデレとかヤンデレとかでいいの?

うん、そういう感じで。大雑把な印象でいいから知りたい。ちなみに自分もツンデレは二次元で釘宮理恵とか声優ボイスだから許容できる。

考え出したらキリがないネタだなあ
二次元では萌えるキャラでも三次元にいたら病気にしか思えないようなのは珍しくない

すぐに思いついたのはKYで余計な一言を言ってしまうキャラだろうか。
二次元の顔面偏差値やスペックが無いとダメなんだなと思う。

キャラ特有の口癖。「あら」「あら〜」や「うむ」みたいなのを言われるとムカツク。これは日本語で暮らす日本人の場合は問題無いのだろうか。中国語に混ぜて突然言われるからムカツクのだろうか。

重度の中二病。二次元ならキャラの特徴として良いんだけどね。
以前クラスメートにちょっと危険なレベルで中二病的な言動を取るのがいたんだけど、その後鬱?を発症したとかで消えていった。
クラスの空気も寮のルームメイトも悪いヤツではなかったんだが、聞いた話によるとカワイソウな人扱いされるのがプライドを刺激して負のスパイラルに陥っていたとか。

二次元はキャラデザ補正というか顔面偏差値高いし体形も良いからね。
三次元ではそんなもの無いから受け入れられなくなる。

全くだ。二次元は顔と声も良いからね。
ブサイクのヤンデレとか、ヤンデレと言われずに精神病患者扱いだろ。

顔が良くてもヤンデレは三次元だと嫌過ぎるわ

ヤンデレは定番の「現実だとダメ」な萌え属性だろう。
俺も二次元だと好きな属性だが三次元だと逃亡一択だ。

色んな色の髪
コスプレでアニメ色のウィッグをつけるとなんていうか……見ていてつらい気持ちになるよ。

二次元特有の「色」だと、白髪赤眼が現実では特に厳しい。
アルビノとか本人が悪いわけでもないんだが天然ものはちょっと……やっぱ二次元の非現実的な方が良い。

ナルシストだろうか。
まぁ二次元みたいに分かりやすいのは現実にいないけど、自分が大好き自分が大事で問題起こすヤツは多いから苦手。

ツインテールが現実だとキツイ。顔が太って見える。それにきちんと結わえられずに雑に飛び出す枝毛みたいなのも目立って見えるから……

褐色キャラは二次元特有の嗜好なんじゃないかなーと
現実の褐色好きとはちょっと違う。

純愛かな?
現実ではどうにも信じられなくてなあ……

三次元の問題だと、私はにおいがダメだね。
どんなに美形でも口が臭いとか体臭がヒドイとかだとダメだ。

口臭や体臭はたまにスゴイ人いるからな……あと香水がきつすぎる人とかも。二次元は臭いに具体性が無いのもいいのなか?
臭いフェチが二次元だけでなく現実にもいるのはしっているが、全く想像できない。

自分の推しの男性キャラにはタバコを手放せないのが多いのに、三次元だとタバコを吸う人間には近付きたくない。すぐに数十メートルは離れたくなる。

ありがちだけど、色んな「狂った」キャラは二次元だから受け入れられるものだなと思う。

ちょっと考えてみたが、自分の場合はロリキャラだな。
ソシャゲではロリ系が出ると周回や課金を頑張ってしまうが現実だとダメ。生理的にも心理的にもダメだ。
というか現実の子供は熊孩子(クソガキ)が多過ぎて……

とてもよく分かる。
私はロリキャラ大好きなロリコンだけど現実の子供は拒絶する。

私はショタが……三次元で子供を見ると、追い払いたいという衝動が出てきてしまう。

自分もロリショタはダメだわ。現実の熊孩子(クソガキ)体験や入ってくる情報がひど過ぎる。
あれは本当に二次元でこそ素晴らしいものだろう。

日本と違ってウチの国の子供はワガママだし素直でもないし身だしなみも良くないからね。日本旅行で電車に乗っていてすれ違う小学生の子供は男女ともきちんとした格好で普通にかわいかったし、よそ見して歩いていた子供達が私の旅行カバンとぶつかった時も向こうから謝ってくれたりした。
ああいうのがベースになって二次元化されて感じの良いキャラになるのだろうな……としみじみ思ったよ。

みんな子供キャラに関しては多かれ少なかれ二次元だからというのはあるだろうね。現実の子供って男女問わず「熊孩子」だ。
今も夜なのに下の階で子供が騒いでいるが本当に鬱陶しい。

ここまで出ていないのだと自分の正義や理想のためにすべてを犠牲にしようとするタイプ。キャラとしては面白いんだけどねえ

それとはまた違うが正義の味方を目指すタイプ。周りにいて欲しくない。
二次元では正義の味方タイプのキャラも、衛宮士郎みたいに正義の味方を理想として求めてしまうようなキャラも好きなんだけどね。

魅力的な悪役というのがまだ出ていない。
「反社会的な純粋な悪人」みたいのは二次元の作品には欠かせないと思うけど、現実では勘弁してほしいよなー

二次元だ過多楽しめるものだと?
そりゃあNTRだろう!!

確かに。
あれは二次元の創作だから楽しめるものだな……

二次元では無口属性が大好きなんだけど、現実で出会った無口なヤツには大抵イライラしている。

無口無表情、社交能力が無いタイプは現実だと嫌われるからね。
内心で慌てているタイプであっても、二次元みたいに心の声は聞こえてこないし周りは周りで自分のやるべきことがあるから。

私は毒舌系とか。
二次元でも単独で強調されると苦手だが、複合要素になると萌えを感じることもある。

文学系メガネ少女。現実だと太いフレームのメガネは不細工度が増加することが多い……私の顔だってそうだ……

現実で絶対ダメというわけではないんだが、メガネは二次元の方が良いと思ってしまうかな。

メガネは現実を意識する機会が多いから二次元でも萌えるのが難しい属性という印象だ。メガネキャラはダメだというのはいまだに多い。
あと私は天然ボケ系がダメだ。現実ではそれを受け入れる余裕がない……

このスレ見ながら考えてみたが自分の場合、ツンデレは現実だとケースバイケースかな?
デレというほどではないかもしれないが、別の局面で対応が柔らかくなったり内心が分かったりして意外な印象を受けて好感を抱くような人はたまにいる。

言葉や人当たりなどコミュニケーションに関るような属性は現実だと難しいのだろうね。
二次元だと個人の利益に影響はしないが、現実だと言葉や態度一つでダメージが発生するのも珍しくないから。



とまぁ、こんな感じで。
中国オタク的に引っかかる部分がイロイロと出ているようでした。

今回のやり取りを見ていて個人的に気になったのは子供嫌いというか、子供に対してヘイトをためているらしき人が結構目立ったことでしょうか。
さすがに訳して載せるのはどうかと思うような言葉も飛んでいました。

近頃の中国では躾のなっていない子供、好き放題に暴れまわる子供に対して方言から来ている「熊孩子」と言うことが多いそうですが、今回のネタを教えてくれた方によるとこの「熊孩子」的な子供に対する感情がどんどん悪化しているという見方もあるのだとか。

中国オタク界隈では「熊孩子にコレクションを壊された」的な話はよく聞くそうですし、ネットでは本当の話なのかは不明ですが日本の「鉄道模型を捨ててから、夫の様子がおかしい」のコピペみたいなエピソードが、それもスカッとするオチも無しの形のものがイロイロと広まっているそうです。

私も中国の子供の野放し好き放題ぶりはイロイロとヒドイなーとは思っていたものの、若い世代からのネガティブな感情がここまで蓄積しているというのはちょっと意外でした。
この辺りの事情に詳しい方いらっしゃいましたら教えていただけると助かります。


とりあえず、こんな所で。
例によってツッコミ&情報提供お待ちしております。

2013年の記事ですが、中国のネットにおける「熊孩子」に対する感情はこの時よりも更に悪化しているような印象も受けます。
中国オタク「親戚の子供に部屋のフィギュア二十数体と1万元のヘッドホンを壊された。相手の親は『子供のやった事だから』で済ませようとしてくる」

中国オタク「なぜ日本であんなに鬼滅の刃が売れているんだ!?あの劇場版の興収はいったい?私は普通に良い程度の作品にしか思えない!」

先週末に公開された
「劇場版 鬼滅の刃 無限列車編」

が物凄いヒットになっているそうですが、
ありがたいことにこの件に関して
「中国の反応はどうなのか?」
という質問やネタのタレコミをいただいておりますので今回はそれについてを。

「鬼滅の刃」週末3日間で興収46億円&動員342万人の大ヒット! 日本映画史に名を刻むオープニング記録(映画.com)

そんな訳で以下に中国のソッチ系のサイトで行われていた
「なぜ劇場版鬼滅の刃はここまでの大ヒットになったのか」
といったことなどに関するやり取りを、例によって私のイイカゲンな訳で紹介させていただきます。


なぜ日本であんなに鬼滅の刃が売れているんだ!?あの劇場版の興収はいったい?私は普通に良い程度の作品にしか思えない!あの作品の良さや凄さを理解できない俺の感性がおかしいのか!?教えてくれ……

安心しろ、私にもよく分からない!
そもそもウチの国でも大人気な理由も分からない!!

つよくなれる理由よりもすごく売れる理由を知りたい

序盤のアニメ化の時点で人気爆発しているのは本当によく分からん……私は劇場版の無限列車編辺りからが勝負だろうと思っていたのに。そこに至る前に人気大爆発、劇場版の初動で46億円という日本市場では次元の違う興収に……

ウチの国の国慶節の連休ブーストがかかった市場とも違うのにこの数字だからなあ……日本ではもう見ないとバカにされるレベルになってない?
新規ファンの獲得がスゴイとも聞くけど、日本の新人の好みが昔に戻ったとでもいうのだろうか?

もうこれは日本市場の不思議さというやつじゃないかな!あの国はたまにこっちで予想もできないようなものが大当たりする。
それに日本の映画市場に関しては過去にも全世界がアベンジャーズで染まっている時に、日本市場ではアベンジャーズが名探偵コナンに敗北するという事態になったりしていたわけで。

ウチの国でも鬼滅は去年の4月に開始の新作アニメ、それが単独で再生数5億超えと別格の人気だけどな。しかも日本アニメだから国産アニメのような数字工作の影響は無いだろうし。

こっちだと新作アニメで始まった直後はあまり人気出なくて中盤くらいから大爆発した印象。そしていつものオタク界隈ではそこそこの人気、くらいだった。

私の当初の認識はufotableだけど絵もストーリーも大当たりはしないだろうしといった感じだったかな……
アニメの評価が本格的に変わったのはヒノカミ神楽からだったと記憶している。こっちの空気の変化を思い出すと、日頃新番を追いかけるオタクほど後追いになってしまっていた感はあるかもしれない。

私は売れる要素を集めて高クオリティにするのを突き詰めた作品だからだと思う。
王道ストーリーをトップクラスの制作陣がアニメにしたと。

家族の絆の強調とか、やさしい主人公が活躍して最後には善悪の報いがあるというのが日本の市場に合っているんだろう。

王道要素や需要のある要素を集めて言って以上のクオリティにするというのは優秀だからな。「IS」とかもロボと美少女を搭載しまくった原作が良質なアニメ化であそこまで化けたわけだし。

鬼滅の刃は日本人キャラを日本の伝統文化と民族的な舞台で活躍させる上に、背景の時代を大正という日本人が浪漫を感じる時代に設定しているから日本で大人気になった。
どの国でも自国の伝統的な民族文化をベースにした良作は国内の観客に対して強い。「千と千尋」や「君の名は。」「天気の子」といった日本で大当たりした作品は濃厚な日本文化要素を備えた作品だ。ウチの国の映画市場で国産アニメの「哪吒之魔童降世」が歴代興収2位の50億元を叩き出したのと似たようなモノ。

原作がすごいアニメで化けたという話に現在の市場が非常にうまくかみ合った結果でしょ。言ってみれば「けいおん!」のアニメみたいなもんだ。

そうそう。簡単な話だよ。アニメのおかげだ。
動画のクオリティ良質な音楽の作品が、良い時期に放映されたから大人気になった。作品以外の要素が絡んでの人気だから同じような成功を狙うのは難しいだろうけどね。

さすがに「NARUTO」や「ONE PIECE」とは言わないが、日本で「鬼滅の刃」は後発のジャンプ連載開始作品だとトップクラスの人気ではあった。まず原作のパワーが「けいおん!」とは違う。
ジャンプの人気原作をベースにアニメ化の際に独自要素でパワーアップしたからの人気だ。

一応日本ではアニメになる前の時点でかなりの注目作ではあったはず。
恐らく2019年に始まった週刊少年マンガ雑誌原作系アニメの中では一番前評判が高かったし、原作も当時の基準では売れていた。でもここまで人気になるとは……
あとさすがに「けいおん!」みたいな原作魔改造ではないだろ。

アニメによる後押し効果は間違いないと思うが、アニメのクオリティだけでなんとかなるなら京アニはマニア向けに留まらずにもっと数字稼げるはずだよ。

鬼滅に関しては今期の覇権作品みたいな扱いならまだ納得できるんだよ。
分からないのはなぜこんなにも広い範囲でファンを獲得しているのかということ。この興収の数字からしてもあきらかに特定ジャンルの人気作品といったレベルではない。

私はヒロイン党争のある「ぼくたちは勉強ができない」より話題性は落ちるが人気自体は上になる可能性は高いとは思っていた。近年のジャンプ系作品でトップクラスの人気だから「ブラッククローバー」よりも上にいくのではないかと。
でも今の劇場版の興収記録は想像できなかったな……長期的な人気はまだ何とも言えないが、興収の数字で「NARUTO」などを追い越すとも思えなかった。

一応、ufotableと梶浦由記の組み合わせだったからね。
でも俺も言ってしまうが、爆発的なヒットの根拠にするには弱い。

鬼滅のアニメ開始時点だとufotableに関しては光汚染とかのアンチ批判も強かったし、制作会社ブーストはそこまで強くなかったかもしれん。

人気の爆発に関しては段階に分けて分析するべきだろう。
少なくともアニメ化前の人気と、アニメ化後では明らかに違う。アニメ化前も人気はあったが、アニメ化後は原作マンガだけを見ても国民的人気作品レベルの売り上げになっている。

劇場版の数字に関してはエヴァが延期しまくったのもあるんじゃないか?

それもあるだろうけど、新型コロナで大作が軒並み延期して日本の映画館上映作品が小粒になっていたというのもあるかと。言ってみれば以前ウチの国で限韓令により韓国系コンテンツが消えて穴が開きまくった所に「君の名は。」が来たみたいな状況なのでは。

エヴァ延期の影響はほぼ無いと思うぞ。鬼滅とは支持層が重ならない。エヴァのファンはディープなオタや上の世代のオタが中心だ。

興収で見ると最初の週末だけでエヴァ破をあっさり超えているし、エヴァを見ている人間が流れ込んだというのは主な理由にはならないだろうな。

同意。鬼滅は客層が新規、一般層中心だからね。エヴァと競合関係になる部分は少ない。

エヴァは関係ないぞ、日本市場における作品支持層で大きいのは子供。恐らく客を持ってかれているのはウルトラマンや仮面ライダーとかだ。
今の日本の子供が叫ぶのは特撮の必殺技ではなく水の呼吸らしい……

あの内容で子供向け枠でもあるのか?
もう何が何だか……

数字の凄さは巡り合わせによるものも大きいだろうけど、その基礎になったのが日本では鬼滅の刃が新しい世代にとっての王道作品、皆が見ている共通の作品という地位になったということなのでは。
今の主流の世代にとって「ONE PIECE」や「NARUTO」、「進撃の巨人」は昔から流行っていた自分達の前の世代の作品だ。
それに対して最初から追いかけることが出来た、或いはすぐに追いかけて思い出を共有出来た自分達の世代の作品が「鬼滅の刃」ということなんじゃないかな。こういうレベルになると作品の良し悪しとは別の次元の話になる。

古いネタの作品だと感じた人もいるようだけど、アニメの表現としては世代が変わった、今後は「鬼滅の刃」的な描写が高評価のスタンダードになっていくのかなとも感じた。
背景とキャラの線と影の書き方、バトルのエフェクト、他にもキャラの頭身を下げての動かし方とか。

これは原作からというのもあるけど、鬼滅はキャラの独白での状況説明や心情描写を載せるのがとても上手い。舌戦に関しては過去の作品とは違ったレベルにあると思う。そしてアニメではバトルの中でも引っかからずに感情移入させられるし、重要な局面で強敵に弱者が意志をぶつけて立ち向かう演出につながる。
10月の新作でキャラの独白による説明描写を失敗している作品を見ると改めて鬼滅のアニメの良さを思い出す。

やはり大爆発の直接的な燃料はアニメのクオリティだろう
原作の序盤も良い内容だけど読みやすくないし絵がキレイじゃないから手を出す人は少なかった。それがufotableのアニメで見やすくカッコ良くなったからね
あとはタイミング、競合する作品や流行の動向などが加わったとかでは。

同じような成功を狙うのは不可能な類の大成功だと思う。社会状況も含めた色んな要素が上手く絡みあった結果の成功。
アニメ自体のクオリティも良好で、バトルの演出もキレイで特殊スキルの発動エフェクトも独特でカッコイイ王道熱血作品ではあるが。

原作を見ると、王道を外したマニア向け作品という印象だったんだがなあ……絵柄は癖があるし強くなるペースは遅いし、味方は死ぬし残酷な描写はたくさんある。
そして主人公は水属性。

内容的にはジョジョとか銀魂とかジャンプ系作品の流れにあるのは間違いないし、人気になるのを否定するつもりはないんだが、どうにも社会現象レベルの人気になるのが分からんのよね
まだ「進撃の巨人」の時の方が分かる。

日本で評価される主人公のタイプが一回りしたんだろう。
20年前の努力型主人公が返ってきたんだよ。結果を出せるか分からなくても努力し続ける主人公が。

いや、20年ごとは無いだろう。2000年だったら普通に「NARUTO」や「ONE PIECE」や「テニスの王子様」が連載されていた頃だぞ?あと「ヒカルの碁」とかも。
それに鬼滅の主人公は努力型ではあるが過去の努力型主人公とは違うし、家族の絆に関しても昔の作品とは描かれ方が違う。同カテゴリでも受ける印象は別物だ。

数字はともかく大人気に関しては主人公が一回りしてものすごい真正面の素直で謙虚で努力家なキャラというのも理由の一つではあると思う。
嫌な所がなくて応援できる主人公って実は希少。それにキャラが素直な性格だから色んな商業展開に絡めやすいから鬼滅の商業圏が形成されていった。

主人公のキャラクターは明確な特徴の一つだよね。日本の作品には非殺のヤサシイ系主人公や逆に殺しまくりな主人公はたくさんいるけど殺伐とした環境でやさしさを失わず更に堂々と立ち向かう主人公ってのは極めて珍しい。

なるほど。言われてみれば炭治郎の立ち向かい方は今までの二次元にはないタイプだったかも。

前を向いたキャラなんだけど説教くささや妙な価値観の押し付けではないんだよね。長男だったから我慢できたみたいに独特なことは言うけど。

あれも長男を重視する旧時代的なネタでヘンな反発が生まれるかと思いきや、作中最強格が次男の縁壱で上弦トップがまた長男の黒死牟でと考えさせられる背景に気付くのが面白い。
一度ハマってから、どんどん討論できるネタを自分で掘り出せるというのも人気が拡大していく理由だと思う。

上でも言われているけど私も直接の原因はアニメ化だと思う。原作マンガは面白いけど初心者向けじゃなかった。言ってみれば読みにくい所のあるマンガだった。
それがアニメでは普段あんまりアニメ見ないような人間でも分かりやすくてキレイで熱い展開のアニメが制作された。

こっちでも再生数5億超えてるが、ここまでの数字になるとオタクだけじゃ絶対に無理な数字だからね……
逆にオタクはパッと見て判断できる属性で自分の好みじゃないと切っちゃった人もかなりいたからな。

既に出ているが国内ネタで例えるなら50億元で歴代興収2位になった去年の国産アニメ「哪吒之魔童降世」の人気みたいなもんじゃないかな。
ただ私が似ていると感じるのは優秀な作品ではあるが絶対的な作品ではなかったのに広い範囲での人気を獲得した所や、同時期にジャンルが被る作品が無くかつ餓え気味だった映画館での需要を独占したといった所だけど。
あと国産アニメだと今年の「姜子牙」は国慶節ブーストで3日で10億元いったがその後大減速して微妙な空気が漂っているから違うかな……

ウチの国の映画業界で例えるなら「戦狼2」みたいなものでは。あれは作品の出来も結構良かったけど当時の中国の世界進出ニュースと現地で中国人が犯罪に巻き込まれるニュースなどが漂う社会の空気に絶妙にマッチしていたことによる強烈な後押しがあっての大成功になった。
鬼滅も今の日本社会の状況や空気による後押しがあるのではないかと。天地人を全て備えたが故の大成功というやつだ。

今の日本の環境で考えるなら新型コロナの影響はあるだろうな。
どこも大作は配信の方に移行して興収というか分かりやすい金額が動かないし映画館のスクリーンも動いていない状況だから。日本でちょうど映画館が稼働再開し始めた所に来た話題作が「鬼滅の刃」の劇場版だったと。

作品の良さとか配給のタイミングとか単純な理由だけで説明のつくものではないのだろうね。
俺は「君の名は。」の大ヒットも全く予想できなかったし理解できなかったから、鬼滅についても細かく分析して理解しようとするのは諦めたわ。
そういうのは気にせずに作品を楽しむのがいいと思うよ!



とまぁ、こんな感じで。
中国でも「鬼滅の刃」の人気は高いという認識はあったものの、急に飛び込んできた興収の数字の大きさに困惑してしまう人は少なくないようでした。

それからこれはあくまで私の見た範囲の話になりますが、今の中国オタク界隈における分析やそれに関する話題では新型コロナで日本の動画視聴環境が大きく変わりネット配信やサブスクでの番組視聴が増えたこと、そこで「鬼滅の刃」がずっとトップクラスの人気を獲得し続けていたということやその影響については言及されていないようでした。

この辺りの事情に関しては、既に動画サイトでアニメを見るのが普通になっている中国ではあまり意識されていないのかもしれませんね。

とりあえず、こんな所で。
例によってツッコミ&情報提供お待ちしております。

中国オタク「半妖の夜叉姫は思っていたより犬夜叉だが犬夜叉2ではないのがもどかしい」「設定をもったいぶって小出しにしてくるのがモヤモヤする……」

ありがたいことに
「半妖の夜叉姫の反応はありませんか?犬夜叉は中国のアニメファンの間で大人気になり日本のアニメの代表的な作品扱いされていたこともあるので注目している人も多いと思うのですが」
という質問をいただいておりますので今回はそれについてを。

「半妖の夜叉姫」

はいただいた質問にもある通り、「犬夜叉」が中国では一時代を築いた大人気作品ですし中国の方で以前から話題になっていました。
また先日bilibiliが「犬夜叉」の版権を獲得して正規配信を始めたこともあり、「半妖の夜叉姫」に対してかなりの注目が集まっていたそうです。

そんな訳で以下に中国のソッチ系のサイトで行われていた
「半妖の夜叉姫」
に関するやり取りを、例によって私のイイカゲンな訳で紹介させていただきます。


「半妖の夜叉姫」は今の所思っていたより犬夜叉だが犬夜叉2ではないのがもどかしい。

とりあえず犬眼三姐妹ということで良さそうだな
(訳注:「キャッツ・アイ」の中国語タイトルが「猫眼三姐妹」です)

三話に入ってようやくストーリーが進みだした感じか?
相変わらずツッコミ所は多いが、見て楽しめるようにはなってきている。

これまでは旧作含めた紹介が中心だったからね……昔の作品を知っていたら楽しめるが、知らないとどこに注目して楽しめばいいかちょっと分かり難かった。

ストーリーはハッキリしないし作画もそんなに良くないしで今の所は評価できないアニメになってる感じだ……

前作関係の紹介自体は良いんだが「前作終わってからなんでそんなことになっているんだ」というのが放置され過ぎていて不満が爆発しているな。
なぜ前作のキャラが出てこないのか、なぜ前作の関係者同士が初対面な対応をとるのか、前作であったことを知らないような反応をするのかなど、そこにツッコミが殺到して空気が悪化していったわけで……

設定をもったいぶって小出しにしてくるのがモヤモヤする……

全体的なストーリー展開はそれほど心配していないんだけど、ストーリーの見せ方も良くないね。2話で草太の家族を不良が誘拐する展開とか意味不明過ぎる。高橋留美子系作品の現代世界って、そんなに治安悪いのか……?

その後の人質取られての戦いでも姉が武器でボコられているのに妹が暴力は完全否定とかなんなんだと思ってしまうね。
あ、でも第三話の石攻撃はかわいかったです。

伏線をはるのは良いけど、ストーリー展開や転機となるイベントの内容と配置がヘンなことになっているよね。

あの不良は高橋留美子作品のパロディなんだよ。「うる星やつら」からのゲスト出演キャラな上に昭和風の不良だから恐らく半分はギャグネタ。
ただ私も最初は演出のせいでネタに見えなかったし皆のツッコミには同意。

後から知ったが第二話は古参の高橋留美子ファン的には「炎トリッパー」で「うる星やつら」らしいな。見ている時は何がやりたいのか分からなくて困惑したが。

それが分かるヤツ、ウチの国にどれだけいるんだよ……今の所良いと言えるのは犬夜叉の娘?のもろはがカワイイというくらいかな
犬夜叉の特徴や行動に女性キャラ的な部分による萌えが加わって強い

自分もとりあえずはもろはを目的に見ていくかな……この進み方でストーリーを目的に週一で追いかけるのはきつそう。

ストーリーの進み方遅いよね。一体何話にするつもりなのか。

そこは心配だよな。それがあるから手を出さずに様子見という人もいるし。

こっちの反応を見る限りスタートに関しては明らかに失敗しているが、どうやれば上手くいったのかは自分にも分からん。

「犬夜叉」は前作が上手く終わったから続編を作るのは難しかったと思う。あのきれいな終わり方では続編も日常編もやり難い。
3話まで見た時点では、制作側は大きな話にしたいのだろうけど細かい描写や話のつながりの構築が上手くいっていないという感想になる。とりあえず4話で桔梗が出るらしいから私はまだ我慢して見るが。

犬夜叉の続編として見ても、単体の和風伝奇として見てもちょっと微妙かな。
内心を語るセリフで強引に説明する、時間を稼ぐのは序盤だし我慢するとしても、そこで引き延ばした挙句に敵にしてやられ過ぎでは。その戦闘力でもっと単純にバッサリ敵を倒せよという感想になってしまう。

文句を言ってもどうにもならない。
キャラ設定とストーリーの方向は高橋留美子が決めている。今更アニメを修正していくなんてのはできない。

大まかに決まってはいるだろうけど伝え方や見せ方なんかはアニメのスタッフオリジナルっぽいぞ。

過去のマンガとかを考えるとなんだかんだで高橋留美子のストーリーは良かったという感想になってしまうかな。
犬夜叉も長くてグダグダだとか言われているが、コメディの部分も含めて話の緩急や区切り方はやはり上手かったのでは。

まぁ俺は「BORUTO」で慣れているから気長に追いかけるわ。

それにしても「半妖の夜叉姫」って「BORUTO」と似たようなポジションの作品でいいの?原作者の関わり方がまたよく分からんのだが。

BORUTOよりも関わりは少ないんじゃないかな。あっちは監修で岸本斉史が関わる原作マンガがまずあるし。
夜叉姫は「犬夜叉のスタッフ再結集」を宣伝しているが高橋留美子の名前が出ているのはメインのキャラデザだけ。他はアニメスタッフのオリジナルのようだ。

ツッコミ所が多過ぎて……新キャラの娘達が互いを知らないというのはともかく、琥珀が犬夜叉とかごめの娘を知らないのはさすがにどうなんだよ……

メインキャラの娘同士についてはまだ良いけど、旧作のメインキャラ勢がイロイロと認識できないというのが意味不明過ぎだ。視聴者向けの説明も合わせてなのかもしれないが、旧作キャラが逆にヘンなことになっている。

3話までに関して周りと話したけど提示される新情報は多いけど肝心な所が明らかになっていなかったりしてイラつく人も出ているね。現代のアニメ視聴環境だと細かい部分で損をしている作品かと。

想像していた終わり方、こっちの認識と制作側の考えている前提の違いが大き過ぎる気がする。

なんか戦闘能力や知識に制作側の都合でデバフかかっているみたいでモヤモヤするんだよね。これは後でまとめて見た方が良いのかなー

犬夜叉達はどこにいったのかと提示するのをここまでもったいぶるのはどうなんだ?それでいて話の進み方は遅いし戦闘でさえもグダグダだし。
とてもイラつく作品だ。

作品設定の問題に関しては今後を待つしかないだろうけど、皆が早く知りたいのは犬夜叉や殺生丸に関してなんだよね。
子供世代の姉妹を中心に見ていくならまだ楽しめるのかもしれないが……

謎や伏線を残すのはいいけど、今の所本編の内容が単体で面白くないし引っかかる部分が少なくないのがな。
「犬夜叉」のキャラや設定抜きで楽しめる作品になってないから設定が不明な状態が続くことへのイラつきが強まっているのでは。

肝心の設定が開示されないモヤモヤに加えてストーリー展開が古いテンプレで現在の視聴者の感覚では受け入れられないという問題がある。不満が出て評価が下がるのも当然だ。
これから見る人そして今後も見続ける自分に対して、これは犬夜叉2ではなく明確に主人公を交代させた犬夜叉の子供世代の関連作品だと認識させるべきだろう……!



とまぁ、こんな感じで。
序盤の展開に困惑している人も少なくないようでした。

今回のネタを教えてくれた方からは中国の反応に関して
「『犬夜叉』からどうなったのか分からないまま話が進むのでイライラしている人が多いです。現在の中国の視聴習慣や作品の消化の速度を考えると、気長に見てくれる人はあまりいないと思います」
「新作アニメとして初動で稼ぐのは厳しそうなので、後は話数が蓄積された時点で見る人が出るかではないかと……」
という話もありました。

残念ながら初動の反応はあまり良くないようですが、現在の中国オタク界隈の視聴スタイルや需要の影響が分かりやすく出ているような節もあるので、当ブログ的にはアニメの内容だけでなく周辺の反応も含めてちょっと追いかけてみたいですね。


とりあえず、こんな所で。
例によってツッコミ&情報提供お待ちしております。

中国オタク「諸葛亮って日本人に不人気なの?」「さすがにそれはないはずだが……」

ありがたいことに手頃なネタのタレコミをいただきましたので今回はそれについてを。

近年の中国では若い世代を中心に三国志の人気が随分と高くなっているそうで、「一般的な三国志の知識」のレベルも上の世代と比べて段違いに深くて広いものになっているそうです。
また知識が増えたことにより、以前とは違った形の疑問による話題が出たり討論が行われたりもするのだとか。

そんな訳で以下に中国のソッチ系のサイトで行われていた
「日本における諸葛亮の人気」
といったことなどに関するやり取りを、例によって私のイイカゲンな訳で紹介させていただきます。


諸葛亮って日本人に不人気なの?
近頃は日本の三国志人気ネタに関して色んな説があって混乱してきた……詳しい人、教えて!

さすがにそれはないはずだが……諸葛亮がそんなに有能じゃないはあっても不人気というのは聞いたことが無い。

逆張り的な評価、さほど優秀では無い的な評価になることはあっても、三国系コンテンツに触れた人間の間で諸葛亮のキャラ人気が低いってことはないだろう。
他の武将と比べて相対的に人気が無いという話ならあるかもしれんが、不人気ってことはまずない。

東アジア文化圏で諸葛亮は隔絶したブランドのキャラの一人だろうしね。

日本の三国系コンテンツだと大体出てくるし普通に人気は高い。
三国ネタ使って諸葛亮を使わないのがありえないレベル。

でも具体的な所が分からないからちょっと迷うね。
私は他所で「FGOでは不人気のせいで疑似サーヴァントにされた」という説も聞いたんだが。

諸葛亮或いは諸葛亮モチーフのキャラは日本のソシャゲで出る場合ほとんどが最高レアになっているんだが。

FGOでいうなら、中国系サーヴァントで最初に実装された最高レアだし人気も評価も低いなんてことはないだろう。

でもFGOでは初期の諸葛亮は非常に弱かったけどね!!
FGOに関しては諸葛亮が不人気なのではなく、疑似サーヴァントにしなければ独自のイメージをアピールできなかったからじゃないか?普通にやったらビーム撃ってる諸葛亮は全部三国無双のパクリみたいな扱いにされてしまう。

キャラかぶりを考慮した独自性アピールだというのには同意だが、それに関しては三国無双の方はそんなでもないらしい。
日本乎二次元では横山光輝版の三国志の諸葛亮が難しい存在だとか。

FGOはキャラデザが既存のものとかぶったり定番イメージ通りになるのをかなり意識して避けている節があるからな……
日本では諸葛亮のイメージについて、横山光輝のイメージがあまりにも強過ぎてデザインが難しいらしいね。
これは光栄の作品、三国志や無双シリーズでも変わらないとか。FGOはその辺りのキャラかぶり(デザインだけでなく性格や言動も)を回避するためにウェイバーにしたんじゃないかと

FGOに関しては人気が高過ぎるからアレンジしにくい、ヘタなことをしたら批判で炎上するリスクがあったのでは?
Fateの人気キャラのウェイバーと組み合わせたのはある種の保険ではないかと。

そう言えば聖杯戦争ネタのやる夫スレ作者も使っているAAは横山光輝版の諸葛亮だったな

ふと思い出した。恋姫の女体化諸葛亮は、それまでほぼ横山光輝のイメージだった二次元における諸葛亮に関して新たな方向性のキャラを生み出したという意味で非常に重要だという話がある
どこまでネタなのかは分からんがな!

日本のオタクは諸葛亮大好きだぞ?
Fateだって最初の三国志パロは諸葛凛だ!

そりゃあ人気の変動くらいはあるだろうけど、戦国時代に「今孔明」とか言ってイケメン軍師を持ち上げる日本で諸葛亮不人気はありえんだろう。

人気が高くてイメージが固まっているからこそ使いにくいっていうのはあるだろうね。
人気があるから使いたいというのと、アレンジして独自性を出さないといけないのを両立させないといけない。
そういう意味ではFGOの疑似サーヴァントは非常に上手いと思った。前にウェイバーを置くことによって型月世界で動かしやすくなるし、デザインとしてもスーツ姿という強烈な印象を与えることができた。

私はFate詳しくなかったけどスーツ姿の諸葛亮は確かに衝撃を受けたね。そこから興味をもった。

さすがに諸葛亮不人気は無いと思ったが、スレ主の気持ちも何となくわかる。
日本では三国志の人気が高いとはよく聞くけど実態がイマイチ分からない。
例えば日本で人気なのは三国演義だけで魏を正統として扱う「三国志」は知られていないとも聞く。

実際日本語で「三国志」と言って指すのは「三国演義」のことだし、三国志を見ている人は皆無だぞ。

そこはちょっと独特な部分がある。横山光輝版の三国志は三国演義ベースでその内容の元になった吉川英治の三国志も三国演義ベースなんだが、ウチの国で読まれている三国演義とはまた違ったアレンジが入っている。武将の扱いも所々に違いがある。

吉川英治版は曹操の扱いが良いと聞いたことがあるね。だから日本では演義ベースで広まっているのに曹操の人気が高いとも。

日本に限らずどこの国でも基本は娯楽コンテンツとしての「三国演義」だろう。三国志の方を語るようになったのはウチの国でもこの十年ちょっとだ。

日本では三国志=三国演義として扱われているのは間違いない。そして実際の歴史に関しては「史実」といった言い方をするようだ。
あと好きな人間は普通に史実ネタベースで語るし、コーエーの作品を見ても史実の反映がそれなりに多い。現代で演義だけの認識ってのはむしろ珍しいんじゃないかと。
話を戻すがどっちにしろ、諸葛亮は有名過ぎるからそのまま出すのは難しかったんじゃないかな……Fateお得意の女体化でさえ恋姫という強烈な前例が存在するのだから。

こっちで話題になる日本では三国武将の誰々が不人気、誰々の良さを理解していないというのは話題や論点が局地的過ぎて大体混乱する……

結論として俺の方が日本人より理解しているというのが先にあったりするからねえ
曹操はゲームや近年の国産の三国キャラを使うソシャゲとかで入ってきた世代を中心に大好きな人が多いから、自分達が一番曹操を好きで理解しているんだ!ということになりがちだよね。

曹操なんかはその手の話題の定番だね。個人的に笑ったのは「呂布はなぜ日本で不人気なのか」みたいな話題。
ウチの国で過去にどんだけ呂布が不人気で、日本でどんだけ呂布が優遇されているのかとツッコミを入れたくなった。

一つの作品で良い待遇のキャラ、カッコいいアレンジが入るとすぐにそういう話題になるからな……司馬懿なんかもそういうことになりがち。

私の知っている所だと、日本での三国志武将の人気は一位が諸葛亮で二位が曹操だったな。その下は関羽や趙雲とか蜀の武将が並んでいた。

どっかで見た日本の地域非限定歴史上の偉人ランキングでは中国系だとベスト10入りは曹操と諸葛亮で曹操の方が上だった。どっちにしろこの二人の人気が高いみたい。
現在の日本で劉備は実はそこまで人気が無い印象だ。

日本だと呂布が一番人気なんじゃないの?
Fateでも三国志系サーヴァントでは最初に実装された。

呂布の人気は高いけど、一般人気は諸葛亮や曹操の方が上ってことじゃないか?

日本では諸葛亮主人公の作品が今でも普通に出ているし人気になっている。
例えば最近は諸葛亮が現代にトリップする作品が人気になって日本版FGOでもその作品のネタを輸入している。

「パリピ孔明」だな。あれ面白いよなー
あの作品の周辺を調べて驚いたのが日本では遊興方面の産業の人間に三国オタがいるのもそんなに不思議ではないという話だ。改めて日本人の三国志好きを確認することになったよ。

司馬懿はよく分からないけど、少なくとも日本では諸葛亮はウチの国よりも評価が高いように感じる。

日本で不人気というか、存在感が無いのは司馬懿だろうな。
これはウチの国の方が近年の国産人気作品のネタの影響もありハッキリと高いと思う。

日本では五丈原で三国志は実質終了という扱いになっているのも司馬懿の評価に影響しているらしいね。

私は司馬懿は日本だと徳川家康みたいな扱いだと思っている。徳川家康の評価は中国では高いが日本では明らかに低い。

ウチの国では魏の軍師系武将の評価が近年かなり上がっているけど、日本ではそういう変化はないのかね。

魏に関して日本は武将系も含めて全般的に評価されているように感じる。ウチの国だとやはり勝ち組、統治者としての評価が強いし感情移入するとか妄想するのも軍師や内政になりがちだから、人気の傾向に違いが出ているのかもしれない。
ただどちらにしろ、日本では諸葛亮は三国志の武将の中ではトップクラスの、ジャンルの顔となる人気なのは間違いないだろう。



とまぁ、こんな感じで。
現在の中国オタク界隈の三国志ネタに関する見方などが出ていました。

中国における三国志の知識や好みはこの十数年で大きく変わり、昔は舞台などでよくつかわれる断片的なエピソードや武将の評価を中心に蜀は善玉、魏というか曹操は悪玉かつ中ボスのやられ役といったようなイメージもあったそうですが、近年は曹操(と魏の武将)が覇者、優秀な統治者としての評価や人気が高まり蜀の方は相対的に微妙な評価になっているという話が聞こえてきます。

また国産コンテンツでは三国志の武将を活用することが非常に多くなるなど、キャラクターコンテンツとしての側面も強まっていることから、武将個人の評価や関連知識、人気に関する話題も増えているそうですし、その過程で日本における武将の人気や評価といったものが気になる人も出ているのだとか。


とりあえず、こんな所で。
例によってツッコミ&情報提供お待ちしております。


中国オタク「三国志で美形キャラと言えば趙雲と郭嘉だ」「女性が三国志武将好きって言うのはかなり珍しいよね?」

中国人「呂布と趙雲どっちが強いか」「呂布有利だがやはりやってみるまで分からない」 中国では趙雲の人気や評価が日本より遥かに高い?

こちらは一昔前の日中三国志認識ネタについてです
日本の「戦える曹操」が中国に与えた衝撃

劣等生とひぐらしの配信は無し?中国の2020年10月新作アニメ公式配信状況

例によって遅くなってしまいましたが、以下に中国で配信されている10月の日本の新作アニメに関してまとめさせていただきます。


愛奇芸(iqiyi)
おそ松さん 第3期
神達に拾われた男
ギャルと恐竜
ドラゴンクエスト ダイの大冒険
半妖の夜叉姫
魔王城でおやすみ



優酷(youku)
おそ松さん 第3期
呪術廻戦
ドラゴンクエスト ダイの大冒険
ハイキュー!! TO THE TOP 第2クール
魔王城でおやすみ


iqiyiもyoukuもオタク向けの新作に関しては過去の傾向に近い所を配信している模様です。
ちなみにiqiyiは一般向け枠ではジャンプ原作系が強く、他にもここしばらくの間ではウルトラマンZなども好調だそうです。


テンセント
神達に拾われた男
ギャルと恐竜
ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうかIII
半妖の夜叉姫
無能なナナ


テンセントは自前のプラットフォームにおける国産コンテンツの扱いや国外展開に関して良くも悪くも話題になりますが、今期の新作アニメに関してはそこそこの所を配信している模様です。


bilibili
アイドリッシュセブン Second BEAT!
アクダマドライブ
アサルトリリィ Bouquet
安達としまむら
池袋ウエストゲートパーク
いわかける!- Sport Climbing Girls -
A3! -AUTUMN & WINTER-
おそ松さん 第3期
おちこぼれフルーツタルト
神様になった日
神達に拾われた男
キミと僕の最後の戦場、あるいは世界が始まる聖戦
くま クマ 熊 ベアー
ぐらぶるっ!
ゴールデンカムイ 第三期
ご注文はうさぎですか? BLOOM
呪術廻戦
戦翼のシグルドリーヴァ
体操ザムライ
ドラゴンクエスト ダイの大冒険
ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうかIII
ツキウタ。 THE ANIMATION2
半妖の夜叉姫
トニカクカワイイ
禍つヴァールハイト -ZUERST-
100万の命の上に俺は立っている
ヒプノシスマイク-Division Rap Battle- Rhyme Anima
魔王城でおやすみ
魔女の旅々
無能なナナ
憂国のモリアーティ
ラブライブ!虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会
One Room サードシーズン


毎シーズン多くの作品を配信するbilibiliですが、10月はいつも以上に大量の作品を配信しているようです。7月は有名所の続編系が中心だったことなどから話題の広がりとしてはパッとしなかったという話も聞こえてきますが、10月はイロイロな方向の作品を確保しているので各作品の人気や話題性の動向が気になりますね。


acfun
第501統合戦闘航空団 ストライクウィッチーズROAD to BERLIN
まえせつ!


acfunは毎回独自の作品を確保していますが、その中に当たり作品も出てきていることで中国オタク界隈における存在感も徐々に強まっているそうです。
話題の幅も広がるので当ブログ的にはぜひともこのまま独自路線を突っ走って欲しい所です。


以上です。
ちなみに質問やネタのタレコミもいただいている「魔法科高校の劣等生 来訪者編」と「ひぐらしのなく頃に業」ですが、ざっと調べた所では現時点での中国本土での配信は無いようでした。
この辺に関しては中国オタクの方から

「『劣等生』の方は過去の人気や知名度は十分ですが政治的な方向に突っ込みかねないエピソードになりますし、現在の中国の空気で中国が悪役ポジションになる作品を配信するのはリスクが高過ぎるかと。アニメの配信で増えるのが空気を読めるファンばかりではないので……」

「『ひぐらし』に関しては暴力描写やキャラの豹変などが厳しいと判断されたのかもしれません。恐らく内容をきちんと知っている人ほど、この作品を今の中国で配信するリスクを感じてしまうのでは」


という話もありました。
まとめる時に気を付けてはいるのですが度々抜けや間違いが発生しております。
そんな訳でいつも以上にツッコミ&情報提供お待ちしております。

10/18追記修正:「いわかける!- Sport Climbing Girls -」が抜けておりました。ご指摘ありがとうございます。

中国オタク「まつもと泉先生がお亡くなりになったそうだ……」「あの頃、鮎川まどかは俺達の女神だった」

まつもと泉先生がお亡くなりになったそうですが、この件に関して
「中国の反応はどうなのか?」
という質問をいただいておりますので今回はそれについてを。
漫画家・まつもと泉さん死去 代表作に『きまぐれオレンジ☆ロード』など(ORICON NEWS)

「きまぐれオレンジ☆ロード」

は中国では90年代半ば〜後半にかけて
「橙路」
のタイトルで大人気になり、当時の中国の青少年にイロイロな影響を与えた作品となっています。そういったこともあり、中国オタク界隈でもまつもと泉先生の訃報にショックを受ける人は少なくないようです。

以下に中国のソッチ系のサイトで行われていた
「まつもと泉先生が死去」
といったことなどに関するやり取りを、例によって私のイイカゲンな訳で紹介させていただきます。


まつもと泉先生がお亡くなりになったそうだ。公式の発言も出ている。まだ61歳だったそうだ……

先生、とても素晴らしい作品をありがとうございました。あなたの書いた作品は私達にとても大きな楽しみをもたらしてくれました。ご冥福をお祈りします。

61歳……早過ぎる。
どうか安らかに。

黙祷を捧げます。
私が「きまぐれオレンジ☆ロード」に出会ってから二十数年経ったのに気付いた。

私が日本のマンガに本格的にハマったのは「オレンジロード」からでした。素敵な作品をありがとうございました。

「オレンジロード」以降はずっと体調がよくないとは聞いていたけど……悲しいね。
俺がオタクに入門したのは「オレンジロード」からだった。

まどか役の鶴ひろみさんがお亡くなりになってしまったばかりなのに。悲しい……

先生の描いたまどかは私にとって忘れられない心のヒロインです。

嘘だろ?
俺が小さい頃にとてもハマった作品の作者さんじゃないか。

恋愛へのあこがれを学んだのはオレンジロードからだった。
まつもと泉先生、どうか安らかにお眠りください。

小さい頃はアニメもマンガも大好きで、主題歌もよく覚えているよ。
この作者さん、確かオレンジロードで有名になった後は他の作品出してなかったよね?

体調を崩してマンガ連載が出来なくなってしまったんだよ。だからオレンジロードが代表作でその後の活動はあまり無かった。

また新型コロナか……?

いや恐らく違う。まつもと先生はずっと体調が悪くて、近年は脳脊髄液減少症で闘病中だった。
オレンジロード連載の後期で既に体調不良の影響が出ていたらしい。その後も持病の悪化や事故による怪我とかが重なって体調の悪さがずっとついて回っていた。

小さい頃の交通事故が原因の症状が40代になってから判明したそうだ。
心臓の手術もしていたし昨年11月にはネットで脊柱管狭窄関係の良い医者はみたいな話をしていたけど、残念なことになってしまった。

それでも80年代から現在までずっとやってきたわけだからね。凄いもんだよ。

こういう形でニュースになるのはキツイ……ご冥福をお祈りします。

オレンジロードは現代のラブコメの源流という評価もある。
今の感覚で見るとさすがに引っかかるものもあるけど、私は子供の頃の記憶もあいまってか今でも心がときめく。

オレンジロードは時代を代表する名作の一つだよ。
当時は鮎川まどかが女神だった小中学生はたくさんいた!

そうだね。あの頃、鮎川まどかは俺達の女神だった。

実は二次元に対してとても影響力の大きな作者なんだよね。
後に続くラブコメ作品としての影響だけでなく、クリエイター個人の好みにも影響を与えた。例えば丸戸史明が修羅場属性に覚醒してしまったきっかけだ。

丸戸はアニメ劇場版の方をあげていたからアニメの独自要素の影響も少なくないだろう。当時の作品はアニメオリジナルが多いから。

劇場版は実は原作者からキャラの行動を明確に否定されるなど酷評されちゃっているんだよね……当時ありがちだった原作無視の内容や他媒体制作者による独自要素ぶちこみをそれぞれ別の世界線みたいに扱っていた作品ではあるんだが、ハッキリと別物と断言しているのはまぁなんとなく察するものが。
ただこれはオレンジロードという作品の影響大きさとはまた別の話。

アニメのOPはセンス良くて衝撃を受けたんだけどなー
今考えて見ると手書きの時代にあれを作っていたのが恐ろしい

本棚の奥の方に置いてあったマンガを久々に取り出して見た
何年も読んでいないのに、キャラもストーリーも忘れていなかった。

いまだに思い出せる「喜欢、但是无限接近于爱」(Like!限りなくLoveに近い……ね!)

「鲇川丸子」というトンデモキャラネームからは全く想像できない青春のヒロイン。

中国語翻訳のせいでヒドイことになった名前のキャラとしても昔は有名だったね。
さすがに今は「阿圆」「鲇川圆」で呼んでいるファンが多いはず。

今は「まどか」は「圓」で訳すのが多いね。ちゃんとした翻訳が出る良い時代になったもんだ。

「まどか」を「丸子」と訳したヤツは許さないというネタもあったな。懐かしい。
(訳注:「丸子」は中国語では「肉団子」などの意味にもなります)

私は「鮎」が中国語と日本語では別の魚を指すという雑学をヒロインの名前から知ったよ
(訳注:中国語では「鲇」は日本で言う「ナマズ」を指します)

私は昔、本当にまどかに恋をしていたな……私にとっての最初の女神だ。

色んな作品を見たし惚れた女キャラも少なくないけど、最初に見た鮎川まどかはずっと心に残っている憧れのお姉さんだ。

当時はオレンジロードが初めて本格的に触れた長編ラブコメだったという人も少なくなかったからトンデモナイことになっていた気がする。

若き日の思い出の作品だよね。

俺にとっては小さい頃の夏の日を思い出すマンガだ。
心に刻み込まれているようで、各所のアカウント名でもオレンジロードにちなんだ名前をつい使ってしまう。

子供の頃に私が思い描いていた青春像は「オレンジロード」だったな。
社会レベルとかそういう方向じゃないが、当時影響を受けた青少年は少なくなかった。

オレンジロードにハマったのは親父の本棚にあったのを読んだのがきっかけだけど、ウチの国のファンはやはり上の世代なんだね。

日本で連載されていた時期よりもかなり後になるけど、それでもこっちで流行ったのは90年代半ば頃からだしね。もう余裕で20年以上前になる。時間が過ぎ去るのは本当に速い。
このニュースでダメージを受ける人は多いだろう。私も、私の昔のクラスメートもダメージを受けている。

懐かしいよなあ
中国語吹き替え版アニメは標準語版も香港のテレビで放映されていた広東語版も見たし、オタクになってからはオリジナル版も見た。他にも当時出回っていた海賊版のマンガを小遣いはたいて揃えたりした。マンガの正規版も買ったけど、海賊版の方も取ってある。

一つの時代が終わったと感じてしまう。

私は時代だけでなく、自分の青春時代が遠くなったという気分だ。

同感だ。青春の夏の日が終わったように感じる。
先生、どうか安らかにお眠りください。



とまぁ、こんな感じで。
上の世代の中国オタクの中にはかなりショックを受けている人もいるようでした。

私の記憶では「きまぐれオレンジ☆ロード」が中国で人気になっていたのは90年代半ば〜後半くらいの頃だったかと思います。
私が当時通っていた現地校でもクラスの中で海賊版のマンガが回し読みされていましたね。

今回の反応をまとめていて、私が高校の時にクラス活動で冊子を制作することになった際に編集の音頭を取ったクラスメートが「きまぐれオレンジロード」を大好きで、
「冊子のタイトルには絶対に『橙』の文字を入れるんだ!!」
と頑張って周りを説得して押し通したのを思い出しました。
改めてまつもと泉先生のご冥福を祈らせていただきます。


中国のテレビで「きまぐれオレンジ☆ロード」が放映されたのは93年頃からだったようです。ただ、その後再放送がどれだけ繰り返されたかまではちょっと分かりません……
90年代前半に中国のテレビで放映された日本のアニメ オタ中国人の憂鬱アップデート

中国オタク「前世紀の終わり〜今世紀初めくらいの日本社会の空気を感じられるアニメってないかな?」「イエスタデイをうたってみたいな」

ありがたいことにネタのタレコミをいただきましたので今回はそれについてを。

面白かった作品に出会って、それと似たような内容の作品を探して見るというのはありがちな話かと思いますが、中国オタク界隈でも
「何々な内容の作品はないか?」
「何々みたいな作品を見たいのだけど」

といった話題が定期的に出ているそうです。

そんな訳で以下に中国のソッチ系のサイトで行われていた
「少し前の時代の日本社会の空気を感じられるようなアニメを探している」
といったことなどに関するやり取りを、例によって私のイイカゲンな訳で紹介させていただきます。


前世紀の終わり〜今世紀初めくらいの日本社会の空気を感じられるようなアニメ作品ってないかな?実際にどうだったかはそこまで重視しない。空気や時代の感覚みたいなのがあると嬉しい。

例えばTV版の、古いエヴァとかじゃダメなの?

いや、それはちょっと違うというか……・確かに設備や小道具は昔のセンスや昔の想像だろうなというのはあるんだが。

宇宙に出てるのに紙媒体とか、妙にでかい記録媒体とか出てくるんだよな。でもSFやファンタジーが入るとなんか違ってくるというのは理解できる。
社会や暮らしの描写、昔の社会環境がストーリー展開に反映されるような感じ?

そうそう。
携帯電話くらいは出ても良いがスマホは勘弁してほしい。連絡できずにすれ違いとか大歓迎。

周囲を探さず直接その時代の作品を見れば良いんじゃないの?
当時の日常的な知識や感性で作られているのだから。
それに現在の作品って写実的な内容、日常社会を舞台にする作品は少ないから昔のを探した方がいい。

そういうのって案外無いのよ。ドラマや映画であればともかく、アニメ化される作品のジャンルが昔だとどうしても狭くなるから。

スレタイ見て考えてみたんだが、自分の見た範囲でその辺りの時代のアニメを探すとセカイ系が多くなる。
実写じゃなくアニメでとなると意外に難しい探し物かもしれない。

そう言えばセカイ系って学校生活とバトルと周囲の人間関係が中心で社会の描写はあんまり無いね

セカイ系は世界の危機と主人公の中間にあるはずの一般社会の存在感が無いというのが特徴のジャンルだからな
考えてみれば昔のアニメで日常生活、それも時代の空気を感じられるもので子供以外が混じる社会の描写を入れるというのは、制作側が意図的にやらないと無いのかも?

写実的な方向というのは良いと思うが……ラブコメ系とかは探せばあるのではないだろうか。

スレ主だが具体的な例えを出さずにすまん。「イエスタデイをうたって」を見ていて思い付いたネタなんだ。

ああ、把握した。
あの作品の空気や細かい部分まで考証の入った描写はいいよね。

「イエスタデイをうたって」は原作が90年代後半に始まった作品だったな。その辺りの感覚か。

そうなると昔の原作を今アニメ化みたいなのもアリなのか。

思い付いた。「寄生獣」とか良いんじゃないか。

そういう感じの空気なら「秒速5センチメートル」を推薦だ。

「ホワイトアルバム」の「1」は良いと思う。想定された時代は80年代ということだけど。

「ホワイトアルバム」は良さそう。連絡付かなくてすれ違いの展開とか良いよね!
スマホがあると連絡が取れない方がおかしいとなってしまうし、調べものもできるから知識の穴によるトラブルも成立し難い。作劇のテンプレは随分と変わったのだろうね。

ネタではなく、「名探偵コナン」の初期の部分とかはオススメ。社会描写だけでなく登場人物の感覚も当時のものになっているから。

推理系は探せばありそうだね。「金田一少年の事件簿」とかもいけるか?

変則的だが「ReLIFE」は主人公関連の描写が昔の時代を感じさせるものだった。

「舟を編む」がオススメ。あと同じ原作者の「風が強く吹いている」もどうかと思ったが、こっちはそんなに前世紀感無いか。

原作が2010年代に入ってから出てきた作品はあえて昔の時代に設定した作品でも無ければ今の社会の感覚に近いものになってくる気がする。

「To Heart」の「1」の方のアニメも良いぞ。
まだ模索段階なのか、その後のギャルゲー系アニメとは違って日常描写がそれなりに出てくる。

その年代の印象、時代感みたいなのが欲しいというなら「頭文字D」はあの時代感が無ければ成立しない作品だから間違いないと思う。

「昭和元禄落語心中」はさすがに時代設定が古すぎるかな?

スマン。良い作品だとは思うが、ちょっと自分の求めるモノとは違う。昭和風というわけではないんだよ……

興味深い話題だ。昔のアニメを見れば良いのかと思いきや昔のアニメって今ほど種類に幅が無いし、社会描写や空気まで再現しているような作品というのが案外無い。
上でも言われているが昔のセンスを感じさせられるSF描写みたいなのは随所に出るんだが。

アニメは舞台が特定の場所、シチュエーションで固定になりがちだからね。その周辺にある日常社会と日常生活の描写というのが意外に出てこない。
主に学校や職場、イベント発生の場所、事件現場とかになる。

「イエスタデイをうたって」とこのスレの話題からおもいついたのは「坂道のアポロン」なんだが、よく考えてみるとこの作品の設定は1960年代か……

「クレヨンしんちゃん」劇場版の「モーレツ!オトナ帝国の逆襲」はノスタルジーと昭和の描写が素晴らしく濃いけど、基本的な背景として今世紀初めの感覚も描写されている。

文芸的、文学青年っぽさがあるとそういう描写をきちんとやってそう。
あの時代だからこそ成立するノスタルジックな部分、社会の隅っこにいるような感覚が今の時代を舞台にした作品には無い。

ここまで出ていないのだと「ハチミツとクローバー」がスレのテーマに近いと感じた。
中高ではなく大学生活を舞台にした作品だとありそうなんだが、アニメ化された作品はそんなに無さそう。

じっくり作品の内容を見て探せば出てくるんだろうけど、大雑把に探すと結構難しいな。
歴史の区分みたいに分かりやすくない。

日常系アニメなら!と思ったが日常系というジャンルが確立される前の話だった。
えーと、賛否あるのはわかるけど「月姫」とかは90年代の伝奇ベースだし制作時期的に日常パートは前世紀感ある……かな?

これ結構難しいな。「ラブひな」や「藍より青し」とかのハーレムアニメは……と思ったが昔のセンスは感じられるし設定も見て取れるが社会描写の空気を感じられるというのは意外に無い。非日常的なんだよな。

すまんな。私も求めているのは実際にどうだったかじゃなくて、創作で見せてくれる雰囲気、言ってみれば「自分にとって都合の良い雰囲気」だというのは分かっているんだが……

ハーレムじゃなくて恋愛モノならば時代感のある展開、描写になると思う。
「ハイスコアガール」とかはどうだい?

私も「ハイスコアガール」の時代描写は良いと思う。
他に思い付いた作品ではも文芸的な方向ではなくギャグだけど「こちら葛飾区亀有公園前派出所」なんかも時代に沿った社会描写が秀逸。長編だけどオススメ。



とまぁ、こんな感じで。
ふわっとしたイメージからイロイロと話が広がっていました。

こういった「何々な作品を探している」といった話題は中国オタク界隈の様々なコミュニティで定期的に出て来るようですが、そういった話題に出てくる作品や好みの解釈については各コミュニティの傾向が出るので、
「どこでどのようなキーワードで質問するか」
というのもそれなりに考えないといけないのだとか。


とりあえず、こんな所で。
例によってツッコミ&情報提供お待ちしております。

中国オタク「ふと思いついたんだけど、日本の作品で赤がリーダーなのって赤備えから来ていたりしない?」

ありがたいことにネタのタレコミをいただきましたので今回はそれについてを。
中国オタク界隈ではイロイロな作品の影響から日本の戦国時代がそれなりに人気のジャンルとなっていますし、時折戦国時代の話題が盛り上がったり妙に詳しい人が降臨したりする模様です。

そんな訳で以下に中国のソッチ系のサイトで行われていた
「赤備えの扱いやキャラクターへの影響」
といったことなどに関するやり取りを、例によって私のイイカゲンな訳で紹介させていただきます。


ふと思いついたんだけど、日本の作品で赤がリーダーなのって赤備えから来ていたりしない?

日本の作品ってセンターは大体赤、特に男子向けは赤がメインに来ることが多いのは確かだが……さすがに赤備えは直接的な関係は無いと思うが

そうか?
日本人はずっと真田幸村を崇拝しているから娯楽作品に対する赤備えの影響は大きいと思うんだが。江戸時代の頃からずっと真田幸村は主人公として大人気だ。

武田じゃなくて真田、しかも真田信繁の方かい!?

影響力を考えるなら武田騎馬隊のほうじゃないかなあ
真田の赤備えが強調されることってそんなに無いような?史実としては存在したようだけど。

真田の赤備えが元々武田の赤備えから来たものだからね。

江戸時代だったら真田じゃなくて武田の赤備えか、徳川四天王の井伊家の赤備えの方が有名だと思うが。

真田信繁、或いは真田幸村が本格的に人気爆発したのは明治維新以降の反徳川の揺り戻しからじゃなかったっけ?
娯楽としての影響はあるとは思うけど。

もっと普通に日本で赤が人気だから赤備えも赤系装備のヒーローも出てきたとかじゃないか?ロボや装着系の赤も戦隊ヒーローのセンターもそんな感じなんじゃないかね。

個人的には私は赤系キャラは好みじゃないんだよね……だから日本の伝統的色配分はちょっと苦手。ヒーローじゃなくアイドルでも信号機系で赤が中心になったりするのが……

赤は熱血系の方の中二病感があるような?

中二病だと黒とかじゃないか?赤はもっと下の世代の少年熱血系とか王道路線というイメージだ。

まぁ赤のイメージが元々炎や血潮とか熱だとかの主人公っぽいものになっているからね。各国の国旗で赤を使っているものも多いから主人公にも使われるだろう。

そんなにハッキリしたものじゃなくて、赤い色デザインのヒーローが当たってそれを真似する作品が続いたってだけじゃないかな。

そういう所も間違いなくあるだろうね。赤で主人公やセンターは失敗しないとかいう認識が。あと確か昔は印刷では赤が使いやすい色の中で目をひいたという背景もあったような?
古参のアメコミ系ヒーローの配色を見てもなんとなく分かると思う。

欧米系は赤を使ってはいるけど青や白、黄や黒の方が多いのでは。

私も欧米系は赤もいるけど青の方が強いという印象だな。

日本人が赤が好きってのはあるんじゃないかなー
ただ戦隊ヒーローはずっと基本配色だけど、ウルトラマンに関しては最近青が増えている。

印刷やCGなど使える技術による選択肢の影響もありそう。

昔に関しては欧米系は冷戦時代の作品で赤ヒーローはダメだったんだよ……

ウチの国はもちろん赤が人気じゃないといけないけどね!

そこはウチの国の建国背景的にね……
日本は二次元の扱いを見ても普通に赤が主人公系の人気カラーなのは確かなんだろうな。ただ色の配分で赤一色ではなく白や銀が混ざったりするのも独特な所だろうか。

ウチの国だとカッコイイ色、ヒーローの色と言えば白だよね。
白い袍に白い甲冑で白馬。日本語で言うなら「白備え」になるのか?

日本の戦国では北条が五色備えで白備えもいたらしいな
ただこっちは資料が少なくて実態はハッキリしないとか。創作でもネタ扱いが多くて日本でのイメージもよく分からん。

日本の作品では白はあまり好まれないようだね。死者の色という意味があるし、創作的にクール系になりがちだから男性向け主人公のメインカラーとしてはあまり使われない。

連邦の白い悪魔……

ガンダムも目立つけど、白というよりトリコロールだからなあ

そういえば赤い彗星は元ネタがドイツのレッドバロン、赤い悪魔だからその辺のネタとかけているんだろう。ガンダム系は赤備えと直接の関係は無いかと。

結局のところ、赤は戦場で目立つから精鋭がそれを装備したんだろう。
弱ければ目立つと困るが精鋭部隊ならばそれを誇示して威圧できる。

それは間違いなくあるだろうね。
あと日本の戦国時代に関しては、赤色染めは高いから高級装備している精鋭だぞアピールが混ざっていた。そして赤備え部隊の活躍で、強い部隊アピールの意味も強まっていった。

日本では戦国時代〜江戸時代までは赤備え=精鋭のシンボルだった。
それが崩壊したのは明治維新前後の動乱で近代兵器に彦根藩の赤備えが壊滅させられたからだな。これもまた戦国時代の浪漫の終焉に関する象徴的なエピソードというやつかもね。

英国軍の赤とはまたちょっと違うのかな?
結果的に精鋭としてのイメージを獲得したことによる効果はあるのだろうけど。

英国軍は一部だけじゃなく全体だからな。植民地軍との区別はあったけど。あとエリート選抜されたライフル部隊は緑を着用できた。
ガンダム的に考えると逆で面白い。

実は私は赤備え自体が日本でどこまで有名なのかがよく分からないんだよね……昔の戦国時代系の作品を見るとそんなに赤備えは目立たないし。

言いたいことは分かる。大体が強いけど信長に対するやられ役みたいな印象も。

日本の作品においては赤備えは精鋭騎馬隊の象徴だった時期が長い。
これは恐らく武田の騎馬隊からのイメージだろう。あとは武田の騎馬隊を吸収した徳川四天王の井伊直政。
そういう背景があるので個人に赤備えが適用されるのは意外と最近の話じゃないかと。

無双シリーズの影響だろうか?
実は無双シリーズや信長の野望が直接的な元ネタみたいなことは少なくないようだし。

大河ドラマとかは何とも言えないが、二次元方面だとその影響はかなりあると思う。
そもそも真田幸村が個人の武芸で戦うようになったのって明らかに無双やBASARA以降だし、赤のイメージもそこからの物が大きいんじゃないかな。

真田信繁自身は普通に赤備えで大坂の陣で戦っていたはずだが。

それは間違いないけど、実は真田信繁が率いる赤備えってのが昔の作品ではそんなに出てこない。出てくるのは真田十勇士とかの忍者系が主だ。
日本の作品における真田信繁というキャラと赤の扱いはこの二十年くらいでかなり大きく変わっているのではないかと。

なるほど
たぶん違うんじゃないかとは思っていたがよく分かった。赤の人気と赤備えの影響はやはり切り分けて考えるべきなんだね。

ちなみに上のようなことを言っておいてなんだが、日本の古い作品にも真田信繁と赤備えモチーフの主人公も普通にいる。例えば「サムライトルーパー」の主人公は名前が真田で武装は赤だ。
だから現代の作品への影響が全く無いというわけでもなさそうなんだ……



とまぁ、こんな感じで。
赤備えから始まった雑談がイロイロな方向に飛んでいました。

今回のやり取りで興味深かったのは、日本の戦国時代に詳しいであろう人のレスでは「真田信繁」を使う人が明らかに多かったという点ですね。ちょっと前までは基本的に「真田幸村」だったのですが。

この変化について、今回のネタを教えてくれた方からは
「恐らく大河ドラマの真田丸や、真田丸に関連した日本の真田信繁関連のコンテンツの影響かと思われます」
という話も教えていただきましたが、真田信繁に限らず近頃の中国における日本の戦国時代ネタの伝わり方や広まり方についても更に気になってきました。


とりあえず、こんな所で。
例によってツッコミ&情報提供お待ちしております。

中国オタク「魔女の旅々は主人公のキャラが意外に珍しいよね」「自分の容姿の良さを認識している女性主人公だ!」

10月の新作アニメが始まり中国の方でも今期の新作アニメはどんな感じか、何を追いかけようかなどで盛り上がっているようですが、ありがたいことにネタのタレコミをいただきましたので今回はそれについてを。

中国ではbilibiliで配信されているという
「魔女の旅々」

ですが、10月の新作アニメの中では事前の評判には無かった面白くなりそうな作品ということでちょっとした話題になっているそうです。

そんな訳で以下に中国のソッチ系のサイトで行われていた
「魔女の旅々」
に関するやり取りを、例によって私のイイカゲンな訳で紹介させていただきます。


「魔女の旅々」は意外な出来の良さだ。
内容に関しても主人公の性格が好み。こういう自己肯定的な主人公は意外に珍しいよね。

俺TUEEEEE系方面にはあまり行かないそこそこ実力のある主人公って感じなのかね。

上から目線はあれどちゃんと自分の優秀さを認識している、自分の美人さを認識している主人公ってなかなかいないと思う。

同感。
キャラデザ的に明らかに作中上位の容姿を割り振られているのに「平凡」「とりえもない」「他の人に比べたら」とかやらない、自分の容姿の良さを認識している女性主人公だ!

でも髪の色の認識に関する問題が……灰色じゃないのでは!

キャラデザ好みだし、性格も好み。作画や演出に予算不足感も無いし、今期の意外な期待作が来たかもしれない。

転生したキャラかと思いきや現地人の天才系?
日本の作品によくある転生でダメな人間が上位存在からスキル獲得というのと違って自分の持って生まれた才能と容姿だから自身の高スペックをきちんと高く評価しているという設定にもできるのだろうか。

無茶苦茶持ち上げている人が出るのも分かる。
ただ自分にとってはなかなか良いレベルかな?今期追っかける作品入りはする。

私は「魔女」というからもっとヘビーな話を期待していたのに……全然魔女っぽくない!そこは個人的に減点だ!

全くだ。魔女は魔法少女よりも更になんて言うか……迫害されるもんじゃなかったんですか!?

俺もそういう社会的なマイナス属性はあると思っていた。
これって世界を冒険する作品的な話でいいの?

冒険ではあるが、ロードムービーっぽい方向らしい。
キノの旅みたいな感じになるのではと期待している。

原作は「キノの旅」ほど特徴的ではないかな。
ちなみに私はアニメの方がクオリティ高いような印象も受けた。原作も悪くなかったけどアニメの出来には驚いた。

原作を知ってるとアニメの第一話の評価が高いのが怖い、ネタ半分だろうけど覇権とか持ち上げる声が出る作品になるとは思わなかった

うーむ、話が良くも悪くも平淡だからなあ……それに一話を見てもなんとなく分かるかもしれないが説教とまではいかないがやや抑圧的な展開も見受けられるし。

今の所は前評判はそこまで高くなかった、始まってみて判明した意外な収穫といったポジションだからね。高めの評価の声が目立つことになる。

アニメの妙に豪華な魔法の描写からして、熱血魔法バトル路線に行くのかとちょっと期待していたがやっぱりそうはならないのかな。

一話のストーリーと作画、バトルの演出は良い感じで声優もキャラデザも悪くないと全般的に優秀なスタートを見せてくれた作品だ。
10月は事前評価で特に強いのが出なかったのに始まってみたら今の時点でそこそこ良い感じの作品が出てきて楽しみだ。7月の新番は延期で流れてきたシリーズ系続編が強かったから迷わなかったけどこういう良い作品が出てきての迷いは歓迎だ。

うーむ、個人的には普通の作品といった所か。悪くは無いが特別ひかれる所も無い。

クオリティは良いんだけどストーリーが私にとっては退屈だった。序盤で作画や演出が持ち上げられているのは個人的に合わなかったケースも少なくないのでまずは様子見。

テンション上がる作品を求めるんだったらちょっと違うかもね……

私の現時点の評価だと、欠点の無いタイプの作品って感じだろうか。今後もこのクオリティを維持してストーリーで引っかかるようなことが無ければ……と期待。

全体的なレベルは高いけど、現時点では問題も無いが尖った所も無い。例えとしてよく出される「キノの旅」と比べるのはまだ厳しいかな。
一応こういうのが良いという感覚は理解できる。

見ていて気分が良い作品だった。あとエピソードやキャラ造形に共感できる所もあったけどこれは個人差もありそう。

細部はよく出来ているし、小ネタも良い感じではあるけど壮大な話とか爽快感とかを求める感じではなさそう。一話に持ってきたエピソードからして。

原作と違って1話にキャラの背景紹介を持ってきたのは近頃のやり方とは逆だな。近頃の作品は構成変えていきなり戦闘シーンとかで盛り上げることが多いから。

原作がネット小説出身の転生トリップ作品とは違うからね。最初に視聴者を引き付けるための戦略も違うんだろう。

第一話の画面クオリティ、ストーリー構成や音楽のレベルが維持されてくれるといいな。今期では一番見終わった後の満足感がある作品だから。



とまぁ、こんな感じで。
爆発的に伸びているわけではありませんが、見た人からは全般的に高評価なようです。

中国オタク界隈では新作アニメに関して初動では減点方式での評価になりがちな傾向もあるそうですが、この作品は減点方式で悪くない評価になっているそうなので今後どのような方向に人気や評価が動いていくのかもちょっと気になりますね。

それからこれは本題とは関係ありませんが、質問をいただいている「100万の命の上に俺は立っている」の「いらすとや版」についてですが中国での正規配信はあるものの、いらすとや版は配信されていないようです。第一話の勢い自体は好調のようなのですが。
そもそもの問題として、中国でいらすとやってどの程度認識されているんでしょうかね……


とりあえず、こんな所で。
例によってツッコミ&情報提供お待ちしております。

中国オタク「今のオタクは昔の作品を見てるの?」「でも俺達も昔はガンダムとか全然語れなかったし……」

ありがたいことに以前の記事
中国オタク「昔アニメをダウンロードして見ていた連中って今どうなってるの?」今の中国の違法ダウンロード視聴事情
の後にまた別の中国オタク界隈の世代間ギャップネタを教えていただきました。

そんな訳で以下に中国のソッチ系のサイトで行われていた
「今のオタクは昔の作品、名作を見ているのか?」
といったことなどに関するやり取りを、例によって私のイイカゲンな訳で紹介させていただきます。


今のオタクは昔の作品、名作を見てるの?
自分がオタクになった時とは習慣や活動スタイルもかなり違ってきているのを感じる。別に良い悪いではなく、どうなっているのかを知りたい。

見るぞ。今期の「半妖の夜叉姫」を見るために「犬夜叉」を見た。オリジナル回に出来の良いのがわりとあって意外な面白さだった。
ちなみにもう新番が始まってるけど、まだ見終わってないから夜叉姫の方は後でまとめて見るわ!

配信されている作品ならばざっと見るな。
昔のを探してダウンロードして……ってのはやらない。

普段は見てないだろ。有名な作品をちょっとかじっていれば良い方。
ただbilibiliとかが昔の話数の多い作品の版権を買った時なんかは結構盛り上がるし見に来る人も出るから無いわけでは無い。「犬夜叉」とか妙に盛り上がったしね。

新番追いかけて時間が余ったら、手頃に見たいものが無くて時間をつぶしたいときくらいかな?単なる趣味ではあるけどアニメはわりと忙しいっちゃ忙しい。

オタクになってからある程度遡って見たりするし、薦められた昔の名作を気が向いたら見てはいる。ただじっくり見て分析するとかでは無いな。

「皆が選ぶ名作アニメ」みたいなランキング記事だと昔の作品はまず入らないからね。大体はこの5年くらい。「涼宮ハルヒ」の名前が出ることなんてもう非常に珍しいし、「AKIRA」のような金字塔的なアニメなんて見たことも無い。

それはしょうがない。現在の主流の、若い世代向けの記事なんだから。涼宮ハルヒとかもう15年前、けいおんだって10年以上前だぞ?

やめてくれ!俺はそんな現実を見たくはない!!
ネットのランキング記事は定義が曖昧だけど基本的には現在の需要、人気がベースだ。残念な話になるけど、名前が出てこないということは古い作品は今の時代だと人気ではなく主に歴史的価値で評価されているからじゃないか?
手書きの作画にしたって凄いことは凄いけど今の時代に求められる、喜ばれるものとはちょっと違うし……

私は幾原監督作品みたいに電波が自分に合うなら昔の作品だろうと見ている。
ただちょっと聞きたいんだが「涼宮ハルヒ」って古典的なアニメだと認識してない人がいるの?そっちにちょっと驚いた。

自分の中だと古典は前世紀とかになるかも。
幾原監督作品なら「セーラームーン」や「少女革命ウテナ」辺りが古典?

昔の作品ってエヴァみたいに金になるIPでもない限り見る機会が少なくてね。プラットフォーム側が積極的にならないと今の時代は厳しい。ダウンロードするにもリソースが見つからなかったりする。それでも探せ、中文字幕が無くても見ろというのはさすがに無理。

好きな人、面白いという人が今の若い世代にもいるとは言っても話題性があるとは限らない。
アニメを楽しんでいる人のほとんどはその時の流行り、話題作を見て盛り上がるんだからそれ以前の作品を見に行く人は少なくなるよ。昔の作品を見ているのは主にその作品が新番だった時代の人間だ。

そもそも、昔の作品の定義が人それぞれだよね。このスレでも言われているが数年前でも昔扱いする人はいる。逆に前世紀90年代でも近年みたいに扱う人もいる。

今アニメを見ている人間は頭を使って見ていないからしょうがない。

良い作品というのは時代関係無しに良い物なんだけどね。今見ても価値があるんだから、きちんと見た方が良いのに。

そういう事を言う人は逆に作品をきちんと見ていないのではないだろうか?10年前のアニメと今のアニメの絵柄やストーリー構成を比較すると大きな変化が発生している。
二次元系の作品、ジャンルは数年で面白さの方向性などが明らかに変わる。広い範囲の人が楽しめる作品はあるけど、誰もが認める面白さなんて雑なものは無いだろう。

そもそも今の絵柄なんて萌え豚向けになってしまっているしストーリーの深さも無い。そんなアに目ばかり見ている連中が虚淵や富野に耐えられるわけがない。薦めても理解できるのかと。

逆になんで昔の極々一部の価値観や評価基準に合わせないとならんのだという話も出るから、私はあんまり昔の作品を見ろと言う気にはならないかな
それに嗜好はさておき若い世代のアニメファンは規模や接する作品数が昔と比べて格段に多くなっているし、情報も最新かつ公式ルートのものになっていたりするから上の世代が考えている以上に知識や認識は手堅いものになっている
同じ感覚や経験を求めるのは無理な話だろ

正直に言わせてもらえば、子供の頃に見ていたとかでもない限り時代が離れる昔の作品は厳しい。前世紀までいくとさすがに見る気は……

俺は数年前にオタクになったけど、見るものが無くなったら昔のを見に行く感じだね。ただ「マクロス」とか初代を見ると絵柄や作画もだけど、字幕が特にキツイわ。
商業字幕が字幕組に負けていたというのが実感できる。(さすがに初代マクロスの頃に字幕組が存在しないのは知ってるけど!)

劇場版でまとまってる作品は助かるね。
TV版は今の時代の進行速度だと厳しいものがある。

リアルタイムのファンやそこからオタクになった人でもない限り、初代ガンダムとかあえて見ようというのはそんなにいないだろう。

実際、初代ガンダムはZや逆シャアを深く楽しみたいとかでもなければ見る意味そんなに無いよね。

今の若いのが昔の作品を見てないけど見ている人間は見てる。個人的にSF的な空気のある作品に関しては昔の作品に辺りが多い。「星界シリーズ」とか「カウボーイビバップ」とかね。

昔よりも今の主流の世代のオタクの方がきちんと知識あるし全話キッチリ見ているかは分からないが作品の要所は押さえていると思うぞ?
10年前とかSEED以前のガンダム知識を持っている人の方が珍しかった。Wを知っていれば良い方。今は宇宙世紀ネタでみんな何かしら語れるレベルになってる。ジョジョだってそうだ。

同感だ。
俺自身もだけど、昔のオタクってガンダムを大して語れなかったからね。今よりも更に聞きかじりやあやふやな中国語情報経由の知識でやり取りしてた……だから今の下の世代がちょっとくらいにわかムーブしていても、私は全く批判できない

価値はあるのかもしれないが昔の作品って今の感覚だと全てが面白いというわけじゃない。それに例えばエヴァや涼宮ハルヒのような投げっぱなしの作品を名作として持ち上げるのはどうなんだい?

涼宮ハルヒは独立したエピソードが続く形式だから続きが出ないのが問題で完結しないのが問題ではないということで……エヴァは衝撃的な作品だったという知識の理解をしていれば。あとはロートルの話に軽く付き合ってやるかスルー対応してくれとしか言えないかな……

この際だから聞いてみたいんだけど、スレのテーマのようなことを言う人って噂の「エンドレスエイト」を下の世代にも体験するべき評価するべきだという考えになってるの?

あれは当時も怨嗟の声があがってたからなあ……その体験をマウンティングの根拠にするのはスルーで頼むわ。
当時はエンドレスエイトをマニアなら理解しないと、評価しないといけないという考えに惑わされて大変だった。今は何の問題も無く文句言えるから良い時代になったもんだね!!!

見る気にならないのは仕方がない。自分が10年程前にTV版のエヴァを見たときでさえこういう古いアニメは価値だけが評価されていくようになるんだろうなと感じたし。
もっとも、歳をとると自分が昔強くハマった作品やそれと重なる時期の作品、言ってみればある時代の古い作風が良いものに思えてくるから需要自体は消えないのではないかと。

ざっくりと言ってしまうと昔の作品は話の構成と絵柄が問題として大きいかな。キャラの言動に関しては名作の場合はやはりしっかりしていることが多いので大体はいけるんだが。
あと突然90年代風の絵柄になるギャグとかは新鮮に感じて面白い。

今では流行から外れているような作品が好みの場合は昔の作品を探すことになるね。例えばハーレム系とか。他にもヤンデレ系辺りはいずれそうなっていってしまうのでは。

この今のオタクは昔の名作を知らないという話って、俺達の知っている昔の作品を見ろということでもある。
だから「昔のオタクは今の名作を知らない」とそのまま反撃される恐れもあるのだがそれを認識していない或いはその指摘の厳しさについて認識していない人が少なくないのはどうなんだろうか。

どの時代であっても「昔の作品」をわざわざ掘り返して見る人間は少数派だろう。もちろん非常に知名度の高い例外的な存在はあるだろうが。
多くの人にとってはオタクになったのが早いか遅いかで接した作品が違うということでしかないし、相手が知らないと嘆くよりも最初から世代が違う、作品経験や嗜好が少々異なる相手と考えて接した方が楽よ。

日本語能力一つ取っても10年前とは段違いのレベルになっているからね。同じ感覚、同じ経験を求めるのは建設的ではない。

確かに日本語能力は全然違う。私がオタクになった頃は漢字だけ読み取って意味を理解するという必殺技をネタと本気半々くらいでやっていた。
ツールの進歩があるとは言っても日本語として切り分けたり意味の推測は必要になるんだから、昔と比べてウチの国のオタクの日本語能力は凄いことになっていると思う。



とまぁ、こんな感じで。
現在の感覚から見た場合の昔の作品に対する印象や、昔の中国オタク界隈のことを思い出したりしてのアレコレなどが語られていました。

中国でオタク的な活動やコミュニティが本格的に動き出してから大体15年といった所かと思われますし、近頃は世代間ギャップネタの話題もちょくちょく見かけるようになってきています。

中国は社会環境の変化も非常に速く中国オタク界隈もその変化の影響を受けることになります。
個人のスキルや接した作品だけでなくテレビ放映や海賊版に違法ダウンロードや違法アップロードそして正規配信といった作品視聴のルート、ネットの交流のコミュニティやプラットフォームに各種ツールといった周辺事情も大きく変化していきました。
そんな訳で世代間ギャップは日本と比べてもかなり大きなものになっている模様です。


とりあえず、こんな所で。
例によってツッコミ&情報提供お待ちしております。

中国オタク「ダイの大冒険が呪文の訳という意外な部分で少しゴタゴタしている」「呪文は音訳と意訳どちらが良いんだろう?」

ぼちぼち10月の新作アニメも始まってくる時期になってきましたが、ありがたいことにネタのタレコミをいただきましたので今回はそれについてを。

中国ではiqiyi、youku、bilibiliで配信されているという
「ダイの大冒険」

ですが、中国本土におけるドラクエの人気や知名度があまり高くないこともあってかドラクエの基礎知識的な部分に関する戸惑いの声が出たりもしているとのことです。

中国のソッチ系のサイトでは
「ダイの大冒険の呪文は音訳では無く意訳にして意味が分かるようにするべきではないか?」
といったことなどに関するやり取りが


ダイの大冒険が呪文の訳という意外な部分で少しゴタゴタしている。
呪文が音訳になっているんだが、それが意味が分からないちゃんと意訳しろと叩かれている模様。実際の所、あの作品の呪文は音訳と意訳どちらが良いんだろう?

ドラクエシリーズの1作でも遊んでいれば問題無いはずなんだがな。
私はスマブラの流れから「11」遊んだけどあの音訳で何の問題も無かった。それにあの翻訳じゃなく意訳をしてしまうと作品の空気が壊れてしまうと思うんだが。

ドラクエの呪文は日本の作品における一種のネタになっているからな……そういうネタも含めて、意訳して空気砲撃呪文、爆裂呪文とやるのはどうなんだろう。

予備知識が無いと戸惑うのは理解できるが……作品に慣れていないとかだとキツイのかな?

呪文の発音も世界観や空気を構成する要素の一つだから、一概に意訳するとか他の作品の習慣に寄せれば良いとは限らないのでは。

ドラクエシリーズの呪文ってずっと音訳じゃなかったか?1から11更に外伝までずっとそれでやってきているのでそういう世界観と習慣のシリーズだからとしか言えないような。

確かそうだったはず。
FC時代は知らんが少なくとも最近の作品ではスキルの効果が参照できるようになっているからスキル名から効果が分からなくて困るということは無かった。

英語版だとドラクエの呪文は意訳だったはず。ただ手抜き過ぎだとファンからは不評だったとも聞く。
あと確かPS以降のシリーズ作品はなんとなく英語でも意味が分かる独自の呪文名称体系になっているとか。

ドラクエの呪文はカタカナ表記だけど意味のあるものではないからね。それを意訳してしまうのはなんか違う気がする。
ファミコン時代からずっと続くものだし、日本人だって最初に見た時は意味分からなかったはずだから音訳でいいんじゃないかと思う。

俺はそうとは思えない。ドラクエの呪文って初期のファミコンの環境による性能や容量の制限によるものだ。現代の環境ではそんなものを気にしなくてもよくなった。
ファンタジー系魔法は意味のある固有名詞が主流になっているんだし、きちんと通じるように訳すべきだ。音訳は手抜きの翻訳でしかないよ。

イオラを「爆裂弾」とかにしろ、初心者には分からんという指摘も理解できなくはない。ドラクエの知識が無ければ技とか呪文の効果が把握できない。

こんな変な訳を押し付けるからドラクエは我が国で評価されないんだよ。FFの魔法は簡単で分かりやすいのに。

だが日本語版では呪文が発音表記だけで日本語や日本語の外来語的な意味があるものではないからヤヤコシイ。
これに意訳で意味を説明するとなると、原文に無い言葉を付け加えることになるのでは?

意訳と音訳どちらに寄せるか、これは考え出すと難しい問題だろう。
ドラクエの呪文って普通の日本語でも英語でも無い、意味がないことに意味がある音の組み合わせだから、意訳をすると中国語版だけ呪文に意味があるというヘンな事態になる。

「ドラゴンボール」では気功波系の技、原文では「かめはめ波」とかになっているのが海賊版マンガでは全部雑に「衝撃波」と意訳(?)されていたのを思い出した。
その後の正規翻訳版とかでは「亀派気功」とかになっているようだが。

こういう呪文って制作側が元ネタにしたものや意味が設定されていることはあっても、演出上では「意味が分からない音の羅列」であることが大事なことは多いからね。

アニメやゲームではそういう意味は説明されるが意味不明な音の呪文とかがそれなりに出てくる。ガキの頃に「多莫克萨拉莫」(ドーマ・キサ・ラムーン)と唱えていたのを思い出した。

意味不明な発音の呪文を唱えるのはいいけど、最低限分かるように火の魔法だとか火球魔法だとか付け加えるべきだろうな。

でも画面ですぐに炎だ氷だ風だ爆発だという効果は分かるから問題ないのでは?

画面だけだと補助魔法とかはちょっと混乱するかも。
あと「ダイの大冒険」独自の必殺技や呪文は説明が入るから大丈夫なんだろうか。

これって魔法の名前を自分の納得できる習慣に合わせろという要求でもあるのかもな。なぜ全部D&D的にしないのか、D&Dに合わせろという要求っぽい所もある。
そりゃドラクエも影響を遡ればD&Dにたどり着くが、ファンタジー系魔法はD&Dだけじゃないんだが。

意訳しちゃうとそれはそれでカッコ悪い印象を与えることもある。
音訳ってなんか勢いがあって即座に意味は分からないけどカッコいい気もする中二病的漢字の組み合わせによる絶招みたいなもんだと思えばいいのでは。

どんなルートで入ってきたのかは知らないけど、かなり昔に見たバージョンではベギラマが「青天霹靂」とかほぼ全部こっちの言葉で置き換えられていたね。まぁ今の時代にこれをやるのは無理だろうな。カッコイイと感じなくはないが作品の世界観とは合わない。

ペルソナシリーズに比べればドラクエは属性が少ないし分かりやすいぞ!

女神転生やペルソナはアギとかジオとかの音訳だったなあ

ペルソナシリーズはアギやブフはまだ良いんだがちょっと時間が空いて新シリーズを遊ぶと「塔尔卡加」(タルカジャ)とかの補助系は効果が何だったか思い出せずに「顛塔拉弗」(テンタラフー)が発動する。

正直に言わせてもらうと、俺はペルソナシリーズなどで覚えにくさを痛感しているから直訳系魔法名称は好みじゃない……

ドラクエの呪文に意味が無いというけど何か元になった言葉はあるんだろ?そういう語源をベースに意訳すればいいだけなのでは?

いやドラクエの場合は本当に明確な意味は無い。一応あえていうなら近い擬音が「存在するものもある」程度で、大体は意味の無い音の組み合わせの独自固有名詞。「荷伊米」(ホイミ)「巴基」(バギ)とか。

JRPGの呪文って所々に語源が分かるのが混じることもあるが、全体的に見れば意味不明な言葉になっていることが多い。
作品ごとに設定や扱いが違うので一概には言えないが、日本人はこういう意味不明な呪文に関してはあんまり意味とか考えずにスルーしてしまうという話を聞いたことがある。

JRPGの魔法は元になる言葉があって、法則や音の変化で独特なものになっていることが多いよね。DQは日本語の擬音、FFは英語、女神転生やペルソナは神話や各言語から抽出という感じだっけかな?
ドラクエも日本人なら語感的に炎だとか氷だとかなんとなく分かるらしいが、その感覚は中国語だと分からないからねえ……

デイン系はこっちの「电」(電)の音に近いからなんとなく分かる。

しかしこれは難しいな。ドラクエの伝統だけどウチの国で引っかかる人が多い部分でもある。
ウチの国の感覚だと語感的にしっくりこないのも多いし、私は呪文の音訳がドラクエを遊ぶ人が増えない原因の一つなのではないかと思っている。

この「ダイの大冒険」に関しては原作通りにやるなら漢字表記になるべきという見方もできる。
日本語版のマンガを見れば分かるが、基本的に「火炎呪文」「氷雪呪文」などという漢字で書かれて振り仮名にドラクエで使われる呪文の名前がカタカナで書かれている。
声に出して読む場合はDQの呪文の音になるが、表記は間違いなく漢字だ。

そうそう。まず漢字の方。私もメドローアとか「極大消滅呪文」で覚えている。

「ダイの大冒険」の公式翻訳版を俺はよく知らないけど呪文は音訳なのかな?
ガキの頃に読んだ海賊版だと漢字だけだったから俺もそれで覚えているけど。

翻訳の基準についてはドラクエシリーズの一作品として見るか、「ダイの大冒険」という作品として見るかで変わってくるのかね。

私は「ダイの大冒険」に限っての話であれば元の呪文の漢字表記でやる方が良かったのではないかと思う。発端になったらしい発言を見ると少々アレな要求と態度だったけどね。
呪文を音訳だけってのは、例えば「幻想殺し」を「幻想殺手」と訳すのではなく、振り仮名の「イマジンブレイカー」を音訳して表記するようなものにも思える。
それに字幕で意訳表示されても音声は日本語そのままだから原作の振り仮名みたいになるのでは?

これって公式のチェック入ってそうだし末端の訳者は悪くない可能性も……
非独占で複数のサイトで配信される作品の場合、ライセンサー側で翻訳を管理する或いは翻訳の用語、特に固有名詞とかの訳に関する指示が入ることが普通にあるんだが。だから公式の翻訳に対するスタンスの問題かもしれない。

まぁ呪文に関してはオリジナル呪文や技をどう扱うかの方が重要だよ。後の方になってくるとゲームの呪文そのまま使うことは少ない。「竜闘気」とか音訳はしないだろう……しないよね?
ただ個人的な意見としては「自己犠牲呪文」だけは一発でヤバさが分かるように音訳だけというのは避けて欲しいかな。

あれか……確かに出てくる場面はどれも重要なシーンだからね。
俺が気になっているのはアバンストラッシュがどういう表記になるかだ。バージョンごとに表記が変わるからそろそろ固まって欲しい。

それは私も理解できるぞ。
牙突とかと違ってアバンストラッシュは公式表記がハッキリしないまま今に至っている気がする。
今回のアニメでそれが固まるのではと、私もこっそり注目している……!



とまぁ、こんな感じで。
訳し方に関する考えだけでなくゲームの呪文の訳し方に関する知識や考え方も加わってイロイロな話が出ていました。

しかしこういう反応が出るということは、これまでドラクエに興味が無かった層にも「ダイの大冒険」のアニメが届いているということでもありますし、当ブログ的には今後何かしら中国独自のドラクエ関連の反応が出るのではないかと期待してしまいますね。


とりあえず、こんな所で。
例によってツッコミ&情報提供お待ちしております。

中国オタク「昔アニメをダウンロードして見ていた連中って今どうなってるの?」今の中国の違法ダウンロード視聴事情

ありがたいことに
「中国の字幕組の活動やそれを視聴する人って今はどんな感じになっているんですか?動画サイトの正規配信も増えてそっちで見て盛り上がる人の方が多いようにも感じられるのですが」
という質問やその辺りに関する話題を教えていただきましたので今回はそれについてを。

中国では日本のアニメにファンサブ翻訳の字幕を付けてネットに勝手にアップしてしまうファンサブ活動を行うグループ、通称「字幕組」というのがありまして、過去にはこの字幕組によって加工されて拡散された中国語字幕付きアニメが非常に大きかった時代もあります。

この字幕組の活動の著作権やファンの態度といったことなどに関する問題はさておき、かつての中国オタク界隈では字幕組によるファンサブ活動と違法ダウンロードによる視聴が一般的だった時代もあったのは確かです。
しかしその後のアニメ方面における動画サイトの存在感の向上や、その動画サイトにおける日本のアニメの正規配信の開始などにから、中国オタク界隈の環境も視聴者の感覚もかなり変化しているそうです。

中国のソッチ系のサイトではかつての状況を思い出しての
「昔字幕組の動画をダウンロードして見ていた人は今どうしているのか」
といったことなどに関するやり取りが行われていましたので、以下に例によって私のイイカゲンな訳で紹介させていただきます。


昔字幕組の動画をダウンロードして見ていた連中って今どうなってるの?
ふと思い付いたんだがどうにも気になってきたから聞いてみたい。自分も昔はそうやって見ていたしね。

そう言えばもうダウンロードして動画は見なくなったな。
いつの間にか動画サイトの正規配信の方に移っていたけど楽だし早いからというのが理由だろうか。

ダウンロードを探してる時間とダウンロードしている時間が広告を流している時間よりよほど時間の浪費になっているのに気付くともう厳しいわ
それに広告消せる動画サイトの有料会員もそんなに大した額じゃないから楽に見るならそっちの方が良いなという感じでいつの間にか

俺も以前は何かとダウンロードしていたけど今では落とす気にも探す気にもならないなあ

今はもうダウンロード視聴にとってはやりにくい時代になっているんじゃないかね。
字幕組の作品アップのペースが遅くて動画サイトの配信より数日〜一週間遅れなんてのも普通だし。

ダウンロードで見るにしても、環境が全盛期よりも悪くなっちゃってるからね。
字幕組のセンスのあるやつは評価がもらえて稼げて量も少ない同人とかに流れちゃうから字幕組の能力も怪しくなってる。

昔はダウンロードして見る人間がまずネタバレ情報とキャプ画像を流してスレを伸ばせたんだが、今ではダウンロードしている人間の方がネタバレやキャプ画像を避けなければならなくなっている。時代は変わったもんだ……

ウチの国のフォーラムは画像を貼りまくるからネタバレ回避難しいんだよね。スレのタイトルでさえ画像があるからタイトルざっと眺めるだけでも踏むときは踏む。

ウチの国の二次元の盛り上がり自体が昔ほどではないからね。
国産作品も盛り上がっているし公式配信もごく普通に存在する。

当時は娯楽の中での存在感が非常に強かった。あと翻訳できる人間が活躍して称賛される場所としても非常に大きかったという事情もある。
版権に関して整備されて字幕組活動で目立つと警告が飛んでくるような環境だと母数は減る。

昔はダウンロードで見るのが作品を追っかける上で一番早いという優位さがあったんだけどな。
もちろんそれ以外に方法が無かったってのもあるけど、最前線を追っているという実感もあった。

今の動画視聴スタイルって中身を語るのではなく皆で盛り上がってツッコミ入れたりネタにしたりだから、その時に参加できないと厳しいんじゃないか。
じっくり見たい語りたい少数派の需要というのはあるだろうけど、ダウンロード視聴が多数派というのはもう無いかと。

bilibiliとかの弾幕コメントやりたいってのも大きかったからね。
昔はそこに字幕組の動画がアップされていたからあまり意識されなかったが、動画サイトが交流プラットフォームとして重要になってきた時点でダウンロードは衰退していく流れだったんだろう。

字幕組の活動も最後の盛り上がりが動画サイトへのアップだったからね。
それが無くなってからは活動はともかくアピールの場は間違いなく減った。

俺は全く落とさなくなったわけじゃないが、基本的にはこっちで配信されないか配信の際の修正がキツイ作品とかだけになっている。

bilibiliとか上の風向きや下の炎上で作品下げたりするのがそこそこ発生するから、ダウンロードの出番自体は随時発生する。

国内のライセンス環境が整備されているから、無くなることは無いだろうけどこの先どんどん少なくなるのも間違いないだろう。
海賊版とか違法アップとか元々そっち方面で稼げる構造になっちゃっていたのが問題だったわけだから。大手が気に食わない感情も理解はできるが、その前は業者に金が流れて作り手には金が全く入らなかった状況だったからね。それに今は作品以外にも投げ銭や個人の作品販売で作者に課金できるのも良い環境になった。

今は加工元のファイルの確保も安定しなくなっているし、字幕組の作業も安定しない。昔の有名所のフォーラムで活動している字幕組でさえシーズンの途中でこの作品の字幕付けるのやーめた!とかやってくるんだから、もう何も言えないね。

最新の話題を追っかけるのでなければダウンロード派もなんとかなるんじゃないの?序盤数話の評価が定まってからまとめて見るとかするならば。

俺も新作アニメでダウンロードを使うことは無くなったな。昔の作品をチェックする時なんかはある。

私は字幕組が配信ペース遅くなる、不定期になっていったから新作アニメは追いかけずにまとめて見る派になった……でも見たい場面をさっと見る時なんかは動画サイトでチェックするからダウンロードすることは明らかに減っている。

新番を追いかけるのはもう熱心じゃなくなったし過去作品をゆっくり見る自分のスタイルだとダウンロードする時はある。
ただ最近……ってわけでもないか。ダウンロードする場合は作品の歯抜けも少なくないから、本格的に昔のやマニアックなのになるとカバーできない。旧作の版権買ってる正規配信の方がマシみたいになったりもする。

自分はつい癖でダウンロードしているからデータは揃っているけど、昔と違ってBDボックスなんかは流れてこないし流す人の中に買ってる人もいないんだろうなとは感じる。それにBD版で字幕付けてくれるところも無くなってしまった。

考えてみれば今の私は落として見るのは1シーズンに1作あるかないかだ。
その場合も正規配信時の修正過多や配信無しの作品のことが多い。最近は一週間遅れも珍しくないし誤字もちょくちょくあるから字幕組の質は落ちていると感じてしまうかな。

字幕組の活動が縮小しているのは昔を知っているとハッキリ分かるね。
今は毎シーズン字幕組がつかない作品が出るのも珍しくはないがこういうのも昔はあり得なかった。昔は大手の所が字幕付ける作品被らないようにある種の協定がシーズン前に決まっていたくらいだ。

クラウドも今ではそんなに便利じゃないし、定期的に削除も入るからダウンロードで快適なオタクライフはわりと難しい。
良い悪いよりも便利さや快適さで人は移っていくものなのだよ……字幕組のクオリティや愛は決定的な要素にはならない。

動画サイトが版権買っているアニメの字幕を付けてアップするとか、嫌味な意味では無くよくやっているもんだと思う。愛をエネルギーにしてやっているというヤツなのかな。

実際、愛の力をエネルギーにするのは大変なんだよ。
評価は高いがマイナーな作品の字幕付き動画を探すのが難しいことからもそれは分かる。

でもその愛の形も今では評価されない……恐らく昔の環境だから評価されたものだろう。
今では版権の金がクリエイターに入る流れがハッキリしている。幾ら途中で中抜きがあろうと、金は入るわけだ。
それに現在は作品をそのまま伝えるのが良いとされているから、こだわりの翻訳が歓迎されるとは限らなくなっている。

人気の作品を急いで翻訳して出すみたいなのはもう愛なのか怪しい雰囲気になってるからな。愛は愛でも自己愛なのかも。

そのこだわりも難しい所だね。翻訳の感性は同年代や同じような作品経歴の層にしか通じない

昔は作品と視聴者の間に字幕組があって、字幕組独自の翻訳や情報発信によって人気作品の評価や栄誉、解釈の仕方などについても中抜きがあったという見方もできる。
今は作品も直接消費者にという流れになったとも言えるわけだから、字幕組は難しくなっている。やはり商業的正規配信と両立できるものではなかったんだろう。

字幕組で今残っている所はそれなりに頑張っていると思うよ。趣味のコダワリみたいな所はあるから。
ただダウンロードするにしても見たい作品が「現在」流れているとは限らない、なかなか見つからないってことはある。

正直に言わせてもらえば、ウチの国だと動画サイトでは配信不可能な作品とかもあるから完全になくなってしまうのも困る。そういうのを国外の動画サイトできっちり配信してくれているわけでもないし……

どちらにしろ、字幕組が減っている現状ではダウンロードでの視聴は減るだろうね。字幕無しで見たい人間はほぼいない。
でも現状はアップされるペースは遅いし、字幕のクオリティが動画サイトの正規配信に及ばないこともある。

正規配信の翻訳は仕事でやってるし、翻訳のクオリティで批判が出たら担当者自身の評価と収入に直結するからね。センス全開な大当たりの翻訳は無くとも、間違いの少ない無難なクオリティは整えてくる。

大陸で動画サイトの正規配信、大版権時代が始まったときは字幕組とダウンロード視聴が消えていくなんてのは想像し難かったんだけどね。今考えてみると少々不思議な気分になる。
私が一番大きな環境の変化だと感じているのは、正規配信で作品が探しやすくなったこと。一度そういう環境に慣れてしまうと、手間をかけても探そうとしていた昔には戻れない。



とまぁ、こんな感じで。
昔のことを思い出すことはあっても、昔の環境に戻るのは難しいような認識となっているようです。

今回のネタを教えてくれた方からも
「私も楽な環境に慣れてしまったので昔みたいにやるのは無理です戻れません」

「今はアニメの字幕組をやっても名誉欲は満たされませんし小遣い稼ぎにもならないので上手い人はどんどん別の場所に行っているようです。それに現代では翻訳スキルの価値が落ちているので……」

「昔と違って今では日本語が分かる人も増え、更に検索で翻訳したり文脈を調べられるような環境となっているのでちょっと間違ったり手抜きの翻訳をしたりするとバレて批判されてしまいます。日本語スキルや中文化リソースが貴重だった昔のように好き勝手にやれなくなっているのも影響しているかもしれません」

といった話がありました。

とりあえず、こんな所で。
例によってツッコミ&情報提供お待ちしております。

以下の記事は5年以上前のものになりますが、この時期から更に下り坂になって今に至るようです。
ちなみに過去記事でも触れましたが、中国のファンサブ活動が最後に盛り上がったのは「Fate/Zero」のアニメの頃だった模様です。

中国のアニメファンサブグループ「字幕組」の黄昏? その1 中国でファンサブが盛り上がっていった流れ

中国ファンサブグループ「字幕組」の黄昏? その2 字幕組の活動が最盛期に比べて落ち込んでいる理由

10/5修正:誤字脱字を修正しました。ご指摘ありがとうございます。

中国オタク「『原神』が日本で大炎上しているらしい」「言われてみればウチの国仕様だから日本で炎上しそう……」

先日サービスの始まった「原神」がゴタゴタしているそうですが、ありがたいことにこの件に関するネタのタレコミや質問をいただいております。

「原神」公式、PC版の“スパイウェア疑惑”についてコメント ゲーム終了後も起動していたのは「不正パッチを防ぐため」(ねとらぼ)

そんな訳で以下に中国のソッチ系のサイトで行われていた
「『原神』が日本で炎上」
といったことなどに関するやり取りを、例によって私のイイカゲンな訳で紹介させていただきます。


「原神」が日本で大炎上しているらしい。

言われてみればウチの国仕様だから日本で炎上しそう……クローズドベータの時からその辺変わってないようだし。

言っちゃなんだが完全に自爆案件だよね。

アンチチートを入れる必要性までは理解してもらえるだろうけどねえ……
見た感じではやはり常駐までさせて通常のアンインストールでは消えずに常駐し続けてコマンドプロンプトまでやらないと削除できないというのが特に問題視されているようだな。
将来的に使うかもしれないから怪しい用途に使えるかもしれないものを仕込んでおく、ユーザーは従えというのはウチの国でしか通用しないだろう。

ウチの国でも勝手にやったら燃えるぞ。鎮火は日本より容易だろうけど。
個人的にはクライアント版だからバレて一気に話題になったってのも興味深い。ここまであからさまではなくても中国国産ゲーでは似たようなことをやってはいただろう。
日本だとジェイルブレイクしているスマホ少ないと聞いていたしこれまで気にする人は少なかったのかもね。

自分が知っているのだと「陰陽師」で少し炎上したくらいかな?
そういう前例があるから甘く見たのかもな。

日本なら訴訟リスク低いと判断したのかね。
欧米だとヤバそう。

さすがに常駐削除不可はウチの国でも燃えるぞ……

俺も不安になって調べたわ。

私もネットの手順通りにやったけど削除できているか不安だからちょっと詳しいヤツにPC見てもらった……

ここまでアンインストールに手間のかかるゲームは珍しい。なおアンチウィルスソフトと比べて楽だというのは考えてはいけない。

現実では「痛いのは嫌なので防御力に極振りしたいと思います。」のようなバグで俺TUEEEEEはさせない、日本のゲームとは違うんだという国産ゲームの宣言という可能性は……無いな!

パクったシステムにエロ美少女搭載するだけだったらまだ中国国産萌えソシャゲでいられただろうに……もちろんそれが良いわけではないが。

似たようなので面白いゲームやりたいならゼルダの伝説BoWを遊びましょうという回答が来るような中身だったしね。

それにしても意外だったのはmiHoYoの方が燃えたこと。てっきりテンセントが先に炎上すると思っていた!!
ちなみに燃えた原因自体はそんなに意外ではない。

テンセントの某無限規約が国内で燃えたけど、miHoYoが国外に持ち出して批判されるとは。

今回の件だと規約は主な問題じゃなくて、アンチチートツールやユーザー監視の動作の方が問題になっているようだ。
テンセントのハードディスクをスキャンするようなやり方は外国だと違法判定出て国内のみの仕様になってたんじゃなかったか?

この手の監視、ハードディスクスキャンでも過去にテンセントの方で燃えていたはずなんだが。
なんでmiHoYoはこんなレベルの低いやらかしを……確か第二次ベータの時だかに外国のコミュニティからの指摘もあったよね?

詫びガチャは既に配布されたらしいがクローズドベータの時にユーザーからきっちり指摘されていた問題だったというのは笑っていいのかな

テンセントに関しては全く好意的に考えられないがあそこは教訓から学んでいる。miHoYoは何やってんだ。
この業界ではもうかなり長いだろうに。

それにしてもホロライブ関係でちょっと飛び火してくるのかなと思ったら自分が中心地で大爆発とは。日本のtwitterでもトレンド入り。

ホロライブの炎上とサービス開始がズレたので幸運にも直撃は避けた……しかし結局世界線は収束した……!

作品の宣伝なら企業系Vtuberは炎上も話題性の追い風になったりするし敏感なネタに触るのを避けていればそのうち沈静化すると思うがこれはどう影響するのやら

場合によっては国産ゲーの海外展開に影響する可能性すらあるのでは?

削除不能な常駐監視ソフトに加えてその後クリップボードの監視と取得をこっそりやってたのが判明するという燃料が追加投下された模様

あれiosのアプデでバレたってのが外から見ていると面白いわ。こういうのは絶対やってると思っていたけど。

全く驚きではないが、炎上の燃料になるのも間違いないよね。

ウチの国では謎の水軍を使って他の作品に対するネットの裏での攻撃やステマは当たり前だし国産ゲーム会社はそういう宣伝のやり方や言論コントロールが強みになっちゃってるんだが、今回の件はそれでもダメっぽいのがヤバい状況になっていると知らせてくれる。

日本の原神のニュースがもうネガティブなのばかりだ……

ついでにガチャの渋さもバッチリ負のニュースになっていて笑う

実は最大の問題はそこかもしれない。何十連かやったけど武器やショタとかで欲しいと思う所にかすりもしない。これまで遊んでたスマホゲーがあまりにも友好的過ぎると感じてしまうレベル。

ゲーム自体はそこまで悪いわけじゃないがガチャのヒドさのせいで全部悪くなった感はあるね。

オリジナル超大作だとか3Aクラスだとか国外進出だとか営業のネタばかり活発にするのは勘弁して国内重視したら?
国内基準の管理仕様や規約は国外だと許容されないし、いざという時に燃える。アメリカを見ても普段はスルーされるけど問題にならないわけではない、燃えた時に全部ひっくり返されることになるのが分かるだろ。

今回は規約の問題ではなくアンチチートツールの勝手な動作や削除されないというのが問題のきっかけだけど、それに付随して規約の炎上が加わったよね。

プライバシーや個人情報の保護に対して会社がリスクを提示するのはある意味で誠実なやり方ではある。今の中国の政策では個人情報保護の保証とかアレだしリスクを提示しておくのは正しいやり方だろう。
問題は他に余計なこと、国外では大きな問題になることを、めんどくさいと思ったのか問題にならないと思ったのかは分からないがリスク提示せずにやっちゃったことだろうな。

規約に関してはそれ以外にやりようがないだろう。
ただアンチチートツールに関しては中国国内に慣れ過ぎていたのかもしれない。私は中国国内なら批判や炎上はあっても、ここまで大事にはならないと思ったしね。



とまぁ、こんな感じで。
何とも言えない微妙な空気が漂っていました。

当ブログにいらっしゃる方々はイロイロと思い当たることも多いかと思いますが、近年の中国社会は様々な分野で管理監視が厳しくなっており数年前の感覚ではもう通じなくなっているという話もあります。

これに関しては中国国内でずっと暮らしていると
「そういうものだ」
と慣れてしまうといった所もあるようですが、その感覚をそのまま中国国外に持ってきて驚いたり問題になったりといった話もちらほらと聞こえてきます。

国外サービスを展開する中国国産のコンテンツも中国市場に展開する外国産コンテンツも、内容や管理など基本的なサービスの部分で中国と外国のどちらにどれだけ寄せるのか、現地での作品展開の際にはどう調整するのかというのは常について回る問題です

この辺りに関して近年の中国市場における管理監視の厳格化によってどんどん難しい所が出てきているそうで、中国市場に入ってくる方だけでなく中国から外国に出ていく際の問題も目立つようになってきています。

以前から中国の事情に慣れていない新規ユーザーの獲得を狙う際には「中国だから」ということで許容してもらえずに反発や批判が出ることはちょくちょくありましたが、近年のイロイロな環境の変化でそういった問題もどんどん厳しくなっている模様です。


とりあえず、こんな所で。
例によってツッコミ&情報提供お待ちしております。
百元籠羊
十数年の中国生活をとりあえず終えて帰国。のんべんだらりと生息中。
中国でのエネルギー源は刀削麺と煎餅果子(中華クレープ)でした。最近は日本でも刀削麺の美味しいお店が増えてきて嬉しいです。

中国に広まっちゃった日本のオタク文化や、中国のオタクな若者達に関する質問、更には当ブログへのネタ提供にツッコミなど大歓迎でございます。

コメントに書くのは何だというのでしたら、baiyuanlongyang「at」gmail.com (「at」を@にかえてください)の方にメールを送ってくださいませ。
このブログのまとめ+αな本 「オタ中国人の憂鬱 怒れる中国人を脱力させる日本の萌え力」 が出ています。
ちなみに「中國宅宅的憂鬱:日本萌力,平息中國人的怒氣」というタイトルで中国語繁体字版も出ております。 こちらの記事で書籍内容についての簡単な紹介をさせていただきました。
「日・韓・中 トンデモ本の世界」で、中国オタク事情に関するコラムを2本書かせていただきました。

ブログではまとめたり詳しく書いたりするのが難しい内容を書く機会をいただけたのはとても有難かったですし、トンデモ本シリーズなので読者層も濃いということで「ある程度濃い方向で書いてもOK」と、昔出したブログのまとめ本よりもツッコんだ内容を書けたのも楽しかったです。
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日本からだと存在そのものを疑われる事も有った北京の漫画喫茶B3は現地の制度変更や地価高騰の影響で伝説の彼方の存在となってしまいましたが、中の老板は相変わらず活発に動いてらっしゃいます。このブログもここのコンテンツの一つということになっている・・・のかしらん?

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