ありがたいことに
「日本の有名な漫画家の中国での評価のされ方、伝わり方はどのような感じなのか?すごいと認識されている漫画家は誰なのか?」
といった質問をいただいておりましたが、先日ちょうど良さそうなネタを教えていただきましたので今回はそれについてを。
そんな訳で以下に中国のソッチ系のサイトで行われていた
「複数の大成功作品がある作家は」
といったことなどに関するやり取りを例によって私のイイカゲンな訳で紹介させていただきます。
二つ以上の大成功作品がある作家を知りたい。漫画家に多いのだろうけどラノベ作家など別ジャンルも出来れば知りたい。もちろん一般向けではなく、二次元系で!
有名になっている監督の場合、普通に複数の成功作品があるもんじゃないか?映画じゃなく二次元のアニメだけに限っても。
それはちょっと違う。
いわゆる名監督だとそうでもないんだけど「作家」ということになると案外多くはないんだよ。基本的に個人による連載作品、長編の作品だからというのもあるだろうし、商業的に長期間続けるというのも影響しているのだろう。
映画だと少なくないけど、長編マンガとかになるとかなり少なくなるよね。
長編というからには何年も続くわけだし、才能も体力も使い果たしてしまうのかも。だから大成功させた作品の後に打ち切り作品が繰り出されても仕方が無い……のかもしれない。
なるほど、だから作家と大成功した作品いうことになるわけか。テーマは把握した。
例えば冨樫義博みたいな感じか。「幽☆遊☆白書」と「HUNTER×HUNTER」の二作品が大成功。個人的には「レベルE」もだが、これは少しマイナーかな……
そうそう、そんな感じで。
俺も「レベルE」大好きだし成功した作品だと思っているけど「幽☆遊☆白書」や「HUNTER×HUNTER」と同格の大成功というのはちょっと難しいと思う。
この手の話題だとすぐに出てくるのは鳥山明や井上雄彦。
あだち充は絵柄の特徴の無さや作風の幅の無さからオタクの評価は低いけど、大成功級の作品を複数出して、現在もそれなり以上に成功している作品を出しているスゴイ漫画家だと私は思っている。
ずっと活動しているというなら高橋留美子も。
私は「犬夜叉」から入ったけど、世代ごとに異なる影響を受けた高橋留美子作品というのがあるのは考えてみればトンデモナイ。
俺がすぐに思いついたのは冨樫義博鳥山明井上雄彦といった辺りだろうか。やはり少年マンガ系が多くなるな。
一昔前の漫画家は連載期間がそんなに長くないし、今の尾田や岸本のように一つの作品を連載してずっと食っていくみたいなことは少ないんじゃないかな。
例えば車田正美や原哲夫といった辺りは大当たりの作品が複数ある。荒木飛呂彦の作品スタイルは今だと珍しくないが、前世紀だと珍しい。
その時代の漫画家なら北条司も……
CLAMPは生産力の高さも含めてスゴイと思う。
こういう作家って批判はされるけど代わりがいない、影響が大きいからもし出現していなかったら現在の二次元界隈がどうなったか予想し難くなるレベルだ。
大場つぐみと小畑健。
小畑健は他に別の原作者と組んでの「ヒカルの碁」もある。
少年マンガ系ではあるが主流からやや外れる所で大成功をしている荒川弘のような存在は漫画界だと珍しいのでは。
マンガの場合はやはりアニメ化も一つの判断基準になるだろうな。
アニメ化されていないマンガは良い作品でも知名度や商業的な成功がそこそこのレベルにとどまってしまう。
アニメ化は一つの基準だとは思うけど、深夜アニメ程度だと微妙では。そこで覇権クラスになって続編が出続けるくらいじゃないと。
それとすぐには思いつかないが、規模によっては実写化というのもあるのでは。
複数の大成功作品というなら一昔前の漫画家を探せば結構いる。
例えば青年向けなら藤島康介、高田裕三とかね。
みんな「名探偵コナン」のイメージが強過ぎるからこういう話題の時に意識しないけど、青山剛昌はコナンの前に「YAIBA」が大当たりしている。しかもバトル系で推理系とはまったく別の題材。
それから同世代だと椎名高志や藤田和日郎もこの話題に入るレベルだと思う。
青年向け作品では人気の凄さは実感しにくいけど、複数メディアの展開を見ると明らかに大成功している作品というのもある。
福本伸行や浦沢直樹とかは実写化も含めて非常に大きな成功をおさめている。
この話題のレベルなのか判断に迷うので聞きたいんだが、幸村誠ってどう?
「ヴィンランド・サガ」「プラネテス」といった知名度の高い作品はあるんだが。
良い作品だけどさすがに商業的な成功の度合いが相対的に小さい……というレベルでは。
一般層、ライトなファンもたくさんいるような人気作品を複数出しているというのも基準の一つになるんじゃないかと。その場合、アニメ化の他に実写化の大成功も判断材料になりそう。
もっと昔になると藤子不二雄、更に昔だと手塚治虫?
そこまで遡ると説明不要になってくるな。多くの作品を大成功させたから今の時代にも名前が残っているわけだし。
そう言えばついでに聞きたいんだけど藤子不二雄が話題に出る時に関係者として話題になることもある石ノ森章太郎ってどうなの?
仮面ライダーの原作者だというのを知っているくらいで、実は作品を読んだことが無い……
石ノ森章太郎は普通に藤子不二雄と同レベルの漫画家。ただ昔だったから新鮮に受け取れた作品というのも多いので現代の感覚で見ても面白い、共感できる作品は少ないかもしれない。影響という意味では非常に大きいんだけどね。
石ノ森章太郎は才能では手塚治虫が本気で嫉妬して嫌がらせしたレベルで、同世代の漫画家の中では誰もが認める天才だった。藤子不二雄もその才能を羨んでいた。
ただ既に言われているように、現代では石ノ森章太郎作品に直接触れる機会は少ない。原作のクレジットに名前が載る作品である仮面ライダーや戦隊シリーズに触れる機会は多いんだが。
まだ出ていないのだと永井豪は?
作品の人気も二次元界への影響も極大。
永井豪も直接触れる機会が少ないよね。
そう言えば永井豪は石ノ森章太郎のアシスタントだったらしい。
羽海野チカが出ていないぞ。
羽海野チカは納得。
最近評判が良い漫画家だと藤本タツキってどうだろう?「チェンソーマン」の他に「ファイアパンチ」も評価が高い成功した作品扱いだけど。
いや、さすがにまだアニメ化されていないレベルだと大成功判定は厳しいだろう。
ゲームでも良ければ奈須きのこ、竜騎士07、それから虚淵玄辺りじゃないか。
きのこはこの場合どうなんだろう?同じ世界観で出しているから同一シリーズを書き続けているような気もする。もちろん面白いし成功しているのは間違いないんだけど。あと竜騎士07は「うみねこ」が大成功というには疑問が残る。
ゲーム系なら丸戸史明じゃないか?
エロゲーでは「ホワイトアルバム2」などで大成功して、ラノベでも「冴えない彼女の育てかた」が成功している。
丸戸史明は私も大好きな作家だけど、鳥山明、高橋留美子のような存在として考えるとちょっと弱いかもな……虚淵玄、奈須きのこは明らかに界隈を飛び出しているレベルだから異論は無いが。
エロゲー界隈は知名度の高いクリエイターがたくさんいるけど、大成功の基準がどうもハッキリしないな。他にパッと思いついたのは麻枝准、田中ロミオ、卑影ムラサキ、TADAといった所だけど……
エロゲーに関しては庭用移植作品や、一般向けの展開があるかといった辺りからも判断する方が良さそう。評価や影響力、成功の基準が独特なジャンルだから。
ラノベ作家だとどうなんだろう?
自分の買った作品とかを思い出して見ると川原礫、伏見つかさ、葵せきな、平坂読、丸戸史明といった辺りがこの話題に入りそうに思えてくるんだが。
私はそれに加えて三雲岳斗や鴨志田一、細音啓とかも加えたいが、一般的に考えて大成功かと言われると……うーむ
ラノベも良い意味でファン界隈を飛び出るような作品が大成功だろう。ラノベは少年マンガに比べるとそういう作品を出す作家、それも複数の作品を……というのは難しいかもしれない。
ラノベは巻数が多いから人気が高い売り上げがたくさんと単純に見ることはできないのが難しいな……「続くだけの人気はある」程度になってしまうこともある。
とりあえず「ソードアート・オンライン」と「アクセル・ワールド」のある川原礫クラスなら大成功と見てもいいんじゃないか?
ネタ扱いされがちだけど伏見つかさは複数作品を大成功させた作家と見て問題ないだろう。アニメ化をはじめ他のメディアへの展開も活発だった。
ラノベで古い世代だと田中芳樹を挙げておく。
「今の時代のラノベ」扱いするのに異論のある人もいるとは聞くが、少なくとも二次元系ではあるだろう。
とまぁ、こんな感じで。
中国オタク的に意識されている有名作品、成功していると認識されている作品の名前がイロイロと出ていました。
今回挙がっているクリエイターの傾向からは現在の中国オタク界隈で知名度が高く評判の良い作家や作品、中国で意識されている日本のアニメやマンガのジャンルやメディアといった事情も見えてきそうなのが興味深いですね。
とりあえず、こんな所で。
例によってツッコミ&情報提供お待ちしております。
「日本の有名な漫画家の中国での評価のされ方、伝わり方はどのような感じなのか?すごいと認識されている漫画家は誰なのか?」
といった質問をいただいておりましたが、先日ちょうど良さそうなネタを教えていただきましたので今回はそれについてを。
そんな訳で以下に中国のソッチ系のサイトで行われていた
「複数の大成功作品がある作家は」
といったことなどに関するやり取りを例によって私のイイカゲンな訳で紹介させていただきます。
二つ以上の大成功作品がある作家を知りたい。漫画家に多いのだろうけどラノベ作家など別ジャンルも出来れば知りたい。もちろん一般向けではなく、二次元系で!
有名になっている監督の場合、普通に複数の成功作品があるもんじゃないか?映画じゃなく二次元のアニメだけに限っても。
それはちょっと違う。
いわゆる名監督だとそうでもないんだけど「作家」ということになると案外多くはないんだよ。基本的に個人による連載作品、長編の作品だからというのもあるだろうし、商業的に長期間続けるというのも影響しているのだろう。
映画だと少なくないけど、長編マンガとかになるとかなり少なくなるよね。
長編というからには何年も続くわけだし、才能も体力も使い果たしてしまうのかも。だから大成功させた作品の後に打ち切り作品が繰り出されても仕方が無い……のかもしれない。
なるほど、だから作家と大成功した作品いうことになるわけか。テーマは把握した。
例えば冨樫義博みたいな感じか。「幽☆遊☆白書」と「HUNTER×HUNTER」の二作品が大成功。個人的には「レベルE」もだが、これは少しマイナーかな……
そうそう、そんな感じで。
俺も「レベルE」大好きだし成功した作品だと思っているけど「幽☆遊☆白書」や「HUNTER×HUNTER」と同格の大成功というのはちょっと難しいと思う。
この手の話題だとすぐに出てくるのは鳥山明や井上雄彦。
あだち充は絵柄の特徴の無さや作風の幅の無さからオタクの評価は低いけど、大成功級の作品を複数出して、現在もそれなり以上に成功している作品を出しているスゴイ漫画家だと私は思っている。
ずっと活動しているというなら高橋留美子も。
私は「犬夜叉」から入ったけど、世代ごとに異なる影響を受けた高橋留美子作品というのがあるのは考えてみればトンデモナイ。
俺がすぐに思いついたのは冨樫義博鳥山明井上雄彦といった辺りだろうか。やはり少年マンガ系が多くなるな。
一昔前の漫画家は連載期間がそんなに長くないし、今の尾田や岸本のように一つの作品を連載してずっと食っていくみたいなことは少ないんじゃないかな。
例えば車田正美や原哲夫といった辺りは大当たりの作品が複数ある。荒木飛呂彦の作品スタイルは今だと珍しくないが、前世紀だと珍しい。
その時代の漫画家なら北条司も……
CLAMPは生産力の高さも含めてスゴイと思う。
こういう作家って批判はされるけど代わりがいない、影響が大きいからもし出現していなかったら現在の二次元界隈がどうなったか予想し難くなるレベルだ。
大場つぐみと小畑健。
小畑健は他に別の原作者と組んでの「ヒカルの碁」もある。
少年マンガ系ではあるが主流からやや外れる所で大成功をしている荒川弘のような存在は漫画界だと珍しいのでは。
マンガの場合はやはりアニメ化も一つの判断基準になるだろうな。
アニメ化されていないマンガは良い作品でも知名度や商業的な成功がそこそこのレベルにとどまってしまう。
アニメ化は一つの基準だとは思うけど、深夜アニメ程度だと微妙では。そこで覇権クラスになって続編が出続けるくらいじゃないと。
それとすぐには思いつかないが、規模によっては実写化というのもあるのでは。
複数の大成功作品というなら一昔前の漫画家を探せば結構いる。
例えば青年向けなら藤島康介、高田裕三とかね。
みんな「名探偵コナン」のイメージが強過ぎるからこういう話題の時に意識しないけど、青山剛昌はコナンの前に「YAIBA」が大当たりしている。しかもバトル系で推理系とはまったく別の題材。
それから同世代だと椎名高志や藤田和日郎もこの話題に入るレベルだと思う。
青年向け作品では人気の凄さは実感しにくいけど、複数メディアの展開を見ると明らかに大成功している作品というのもある。
福本伸行や浦沢直樹とかは実写化も含めて非常に大きな成功をおさめている。
この話題のレベルなのか判断に迷うので聞きたいんだが、幸村誠ってどう?
「ヴィンランド・サガ」「プラネテス」といった知名度の高い作品はあるんだが。
良い作品だけどさすがに商業的な成功の度合いが相対的に小さい……というレベルでは。
一般層、ライトなファンもたくさんいるような人気作品を複数出しているというのも基準の一つになるんじゃないかと。その場合、アニメ化の他に実写化の大成功も判断材料になりそう。
もっと昔になると藤子不二雄、更に昔だと手塚治虫?
そこまで遡ると説明不要になってくるな。多くの作品を大成功させたから今の時代にも名前が残っているわけだし。
そう言えばついでに聞きたいんだけど藤子不二雄が話題に出る時に関係者として話題になることもある石ノ森章太郎ってどうなの?
仮面ライダーの原作者だというのを知っているくらいで、実は作品を読んだことが無い……
石ノ森章太郎は普通に藤子不二雄と同レベルの漫画家。ただ昔だったから新鮮に受け取れた作品というのも多いので現代の感覚で見ても面白い、共感できる作品は少ないかもしれない。影響という意味では非常に大きいんだけどね。
石ノ森章太郎は才能では手塚治虫が本気で嫉妬して嫌がらせしたレベルで、同世代の漫画家の中では誰もが認める天才だった。藤子不二雄もその才能を羨んでいた。
ただ既に言われているように、現代では石ノ森章太郎作品に直接触れる機会は少ない。原作のクレジットに名前が載る作品である仮面ライダーや戦隊シリーズに触れる機会は多いんだが。
まだ出ていないのだと永井豪は?
作品の人気も二次元界への影響も極大。
永井豪も直接触れる機会が少ないよね。
そう言えば永井豪は石ノ森章太郎のアシスタントだったらしい。
羽海野チカが出ていないぞ。
羽海野チカは納得。
最近評判が良い漫画家だと藤本タツキってどうだろう?「チェンソーマン」の他に「ファイアパンチ」も評価が高い成功した作品扱いだけど。
いや、さすがにまだアニメ化されていないレベルだと大成功判定は厳しいだろう。
ゲームでも良ければ奈須きのこ、竜騎士07、それから虚淵玄辺りじゃないか。
きのこはこの場合どうなんだろう?同じ世界観で出しているから同一シリーズを書き続けているような気もする。もちろん面白いし成功しているのは間違いないんだけど。あと竜騎士07は「うみねこ」が大成功というには疑問が残る。
ゲーム系なら丸戸史明じゃないか?
エロゲーでは「ホワイトアルバム2」などで大成功して、ラノベでも「冴えない彼女の育てかた」が成功している。
丸戸史明は私も大好きな作家だけど、鳥山明、高橋留美子のような存在として考えるとちょっと弱いかもな……虚淵玄、奈須きのこは明らかに界隈を飛び出しているレベルだから異論は無いが。
エロゲー界隈は知名度の高いクリエイターがたくさんいるけど、大成功の基準がどうもハッキリしないな。他にパッと思いついたのは麻枝准、田中ロミオ、卑影ムラサキ、TADAといった所だけど……
エロゲーに関しては庭用移植作品や、一般向けの展開があるかといった辺りからも判断する方が良さそう。評価や影響力、成功の基準が独特なジャンルだから。
ラノベ作家だとどうなんだろう?
自分の買った作品とかを思い出して見ると川原礫、伏見つかさ、葵せきな、平坂読、丸戸史明といった辺りがこの話題に入りそうに思えてくるんだが。
私はそれに加えて三雲岳斗や鴨志田一、細音啓とかも加えたいが、一般的に考えて大成功かと言われると……うーむ
ラノベも良い意味でファン界隈を飛び出るような作品が大成功だろう。ラノベは少年マンガに比べるとそういう作品を出す作家、それも複数の作品を……というのは難しいかもしれない。
ラノベは巻数が多いから人気が高い売り上げがたくさんと単純に見ることはできないのが難しいな……「続くだけの人気はある」程度になってしまうこともある。
とりあえず「ソードアート・オンライン」と「アクセル・ワールド」のある川原礫クラスなら大成功と見てもいいんじゃないか?
ネタ扱いされがちだけど伏見つかさは複数作品を大成功させた作家と見て問題ないだろう。アニメ化をはじめ他のメディアへの展開も活発だった。
ラノベで古い世代だと田中芳樹を挙げておく。
「今の時代のラノベ」扱いするのに異論のある人もいるとは聞くが、少なくとも二次元系ではあるだろう。
とまぁ、こんな感じで。
中国オタク的に意識されている有名作品、成功していると認識されている作品の名前がイロイロと出ていました。
今回挙がっているクリエイターの傾向からは現在の中国オタク界隈で知名度が高く評判の良い作家や作品、中国で意識されている日本のアニメやマンガのジャンルやメディアといった事情も見えてきそうなのが興味深いですね。
とりあえず、こんな所で。
例によってツッコミ&情報提供お待ちしております。