「日中文化交流」と書いてオタ活動と読む

記憶が薄れる前に書いておこうと、北京において行った「文化交流」という名のオタク活動やその方面のネタを適当に綴っております。

2021年08月

中国オタク「皆が批判する日本の『勇者』だが、その描写や設定に関して納得できる良いと感じられる作品ってあるの?」

ありがたいことにネタのタレコミをいただきましたので今回はそれについてを。

最近は日本のいわゆるなろう系的な異世界転移、転生系作品がアニメやマンガなどを通じて中国オタク界隈にかなり入っていますが、そういった作品は日本産のファンタジー世界、剣と魔法そして勇者の存在する世界観の作品も多いことから
「中国オタク史上、かつてないほど日本産の『勇者』が目に付く状況」
といった見方もできるそうです。

しかし中国本土ではいわゆる「勇者」の概念や扱いに関してピンと来ない部分も多いらしく、何かと疑問が出たりツッコミの対象になったりしているそうです。

中国のソッチ系のサイトではそういった方向の話題として
「納得できる、良いと感じられる勇者の出る作品」
といったことなどに関するやり取りが行われていましたので、以下に例によって私のイイカゲンな訳で紹介させていただきます。


皆が批判する日本の「勇者」だが、その勇者の描写や設定に関して納得できる良いと感じられる作品ってあるの?たまにあの作品の勇者の設定は良かった的な話も聞くのだが。

それならばまず、皆大好きなのは「ランス」だろう。
あれは納得している人ばかりだ。

ランス世界観における勇者はみんな評価しているし、面白い作品に出てくる面白い勇者像が無いわけではないな。
ラノベ批判と似たようなネタかも。面白い物、楽しめる物はある。

でも作品と違って「勇者」に関して納得できるシステムやキャラの扱いがあまり無いかも……

俺にとっては「ガオガイガー」くらいしか勇者と認められるキャラはいない!

他に評価が高いのは「勇者互助組合 交流型掲示板」じゃないか。

それもあったね。
システムを皮肉に解釈するとかネタにするみたいなのは評価が高い気がする。

勇者になって俺TUEEEEEはやはりダメか

だろうね。天に選ばれた、伝説の勇者みたいなテンプレは嫌われる。
チートするにしても好みや納得できる背景設定は必要だから。

日本の作品に出てくる勇者って、アメコミ的なヒーローじゃない独特な存在だ。設定に関しても曖昧というか童話的なものにしているから考え出すと矛盾が気になって来るんだよね。

「勇者」に関しては例えば「六花の勇者」のように英雄的なキャラの称号として扱われることもあるにはあるけど、やはり独特な存在だよなあ

そこまで難しく考えないで良いと思う。日本のラノベを見ていくと、勇者は職業の一種だ。ゲーム的な意味合いで理解するのが良いんじゃないかな?
ヒーローユニットのクラスが「勇者」で、日本系だと武士や巫女と似たようなカテゴリ。ただし希少性は非常に高く世界唯一の存在であることも多い。

極論で言えば村人や商人といった職業みたいなものだよな

基本的にはその国で人気、定番となっているRPGの主人公だと思えば良いんじゃないかと。日本が勇者ならウチの国は侠客系……大侠だろう。
だからウチの感覚で見ると引っかかる部分も多い。日本の勇者ほどじゃないがアメコミのヒーローに対してもウチの国の人間は引っかかりを覚えるわけだしね。

昔読んだ「魔王倒したし帰るか」が良かった。上でも言われているが自分はJRPGのお約束部分を皮肉に解釈するのが好みなのかも。

「勇者互助組合 交流型掲示板」は掲示板形式で様々な異世界と様々な種類の勇者を描写して独特な交流を行って見せる作品だが、その中で勇者の黒歴史も混じった経歴やそれに対するツッコミなどのネタを通じて勇者という存在についてや勇者になったことによる苦悩が浮き彫りになってくるのが面白い。

そこは同意。
ただそういう分析が既に行われているから、後は俺TUEEEEEをする主人公が踏み台にするような装置になっていってしまったのかも。

「まおゆう魔王勇者」とかも勇者と世界観の分析としては面白かったよ。ただ文章がやたらと長い上に区切りが独特で少々ハードルが高い。

要素を中心に見ていくと日本式ファンタジーと勇者もそこまで特殊なものではないんだけどね。例えば天に選ばれるというのはアーサー王物語的なテンプレとも言えるわけで。

だからfateが流行ったのか!まぁ自分は詳しくは知らないんだが
日本の作品の「勇者」は偉業を達成する過程、これから苦難というか冒険に立ち向かう或いは現在進行形で冒険しているというのが多いような?偉業を達成して勇者と称されるみたいなのはやはり珍しいし、いわゆる「英雄」とは違うよね。

多くの人が引っかかっているのは、いきなり勇者だ!特別な存在だ!魔王を倒せ!!になることなんじゃないかな。
クエストを幾つもクリアして名声を得て、その後に王国の援助のもと魔王だかドラゴンだかを倒すクエストに出るというなら分かるんだが。

それに関してはほぼ「ドラゴンクエスト」が悪いと言える。
ドラゴンクエストが日本の作品において「勇者」を職業として扱うことを決定付けた。シリーズに共通するのがプレイヤーが操作する主人公が「勇者」でその勇者は天に選ばれた存在として扱われる。

昔のゲームだったら簡単に「そういうもの」だと考えられたけど、世界観を意識させられる別の媒体の作品、それも最近の作品だと厳しいよね。

ドラクエと勇者の関係については正確にはドラクエ3からだね。
ちなみにドラクエシリーズも1と2は勇者の末裔が主人公で勇者という扱いではない。

ドラクエも天に選ばれし勇者が主人公という作品の割合はそこまで高くないんだが影響力が強大な人気ナンバリング作品が天に選ばれし勇者が主人公の作品だからね。
その影響を受けた人間が作品を書いてイメージが蓄積されていったのが今の日本の二次元ファンタジーということなのでは。

最近のドラクエでは勇者は称号じゃなくて、特殊な条件で転職できる職業で雷撃など独自の今日スキルがあるといった扱いかな?
どちらにしろ、勇者に関してはドラクエ発のイメージが広まって 職業と身分の合わさった独特の存在になっていると思われる。

日本ではなぜ勇者が好まれるのかという愚痴だか批判だかな話はよく出ているけど、近頃の作品は傲慢な勇者をゴミ職業やゴミスキル持ち(という評価をされている世界観だが実は強スキルというのはよくある)が倒すという展開が多いし、日本でも天に選ばれた勇者は嫌われていると見てもいいのでは。

その見方には同意。
勇者という特別な職業と身分がある種の既得権益やチートと見做され、それに溺れる人間を倒すのが爽快感につながるんだろう
チートを倒すのに別のチートを持って来るのはツッコミたくなるが、それだけ勇者というチートの存在感が強いとも言えそう。

とは言え、単純にやられ役としての勇者もあんまり納得できる存在じゃないからね。敵としての格、倒した時の爽快感がちょっと。

ああいうのは日本人なら印象が違うんだろうか……

話を戻すが日本の二次元の勇者に関しては九井諒子の短編に出てきたように、舞台装置含む設定としてなら良いと思う。

定番のイメージ自体は広まっているから、それを活用して驚かせてくるのは面白いし歓迎。私は「Helck」みたいな勇者ネタは大好き。

既に出ているけど、「ランス」の勇者の設定は本当に私の好みだ。
私はランス10で初めて知ったけど、ターンごとに表示される人類の死亡比率とそれに直結した勇者の能力解放とか設定もそれを活かす演出もよく考えたもんだと感心した。

一応、ランスの世界だと「10」になる前はまだドラクエ的な普通の勇者という雰囲気だったんだけどね。「10」の状況がえぐ過ぎるがその中で力を発揮して結局世界システムに翻弄されるだけの勇者という存在は特に強い印象を与えてくる。もちろんゲームの障害としての存在感も合わせてだけどね!

あまり勇者関係の批判が出ないということなら「結城友奈」シリーズはどうだろう?

自分はあそこまでいくと今度は逆方向のご都合主義に思えてちょっと厳しいかな。
勇者設定に納得がいかないことは必ずしも鬱展開が見たい勇者を否定するのが見たいというわけではないので。

「結城友奈」は近年のオタク向け魔法少女の亜流という印象の方が強い。

「葬送のフリーレン」はどうかな?
私はああいう世界観紹介メインの話の方が良いのかも。勇者はキャラよりも舞台装置的なもので。

私も「葬送のフリーレン」の勇者なら好みというか、勇者関係をテーマにした作品では一番好きかも。キャラクターがややテンプレ的な所はあるけど冒険の後日談というありそうであまり無いタイプの話が良い。こういうのをもっとたくさん見たい。

「葬送のフリーレン」の勇者って実は伝説の剣が抜けなかったというのも良いよね。魔王を倒せば偽物本物関係ないというスタンスの、偉業を果たしたキャラなら納得できるし勇者という身分の使い方としても好意的に見れる。

ドラクエの影響だと思うのだが……私はドラクエなら「ビルダーズ2」が大好きでそっちのイメージが強いから、ドラクエ系勇者と言われても完全に納得はできていない。もちろんネタになっている勇者像に合ってはいるんだけど、合わない部分もそれなりに思い付いてね。

勇者って能力的にはパラディンや武士の上位、強化版のクラスなことが多いんだけど社会的な地位や特別扱いが伴うから混乱するんだよ。
王子様がお姫様を助けるストーリーの王子様ポジションみたいになっているような気もするが……うーむ。

日本の作品の勇者って成長することが前提の職業だからね。既に功績のある英雄とはそこが違うし日本の作品には少年主人公が存在するのと共通する部分もある。
だから成長する描写が無いと記号感が強くなり過ぎるのでは。



とまぁ、こんな感じで。
中国オタクの面々の好みや感じているモヤモヤのようなものが出ていました。

この辺りに関しては、中国本土で日本のRPGが本格的に意識されるようになったのはPS以降だったことから現在の勇者のイメージを構築したFC〜SFCのドラクエをプレイした経験や意識する機会があまりなかったという事情も影響している模様です。

ちなみにこのネタを教えてくれた方からも
「日本の作品の勇者の元ネタがドラゴンクエストだという知識は中国にも広まっているのですが、具体的にどうなのかという段階になると個人ごとの認識の振れ幅が大きくなります」

「再アニメ化された『ダイの大冒険』でも勇者扱いで出てくるのは偽物の勇者やアバン先生でダイは勇者というよりも少年マンガの主人公という印象が強いかもしれません」

「私自身も身近な所で遊ぶ機会のあるドラゴンクエストの勇者とラノベに出てくる勇者には何らかの違いがあるように感じられて戸惑っていたこともあります」

といった話がありましたので、日本で蓄積されてネタにされる勇者のイメージについて、中国オタク界隈ではいまだに混乱する部分もあるようです。

とりあえず、こんな所で。
例によってツッコミ&情報提供お待ちしております。


中国オタク「日本の作品の『勇者』って英語ならなんて言うんだ?漢字そのままで何となく使っていたが、自分の認識に自信が無い」

中国オタク「グルメ系ではないのに食事シーンが良い、多い作品ってどんなのがあるかな?」

ありがたいことに食べ物関係のネタをまた教えていただいたので今回はそれについてを。

近年の中国ではグルメ関係が注目されるようになり、ネット上でも美食関係の話題やマウント合戦が目立つようになっているそうですが、中国オタク界隈でもその流れは同じで美食関係の話題は何かとスレが伸びやすくグルメがメインテーマな作品に限らず、アニメやマンガに出てくる食事のシーンが話題になったりするそうです。

そんな訳で以下に中国のソッチ系のサイトで行われていた
「グルメ系ではないのに食事シーンが良い、多い作品」
といったことなどに関するやり取りを、例によって私のイイカゲンな訳で紹介させていただきます。


グルメ系ではないのに食事シーンが良い、多い作品ってどんなのがあるかな?
食事シーンが多いとかでも構わないから教えてほしい。よく考えてみたら「ドラえもん」のように美食がテーマではないはずの作品の方が「美味しそう」ということですぐに思い出せてしまってね……

分かる。ドラえもんに出てくる食べ物は妙に美味しそうで、大人になってから食べた本物になんとなく裏切られた気分になることも多い……

最近だと「ウマ娘」とか?
古典的な大食いとお腹の膨れ方演出で逆に面白い。

そういうことなら「ゴールデンカムイ」だ!
ヒンナヒンナ

「ゴールデンカムイ」はネタとして見てしまうようなのが多いけど、普通に食べてみたいと思うようなのも混じっているからなんだか困る。

「ゆるキャン△」はグルメ系……ではないよな?行った先で飯食ってばかりだが。

この話題で思い付いたが俺が判断に迷っているのは「姫様“拷問”の時間です」だな。
まぁタイトルに拷問とついているからたぶん美食がテーマではないだろう!

美食メインではない作品だな?では「異種族レビュアーズ」だ!!
この作品は性欲がメインだが毎回の出発点になる酒場での飲み食いもかなり良い感じだったね。あのファンタジー世界には住んでみたくなる。色んな意味で!

「メイドインアビス」の食事はあの粘着性と合わさった表現が不思議とおいしそうに感じられる。

「エヴァ」とかは?食事シーンもかなり出て来るけど

食事シーンの多さなら「バキ」はどうだろう。
ただし美味しそうと感じるかについては個人差がある。良くも悪くも印象には残るのは間違いないんだけどね。

「ドラゴンボール」で天下一武道会の前後に発生する大食いシーンはとてもウマそうに見えたな……

「ドラゴンボール」で思い付いたけど「トリコ」は?俺はグルメ系よりもドラゴンボール系が近いように思う。

そっち方面なら自分は「ONEPIECE」のカタクリのドーナツかなあ

グルメ系作品ではなくても食事シーンのアピールがある作品って意外に多いよね。食事や料理が中心になるエピソードとか、レストランや喫茶店が舞台になるエピソードとか。
個人的には「銀の匙」がそういうのを強く感じさせられたな。

あとは日常描写の一環とかね。その場合に出てくる食い物が日常的なものだったりするから、ヘタな美食よりも食いたいという欲望が刺激される。
個人的には晩飯食った後に見る「ACCA」が危険だった。パンが食いたくなって……

「ACCA」はトーストがかなり危険。
食い物関係に注目すると、パン屋の背景も多かったし仕事中に食うおやつも多い作品だったな。

私は「3月のライオン」と「ハチミツとクローバー」で。
でもハチミツとクローバーのサンドイッチは実際に試さない方がいいんだろうなあと思っている。

やった人の話によると作品のビジュアルを再現するとほぼハチミツ味だから食えなくはないらしい。特別美味くもないらしいが。

ジブリ作品はどれも食事シーンが印象的で美味しそう

森薫作品の料理は妙に印象的なのがある。こういうのって画力がやはり重要だよね。

画力は確かに大事だけれど、シチュエーションや見せ方の部分も大きいかと。
スレ主も書いているように藤子不二雄作品は昔の子供向きの絵でもいまだに食事シーンに引き付けられる。

近頃読んだ作品だと「辺境の老騎士」が良かった。恐らく意図して食事シーンを作品の魅力としてアピールしている。
ファンタジー世界で現地の食事を美味しそうに描写するのって作品に没入させる上でかなり有効な手段なのではないかと思う。もちろん「辺境の老騎士」のように上手くやらないと白けてしまうというリスクもあるのだろうけど。

「中間管理録トネガワ」は食事ネタ面白いし食べたいと思わされた。その後に始まった別の外伝「1日外出録ハンチョウ」も。
しかし「カイジ」の外伝作品はどれもこれも飯ネタ中心になっていくのは、日本だと飯ネタが特に人気になりやすいということなんだろうか。
近年はウチの国でも美食系の作品や話題は活発だがさすがに日本ほどじゃない。

子供向けというか、子供もターゲットになっている作品の食事はかなりそそられるのがある。ドラえもん以外ではクレヨンしんちゃんでもハラが減って来る食事シーンに結構な頻度でぶつかる。

子供向けの作品の方が「健康」だからね!
真面目な話、美食系作品には美食の表現にエロ描写を入れて強調する作品が少なくないのはどうなのかと……

エロまでいかなくても美食が中心だと描写がインフレするし、そういう強調描写が共感できなくてさめることはあるよね。その作品の美食表現が合うかどうかは極めて大きな問題だ。
グルメ系以外の作品はそういうのが無いから逆に普通に美味しそうだと良い印象が残るのでは。

なんとなく同意できるな。「食戟のソーマ」以前か以後かは知らないけどあの辺りから食欲と性欲を一緒に表現したがる作品が目立つようになってきた気が……

なるほど。ところで飯よりも主に酒だが「ぐらんぶる」はどうだい?脱ぐけどそれは美食のせいではない、酒のせいだ!
私は飲み会や酒に良い経験なんか無いはずなのに、妙に飲んで騒ぎたくなった。

いざ考えてみるとグルメ系作品という定義の境界線が曖昧な作品がかなりあるな。
例えば「ダンジョン飯」のように食事をメインテーマにしているけど実は古典寄りなファンタジー世界観な作品もあるし。

「けいおん!」のようにグルメ系ではなく日常系(或いは日常シーンの多い作品)でメインキャラに食いしん坊、大食いキャラがいる作品は安定している。

同感だ。私は「プリコネR」を挙げてみよう。

ここまで読んで気付いたが……キャベツとアニメの話じゃないのか

キャベツは二次元でネタになり過ぎたせいで近頃はキャベツ作画は逆に手を抜かなくなっているらしい
それとキャベツに限らず食事や料理シーンは話題になって注目されるからか、料理だけ妙に作画レベルが上がる作品もある。



とまぁ、こんな感じで。
中国オタク界隈に刺さっていると思われる食事シーンのある作品がイロイロと出ていました。

それから今回の記事を書いている時にふと思いついたのですが、いわゆる「飯テロ」的な言葉って中国オタク用語或いは中国のネットスラングにはあるのでしょうかね。
たぶん普通に「テロ」を意味する「恐怖主義」「恐怖活動」みたいなことを書いてしまったらネットの検閲に引っかかりそうですし。詳しいことを知っている方がいらっしゃいましたら教えてください。

とりあえず、こんな所で。
例によってツッコミ&情報提供お待ちしております。

追記:ブログの記事を書いてから追加で情報が来ました。ネットスラングとしては「深夜投毒」という言葉があるそうです。ただ日本の飯テロほど広い範囲で肯定的な語感で使われる言葉ではないという説明もありました。


中国オタク「あの宇宙の法則を乱す栗まんじゅうが提供されてしまうのか」

中国オタク「特撮でウチの国で賛否両論或いは否定的な評価の多い作品だけど自分は好きだという作品について語ろう」

一昔前の中国オタク界隈では特撮作品に関して中国のテレビでずっと放映されていた昭和ウルトラマンのイメージなどから「特撮=子供だまし」とされがちで、「オタクが見る価値のあるものではない」という扱いも珍しくありませんでした。

しかし近年は「仮面ライダーエグゼイド」や「ウルトラマンZ」といった中国にも刺さった人気作品が出ていることから、中国オタク界隈における特撮の注目度は上昇中だそうです。

その辺りに関してありがたいことに
「今の中国オタク界隈で好みが分かれるような特撮作品は何があるか?」
といった質問をいただいておりましたが、先日ちょうど良さそうなネタを教えていただきましたので今回はそれについてを。

そんな訳で以下に中国のソッチ系のサイトで行われていた
「否定されがちだけど自分は好きな作品」
といったことなどに関するやり取りを、例によって私のイイカゲンな訳で紹介させていただきます。


特撮でウチの国で賛否両論或いは否定的な評価の多い作品だけど自分は好きだという作品について語ろう。
近年急速に特撮ファンが増えてきて作品の受け止められ方もよく分からなくなってきたから皆の話を教えてほしい。

作品の評価とは別に好きな人が多い特撮ですぐに思い出すのは「仮面ライダーカブト」だね。キャラクターは魅力的なんだがストーリーのせいで……

同意。カブトの前半は私も大好き。

カブトはカッコいいんだけどストーリーが……という感じで惜しい作品扱いされることも多いし全否定されるタイプではないんじゃないかな。

批判の方が明らかに多いのは「仮面ライダーゴースト」とかだよ。確かに雑な作品だ。でも私は好き。
自分が初めてきっちり見た仮面ライダーという補正がかかっているのは否定できないが設定もわりと好みでね。ライダーに詳しい人からすると設定でも拒否感が出るようだが……

「ゴースト」はライダー見ている人からは嫌われている印象あるね。「ディケイド」や「カブト」のようにキャラは好き、みたいな話はあまり出ないかも。でもアクションシーンはたまに評価しているのは見かける。

賛否両論なら「フォーゼ」はどうだろう?熱血学園モノで変な作風を嫌う声もあるけど俺は一気に見る程楽しめた。

「フォーゼ」は評価高いはずだよ。批判するのは大体が設定とデザインだけ知っていて実際に見ていない人じゃないか?

私にとってはこのネタだと「ウルトラマンR/B」が該当する。
あのストーリーの進み方、能力の発揮の過程はリアリティがあって良いと思ったしコメディ要素が混じる所も好みだった。

「ルーブ」は確かに問題点も多いけど自分も楽しめたし好きな方のウルトラマンだね。ただ知り合いに薦めるのは躊躇してしまう。

その気持ちは理解できる。家庭が重要な要素になるヒーロー物はウチの国のオタクは好きじゃないというか、話題にし難いというか……

最初に見て引き込まれるシーンにぶつかってしまったので「ウルトラマンジード」は嫌いになれない。話のロジックがダメとか言われるけど、個別の部分は好みなんだよね。

「ウルトラマンジード」は印象的なシーンがあるし、ゼロが好きなら見ていられるかもしれないがシリーズ全体を見て評価するような人からはあまり良く言われない印象がある。必要な知識や感情が狭すぎるのかも。

「ウルトラマンギンガ」が学生主人公の青春学園モノという設定や作品の空気がかなり好みだった。某所で二次創作SSも書いていた。

「ギンガ」辺りからの数作品は玩具販売アピールが嫌悪されまくっていた時期だからね。オタクの間でのイメージが子供だまし以上に悪いとも言える。作品自体は結構見れる所はあるし、私も嫌いじゃないんだが当時はそんなこと言える雰囲気じゃなかったよ。

仮面ライダーだと「キバ」が評価微妙だけど好きな人もそれなりに見かける作品という印象だな

「響鬼」も。ライダーは終わり方が微妙だからダメな作品扱いされることが多いけど、そこを気にしなければ良い出来の作品もそれなりにあると思う。

「仮面ライダービルド」はどうだろう?
批判の声もよく見かけるが。

「ビルド」は評価が高くファンも多い「エグゼイド」と比べるとやや落ちるが、ライダーの中では良い評価のほうじゃないか?

「ビルド」はTV版までは良かったんだがその後で賛否両論というか、評価が極端に分かれた感があるな。一応エグゼイド、ビルドでウチの国のオタクがライダーを見るようになった、特撮ジャンルの評価を確かなものにしたという功績はあると思うんだが。

私は「ゼロワン」が好き。評価ぼろぼろでウチの国の特撮ファンがライダーからウルトラマンに大量に流れてしまったが……

「ゼロワン」はストーリー微妙だけど戦闘シーンや特殊効果は良いんだよね。

この際だから言ってみるけど私は「仮面ライダー鎧武」が好きなんだがなぜこんなに嫌われているのかが分からん。ストーリーの流れも別にロジックがくるっているわけでもないのに。

「鎧武」はブドウのあいつが嫌われているのが目立つけどキャラクターが意図的に問題のある性格設定になっているし話もどんどん悪い方向に転がっていくから好みと合わない人が多いんじゃないかな。
虚淵玄やニトロプラスの作風とウチの国の特撮ファンの好みは違ったということなのかもね。井上敏樹はまだ好き嫌い分かれるし高評価な部分もあるんだが……

まだ出ていないのだと「仮面ライダーウィザード」かな……薄い作品だと言われるのも分かるが、私はウィザードのカッコよさが好き。

バトルシーンやパンチの扱いとか俺もウィザード好きだよ。あと一話完結で区切りがつく方が好みなのでそこもウィザードを評価している。普通に楽しめた作品だから巷で言われるほど悪くは無いと思っている。

特撮の戦隊シリーズはどう?あまり悪い評価は聞かない印象だけど。

戦隊シリーズはこっちで見ている人間が少ないから語れるような人はみんな好意的になっているような気もする。

戦隊に関しては好きな人しか見ないから評価高めってのはあるよな
普通の怪獣映画だと、どうなるんだろう?

怪獣映画だとガメラの評価が比較的高かったような……

ガメラは樋口真嗣関係でウチの国では比較的間口が広そう。

昭和シリーズは大体否定的というか、子供だましでバッサリ切られるけど「子供の頃に見たから自分は好き」なことが多いんじゃないかな。

まぁ国内ではティガ以前のウルトラマンは子供向けの代名詞だからどれも評価は良くないだろうね。価値を見出す形で評価している声はあるがじゃあ普通に見て面白いのか?と聞かれると。

ツッコミ入れながら見たり、キャラだけ目的で見られるようになって再評価のケースもあるな。「レオ」なんかはそれが顕著だろう。

そういう方向だと「レッドマン」は?

あれは最初からネタ方向で広まったから、否定的な評価とはちょっと違うような……

昭和の特撮に関しては子供向け要素が強いとか雑な作り方が目に見えるとかで評価は落ちるが、たまにそれが妙な味になることがあるんだよね

なんとも言えないくだらなさ、でも俺は大好きみたいになるのは分かる
そういうのを当時の日本社会に仕事で作っている大人が存在したというのも妙な味につながる



とまぁ、こんな感じで。
近頃の中国オタク界隈で比較的よく出る特撮作品の名前やそれに関する評価などイロイロな話が出ていました。

ちなみにこのネタを教えてくれた方からは
「中国ではストーリーのロジック、特に終盤のまとめ方が悪いと評価はかなり下がります」
「あまり知られていない、見ている人が少ない特撮作品は話題にならないので批判の声が目に付くような作品であっても、実はある程度のレベルの人気は獲得している、動画サイトでも大きめの再生数になっているケースが珍しくありません」
「特にウルトラマンはオタク以外の視聴者が多いので、オタクの評価はあてにならない気もします!」
といった話もありましたし、中国における日本の特撮作品の人気に関しては独自の事情がまだまだありそうですね。

とりあえず、こんな所で。
例によってツッコミ&情報提供お待ちしております。

8/27修正:タイトルなど一部で「特撮」の文字が抜けておりました。ご指摘ありがとうございます。

中国オタク「リメイク版月姫の中国語版はなぜ出ないのだろうか?最近は中国語対応も多いからてっきり出るものだと思っていたのに……」

いよいよリメイク版「月姫」

の発売前日となりましたがどうにも本当に発売されるという実感がわいてきません。予約もして仕事の調整もして準備は可能な限り整えてはいるのですが……

それはさておき、リメイク版の月姫に関しては中国オタク界隈でも何かと注目されているそうで、ありがたいことにそれに関するネタのタレコミや質問をいただいておりますので今回はそれについてを。

中国オタク界隈でも「月姫」に関しては話題になっているそうですが内容だけでなく作品の周辺事情についての話題もイロイロとあるそうです。またその中には
「中国語版は出るのか?中国語に対応するのか?」
というものもあったそうです。

近頃はsteamや家庭用ゲーム機でも中国語対応が珍しくなくなっていますし、中国オタク界隈でも中国語版がどうこうという話題はあまり見かけなくなっていたそうなのですが、「月姫」は久々に中国語版の有無に関してちょっとした話題になっているのだとか。

そんな訳で以下に中国のソッチ系のサイトで行われていた
「リメイク版月姫の中国語版は出るのか」
といったことなどに関するやり取りを、例によって私のイイカゲンな訳で紹介させていただきます。


リメイク版月姫の中国語版はなぜ出ないのだろうか?最近は中国語対応も多いからてっきり出るものだと思っていたのに……

中国語対応しないだけで炎上させられるsteamのゲームじゃないからね。中国市場はとりあえず気にしないで良い。

なぜ中国語版を出さないんだよ……型月の方針が理解できない。
今は18禁ゲームにだって公式中国語版が出ているのに、月姫リメイクは一般向けだろ?中国市場がいらないのかよ?

あそこはそこまで金儲けに積極的ではないから中国市場狙いの動きも鈍そう。

FGOのガチャを見ると金儲けに積極的ではないなんて言えないだろ!

あっちはアニプレックスが関わっての企画だからね。
爆死してもいい採算度外視ってわけじゃないだろうけど、そんな状態でもTYPE-MOON側による金儲けよりも好きなことやりたいことを優先しているのがそこかしこで見受けられるからな……ディライトワークスと組んでいるのもTYPE-MOON側の要求を通せる、主導できるからだという話が出ているし。

発売日やあまり間を置かずに中国語対応できるゲームは中国語向けの開発環境が整っている所だろうけどそういうのができる日本のゲーム会社はセガ、ファルコム、バンダイナムコ、コーエーテクモくらいじゃないか?
「月姫」は発売がアニプレで開発は型月本体だから無理だろう。あるとしたら他の会社が移植や外国語対応版の権利獲得とかになってからじゃないか?

「中国市場」を理由に期待したり要求したりするのは間違いだよ
二次元系が広がったのと中国語版FGOのせいで自分達が大勢力だと勘違いしている人もいるけど、一般向けコンテンツと比べたらまだまだ小規模だしFateじゃなくて月姫だしテキスト系AVGだし

そもそも、月姫の需要が中国市場にどれだけあるのかと。
近頃は中国のユーザーは口だけで金出さないし、少しでも金出したらなんでも要求して良いと考えて炎上させるせいで日本のコンテンツが中国市場から離れはじめているんだが

仮に中国語版が出るとしてもすぐには出ないだろう。月姫はテキストの量が多過ぎるんだよ。それにテキストも全部順番通りに出てくるとは限らないし修正入ってやり直しもあるだろうから翻訳を計画通りに進められるとは限らない。
TYPE-MOON自身には中国語版を翻訳、制作する能力は無いだろうしアニプレックスがどう動くかだ。気長に待つべし。

正直に言わせてもらうと「シュタインズ・ゲート」は公式で中国語版あったしFGOもあるから「月姫」はもっと期待できると思っていた。

「シュタインズ・ゲート」は背景が特殊。「Memories Off」シリーズの中国語版が昔からあったしね。

「Ever17」も十数年前に普通に中国版出てたよな。確か正規版で。

「Memories Off」は開発が中国にアウトソーシングしているのもあったし中国語版の正規版権がかなり早い時期にこっちに来ていたはず。
たぶん5pb.や MAGES.になっても関係は続いていたんじゃないかな?「シュタインズ・ゲート」の中国語版が出る流れもなんとなく分かる。

それに対して型月はゲームとしてはFGOが実質最初の公式中国語版か?
ファンサブの中国語化パッチはあったけど、本体のノベルゲーの方はなかなかきちんとしたのが出なかった記憶がある。

かなり昔の話なので記憶が怪しいけどFateの中文化については各グループが翻訳着手を宣言していつの間にか挫折、いつの間にか続報とアップデート予定が消えるみたいなのも多かったね
さすがに今では全ルート揃っているとは言われているが、クオリティはいまいち信用しきれない

型月作品はファンサブでも翻訳作業が長引いていつの間にか流行が終わって古い作品扱いになる、熱意も落ちて自然消滅、完全翻訳に至らなかった……みたいなのが少なくない。EXTRAやCCCの中文化パッチもいまだに制作進行中みたいな状態だし……一応それなりに見れるレベルのはあるし、あらすじや設定はネットで見れるんだけど、どこまできちんと把握されているのかは俺も正直よく分からん。

旧版の月姫も中文化はあるし某所の動画で見れるけど、きのこの文体に苦戦しているのもなんとなく分かるからね……あとEXTRAは私も脚本買ったけど分厚さに驚いた。

公式でやるとなるとクオリティも重要。そしてきのこの文章や型月の世界観をきちんと訳すのは難しい。更に純粋にテキストの量が多い。
いずれ出るかもしれないが同時発売は無理だろう。

月姫に関してはファンサブ界隈で中文化宣言する所は出ていないようだし、日本語版は公式に期待しているが……

やはりテキストの量がネックなのでは。速さを競うアニメのファンサブ字幕のイメージで勘違いしている人も少なくないのかもしれないけど、娯楽コンテンツの翻訳ってまともにやったらそれなりに時間がかかる。

私は単純にテキストがギリギリまで完成しなかったから翻訳の時間が無かっただけだと思っている。新型コロナの影響だってあるだろうしね。

コロナ関係無くは無いだろうけど、単純に今年はきのこが忙し過ぎるんだよ。
月姫リメイクだけでなく本人担当のFGOの第二部第六章が重なっているし第二部第六章のテキストの量は実質文庫本4冊でゲームの1ルートどころじゃない。しかもFGOは常に監修業務がついてまわる。
型月のゲームって結局はきのこがテキスト書かないと動かない。最初から世界各国向け多言語でスケジュールを組む大手のゲーム会社とは違うんだよ。

やはりまずは日本語版が予定通りに出せるかだったのでは。

でも普通に考えて中国語版を出さなければ中国市場は獲れないだろうに……型月ファンは昔からずっといるし中国のファンも少なくない。それなのに重視されないとはな。

データとしてハッキリしているがテキスト系AVGってそんなに売れないから日本国内でさえ利益はあまり期待できない。中国市場というあやふやな場所ならなおさらだ。結局は売上とその後の動向を見るしかない。本気で遊びたいなら日本語を学ぶのが確実というレベル。

初動で出すのを要求するのは無理だって。
テキストが月姫より少ない(それでも一般的な基準では十分多い)「ランス10」の中国語版が出るまで何年かかったと思う?体制が整った後の「ドーナドーナ」だって半年遅れたんだぞ?

リメイク版の新キャストはかなり早い段階で決まっていたようだが、テキストが全部で来ていたわけではないだろうからね。
FGO関係のきのこの話題から垣間見える所でも、月姫のテキストはかなりタイトなスケジュールで執筆されていたようだから普通に翻訳の時間足りてなさそう。

近頃はsteamとかで最初から中国語版対応になっているのに慣れ過ぎて忘れているのかもしれないが、日本のゲームの中国語版って大体は数か月〜1年遅れだからな。1年経っても情報が出ないならばともかく、さすがにまだ嘆くのは早い。

売れるかも分からないから公式中文版がすぐに出る事は無いだろうしね。収益上げるのが容易なソシャゲのFGOとは違う。
日本の家庭用ノベルゲーは10万売れればヒットだし中国語版の市場はそれより更に小さい。翻訳だけでなく広報活動など様々なコストがかかるからそう簡単にはいかないよ。

Fateと関係するということなら中国国内でもかなり売れると思うんだけど。

そうは言っても、今ウチの国で月姫が注目されている理由で一番大きいのはFGOとのコラボがあるのか、実装されるキャラは誰かとかだろ?ゲーム本体にまでどれだけの人間が手を出すか……

過去のウチの国のネットショップでも「魔法使いの夜」や「Fate/stay night [Realta Nua]」が中国語版無しというのを考慮しても大して売れていなかったし中国語版の需要を期待できるとは思えん。
アニプレックスが関わっているしアニメ化などの企画も動いているだろうから中国語版が全く考慮されていないとは思わないが、最初から多方面向けの冒険はしないだろう。

ここまで出ている他に、単純な問題としてCEROのZ指定だから18禁というのが考えられる。
エロゲー的なエロは無いけど残酷な描写で18禁だから各国向けの調整なしで日本国外に売るのは難しいだろう。

なるほど。それは無視できない部分だな。
問題が起こったらめんどくさいし月姫の規模だとまずは日本国内だけになるか……

EXTELLAは繁体字字幕にも対応したし別に中国市場を切り捨てているわけではないと思うよ。型月の体力や開発力、関係各所の調整能力的にすぐに何でもできるわけではないといった話だろう。気長に待っていればいいさ。

Switchの「衛宮さんちの今日のごはん」は中国語対応しているしな。
あとPC版は海賊版の問題もあるからまずは家庭用ゲーム機、それも日本向けで出すといった理由もありそうだ。

「月姫」が何かと難しいのは分かるし仕方ない。とりあえず9月末発売の「メルティブラッド」の方は最初から中国語版対応もあるし、それだけでもありがたいよ。
格闘ゲームだし「月姫」よりは何かと容易に展開できるということなんだろうね。



とまぁ、こんな感じで。
現在の中国オタク界隈から見たTYPE-MOON関係の認識や、日本のゲームの中国語版対応についてのイメージなどイロイロな話が出ていました。

何はともあれ明日は「月姫」の発売日、しばらくはそちらをメインで遊ぶことになりそうです。プレイ時間的にさすがにネタバレを気にしてのネット巡回縮小はしてられませんが当面は動きが何かと鈍くなりそうです。艦これのイベントも始まってしまいましたし時間が……

とりあえず、こんな所で。
例によってツッコミ&情報提供お待ちしております。

中国オタク「ずっと日本の声優の名前って本名だと思っていたんだが実は全部芸名だって本当!?」

ありがたいことにネタのタレコミをいただきましたので今回はそれについてを。
中国でも日本のアニメをチェックする際には声優情報を重視する層が存在するそうですし、
中国オタク界隈では日本の声優関係は何かと話題になっています。
しかし中国オタクの面々が把握している日本の声優事情に関する情報は個人差がかなり大きいといった傾向もあるのだとか。

これについては日本の声優を本格的に追いかけるにはやはり一定以上の日本語能力が必要となることや、アニメ以外で直接声優関係のコンテンツに触れる機会が中国では日本に比べると格段に少ないといった事情も影響しているようです。
またそういった背景があるので、日本の声優関係の話題では時折食い違いが発生することもあるとのことです。

中国のソッチ系のサイトでは
「日本の声優と芸名」
といったことなどに関するやり取りが行われていたので、以下に例によって私のイイカゲンな訳で紹介させていただきます。


私はずっと日本の声優の名前って本名だと思っていたんだが実は全部芸名だって本当!?

いや待て、さすがに日本人でM・A・Oなんて実名はいないだろ!

M・A・Oに関しては女優出身だから別枠だと思っていたんだよ……

お前そこまで知っていてなぜ芸名と本名の関係について知らんのだ。
それはともかく、声優は芸名で活動している人もいれば本名で活動している人もいる。あと普通の芸能人と比べて芸名で活動している割合は低いと聞いたことがある。

明らかに芸名っぽいのは分かるだろうに。

でも日本人の名前ってウチの国の感覚だと変わった名前やトンデモナイ、スゴイ名前も普通にあるからね。芸名と本名を区別できるか俺も自信は無い!

声優で芸名を使っている人はたくさんいるけど、実際にいるような名前を使っているからすぐには分からないよ。
ウチの国で有名な女性声優、例えば水樹奈々や堀江由衣とか芸名だと言われなければわからない名前ばかりだ。

日本の声優の芸名って普通の日本人の名前と同じ姓+名の組み合わせな上に人名に使う漢字のセンスが日本独特のものもあるから一見しての判断が難しい
中国の芸名を見た日本人の感覚もそんなもんなんだろうけど

例えば内田真礼のように芸名っぽいのに本名な声優もいるし、結局は調べてみないと分からないよね。

なんとなく分かるような所はあるけどな。例えば松岡禎丞のようになんとなくダサい感じの名前は本名だろうみたいに。

松岡禎丞は日本人の感覚だと珍しい漢字の組み合わせと読みだから逆に本名だと分かるらしいな。芸名にするならそんな読みにくい覚えにくい名前は使わないだろうと。

高橋李依も本名だってね。「李」をあえて名前の部分に使っているからてっきり芸名だと思っていた。

芸名を使うのは仕事で目立つため、イメージを作るため、それからプライベートとの区別のためといった辺りかな。本名非公開とか、曖昧にしているケースもあるし本当に人それぞれなんだろうね。

日本の声優の芸名に関しては、正しく読まれにくい、覚えてもらいにくい、あとカワイイ名前じゃないとかだろう。

ウチの国の芸能界も芸名使っているのは少なくないし欧米の俳優を見ても珍しくないしどこの国もそんな感じかと。あと芸名はだいたいがその国の言葉で言いやすい名前が多い傾向がある。

基本的には声優の名前は「ちょっと良い感じに聴こえる」程度の変更や、ありふれた組み合わせの姓名だから芸名にするといった所だ。
もっとも日本の声優界には鈴村健一のようにありふれた本名のままで活動して大人気になっている声優もいるから芸名にするか本名にするかはそんなに拘っていないのでは?

こっちのイベントに呼ぶ際に手続きや公告文書関係で本名情報が流出する事件は度々発生しているが……あれって実はかなりごめんなさい案件じゃないかなあ……

雨宮天が芸名だろうと思ってはいたが実は天の方は本名だったのには驚いた。

雨宮天の名前に関しては読み方が日本語だとそれほど特殊ではないんだけどあてた漢字が特殊だというケースだろうね。

この際だから言ってしまうけど、私は声優が芸名というのを知るまで銀河万丈ってスゴイ名前だなあ日本人の銀河という姓もスゴイいがそこに万丈を組み合わせるなんて親御さんどういう気持ちでつけたのかなあとか思っていたぞ!

悠木碧は名前の方はそのままらしいね。あと本名の名字の方が中二っぽくて強そうで二次元的。しかし初期の役柄や声のイメージだと今の芸名にするのもなんとなく分かる。

声の質で思い出したが、私は速水奨が声の質で決めたんだろうなあ……と感じる良い芸名だと思った。本名と比べると明らかに芸名の方がしっくりくる。

ふつうの名前に感じられるけど日本の声優はほとんどが芸名だよ。本名でやっている声優はとても少ない。

とても少ないというのは違うかと。声優が本名で仕事している割合って恐らく私達が考えているよりも高いよ。ちょっと調べてみれば分かる。

組長こと杉田智和や中村悠一は本名だったな。

個人的な印象では女性声優は芸名で、男性声優は本名で活動している人が多い気がする。

ほうでん亭……先割れ……

それはよく似た別人という設定だから!!
でもそういう意味だと声優は芸名持ちの比率が一気に上がるかも?

山口勝平はどこでも山口勝平で活動しているけど芸名だな
私はこれを知った時、あまり突飛な名前ではないのに本名ではないのはちょっと意外だと感じた

日本語の発音は同じだけれど漢字が違ったり、かな文字になっていたりするタイプの芸名もあるね。

そうそう。中国語だと漢字になってしまうから情報が減るけど、原文表記がカタカナやひらがなの場合は芸名率が高い。読みやすさや日本語の語感によって印象を強める効果を狙ってのものだ。

日本の声優のほとんどが芸名というのはないね。
そういうことならばブリドカットセーラ恵美や武田羅梨沙多胡やファイルーズあいのように、日本人としては特異で実生活では少々呼びにくい、変換しにくいであろう名前をそのまま使うことはないはず。もちろん目立つという狙いもあるだろうけど、利便性だけで考えると現代の環境ではそれ以外のマイナスが大きい。

ちゃんと調べたわけじゃないけど、日本では古い世代の方が芸名は多いんじゃないかな?

俺は逆に古い世代の方が本名が多くて、今の若い声優は芸名がとても多いと思っているんだが……

うーむ、どうなんだろう。
古い世代だと舞台や芸人から流れてくる人が多いから習慣的に芸名を使うことが多いと考えていたんだが。

俺は近年声優のアイドル化が進行しているし芸名の声優は一時期よりかなり増えているんじゃないかと推測している。きちんと調べたわけではないからあくまで俺の勝手な印象だけどね!

古い世代でも例えば古谷徹は本名だしやはり本名率は低くないのでは。

期待の超大型新人蒼月昇について。
こういうのを見ると日本の声優業界は芸名については軽く考えているというかある種の方便で使われている所もあるんだろうね。



とまぁ、こんな感じで。
現在の中国の感覚や、中国オタク界隈における日本の声優に関する認識が見て取れるような話も出ていました。

また今回のネタを教えてくれた方からは
「中国のオタクで声優を本気で追いかけている人は日本語能力が高いですし日本の声優事情についてかなり詳しい傾向はあるのですが日本と比べると情報源が偏るので知識や認識についても偏りが発生していると思われます。マニアが集まってのやり取りでも、思わぬ所で認識のズレが判明して混乱が発生することもありますね」
といった話もありましたし、中国オタク界隈独自の日本の声優に関するイメージというのもイロイロとあるのでしょうね。

とりあえず、こんな所で。
例によってツッコミ&情報提供お待ちしております。

中国オタク「日本社会で争いの火種になるほど愛されているらしいプリンの扱いが不思議だ。ウチの国と比べて地位が高過ぎるように思う」

ありがたいことに食べ物ネタについてイロイロと教えていただいたので今回はそれについてを。

中国オタク界隈ではアニメやマンガの定番ネタがイロイロと話題になっていますが、その中には特定の食べ物が出てきたときに発生するお約束的な事件、特定のシチュエーションで出てくる特定の食べ物といったネタに関するものもあるそうです。

そんな訳で以下に中国のソッチ系のサイトで行われていた
「日本におけるプリンの扱い」
といったことなどに関するやり取りを、例によって私のイイカゲンな訳で紹介させていただきます。


日本社会で争いの火種になるほど愛されているらしいプリンの扱いが不思議だ。ウチの国と比べて地位が高過ぎるように思う。

冷蔵庫のプリンを食われたら戦争になるという伝説のアレか。
私も大好きってほどじゃないがそれなりに美味しいものだとは思う。でもさすがに二次元で見るような扱いにはならないかな。

二次元の萌えキャラの主食であるクレープと違って、争いの原因になることが多い

冷蔵庫にしまってある他人のプリンを食って戦いになるネタは定番だよね
あと日本人はみんなプリンが好きというのは本当なんだろうか?

あれって二次元に限った話ではないのが私も引っかかっている
実写とか社会ネタでも例えとして出てくるし、広告のネタにもなっていたような?

個人的に気になるのが、日本語でのプリンのおいしさに関する形容詞「ふわふわ」だな。自分の食った経験とはいまいち結び付かない……

恐らく「ラーメン」と同じで実際に日本のものを食べたら好みが分かれるのではないかと。
日本に行ったときに本場の「日式拉面」を食べたが一緒にいた人間でも脂っこ過ぎてダメだという人もいれば、中毒レベルでハマる人もいた。

ラーメンに関してはウチの国で改良……いや再改良?された方がおいしいという人もいるよね。プリンはどうなんだろう。いや、こっちでは改良されるほど出回っていないか?

「プリコネR」にも必殺技がプリン化の幽霊がいるよな
日本の二次元のプリン推しはちょっと異常にすら感じられる

私は日本の作品のプリンはアメリカやイギリスの作品で見かけるターキーみたいなもんだと考えているよ

俺は日本では冷蔵庫にプリンを入れる際に名前を書かなければならないというのは知っているぞ!家族であっても信用できないと!!

色んなシチュエーションで出てくるんだよね。カゼをひいたときにもプリンを食べるというのがあった。

二次元で出てくるプリンって、大体は限定版とかの高いプリンだというのも争いを強める原因になっている。でも探せば高くないのもあるはず。

こっちのスーパーとかでも売っていないわけじゃないが、あまり見かけない上に高いから食べようという気にはならないのだよな。

ウチの国だとプリンを売っている店はあんまり無いからな。日系のコンビニとかくらいしかすぐに思いつかない。

確かに私も思い付くのはローソンだな。

ウチの大学の食堂で一時期プリンを出していたことがある。結構な人気メニューで私も含めて毎日デザートに食べる学生もいた。そして太った。

プリンって自分で作る分には材料そんなに高くないし一人分の容器に入れるので扱いも楽だからね。食堂みたいな所のメニューには向いているのかも。

プリンはウチの国では甘すぎると感じる人が多いんじゃないかな
俺の知り合いは甘過ぎて頭痛がすると言っていた。

味の好み以前に食べたいと思ったときにすぐ手に入るわけじゃないからね。スイーツ屋にでもいかないと無い。
日本はかなりの密度で存在するコンビニの定番商品だしスーパーの甘いもの売り場にもたくさんの種類が置かれている。

この話に混ざって言うのはなんだが、不安になってきたので教えてくれ。
俺実は蛋撻もプリンも同じようなものだと思っていたんだけど違うの?

蛋撻(エッグタルト)はケーキの方だな。カスタードという共通するものはあるがプリンとは別物。

そういうことを言う人たまにいるしネタなのか本気なのか分からんが、食感が全然違うだろ……

プリンと言ってもイロイロあるし受け取り方も人それぞれだからなあ……ちなみに俺が買ってきたプリンを食ったオカンの感想
「エッグタルトの餡のところ?」

プリンはある所には普通にあるが、無い所も普通にある
中国でも地方や都市ごとの違いがあるし、こういうのって中国の感覚では……という扱いで語るのも難しいんだよね

そうだな。私は存在は知っているけどアニメ以外ではプリンを見る機会は無いまま今に至っている。

日本のプリンは美味しいし安いのから高いのもある。
あと普通に売っているのは3〜6個セットでファミリー向けを意識したものだ。日本の冷蔵庫のプリンは集団生活での話が多いので限定品の希少性以外にもプリンの個数割り当てが小競り合いから大戦争まで様々な火種になるわけだ。

プリンはそこそこ美味しいとは思うけど私は日本のスイーツなら大福の方が好きだなあ

プリンは日本原産じゃないぞ。イギリス原産だ。
天ぷらやラーメンみたいに随分と現地化しているようだが。

日本ならば茶碗蒸しの方が伝統的なものだし人気があると思うんだが……

プリンはスイーツだから茶わん蒸しとは扱いが違うよ。
日本では甘いものは人気になるし市場も大きい。あと茶わん蒸しって実は日本だと店で買うことは多くない。売られてはいるんだけど売り場の扱いや存在感はプリンと比較にならないほど小さい。

プリンってミルクティーのトッピングによくあるし、ウチの国でも口にする機会はわりと多くないか?

ミルクティーのは普通のプリンよりマンゴープリンの方が多い気もするし、二次元でよくあるプリンとはちょっと違うのでは……?

そう言えば日本では中華料理でもマンゴープリンがなぜか代表的なデザートだな……あと杏仁豆腐も販売する場所や扱い的にプリンに近いから人気になっている節が……

プリンは一応こっちのスーパーにも売ってはいるがそんなに人気無いよね。今はコンビニにもある。あとミルクティーのプリンとか、レストランで出しているスイーツのプリンとかそれなり以上に出会う機会はあると思うんだが。

スーパーで売っているようなのはプリンと言っていい物なのか。色と形はともかく食感が全然違う。実質ゼリーだろ、あれは。

ああいうお菓子みたいなプリンは買う気にならないよ。茶碗蒸しの方がまだ買うことが多い
国内で売っているプリンの多くは黄色いゼリーみたいな何かだ……日本料理店でさえそういうのでごまかしてくる所が多い……

日本でもプッチンプリンという昔から売っている有名商品はあんな感じのゼリーっぽいのだったはず。最近のコンビニスイーツとは別物扱いで人気はあるらしいよ。

私にとってプリンは食べる機会がそんなに無いし、あってもそこまで好みじゃないから選択肢に入らないな。ゼリーやアイスの方が好きだからそっちを食べる。
だから日本の家庭や共同生活で争う展開にあまり感情移入が出来ない。

私がプリン食わないのは、外の店で買うと高いからかなあ
手が出ないってわけではないけど、そこまで出すほどのものではないと

同感。ちょっと美味しいのを探すとかなり高くなるし、安いのだとゼリーもどきだからな。
国内で人気にならないのは値段の割高感も理由の一つだろう。同じ値段で別の甘い物を買った方が良いとなる。

こっちで売っているプリンは高過ぎるよね。
あの量と味で十何元もするのはコスパ悪過ぎ。

日本はスイーツショップ、コンビニ、スーパーの安売りとどの価格帯でもプリン売っているし100円以下の普通のプリンでも安くて美味しい。以前日本で仕事していた時は毎日の楽しみだったが、あれは太る。そして食べようと思っていたのを奪われていたら怒るのは理解できなくもない。

こっちの生活で考えると実感無いけど、日本の二次元のプリンの扱いは現代日本社会の嗜好がそのまま反映されていると見ていいかと。
日本ではデパートでもスーパーの食品売り場でもお土産売り場でも、スイーツコーナーがあればほぼプリンがあった。



とまぁ、こんな感じで。
現在の中国オタク界隈におけるプリンのイメージが実体験も含めてイロイロと出ていました。

私もプリンに限らず、スイーツ関係については度々日本と中国の微妙な違いを感じていますね。
これは個人的なものですが、中国人の方は男女問わず甘党が多い、仕事の際にお客さんを連れていく店やお土産なども甘いものがあると何かと使い勝手が良いといった印象もあるのですが、この辺りについて
「中国では日本のように安定して美味しいスイーツが手頃な値段で手軽な場所で売ってはいないので、日本で様々なスイーツに出会うと食べ過ぎてしまう」
「中国も探せば美味しいスイーツはある。しかし探す手間や値段を考えると……」
といった話を聞いたこともあります。

またこのネタを教えてくれた方とのやり取りでは
「中国では日常的な食事でデザートを食べる機会が日本ほど無い。レストランのセットメニューでデザートをつけて客単価を上げるようなことも日本と比べればかなり少ない」

「エッグタルトは中華料理だがカスタードが材料として使いまわしがきかない、オーブンを使うのが中華料理の一般的な設備や調理方法からは外れるのでやはり使いまわし的に難しい。だから普通の店ではあまり出てこないのかも?」

「小さいスイーツ店は味がすぐ劣化するんですよ……ちょっと人気になるとすぐ手抜きして材料費を削るので。街の洋菓子屋さんみたいなのは二次元の夢でしかありません」

「プリンに関しては冷蔵庫のプリンに関する怒りの他に、バケツプリンの浪漫もたぶん私はきちんと理解できていないと思います」

といった話も出てきましたし、スイーツに関する日中のズレは様々な所に潜んでいるのかもしれませんね。

とりあえず、こんな所で。
例によってツッコミ&情報提供お待ちしております。


中国オタク「冷蔵庫の中にある他人のプリンを食うのって日本ではどのくらい危険な行為なの?」

中国オタク「異世界転移系で転移先が比較的安全な作品を知りたい」「日本の二次元はぬるいように見えて殺意の高い世界が少なくないからな」

ありがたいことにネタのタレコミをいただきましたので今回はそれについてを。

日本の異世界転移転生系の作品は何かと手軽に楽しめるということもあってか、中国の方でも手堅い人気を獲得しやすいジャンルとなっている模様です。

また中国のネット小説では異世界に転移、転生する「穿越」が妄想ネタも含めて伝統のあるジャンルですから、日本の作品に関しても転移先の世界の生活環境、安全性などといった事情に関する考察で盛り上がったりするそうです。

そんな訳で以下に中国のソッチ系のサイトで行われていた
「異世界転移転生系作品で、転移先が比較的安全なのは?」
といったことなどに関するやり取りを、例によって私のイイカゲンな訳で紹介させていただきます。


異世界転移転生系作品で、転移先が比較的安全な世界の作品というのを知りたい。
平和で楽しいとまではいかなくても、チート無しでも安全、現地の常識があればやっていけそうな作品ってどんなのがあるかな

いざ考えてみると難しいな。
異世界ってチート能力で俺TUEEEEEするのが前提だから、基本的には危険な場所だし……

日本の二次元はぬるいように見えて殺意の高い世界が少なくないからな。
チート持ち主人公だから楽に見えるだけで。

日本はウチの国と違ってあまりハードな空気は歓迎されないのかね。
でも設定やバランスを考えると何気にハードどころかインフェルノになっていたりするような作品がそこかしこに……

日本の二次元系異世界は印象と違って実は殺意が高い傾向があるね。いや、ウチの国の作品の転移先が安全なわけでもないが。

日本の二次元の俺TUEEEEE系は個人とその周囲の環境視点が多いからね。上位存在や世界レベルではないから逆にえぐい印象になることもある。

現代社会ベースの異世界でも、チート的な特殊能力前提の世界なことが多いからな……
現代にダンジョンが出来たみたいな話だと日常的なインフラがやばいことになっていたりするし、伝奇系だと世界の危機が発生していたり日常生活で一般人が多数巻き込まれていたりするしで。

同人小説的にゲーム世界に転移するんなら安全なのもあるんだけどな……

個人的にはそういうのだと「ポケモン」とかが良いと感じるぜ!

「異世界はスマートフォンとともに。」はどうだい?主人公みたいにできればとても良い世界だよ!!

ネタというのを除いて考えると頭の悪いご都合主義的な世界ではチート無いと本当に厳しいのでは……

自分の知っている、転移転生的な要素のある作品だと「プリンセスコネクトRe:Dive」とかが比較的マシに思える。

あの世界、日常的に盗賊はいるし災害や魔物も発生するぞ?
日常生活や都市で行われるイベントにもテロリストや異常事態が頻発するし。

そこはほら、解決する人間が目にするものだから……日常的にモブやってる分には何とかなるのでは?

主人公ではない、モブ的な、本当の意味で平凡な人間向けに作られた異世界ってないからね。

こういう話題は主人公補正チート無しで考えてみるというのも面白いかも。
チート能力持っていても相性や不意打ちであっさり終わってしまいそうな世界も普通にあるからね。

私がこれまで見た中では「DOG DAYS」がかなり安全だったかな。特に最初の方のシリーズ。
戦争がスポーツ的な扱いで人が死なないからね。基本的には。

ファンタジー的な世界って大抵は生き残るだけで難しそうなバランスになっているからね。
そういう意味で見ていくと「異種族レビュアーズ」はかなり安全そう。もちろん普通に生きていく上での苦労はあるのだろうけど。

あの作品って転移者いたっけ?作者の膨大なネタ的にいそうな気はするが。
あと安全かと言われるとそうでもないような?主人公達はわりと強いからなんとかなっているだけだろう。

あの世界に異世界転移者がいるのは確定。異世界の技術や概念も入っているが、それで単純にチートできるような世界ではない。
あとレビュアーのメインキャラはわりと強いではなく、冒険者としては最上位クラスだったりするね。

「異種族レビュアーズ」の世界って厳しそうだけどファンタジー的なネタを逆手にとって社会制度をきっちり構築しているから平和に楽しむ上ではそれなりに良い選択かもしれない。

ファンタジー世界である以上、命の軽さは仕方ないからな。
「異種族レビュアーズ」の世界は部分的には現代社会よりも理想的に見えたりはする。あと風俗産業が成立していてそこの労働者(?)の権利もあるというのは異世界としては異質だ。ある意味では治安が良いなんてもんじゃない。

あっちの産業は治安の悪い場所では成立しないからね。実物が買えるのにエロ本を買うやつは少ない、「非合法的に」実物に手を出しても捕まるリスクが無いなら金を使う人間は少ないとなってしまう。
だから「異種族レビュアーズ」は実物だけでなくエロ本やエロ動画に金を出す人間が普通にいるというだけで実はトンデモナイ安全度の世界だとも言える。

「転スラ」はどうだっけ?私の中では比較的穏当な方という印象なんだけど。

わりとマシな方というのは確かだが、異世界人捕まえて使い潰すような所もあるから運が悪いと危険。
一般人、チート無しだとやはり難しいレベルでは。

ゴタゴタが無いということなら「本好きの下剋上」とかは如何でしょう?

安全というか人間の倫理的にはかなりマシだけど暗黒時代のヨーロッパレベルだし生きるのも生活するのも楽しいとか言ってられなそうなんだけど……

「本好きの下剋上」も結局は能力や人間関係に主人公補正はあるし、知識に関してもやはりチート部分は多いからね。

あの世界では平民ではどうにもならない部分が多過ぎるから、やはりチート無し、平民だと安全で楽しい生活というのには縁が無いだろう

そうだ、SCPの世界なんてどうかな?面白いし怖さを感じているヒマも、死んだことに気付くヒマもないよ!

あの世界だと、死ぬよりもヒドイ状態になる可能性も……

善人の多い世界観ならば良いと思うんだけど、チートを気分よく発揮するためにはクズなキャラやクズな社会制度、危険な敵が必要だからね。
トリップ系の作品はそこで難度上昇につながってしまう。

勇者が既に魔王を倒している、みたいな設定の世界だと楽かもね。そういう設定で緩めにチート能力を発揮する作品とか。
例えば「勇者召喚に巻き込まれたけど、異世界は平和でした」という作品がそんな感じだったはず。

祭りの主役が異世界召喚という設定のアレか。
変則的になるけど「異世界食堂」はどう?店の関係者になれるならば……

この話題を見て私が真っ先に思い付いたのは「このすば」なんだけど、ああいったギャグ系のノリの作品とかはどうだろう?

よりによって「このすば」か……あれはモブは生き残れないかなりシビアな世界だぞ?ギャグ補正とチート幸運と主人公補正があるから楽しい空気になっているだけで。

仮にモブ参加だった場合、序盤のデュラハンで既にどうしようもないということになったりするからね。カズマも復活できたけど序盤で繰り返し死んでる。

ギャグ系作品は、実はギャグが無ければどうしようもないみたいなバランスだったりするからな……

今の作品は異世界転移する以上チート前提だしチートで活躍できるバランスになるんだろうね。だからモブがなんとなく楽しめるような作品は厳しいということになる。



とまぁ、こんな感じで。
中国オタク的にも思い当たる作品、比較対象になるような作品がかなり増えているようでした。

ちなみにこのネタを教えてくれた方からは
「中国でもラノベの異世界転移や転生の作品に関しては世界観の矛盾やツッコミ所を気にしない方が良いという空気はありますが、人気の作品に関しては設定や世界観に関する知識が広まり考察が行われることも多いです」

「しかし中国のオタクには昔から作品の完成度、深さにこだわる人が少なくないので、雑な世界観とご都合主義で話が進む作品が大人気になってしまうとオタクからの批判が強くなってしまいますね……自分の評価する作品がそんな雑な作品よりも下になるというのが我慢できないという感情が爆発して雑な設定とそれによる矛盾が作品を批判する際の標的になります」

といった話もありました。


とりあえず、こんな所で。
例によってツッコミ&情報提供お待ちしております。

中国オタク「昔の特撮は金がかかっていたと聞くがどういう意味なんだろう?」

ありがたいことにネタのタレコミをいただきましたので今回はそれについてを。

ここ数年で中国では特撮作品に学生や社会人のファンが増え、中国オタク界隈でもライダーやウルトラマンの新作を追いかけたり、旧来の特撮を再評価したりといった動きが出ているそうです。
そして改めて昔の日本の特撮事情を調べているとイロイロな疑問が浮かんでくるそうですし、その疑問に関する質疑応答、考察などで盛り上がったりすることもあるのだとか。

中国のソッチ系のサイトではそういった話題の一つとして
「昔の特撮作品はお金がかかっていたという話の解釈」
といったことなどに関するやり取りが行われていたので、以下に例によって私のイイカゲンな訳で紹介させていただきます。


昔の特撮は金がかかっていたと聞くがどういう意味なんだろう?
今の特撮作品に予算が使われていないわけじゃないと思うんだが。

言ってみれば、昔は特撮作品の制作で金がかかる部分が非常に多かったとかだろうね。
昔は手作業でやらなければならない所が多かったから特撮的な映像を実現するためには何かと金がかかった。

背景を手配するとか作るのが大変だったとはよく聞くな。
昔の作品は全部手作りな背景ということも珍しくないし、よく見かける場所で常に戦うのも仕方が無いのだよ。

昔の作品は予算の使い方でやらかして終盤になると映像が予算不足で貧しくなるのが今よりも更に多かったという話は聞いたことがある

「クウガ」は第二話で燃やした教会を手作りしたせいで番組予算の半分が吹き飛んだらしい……

それはさすがに都市伝説的なネタだぞ。金かかったのは間違いないだろうが。

現代は便利になっているものが多いからね。デジタル系の作業だけでなく、撮影に使うスーツや各種小道具も進歩している。
90年代の頃でも昭和とはかなり違う、進歩していると言われていたが現代はその当時の実験的なものが実用化されているから更に低コストでできるものが増えているはず。

コストダウンだけでなく昔は日本経済の調子が良かったから金を気にせず作品を作れたってのもあるんじゃないか?

でも日本のバブル経済の時に特撮が絶好調だったわけではないような?特撮が盛り上がっていった90年代半ば以降の日本ってバブル崩壊後の不況時代だろ?

昔と今では作品を作る際の金銭感覚が違うというのは感じるけどね。予算の規模も、使う感覚も違いがあったのではないかと。

予算不足も失敗の原因だったという「ウルトラマンレオ」も最初の方の回は金かかっているのを感じるしな

レオは当時の日本社会の問題が直撃しちゃったらしいから……

これは恐らく今の中国の映像コンテンツ業界の感覚で見ると分かり難い問題だ。そろそろ怪しくなってきているとはいえ、大陸の映像コンテンツ業界は市場の大きさから潤沢な予算が使えるし、役者の出演料もうなぎのぼりだ。
その予算規模の感覚で今の日本の特撮の制作費を見ると意味が分からない少なさに思えるし、昔の予算を見ると今度は時代による物価の違いで正確な所が分からなくなる。

確かに「ウルトラマンティガ」の1話の制作費が3000万円だったというのは信じられない話に思えるね。そして今はそれより更に安くなっていると聞くし、どうやって作っているんだろうと不思議に思う。恐らく自分の感覚や理解がどこかでズレているのだろうけど。

まぁウチの国も莫大な制作費を宣伝しながら現場にはキャッシュがおりてこないから人材確保もできずに延期続出なんてのはありがちだけどな!
ただ今のウルトラマン制作チームは使える予算少なくて苦労しているのは間違いないらしい。

昔の特撮は金がかかる所は本当にかかったからね。
人件費、現実に準備して制作しなければいけないセットや小道具、それに加えて制作スケジュールによる納期からのコスト上昇だって発生する。

今の特撮が金をかけてないわけじゃないんだろうけど、昔は金をかけなければならない所がたくさんあり過ぎたとも言える。
恐らく「昔の特撮」というとこっちではティガ、昭和のウルトラマンやライダーを思い浮かべる人が多いだろうけど、古い映画の「ゴジラ」なんかも特撮カテゴリの代表的作品だ。そこまで遡ると金がかかるということの意味も分かりやすいのでは。

セットを作るのもそうだし、ミニチュア模型の制作もそうだし、爆発させるのもそうだよね。

爆発は金がかかるらしいからなあ
成龍(ジャッキー・チェン)も映画でしょっちゅう爆発させていたがそれにとても金がかかったと言っていたし

昔は変身するスーツや怪獣の着ぐるみという分かりやすい部分以外の金のかかり方がトンデモナイんだよ

他にも当時の映像技術での特殊効果、これがまた金がかかったはず。

必要な設備に加えてスキルをもった人間が昔は少なかったというのもあるだろうね。競争による価格低下も無かった。
それに現代のようにスキルもっているスタジオに外注でぶん投げるというのも難しい。こういうのを昔は自前で全部作らなければいかなかったというのもコストがかかった原因だ。

20世紀の特撮作品って実験的な技術を使いまくっていたし、金がかかったのも当たり前だよ。

最初の手探り状態の頃、経験が蓄積されていない頃ってのはどのジャンルもどのシリーズも金がかかるものだからね。
国産特撮の「鎧甲勇士」シリーズも第一部と最初の劇場版辺りまでは予算がかかり過ぎて親会社が危険になるというレベルだったなんて話がある。

今の環境と比べても昔の特撮は量と質の両方で単純に人件費がかさんでいるのは分かるからな……

全くだ。特撮ヒーローのスーツの制作コストが高い理由の一つが技術をもった人間の手作業による人件費だしね。
昔の特撮はそれ以外の部分もたくさん手作業でやらないといけなかったと考えれば予算が膨れ上がるのも容易に想像できるよ。

セットや装備には使いまわしができるものもあるんだけど、特撮は一回きりのも少なくないという普通の実写とは違った事情もあるぞ。

時代による環境の違いや技術の違いというのは間違いなくあるんだけど、ウルトラマンに関しては円谷内部の放漫経営の問題もあるのがな。

同意する。昔の特撮市場は一度当たれば非常に大きかったということなんだろうけど、ウルトラマンの歴史を追いかけると人気が出たら調子に乗って転落する展開が繰り返され過ぎだよ。
円谷内部については長期的な視点で経営戦略を実施できる人材がいなかったというか、一族経営で有能な人間が上にいなかったことがかなりあるようだからな。

ウルトラマンの版権問題とか調べると頭痛がしてくるよな。
それはともかく、今はCGや映像処理でなんとかなる部分がかなり増えたから作りやすくはなっているんだろう。もちろん初期投資や素材の作成は必要だし、クオリティを上げようとしたら上限は無くなるけど。

現代の環境では初期投資の後は何かと使いまわしができるってのは大きいよね。
一時期のウチの国のネットドラマの時代劇の多さも雑に使いまわせるセットや衣装が多かったというのが理由の一つだったわけで。

確かに特撮はそういう使いまわしが難しいな。考えてみれば……怪獣や怪人の再登場くらいか?

円谷のベテラン怪獣の死体再利用もだけど、東映の中古パーツ合体スーツもわりとスゴイことになってるよね。

古い作品のスーツや怪獣をバラバラにして他の作品に流用する魔改造はわりとよくあるんだよ……でもそれをやっちゃったから、その後の作品に出れなくなったヒーローや怪人もいるらしいというのが何とも切ない。まず目の前の作品を作らなければならないというのは理解できるんだが。

ウルトラマンの模型は基本的にどれも手作業のワンオフもので、戦いでぶっ壊されるビルも人力で手間暇かけて作られていたわけだからそりゃあ高コストになるし死んでバラバラになる怪獣も使い捨てだと考えるとやはり結構なコストがかかるわけだな。

怪獣は一回使って終わることも多いし原材料的に長期保存が難しくダメになりやすいといった問題もある(ヒーローショーで繰り返し使う物もあったようだが)
ウルトラファイトの新規撮影部分はそういう劣化も含めた予算不足の影響がそこかしこに見て取れる。最終回の怪獣死体置場では当時の保管状態も見ることができる。

そしてそれが更に進化していくとレッドマンになってしまうわけか……



とまぁ、こんな感じで。
現在の中国の感覚で想像しやすい所と想像しにくい所があるようでした。

ちなみにこのネタを教えてくれた方からは
「昔の特撮作品を取り巻く事情で当時の日本社会事情が関わる部分について把握するのは特に難しいです」
といった話もありました。
また他にも以前ウルトラマンレオ関係でオイルショックの影響や当時急上昇していたロボットアニメ人気の影響などが分かり難いといった質問をいただいたこともありますし、いざ中国から調べようとすると難しい部分もイロイロとあるようですね。

それから近頃の中国オタク界隈では「レッドマン」が知られるようになってきているらしく、中国でもカルト的な人気を獲得しつつあるという話も聞こえてきます。


とりあえず、こんな所で。
例によってツッコミ&情報提供お待ちしております。

中国オタク「良心的なソシャゲ運営とはいったい」「ウチの国で言うなら配布の多さ?」

ありがたいことにネタのタレコミをいただきましたので今回はそれについてを。

中国オタク界隈でもソシャゲ関係の話題はなにかと盛り上がったり炎上したり長めの更新待ちでぐだぐだな空気が漂ったりしているそうです。
特に近年はミリタリー擬人化系をはじめとする、いわゆる二次元系ソシャゲで中国国産の人気作品が幾つも出ていることもあってか飛び交う話題の量も増加しているようですし、ソシャゲという形態なのでゲームの内容だけでなく運営関連の話題も目立つようになっているのだとか。

中国のソッチ系のサイトではそんな話題の一つとして
「ソシャゲ運営を褒める際の良心的だという評価」
といったことなどに関するやり取りが行われていたので、以下に例によって私のイイカゲンな訳で紹介させていただきます。


一時期ソシャゲ運営を「良心的」と評価するのをたくさん見かけたけど、良心的なソシャゲ運営とはいったいなんだったのか

今でも言わないわけじゃないが、確かにちょっと前に妙に流行っていたよね……

分かりやすい所だと配布が多いゲームじゃないか?ウチの国の感覚だと特にね。
FGOみたいに数個しか石配らないようなのは良心的じゃないと判断されがち。

身も蓋も無いけどタダで良いのを配布するんじゃなくて、ガチャを回せる石をたくさん配布されるのが良心的だと評価されるのだろう。

でもそういう基準で考えるとウマ娘なんかはもっとヒドイということになるんだよな……これまでのサイゲームス系と比べて本当に配布が少ない。でもその質やバランスから良心的という評価はあった。

振り返って考えてみると、ウマ娘は当初無課金で楽しめるというイメージが強かったというのもあるんじゃないかな。しばらくやってみると無課金で楽しめる部分は多いが上を目指す場所に出ると課金、それも重課金しないと話にならないバランスだというのを実感できてしまうが。

ウマ娘は無課金を入り口に周回を走り続けさせれる、課金させられるというえげつないバランスは優秀だよ。よく考えられている。
ただ本気になると急に厳しくなるから、ついていけなくなっての脱落も増えている印象だ。さすが元ネタが賭博だけはあるな……

そもそもサイゲームス系のゲームはどれも良心的じゃない。
たまに話題として大きな配布するけど基本的に石を獲得する手段が無い。

こういうのって明確な基準が無いから一度負のイメージがつくと転がり落ちるのも速い。ただ良心的なイメージが消えたゲームがダメになるとは限らない。
ウマ娘はサイゲームス作品の中では特に配布石が少ないと思われるし初動の爆発的な人気は消えたが、なんだかんだでゲームとしての人気は保っている。

サイゲームス系ゲームだけで比較しても時代や環境で配布とガチャのバランスが違うからね。良心的という評価と配布の関係は何とも曖昧だ。

課金をどれだけ強いられているかという実感も影響するんじゃないかな

配布よりも課金で考えた場合、実は艦これがかなり良心的だということになるが全然良心的だと言われない。

艦これはジャンルを作った存在なのもあって昔から何かと叩かれているけど、課金面では本当に負担少ないよね。

良心的という評価には配布が大きく影響するけど、それでゲームを評価するのはどうなんだろう。私はその手の要素の少ない雀魂を楽しんでいるし、ゲームはやはり好み遊び方次第だと思う。

運営や配布といったゲームの内容とは直接関係ない部分が評価されるのも考えてみれば不思議ではあるな。そしてゲームの内容ではなく運営を「良心的」とユーザーが持ち上げるある種の本末転倒な評価方式も。

ネットゲームは作品の提供ではなくプレイ体験というサービスの提供、ゲームを安心してプレイできるかというのも重視されるようになってきているからね。
もっとも、ゲームに関して「運営が良心的」というのを売りにする、持ち上げる根拠にするようになってしまったらそのゲームはもうダメだろうけど……

同感だ。「良心的」しか誇るようなものが無いゲーム、それくらいしかユーザーの言える特徴が無いゲームは死が近い。

良心的な評価というやつに関しては配布の多さや課金環境の良さが大きく影響するのは何となく分かる。
でもガチャを回して終わりになるゲームってのも結局ダメだよね。ガチャで獲得したレアを活躍させられる環境、体験が無いと不満と疲労が蓄積する。

分かりやすい部分に関しては配布以外にもガチャに天井や保証があるかだな。それが無いゲームは良心的と言えないのだけは明らかだ。

天井や保証を欲しがる人は多いけど、天井でレア確定のあるガチャであってもゴミの割合が高かったりピックアップが仕事しなかったりするし、もう天井だけでは信用できんよ。

ずっとソシャゲをやっていると、ガチャ天井のあるゲームには天井でキャラを取る(課金させる)前提でキャラを実装して難度やPVP環境をいじるから天上無しのゲームと比べて楽とは限らないというのを理解できてしまう。
天井したキャラの強さが半年もたないなんて話も珍しくはない。

同意する。ちょっと前までは皆二次元系ソシャゲの経験が薄かった、それ以前の中国式の課金体系の経験ばかりだったから天井を過大に評価している所もあるのでは。
もちろん不満は今も昔も常にあるが、昔は目先の要素と良心的という言葉で喜んでしまうくらいには経験不足だったのだろう。

私は今ではガチャを強要され過ぎない、当てたキャラがゴミにならないといった辺りが良心的に関する判断基準になっている。
ガチャ天井のあるゲームと無いゲームではゲームバランスやキャラの強さや有用性の寿命、課金効率が異なる。天井実装したら運営の戦略も変わるから、なんでもかんでも天井を実装しろと求めるのは自分の首を絞めることにつながると思えたり。

サイゲームスの作品の相対的な評価だとプリコネが一番良心的だとは思うが、あれも本当に限定キャラを天井させる前提のバランスになっている感じだからな……

課金の印象については難しい問題だな。そういう意味でサイゲの作品は何かと興味深い。
私はウチの国独自の課金や配布に対する感覚があるから仮にウマ娘の中国版がサービス開始になっても大人気になるのは難しいと思っている。日本版の状態を見るに、基本的には石油王……いや金持ち馬主の重課金をターゲットにしたゲームだ。
無課金微課金の庶民が遊べないというわけではないが、ゲームの体験としては明確に差が出る。ストーリー部分は無課金でいいが、ゲームの主な目的となるレースによるPVPやランキングは微課金、無課金で勝利を狙うというのがほぼ無理だからユーザーを定着させるのは難しいだろう。

課金と連動している以上二次元系ソシャゲのガチャは良心的になれるわけがない。それならまだカードのイラストの良さに価値を見出した方が良い!

単純な金銭価値だとイラストと一時的な強さで数千元の課金を納得させるのは不可能じゃないかな……

配布を評価するのも分かるが、課金も普通に考慮する遊び方の場合は気分よく課金させてくれるというのも良心的差の判断基準になるかな。

それを考えるのはやはり少数派だろうけどね。ほとんどはクレクレになる。
ただ課金の効率とか言い出してもソシャゲの時点で時間と金の浪費になるんだからせめて気分よく、運営に金を払っても良いという信頼は築いて欲しいとは思うね。ずっと競争させられて金を吸い上げられてというのに意識がいくと苦行さが強まってヘイトがたまるから、

そういう信頼の問題に関しては二次元作品だと現地運営の問題もあるかな。外国の版権側との調整とこっちの制度の間でグダグダになりがちで、更にこっちの感覚での商売っ気やアピールをやるから問題発生、炎上時の転落ぶりがヒドイことになる。
しかもウチの国のやり方の問題に加えて日本の運営の「良い情報」だけを持ち出して批判されるから良心的という評価を維持するのが難しい!

日本版より良心的という謎のアピール工作が出ても、しばらくすると炎上で無意味になるからな

日本版があるからファンの求める理想がどうしても高くなるのもね。
ただウチの国の運営が「中国なんだから仕方ない」「ユーザー相手に説明するのは無理だし無駄」などと思考停止するような印象を与えてしまいがちなのもそれはそれで問題だ。

FGOも昔は日本版より良いみたいな評価あったんだが、今では謎の全世界で中国だけ実装見送りで炎上というのが頻発、不信のデバフ蓄積し過ぎだよ!

現地運営に関しては熱心なファンがいると運営の翻訳のスタイルやセンスの押し付け感が嫌われることもある。ウチの国の規制事情は仕方ないにしろ、客層がファンサブで育ったファンサブ界隈が特に強いジャンルだから反発を生みやすい。

FGO6周年の動画で各国運営の紹介やインタビューがあったけど、大陸と台湾でスタンスが結構違うのは興味深かったな
台湾がスタァの宝具名でいかに良い翻訳にしようとしたかをアピールしていたのに対して、大陸は春日局の辞世の句を五言絶句にコンバートしたといかにスゴイことをやっているかアピールしていたのが何と言うか……とてもイメージ通りだった

「スゴイことをやった」「努力した」は好意的に見られているうちは良いんだけど、批判的に見られると解釈違いや余計なことをするなとかで批判殺到するから良心的という印象がいよいよ行方不明になる
実際私もこっちで評判悪い大奥シナリオでそんなこと言われても……と思ったり。あと水着メルトリリスの宝具は台湾版の方を評価する声も少なくないよね……

個人的には3年くらい前のゲームの方がクオリティはともかく良心的さについては上だと思っている。最新のはクオリティは高いが課金の圧力のかけ方のクレーバーさも悪い意味で高い。ただ昔のゲームは残った重課金組の声も大きいから難しい部分は少なくない。

一昔前のゲームが良いと感じることについては慣れているから、蓄積された資産や体験があるからというのも影響しているだろう。
ゲームの勢いが落ちて運営開発側が貧乏になると良心度なんて期待できなくなるぞ?

課金で運営するシステムである以上、ソシャゲに良心的なゲームはないとも言える。良心的なゲームは皆死んだ。
あとはこっちが楽しめるか、課金分納得できるかで考えるしかない。

ゲームのクオリティとは別に、自分の合う合わないはあるよね。
私は今の国産二次元ソシャゲだとドールズフロントラインがシステム的にも課金モデル的にも一番よくできていると思ってはいるが、雑に周回できるシステムとエロスキン課金で釣りに来る時代遅れのままなアズールレーンの方が性に合って課金も続けている。

結局のところ「良心的」という評価は主観的なものでしかないのだよ。同じゲーム、同じ人でも空気や時期によって変わってしまう。
だから否定的な空気やハッキリとした競争相手が出てくると、そのふわっとした評価も霧散する。

でもプレイの快適さやストーリーの良さ、世界観の維持や好きなキャラのまともな扱いは欲しいかな。ストーリーをアピールしながら商売重視で作品世界観やキャラが雑になるのはキツイものがある。そこで炎上してファンの空気が悪くなって良心的判定が厳しくなったりもする。
そういう意味ではFGOは石配布少ないし天井無いけど定期的に原作者が直接手掛ける長編ストーリーが投げ込まれるのにはゲームとしての良心を感じなくもない。

FGOのストーリーはね……茸の氏族ってやつは特に人の心がね……面白いんだけどね……
どちらにしろ面白いと感じるか、使った時間が苦行ではないかというのは重要だ。作業をあまりに強いられているように感じると全てが否定的に見えてくる。

結局は自分にガチャが当たれば、レアがドロップすれば良心的だよ
だからプレイしている時間が伸びてくると爆死体験して良心的さを感じなくなる人が増えるのさ



とまぁ、こんな感じで。
イロイロな話に混じって現在の中国オタク界隈のソシャゲ運営についての感覚も見えてくるような感じでした。

ちなみにこのネタを教えてくれた方からは
「長い期間で考えてみると運営が良心的だと持ち上げられたゲームもどこかで必ず大炎上してユーザーの大規模離脱とコミュニティの縮小が発生しています。中国のユーザーの要望をずっと満足させ続けるのは無理な話なんでしょうね!」
という話が来ました。
日本でもソシャゲの運営は何かと難しいものを感じますが、中国は中国で独自の制度や社会の空気にユーザーの金銭感覚というものがあるのでまた格段に難しいものがあるのでしょうね。


とりあえず、こんな所で。
例によってツッコミ&情報提供お待ちしております。

中国オタク「人気が一人のキャラに集中し過ぎるのはダメなのか?そうなった作品は評価できないのだろうか?」

ありがたいことに以前の記事
中国オタク「最近よく聞く『ストーリーはヒドイがキャラは良い』という評価について教えてほしい。ストーリーがダメならキャラもダメになるもんじゃないの?」
に関連するようなネタを追加で教えていただきましたので今回はそれについてを。

中国では昔からストーリー重視で作品の評価が決まる傾向が強いとされていますが、近頃の中国オタク界隈ではキャラクターの良さや人気を作品評価の上でも考慮する流れが強まっている所もあるそうで作品評価の基準や受け取り方に関する議論も増えているのだとか。

そんな訳で以下に中国のソッチ系のサイトで行われていた
「人気が一人のキャラに集中し過ぎるのはダメなのか?」
といったことなどに関するやり取りを、例によって私のイイカゲンな訳で紹介させていただきます。


この間オタク仲間から「人気が一人のキャラに集中し過ぎるのはよろしくない、作り手側の失敗だ。評価できない」という話を聞いたんだがこれは正しいのだろうか?自分にはちょっと判断できないので皆の意見を教えてくれないか。

分かるような、分からないような……

一人のキャラに全ての人気が集中するようなのはダメだとういのは理解できる。

近頃の新作は作品自体は微妙だけど一人だけマシなキャラがいる、皆に好かれているみたいな作品は珍しくないね。

作品の形式次第だろう。
群像劇や複数主人公のケースだと問題だろうけど、メインキャラが少数の場合はメインキャラの一人に集中するのはそこまで不思議ではない。

グループで売っているのに一人だけに人気が集中して他のメンバーに需要が無い、グループ内競争も成立しないみたいなのが始末に困るというのは理解できるが作品だとどうなんだろうか。

この場合想定するのは主人公に人気が集中するのではなくサブキャラ、敵キャラに人気が集中してしまったケースでは?

「ぼくたちは勉強ができない」のように一部のヒロインというか、先生に人気が出過ぎてストーリーもそれを重視して稼ぐようになりファンは大荒れ話はグダグダみたいなパターンは失敗だろうよ。

一番人気がいるのは構わないが、一人だけ突出し過ぎて他は雑魚みたいになるのはまずい。「ぼくたちは勉強ができない」と同時期の「五等分の花嫁」はそれが上手くいったから対照的だったよ。

「ぼくたちは勉強ができない」は不人気ヒロインが出てしまったのは失敗だが2/5が人気ヒロインだし作品としてはそこそこ成功したと見て良いのでは。人気ヒロインが出ないで沈む方がまずいだろう。

有名な釘宮ヒロインのいる作品はそんな感じだね。「ゼロの使い魔」「灼眼のシャナ」とヒロインが突出し過ぎて他のキャラが出てこない。

その二作品は単純に古過ぎるだけじゃないかね……

討論のテーマから外れる話になるが、「ハヤテのごとく!」や「とらドラ!」は釘宮じゃないヒロインの方が人気は高かったぞ
それに「ゼロ魔」もルイズが後の作品に与えた影響は大きいが、リアルタイムだとヒロインの人気はそれなりに分散していた。ルイズが一貫してメインヒロインとして扱われてはいたのは間違いないけどね。

作品の象徴になる人気キャラがいて、作品のハーレム要員や党争要員のそれぞれにファンが一定数以上ついているのが理想なんだろうなというのは分かる。
でもその状態を維持するのが難しいのも分かる。「五等分」でさえもそれは一時のみ成立したバランスだった……

言っては何だけど、それって自分の推しキャラが大人気に慣れなかった人の言う負け惜しみでは……?

ジャンル界隈を飛び出すような大人気キャラが出るのは別に悪いことじゃないし、人気キャラを中心にストーリー展開する、テコ入れするのは間違いではないと思うが。

それのダメな例が「遊戯王GX」じゃないかな。
ストーリーを動かすためだけに雑にキャラ投入を繰り返して一応主人公だけが人気みたいなのはさすがに作品としてはどうなのかと思うよ。
作品としては失敗、主人公の遊戯十代というキャラは成功と皮肉なんだか評価しているんだか微妙な形容をされるようになってしまったし。

「遊戯王GX」はアンチもたくさん生み出してしまったし、シリーズ内でも評価が微妙になっているからね。作品としてはサブキャラの活躍も求められているシリーズだから主人公以外の扱いの悪さが批判された感もあるかな。遊戯十代以外でマシな人気なのは丸藤亮くらいか?

主人公がとっ種として大人気なら問題無いと思ったがそうか、遊戯王GXがあったか。

でも時崎狂三だけでいまだにもっている「デート・ア・ライブ」なんかを考えると、全部人気という大成功以外を失敗と見做すのはどうなのかという気も……

「Fate」なんかはずっとセイバーだけが人気なのが問題だったからね。そのせいで世界観も作品の深さも伝わらなかった。FGOでようやくその問題を解消できたから今の勢いがある。

Fateに限らず型月系はどちらかと言えばうまく人気を分散して成功させている方だと思うぞ。
ディーン版のアニメだけだと見えてこないが、日本のオタク界ではセイバーがトップの人気ではあったが遠坂凛も僅差での大人気レベル、それに加えて男性キャラなのにアーチャーまで人気になるという全方位確保。更に近年は当初ヒロインの中で人気最下位だった間桐桜の人気が高まるという盤石さだ。

まぁ人気キャラが出た時点で成功か失敗かで言えば成功だよね。
ダメな作品はまず人気キャラを出せないという失敗があるから。

人気集めようとしたのにヘイト集めて失敗するという事態もあるからな。
アニポケのゴウとか……!

確かにそのキャラを好きな人、耐えられる人しか残らない形での「人気の集中」というケースもあるなあ

当てはまる事例もあるがあまりに主語を大きくすると反論がすぐに出てくるネタじゃないかな。例えば孫悟空に人気が集中する西遊記はどうなんだとか。

西遊記に限らず水滸伝も三国演義も紅楼夢もキャラは多いが人気集中しているのは数人だからなあ

「ドラゴンボール」だと……結局主人公を孫悟空から動かせなかったのがマイナスになっている部分もあるから判定が難しいな

複数のキャラクターが人気になって欲しいけど実現できなかった、一人のキャラをひいきして人気にしたけど作品の評価にはつながらなかった、などの作品については一人に集中し過ぎて失敗とは言えるかもね。
でもたくさんキャラを出してどれか当たるのを期待するようなやり方や、最初から主人公に人気を集中させようとするやり方の作品には当てはまらないかと。

「鉄血」の団長ことオルガのように作品のイメージすら塗りつぶしてしまったのはどう見るべきなのだろうか。
作品の存在感は強化されたが、あれですぐに茶化されるせいで普通に作品を好きで語りたいファンが離れてしまったようにも感じられるのだが。

「ガンダムSEED DESTINY」はどうなんだろうな。あれこそキャラ人気が集中した結果、主人公も交代するという極端な例だが。

簡単な話だ。
キャラ個人の人気でしか評価されず、ストーリーがダメだとかテンプレだとかの作品は議論の余地なく失敗した駄作だよ。

でも一部のマニアの間で一時期評価が高いけど、その後はキャラの名前すら思い出してもらえない作品みたいなのはどうなんだろうな……

簡単に判断するなら売り上げになっちゃうんじゃないか?アニメやマンガは結局のところ商業作品だ。人気キャラを生み出してそれを前面に押し出して稼げたならば成功と言える。
ただ「SEED DESTINY」や「遊戯王GX」のようにシリーズ全体で考えた場合はまた別になるケースもあるだろうね。

「SEED DESTINY」は「SEED」の成功という非常に有利な背景に無駄にしてしまった、シリーズ展開を頓挫させてしまったという意味での失敗とも言えるかな。作品としては稼げたけど、明らかにもっとマシなやり方があったという例。

この評価については、作品の完成度を評価したい人とキャラの萌えや人気で語りたい人の価値観のズレもあるんじゃないかな
特に最近は人気や話題性、トラフィックの多さで作品が語られがちだから摩擦が表面化しつつある。

誰もが納得する結論は出ないだろうね。ただ近頃は「人気の経年劣化」についてストーリー評価よりもキャラ人気評価の方が何かと有利だとは感じる。
ストーリーの劣化は早い。数年前は評価されていたストーリーが今では価値観の問題で批判されるのはよくある話だ。もちろん人気キャラが時代の変化により劣化しないわけではないが、人気キャラは新作やリメイク、コラボでの再利用でバージョンアップできるからね。

人気キャラを中心としたカップリングという細分化もあるからな。単純ではない。

「仮面ライダーディケイド」はディケイドというか門矢士だけに人気が集中してしまった。あれは作品としてはダメだと思うんだが。キャラは成功したが作品としては失敗の例とすら言える。

仮面ライダーは毎回そのシリーズの主役ライダーに可能な限り人気を集めようとする構成だぞ?
あと日本での放映時はツッコミ所はあれど再登場の旧作の各ライダーにそこそこ人気が集まった。メインキャラのクウガのように明確にわりを食ったのもいたけど。

ウルトラマンや仮面ライダーで主人公ヒーローに人気が集中して悪いことはないよね

戦隊ヒーローは?5人いてあまりに人気のムラが出るとマズイだろ。

そこは昔から続いているシリーズだけあって、よく考えられていてな。
一番売りたい高い玩具が合体ロボだからそこで合体パーツだけというのはまず無い。そして変身アイテムや武器は基本的に戦隊共通のアイテムだから誰が人気になっても問題はない。
もちろん各色の個別アイテムはあるけど、そこは許容範囲だしホリデーシーズンなどの主戦場入りするまでに人気を見て人気キャラのアイテムを増産すればいい。

特撮はむしろ主人公に人気が集中してもらわないと困るジャンルだろう。商業モデルの基礎となる玩具の売り上げに直結するから。



とまぁ、こんな感じで。
中国オタク界隈における作品の評価や受け止め方なども見えてくるやり取りが行われていました。

ちなみにこのネタを教えてくれた方からは
「現在の作品評価基準の変動は作品を見る環境の変化に加えて、中国ではこれまでキャラ人気や萌えを軽く扱ってきたことによる反動もあると思います。しかし私自身としては話題性や人気をあまりに重視すると、しっかりと最後まで作らない、最初だけ人材とお金を集中して中盤から終わりまでの間にダメになる作品が増加することにつながりそうなので複雑な気持ちになります」
といった話もありましたし、中国オタク界隈におけるキャラクター人気の評価についてはイロイロま独自の事情がありそうですね。

とりあえず、こんな所で。
例によってツッコミ&情報提供お待ちしております。

中国オタク「最近よく聞く『ストーリーはヒドイがキャラは良い』という評価について教えてほしい。ストーリーがダメならキャラもダメになるもんじゃないの?」

中国オタク「日本の二次元にアリスという金髪少女がたくさんいる理由は何なのだろうか?」

ありがたいことにネタのタレコミをいただきましたので今回はそれについてを。

中国オタク界隈では日本の作品の内容だけでなく、作中に出てくるお約束ネタや、キャラや作品の設定の傾向が生まれる背景についても何かと話題になっているそうです。

中国のソッチ系のサイトではそんな話題の一つとして
「日本の二次元作品にはアリスという名前の金髪少女キャラがたくさんいる」
といったことなどに関するやり取りが行われていましたので、以下に例によって私のイイカゲンな訳で紹介させていただきます。


日本の二次元にアリスという金髪少女がたくさんいる理由は何なのだろうか?
気付いてからは気になってしょうがない……

二次元にたくさんいるよね、アリスって。
金髪ロリで、あと碧眼なことも多い。

たまに出てくる話題の一つだね。既に討論されているからそれについて影響を与えた元ネタはハッキリしているよ。「ふしぎの国のアリス」だ。
でもここまで多い理由については諸説ある模様。日本で人気が高い欧米系の童話は他にもたくさんあるはずなのだが。

アリスもだけど、日本の作品って「ふしぎの国のアリス」モチーフのキャラがかなり多いんだよな。バトル系作品でさえもわりとよく見かけるレベルで出てくる。

お約束ネタと化した組み合わせの一例なのは確かだと思うんだけどね。
「日本ではふしぎの国のアリスの人気が高く二次元関係のクリエイターは大きな影響を受けている」という話になっても、どこがどう刺さっているのか、なぜ刺さっているのかが曖昧でもやっとする。

同意。
名前だからちょっと特殊に思えるが、定番デザインや装備のようなもの。諸葛亮が羽扇もって綸巾をかぶっているようなものですよ。

アーサーという名前だったら騎士キャラになるようなもんか。

ロリキャラのアリスが多過ぎるよ。おばさんのアリスとか見たことない。

たぶん探せばギャップネタで出てくるけど逆に言えばそういうネタが通じるような広まり方ということにもなる。
まぁ俺はSガンダムのALICEを真っ先に思い浮かべたけどね!

「魔法使いの夜」の久遠寺有珠のように日本語が分からずに漢字だけ読んでいると気付かない隠れアリスというタイプもある。

そういうのだと「ガルパン」の島田愛里寿は久遠寺有珠に比べれば中国語と音が近いからやや簡単か。
大体は「アリス」で分かりやすいんだが。

私はアリス・マーガトロイドを。こちらもロボネタっぽい何かということで。

アリス・威震天か……!
(訳注:東方シリーズのアリスに関しては、アリス・「マーガトロイド」の発音がトランスフォーマーのメガトロンの中国語名の「麦加登」に似ているとされ、そこから更に昔のメガトロンの中国語名である「威震天」につながってのネタ呼称があるとのことです)

よく見たら東方のアリスは髪が短いのを除けば日本の二次元アリスの定番パーツが多いんだな。

金髪ロリキャラの名前がアリスとは限らないが、アリスという名前のロリキャラは必ず金髪だというネタが……

金髪よりもロリ〜少女系の年齢層の方が共通項じゃないか?男の娘のアリスもいたはずだし絶対的なものではないネタだろうけどね。
しかし日本の二次元のアリスって色んなのがいると思うが原型に近いのってどんな感じだろうか?

そこはディズニーのアリスでいいんじゃないか?
ちなみに私は黒髪系のアリスも大好きです。

俺は「ペルソナ」のアリスが好き。あれもかなり正統派のアリスだろう。

あれは「ペルソナ」シリーズというよりも「女神転生」シリーズの方じゃないか?「女神転生」だと独自イベントのある作品も多いし悪魔の中ではかなり特別扱いされているのは間違いない。これも日本の二次元におけるアリス人気の一例と言っていいかな?

アリスソフトのアリスが超定番のデザインだと思います!!

DMMのソシャゲに登場キャラ全員アリスのゲームって無かったっけ?

あれはアリスという名前のキャラではなくアリスという存在のキャラだからちょっと違うような。
キャラじゃないけど「ローゼンメイデン」のアリスゲームのような使われ方も多いよね。

アリス関係はむしろバトル要素アリの作品に多くないか?キャラ以外に武装のネタとしても出てくる。
以前聞いた話だと「ふしぎの国のアリス」の登場キャラ名、チェシャ猫やマッドハッター、ジャバウォック(これは「鏡の国」の方だけど)などは日本語のカタカナ表記の語感が中二病度かなり高めという事情もあるらしい。

日本語は「アリス」が基本的にカタカナで表記が統一されるから尚更イメージが固定、強化されていったのでは。こっちは漢字だし表記のぶれもある。

今はどうだか知らないが、ウチの国の学校の英語の授業では雑に英語名つけて呼び合うようにする習慣があったよね。私の場合はあれで「アリス」も「単なる名前」になっていった気もする。

分かる。私はカナダにいる親戚の英語名がアリスだから全然金髪ロリキャラのイメージと結びつかない。

華僑の知り合いや親戚の中には普通にアリスと呼ばれる人がいるだろうしなあ……

私も改めて考えてみたけど、アリスに関してはもう人名ではなくカテゴリ的なものの名称扱いされている側面が強いのだろう。少女性の象徴となる二次元系の名称の一種とでも言うべきかな?

そうそう。実在するアリスという名前の人間とは別の扱いだと思われる。

アリスという名前だから金髪ロリキャラにするのではなく、金髪ロリキャラだからアリスという名前にするんだよ!

俺達がsakuraで二次元系キャラのイメージが出るようなものかもね
日本だと古い名前なのでおばさんやお婆さんでもおかしくないらしいけど、こっちではCCか大戦か火影でヒロインだ

似たような例として分かりやすいのは「セバスチャン」がある。
二次元ではこの名前のキャラは執事でほぼ確定。

それって「黒執事」の影響?

いや、それ以前から日本の作品では執事キャラなら名前はセバスチャンだった。
「黒執事」がやや特殊だったのは若いイケメンで主人公にしたことかな?大体は老人で熟練のスキルをもった執事、舞台装置的キャラということが多かったはず。

二次元では作品内でキャラがある程度固定される名前というのが存在する。
日本人の名前でも「服部」や「百地」という姓が出たら大体は忍者か忍者的な能力を持っている。これはどちらも有名な伊賀忍者の姓だからだ。

他にはラインハルトという名前だったら金髪の美形で格や地位が高めのキャラになるとかもあるな

確かに「莱因哈特」(ラインハルト)と言われたら金髪の豪華なキャラをイメージするかも?

自分の世代のオタクはだいたいラインハルト・フォン・ローエングラムになるのは否定できないが、今はどうなんだろう?「銀英伝」も今では刻の涙だ……

今はもう「オーバーウォッチ」のラインハルトの方がイメージとして強いという説があるね。「銀英伝」は昔の作品だし近年のネットで広まるには不利だ。

そう考えると、いまだに追加され強化され続ける日本の二次元のアリスはとても不思議な存在にも思えてくるね。



とまぁ、こんな感じで。
中国オタク事情や中国社会事情も混じった話がイロイロと出ていました。

ちなみに「ふしぎの国のアリス」の中国語タイトルは
「愛麗絲夢遊仙境」
だそうで、英語の原題とも日本語タイトルともまた違った印象になりますよね。

とりあえず、こんな所で。
例によってツッコミ&情報提供お待ちしております。

中国オタク「声優のスキャンダルってどれくらい本人の仕事に影響するものなの?」

先月末からのゴタゴタが一通り落ち着いたのでブログの方もぼちぼち通常進行に戻れるかと思います。とりあえず今回の更新を。
「現在炎上中の某声優について中国の反応はどうなのか?」
「日本の声優に関するゴタゴタは中国にどれくらい伝わっているのか?」

といった質問やそれに関するネタのタレコミをいただいておりますので今回はそれについてを。

近頃の中国オタク界隈では日本の声優関係のニュースが以前にも増して入っているそうですが、その中にはスキャンダルなどの負のニュースもかなり混じっているそうです。そして大事になるようなニュースに関しては中国でも炎上したり困惑するファンが多数出たりといったことになるのだとか。

そんな訳で以下に中国のソッチ系のサイトで行われていた
「声優スキャンダルの本業への影響」
といったことなどに関するやり取りを、例によって私のイイカゲンな訳で紹介させていただきます。
(今回の内容については私がきちんと調べた話ではないですし名前を直接出すのはどうかとも思ったのでその辺りに関してはぼかしております)


声優のスキャンダルってどれくらい本人の仕事に影響するものなの?
過去の事例とその影響から、影響が無いわけではないが致命的ではないという印象だったが、最近のゴタゴタを見るとなんか致命的なレベルになりそうな気配も感じるんだけど。

アレか……確かにあの大炎上ぶりはなんか予想よりもヤバイことになりそうな気配が濃厚だな。今までとの違いはなんだろう?

今やっている役も、今後の持ち役の出演に関しても怪しくなっているようだからね。
私も声優のスキャンダル、特に不倫問題はやらかしたことに関してダメージが少ないとは常々思っていたが逆に今の炎上はちょっと広まりが大きくて不思議な所はある。

そこは俺も分からない所だ。
以前あった声優のスキャンダルとかに関しても探せば影響らしきものは見つかるけど、明確な形での影響は無かったように思える。

少なくともファンは大ダメージだし人気の影響は出るだろう。でも仕事についてはハッキリしない。
声優のスキャンダルでダメージを受ける人が今回はリアルの知り合いに発生した。「似たようなことは過去にもあったんだからあまり気にする必要は無い」となぐさめになるか分からない言葉をかけてしまったがどうアドバイスするのが良かったのだろうか……

日本の声優のスキャンダルに関しては言っては何だがファンの間のイメージ悪化、当面は批判が続いて人気が落ちる……くらいだと思う。
ちなみにスキャンダル声優が主役を演じた某ゲームを百数十時間遊んでいる私もなんか気持ち悪くなって関連シリーズも含めて遊ぶ気失せた。

活動休止の発表もよく分からんな。どの程度のダメージや罰としての扱いなんだろうか。

私の好きな作品や制作会社に影響が出ないかだけが心配だよ……そういう意味ではなんてことしてくれたんだ!という怒りはある。

配偶者のファンだった人達も大激怒ですよ。本当にすごい怒りで怖くなる。

とりあえず出演作品は全部無し、降板になるとか?
現在制作中のアニメやゲーム、ドラマCDなども活動休止が続くならキャスト変更になるのでは。

どうだろう。活動休止で全部無しは珍しいケースだと思う。
当面の間は露出が減ってオーディションも厳しくなる傾向はあったと記憶しているが。

影響については男性声優なら女性ファンの、女性声優なら男性ファンの人気が地に落ちるといった所かと。でも仕事に関しては「その程度」ということになるケースも珍しくない印象だ。過去の事例を考えると、全盛期に戻れるかはともかくスキャンダル後に盛り返すこともそれほど困難ではない。

スキャンダルの相手や配偶者次第な所もある。
配偶者の方が人気や評価が段違いに高いと今のような大炎上になるとも言える。でも関係者がたくさん出てくる特殊なケースについては何とも言えない。そこはもう日本の業界に詳しい人でないと分からないだろうね。

だから声優の多くは一般の会社員と結婚するのか!

日本の声優のスキャンダル、特に不倫系は前例も少なくない。今の炎上している件についてもちょっとしたら戻って来てしまうんじゃないか?

過去に不倫発覚で謝罪した声優もその後は普通に仕事しているからね……
そもそも芸能界はどこもそういう話は多い。今の件は結婚してそんなに時間たってないのに不倫発覚というのがとてもダメそうではあるけど。

二次元関係だと不倫だけなら前例はあるんだけど今のアレは仕事の関係者だけでなくスポンサーや仕事先の企業も激怒していると思われる。今のはこれまでとちょっと違う。

本人だけでなく配偶者にダメージが行ってそちらも活動休止というパターンが今のだから過去の前例を単純にあてはめることはできないだろう。
私生活だけでなく普通にビジネスへの影響が甚大だからね。

でも日本の芸能界の伝説の「金屏風事件」に比べればまだマシだから……

言っては何だけど日本の二次元業界って不倫には寛容なんだよ。良い悪いはさておきウチの国とは違う。
今の件で問題が大きくなっているのは未発表曲を不倫相手に流出させていたことが加算されているからだとか。仕事の方の守秘義務違反は非常にまずい。こっちは日本だと格段に厳しい扱いになる。

日本はフェミニズム関係の団体からの攻撃やそれに伴う一般人からの攻撃が格段に小さいようだからなあ……ウチの国なら出演作品含めて炎上するから迅速に意見表明&切り離しを行わないといけない案件だろうに。

こっちなら芸能活動休止を発表しても、それだけ?という受け取られ方になるし普通に人間の屑は燃やせみたいな声も出てくるからねえ

不倫ならキャスト交代、演じていたこと自体を抹消するもんだと思っていたがそうではないのか……名前が残ったままだとキャラに対しても作品に対しても直接間接風評被害と影響が出るだろうに。

ファンもキャスト変更を支持するだろうにね。厳しくやって損は無いと思うのだけど。

日本の空気はこっちと違うからそこは断言できないよ。男が不倫したのに女の方が出てきて謝罪する文化があるから……

一応ここしばらくの間、声優の不倫問題発覚で叩かれたケースではやらかした男が前に出て謝罪していたから収まっていた所はある。今炎上が拡大している件についてはいきなり活動休止で本人の発言が出ていないからというのも原因の一つだろう。
あと声優のスキャンダルに関しては誤報やプライバシーのために結婚や子供の有無を公表していなかったのをマスコミが騒ぎ立てたってケースもあるのですぐに批判炎上させるのはどうなのかという気もする。

「声優なんてみんな遊んでいる」といった話はよく聞くけど、実際にそういう話が表に出ると良い気分はしないので勘弁してほしいな
キャラと声優は別という理屈は知っているけど私はそう簡単に割り切れない。演じたキャラの印象にも影響してしまう

日本の声優も結局は芸能人だからその手の話は多いからな

声優のスキャンダルだけなら「ファンにダメージ」くらいの影響だろう。
でも今炎上している件は嫁への影響と仕事に関する漏洩が加わっているから不倫を土台にロケット打ち上げたようなものになっちゃっているから本業への影響がどうなるか予想できなくなっている。

今回の件に限らず、その声優の日頃のキャラや私生活ネタを知っていると不倫発覚してもそんなに意外ではない。もちろん仕事に影響する範囲でやらかすのはどうかと思うけど。

ウチの国では日本の声優のイメージって結局は演じたキャラだからね……
日本では声優本人にスポットがあたる場面はたくさんあるけど、そういうのはあまり入ってこないし見る機会も少ないから突然のスキャンダル情報には混乱するし影響についても想像し難くなる。

日本の声優の不倫に関しては調べるとたくさん出てくるから調べないことにしておく方が良いという話は、一面では間違いなく正しい……!
仕事への影響は一定期間の活動自粛はあってもハッキリとした降板はそんなに無いんじゃないかな?

スキャンダルの影響に関しては生放送やイベントなどの本人出演の仕事は自粛、収録は続けるというイメージだな。収録済みの作品から抹消というのはあまり無いはず。
もっとも今の環境では炎上につながるケースもあるだろうから、場合によっては降板や出演作品発表の延期、編集による削除などもあるだろう。

こっちだと不倫すると人間の屑扱いだからね。特に今の国内の空気では大変なことになってしまう。

それにしても文春砲というのは忌々しい存在だ。
騒ぎ立てて稼ぐことだけ考えているようにしか思えない。

同意。不倫をやらかした男に問題があるのは明らかだが、それを騒ぎ立てて被害者とも言える女の方まで恥辱を与えるのはさすがにヒドイとしか言えない。

でも今は出なくても後でバレてということになってしまったのでは。その手のニュースに需要があるのはどこの国でも変わらない。

ウチの国だと近頃は先に火をつけるのが下からで、日本は今でも伝統的な出版メディアという違いはあるけどね。
更に言えば取材があるだけマシという説も。こっちの自媒体(ネットの個人配信)はレッテル貼って炎上させるのも少なくないから。



とまぁ、こんな感じで。
突然の情報に困惑や怒りを感じる人から過去の事例の傾向と合わせて考える人までイロイロな受け止め方があるようでした。

ちなみにこの件に関するネタを教えてくれた方からは
「中国では声優さん個人のキャラクターまで把握している人は少数派ですし、無意識に演じたキャラのイメージを投影している人も多いです。だからスキャンダルの情報に関してはショックを受ける人もたくさん発生するんだと思います……」
といった話もありました。

とりあえず、こんな所で。
例によってツッコミ&情報提供お待ちしております

中国オタク「現在の日本で最も分かりやすい中華料理って小籠包なのかな?考えてみればラーメンだけでなく餃子も既に現地化しているし」

FGOの新シナリオエピローグのネタバレ回避のためにネット巡回縮小中だったので、今回も以前教えていただいたネタを。
ネタ切れ気味の時に食べ物ネタはとても助かります。

そんな訳で以下に中国のソッチ系のサイトで行われていた
「小籠包は日本における中華料理としてはでどのような扱いなのか」
といったことなどに関するやり取りを、例によって私のイイカゲンな訳で紹介させていただきます。


現在の日本で最も分かりやすい中華料理って小籠包なのかな?
こっちに来た声優やクリエイターがアップする料理の写真でも小籠包が多いように思う。それに考えてみればラーメンだけでなく餃子も既に現地化しているし。

そう言えば日本人の中華料理関連の発言でわりと見かけるな。
中国の特色があって、手軽に食べられて広い範囲で人気のある食べ物……となるとそうなるのか?日本では包子系も日本式のアレンジがかなり入っているしなあ。

日本に限らず国外では点心が人気だからね。その中で小籠包は現地化が比較的少ないし中華料理のイメージが強いままなのでは。

でも小籠包の紹介でパールミルクティーと一緒に食べるアピールはちょっと引っかかる。
今はそういうのって問題無いの?

パールミルクティーって原価考えるとかなり儲かるドリンクだからね。どこもサイドメニューに置きたいのだろう。

そう言えばパールミルクティーも今は中華系飲食の代表的なイメージになっているらしいな

しかし日本人はちゃんとした小籠包を食っているのだろうか?以前見た日本の小籠包はスープ無しだったので、なんじゃこりゃと思ったことがあるんだけど。

実際俺が日本で食った小籠包はひどかったよ。中にスープが全くないカラッカラ状態。

ウチの国でも小籠包にスープ無しの地方はあるぞ。
それ北方系の料理だったんじゃないか?

日本の小籠包にスープが無いのは日本で最初に広まった中華料理がこっちの東北地方のものだったからでは。日本人の認識だと小籠包は小さい包子みたいになってるとか。

私はそもそもスープ入りの小籠包とか食べたことが無い。豚肉とネギの基本的なのが好き。

小籠包がスープ入りとは限らないぞ。あの火傷しそうになるスタイルはこっちでも好みが分かれる。

スープ系は質の悪い肉だったり冷凍が杜撰だったりすると一気にヤバイ味になるからな……肉満載の方が安定するという考え方も理解はできる。

ウチの国でも小籠包の作り方や食べ方が一定しないし何が正しいかは我ながら自信が無いけど……北方だと小さな肉まん扱いで南方だとスープ入りのになる印象かな?
あと北方だと朝から食べる習慣は無いようで、昔北方に行ったとき屋台で朝飯に小籠包食べようと注文したら店のおっちゃんがフリーズしたのをよく覚えている。

スープ入りが標準なのって上海周辺くらいじゃないか?
小籠包って実質小さい肉まんでスープ無しという人も少なくない。

そこら辺はウチの国も地方ごとの区別が曖昧になっているからなんとも。俺は四川でスープ入りのを食ったことがあるし。
ただ日本ではスープ入りのが正しい小籠包扱いに思える……ソースは俺の見た二次元系美食系作品!

日本は第二次世界大戦後に再び中華料理が広まる流れがあって、その時は四川系と広東系が中心だったというから現在日本で広まっているのは北方じゃなくて広東の小籠包でスープ入りが基本になっているのではないかと。

広東でも小籠包はスープ無しの方が多いんじゃないか?私はあまりスープ入り食べたことないし、知り合いが上海に出張した時に慣れないスープ入りの小籠包で口の中火傷して苦労したなんて事件もあった。

私も広東にいるけどいつも食っているのはスープ入りの方なんだが。

自分はスープ無しだと小籠包、スープ有りだと灌湯包という呼び方だと思っていたが、なんか地方ごとに違うみたいだな……日本の現地化小籠包どころか中国国内での定義が怪しくなってきたような

俺はその呼び方で区別しているよ。小籠包頼んでスープ入りのが出てきても文句は言わないが。
でも百度百科の記事では小籠包はデフォルトでスープ入りという定義っぽいね。灌湯包という区別も無し?

とりあえず「小籠包」で確実にスープ入りのが出てくるのは上海辺りじゃないか?私のいる四川だとスープ無しの方が多いように思う。

そう言えばイベントで日本からこっちに来た人が行くのは大体上海かその周辺だな……

私は何度も日本人が小籠包を食べてスープがこぼれたとか口の中を火傷したという事故の話を見た覚えがあるし、日本では小籠包はスープ入りのが主流なのでは。

以前聞いた話だと日本で一番家庭に浸透している中華料理はチンジャオロースだという話だったが……和食はピーマンの食べ方の幅が無いから歓迎されたとかで。小籠包は餃子と違って日本の家庭料理になってないはずだし代表的な中華料理というのは厳しそう。

日本でチンジャオロースは確かに有名だな。簡単なチンジャオロース用の調味料まで売っているレベル。

日本では包子がコンビニで売られているレベルだし、それと同系統の小籠包は受け入れやすいだろう。それでいて中国料理の特色が濃厚だからイメージとして強いのは容易に想像できる

そう言えば小籠包は日本ではラーメン屋では食べられないというのも、きちんとした中華料理感があるということだったかな。

しかし受け入れられやすいことによる存在感の獲得というならスイーツの方が強そうな気がする。最近発生したパールミルクティーの日本での大流行はスゴイものだった。

国外に広まる食べ物に関してはやはりスイーツが強いんだよね。思わぬ所で思わぬ存在感を獲得して代表入りする。
日本では杏仁豆腐とマンゴープリンが中華料理の代表的な存在(どこの中華料理店にもある!)扱いだったが、ここ数年でそこにパールミルクティーが加わったらしい。

話題を追っかけていたら私も日本版の小籠包がどうなっているのか急に気になってきた。
料理が伝わった先で現地化するのはありがちな話だが、日本は特にどうなっているのか怖いもの見たさ的な興味が出てくる。

アメリカの中華料理もわりとスゴイことになっているが日本も魔改造され過ぎ。美味いけど。

日本で有名な中華料理としては火鍋もあると聞いた覚えがある。
小籠包だけでなくこれも声優やクリエイターがイベントで中国に来た時に結構取り上げる料理かと。

でもさすがにパールミルクティーや小籠包の手軽さには勝てないだろ。味も日本人にとってはかなり辛いはず。

麻婆豆腐みたいに甘くなった火鍋はさすがに……ないよね?それはイヤだ。

あると言えばある。火鍋そのものじゃなくて火鍋用の仕切りの入った鍋は日本の外食産業でかなり受け入れられている。スープが複数使えるからね。
そこですき焼きとかの日本の甘いスープ系の鍋料理が作られていることもある。

あったあった。日本のしゃぶしゃぶ屋で甘いスープだったわ。
あと涮羊肉(羊肉のしゃぶしゃぶ)っぽいごまだれの食い方もわりと広まっている気がする。ただ日本のごまだれは甘かった。日本は食い物に関してはなんでも日本化するよね。

中華料理の中で日本で広まらないのは恐らく香菜(コリアンダー)だろう。日本人で好きな人がいないわけではないが広い範囲で受け入れられることはない。
香菜が入る料理が日本で出される時は無しか、個人で使用を決めるようになるのがほとんど。

いくら小籠包が日本で現地化されようとも、あの邪悪な甘い麻婆豆腐のようなことは無いだろうと思いたい。

それなんだが面白いことに、近頃は日本でも麻辣系の麻婆豆腐が増えている。麻辣系調味料も人気で普通のスーパーで売られるようになってきた。

でもなんだかんだで今でも日本ではチャイナドレスにお団子頭なのと同じくらい、中華料理と言えばやはり包子と餃子で中国のイメージとして定着しているようだけどね。小籠包はまだちょっと弱い。知られてはいるけど最初に来るほどではないかと。



とまぁ、こんな感じで。
食べ物ネタだけあって、迷走しながらイロイロな話が出ていました。

近年の中国では美食ネタが皆が語れる上にそれぞれが自分の価値観を持っていることから何かと熱くなりやすい傾向がありますし、そこから食事や特定の料理に関する中国各地方独自の要素が見て取れるのが傍から見ているとかなり面白かったりします。

ちなみに個人的には小籠包や肉まんに関してはスープや肉汁多めよりも薬味系が多めの方が好みですね。特にスープ系は歳をとってからはどんどん厳しくなってきて……


とりあえず、こんな所で。
例によってツッコミ&情報提供お待ちしております。

中国オタク「日本の法律でもさすがに甥姪との結婚はできないよな?」

ありがたいことにネタのタレコミをいただいておりますので今回はそれについてを。

中国オタク界隈では昔から日本のラブコメ、恋愛系の作品が人気ジャンルの一つとなっていますが、このジャンルは時折日本と中国の倫理的な感覚の違いが噴き出すような所もありました。

そういったズレに関して近頃はフェミニズム関係での炎上が目立ちますが、昔から定期的に話題になっていたものの一つが
「親戚関係のあるキャラとの恋愛」
でした。

この辺りに関しては例えば中国では原則としてイトコ同士の結婚はできないのでイトコの距離のヒロインの扱いに困惑したり、オタク向けの作品ではそれなりの頻度で出てくる妹キャラに関しても日本と比べてかなり強めの拒絶反応が出たりといったことが度々発生している模様です。またそれ以外にもイロイロな親戚系ヒロインに関する質問や討論が行われているのだとか。

中国のソッチ系のサイトではそんな話題の一つとして
「日本では姪や甥のキャラとの恋愛はどういう扱いなのか」
といったことなどに関するやり取りが行われていましたので、以下に例によって私のイイカゲンな訳で紹介させていただきます。
(今回の翻訳は親戚関係の訳がかなりの手抜きになっております。どうかご容赦を……)


ちょっと聞きたいんだが日本の法律でもさすがに甥姪との結婚はできないよな?
最近日本のラノベで姪がヒロインな作品を見かけて混乱している。

できるんじゃないの?
日本では直系じゃなければ結婚できると聞いた覚えが……

日本の二次元では叔父と姪の恋ってそこまで珍しいもんじゃないよ。
昔も「パパのいうことを聞きなさい!」という作品があった。

そうか……今はもう「パパのいうことを聞きなさい!」も古い作品なんだな。あれで日本の親戚と結婚に関する制度や感覚を知って引くのもお約束だったんだが。

えーと私が「ハチミツとクローバー」から学んだ知識によると、自分の兄弟姉妹の子供とは結婚できないはずなんだが。

「パパのいうことを聞きなさい!」は主人公と実の血縁関係があるのは三女の幼女だけで他は義兄の連れ子だったから、一種の疑似家族モノで厳密な甥姪というのとは違ったような?
ただ見ているとなんとなく日本の親族間恋愛の緩さとそれに関する違和感が出てくる作品ではあったね。

日本はイトコでも結婚できるという話は知っている人も多いだろうけど、さすがに近過ぎると日本でもダメだったはず。

日本の法律だと結婚できる親戚はイトコからだな。
あと確か日本でも直系は何親等だろうが結婚できない。

私が昔調べたら日本は三親等までは結婚できないということだったから、叔父叔母やイトコと結婚できるんじゃないの?

日本に限らず、外国だと三代から結婚可能になるんだっけ?叔父と姪はならいけるのか。

それは恐らく勘違いしている。
日本は親等で数えるからウチの国の辈分で数える感覚から-1することになるんだよ。初代が「1」ではなく「0」親等扱いになる。だから日本の「三親等までは結婚できない」というのは叔父と姪は結婚できないということになる。

親戚の結婚については、ウチの国の法律の厳しさは世界的に見ると珍しい方だよ。世界の半数以上の国はもっと緩い。
この辺についてはローマ法式を採用している国を調べると分かりやすいかな。

日本の民法における親等で考えるとイトコが四親等でここからは結婚できる、逆に言えばこれより近い姪と結婚或いはその逆の叔父と結婚はアウトってことだな。
まぁそこの難しさをテーマに加える恋愛作品というのもアリなんだろうけど。

日本の二次元でも姪がヒロインの場合は近親系というか禁断の恋みたいな扱いになるわけか。

そんな感じ。少なくとも社会的、法律的にはアウトという背景で進むと思われる。
ただ「おじさん」という呼び方をしてくる親戚=父母の兄弟姉妹の娘とは限らない。ウチの国と似たように親戚の男性を「おじさん」呼びすることもある。そして日本ではイトコの娘とかなら法律的にも倫理的にも普通に結婚できるはず。

イトコの娘なら感情的にはともかくウチの国でも法律的にはセーフだっけか。

引っかかるのは分かるけれど、二次元に関してはあまり考え過ぎない方が良いと思うよ……

ウチの国の親族に関する感覚や法律を外国の作品に適用しても意味が無いからね。他の所だとウチの国のように細かい親戚関係の分け方していないのがほとんどだし。

親戚関係は外国人が中国に来て苦労するネタの一つでもあるな。中国人の親戚関係の個別名称や重要度、距離感が把握しきれずに苦労するとか聞いたことがある。

俺の脳内にはなぜか日本では妻と離婚しても元義理の母親と結婚はできない、という知識が入力されている。不思議!

私は一度養女になった場合は法律的に養子縁組を解除しても結婚できないという情報が入っているな!

あるよね、そういう知識。私は日本の法律ではゲイは結婚できないから財産を相続させるためにパートナーと養子縁組をするという知識がある。

それにしても姪とのラブコメ?か……「ひげを剃る。そして女子高生を拾う。」と比べてどちらが問題に感じるかがウチの国だと分かれそうだ。

いや、上でも出ている通り日本でも法律的にアウトだからこっちがドン引き案件じゃないか?

でも日本の二次元では実の姉や妹がヒロインになるぞ?そっちより更に遠い親戚関係だ。

「ひげを剃る」の方は倫理的にどうなのかは別として現実に無いわけじゃないけど、姪との恋愛とか現実にはありえないわけだからな。

うーむ……ダメだこの部分の感覚について私はどうも理屈で説明できない!

とりあえず日本では三親等は結婚できない、四親等なら結婚できるというのは間違いないよ。日本の法律できっちり決まっている。それ以外の受け止め方については個人の自由だ。

上のやり取りにもあるけど、日本の「三親等」とこっちの「三代」で数え方が違うから誤解が広まっている部分はありそうだ
それに加えて、中日で親戚との恋愛や結婚に関する考え方が違うのもあってか恋愛モノで時々こちらから見た場合の倫理的な違和感が噴き出すんだよなあ

日本社会って意外に血統は重視されていない節もあるんだよね。
重視されないわけではないが、歴史を見るといわゆる「家」が重視されるから養子や猶子も結構簡単にとっているし一族として扱っているのが分かる。

そう言えば以前日本で呂布がそこまで嫌われない理由の一つが、呂布が猶子になって名家きどりという強烈な嫌われ要素が日本ではそこまで問題視されないからという話を見たことがあるな。文化的背景も影響してそうな倫理感の違いというのは興味深い。

そこまで多くは無いけど日本の恋愛モノ、ラブコメでの親族キャラはどう受け止めればいいか混乱する時ってあるよな。
全部ドン引き系、禁断の恋かと思いきや結婚はできるから幼馴染の延長みたいなのもあるし……

理解できる。私も作品を読み進める前にこれは日本だと合法なのか?と調べたことがある。
まぁこういう感覚は法律的なもの以上に文化的なものが強くなるし、合わなければスルーで良いとは思うのだが……突然出てくると引っかかってしまうからね。

恋愛モノに出てくるこの手の問題に関して、日本社会で現実寄りにどうにかする場合は事実婚というやり方もある。法律上の結婚とはまた別の形で関係を継続させる、その後の暮らしを不幸なものだとしないためにイロイロな表現や話の持っていき方があるのは面白いかもしれない。



とまぁ、こんな感じで。
親戚関係と恋愛については中国オタクの面々も時々混乱したり困惑したりしている模様です。

ちなみのこのネタを教えてくれた方からは
「中国では血縁関係のあるキャラとの恋愛はダメな人は本当にダメですし、私も妹系ヒロインはちょっと避けたいような気分はありますね」
という話もありましたし、軽く考えるには厳しいというケースもあるようですね。


とりあえず、こんな所で。
例によってツッコミ&情報提供お待ちしております。

中国オタク「裏切りそうで裏切らなかったキャラ、特に怪しい良い人キャラが最後までちゃんと良い人だったというキャラを知りたい」

ありがたいことにネタのタレコミをいただいているので今回はそれについてを。

最近の中国オタク界隈ではやや大人しくなってきてはいるものの、中国ではネタバレ大歓迎な傾向が根強くその中には鬱展開や不快な展開、バッドエンドに関してあらかじめ把握しておきたいという考えもあるそうです。

そんな心の準備をしておきたい(?)ネタとしては「キャラの死亡退場」が最もたるものらしいですが、他に「裏切り者」についても比較的重要な情報となっているそうです。また裏切り者ネタで何かと盛り上がったり炎上したりすることもあるのだとか。

中国のソッチ系のサイトではそういった方向の話題として
「裏切りそうで裏切らなかったキャラ」
といったことなどに関するやり取りが行われていましたので、以下に例によって私のイイカゲンな訳で紹介させていただきます。
(話題の関係上ネタバレが含まれていますのでお気を付けください)


裏切りそうで裏切らなかったキャラ、特に怪しい良い人キャラが最後までちゃんと良い人だったというキャラを知りたい。
二次元に限らず最近は「良い人」ポジションなキャラが出てくるとまず裏切りを警戒するような感じになってしまってな。

今はもういい人と見せかけて実は……といった裏をかく展開が予想されてしまうからね。
更にその裏をかくようにして、ネタも含めて話題性を持続させる狙いもあると思う。

思い付いたのは物語シリーズの忍野メメかな。情報をくれるだけで実は……というパターンだと思っていたら作中屈指のお人好しキャラだったという。

ダンガンロンパのウサミは絶対に裏切ると思っていたわ

ゲームは裏切りそうなキャラが案外裏切らなかったりする印象。特にRPGで操作するキャラは。「ゼノブレイド」とかね。
もちろん裏切るときは裏切るけどね。「テイルズ」シリーズとかのように。

「遊戯王ZEXAL」の真月みたいな例もあるから、性格は良いという扱いのキャラに関しては疑ってしまうよね。

最近の作品の構成だと「良い人」なキャラっている意味があまり無い、人気も出ないから作品を面白くする役に立たないという認識もある。
だから「それでも配置されている」ことに対して疑いの目が向くようになってきているのでは。

最初から明るくて友好的なキャラというのが、どうしても罠に見えるんだよねえ

「名探偵コナン」なんかはそういうの多いよ!私は子供の頃からそれで鍛えられている!!
まぁ大人になってから考えてみると推理というジャンルだから引っ掛けてくるのが当然なのは理解できるんだが初見ではまず裏を疑ってかかるような習慣が……

良い人キャラかはちょっと微妙だがガンダムのカイ・シデンは最初に見た時裏切るキャラだとずっと思っていた。

「オーバーロード」のデミウルゴスは狙ってやっているんだろうけど、裏切りそうな雰囲気を常に漂わせているな。

ライダーでは良い人キャラはわりと裏切る。

「エグゼイド」では裏切りそうなのにそいつだけ裏切らない闇医者(敵対が無いわけではないが他と比べると……)とか絶対に悪いやつらだと思えた衛生省がマトモだということごとく裏を突く展開になっていたような。

最近見たのだと「バック・アロウ」のフィーネやソーラはどうせ裏側があるのだろうと思っていたなあ……

何かと狙いが露骨な作品ではあったが「ワンダーエッグ・プライオリティ」の先生も特別編まで見るとかなり印象が変わる。

「一騎当千」の王允は裏切らなかったが作者が途中でストーリーを方向転換した結果ではないかといまだに疑っている。全般的にキャラの扱いや伏線が雑な作品だから。

「ファイアーエムブレム風花雪月」の教会関係のキャラは絶対に組織がらみで裏切るだろうと思っていたよ!ルート分岐も含めて敵に回るというのはあっても考えていたような裏切り展開は無かったのがちょっと驚きだった。

FGOはそういうの多いなあ
Dr.ロマンはずっと裏切ると思っていた。ごめんなさい。

FGOはシナリオ上で使えるキャラの関係もあるんだろうが味方と思わせた裏切りキャラ多いしね。1.5部に至っては全部のシナリオでその手のキャラが出る。
そして今もホームズやロリの方のダヴィンチ、それから最近のオベロンも未確定だからなあ……

「コードギアス」のジェレミアはどこかで裏切ると思いきや最後まで忠義のキャラだったな。

オレンジおじさんは最初の敵キャラからなぜそうなったのか。最後はどいつもこいつも裏切るから最終的にはルルーシュの数少ない味方としてファンの心の拠り所状態だったよね。

「機動戦艦ナデシコ」のアカツキ・ナガレ。途中加入の美形、実はネルガル社長といった背景をもって暗躍していった。でも結局は主人公にブラックサレナをはじめ様々な装備を提供サポートを行っていたという。

あいつはTV版では普通に敵対もするし裏切っていると言えるのでは?
ネルガル側の人間でずっと裏切りそうで裏切らなかったのはプロスペクターだろう。

二次元じゃないけど「半沢直樹」のあいつ、絶対に裏切ると思ったのにずっと親友ポジションのままだった……最終局面で敵に回るとかラスボス的な存在になるのではとか疑っていたのに……

渡真利はいかにも裏切りそうな親友ポジションなのに裏切らないよなあ
正直俺は今後の展開で裏切ったりするのではといまだに疑っている

渡真利を演じている役者は頻繁に裏切りキャラを演じているからね。半沢直樹ではそれが意外な印象を与えた。そしてその後「ドラゴン桜2」で普通に裏切っている。

及川光博が演じるので多いのは裏切りそうで裏切らないキャラじゃないか?「ドラゴン桜」の方で裏切ってついに裏切った!とネタになっていたはず。

これはやはり渚カヲルの名前を出すしかないだろう。

CV石田彰で良い人側のキャラだと裏切りを疑うという説はとてもよく分かるよ……
この声だから裏切るだろうみたいなネタが出るし、実際キャスティングの傾向はあるんだろうけど石田彰の他に誰がネタとして有名?

他に裏切り者ボイスネタとして言われがちなのは櫻井孝宏かな。

私は子安武人だと思う!

確かに子安は裏切りそうな感じはあるな……!

でも子安は主人公と関係のある最初からの敵キャラが多い、櫻井は毒舌や胡散臭いキャラが多い……ような?裏切りキャラの割合はそこまで高くないのでは……?

恐らく強く印象に残るという意味での裏切り者系当たりキャラがあるからだろう。
裏切り者キャラって強烈に嫌な印象を与えることができるから、ストーリーを作る上でもなにかと効果的なのでは。

作品としてはまず商業的に成功しなければいけないから目立つ、印象に残るというのは必須。そこで裏切りキャラを出すわけだが、その際にギャップ強調として良い人キャラが実は……という展開を使うのだろう。
無難な良い人キャラを出しても埋もれてしまう所を有効活用できる!

敵が味方になるとキャラが増えて上手く活躍の機会を作るのがめんどくさくなるけど、味方が敵になるなら動かすキャラが減って楽になるし裏切ったということで動機やピンチを作るのも容易だからね。
言ってみれば便利なんだよ、味方の裏切りキャラって。それが視聴者にどういう印象を与えて作品人気にどう影響するかまで考慮された裏切りキャラの配置というのは珍しいが、作り手側が安易な考えで裏切りキャラ配置に流れてしまうのは理解できなくもない。



とまぁ、こんな感じで。
印象に残っているキャラや裏切り者ネタに関する考察なども行われていました。

ちなみにこのネタを教えてくれた方からは
「死亡退場するキャラほどではありませんが、こっちでは裏切り者キャラかどうかはかなり気にされますし裏切り者判定をされたキャラはかなり悪い評価がかなり長い間続きますね」
「あとは所属のハッキリしないキャラ、途中で別勢力に行くようなキャラも嫌われることが多いかもしれません」
といった話もありました。

個人的に印象に残っている中国オタク界隈で嫌われた裏切り者扱いのキャラは「Fate/Apocrypha」のアストルフォでしょうか。当時の中国におけるApocrypha叩きの影響もあったのかもしれませんがジークと一緒に結構な範囲で叩かれていましたし、色んな意味で日本での評価との違いが出ていたので何かと興味深いものがありました。

とりあえず、こんな所で。
例によってツッコミ&情報提供お待ちしております。

中国オタク「ウチの国で癖のある絵柄の壁を超えて大人気、広い範囲で高評価になった作品について知りたい」

仕事関係のゴタゴタはまだ続きそうですが、2回目のワクチン接種の副反応も収まったようなので私の身の回りのゴタゴタのピークは過ぎた感じですね。私の場合2回目は若干のだるさと1回目よりも軽めの寝違えたような痛みくらいで、1回目の方が副反応はキツイように感じられました。

それはさておき、ありがたいことにネタのタレコミをいただいておりますので今回はそれについてを。
中国では昔からアニメやマンガに関して
「綺麗な絵柄、シャープで整った絵柄が好まれる」
「クセのある絵柄や濃い絵柄は嫌われる、絵柄だけで拒否されることも多い」
「日本で人気になった作品でも絵柄が中国で好まれないので人気にならないことは珍しくない」

などの傾向があるとされていますし、日本と中国で人気に差が生まれる主な理由の一つにもなっている模様です。
しかし中にはそういった事情をものともせずに大人気になった作品もあります。

そんな訳で以下に中国のソッチ系のサイトで行われていた
「クセのある絵柄の壁を超えて中国で大人気になった作品」
などに関するやり取りを、例によって私のイイカゲンな訳で紹介させていただきます。


ウチの国でクセのある絵柄の壁を超えて大人気、広い範囲で高評価になった作品について知りたい。
ウチの国は日頃から絵柄に対する拒絶反応が強いというか過敏な所があるし、まず絵柄が批判されるような所もあるがそんな壁を突破して人気になった作品が知りたいんだ。

「慣れれば問題無い」「慣れれば楽しめる」とはよく言われるけど、ほとんどの作品は慣れることができる人間は多くないといった状態になるからね。

絵柄が合わなくてマニアの間での高評価にとどまる作品と、絵柄のクセをものともせずに大人気になった作品か。
最近では「ジョジョの奇妙な冒険」が代表的では。昔から人気が無かったわけじゃないけど、オタクとして押さえておくべき作品、ジョジョネタくらいは把握しておいた方が良いといった扱いではなかった。

「ジョジョ」に関しては同意。
昔友達に薦めたけど絵柄が嫌いだとバッサリ断られた。最近になってそいつがジョジョは良いぞと俺に薦めてきたのには何とも言えない気分になった。昔のことはすっかり忘れているようだ。

私も昔はジョジョの筋肉盛り過ぎな絵がダメだった……

「ジョジョ」はアニメの効果が大きいのだろうな……相変わらずクセはあるけどアニメで見るとそんなに引っかからないし、マンガに比べて何かと「見やすい」から。

ONEの「ワンパンマン」と「モブサイコ100」
村田版の「ワンパンマン」も悪くは無いが、皆が評価しているのはやはりONE版の方だ。

高評価というなら「新世界より」
作画崩壊アニメとして有名だったのが、今では作画はアレだがストーリーは良いという評価に

「エヴァ」はどうなの?あれもかなりクセの強い絵柄では?

今の感覚で見ると合わないかもしれないが、当時は普通に人気の方向の絵柄だったよ。「ふしぎの海のナディア」がウチの国のテレビでも放映されて人気になっていたし見慣れていたという見方もできる。

エヴァの絵柄に感じるのはクセよりも古さじゃないかな。

これは「まどか☆マギカ」だろう。
絵柄の壁を超えて大人気になれる作品って、やはり大きなパワーがある作品だよな。

そこまで広い範囲ではないが「ダンガンロンパ」もそうかな?あの絵柄で今のような評価になると予想できた人はいないだろう。

福本伸行の作品。特に「カイジ」
あのアゴだけシャープで他にシャープさの無い絵柄で昔は本当に、どれだけ薦めても広まらなかったんだよな……実写、アニメと段階を踏んで拡大していったのかな。

「ハイスコアガール」はどう?
私は正直ゲームネタはともかく、あの絵のせいでウチの国では人気にならないだろうと思っていた。今ではゲームネタも絡めたオタクの正面からのラブストーリーといったような評価に……!

範囲的にはやや小さいかもしれないが「からかい上手の高木さん」
あの子供っぽい絵柄はオタク受けしないだろうと思っていた

子供っぽい絵柄で思い出したが「ハートキャッチプリキュア!」は当初ガキ向けとして見向きもされなかったのが、一部で作画が神なアニメとして持ち上げられだして評価が大転換。

「幼女戦記」が昔は絵もタイトルも壁になっていたのを思い出した。
俺もアニメもマンガもヘンな強調し過ぎて気持ち悪い……とか思っていたが3話を見終わる頃には最高に「ハイ!」ってやつになっていた。

「バキ」は昔は絵でダメだったのが、今ではネタ枠込みで結構な知名度だよね。

「XXXHOLiC」の長過ぎる体のバランスはキモイと思っていたっけな……

あー……CLAMP作品に慣れていない人はそんな感じになるか。昔からのファンは普通に受け入れていたんだが。

「コードギアス」も今新しく入る人の中には絵が壁になる人がいると聞いたことがあるな。

俺も子供の時に初めて「コードギアス」を見た時に変な絵柄だと思ったし、独特の強調があって慣れないと厳しい絵柄ではあると思う。ただ二次元に慣れてくるとそんなに気にならなくなるし、言い方を変えればかなり二次元的な絵柄なのかもしれない。

「ギャグマンガ日和」がなぜウチの国でこんなに人気になったのか……明らかにあの絵は人気になるものではないのに。

それについては理由がハッキリしている。ギャグに加えて方言まで使って繰り出されるネタ字幕、ネタ吹替えがそれまでに無かったやり方だった上にクオリティも高かった。
「日和」の前後で字幕のセンスが明らかに変わったし、その後の「銀魂」人気と合わさってのツッコミ系の流行にもつながった。

ポプテピピック!

「シドニアの騎士」とかの弐瓶勉作品……はまだちょっとマイナーかな?でもアニメ化で随分と広まったけど。

特撮だけど「仮面ライダーエグゼイド」
今のライダーは動けばカッコイイ、慣れればカッコイイというのを実感させられた。

評価というのでハッキリと分かるのは「四畳半神話大系」や「ピンポン」だろう。

「ピンポン」はパッと見ではおかしな画だと思うのだけど、アニメを見始めるとすぐに引き込まれる。

湯浅政明の作品は大体どれもそんな感じな気がする。

東方シリーズ?
あれよく人気になったよね。昔は今よりも絵柄の選り好みが激しかったと聞くが。

「ジョジョ」でさえもアニメでハードルが下がるまでオタクの間での普遍的な評価やネタの広まりは無かったからなあ。

東方はちょっと特殊。
二次創作で中国の感覚で好みの同人がたくさんあったのが大きい。更にその同人も中国人が描いた中国人好みのが少なくなかった。

東方からウチの国の二次創作、同人は本格的に始まったようなものだからな。東方に「原作の絵」から入った人って実は少ないんじゃないかな?
STGゲームだから絵はスルーされていたし、興味をもった後は原作絵ではなく好きな二次創作絵で脳内変換される。

昔は東方だけでなくひぐらしも人気だったし、同人御三家のブランドもあったんじゃないかな

「ひぐらしのなく頃に」は昔から絵に関しては評価微妙だったぞ
自分も竜騎士の絵はひどいもんだと思っていたが、ストーリーは面白かったから……でも頑張ってそこにたどり着くための動機には当時の同人の頂点の一つという評価によるものも混じっていたかも。

当時も「ひぐらし」や「うみねこ」の絵は皆最初はなんじゃこりゃと思ったし、後になればなるほど良いものだと思うようになっていった。古い世代のゲーマーはリメイク後の絵よりも昔の方が良いというのが多い。

大人気、広い範囲ではないけど「ニンジャスレイヤー」のアニメは壁を超えた人間の深みにハマり具合がとても危険だなあと思います

広い範囲ではないけど近年の動きで個人的に一番意外だったのがAA漫画(やる夫スレ)が受け入れられてこっちでもあんこスレをやる人が出ていることだね。
人気作品の出現による影響というのをハッキリと見せられた。



とまぁ、こんな感じで。
現在の中国オタクにおける感覚、人気の背景に関する事情も含めてイロイロな作品の名前が挙がっていました。

今回のやり取りに出てきた作品については私も「中国ではあまり人気にならなかったか……」と思っていたらいつの間にか大人気になっていた作品が結構混じっていました。

また今回のネタを教えてくれた方とのやり取りでは
「絵柄に癖のある作品が中国で大人気になる場合、『慢熱』(ゆっくり熱くなる)で人気が伸びていくことが多いように思います。人気になった作品でも最初はやはりクセのある絵柄の影響が出てしまうのでは……」
という話もありましたので、中国でクセのある絵柄扱いされながらも大人気になった作品はやはりスゴイということなのでしょうね。

とりあえず、こんな所で。
例によってツッコミ&情報提供お待ちしております。


中国オタク「AA漫画、日本ではやる夫スレ作品とも言われる作品について語ろう!」中国に伝わったやる夫スレ作品事情(?)
百元籠羊
十数年の中国生活をとりあえず終えて帰国。のんべんだらりと生息中。
中国でのエネルギー源は刀削麺と煎餅果子(中華クレープ)でした。最近は日本でも刀削麺の美味しいお店が増えてきて嬉しいです。

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このブログのまとめ+αな本 「オタ中国人の憂鬱 怒れる中国人を脱力させる日本の萌え力」 が出ています。
ちなみに「中國宅宅的憂鬱:日本萌力,平息中國人的怒氣」というタイトルで中国語繁体字版も出ております。 こちらの記事で書籍内容についての簡単な紹介をさせていただきました。
「日・韓・中 トンデモ本の世界」で、中国オタク事情に関するコラムを2本書かせていただきました。

ブログではまとめたり詳しく書いたりするのが難しい内容を書く機会をいただけたのはとても有難かったですし、トンデモ本シリーズなので読者層も濃いということで「ある程度濃い方向で書いてもOK」と、昔出したブログのまとめ本よりもツッコんだ内容を書けたのも楽しかったです。
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