「日中文化交流」と書いてオタ活動と読む

記憶が薄れる前に書いておこうと、北京において行った「文化交流」という名のオタク活動やその方面のネタを適当に綴っております。

2022年05月

中国オタク「お色気目的で見始めた作品なのにそれ以外の部分の面白さに気付いてしまった作品を教えてくれ」

ありがたいことに以前
「世の中にはエロ描写を口実に好き勝手する作品、お色気要素が売りのはずなのにお色気描写以外が本編という評価になるような作品が存在しますが、中国のオタクな人達にとってそんな認識になっている作品はありますか?」
という質問をいただいておりましたが、先日ちょうどよさそうなネタを教えていただきましたので今回はそれについてを。

そんな訳で以下に中国のソッチ系のサイトで行われていた
「お色気サービス目的で見始めたのに、それ以外の部分の面白さに気付いてしまった作品」
といったことなどに関するやり取りを、例によって私のイイカゲンな訳で紹介させていただきます。


お色気サービス目的で見始めた作品なのに、それ以外の部分の面白さに気付いてしまうことってない?皆がそういう体験をした作品を教えて欲しい、けしてお色気サービスの方が目的ではないんだ!本当だよ!!

分かりやすいエロだけでなく、キャラの露出度が気になるとか、なんかエロいことがありそうな雰囲気にひかれてとかでも良いの?

それくらいでも問題ないよ!
そういった方面の欲望が理由になったというのであればいい!

「To LOVEる」はドラえもん的テンプレを上手くラブコメに落とし込んだ作品だと私は思っている。矢吹先生の作画と表現技法の方が凄くて目立たないが。

「食戟のソーマ」かな……ただ段々とストーリーが微妙になって結局エロ目的でいいかという見方に戻ってしまった

犬夜叉以前の高橋留美子作品に関しては、実はエロ目的で見始めた人はかなりいたのではないかと思う。

こういうテーマなら「こどものじかん」を布教しても良いよな!?

「こどものじかん」の作者は他にも中編くらいの面白い作品描いてるよね。

このテーマなら「異種族レビュアーズ」だろう。
ネタにしか思えないはずなのに妙にロジックがしっかりしているファンタジー設定、妙に現実感のあるキャラクターが不思議な作品。しっかりしたファンタジー系世界観という意味でもトップクラスの作品なのでは。

俺がはじめてお色気サービス目的で見始めたのが「そらのおとしもの」だったが、普通に面白くて普通に感動してしまったな……

自分が「マケン姫!」を読んだきっかけは作者をエロ漫画の方で知っていたからだった……そして自分がサービスだけじゃなく燃える展開もある作品を意識するようになったのはこの作品からだった気がする

「一騎当千」はお色気と雑な三国志女体化ばかりが注目されているが、私は最初の方のストーリーも結構良いと思っている。
後の方については何も言わないでおこう。

「はぐれアイドル地獄変」は格闘部分のクオリティが妙に高いし、読んでいるうちにお色気要素がどこかにいってしまう不思議な作品。そういう描写は常にあるはずなんだが……

よく分かる。最初の方は一般向けで出来るエロ表現のギリギリを攻めているような作品だったのが、後の方になると「バキ」でも読んでいるような気分になって来るんだよね。

エロ系の作品って長くなるとストーリーが微妙になるけど前半部分は下手な一般向け作品より面白いこともある。「監獄学園」の前半部分とか本当に面白かった。

最初の方限定とかでいいなら「トリニティセブン」かな。今は何やりたいんだが分からなくなっているが、最初の方はエロ以外の部分が本当に面白かった。

「終末のハーレム」も序盤はかなり引き付けられる展開だった気がする。やはりエロが売りになる、求められている作品の場合、長期連載でエロとストーリーの両立していくのが難しいのかね。
あと「ゴールデンカムイ」をエロ目的で見始めて作品に深くハマったやつを知っている……

そっちの方向に関しては無しで頼む……
最近のだと「異種族レビュアーズ」がこの手の作品では突出しているけど、同じ原作者の「貞操逆転世界」も世界観ネタとしてかなり面白いよ。

「勇者が死んだ!」はバカエロ系作品かと思いきや、かなり読める作品だった。
JRPG勇者ネタを面白く調理している。

JRPG的なネタの方なら「時間停止勇者」とかも面白かったな。

今の感覚だとあまり良い評価にならなそうだけど「ロザリオとバンパイア」はお色気以外の部分も好きな作品だった。この作品に関してはアニメがお色気要素強くし過ぎたってのもあるらしいが……

「ストライクウィッチーズ」は軍オタの魂の方が刺激されるから困る

エロ方面ばかりが意識されるけど実は「ハイスクールD×D」はハーレム系作品の人間関係、主人公の性格や能力に関してかなり理想的なことをやった作品だと個人的にかなり評価している。

最近読んだのだと「AV男優はじめました」が良かった。最初はAV的な何かがあるかもという期待から読み始めたが、とても興味深い職業ネタのマンガだった。

ふと思いついたのだが「史上最強の弟子ケンイチ」は読んだ人の間ではバトル系少年マンガ作品としての期待とサービスシーン目的の期待はどっちが大きかったのだろうか?ハッキリと分けられるタイプの作品ではないだろうけど気になる。

まだ出ていないのだと「魔都精兵のスレイブ」を。この作品の特撮ネタに限らず、原作者は昔から元ネタがあからさまなのが多いけど気分よく読ませるということに関しては上手いと思っている。

自分の場合は「天地無用」シリーズかな。ハーレム系作品の元祖だが、作品展開が進む中でいつのまにか世界観の規模的な広さと密度、独自の技術体系をが確立されていった。

私も天地無用については同意だ。ハーレム系の人間関係を宇宙人的な時間感覚と倫理観で合理的なロジックとして成立させているのには感心する。

このテーマでならば「つぐもも」を挙げたい。
和風世界観異能バトルとして見てもかなり良い出来の作品だと思う。

「つぐもも」はバトルシーンのクオリティがかなり高いよね。私は熱血少年マンガとして見ても近年の作品の中では上位になると思っている。
しかし作者の性癖全開のエロシーンが定期的に入るせいで普通のレベルのアニメマンガ好きな知り合いに布教するのは躊躇してしまう……私自身はエロを目的に見始めたので非常に複雑だ。

「つぐもも」は作者がエロを描きたいという欲望に逆らえないのが読んでいて分かるけど、メインストーリーも気になるのでそっちも力を入れてくれという気持ちになっていくんだよね……

「つぐもも」に限らず日本のエロ系マンガにはたまに画力がトンデモナイのが混じっていたりするからな。白黒表現の凄さを思い知るのがお色気サービス豊富な作品というのもどうかと思わなくもないが、あの姿勢は敬意に値する。

画力の高さについて考えてしまうエロ要素過多な作品なら「ローゼンガーテン・サーガ」も良いぞ。

お色気をアピールするマンガって時々トンデモナイ画力の作家がいる。アニメではお色気要素の強い作品ってエロいというだけで効果があるから雑な低コスト作画になりがちなのに、マンガはどうしてそんなことになるんだろう。

お色気系作品やエロマンガってまずは絵で勝負する短編からだからな。そこの競争を勝ち残ってきた作家は絵だけで商売ができる作家ということだ。ストーリーやアイデアも含めて評価されて出てくる一般向けの作家とは背景がちょっと違う。
そういうのもあるから上の方で出ているような話が長くなるとグダグダになる作品も少なくないが、画力と描きたいものがハッキリしているから不思議な魅力のある作品も生まれるのだろう。



とまぁ、こんな感じで。
中国オタクの面々の意識している作品がイロイロと出ていました。

ちなみにこのネタを教えてくれた方からは以前
「中国ではまずエロ要素だけがとても強調される傾向があるので、なかなかポルノ的な部分を宣伝する作品のポルノ的な部分以外を語る空気になりません。ただこれに関しては日本が特殊だとも考えられます。日本では昔からクリエイターがポルノを隠れ蓑にして自分の作りたいものを作り、表現したい内容を描いてきた背景があるようですから……」

「中国でも18禁galgameに関してポルノ部分以外について討論が盛り上がることはありますが、そういう作品は最初からポルノではない別の作品という扱いをされていることが多いので、やはり日本とは空気が違うように思えます」

といった話もありました。

お色気要素のある作品の受け止め方、ファン同士のやり取りに関しても中国オタク界隈独自の傾向はありますし、機会があればその辺りについても追いかけてみたいですね。

とりあえず、こんな所で。
例によってツッコミ&情報提供お待ちしております

中国オタク「ウマ娘の繁体字中国語版が6月27日にサービス開始!そしてやはり国内向け簡体字版の情報は無い……!」

ありがたいことにネタのタレコミや質問をいただきましたので今回はそれについてを。

先日、「ウマ娘 プリティーダービー」の繁体字中国語版のサービスが6/27から開始されるという発表があったそうで、中国オタク界隈でもちょっとした話題になっているとのことです。
繁体字中国語版公式サイト

そんな訳で以下に中国のソッチ系のサイトで行われていた
「ウマ娘の繁体字中国語版がもうすぐサービス開始」
といったことなどに関するやり取りを、例によって私のイイカゲンな訳で紹介させていただきます。


ウマ娘の中国語版が6月27日にサービス開始!そしてやはり国内向け簡体字版の情報は無い……!

うん、まぁそうだよね。一時期よりはマシになったとはいえ、それ以前と比べたらやはり状況はよろしくないわけで

中国語版出ること自体は自分が思っていたよりかなり早かった。
しかし簡体字版については期待することすら難しい。

事前の報道はあったけど意外に早いよな。
しかし香港台湾向けの繁体字版はやれたとして、こっち向けの簡体字中国語版はどうなんだ?

無理じゃないかな。やるとしたらアニメ配信してるbilibiliだろうけど、流れてくる話では希望が持てない

bilibiliは一応版権はとってるけど許可が下りないという話が有力なんだっけ?

他の外国産ゲームを見る限り説得力はあるな。プリコネRの中国語版サービスが始まった時とは状況が完全に変わってしまった……

ギャンブルである競馬がモチーフの作品が審査通るのかという不安はあったが、それ以前にこっちの市場的にウマ娘はどうなんだろう?香港は競馬の伝統があるが中国本土には無いぞ?定番のJRPG世界観のプリコネとは違うぞ?

アニメも局地的な話題の熱さはあるが再生数はそんな伸びてないからね。
それと一応こっちにはメジロアルダンからのメジロの系譜がある……

可能性が無いわけじゃない
ゲーム自体も商売のやり方は別として、質は高いしね。日本のゲーム市場が質の面でウマ娘以前と以後になるレベル。

今更聞くものなんだけど、これどういうゲームなの?育

雑に言うなら「ときめきメモリアル」から続くパラメータ育成してイベントを突破してエンディングを目指すゲームだな。
直系の元ネタとなっているのは「アイドルマスター シャイニーカラーズ」だろうと言われている。cygamesの中でもかなり遊びやすい方になるしゲーム部分の出来だけなら間違いなくレベルが高い

イロイロと言いたいことはあるが、言葉の壁が無しに遊べるのは大歓迎だ。6月末開始だと日本との差はどれくらいになるの?

大体一年半かな?ただ日本と同じペースでやるかは分からない。

結構間が空いているんだな。プリコネRの差が確か半年くらいだったか。

無課金プレイだとどうなの?正直に言えば、俺は可能な限り課金しないで遊びたいんですよ!

ウマ娘を見る、ストーリーを見るとかだけなら全キャラ狙うとかでもなければそこそこ楽しめる。でもしっかりやるならサポートカードを引いて重ねないとダメなので途端に課金の要求が跳ね上がる。

大体の所はプリコネRと同じだし、遊び方次第だ。楽に流せるなら無課金でいけるけど、深くやりたいなら課金と時間が必要になる

ウマ娘のPVP、月一開催の大会はランキングではなく3人マッチングでの勝負なのが何かとキツイと感じるな。人が少なくなると相対的に上位にいけるランキングと違って、人が少なくなると上位のやり込んでいる強いプレイヤーと当たってしまう。
だから人が少なくなる、参加が遅くなるとPVPでの勝ち目が無くなる。更にあるのは単純な勝ち負けだけなのでやった分だけ伸びを体験できるランキングと違って理不尽さを感じる環境に……

チャンピオンズミーティングとチーム競技場を諦めたら気軽に楽しめるゲームになるんだけどね。
ガチャもサポートカード諦めてキャラだけに絞れば配布石だけでも天井で確実にとれる。私はとりあえずキタサンブラックだけは狙う予定。
実装加速がなければ1年後だろうけど!

ストーリー自体はアニメ版ウマ娘楽しめるなら問題無い。日本のソシャゲの中でもストーリーの質は上位だと評価されている
ただキャラの個別ストーリーは評価高いがイベントストーリーは概ね雑な萌えストーリーなので注意

上を目指す、勝つ体験をしたい、いわゆるギルドに相当するサークルで上位狙う所に入るとなったら急に難しくなるゲームだからね。
私はもうチーム競技場のランク5でぐだぐだと毎週の報酬を受け取る状態だ。まぁこの辺は中国語版プリコネRの競争に関する空気とそんなに変わらないはず。
それでも日本だったら競馬ネタや同人創作雑談で盛り上がれるんだろうけど、中国語版だとどうなるんだろう……?

同人は禁止だから盛り上がらないんじゃないの?

禁止されているのはいわゆる18禁エログロ同人やヘイト系の同人だから、一般向けの同人絵や同人小説はかなりあるよ。

重課金しないと勝てないと分かっているゲームはやはり手を出す気にならないな……

課金に関してはスケジュール把握している分、千里眼が有利な所も出るんじゃないの?こういう先行実装のあるゲームは配布を吐き出すタイミングが分かればそこそこいける印象もあるんだが。

課金は軽いわけじゃないが、課金については千里眼で絞っていけばそこそこレベルになりそう。
しかし課金すれば勝てるわけでもないんだよ。きついのは育成、継承のための周回だ……

新規実装のタイミングを知っているのと毎月開催のPVP大会の条件を知っているのは有利ではあるんだが、最初からやるのは正直厳しい
私は日本版サービスの方に課金してとったカードと育てたウマ娘がたくさんあり過ぎて中国語版で最初からというのはできそうにない。

育成資産が重いゲームだからな。課金もだけど時間も。
育成する際の因子継承キャラを再度育成するのを考えると……

日本版で引継ぎコードの保存でやらかしてから遠ざかっていた自分にとっては待ちに待った中国語版ですよ!

こう言っては何だが私は繁体字版が先に出たのは良いことだと思う。簡体字版はどこでどう修正が入るかわかったもんじゃないし、繁体字版に中国系ユーザーが集まって運営が安定する方がIPとしては良いだろう。
現在の国内ゲーム市場は不安定過ぎるしヘンな影響もよく見かけるからね。

でも繁体字は慣れないんだよな……できれば簡体字が良い

私は日本語能力の問題でストーリーがいまいち楽しみきれていないと感じていたから、ストーリー目的で中国語版は手を出すかな。
あとウマ娘の中国語名称についても気になる。香港競馬での名前になるということでいいのかな?日本版で新キャラ実装の時に流れてくる名前が何かと混乱している……

正式なのは香港競馬での名前だろう。
ファン界隈での訳名、謎の空耳ネタ呼称も嫌いではないんだが、あの辺はやはりネタのままにしておくのが良いか。

名前に関しては公式でハッキリ確定していない名前、香港の競馬での中国語名とアニメの字幕で違うようなケースもあるからその辺りが改めて確定するんだろうね。その点に関しては私もかなり気になっている。

ところで繁体字版は馬の点四つはそのままなの?世界観の設定として馬という動物がいないから漢字の馬も点が二つになっているはずだが。

そう言えばタイトルは「賽馬娘」のままだな。日本語だと「ウマ娘」で漢字無しの表記でいけたが、中国語だとそれは無理か。

さすがにタイトルは現実の漢字使うだろ。読めない出入力できないでは商業活動的に何かと困る。
ゲーム内の有馬記念のタイトルとかはあの点二つの馬になってるんじゃないか?

今後サービスが始まるかはさておき作中世界の「马」(馬)の漢字が簡体字版ではどうなるのかは気になるな。
 


とまぁ、こんな感じで。
内容や課金などに関しては同じサイゲームスの作品でbilibiliが運営する中国語版もある「プリコネR」を参考にする人もかなりいるようでした。

ちなみにこのネタを教えてくれた方からは
「私は繁体字版を本気でやるつもりはありません。日本版で課金していますし因子用の周回をまた最初からやるのは嫌です・・・」
という話もありました。

個人的にはウマ娘の中国語版に関してはマルゼンスキーが繰り出す二昔以上前の流行語の嵐をどう訳しているのかが気になっていたりします。

とりあえず、こんな所で。
例によってツッコミ&情報提供お待ちしております。

中国オタク「日本のやたらと長い作品タイトルって「俺妹」が原因だと聞いたけど、どこまで本当なの?」

ありがたいことにネタのタレコミをいただきましたので今回はそれについてを。

近年の日本の作品には長文で説明的なタイトルの作品が増えているかと思いますが、中国オタク界隈でも日本の作品の長文タイトルに関してはイロイロと考えてしまう所があるそうです。
たまに長過ぎる作品タイトルに対するツッコミや「なぜこんなに長くしたのか?」という考察などの話題で盛り上がったりもしているのだとか。

中国のソッチ系のサイトではそんな話題の一つとして
「近年の日本のやたらと長い作品タイトルはどこから始まったのか?『俺妹』という説は正しいのか?」
といったことなどに関するやり取りが行われていましたので、以下に例によって私のイイカゲン訳で紹介させていただきます。


近年の日本のやたらと長い作品タイトルって「俺妹」が原因だと聞いたけど、どこまで本当なの?

その話は私も聞いたことあるな。あの手の長いタイトルの作品はそれだけで見る気が失せるんだけど何でやるのかね……

日本人の理解度が落ちたのさ!
と言うのは簡単だが、恐らく近年の日本市場特有の競争環境を原因とした変化だろうね。「俺妹」の影響、言ってみれば「俺妹」が大人気になったことも原因の一つではあると思うが。

イロイロと批判はされるが「俺妹」はラノベの転換点レベルの人気作品、影響を与えた作品の一つなのは間違いないからね……

日本の作品のやたらと長いタイトルがこっちでも認識されるようになってから……たぶん数年くらい前からだったが「これは全部俺妹のせいだ」みたいな話は出てたな。
ただデータとしてどこまで根拠があるかは分からん。タイトルの長文化が俺妹から始まったのかも分からん。

当時の代表的な人気作品だからレッテル貼りに便利だったって所もあると思う。まぁ俺妹が「オタク趣味の妹キャラの創始者」みたいな言われ方よりはまだまともだとは思うが……

Fateが歴史人物召喚バトル系作品の原典、みたいな言い方するようなものだな。そこからしか知らない、それしか知らない人がいるという問題。

年代調べたら「俺妹」って2008年だからかなり前だな。自分の中でタイトルの長過ぎっぷりを意識しだしたのは「ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうか」や「終末なにしてますか? 忙しいですか? 救ってもらっていいですか?」辺りからだし、雑にその辺の影響だろうと思っていたのだが……

「ダンまち」は元のタイトルが「ファミリア・ミィス」でそこから編集の指導でタイトルを長くして人気になったという経緯がある。その辺の時代はまだ過渡期だったんだろう。

そこはもう少し複雑。あの作品は初出のネット小説の時点で「ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうか」だったのをGA文庫大賞応募時に「ファミリア・ミィス」にした。そして受賞したのが2012年だから、この時点ではまだ長いタイトルは主流のものではないという空気があったという証拠として見てもいいんじゃないかと。
ちなみに2008年に電撃文庫大賞受賞した「アクセルワールド」はネット小説の時は「超絶加速バースト・リンカー」だから、この時期はまだ長くする方が良いという空気は無かったのだろう。

俺妹は2010年にアニメ化だから本格的な影響はそこからだろう。実際、それ以降に長いタイトルが増えていく傾向はある。しかし当時はとあるシリーズやバカテスとかの長いタイトルも人気だった時期だから俺妹だけの影響として見るのはどうなんだろうか?ラノベのタイトル自体、それ以前から長くなる傾向はあったわけで。

いや、日本語だと漢字とひらがなカタカナでの表記だからその二作品ならそこまで長いわけではない。どっちも日本語では10文字だ。あと「超電磁砲」の方も日本語原題だとこっちの印象ほど長くない。

確か「俺妹」の方は口語的で長いタイトルなのも特徴、それまでにあまり無いやり方だったかな?
「ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうか」「やはり俺の青春ラブコメはまちがっている」のようなタイプ

日本のラノベテータベースを調査したデータによると、00年代の時点で「俺妹」の16文字よりも長いタイトルが少なくなかったはずだ。

こっちでは全く知られてないけど、日本市場における影響としては俺妹とほぼ同時期の「もし高校野球の女子マネジャーカドラッカーの『マネジメント』を読んだら」の方が大きいと思う。こっちは俺妹よりもっともっと長いタイトルで、もっともっと売れた。2010年の日本のベストセラー1位で日本の社会現象レベルだった作品だ。
編集サイドがこの大成功した実例の影響を受けないはずが無い。

そもそも00年代だと「トリニティ・ブラッド」のタイトルとかがかなり長いはずだよ。

「トリニティ・ブラッド」は背表紙の文字が3列になってたからな……
ただその時代の作品はメインタイトルとシリーズ名とサブタイトルで分けていたから、実際の印象としてはそこまで長くないというのもある。
例えば「トリニティ・ブラッド」にシリーズ名の「Rage Against the Moons」と読み仮名、そしてサブタイトルとしての「フロム・ジ・エンパイア」という構成になっているのでデザイン的には案外コンパクトにまとまっている。

ラノベは文庫本の表紙、特に背表紙では載せられる文字数の問題がある。それに表紙で強調されるメインタイトルとサブタイトルは別扱いなことが多い。

私は「俺の妹がこんなに可愛いわけがない」は字数よりも内容で「今まで見たことない」「なんだこれは」と感じたのを覚えている。
それまでは「涼宮ハルヒの憂鬱」「灼眼のシャナ」、古めのだと「銀河英雄伝説」「ロードス島戦記」みたいな感じだったからね。字数への影響はさておき、当時はとても珍しいインパクトのあるタイトルだったのは間違いない。

あの口語的?なタイトルは確かに目立っていた。好き嫌いはあったけど目を引いたし記憶に残った。
恐らく「俺妹」が長いタイトルのラノベとして最初の作品というわけではないけど、ラノベ業界で最初に大成功した作品とは言えるかと。

長文化していく過程において、口語的な表現で長くするという手法を流行らせたという感じかもしれない。
しかし現在の作品と比べると「俺の妹がこんなに可愛いわけがない」でもそこまで長いと感じなくなっているのは……

昔は「キノの旅」を書いていた作者が、今では「ソードアート・オンライン オルタナティブ ガンゲイル・オンライン」や「男子高校生で売れっ子ライトノベル作家をしているけれど、年下のクラスメイトで声優の女の子に首を絞められている。」というタイトルの作品を描いているからな。

SAO外伝の方はサブタイトル的な所もあるから少し違うと思う。
もう一つの方は長い日本のラノベタイトルの中でも最上位クラスなのは間違いないけど。

今の日本の作品は出版社と編集が長文タイトルを押し付けているからな。作者が短い名前でやりたくても、よほど作者側が強くなければやrたせてもらえない。

日本の出版社と編集者は注目度、露出度を上げるために作品のタイトルをどんどん長くするように要求していったからな……その結果が今の惨状だ。

いや、そうとは限らない。
ラノベの背表紙じゃないけど、日本でもネット小説媒体以外では長いタイトルは有利になるとは限らない或いは不便だと認識されているような所はあるよ。
近頃の作品では「慎重勇者」はネット小説の時点では「この勇者が俺TUEEEくせに慎重すぎる」という長いタイトルだったが、商業化の際に「慎重勇者」というタイトルにして元の「この勇者が〜」はサブタイトルになった

長いタイトルネタ自体は昔からあったんだけどね……「ロビンソン・クルーソー」とかが有名。日本のラノベタイトルの長文化もルネッサンス的な何かだったりする可能性がもしかしたら……

しかし日本の二次元作品で不思議なのは「タイトルが短いのが流行っていた時代」が存在したという点だ。「らき☆すた」や「けいおん!」、「ラブひな」といった作品のように。

あの短い発音だけのタイトルも翻訳したら微妙なことになって困る所はあったな……日本語の語感重視で意味がいまいちハッキリしない所もあったし。

タイトルの文字数が更に増える、長文化したのはネット小説系の作品が商業化されたことの影響もあるはず。ネット小説サイトではタイトルの長さの制限が無いようなものだし、日本のネット小説はタイトルで内容をアピールするスタイルが主流だから、キャラの立場やチート能力など説明的なタイトルが多い。

比較的初期のネット小説出身作品もそこまでタイトルは長くないからね。例えば「魔法科高校の劣等生」、「無職転生」とか。「この素晴らしい世界に祝福を!」や「Re:ゼロから始める異世界生活」はちょっと長いがそれでも俺妹よりは短い。

ラノベのタイトルが長ければ読者は内容を把握できるし人気、流行の要素がある内容だとアピールできるから手に取ってもらいやすくなる、買ってもらえるようになるという理屈は分かる。日本のラノベ市場が……あまり露骨にやられるとラノベ市場以外の人間からの印象悪くなるんじゃないかね。

個人的に興味深かったのが、ネット小説サイトのランキングの表示行数が増えて目立つ、クリックしやすくなるからタイトルを長くするという戦術が理由の一つになっているという話だな。日本のネット小説市場も独特の環境があるようだ。

そこはまずラノベ市場での競争を勝ち残らなければならないという考えなのかもしれない。日本のマンガが世界市場ではなくまず日本市場での勝ち残りを意識した作品を描くように。
どちらにしろ日本市場のどこかの段階で「タイトル長い方が有利」という環境が確実に存在するのだろう。



とまぁ、こんな感じで。
中国オタク界隈での見方も含めてイロイロな話が出ていました。

ちなみにこの話を教えてくれた方からは
「中国では日本の「なろう系」と言われるようなネット小説出身で商業化した作品と、最初から商業向けで書かれて出版された作品の区別がありません。どちらも『軽小説』と呼ばれています」

「中国ではネット小説と言えば起点のような課金プラットフォーム(及び課金で稼ぐ作家、運営側の編集)の作品だと認識されていますから、日本のネット小説がずっと無料、無課金のプラットフォームで発達したものであること、課金的な機能のある所が最近ようやく増えてきたということなどについて把握している人はほとんどいないと思います」

「これは私の個人的な意見ですがタイトルの長さ、目立ち方に関しては中日のネット小説の人気獲得の対象や目的の違いが影響していると思います。中国のネット小説は人気の目的が課金収益なので読者がお金を払う気分になる良い作品だとアピールする必要があります。長いタイトル、口語的なタイトルは低俗な印象が強くなるのであまり良くないです。それに対して日本では人気のランキングで上位に入り、出版社のスカウトを受けることや周囲に称賛されることが目的です。その為にはできるだけ多くのライトな読者を引き付ける必要があります。低俗に見えたとしても分かりやすくアピールする方が良いのでしょう」

といった意見もいただきました。

確かにネット小説で人気になること、目立つことの目的というのは重要な要素かもしれませんね。中国オタクネタからは外れますが、長文タイトルのアピールによる分かりやすさを重視する傾向のある日本のネット小説界隈の背景についてはどこかで調べてみたいです。

とりあえず、こんな所で。
例によってツッコミ&情報提供お待ちしております。

5/27修正:誤字と誤訳を修正しました。ご指摘ありがとうございます。

中国オタク「日本で人気の高い三国志武将って誰なんだろう?パリピ孔明から考えると諸葛亮に関しては変わらないようだが他の有名武将に関しても気になってきた」

ありがたいことにネタのタレコミをいただきましたので今回はそれについてを。

相変わらず中国本土向けの配信は無いものの「パリピ孔明」は中国オタク界隈で何かと注目を集める作品となっているようで、そこから日本の三国志事情に関する話題が盛り上がったりすることもあるそうです。

中国のソッチ系のサイトではそんな話題の一つとして
「日本で人気の高い三国志武将は?中国におけるイメージとの違いは?」
といったことなどに関するやり取りが行われていましたので、以下に例によって私のイイカゲンな訳で紹介させていただきます。


結局、日本で人気の高い三国志武将って誰なんだろう?パリピ孔明から考えると諸葛亮に関しては日本でも人気やテンプレ的なイメージは変わらないようなんだが、他の有名武将に関しても気になってきた。

三國の人気武将に関しては中日でそこまで変わらないという印象だが……

とは言え、渋谷に転生して活躍する日本のトンデモ作品なのに武将のキャラに違和感が無いのは諸葛亮くらいでは無いかと思う
他の武将で現代転生的な話をやったら中日のイメージの違いから「誰それはこんなキャラじゃない」みたいな批判が出た可能性は高い

劉備なんかは日本の作品で最近食わせ物キャラ、有能な世渡りキャラという扱いも増えているからギャップが大きそう。
ただ人気に関してはそこまで違いは無い気もする。

全く同じではないが武将の知名度、人気に関してはウチの国と日本の違いはそんなに無いかと。あえて言うなら違いが大きいのは孫権だろうか?孫十万の蔑称は中国限定だ。
(訳注:中国の三国志好きの間では孫権は「孫十万」のあだ名で呼ばれることも多いそうです。これは孫権が十万を称する大軍を率いていながら合肥で負けてばかりというネタから来ているものだとか)

孫権の評価の急落はウチの国のネットのネタの影響も大きいからな

三国武将の最上位の人気、評価は普通に諸葛亮、曹操、関羽といった所だろう。この辺はどこの国でもそう変わらない。

あとは趙雲も。三國無双でも実質主役級の扱いで分かりやすい。

趙雲は人気高いけどウチの国のように圧倒的というわけではないね。
あと昔の日本では趙雲にイケメンのイメージが無かったらしい。三國無双以前の日本の二次元における三国志イメージを作った横山光輝版の趙雲のキャラデザを見ると分かりやすいぞ

趙雲は日本のゲームで昔から能力が高いから人気、評価は高いんだろうけどね。
昔のゲームだと劉備の方がキャラデザ的に美形寄りなこともある。

日本でもトップは諸葛亮と関羽は確定だろうけど、曹操はウチの国でも世代や知識の濃さで評価違うからどうなんだろうな。
曹操に関してはウチの国を見てもネット人気は高いし三国志詳しい人の間では間違いなく人気高いが、全体的に見れば諸葛亮と関羽の次、趙雲と曹操みたいなレベルなんじゃないかとも思う。

日本での人気ということなら関羽がちょっと分からない。
諸葛亮と曹操は間違いなく人気高い。ウチの国で曹操の評価が急上昇する前、90年代のニュースには日本では曹操が人気高いのが不思議、みたいな文化ネタも出ていた。

日本で関羽の人気が無いわけじゃないが、二次元作品での扱いを見るとトップクラスの人気ではないという印象にもなるね

日本の作品だと関羽は不人気ではないけど、広い範囲の人気では趙雲、武力なら呂布という感じで突出してはいない。

日本だと関羽を呂布と入れ替えて諸葛亮、曹操、呂布じゃないか?
日本では呂布の人気が無茶苦茶高くて武将枠では完全に別格。こっちの感覚では理解できないレベルでの人気。

俺が日本の作品、マンガやゲームとかを見た印象では蜀だと諸葛亮、趙雲、劉備、関羽、馬超の順かな……

馬超は日本での人気がちょっと分からないんだよね。ウチの国では趙雲と違って近年蜀の評価と一緒に人気も急落していたが、昔は演劇の出番が多いからとても人気が高かった。日本ではそういうのが無いからあまり人気が無いという話も聞いたことがあるのだけれど。

自分の実感でも日本では関羽の人気はそこまで高くない、趙雲や呂布よりも人気無いといった所だ。諸葛亮や曹操はこっちと同じくらいだが。

呂布とか武力以外に何も評価できる所が無くて他全部マイナスなキャラなのに、なぜ日本で人気なのか……意味不明過ぎる……

ウチの国で司馬懿や呂布を主人公にしたり良い扱いにした作品が出て見直しムードもちょっと出た時に、日本人は呂布を理解していないずっと悪人扱いだみたいなこと言っているヤツがいたが……正直、日本の呂布はこっちのイメージと完全に別方向行っていて理解とかいうレベルじゃないと思う!

日本の作品の呂布に関しては実はスゴイ、実は良い所もあるとかいうレベルでは無いからな。
「火鳳燎原」とかの影響は出ているけどウチの国ではまだ呂布も司馬懿も人気に流されない自分アピールみたいな所はあるからな……

今でも呂布はイメージが悪過ぎる。曹操と違って立場や解釈による変更も難しいしね。

この手の話の時に「日本人は呂布が好き=呂布の悪辣さはまさに日本人のようだから人気が高いんだろう」みたいな話も出てくるが、逆に日本人から見て理解できない中国で人気の高い武将がいて日本人から見てそれが中国人の悪いイメージと同一視されるみたいな話はあるんだろうか?個人的にかなり興味がある。

呂布の義よりも利を取る、怨みをもって徳に報いるというのが日本人からするとカッコイイらしいよ。
二次元でも突き抜けた悪さをもつ強い敵キャラに人気が出ることはあるし、そういう枠なんだろうか?

そういう枠での評価は中二病系にありがちだから分からなくもないが、日本人の呂布理解はもっと別な何かを感じる……

呂布ってウチの国だと三姓家奴をはじめ典型的なヘイトを集めるキャラだから曲解でもしなければ強くても好かれる所は皆無なはずなんだけどな。
日本の作品だと三国志関係では武力的な頂点、最強の存在として出てくるから評価は高いと感じられる。あと日本の作品では関羽を忠義方面での頂点として描くことは少ないようだが、これも日本での関羽人気がコチラより低い理由の一つなのか?

呂布の「三姓家奴」という蔑称が日本ではほとんど知られていない、通じないというのが違いとして分かりやすいと思う。以前日本の三国志マニアに聞いたときもこの部分だけは何かすぐに反応が返ってこなかった。やたらとマイナーな武将やその解釈まで知っている詳しい人だったのに。
(訳注:「三姓家奴」は呂布が呂、丁、董の三つの姓を持つ不忠不義で族に侍る者であるという風刺、罵倒の言葉になります)

「三姓家奴」は演義で張飛が呂布に対して言ってるネタだから日本で全く知られていないとは思えないのだが……

個人的な印象だが日本の作品で呂布は裏切るずる賢さの強調よりも、脳筋で深く考えずに美味しい方に釣られるアホ、動物的な感覚の人間みたいな扱いになっている。
そこに三國界隈最強の武力が加わって独特なキャラになってるんだと思う。

そういうのだと「名探偵呂布」とかあったよね。現代を舞台に陳宮が助手の。

日清公式のアレか……忘れられがちだが高順もいたよな

日本における関羽の人気に関しては、関羽張飛が実質劉備のオプションパーツ、セット扱いになっていることからも何となく理解できるかと。

まぁ劉備も諸葛亮活躍のための舞台装置みたいなもんだけどね!
日本の人気事情で独特なのと言えば曹操が信長と重ねられるというのもある。これは光栄のゲームの影響もかなりあると聞く。

確かに。
曹操は信長と重ねて扱われる所があるから深い所ではズレてそうだしパリピ孔明みたいなネタをやったらこっちの曹操のイメージではやらないようなことやりそう

日本人は曹操を金髪ロリで百合キャラにしてくるし、俺は日本人の曹操のイメージが深い所でどうなっているかを知るのがちょっと怖い。

魏に関して日本で人気や評価が高いのは曹操、司馬懿、張遼、夏侯惇、郭嘉といった辺りか。
この中でちょっと不思議なのは夏侯惇だろうか?

そう言えば夏侯惇の人気も高いんだよな。
日本だと魏の武将の評価も高めだと感じる。ウチの国だと曹操それから軍師の方に人気と評価が集中している印象だ。

夏侯惇についてもよく分からんな。三國無双の影響か?創作で動かしやすいキャラだとは思うが……

個人的には眼帯で絵的にキャラが立っているんじゃないかと思っている。雑に言ってしまうが信長を曹操に重ねるように、独眼竜正宗を夏侯惇に重ねているような所があるのではないかと。

でも某作品で作者が呂蒙と夏侯惇を混同して呂蒙女体化キャラに眼帯付けちゃってしかも人気になったという事例もあるので知名度は高くない可能性もある。
日本における夏侯惇の人気や知名度については確かによく分からない……



とまぁ、こんな感じで。
日本の武将人気に関する認識以外にも、近年の中国オタク界隈における三国志武将の評価やイメージなどイロイロな話が出ていました。

ちなみにこのネタを教えてくれた方からは
「昔と比べて現在の中国では三国志に詳しい、三国志について自分の意見を持っている人がかなり増えています。日本の作品の三国志ネタや武将の描写に関しても『日本人は分かっていない』と語る人は少なくありません。しかしそんな人達も『パリピ孔明』の孔明に関してはほぼ納得しているのは面白いです。単純に正の方向で活躍させているだけではここまで好意的見られることはなかったはずです」
という話もありました。

中国の方でも三国志武将の評価は変化し続けているようですし、その辺りについても機会があれば調べてみたいですね。

とりあえず、こんな所で。
例によってツッコミ&情報提供お待ちしております。

中国人「呂布と趙雲どっちが強いか」「呂布有利だがやはりやってみるまで分からない」 中国では趙雲の人気や評価が日本より遥かに高い?
(後ろの方に呂布が中国で嫌われる要素満載という事情についての話もあります)

中国オタク「呂布はガンダムで言えばシャア」(注:馬は関係無い)

日本の「戦える曹操」が中国に与えた衝撃
(一昔前の中国における曹操の認識に関する話です)

中国オタク「三国志で美形キャラと言えば趙雲と郭嘉だ」「女性が三国志武将好きって言うのはかなり珍しいよね?」

中国オタク「日本産中華ファンタジー作品、彩雲国物語を国産実写化?どういうこと?」

ありがたいことにネタのタレコミをいただきましたので今回はそれについてを。

先日中国の動画サイトiqiyiから発表された新作ドラマの中に、日本の作品の「彩雲国物語」「月刊少女野崎くん」「理系が恋に落ちたので証明してみた」を原作とした作品があったそうで、中国オタク界隈ではちょっとした話題になっているそうです。
中国での報道はコチラ(中国語)などをご参照ください。

日本の作品を原作としたドラマに関しては過去にもイロイロと話題になったりしていましたが、今回発表された中にある「彩雲国物語」は「日本産中華ファンタジーを中国で実写化?」ということで困惑する人も出ているとのことです。

そんな訳で以下に中国のソッチ系のサイトで行われていた
「彩雲国物語、月刊少女野崎くん、理系が恋に落ちたので証明してみたなどが中国でドラマ化」
といったことなどに関するやり取りを、例によって私のイイカゲンな訳で紹介させていただきます。


iqiyiの新作ドラマで日本産IPの「彩雲国物語」、「月刊少女野崎くん」、「理系が恋に落ちたので証明してみた」が実写化されるようだ……

日本産中華ファンタジー作品、「彩雲国物語」を国産実写化?どういうこと?

一緒に発表された他のIPについてはへー実写化するのか……くらいだが「彩雲国物語」は予想外過ぎるな。
「理系〜」は実写のビジュアル出ているので確定だが、他はまだハッキリしないのか?恐らく実写化の企画と見て良いとは思うのだが。

この題材で今更アニメ化は無いと思う。3Dで見せるタイプでもないだろう。
しかし彩雲国のあの当時でさえわりとツッコミ所があると言われていた作品が、今の時代にこっちで実写化されたらどうなるのやら。

「彩雲国物語」って序盤にシリアスはあったが基本的にはコメディだったよね。ああいう軽い空気の作品は国産原作とは違うし現代向けの叩き台として版権を活用するのはアリなんだろうか?過去の古装劇系ドラマの成功率を考えると普通に作ってもあまり期待できる気がしないし。

原作者はライセンス収入が得られるし、古い作品だからこっちのファンも見たくなければスルーできる。ダメージを受ける人は少ないのかな?iqiyiが失敗したらそれは自分の責任だしね。

「彩雲国」はさておき「月刊少女野崎くん」は少し楽しみではある。

国産の実写版「月刊少女野崎くん」の情報は結構前から出ていなかったっけ?出回っていた作品ビジュアルを見た感じではそんなに期待できるとは思えなかったのだけど。

実写版もアニメも動画で見るまでは分からないから……それにアニメの続きが期待できないしドラマでも良いかなって……

月刊少女の方は前から情報出てはいたけど、ようやくiqiyiで正式に発表されたという感じでは。そして驚いた人が出ているのが実写版彩雲国の方だろう。
私もまさかこれが来るとは思わなかった。

「彩雲国物語」は個別の要素を見ていくと現在のネットの視聴者、特に若い世代向けではあるのかもしれない。乙女系、イケメン、古風と人気のあるとされる属性を押さえている。

近年の国産のアイドル系ドラマはお世辞にも褒められたもんじゃない。量産、省コストが加速して衣装もセットも役者の演技も脚本もグダグダになってきている。昔が全部優れているとは言わないけど、今は雑な所が何かと目に付く。
そんな迷走気味な状況だから、日本の原作持ってきて別路線を試しているのかね。

出演しているイケメンのファンじゃなければ厳しいけど、そっちの需要で人気になれるから他がどんどん雑になっていくんだよな。
そういう方向で考えると、この作品が実写ということならオタク向け昔のファン向けではないだろうし、原作者の収入になるからマシと考えておくのが良いのかもしれない。

それにしたって、これはどうなんだろう。
私も私の友達も日本のアニメが嫌いなわけじゃないけど、彩雲国物語を実写化するくらいなら国産作品実写化しろと思ってしまう……

その気持ちはよく分かる。
このニュースを聞いて私もまた国産作品がヒドイ扱いをされるのかと思ったよ。

ウチの国は日本や韓国のドラマ買ったり原作買ったりはするけど、その逆はなかなか無いよね。そしてなぜ国内作品を使わないんだと怒る人間が出るという話も聞かない。うーむ。

映画やドラマでは日本から韓国、或いは韓国から日本で原作が行ったり来たりしているんだけどね……
我が国では外から原作買ってきてドラマを作るような話ばかりだから悲しくなる。

しかもそれで面白いドラマガできるわけでもないのがね。国内で日本のマンガや小説原作で作られた作品は微妙なのも多い。更に今度は中国ベースの東洋ファンタジー、古装系の作品とはね……

別の国の原作を使うことに関しては日本産原作だけでなく、「シンデレラはオンライン中!」とか中国原作を日本でまたドラマ化みたいなのもあるから私はヘンな話だとは感じない。
しかし日本産中華ファンタジーな彩雲国物語を原作にするのは変な話だとは感じてしまうな。

国産の原作で皆がイメージする国産ネット小説って人気があるのはどれも長編過ぎて実写化が難しいという話がある。圧縮したり再構成する作業も簡単ではない。
それにこの類のドラマは長編作りたがらないし撮影期間も3ヶ月くらいだから、国産ネット小説は何かと相性が悪い。そういう意味では日本のラノベの方が使いやすいのかもしれない。

国産のネット小説原作ドラマもたまに当たり作品があるからやってやれないわけじゃないんだが、失敗するリスクが高いというイメージになっているよね。
あと版権問題は国内の方がどんどん複雑、高価格になってきているからいっそ日本から買ってしまった方が楽になるという話もある。

版権は国内だとテンセントが押さえてる部分が大きいからな……iqiyiがそっちから獲るのは厳しいというのは何となくわかる。

悲観的な声が多発する原因としてはここ数年の間、演技のできる若いイケメン俳優が少な過ぎるという問題もあるだろう。演技へっぽこなのが古装の格好する役をやったら欠点が拡大されて更にヒドイ印象になるから。

それは否定できない。
実際自分の好きな作品じゃなくて良かった、今回同時に発表されてた「仙剣奇侠伝4」のドラマ化が既にファンのみんなはお気の毒みたいにも言われてるからなー

二次元のイメージが強い作品なので私も主人公の紅秀麗も紫劉輝はじめ周囲のイケメンも誰が演じれば良いのか想像し難い。
誰がやっても文句は出るだろうし難しそうだな。

正直に言えば、自分にとって彩雲国の実写化は「子供の頃の思い出にダメージ」な案件になりそうで不安。

「彩雲国物語」って自分の昔のふわっとした思い出では悪くない印象だけど、元々そんなにきちんとした作品ではない。今見たら絶対にツッコミを入れてしまうと思う。
そしてそれが実写になると……

かなり女性向けご都合主義的な作品だったからね。包子だかなんかで片っ端から男を征服するし女性が宮廷で役人やる際の詳しい部分についての描写もない。
日本の少女小説なんだから粗探しする方が野暮ではあるんだけど……実写化する場合、その辺はどうするんだろうね。さすがに現代中国向けでそのままは無いと思うが。

作品の雰囲気がどうなるかなあ……自分としては「彩雲国物語」は開き直って見れそうだが、現在出ているビジュアルからは「理系が〜」の方が不安。「野崎くん」はなんとかなる……かも。

「理系が恋に落ちたので証明してみた」は何がダメかってメガネと白衣が無さそうなのがダメだよ!

結局、ターゲットが原作ファンとかオタクではないということなんだろう。
国内向けだとメガネは明確な不人気パーツだからイケメンが演じるなら無くすのも無理はない。オタクの間でさえメガネを好むのは少数派で日本の二次元のメガネ人気とのズレが定期的に話題になっている。

でも純粋に面白いから使うのではなく、宣伝効果もあるから使うという面もあるのでは……原作ファンもターゲットには入っているだろう。こういうのは幾ら面白くても株価を上げるためのアピールに使えないとね。
それに女性視聴者はドラマ見る人が別にアニメ見ないわけじゃないし、

厳密には違うだろうけど、例えば「夏目友人帳」のファンとかをイメージすると分かりやすいんじゃないか?
より正確に言うなら「男のオタクはターゲットではない」といった所では。「野崎くん」も女性人気高いし、他の2作も恋愛中心だから基本的には女性向けで強そうな作品だ。



とまぁ、こんな感じで。
日本産中華ファンタジーを中国で国産ドラマ化するという話に困惑気味な人も少なくないようでした。

このネタを教えてくれた方からは
「外国産なら歴史、時代背景を全て架空ということでごまかせるという判断もあるのかもしれません。中国の国産作品は歴史要素の間違いや解釈について厳しい目で見られることも多いですし、もし何か重要な要素を侮辱しているという批判、炎上が発生したらかなり大変です」

「日本の作品でも現代の中国の古装劇の感覚で調整すれば見れる作品になるかもしれないという考えは出てきます。元々ある程度の原作改変自体は避けられないわけですから」

といった話もありました。

中国の方でもドラマの原作不足については何かと深刻だという話は聞こえてきますし、中国の国産ドラマ制作事情に関してもイロイロな背景があるのでしょうね。

とりあえず、こんな所で。
私は中国の実写ドラマに関しては守備範囲外なので、いつも以上にツッコミ&情報提供お待ちしております。

中国オタク「明るい雰囲気だったのに途中からシリアス、重い展開になる作品ってどれくらいあるんだろう?二次元方面のそういう作品で有名なのについても教えて欲しい」

ありがたいことにネタのタレコミをいただきましたので今回はそれについてを。

中国では昔から作品選びで失敗しないため、嫌な気分にならないためにネタバレ的な情報を仕入れておくという傾向があり、それは中国オタク界隈でも同じだったそうです。

その後中国オタク界隈では作品を楽しむためにネタバレ情報は回避する、話題に関しても住み分けするという習慣が形成されつつあるそうですが、それとは別に相変わらず危険回避的な意味でのネタバレ需要はあるそうですし、そういった話題から作品の考察につながることもあるのだとか。

中国のソッチ系のサイトではそんな話題の一つして
「明るい雰囲気だったのに途中からシリアス、重い展開になる作品」
といったことなどに関するやり取りが行われていましたので、以下に例によって私のイイカゲンな訳で紹介させていただきます。
(微妙にネタバレ的な情報も含まれていると思われますのでご注意を)


明るい雰囲気だったのに途中からシリアス、重い展開になる作品ってどれくらいあるんだろう?重い作品というイメージだけど、最初はコメディ色があったみたいな作品とかも珍しくないと聞くが。二次元方面のそういう作品で有名なのについても教えて欲しい。

最後に真面目な話が入るくらいじゃなくて、作品の空気そのものが重くなるくらいの作品でいいんだよね?
ストーリー性の強い作品は基本的に終盤のイベントでシリアス、重めになったりする。逆にそうならない作品を探す方が難しい。

そうだね。そのくらいのレベルで頼む。
質問しておいてなんだけど、自分もふわっとしたイメージしかないので……あとできれば成功した、面白い作品で知りたい。

成功したかどうかは分からない、ガンダムのファンには嫌う人も多いが「ZZ」はまさに序盤コメディ、中盤以降シリアスだね。コメディ路線で出したキャラが強化人間にされて笑える要素皆無になったりもしている。

「かぐや様は告らせたい」はちょっと違うか?近頃のシリアスストーリー不評だけどギャグが消えたわけでは無いし。
「シュタインズゲート」とかはどうだい?序盤の空回りする中二病路線から中盤以降の怒涛のシリアス展開のギャップが激しくて燃える。

「かぐや様」はラブコメ回とバカ回とシリアス回が混ざるから途中から重い展開とはちょっと違うような?

「輪るピングドラム」は後の方があそこまで重くなるとは思わなかったな……幾原監督だから警戒はしていたつもりだったんだけど。

「グレンラガン」は最初はコメディ色強いけど兄貴死亡以降はガラッと雰囲気が変わる。
でも書いておいてなんだがこの作品は兄貴死亡までがプロローグとも言えるからちょっと違うかもしれない

「プリズマ☆イリヤ」の熱血でヘビーな展開は当初のサービスシーン過多の魔法少女モノと比べるとかなり戸惑う。型月系のマニアックなネタがたくさん出てくるし重い展開になってからの方が個人的には好みではあるんだが。

私が思いついたのは「舞-HiME」だけどキャラや設定はともかく、ストーリー展開に関しては当時の作風として中盤以降のシリアス、鬱展開はそう珍しいものではなかったかも。

成功した作品かは別として、恐らく一昔前の作品を探せばそういう作品はたくさん出てくると思う。昔の長編作品って中盤〜終盤に重いシリアス展開を入れて最終回に突入するから最後まで明るい空気を保てないことも多い。これはハッキリとした子供向けでも発生する。

考えてみればエヴァも序盤はわりと明るいシーンも多かったんだよね。マグマダイバーくらいまでか?

「機動戦艦ナデシコ」はこのテーマに相応しい。序盤からわりと厳しい世界観ではあるんだがパロディ的な空気も強いので表面的には明るい作品。しかし劇場版では明るいネタ部分取っ払ってえぐい設定や伏線をそのまま出してくるシリアス展開に。

途中からシリアス、バッドエンド展開で自分の頭の中に水滸伝が浮かんできたんだが、二次元の翻案作品で終盤の壊滅展開までやった作品はあるのだろうか?

ストーリーを進めていくとギャグやネタを入れる余裕も空気も無くなるからな。私が最近ハマっている「スタァライト」もそんな感じだし。

「リトルバスターズ!」なんかは序盤ギャグ路線だけど中盤以降シリアス、重めで鬱な展開になるよね。

「Rewrite」や「Angel Beats!」もそうだし、麻枝准の作品は大体そんな感じじゃないの?
序盤にギャグを連発して後半にシリアスで泣かせる展開。序盤のギャグが合わなくて評価の高い後半にたどり着けない人も少なくない……

いや待ってくれ、よく考えたらKeyの作品ほとんど全てがそうなのでは?

その見方で間違ってないかと。
昔のエロゲー全盛期の頃はそういうフォーマットが人気、高評価だったようだ。他の作品でも珍しくない。そして重いシナリオバッドエンドでダメージを受けたファンが癒されるため、或いは萌える日常パートの燃料追加としてファンディスクを販売してもう一回稼ぐという商売。

ルート分岐する作品はアニメ向きじゃないのでアニメだけを見ると目立たないが、エロゲーはそういうの多いだろうね。高評価のエロゲーは更にその割合が上がる傾向が見受けられる。

序盤がギャグの共通パート、個別ルートになったらシリアス、重い、泣けるストーリーになるのはありがち。なかには並行世界にいって熱血SFバイオレンスロボバトルはじめるマブラヴみたいな作品もあるが。

昔はエロゲーに限らずオタク向け全般がそんな感じだった気もする。ハーレム系作品も楽な空気なのは中盤まででエンディングに向けてシリアスな展開になったりするから見た後に何となく重い物や心残りが発生したりする。ハーレム系の開祖的な「天地無用」もシリーズによって重さ、俺TUEEEEE感が結構違うから興味深い。
そしてその反動が今の全編爽快感重視な俺TUEEEEE異世界モノの流行の原因の一つなのではないだろうか……

「うたわれるもの」もそんな感じだったな。新作も構成や空気は似ていた。

特撮はどうなんだろう?「電王」は途中からシリアス方面にいって空気も変わったが特撮は基本的にバトル系作品だし終盤の戦闘激化とシリアス増加、キャラ死亡の鬱展開とか多そうなイメージなんだが。

特撮の各シリーズ作品を見ていけば色んなのがあるよ。あとシリアス路線からコメディ路線になるという逆のパターンもある。
特撮は重いストーリー展開にするといった変更に限らず、人気が無い、玩具が売れない、予算が不足などの理由で様々な要素の路線変更をかなり露骨にやる。よくネタになる「ウルトラマンレオ」の防衛チーム全滅もそれだ。

「チェンソーマン」と言おうと思ったが、考えてみたら昔の少年マンガの方がこのテーマに合うギャップの激しい作品は多いような気がしてきた……

軽めのコメディ路線から入ってシリアス展開で人気が出てそっちに固定というのは少年マンガにも多いからな。連載競争に勝ち残って安定、長期化路線に入った作品にはそういうのが多い。

ギャグは日常系でもなければ長期間続けるのは難しいからね。

長期連載作品を見ると、最初はギャグも入っている作品はかなりある。「ドラゴンボール」とか「ONE PIECE」のように所々に軽めの空気やネタを残したまま続けられる作品は珍しいのかもしれない。

「魁!男塾」も実は最初はギャグ漫画だったが、その後はシリアスバトル路線に入って脇のデタラメな解説やバカバカしいネタを全力で熱血バトルにするという形で笑える所も作るという不思議なバランスの作品になった。

最初は軽くて後から重くなるなら「まどか☆マギカ」と思ったが、3話で急展開だから違うか……

魔法少女系は結構頻繁にそんな感じの展開になるよ。例えばこっちのテレビでもやってた「ヤダモン」とか中盤以降はどんどん話が重くなって最後は世界を救うために主人公消滅。
魔法少女系は中盤〜終盤は重い、魔法の力で対処できない重大事件や失敗、鬱展開になり魔法の力を失ったり魔法バレしたり自己犠牲的な展開で終わりになることも多い。

「セーラームーン」も中盤以降重くなったし全滅展開になったしなあ……魔法少女系ってバッドエンドとまではいかなくても一般的なジャンルのイメージ通りにハッピーエンドで終わるのは珍しいのかもな。

魔法少女を危険な職業にしたのは虚淵玄というイメージも強いが、実は昔からそんな感じな作品が少なくなかった。女の子向け、そして現代を舞台にした場合は制作者がどんどん夢を描けなくなって鬱展開、御都合主義の放棄になるとか。

そう考えると熱血系の空気を取り入れたプリキュアは、ヘビーな展開が混じることはあっても相対的に見たら平和な方なのかね。



とまぁ、こんな感じで。
中国オタクの面々の作品の記憶や経験などについての話がイロイロと出ていました。

ちなみにこのネタを教えてくれた方からは
「現在の中国では爽快感重視で作品を選ぶ人も多いので途中からのシリアス展開や犠牲の多いバッドエンド展開には批判が出る可能性が高そうです。またその結果作品のイメージはダメな方で固定されてしまうことも考えられます」
「今は昔と違って不満や不快だという発言が素早く広まる環境になっています」

といった話もありました。

現在の中国オタク界隈におけるシリアス展開の分量やバランスの好み、評価のされ方に関しては私も気になりますね。一昔前とはかなり変わっているようにも感じられますし。

とりあえず、こんな所で。
例によってツッコミ&情報提供お待ちしております。

中国オタク「なぜ歌える声優を起用しているアニメで声優とは別の歌手に歌わせるのだろうか?声優に歌わせた方が効果的じゃないの?」

ありがたいことにネタのタレコミをいただきましたので今回はそれについてを。

近年の中国ではアニメの出演以外の声優の活動のコンテンツや関連情報が増え、声優の仕事やその周辺事情に関してもイロイロな話題や疑問が出てきているそうです。

そんな訳で以下に中国のソッチ系のサイトで行われていた
「アニメの主題歌を歌の仕事もやっている声優ではなく別の歌手に歌わせる理由」
といったことなどに関するやり取りを、例によって私のイイカゲンな訳で紹介させていただきます。


なぜ歌える声優を起用しているアニメで声優とは別の歌手に歌わせるのだろうか?
主題歌だけでなく劇中歌までそうなるのはどうしてなんだろう?声優に歌わせた方が効果的じゃないの?

それは私も引っかかる時があるけど、そういうのは珍しい話ではないよ。
代表的なのだと「マクロス」がある。

OPやED、劇中歌を誰に歌わせるかは企画次第だ。声優ではない場合、声優好きがターゲットになっていない作品だということさ。

水樹奈々や坂本真綾を起用する際に必ず歌も担当というわけではないしな

最近だと「vivy」が演じた声優以外が歌っているのを意識させられる作品だったな。あと今何かと話題の「パリピ孔明」も。

歌に関してはオタク人気以外の部分では声優よりプロの歌手の方があらゆる方向で絶対的に上だから音楽としてのクオリティを求めたならそりゃ歌手を起用するよ。

歌の上手さも理由の一つだろうけど、商業的に声優とセットでキャラを売れるか、イベントができるかというのも理由になる。
アイドル系作品は声優のライブイベント前提なビジネスだから声優に歌わせるが、普通に音楽を売るなら声優ではなく歌手の方が良いということにもなる。人気声優はスケジュールを押さえるのも簡単じゃないからね。

イベント開催は休みの時期に重なるからキャラを演じた声優を常に呼べるわけじゃないしな。新人を使うならともかく人気声優の場合はアイマスのライブの方に出演しているからこっちのイベントには出れません!みたいな事態はよくある。
あと人気になっちゃったから別のイベントの方を優先したので来れませんというのもよくある。

ビジネス的な面でも声優ではなく歌手の方を売りたいというのもあるだろうね。音楽系の所が制作委員会に入っているとかなら当然自分の所の歌手を推す。

なるほど、言われてみればレコード会社が関わるなら確かに自分の所の歌手を推すよな

今更な疑問かもしれないが、声優とプロの歌手の歌にはどれだけ違いがあるの?

そりゃ違いがあるよ。現代の音楽編集修正能力はスゴイし様々なメディアが修正前提。後で販売されるライブのディスクとかでは普通に修正されていたりするし、素の歌唱力を知りたいならライブ配信の映像を見るしかない。

言っては何だが「歌える声優」という印象も結構怪しいところがあるから、やはりプロの歌手を起用するのが何かと無難だと思う。

昔からアニメではキャラの演技は声優で歌だけ別の人間を使うことがあった。例えば「マクロスF」のシェリルは演技が遠藤綾で歌はMay'nだったろ?

歌の上手さが理由にならないわけじゃないだろうけど、主な理由は制作委員会やレコード会社関係じゃないかな?

私もそう思う。上が誰を推したいか、どう売りたいかだろう。
逆に歌だけを別の有名な声優にやらせることもある。上で出ている「マクロスF」では坂本真綾がちょい役で出てはいるけどほぼ歌関係だけの出演で最初の主題歌からして坂本真綾だ。

どうしても声優の歌で売りたければ編集しまくればいいわけだからね。
ただ作品楽曲とのタイアップやサントラの販売戦略まで考えた場合はやはり普通に歌手を使った方が良いというケースもある。声優使えば二次元業界関連の商売全てが有利になるとは限らない。

サントラで思い出したが昔々「ラングリッサー3」で当時アイドル声優として大人気だった椎名へきるのヒロインだけキャラソンが作られなかったという話を聞いた時は何とも言えない気分になったことがあるよ。
声優を起用するにしても権利問題は普通に存在するので、それなら自前の歌手を起用した方が良いケースもあるんだろうね。

でも基本的には声優の方がその手の問題は楽だろう。契約の時の力関係で考えても、プロの方が基本的には厳しい。

そこはその時点の人気や力関係次第だろうな……特に事務所の強さは重要。

そう言えば「ウルトラマンティガ」もこっちのテレビで放映される際に主題歌が版権が高いから使えない、中国語版が独自に作られたという話が有名だけど、日本の状況を調べてみると権利問題の可能性も考えられるんだよな。

確かに。アイドル系は難しい、ティガの日本版主題歌のV6のいるジャニーズ事務所系は電子書籍から抹消しないといけないなど特に難しいと聞くしね。まぁティガは中国語版主題歌の出来が良かったので結果的には悪いことにならなかったけど……

歌がメインの作品の場合は声優を起用することはないだろう。声優の歌とか脳内フィルターかけなきゃカラオケで聴けるレベルかそれ以下ばかりだ。マクロスシリーズだって主役(プロの歌手という設定なのに!)の声優は歌がヘタだから別に歌手を呼んで来ている。

声優の中には歌手が本業というのもいるから一概に比較するのは厳しい
歌手が声優もやってるみたいな話はあるからね。

でも「パリピ孔明」のように歌がテーマになる作品ならそれも込みで声優を起用するもんじゃないの?実際、本渡楓は過去に歌ってるしCDも出しているのだが。

アイドル系ならともかく、プロとしての歌手がテーマになる作品だと逆に声優の起用は避けるのでは。

こう言っては何だがキャラソンは特殊な需要があるだけで、一般的な歌手の評価にするのは厳しいぞ……

俺も本渡楓は好きな声優の一人だけど、歌が上手い方だとは言えないかな……ライブでのパフォーマンスもまぁその、目立って良いというのは難しい。

声優の歌とかアイドルの歌とかはかなり音をいじっている。
レッスンはやっているんだろうけど歌が商業的なレベルで上手い、プロとしてやっていけるようなレベルではないことが多い。

「マクロス」が例に出てくると逆に混乱するのでは?あれは音楽関係が特殊な作品だし、中島愛のように歌わせる前提でオーディションして声優やらせるのもあるから……

「マクロス」はリン・ミンメイからして本業が歌手の飯島真理に声優やらせたわけだからな。あと「マクロス7」はミレーヌの中の人がお色気アイドル時代にかなり歌っているけどそれでも歌は別。ただ「7」に関しては逆に歌手が先に決まって似た声質の声優を探したという話だけど。

そもそも「パリピ孔明」の場合はヒロインの目標がアイドルじゃなくて歌手だから……声優に歌わせるのは逆に違和感が出かねない。

「パリピ孔明」で歌っている人は歌手として一線級というわけではないけど、それでも普通の声優よりは格段に歌が上手い。音楽がテーマの作品ならそっちの方が良いという判断になったんだろう。

「パリピ孔明」のアニメ化で心配されたのが歌はどうするかということだったからな。英語の歌もあるだろうと言われていたし、実際あったからプロの歌手に歌わせるのが正解だろう。

プロとして歌が上手い声優もいないわけじゃないが、基本的に声優の歌って「普通」のレベルだからね。声優が日本語以外で現地のファンに挨拶してくれる際の発音とかを考えると、英語の歌詞が混じると悲惨なことになりかねない。もちろん中国語で挨拶とかしてくれたらこっちは嬉しいよ?でも歌になるとさすがに、その……

結局は作品次第。「キャロル&チューズデイ」とかは設定的に英語の歌が多くなるから歌の方もプロを起用していた。

あとはジャンルも。ライブもだけどいわゆる2.5次元系の売り出しをする場合は声優以外の部分、歌に加えて演技やダンスも評価基準になる。実写や舞台を中心に活動している人を声優としては棒読みでも起用することはよくある。

今のアイドル声優は歌もだけどダンスもできる必要があるから、ライブを歌だけで評価するのもまたちょっと違うとは思うんだけどね。
「ラブライブ」や「スタァライト」「ウマ娘」とかのイベント映像を見ると歌以外の練習も大変だろうと思ってしまうよ。

それには同意する。ただそれでもやはり歌の上手さは重要だ。「ウマ娘」とかでも歌える声優とそれ以外の差がハッキリしているし、ファン向けイベントならともかく音楽番組だと歌える声優を混ぜる編成になると聞く。
そういう意味ではトウカイテイオーやシンボリルドルフの声優が歌手メインでの「歌える」声優だったのは幸いだったということになるとか。



とまぁ、こんな感じで。
現在の中国オタク界隈における見方もイロイロと出ていました。

ちなみにこのネタを教えてくれた方からは
「中国にもライブやイベントの動画がかなり入るようになっていますし熱心なファンがつくようになっています。昔の中国のオタク界隈ではほぼ声優のイメージ=アニメのキャラでしたが、今は演じたキャラ以外の活動も声優の印象に影響するようになっています」

「しかし一般のアニメ視聴者の間ではまだキャラのイメージが圧倒的に強いままだと思います」

「それに加えて日本のメディアでの扱いや、日本での需要や商業的な効果がどうなっているのか、中国からはよく分からない所もありますし、声優の活動に関しては混乱することもあります」

といった話もありました。

中国オタク界隈における声優のイメージや声優の活動と作品の人気の関係などについても、何かと変化し続けているようですね。

とりあえず、こんな所で。
例によってツッコミ&情報提供お待ちしております。

5/18修正:遠藤綾さんの名前を訳す際に間違っておりました。また誤字脱字を修正しました。ご指摘ありがとうございます。

中国オタク「作者が自作のキャラを愛していないのってどうなんだろう?皆の考え方を教えて欲しい。あとそういった作品があるなら知りたい」

ありがたいことにネタのタレコミをいただきましたので今回はそれについてを。

日本から入ってくる情報が増えた結果、近頃の中国オタク界隈では作品以外にも作者の事情や言動なども関連情報として広まるようになっているそうです。しかしその影響で作品の受け止め方に関する悩みも発生すようになってて来ているのだとか。

そんな訳で以下に中国のソッチ系のサイトで行われていた
「作者が自分の作品のキャラを愛していないという話をどう受け止めるか」
といったことなどに関するやり取りを、例によって私のイイカゲンな訳で紹介させていただきます。


作者が自作のキャラを愛していないのってどうなんだろう?皆の考え方を教えて欲しい。あとそういった作品があるなら知りたい。
「SPY×FAMILY」作者の自作のキャラを愛していないという発言を見てからモヤモヤした気分が続いているんだ。

群像劇系の作者は主人公も含めてキャラに愛が無さそう、シチュエーションに萌えてそうな印象はあるが……

よし、定番の監督と脚本に愛されていなかった主人公のいた「ガンダムSEED DESTINY」から入ろうか。

キャラを上手く動かせるのとキャラに愛があるのは別だから、結局は作者と作品次第じゃないか?私は面白ければそれで良い。

正直に言えば他人が作る作品だから別に構わないとは思うが、人気作品の場合は価値観に問題があったら炎上するだろうけどね……

私も不安な気分になるのは分かるよ。「進撃の巨人」の作者はエレンが嫌いという話があって、終盤あんなことになったからね。

しかし作者の愛が注がれてもどうなるかは分からん。「進撃の巨人」の作者から愛されたライナーは、作者の渾身の愛が注がれた銃の自殺ポーズが描かれたからな!

作者の寵愛の結果、逆にファンのヘイト集めたりもするからね。「BLEACH」の織姫なんかが分かりやすい例だ。

有名なのだと鳥山明は「ドラゴンボール」のどのキャラも基本的に好きじゃないという話がある。

鳥山明がドラゴンボールのキャラにあまり愛着が無いというのはあの雑な扱いからも何となく分かる。
ただそれとは別に話の引き延ばしで苦労している時に遊ぶことができたミスターサタンや話のネタとして活躍してくれたベジータなんかに対する感謝しているといった話もあるとか。

冨樫も「幽遊白書」の螢子が嫌いだったという話があるからな。作家にとって連載のためとか編集に言われてみたいに不本意な形で出したキャラには嫌いなのもいるだろう。
ただ見る側としては作品が面白ければ構わないとも言える。そういうのが引っかかる人は情報を切り離しておくのがベターだろう。

たまに話題になる、人格や言動に問題のある作者と作品を分けて考えるべきかという問題の派生問題みたいなものかもね。
「敏感」な問題にまで言及してウチの国の感覚ではその作者の利益になるような行為全てが許されない……みたいになるのと比べたら、自作のキャラに対する愛は内部的なものだしかなりスルーしやすい問題ではないかと。

「SPY×FAMILY」の作者は「愛着が無い」と言っているだけで別に強く嫌っているわけじゃないぞ。だからそんなに不安に思う必要は無いだろう。
言い方を変えれば計算で作品を作って当てたわけだから、人気の需要の方向から大きく外れる展開はやってこないという見方もできる。

「ガンダムSEED DESTINY」に比べればそんなに悲観しないで良いと思う。
主要キャラどころか主人公が作者から愛されてないと感じられる作品も珍しくない。しかしそれとは別に成功している作品も失敗している作品もあるから気にせず作品を楽しめばいい。

個人的にはキャラをいじめて楽しむという方向じゃなければ問題ない。
面白い作品って作者の独特な好みや価値観があってこそのものだし。

作者がキャラを愛していなければならないというなら、歪んだキャラや不快なキャラ、更には視聴者から許されないヒドイ悪役を出すことで作者の人格が疑われることになりかねない。
そういうキャラを考え出す能力と個人の価値観や倫理観は別だろう

スクウェアの古いゲームだが「バハムートラグーン」の主人公はヒドいものだった

ゲームだと真の仲間ネタで有名な「テイルズオブゼスティリア」が近年の分かりやすい例だろう。別のひいきキャラがいて、その影響で扱いが悪くなって、更にストーリーどころかゲーム全体のバランスも崩壊。
作り手のキャラへの愛というのも厄介なものだな!

そういう方向だと「FF12」のヴァンとバルフレアも該当するかな。
制作側の好みが強く出ての主役ポジションの途中交代は見ている側、遊んでいる側としてはキツイことになる可能性が高いと思う。

「ゆるゆり」の主人公はヒドイ扱いで愛されていないと感じられた。

「ゆるゆり」は原作の方では普通の扱い、作者の愛も恐らく普通という感じだった。しかしアニメの制作スタッフからのものが……

アニメの方はかなり主人公いじめがネタを超えて不快なレベルになっていた。ああいうのが無ければ、自分の扱うキャラを愛していないという件に関しては問題無いと思うが。

作者からの愛の有無に関してはどういう方向に影響するかが分からないからね。
愛が無いと言っても、雑に扱って良い、ネタでヒドイ目に遭わせてもいいみたいなのから、舞台装置として動かすだけだとか、ストーリー上の役割は全うするので作品だけを見ていれば普通に良い印象になるのまでイロイロとある。

原作者とは別に、アニメ化や実写化先のスタッフに愛されないケースも。
個人的には禁書シリーズの上条当麻はアニメだと制作スタッフに愛されていない印象がある、そして原作だと御坂美琴が逆に作者からの愛が微妙な印象だ。

扱いの悪さについては「Fate/Apocrypha」の主人公は作者から愛されていないと感じるな。その後の出番が無いわけじゃないがほぼ目立たない。FGOにだって名ライターで参加しているのに目立つのはラスボスの天草ばかり。

「Fate/Apocrypha」主人公のジークは舞台装置として使われてポイ捨てされた気の毒なキャラに思えるね。放映当時も今でも嫌いな人は多いキャラだけど、さすがにあの扱いはどうなのかと思わなくもない。
ライターの東出と絵師の近衛も天草ばかりを好んで取り上げているし……

ジークに関しては東出の書くラブコメ主人公のキャラの薄さによる微妙な印象じゃないかな。エロゲライター時代もサブや敵ボスの男キャラの方が人気出ていたらしいし。

型月作品の主人公は基本的に他のシリーズで活躍しないのでジークがFGOで目立たない、天草ばかりがやたらと出張るというのも別におかしくは無いぞ。言ってみれば志貴や士郎がFGOで活躍しないから愛されていないみたいな話かと。
村正?あれは別人だから……

私が愛による悪影響を感じたのは「鉄血のオルフェンズ」の第二期だ。主人公達以外のキャラと中の人に対する愛によるバフの影響でストーリー自体が崩壊。ある意味では「SEED DESTINY」よりもひどかった。
あの作品のことを考えると、愛着とか関係無くクリエイターとしてプロフェッショナルに徹して人気になる作品を作り続けているという方が安心できる気がしないでもない。

作者が自分のキャラに対して平等に愛着が無いなら問題無いと思う。それから作者側が割り切ってキャラを動かせる場合も問題にはならないはず。
めんどうなことになるのは愛に差がある、それによって作品が歪むような場合ではないかと。

そんなもんだろうな。
私は今の所「SPY×FAMILY」はとても楽しめているけど、作者のキャラへの愛については特に気にならない。作品関連の言動を見た限りでは雑に扱うのではなく仕事としてきちんとやるタイプに感じられた。

根本的な事情としてほとんどの作者にとって大当たりした作品を世に出してからじゃないと自分の趣味にこだわった作品は出せないからね。そしてその作品が当たるとは限らない……

作者が愛を注いだ、自分独自の価値観で描いたストーリーが大衆に受け入れられるとは限らない。そして過去作の評価を見るに「SPY×FAMILY」の作者は明らかに自分の価値観にこだわった作品は一般ウケしないタイプだと思われる。
私は人気のためにあざとい内容を描いた「SPY×FAMILY」のキャラに愛着が無いというのは仕方が無いと思うし、それでも成功したのがスゴイし描き続けてくれるのはありがたいと感じている。

そういう方向から考えると「SPY×FAMILY」に関しては当面リスクは少ないと言えるのかな?やらかすとしたら人気が高まって一定の期間それを維持して地位を確立してからになりそう。
もっとも、その頃になれば長期連載作品によくある迷走や作者や編集サイドの好みや認識がファンとズレることによる弊害も発生しがちなので気にしても仕方ない。

長期間続いた作品でやらかすのはどのメディア、どのジャンル、どの国でもありがちな話のようだからね……作品が迷走する原因は作者の愛の有無に限った話ではないし、結局はま自分の好みと合った展開が続くことを祈るしかないな!



とまぁ、こんな感じで。
作品の印象や受け止め方についてイロイロと出ていました。

ちなみにこのネタを教えてくれた方からは
「昔は情報が少なかったので日本の作品を気楽に見ていられたように思います。今は作者の発言やネタバレ以外にも作品を見る際の印象が変わってしまう情報がたくさん流れてきます……」
といった話もありました。

オタク的に興味のある内容とはいえ、情報が増えるのも単純に良いことばかりではないのでしょうね。

とりあえず、こんな所で。
例によってツッコミ&情報提供お待ちしております。

中国オタク「Fateはカップリングの党争、ゴタゴタが少ないと聞いたけど、本当?実は他の作品と比べて荒れない界隈なの?」

ありがたいことにFate関連のネタのタレコミをいただきましたので、ガチャも含めて厳しい戦いになりそうな第二部6.5章のゲン担ぎもかねて今回はそれについてを。

そんな訳で以下に中国のソッチ系のサイトで行われていた
「Fateはカップリングの争いが少ない?」
といったことなどに関するやり取りを、例によって私のイイカゲンな訳で紹介させていただきます。


Fateはカップリングの党争、ゴタゴタが少ないと聞いたけど、本当?実は他の作品と比べて荒れない界隈なの?

ふーむ、それは間違いではないかも。fateは昔から炎上がそこかしこで発生しているジャンルだが、キャラ萌え方面での炎上は自分もあまり記憶にないな。最強談義や設定談義で炎上したのは覚えているが。

ウチの国で党争が一番熱かった時期とfateのキャラ人気の盛り上がりの時期はかなりズレていたのもあるかな
キャラ人気としてはたぶん06年からの数年、スタジオディーン版の影響があった頃が最盛期だったように思う

一番燃えそうなZeroがカップリングとか萌え方向の恋愛で分かりやすいの無いからね。ウチの国の党争は同人の勢力争いみたいなのともちょっと違うし、カップリングはあっても女性向けが中心だからラブコメアニメとかの推しヒロインで闘う党争とはかなり違うし表に出る感じではない。

Zeroのカップリングとしては……私は百合とかまだあまり知らない時期にセイバーとアイリのカップリングはちょっと良いなと萌えていた。

Zeroでもめたカップリングと言えば金ぴかとセイバーのカップリングとか?ただこっちはカップリングの勝者を決めたがる党争とはちょっと違ったかな。正しい、こうなるべきといったマウントによるゴタゴタはヒドイことになっていたが。

こっちのFate関連のゴタゴタは一昔前の衛宮士郎に対するヘイトの大流行と、Zeroファンが他の作品どころか他のシリーズに対してまで覇権マウントとってたのが大きな所だと思うがカップリングはそんなでも無いね。

Fateのゴタゴタと言えば戦闘力比較とライター陣に対するヘイトという印象。
ただどっちも一時期に比べて落ち着いているし昔ほどレッテル貼りで語られることも無くなっているから昔の記憶を考慮しなければ「比較的落ち着いたファン界隈」に見えなくもない。

ストーリー上の解釈や伝言ゲームによるキャラヘイトはあるが、それがカップリング論争に影響することはあまりないだろうしね。
あとキャラ贔屓に関してはライター陣に対するヘイト関係で言及されることもあるが、型月系の作品は贔屓される=出番があるとはいえ、同時に愉悦される曇らされる被害者にもなるので一概に歓迎できるわけではない……

FateはソシャゲのFGOに中心が移行した時点でカップリングはあまり意味をなさなくなった。キャラが多すぎるし自分の嫁、推しを誇ることはできてもストーリー上の明確な勝者はいない。

原作からして複数ルートのある作品で世界線も複数あるという設定が前提のストーリーだからカップリングの勝者を決める党争を適用するには向かなくなっているのかもしれない。もちろん無いわけでは無いが。

FGOでマスターラブ勢じゃないことで荒れることはあってもカップリング厨で燃えるのは少ないのでは。最初から夫婦固定で人気が高いのもいるし。

いや、昔はカップリングでの炎上も普通にやってたよ?単純にファンの年齢が上がって大人しくなったというのもあるんじゃないか?あとFGOの影響は私も否定しない。

Fateの特徴として派生作品が多いというのがある。また派生作品で様々なエンディングやキャラ萌え要素、カップリングの燃料の提供やっているけど、それを界隈全体に
例えば「Fate/unlimited codes」なんかは個別ルートで金ぴかとセイバーカップリングで持ち出されることもあるが、それを根拠にして全体向けの理論武装するのは厳しい。

別ルートの解釈持ち出すと、金ぴかの場合はHFルートの瞬殺やUBWの最後の往生際の悪さも意識しないといけなくなるからな。
あと根本的な問題として、派生作品は把握している人が少ない上に中国語の情報が少なかったので共通の話題になりにくかった。
言っては何だがFateシリーズの中でキャラ萌えの共通の話題として成立したのはZeroとFGOくらいじゃないか?

私の中にも一応士郎とセイバー、凛、桜のカップリングが正統派なんだろうという認識はあるが……この辺りのカップリングでの戦いの記憶も無いとは言わないが他の作品の党争と比べて少ないのは確かだ。

カップリングは知らんがfateは最強談義やで度々燃えている
あそこは設定(自分の脳内基準)と違う!ときのこを否定するヤツが珍しくない
きのこの後出しに文句言いたくなるのも分からないわけではないが!

FGOで金ぴかがあっさり負けるだけで炎上したからな……

Fateはカップリングでは燃えてないけどキャラの扱いや強さの設定、シリーズの優劣での紛争は頻繁に発生している。あとライター陣の方でも……それに加えて中国版FGOがクソ運営と化したせいで炎上する余力はそっち行っちゃった可能性が……

そう言えば遠坂凛に関してはカップリングよりもイシュタル、エレシュキガル、スペースイシュタルの登場とそれに関する「遠坂凛との関係、同一人物ではないとは言えどこまで遠坂凛と重なっていると見做すか」による派閥の内部分裂の方がヒドイことになっていた。

弓凛(弓イシュタル)や宇宙凛(スペースイシュタル)問題は何かともめるのは分かる。どっちも設定上の強キャラだし、特に宇宙凛は型月世界観でも明らかに格の違う存在だから何かと意識される。

Fateはシリーズとしてはファンが多いけど各シリーズをまたいでの設定も多いし、中国語化された情報にもムラがあって長い間知識の量や深さでかなり個人差があったからな。これはアニメ見ている動画でゲーム見ているだけでは埋まらない。
結果としてゴタゴタするのはカップリングよりもキャラの強さや翻訳の正しさの方が中心になったのかも

カップリングに関して火種が無いわけじゃないしちょくちょく不満は出ている。
例えばFGOで太公望が出て以降、タマモ推し界隈で解釈が荒れている。個人的にもとても憂慮している……!

投下されるカップリングに拒否反応が出るのは分かる。
しかしFateってキャラの数が多い上に扱いもちょっと複雑だから、いわゆる二大三大党派のカップリング論争みたいになりにくいんだよね。
例えば士郎と赤アーチャーをキャラとして同じものにするか別のものにするかとか。今は別扱いが主流っぽいけど一時期もめた。

どういうこと?Fateのファンって赤アーチャーと士郎は同一人物扱いで妄想してるもんじゃないの?

いや、Fateはそこが独特でな……赤アーチャーの過去が士郎というのを意識させられるネタは時折出てくるが、作品内では別キャラ扱いなんだよ。同時に存在する作品、シーンも多いしね。
それに後発の作品ではエミヤ或いは無銘の方で出てくるのがほとんどだし周囲のキャラからも別扱い、カップリング的にも赤アーチャーと士郎は別扱いにするのが基本。

赤アーチャーに限らずストーリーの可能性以外にも同一人物の別の可能性がたくさんいる世界だしサーヴァントというクローン複製みたいなシステムがあるから、カップリングの種類や可能性はあっても絶対に固定のカップリングというのは逆に無い。

アルトリアシリーズは顔同じでも別世界線だと別キャラだからな。そこがキャラの寿命を延ばす上で上手いんだろう。
実は最初の青セイバーはFateの顔ではあるけどこの十年ほどはゲストキャラ状態で凛や桜に比べると出番が無い、なのに評価や人気は高いし川澄綾子の仕事もずっと続いているのが興味深いよ。本当に。

そこは作品として各カップリングが好きに解釈しやすい世界観な上に、公式がかなり気を使っているからね。
こっちではあまり広まってないようだけど、例としてはFGOのアナスタシアが分かりやすい。公式は恐らくマスターラブ勢のぐだとアナスタシア推しだが、日本のファンやリヨのマンガではカドックとアナスタシアのカップリング派の勢力も強い。またアナスタシアに関してはカルデア壊滅など異聞帯の敵としてのやらかしもあるからアンチも多い。
それに対して公式はカルデア召喚の汎人類史アナスタシアと異聞帯アナスタシアは別の存在ということにして、更に幕間で解釈を整理させるストーリーも実装するなどケアに努めている。

外からは分かり難いけど、型月のキャラってそのキャラが一人しかいないというわけではないからな。サーヴァントなら別の作品に召喚されたら基本設定同じ別キャラだしスキン変更で別キャラ扱いにもなる。或いは同じ名前だけど別側面や別クラスなので別キャラみたいなのもある。

サーヴァントの設定がカップリングのゴタゴタの少なさの理由の一つと見ても良いだろう。
それはさておき、Fateでもめたのはやはりギルガメッシュと青セイバーのカップリングだ。他のカップリングのゴタゴタはどれも双方向性だったが、このカップリングだけは他の型月全体との紛争になっていた。

そう言えばセイバーとギルガメッシュのカップリングだけはやたらと火種になっていた覚えがあるな

あれはZeroのみをベースにしている、そっちの認識だけで語る人が多かったのもヤヤコシイ……

あー……私も一時期はどのカップリングで楽しんでようが構わない、ただしギルガメッシュと青セイバーのカップリングだけは除くというスタンスだったよ。

あのカップリングってどっちのキャラも好きじゃなくて金ぴかだけが好きっていうのも多かったし、更にギルガメッシュのキャラを詳しく知っているとまた微妙な印象になる組み合わせだから型月の知識が増えると反感も増えていく組み合わせなんだよな。
日本では昔川澄綾子が士郎嫌いギルガメッシュが好きという発言をして大問題になったそうだが、こっちのファンの間のゴタゴタはそれとはまた別方向にめんどくさい。

あれは一見分かりやすいけど、ウチの国の市場的には荒れるわりには存在感なかったな。セイバーとギルガメッシュのカップリングに対してセイバー好きからの支持も無かったし。
そして金ぴかガチ勢はエルキドゥとのカップリングに移行していきZeroのみのファンはオタクの世代交代で消えていった。

金ぴかはエルキドゥやザビ子、麻婆など他のカップリングもそこそこ見かけるかな。ただその勢力やそれを許容する勢力からもセイバーとのカップリングの評価は微妙?

呆毛(セイバー)に関してはカップリング無し派も強いしね。あえて言うなら士郎とのカップリングとマーリンのカップリングでこの勢力同士の衝突はたまにあった。一方は正統派、もう一方は背景エピソードに加えてFGOでの絶対的な強キャラということで一進一退。
しかし……その後FGOの第六章でセイバーっぽい別人物と士郎っぽい別人物とマーリンっぽい別人物による大冒険があり事態は混迷を極めている。

キャストリアと村正とオベロンか。あれで知り合いのCP論争やってるやつの脳がバグってた。なんだかんだでfateのカップリング論争にも根深い問題があるのだろう……!



とまぁ、こんな感じで。
中国オタク界隈のイメージや過去の記憶がイロイロと語られていました。

ちなみにこのネタを教えてくれた方からは
「中国では日本と比べてFateのカップリングの争いが意識されることは少ないです。Fate関係で紛争になるのは主に設定や強さに関してです。例えば本気になったギルガメッシュが最強ではないというショックでかなり荒れたこともあります」

「今では蓄積された情報が増えて昔より少なくなりましたが、それでも自分の脳内設定がFateの新作、新ストーリーで否定されるのを見て暴れる人は定期的に出てきます。私もその気持ちは少し分かります」

「逆にキャラ萌えの方は選択肢が増えているので自分の好きなキャラ、カップリングを追いかけていれば良いという印象です。現代はよほど珍しい物でも無ければ好みのカップリングの二次創作を見つけることもできます」

といった話がありました。

それにしても当ブログ的に「Fate」は中国オタク史における作品内容に関する三大炎上事件の一つが発生した作品(残り二つは無職転生とヒロアカ)でもありますしFGOだけでなくディーン版のアニメや「Zero」全盛期の頃からゴタゴタの続くジャンルでもあったので炎上しない作品という印象は皆無でした。

しかし言われてみればキャラ萌え方面の炎上は他の作品に比べて少ないかもしれませんね。どこに注目するかということが重要だということを改めて実感しました。


とりあえず、こんな所で。
例によってツッコミ&情報提供お待ちしております。

中国オタク「中国語版タイトルで損をしていると感じる作品について語りたい」

ありがたいことに前の記事
中国オタク「ヴァイオレット・エヴァーガーデンの中国語タイトルは誤訳でカッコイイ方が良いのか正しいけど意味不明な方が良いのか……」
に関連してアニメやマンガの中国語タイトルに関する質問とネタのタレコミをいただきましたので今回はそれについてを。

そんな訳で以下に中国のソッチ系のサイトで行われていた
「中国語タイトルやファンの間の通称のせいで損をしていると思う作品」
といったことなどに関するやり取りを、例によって私のイイカゲンな訳で紹介させていただきます。


中国語版タイトルで損をしていると感じる作品について語りたい。
ラノベ系の長文タイトルの直訳とか「魔法少女」がつく作品とかは内容を見る前に切り捨てられるようなことも少なくない。そんなタイトルの付いている作品を教えてくれ!

タイトルからは期待していなかった、タイトルのせいで後回しにしていたが実際に見たら予想外に面白かった作品ということでいいの?

そんな感じで頼む。
他にも他人に薦めてもタイトルで後回しにされてしまうような作品とか、正式な名前ではなく通称で広まっているような作品も。

最近のだと「奇巧計程車」(オッドタクシー)がもったいないと感じたが、絵柄も内容も独特だから人を選ぶタイトルで良かったのかもしれない。

「乒乓」(ピンポン)はマニアならともかく、一般人は見ないよね……直訳以外にどうすればいいのかは自分にも分からんけど。

「回転企鵝罐」(輪るピングドラム)は意味不明過ぎ。まぁこれは日本でも意味不明だったらしいが。
受け取り方のギャップというなら「魔法少女小圓」(魔法少女まどか☆マギカ)だろう。日本語だと外来語が入るけど中国語タイトルではそれが無くなっているから余計に普通の魔法少女作品に感じられる。

魔法少女系では「光之美少女」(プリキュア)も微妙だな。これって「美少女戦士」(セーラームーン)から来ているのだろうか……

二次元作品のクソ中国語タイトルなら「女僕珈琲厅」(それでも町は廻っている)を超えるのは難しいだろう。
中国語タイトルからは女僕珈琲厅(メイドカフェ)をネタにした雑な萌えアニメ二しか思えないが、実際に見てみると様々な要素が絡むファンタジー的な日常系作品だ。

日本語タイトルの「それでも町は廻っている」で結構凝っているんだよね。
ちょっと古い作品だし当時としてはタイトルが長過ぎるのを嫌ったのか、それとも原題の意味では通じないと思ったのか?

原題直訳では客の興味をひけないという考えは分からなくもないが、メイドカフェなんてタイトルにしたらさらに埋没するだろうに。放映当時はメイドカフェも特に新奇なものではなくなっていたし。

「平稳世代的韋駄天们」(平穏世代の章駄天達)は日本語直訳だけどこっちだと全く見たいと思えない感じに……
こっちで配信されなかったのは内容もだけどタイトルが微妙だったのではないかと考えたこともある。まぁその後やはり内容がこっちだと危ないからだろうなという結論になったが

日本人或いは日本のオタク界隈なら分かるのかもしれないが、こっちのライトなオタクや一般層からは良さが感じられないものもあるからね。
日本語タイトルの漢字がそのまま使われて意味は間違ってないが印象がズレるケースも少なくない。

「歌劇少女」(かげきしょうじょ!!)と「少女歌劇」(少女☆歌劇 レヴュースタァライト)の混乱は何とかしてほしいと思う。日本語だと別に混乱しないのに。

原題の漢字そのまま使って失敗するのもたまに見かける。例えば「俺物語」とか。「俺」が一般的な一人称なのは日本でだけだ。

「末日時在做什么?有没有空?可以来拯救嗎?」(終末なにしてますか? 忙しいですか? 救ってもらっていいですか?)はどうすればよかったのかね。こっちでは日本市場の感覚が通じないから長文タイトルの印象は良くない。

その作品、長過ぎて略称「末日三問」になったからな。
名前が長い作品って駄作ラノベ臭が感じられて印象が悪い。

さすがにそこまで長くはないが「問題児童都来自異世界」は長過ぎるタイトルで損していると思う。実際には世界観の大きさやキャラの活躍のさせ方が日本の量産型ラノベとは違うし、ウチの国の好みに合う部分も多いのに。

近年のラノベ系の長文タイトルは直訳になって印象が悪くなりがちだよね。

個人的には鴨志田一作品はどれも中国語タイトルで損しているように思う。
「櫻花庄的寵物女孩」(さくら荘のペットな彼女)や「青春猪頭少年不会夢到兔女郎学姐」(青春ブタ野郎はバニーガール先輩の夢を見ない」とか、あと英語そのままな「Just Because!」とかも。
聞いた話では日本語では文学青年寄りのラノベ読みに刺さるような遊びのあるタイトルということなのだが……

「斬服少女」(キルラキル)は最初見た時は全く意味の分からないタイトルで困惑した。当時の私の周りの反応も似たような感じになっていた。

「キルラキル」は日本語の「斬る」と「切る」と「着る」、更に英語のkillをカタカナ表記にした際の音が全部「キル」というのを利用してるからね。翻訳で二つ意味を拾えているだけで十分頑張っているとは思うが……初見ではやはり意味不明だよな。

まだ出ていないのなら「白箱」(SHIROBAKO)も。ただ中身は日本のアニメ業界用語が飛び交うマニアックな内容だしタイトルで選別した方が良さそいうだと思わなくもない。

「舞動青春」(ボールルームへようこそ)は似たような名前の作品や似たような名前のラジオ体操があるせいで社交ダンスがテーマの作品だと全然伝わらないのが悲しい。

作品の通称で思い付くのは「銀河美少年」かな。
あのセンスは当時のこっちのオタクのごく一部にしか刺さらなかった。

「喬喬的奇妙冒険」(ジョジョの奇妙な冒険)は子供向けっぽい印象にもなるから最近のアニメで評価が上がるまでオタクの間でも微妙だったな。
一度広まり出してからは定番ネタレベルになったが。

うむ。私も10年くらい前に友達に薦められた時は児童文学みたいな作品、一部のオタクが評価する子供向けみたいな作品だろうと思って見もしなかった。

最初はてっきりジョナサンと犬の冒険物語だと思っていた。「タンタンの冒険」みたいに。
いきなり残酷に殺されたのには驚いた。

残念タイトルならば「科学小飛侠」(ガッチャマン)について語らないわけにはいかない。
昔訳された子供向けっぽいタイトルをそのまま使っているせいで……間違いではないけどそれが作品を成功させる上で正しいとは限らないという見本だ。

「科学小飛侠CROWDS」(ガッチャマンクラウズ)はこういう話題の時の定番だね。
面白いのに子供向けタイトルのせいで本当に気の毒なことになった……こっちには日本と違って「科学小飛侠」(ガッチャマン)の高評価も思い入れのある人も存在しない。

「日常」かな。当時は京アニファンの期待から外れていて批判も多かったと聞くが、タイトルからの印象も混じっていたのではないかと思う。

「王牌酒保」(バーテンダー)はダサかった。酒保で間違ってるわけじゃないんだが。
その後バーテンダーという職業に対する呼び方として「調酒師」というのも広まっているからこの作品のタイトルもそっちになっていたりはするようだが、アニメの時はまだ酒保が一般的だったからなー

「勇者闘悪龍」(ドラゴンクエスト)はウチの国のゲーマーの好みではないと感じる。

「老虎和兔子」(TIGER & BUNNY)も子供向けっぽい印象のタイトルはマイナスだったな。更に劇中に広告を出す手法から「広告侠」の別名もついて当時とてもバカにされた。中日で最もオタクの評価に違いが出た作品の一つだと思う。

「奇幻貴公子」(ゴーストハント)
私も「十二国記」と同じ原作者だと知らなければ見ようとしなかったかもしれない。

自分も「奇幻貴公子」のタイトルを知ってからしばらくの間は女性向けの恋愛モノだと思って自分が見る作品じゃないと思っていたよ。

タイトルで損をして埋もれていった作品というのも実は少なくないんだろうね。
「獣娘動物園」(けものフレンズ)や「煙草」(ケムリクサ)もタイトルだけしか情報がなければ私は見ることは無かったと思う。

中国語タイトルはこっちでの作品の第一印象になるので重要だよね。今はネットの新番情報まとめやPVもあるから埋もれるリスクは昔よりも下がっているけど。
私は「佐賀偶像是伝奇」(ゾンビランドサガ)を危うくタイトル切りするところをPV見たおかげで踏みとどまった。

タイトルで損しているわけではないが「星星公主」(なるたる)はタイトルとの違いが詐欺だ。星で公主(お姫様)なのに!知り合いに薦められて騙された!ギャップにより大ダメージだった!

それはヒドイな
雰囲気の良い作品だよ、タイトルのようにキレイな海を舞台にした作品だよと「碧藍之海」(ぐらんぶる)を新人に薦めて楽しむ俺くらいのレベルにしておかないと

それなら一緒に「地球防衛少年」(ぼくらの)も観るように言ってくべきだろう!



とまぁ、こんな感じで。
イロイロな作品の中国語タイトルが出ていました。

ちなみにこのネタを教えてくれた方からは
「中国のオタクの間ではラノベ作品に多いとても長いタイトルは嫌われます。良い作品ではないだろうという印象になります」

「長過ぎるタイトルはネットでの交流にも不便です。人気になった作品は使いやすくて覚えやすい略称が出来てから人気が急速に拡大することが多いように感じられます」

といった話もありました。

日本のネット小説系に多い長めの説明的なタイトルに関しては他の所でも微妙な評価になっているのを見かけますし、中国オタク界隈における好みや扱われ方も含めて時間のある時にでも調べてみたいですね。

とりあえず、こんな所で。
例によってツッコミ&情報提供お待ちしております。

中国オタク「ヴァイオレット・エヴァーガーデンの中国語タイトルは誤訳でカッコイイ方が良いのか正しいけど意味不明な方が良いのか……」

ちょっと面白いネタを教えていただきましたので今回はそれについてを。

京アニ作品は中国でかなり評価が高く、
アニメ版も劇場版も中国国内での配信がある
「ヴァイオレット・エヴァーガーデン」

もそういった作品の一つだそうです

しかしこの作品の中国語タイトルとしてよく使われている
「紫羅蘭永恒花園」
に関しては、作中のキャラの名前ではなく名前の意味の訳になっているので「誤訳ではないか?」という指摘もあるそうで、現地のファンの間ではちょくちょく話題になっているとのことです。

そんな訳で以下に中国のソッチ系のサイトで行われていた
「ヴァイオレット・エヴァーガーデンの正しい中国語タイトルとは」
といったことなどに関するやり取りを、例によって私のイイカゲンな訳で紹介させていただきます。


ヴァイオレット・エヴァーガーデンの中国語タイトルが混乱している。
少し前までは「紫羅蘭永恒花園」だったけど、近頃は徐々に「薇尔莉特・伊芙加登」の方も増えているように感じる。

確か元々の広まっている方が誤訳なんだっけ?

そうだね。訳としては広まっている「紫羅蘭永恒花園」の方が間違い。
作品を見てみれば分かるけど、主人公の名前だから原則としては音訳する方が正しい。

タイトルは誤訳でカッコイイ方が良いのか正しいけど意味不明な方が良いのか……

どっちが好みかと言われたら「紫羅蘭〜」の方なんだが、誤訳だから全肯定も難しい。
あと日本側がどこまで認識していたかは知らないけど、こっちの公式配信の宣伝も「紫羅蘭〜」の方でやってたので何かとヤヤコシイ。

ウチの国での宣伝ということなら「紫羅蘭永恒花園」の方が効果的なのも間違いないからね。キャラ名の音訳である「薇尔莉特・伊芙加登」だけだと意味不明。

作品のタイトルだけ発表されて中身がどうなっているのか分からない状態がかなり長く続いちゃった作品だからね。
タイトルの意味が判明した時にはもう遅かった。

2018年に新番で配信されたときはまだ「紫羅蘭〜」の方だったし、確か2021年の年末に劇場版がこっちで配信されたときもまだ「紫羅蘭〜」のままだったよね。

検索とかではまだ「紫羅蘭〜」が主流、bilibiliの所は「紫羅蘭〜」で検索しても「薇尔莉特〜」が表示されるが会員限定の所なので広まり方については不明。

主人公の名前がどこから来ているか考えればセーフと言えなくもないかもしれない。でも「永恒花園」についてはさすがに弁護が難しいかも。

無理矢理こじつけられなくもないが、見た感想では「紫羅蘭」(アラセイトウ)も「永恒花園」も無かったからな

紫羅蘭と花園という言葉が与えるイメージが強過ぎた。
原題の方もそういう意味が込められていないわけではないんだろうけど、中国語訳になるとほぼその意味だけが意識されることになった。

京アニファンは濃いのが多いけど、この作品も濃いファンがいるからタイトルの問題も深い所までいってしまって大変だな。

あそこは原作の話や登場人物の名前の花言葉の意味とかまで踏まえて討論されているからな。一般のオタクではついていけない。

そもそも「violet」を「紫羅蘭」(アラセイトウ)にしたのも間違いじゃないか?violetって「堇菜」(スミレ)やその色じゃないの?

花というか植物に関しては何かと混乱するよね……violetで検索したり翻訳にかけるとまず出てくるのが「紫羅蘭」だし。
ただ日本のサイトの方で翻訳にかけるとスミレが出てくるから制作側の意図としているのはスミレの方だという可能性はあるな。

日本の感覚で見た場合の意図は「堇菜」(スミレ)で確定だろう。
紫のスミレの花言葉が愛、貞節でそれがキャラや名付け親の意図にかかっているという解釈になるから。日本のファン界隈でもその認識で語られている。

「紫羅蘭永恒花園」は文芸的なタイトルでストーリーにもあっていて良いタイトルだと思うんだがな。
原題からハッキリと変更されているのだと「さよならの朝に約束の花をかざろう」の中国語タイトル「朝花夕誓」とかは良い翻訳タイトルとして評価されている。

映画のタイトルが人名の作品はそのまま使わずに中国語版は別のタイトルにすることも珍しくないからな。
歴史上の著名人とかでもなければ人名タイトルで通じる、効果があるのは基本的にその映画を作った国或いは同じ文化圏だけだろう。

面白い例としては昔の映画の「Bonnie and Clyde」が中国語版だと「雌雄大盗」で日本語版だと「俺たちに明日はない」で文芸的なタイトルになっていたりする。そして日本では人気になる上でこのタイトルの効果も大きかった。

そうなんだよね。
だから商業的な翻訳という意味で考えると名前だけ音訳するというのは「完全に正しい」とは言い難い。視聴者のことや商売のことを考えていないとも言える。

中国語タイトルが「情迷弗蘭克斯」とかでカッコ悪いせいでいつの間にか中国向けの公式関係でも「DARLING in the FRANXX」呼びに落ち着いた作品もあったな!
中国向けで完全に英語なタイトルというのは珍しいのに。

「ダーリン・イン・ザ・フランキス」は意味で訳すとダメなタイトルだったよね。そりゃ通称「国家隊」呼びにもなるよ!
「紫羅蘭〜」と同時期の作品だったが内容や人気はともかくタイトルでは圧倒的に差がついていた。

しかしそれでも「紫羅蘭」の明らかにやらかした誤訳で広まっている状況についてはどうかと思う。
だがここからどうすれば良いのかは私も分からない。

「その名前で広まっている、人気作品として認識されている」場合は修正しようがないケースもあるからね。正確な翻訳ではないとしても。

正直に言えば、私は誤訳であるのを知ってからも誤訳のが良いタイトルだと感じてしまうな

俺も「紫羅蘭〜」文芸的だし美しいタイトルだと思うよ。京アニの高品質な作画のイメージとも合致している。

同意。
そして作品に関して語る時はみんな「京紫」の略称で呼ぶ!

間違っているのは確かだが、その間違いがツッコミ所になるヒドイものではないというのがね。

そういう評価だから俺は今更名前の変更ができるとは思えない。
京アニ作品で時期的に何かと知名度が高い、名前がよく出ていた作品だからかなり「影響力の大きい名前」なわけだからな。

その辺りについては公式がどう判断するかだ。
ファンの間に広まっているとしても、間違ったタイトルを許容してそのまま展開していくのかについては版権を持っている所の判断次第だ。あとこれは今回の件とは別だろうけど、ファンや非正規経由でボトムアップ的に広まったタイトルって商標に関する商業的な問題が発生して公式タイトル変更というのも珍しくない。

既に言われているがこの件でヤヤコシイのは現地の事情を意図しての翻訳による現地向けタイトル変更ではなく、明らかに誤訳で広まっちゃってるという事情だよね。

今更変えられるのかという問題については現在のファンはそうだろうけど、数年後のファンは分からないとも言えそう。
映画を見ても昔ウチの国に入った時の雑な翻訳タイトルで広まった作品が今では修正されて広まっているケースはあるよ。

検索で上位に来るところ、公式がタイトルを修正すると影響が大きい。すぐにではないけど年単位で見ると変化が出る可能性はあるだろうな。
リアルタイムの事情を把握しているファンが目立たなくなり、後の検索で作品を調べるようになったら昔のネタ呼称は消えていく。

ネットの流行語、ネタ呼称なんかを見るとそう言う変化は分かりやすいね。10年前のオタク界隈で使われていた作品のあだ名とか、今の若い世代には通じない。

結局の所、問題は「紫羅蘭永恒花園」の方がカッコイイということだ。これが「薇尔莉特・伊芙加登」だと何のことかすぐに分からないしイメージも広がらない、そして「紫羅蘭」ではなく「堇菜永恒花園」だと途端に世界観が小さくなったように感じる。



とまぁ、こんな感じで。
翻訳の正しさだけでなく作品としての正しさなど、考え出すとキリがないようでした。

私も今回改めて調べてみたのですが「violet」を中国語にした場合、植物としては「堇菜」と「紫罗兰」が該当します。そしてネットで検索を書けると先に出てくるのは「紫罗兰」(紫羅欄花)、私の手元にある商務印書館の華英詞典だと「堇菜」(スミレ)が先に来ます。
どうやら「ヴァイオレット・エヴァーガーデン」の中国語タイトルに関しては「登場人物の名前なのでは?」という問題に加えて、「violet」をどう訳すかという問題もあるようですね。

ちなみにこのネタを教えてくれた方からは
「植物に関しては正確に名前が出ないことも多いので翻訳の際に苦労することもあります」

「私は日本語の文章に出てきた『さくらの花』がどの花なのかハッキリしなくて苦労したことがあります。その場面の時期からソメイヨシノではないだろうというのは分かったのですが、そこから先が分からなくて辞書だけでなく植物図鑑まで調べました」

「大部分の人はそこまで気にしないというのは理解していますが、オタクとしてはやはり拘りたいです……」

といった話がありました。

以前の記事
中国オタク「日本のピーマンって中国のとは別の種類なの?日本の作品の中であまりに強烈に子供から嫌われるのが不思議なんだけど」
にも似たような混乱がありましたが、完全に間違っているわけではないけど正しいと言い切るのもどうなのか……というような訳についてはイロイロと考えてしまいますね。


とりあえず、こんな所で。
例によってツッコミ&情報提供お待ちしております。

中国オタク「二次元から好色な大人キャラが消えてしまったのはなぜだろう?主人公でもサブキャラでも昔はそれなりにいたよね?」

GWが終わってしまうので通常運行に戻りたいのですが、ぐだぐだな気分からの切り替えが上手くいきません。
それはさておき、ありがたいことにネタのタレコミをいただきましたので今回はそれについてを。

中国オタク界隈ではアニメやマンガの定番要素に関する討論や考察で盛り上がったりしているそうですが、近頃は定番要素が昔と比べてどう変化したか、なぜ変化したのかということに関する話題も増えているとのことです。

中国のソッチ系のサイトではそんな話題の一つとして
「近頃の作品には好色な大人キャラがいない」
といったことなどに関するやり取りが行われていましたので、以下に例によって私のイイカゲンな訳で紹介させていただきます。


二次元から好色な大人キャラが消えてしまったのはなぜだろう?主人公でもサブキャラでも昔はそれなりにいたよね?

昔は主人公の基本セットだったり、サービスのきっかけになるスケベなおっさんがいたよな。
考えてみればこの10年くらいでかなり減ったかも。

「シティハンター」の冴羽リョウみたいなキャラは見かけなくなった
好色ぶりが話を動かす動機になるようなのが

流行らなくなったのか……或いは今の視聴者からスケベなキャラは嫌われるようになったのか。

でも「クレヨンしんちゃん」は相変わらず人気だろ?

ガキが大人をからかうようにやるのと、おっさんが若い子にやるのとでは印象が全然違うし……

「無職転生」とかの反発を見ると、今の時代はリスク高いから「なんとなく」で出すことは無い、出すなら狙い(お色気要素を中心にするとか)をハッキリさせて出すということになっているのでは。

言われてみれば確かに。
個人的にはスケベなキャラも、不細工なキモオタキャラにするとかでなければまだ成立しそうな気はするんだが……

昔の作品で例えるなら亀仙人みたいなキャラ?

そうそう。まさにそういうキャラ。

そこまで古くはない作品だと「To LOVEる」の校長だろうか。でもあのキャラが大嫌いな人も多いようだし、作者も動かし方に関してかなり気を使っているという印象がある。

「To LOVEる」だと親友ポジの猿山も典型的な好色キャラだけど、やはりサービスシーンの恩恵を受けないように気を使って動かしているよね。

俺はそういうキャラがずっと不快で嫌いだった。現在の読者視聴者に嫌われているではなく、昔から嫌われていたのが表面化したのでは?

同感だ。好色なキャラは不快だし、そこに描写ノリソースやページを割くなら別の方に使えよと思う。

好色なキャラは動機がハッキリしている、欲望で動かしやすいから舞台装置としては便利なんだけどね。障害発生とかで。それに亀仙人のようなギャップ萌えもできる。

しかしギャップ萌えを演出するにしたって好色である必要はないだろう。普段は好色ではなく、普段は怠惰や強欲、無能に見えるとかで。

好色な性格って不快さ、描写の「安全性」とのバランスが難しいんだよ。
このテーマで改めて考えてみたが、実は冴羽リョウは設定に外面内面の描写、北条司の絵などによって奇跡的なバランスで成立していたキャラなのかもしれない。

舞台装置的な存在、キャラ付けの要素としては見かけなくなったかもしれない。
「NARUTO」くらいまではそういうのもいたような気がするんだがな。

4月の新作アニメでも好色キャラは出てなかったっけ?女に襲い掛かってぶち殺されるのとかが。

そういうのはもう犯罪者の方だろ。
このテーマで該当するのは好色だが好色な行動や言動に対してはちょっとした暴力による制裁で済む、話がそのまま進むタイプだ。

暴力オチが減ったからそのまま好色キャラも減ったんだよ。
制裁無しだと好色キャラは不快感や犯罪者っぽい印象だけが残るだろうし。冴羽リョウなら100tハンマーくらうから許されるわけだしな。

昔から好まれるタイプではない、あえてヘイトを集めさせようという属性ではあったけど、現在の環境では批判が集まると容易にファンの空気が悪くなるからね。出す場合のリスクが上がっているのは間違いない。

サブキャラに関しては確かにそんな感じだ。
NTR判定だって昔と比べて段違いに厳しいというかめんどくさいことにくなっているし、お色気要素は主人公が独占することが求められている。

そもそもスケベな主人公が減少傾向にある。今の主人公は草食系、女は不要というタイプだ。

女不要はウチの国の傾向で日本の二次元はそうでもないぞ。
ただ昔のように好色さ、日本語のスケベと称されるタイプが減っているのは確かだろうね。現代では受け身の「ラッキースケベ」というのが多い。

このフェミニズムの強大なご時勢に好色キャラは無理だよ。
それに加えてLGBTQな問題も加わるしエロ描写の範囲もややこしくなるから商業作品では回避しておくのが無難。

ポルノ判定が世界的に厳しくなっているから作品を売る際のリスクを避ける動きが出ているはず。
アニメ化もだけど電子書籍化した場合、amazon基準はかなり厳しいと聞く。

個人的にはメディアよりも読者側の反応の問題の方が大きいと思う。今の読者は出てくるヒロイン、女性キャラに対する独占欲が強い、少なくともファン界隈では独占欲の強い発言が目立つ。そこに手を出す好色なキャラはとても嫌われるし作品批判にもつながりやすい。

好色キャラに関しても不快さの有無や程度に関しては描写次第ではあるんだろうけど、今の環境では人気になった場合のリスクが高い。普段のファン以外の注目が集まった場合の批判が怖い。

好色キャラって男からも女からも批判されるからね。
「ダーリン・イン・ザ・フランキス」とかそんな所で炎上するのかみたいな好色批判があったのを覚えている。ガイナックスの流れの所の作品はそういうキャラ出したがるから、どこかで批判炎上につながらないかと見ていて不安になる時もある。

昔のオタク市場って閉鎖的で規模も大きくは無かった。現在は市場規模が拡大しているから社会的な倫理観が適用されるようになったから昔の歪んだオタクの感覚によるキャラは出せなくなったんだろう。

その辺はオタク市場に限った話ではなく社会的な感覚、メディアの基準の変化によるものが大きいのでは?
例えば暴力描写などは昔と今ではメディアに流れる作品で許容される描写の過激さが明らかに異なっている。
昔から一般向け市場として確立されていた日本のマンガを見ても、昔の作品は現代と比べてエロ描写に寛容だったから好色キャラの生存する余地があったのだろう。

好色なキャラを出しても得をしないということなのかもね。サービスシーンは別に好色キャラが必要なわけではない。感情移入してもらえるキャラでもない。必要性、需要が無いんだよ。

おっさんキャラはエロ漫画やエロ同人ではおっさんは相変わらず大活躍なのに……

でもエロ系作品のおじさんって顔をあまり出さない或いは顔が無い、キャラと言うよりも概念的な存在に近いからな……

必要性に関しては本当に無くなってきているのではないだろうか。
今は好色ムーブの役割は女キャラが担当している。

完全に同意。
現代はメインサブ問わず好色属性は女キャラが担当しているから作品における役割の配置としては案外変わってないかもしれない。
女同士なら男のファンが不快感を覚えないのと、百合営業もできるということなのでは。

現在の主流は美少女、美女な外見におっさんの心だからね!
女同士なら抱き着いても良いしおっぱいだってもめる。

好色女性キャラってどこから流行って定着したんだろう。便利なので一気に増殖していったのだろうか?
自分の知っている範囲では「らき☆すた」くらいまでしか遡れない。

好色キャラの扱いに限らず、昔の作品を今の感覚で見ると心配になることは珍しくないからな……リメイク作品もそこで上手くいかないケースもあるし。
昔の代表的な好色主人公のいる「うる星やつら」のリメイクアニメとかどうなるんだろうな。原作の連載されていた70〜80年代の感覚のままで出したら批判が殺到しそう。

あの作品、主人公がスケベだけど周りのキャラも同類のスケベだからな……今の感覚で見たらどうなるんだろう。
正直自分自身の受け止め方も含めてどうなるかも実際に見るまで分からない。

好色キャラ、好色描写に関しては昔から続いている作品ではそまだ出てくるが、最近の作品では見かけない。
恐らく新作でターゲットもまだあまり明確ではない作品の場合、マイナス要素になりかねないから好色キャラは避ける傾向もあるのでは。

そういう作品は少年マンガではなく青年マンガに移行していたりする。昔好色なキャラの出る人気作品(もちろん人気の理由の多くはエロとは別の所だが)を描いていた作者が青年マンガ雑誌で描いていることもある。
そして青年マンガ雑誌だとアニメ化される作品は少なくなるので、普段目にする機会も減るといった事情も理由の一つなのかもしれない。



とまぁ、こんな感じで。
近頃の中国オタク界隈の受け止め方についてもイロイロと出ていました。

またこのネタを教えてくれた方からは
「こちらのファンの反応を見ると好色キャラに関してはサービスシーン描写の問題よりも好色キャラの言動に対して感じる不快さ、許せない感情の方が強く出るようです。とてもストレスを感じるキャラになるのでやった行為に対する罰が不足している、正しく罰を受けていないと受け止められた場合は価値観的な方向で作品批判、炎上につながる可能性もあります」
といった話もありました。

この手の描写やキャラに関しては日本でも見る側からの批判やコンプライアンス的な問題が常について回るかと思いますが、中国オタク界隈にも日本と共通する部分や独自の厳しい部分があるようですね。

とりあえず、こんな所で。
例によってツッコミ&情報提供お待ちしております

中国オタク「他人に薦められる二次元異世界ネタ作品ってどんなのがある?主に転移や転生とかの方で」

ありがたいことに
「中国では日本のネット小説系の異世界作品の需要が伸びているそうですが、日本と同じようにバカにされているという話もあります。そんな中国で評価の高い異世界ネタの作品って何がありますか?」
という質問をいただきましたので今回はそれについてを。

そんな訳で以下に中国のソッチ系のサイトで行われていた
「他人に薦められる転移や転生系の異世界ネタの作品」
といったことなどに関するやり取りを、例によって私のイイカゲンな訳で紹介させていただきます。


皆は他人に薦められる二次元異世界ネタ作品ってどんなのがある?主に転移や転生とかの方で。
近頃は何かとダメな評価をされがちな異世界系作品だけど、人気と需要は間違いなくあるし面白いとか評価できるとかな作品もあるはず。そういうのを教えて欲しい

俺がすぐに多い付いたのは「慎重勇者」だ。アニメの顔芸とかのネタもだけど伏線の仕込み方も良い。

ラノベだとちょっと前だが「問題児たちが異世界から来るそうですよ?」かな。私が薦めるとしたらの話だけど。
主人公の立ち位置や活躍のさせ方、世界観の大きさとか他の作品とはちょっと違う。

実は世界観が大きい作品とか、群像劇とまではいかなくても主人公以外が活躍する作品は良い感じだよね。
というわけで私は「ログ・ホライズン」を挙げておく。アニメも結構話数があるのが良い。

「ログ・ホライズン」は異世界転移してギルド組んで数十人でインスタンス攻略するみたいな話もあって良いよね。なんて言うか「見たい展開」というのをやってくれる。

ラノベ原作だと「無職転生」はやはり頭一つ抜けているかな。ただオタクに薦めるのは良いけど雑に薦めるのは躊躇する。

雑に薦めるなら「リゼロ」の方が無難だろう。
あとギャグ系なら「この素晴らしい世界に祝福を!」とか。

「このすば」はいつの間にか異世界系おススメの定番入りしたよな。最初はかなりバカにされていたのに。ジャンルの作品を読み込んでいるオタク以外のファンも多いようだし、まさに「他人に薦めやすい作品」だったのかな。

「このすば」は自分も強く薦めたい作品になってるなー

二次元の異世界トリップ系作品に一時期ハマっていたが、面白さもだけど周りに薦められそうだと感じたのは「蜘蛛ですが、なにか?」と「本好きの下剋上」だったな。
ただ「本好きの下剋上」の方はカップリング党を意識する人にとっては地雷があるようなので薦める人を選ぶべきなのかもしれない。

最近のだと「迷宮ブラックカンパニー」かな。ブラック企業ネタは刺さる刺さる

まだアニメ化はないけど「理想の聖女? 残念、偽聖女でした!」は綺麗に終わっている所も含めて薦めやすいな。トリップ系としての俺TUEEEEE要素を上手く活用しているのも、こういう作品をバカにする人にはとっかかりとして良い。

自分と好みが合う人に対しては「異世界迷宮の最深部を目指そう」を薦めている。

ウチの国で一般向けに薦めるならやはり「オーバーロード」だろう。毎シーズン数億の再生数は分かりやすい。内容も安定した勘違い系なので無難。

「異世界おじさん」が良い感じだと思うけど問題はセガネタが理解できるか、好きか嫌いかが分からないことだな!
(訳注:近頃の中国におけるセガの扱いは過去記事の中国オタク「「異世界おじさんについて語ろう」「ゲームネタ意味不明だけど面白いよね」などもよろしければご参照ください)

他人に薦められる異世界トリップや転生?なら「十二国記」が最強だ。

確かに十二国記を出されたらもう勝負が決まるわ……
それなら俺は「ダンバイン」で。

じゃあ私は「デジモンアドベンチャー」を。
考えてみれば分かるが、異世界に転移する作品は昔から普通にあったんだよね

昔ので良いなら「戦闘妖精雪風」を推薦したい……!

異世界トリップ系ということなら別に西洋ファンタジー、剣と魔法の世界に限った話ではないからね。古い作品で有名なのだと「ふしぎ遊戯」とかもそうだ。ただ古い作品は単純に今の人向けに薦めにくいというのもあるかな。

「ノーゲーム・ノーライフ」なんかもそうだよね。

最近の二次元系作品だと転生してチート能力もらってが基本だから、ダメな方向の欲望が露骨に出てくるしそこで軽蔑につながってしまう所はあるよね。そこが気楽に見れて良いというのも確かなんだが。

「灰と幻想のグリムガル」も評価高いし薦めやすい。
俺TUEEEEEから外れる、厳しい世界を突き付けられ生存するために戦うというのは他の作品との違いとして大きい。

「灰と幻想のグリムガル」は常に一定以上の評価にはなっているし、ちょっと変わった作品を薦める際にも重宝する。
ただ普通に爽快感重視の作品を薦めても悪いことにはならないね。特にオタクじゃない人に対しては。

オタクの間で評価が微妙な作品=需要が無いではないからな
そう言えば「ソードアート。オンライン」もそういう部分はあるけど、古い作品になってきたから他人に薦めやすくなってきた感がある。

「ソードアート・オンライン」も設定はゲームになってるけど異世界トリップ系の範囲に入れてもいいよな。

過去の作品になって歴史的な価値を語れるようになるのは良いのか悪いのか。
まだ出ていないのだと「ゼロの使い魔」はオススメしておきたい。

「ゼロの使い魔」は異世界系ラノベとしてかなり上手くまとまっているから、もしアニメが合わなくても原作の1巻は読んでみて欲しい作品だな。
今のネット小説系のラノベとは違う、1巻ごとに出版される作品の構成がどうなっていたかについての上手な実例でもあるから。

それにしてもトリップや転生はさておき、昔はファンタジー系作品の代表作、薦める作品としては「ロードス島戦記」辺りが定番だったけど今そのポジションにある作品ってなんだろう?

「無職転生」辺りじゃないかな?原作ファンの支持率が非常に高い。アニメも大炎上したけどクオリティは高いしファンからの評価も良好だ。

上で出ているダンバインで思い付いたが「ガンダムビルドダイバーズRe:RISE」は良質な異世界モノという見方ができると思う。

それは同意できる意見だ。
「ビルドダイバーズRe:RISE」は近年の作品ではかなり完成度高い。ロボの部分もガンダム知識がそこまで重要じゃないし、主人公の年齢が他のビルドシリーズと比べて高めなのも良い。

ロボ系なら「異世界の聖機師物語」も良いぞ。
二次元ハーレム系作品の始祖とも言える天地無用系列の作品だがシリーズの知識はほぼ必要ない(調べたら楽しめるが)
でも天地無用シリーズの後発作品だけあってストーリーのロジックや世界観はよく出来ている。典型的なハーレム系作品なので推薦するのは難しいが……

「異世界の聖機師物語」はかなり開き直った主人公万能最強な俺TUEEEEEなんだけど見せ方が上手いんだよね。登場人物の動き方や考え方も合理的で納得できる。
ハーレム系やそれに伴うお色気描写に拒否感が無ければかなりおススメできる作品だろう。

天地無用系世界観の外伝作品って異世界トリップ系好きの人なら相性が良いと思う。
ファンタジーなのは「異世界の聖機師」だが「天地無用!GXP」はSFだけど地球の外に飛び出すわけだし「デュアル!」もSFベースだがトリップ展開だ。ハーレム要素でまずスルーされそうだが見る価値はあると思う。あと「デュアル!」に関しては時代的にとてもエヴァっぽい所もあるが気にしないように。



とまぁ、こんな感じで。
最近のだけでなく一昔前の作品もイロイロと出ていました。

ちなみに以前中国オタクの方とこういったネタに関する話をした時に、
「中国では世界観の宏大さや緻密さがあると良い作品だと推薦しやすいですね。それからストーリーに関しては伏線配置と展開が良くできている、驚かされるというのも日本より良い評価につながりやすいです」

「逆にキャラクターや爽快感については作品推薦ではあまり重視されません。自分で見て楽しむなら問題無いのですが、友達に自分が評価している作品だと紹介する時に否定されないか少し心配になる時はあります」

といった話も出てきました。

中国では作品の評価において世界観やストーリーが重視されるという話がありますが、それは中国オタク界隈の異世界トリップ系作品の評価基準に関しても同じような所はあるとのことです。

とりあえず、こんな所で。
例によってツッコミ&情報提供お待ちしております。

5/6修正:誤字脱字の修正と抜けていた文章の追加を行いました。ご指摘ありがとうございます。

中国オタク「オタクになったばかりなんだが新作アニメと過去の名作アニメ、どっちを優先すればいいのかな?時間が足りない……」

中国の方ではいわゆる「共同富裕」からの方針転換でIT大手やエンタメ分野に対する締付けの見直しという話が出ているそうですが、二次元業界に対してはどの程度の影響があるんでしょうかね。何かと関係のある分野ではあるのですが。

それはさておき、ありがたいことにネタのタレコミをいただきましたので今回はそれについてを。
中国オタク界隈でもオタクは様々なコンテンツを追いかける忙しい日々を送っているそうですが、新しく入ってきた人は見たい作品見ておいた方が良さそうな作品などが多くて時間が足りなくなりがちなのだとか。

そんな訳で以下に中国のソッチ系のサイトで行われていた
「オタクになりたての人は新作アニメと過去の名作アニメのどちらを優先すればいいのか」
といったことなどに関するやり取りを、例によって私のイイカゲンな訳で紹介させていただきます。


私はオタクになったばかりなんだが新作アニメと過去の名作アニメ、どっちを優先すればいいのかな?時間が足りない……黄金周に入っても全然足りない

結局はどっちも見ろ、好きなものを見ろという話になってしまう気もするが、時間というリソースが限定されている中で優先的にという話か。悩んでも仕方ない話に思えるが。

積んでるマンガやリストに入っているだけのアニメをどうするかみたいな話は新人だろうが古参だろうが共通する話だからな。
私はあえて順位をつけるなら古い方だろうか?既にある程度評価の定まっている作品になるから、好みは別として知識としては外れが無い。

好み次第な所もあるが……爽快感重視なら新作の方が良いし、重い作品が良いなら古い作品の方が良いみたいな傾向はある

別に新作追いかけなければいけないわけでもないし、一年位は過去の名作アニメや今も人気の長編アニメを最初の方から見たら?
私はそんな感じでオタクになっていった。

過去の名作はなんだかんだで入りやすいからね。
新作アニメはかなり人を選ぶ所があるので選別するための知識や経験が無いと時間を無駄にする割合も高い。

俺は古い作品というか新作ではない作品を見ていて、その続編から新作に手を出していったけど今の環境ならどうなんだろう……

個人的には古い方から入った方が良いと思う。
古い作品なら好みのタイプにあったオススメ作品、品質が保証された作品がある。新作は当たり外れは運次第な部分がかなりある。

新作は最初は良くても中盤でコケるとか、最後にヒドイ方向に転がって終わり!というのを体験させられることもあるしな。

新作にしろ過去の名作にしろちょっと見て好みだったらしっかり見る、くらいでいいんじゃないか。
既に選抜されている過去の名作の方が当たりは多いだろうけど、新作は討論して楽しめるという強みもある。

私は新作の方から入ったし、新作から見るのをおススメするかな。過去の名作は見たいものが無くなってから探すくらいで良い。新作の「体験」と違って古い作品はいつ見ても良いのだから。

めんどくさいこと考えずに好きな作品見れば良いだろうに。

それができれば苦労しないだろう……周りとの付き合いやオタク同士の話もある。そしてそれは昔よりも更に重要になっている。
楽しむにしても、作品の評価を把握する上でも周りとの交流を無視することはできない。今の時代の人気作品はネット上のファンの交流や考察活動が楽しむために重要な要素になっているのも多いしね。

私も昔はこの質問みたいなことを悩んでいたよ。「好きな作品を見れば良い」になるまで、それなりの時間はかかる。

新番を追いかけないとオタクのホットな話題に追いつけないからそっち優先で良いだろう。
それで新作追いかけているうちに自分の中に形成された基準や好みで過去の名作良作を探せばいい。娯楽は勉強と違って誰もが納得する作品ってのは無いし自分の好みに正直に行く方が良い。

自分はここ数年でオタクになった人間だけどbilibiliとかのプラットフォーム側が推す新作はどうも楽しめなくて古い作品中心に見ている。
新作は前のシーズンの評価が定まったのを2〜3作品見るくらいかな……

オタクになったばかりの頃は好みの方向で過去の名作を見るのが良いよ。
新作はその後で良い。

私もまずは古い名作を見たな。ふるい分けは済んでいる作品だから品質の保証もあったから。

古い作品の方がハズレをひかないというのは確かだけど好みに合うかは別の話だと思う。
例えば古い作品は基本的にストーリー展開が遅いから今の感覚で見ると退屈で厳しい所がある。好みがハッキリしているなら古い名作に拘らず新作で自分にとって「見れる」作品を探すのも悪くないよ。

昔の作品の知識はあって損はないけどすぐに役に立つものでもないし、楽しめるならともかくオタクの知識目的なら後回しで問題無い。早送りで見るとかになるのは本末転倒。

俺もそんな感じで新作の方をメインで見ているな。合間合間で気分転換に旧作を見るといったスタイル。

個人的には旧作から見る方が良いと思うんだけどね……作画の精度も画質も違うから新作の方の画に慣れてしまうと昔の荒い画質のアニメを見るのはきつくなる。

それで古い方に慣れてしまったら、一気に時代を超えた新作を見てまた同じような問題になるんじゃないか?
それだったら新作から見ていった方が良いと思うけど。

とりあえずこの1〜2年の新番枠のアニメで評価が高いのを見ていけばいいんじゃないか。あとは4月新作で言えば「SPY×FAMILY」みたいに現在進行形で話題が盛り上がっているのも追いかけておくと良い。「体験」という意味では今しか味わえないものだ。

好みは別にしても、新作にも古い名作にも良い所はあるからね。
例えば古い名作は評価が定まっていることに加えて次の話を待つ必要が無い、新作は討論が熱く手楽しめるとか。

自分のアドバイスとしては「新作アニメを全て追いかけようとするな」くらいかな。私は昔それやって潰れそうになったし義務感が先に来て作品楽しめなくなった。
言っては何だが新作アニメは覇権候補的な評価の出ている作品を中盤から追いかけるくらいで良いと思う。元気の良い先輩達にフィルター作業は任せてしまえ!あいつらそういうのやりたくてやってるから。

古い名作も時間がかかるの多い。「ONE PIECE」とか1000話超えてるから簡単に「古い方を見ろ」とは言えない。

そこに更に劇場版も加わるよ!過去の名作に関してはハズレに遭遇する可能性は低いけど、時間に関するコスパは悪いという見方もできる。

新作アニメは基本的に週一ペースだから追いかける作品を絞れば空きの時間が発生するのでその間に古い作品を見ればいい
……と言おうとしたが今は審査のせいで遅れたのがまとめて更新とかもあるな。まぁ明確な正解は無い話だし、古いの新しいので悩み過ぎずに好きなモノ見る価値のあるモノを選ぶ方で頑張るのが良いのでは。

今見たいものを並べて順番つけて上から見ていくとかでも良いぞ。
時間が足りなくなったらそこでやめる。

それにしても、これは正直気の毒な問題だと思う。
現在は市場環境の拡大、加速のせいで今は作品の入れ替わりが激しいし1シーズンに出てくる作品の数も増えている。そこに更に昔からの蓄積も加わるんだから……

同意だ。
今の新人の方が良いものをたくさん見れて幸せだと思うけど、同時にオタクとして真面目にやろうとすると新旧どちらも追いかけないといけないから大変だろうなとも思うね。

私がオタクになった時なんて新作アニメを追いかけるという概念すら知らなかったよ。
毎日テレビで放映されるこっちと違って日本では週に一話のペースで進むとかも知らなかったし。

自分も新作アニメという概念を把握したのは一通り周りで流行っている作品を見終わってからだった。オタクになってからだと……2年くらいしてからだったような?
当時は「NARUTO」「BLEACH」とかの大人気作品を見ていればオタクとしての活動は問題なかった。

昔からの人気シリーズに関してはアニメやゲームなどでリメイク、まとめになっている作品で評価の高いのがあるだろうから、そこから気になるのを追いかければ良いと思う。
その過程はあまり表立って言わない方が良いだろうけどね。

どういうこと?

昔からファンをやっているとかファン界隈を支えていたと認識している人達は、新人が人気の所、有名ネタだけ見ているという話に対してとめんどくさいことになるから……
まぁ私もその気持ちは分かるんだが新人にぶつけてもしょうがないわけで。

評価の高い昔の作品も全部が面白いわけじゃないからな。長編の中にはネタにもならない普通につまらない話も混じっている。

結局は自分が楽しめる物、負担にならない物からで良いと思うよ。
楽しくなければ趣味は続けられないし、途中で全部やめてしまったら重視していた「時間的なリソース」が全て無駄になる。無理しないで続けていれば段々と自分の中に取捨選択の基準も形成されていくから悩みも少なくなる……はず。



とまぁ、こんな感じで。
アドバイスに関してもそれぞれのオタクとしての経歴や作品視聴のこだわりがイロイロと出ているようでした。

ちなみにこのネタを教えてくれた方からは
「真面目に凄いオタクになろうとする場合、私が新人だった頃よりも今の新人の方が難しくなっていると思います」

「昔はネットに流れている中国語の作品情報やオタク関連知識は少なく、皆そんなに作品に詳しくない上に知識も不正確な所がありました。私は日本語ができて日本の新しいオタク情報に触れることができて、それだけでかなり評価されました。しかし今では日本語ができるだけではダメです。中国語化された作品も情報も増えているので一般的なオタク知識のレベルがとても高くなっています。」

「現代のオタク界隈ではオタクとして評価されるために視聴しなければならない作品や把握しなければならない知識は昔と比べて非常に多くなっています。新人が周囲からの評価が高い凄いオタクになろうとしたらどれだけ時間的なリソースが必要になるのか……」

といった話もありました。

どのジャンルでも後から趣味の世界に入って、楽しむのとは別に意識して上の方を目指すとなると何かと大変ですよね。

とりあえず、こんな所で。
例によってツッコミ&情報提供お待ちしております。

中国オタク「SPY×FAMILYみたいなアニメって珍しいと聞いたんだけど」「個々の要素は珍しいものではないが組合わせとしてはかなり珍しい気がする」

中国の方も何かと大変なようですが、4月の新作アニメで配信開始の音沙汰が無かった期待作「かぐや様は告らせたい」と「SPY×FAMILY」の配信がGWに入る直前になってどうにか始まり、中国オタク界隈ではかなり盛り上がっているそうです。

ありがたいことに「SPY×FAMILY」の中国本土での配信開始の情報と一緒に作品関連のネタも教えていただきましたので今回はそれについてを。

そんな訳で以下に中国のソッチ系のサイトで行われていた
「SPY×FAMILYのような作品は珍しいのか?似たような作品はあるのか?」
といったことなどに関する作品を、例によって私のイイカゲンな訳で紹介させていただきます。


「SPY×FAMILY」みたいなアニメって珍しいと聞いたんだけど、似たようなのって本当に無いの?
やっとこっちでの配信がはじまって噂通り面白いが次の更新を待つのがつらい。そこで気を紛らわせる作品が無いかと周りに聞いたらこういう話が返ってきたんだが。

いや、普通にあると思うが……血縁の無い子供を育てる系作品とか。

個々の要素は珍しいものではないが、組合わせとしてはかなり珍しい気がする。

どっちなんだろう。俺が聞いたのには二次元では珍しいという話も二次元ではわりとありがちだという話もあった。
例えば設定、作品の空気とかで似たような作品ってどんなのがあるのだろうか。

主役に注目すると「珍しい」というのは合っていると思う。二次元だと探偵主人公はいてもスパイ或いはそれに近い職種の主人公はあまりいないのは確かだろう。
私が思い付くのは「プリンセス・プリンシパル」くらいだ。

公安9課なんかは一応スパイ的な業務もやっていると言えるんじゃないか。

スパイキャラは頻繁に出てくるけど主人公がスパイ、密偵みたいな作品か……確かにアニメだとあまり思いつかないね。
更にそこにコメディの空気も入れるとなると……

古いけど「DARKER THAN BLACK」はどうかな。

実写のドラマや映画なら思い付くがアニメだと難しいな。
マンガやラノベではどうなんだろう?

これは意外に難しいかもしれない。
私もスパイ系キャラは思いつくけど設定、人間関係で「SPY×FAMILY」みたいな方向なのは思いつかない。「スパイ教室」みたいにスパイがテーマの作品はあるんだが。

スパイネタって「007」とか娯楽作品の伝統的なジャンルではあるんだよね。
ただ二次元ではスパイがメインの作品は少ない。需要が無いのか描くのが難しいのかは分からないが。

子育て要素無しだが自分は「フルメタル・パニック」が近いと感じたかな。エージェントの潜入設定もだけどコメディ寄りの雰囲気とかで。

エージェントの潜入任務の作品だとギャルゲーとかにありそう。ただきちんとした子育てはヒロイン枠的になさそうだ……

少女マンガの古典名作に「パタリロ」という作品があるんだけど、これはスパイが主なテーマだね。アニメにもなっている。
でもスパイものは少年マンガ系作品では珍しいはず。スパイと言う職業の場合、爽快で派手なバトルシーンをやるまでの過程が厳しいんだろうか?

描くのが難しいというのはあると思うよ。スパイものってまず設定が複雑になるし情報量も多くなる。そして正面からの戦闘は回避するから爽快感の描写が意外に難しい。小説媒体ならともかくマンガでやるのは厳しい。
そういう話をやるなら荒事に対処する何でも屋みたいなのが楽だろう。「銀魂」とか「シティハンター」とかみたいにね。

こいうのはどの要素に注目するかで「似たような作品」の範囲は変わる。
「SPY×FAMILY」の小さい女の子を育てる、共同生活するという話ならば「うさぎドロップ」や「かくしごと」などアニメでも比較的有名な作品がある。

私は「設定的にはよくある作品」という方に感じたな。
作品が主に子供を中心にした人間関係、子供を育てる話になるというのはそんなに珍しいというほどではない。

そっちならば「ありがち」と言えるか……そして自分はなぜか「愛してるぜベイベ」を思い付いた

設定だけなら「ヒナまつり」とか?
コメディ系の作品というのも「近い」と言える要素になるだろう。

「同じような設定」だと私は思いつかない。見た後の感覚では「ACCA13区監察課」が近いような気はするが、「SPY×FAMILY」みたいな作品としておススメするのはさすがにどうかと思うし。

ヘンな話だが自分の視聴後の気分で近いのは「ぐらんぶる」とかだった……

そういうので良いなら私は「逃げ恥」に近いものを感じた。イロイロとフックの多い設定、ストーリーの作品なのかもね。

日本のラノベによくあるS級?の実力を隠してモブのふりをしながら俺TUEEEEEする作品は設定と話の方向性だけ見ればわりと該当するんじゃないか?

スパイが主人公の作品って二次元のアニメだとほぼ無いだろう。
ラノベとかまで含めれば出てくるかもしれないが、アニメになるレベルの人気で一般向けの作品には無い。

諜報ベースの戦いって絵的に地味なんだよ。それに加えてストーリー展開やオチに関しても推理モノのようなスッキリした展開にならない。

スパイ主人公が難しいのには同意。「メタルギア」もゲームだからこその面白さだしな。

スパイって子供〜少年向け作品の主人公としてあまり使いやすくないから作品の数も多くならない。重なる部分も多い探偵と比べてみると分かりやすいかと。

「SPY×FAMILY」はキャラの関係ということならいわゆる疑似家族系にもなるかな。このシチュエーションで探すとアニメでもわりとありそうな気はするんだが。

「パパのいうことを聞きなさい!」と共通する所はあると思ったが、似たような作品扱いするのは違うよな……

スパイの父親、殺し屋の母親、超能力者の子供のスパイアクション、潜入モノだからね。爽快感や緊張感の方向性が疑似家族系メインの作品とは違う。

強引に言っていいならばキャラの職業の配置的には「ARMS」の主人公一家がかなり近いと思う。だがキャラの関係はやはり違う……!

冷戦時代の的な世界観での諜報戦をベースにした作品というのが少年向けの作品、特にアニメではあまり無いはず(私は前世紀の日本の少年マンガは知らないので間違っているかもしれないが……)
個別の設定で見れば過去に重なる作品はあるけどこの組み合わせであの空気の作品は見つからない。やはりSPY×FAMILYが独特な設定の作品なのは間違いないと思うよ。そしてそんな独特な設定なのに抵抗なく作品に入っていける、気分よく楽しめるのも凄いことだろう

こういった「有りそうで無かった」作品が出てくるのを見るたびに、日本のマンガ市場の競争の激しさや勝ち抜くために要求されるものについて考えてしまうなあ



とまぁ、こんな感じで。
改めて考えてみると結構悩む話になっていったようです。

ちなみにこのネタを教えてくれた方からは
「SPY×FAMILYの再生数の伸びがスゴイですよ!遅れて始まった作品なのに今期の新番の中で最も凄い数字になりそうです。もちろん今後も配信が順調に続けばの話ですが……」
という話もありましたし、中国オタク界隈では「SPY×FAMILY」の人気が急上昇しているようですね。

とりあえず、こんな所で。
例によってツッコミ&情報提供お待ちしております。
百元籠羊
十数年の中国生活をとりあえず終えて帰国。のんべんだらりと生息中。
中国でのエネルギー源は刀削麺と煎餅果子(中華クレープ)でした。最近は日本でも刀削麺の美味しいお店が増えてきて嬉しいです。

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「日・韓・中 トンデモ本の世界」で、中国オタク事情に関するコラムを2本書かせていただきました。



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