ありがたいことに以前
「世の中にはエロ描写を口実に好き勝手する作品、お色気要素が売りのはずなのにお色気描写以外が本編という評価になるような作品が存在しますが、中国のオタクな人達にとってそんな認識になっている作品はありますか?」
という質問をいただいておりましたが、先日ちょうどよさそうなネタを教えていただきましたので今回はそれについてを。
そんな訳で以下に中国のソッチ系のサイトで行われていた
「お色気サービス目的で見始めたのに、それ以外の部分の面白さに気付いてしまった作品」
といったことなどに関するやり取りを、例によって私のイイカゲンな訳で紹介させていただきます。
お色気サービス目的で見始めた作品なのに、それ以外の部分の面白さに気付いてしまうことってない?皆がそういう体験をした作品を教えて欲しい、けしてお色気サービスの方が目的ではないんだ!本当だよ!!
分かりやすいエロだけでなく、キャラの露出度が気になるとか、なんかエロいことがありそうな雰囲気にひかれてとかでも良いの?
それくらいでも問題ないよ!
そういった方面の欲望が理由になったというのであればいい!
「To LOVEる」はドラえもん的テンプレを上手くラブコメに落とし込んだ作品だと私は思っている。矢吹先生の作画と表現技法の方が凄くて目立たないが。
「食戟のソーマ」かな……ただ段々とストーリーが微妙になって結局エロ目的でいいかという見方に戻ってしまった
犬夜叉以前の高橋留美子作品に関しては、実はエロ目的で見始めた人はかなりいたのではないかと思う。
こういうテーマなら「こどものじかん」を布教しても良いよな!?
「こどものじかん」の作者は他にも中編くらいの面白い作品描いてるよね。
このテーマなら「異種族レビュアーズ」だろう。
ネタにしか思えないはずなのに妙にロジックがしっかりしているファンタジー設定、妙に現実感のあるキャラクターが不思議な作品。しっかりしたファンタジー系世界観という意味でもトップクラスの作品なのでは。
俺がはじめてお色気サービス目的で見始めたのが「そらのおとしもの」だったが、普通に面白くて普通に感動してしまったな……
自分が「マケン姫!」を読んだきっかけは作者をエロ漫画の方で知っていたからだった……そして自分がサービスだけじゃなく燃える展開もある作品を意識するようになったのはこの作品からだった気がする
「一騎当千」はお色気と雑な三国志女体化ばかりが注目されているが、私は最初の方のストーリーも結構良いと思っている。
後の方については何も言わないでおこう。
「はぐれアイドル地獄変」は格闘部分のクオリティが妙に高いし、読んでいるうちにお色気要素がどこかにいってしまう不思議な作品。そういう描写は常にあるはずなんだが……
よく分かる。最初の方は一般向けで出来るエロ表現のギリギリを攻めているような作品だったのが、後の方になると「バキ」でも読んでいるような気分になって来るんだよね。
エロ系の作品って長くなるとストーリーが微妙になるけど前半部分は下手な一般向け作品より面白いこともある。「監獄学園」の前半部分とか本当に面白かった。
最初の方限定とかでいいなら「トリニティセブン」かな。今は何やりたいんだが分からなくなっているが、最初の方はエロ以外の部分が本当に面白かった。
「終末のハーレム」も序盤はかなり引き付けられる展開だった気がする。やはりエロが売りになる、求められている作品の場合、長期連載でエロとストーリーの両立していくのが難しいのかね。
あと「ゴールデンカムイ」をエロ目的で見始めて作品に深くハマったやつを知っている……
そっちの方向に関しては無しで頼む……
最近のだと「異種族レビュアーズ」がこの手の作品では突出しているけど、同じ原作者の「貞操逆転世界」も世界観ネタとしてかなり面白いよ。
「勇者が死んだ!」はバカエロ系作品かと思いきや、かなり読める作品だった。
JRPG勇者ネタを面白く調理している。
JRPG的なネタの方なら「時間停止勇者」とかも面白かったな。
今の感覚だとあまり良い評価にならなそうだけど「ロザリオとバンパイア」はお色気以外の部分も好きな作品だった。この作品に関してはアニメがお色気要素強くし過ぎたってのもあるらしいが……
「ストライクウィッチーズ」は軍オタの魂の方が刺激されるから困る
エロ方面ばかりが意識されるけど実は「ハイスクールD×D」はハーレム系作品の人間関係、主人公の性格や能力に関してかなり理想的なことをやった作品だと個人的にかなり評価している。
最近読んだのだと「AV男優はじめました」が良かった。最初はAV的な何かがあるかもという期待から読み始めたが、とても興味深い職業ネタのマンガだった。
ふと思いついたのだが「史上最強の弟子ケンイチ」は読んだ人の間ではバトル系少年マンガ作品としての期待とサービスシーン目的の期待はどっちが大きかったのだろうか?ハッキリと分けられるタイプの作品ではないだろうけど気になる。
まだ出ていないのだと「魔都精兵のスレイブ」を。この作品の特撮ネタに限らず、原作者は昔から元ネタがあからさまなのが多いけど気分よく読ませるということに関しては上手いと思っている。
自分の場合は「天地無用」シリーズかな。ハーレム系作品の元祖だが、作品展開が進む中でいつのまにか世界観の規模的な広さと密度、独自の技術体系をが確立されていった。
私も天地無用については同意だ。ハーレム系の人間関係を宇宙人的な時間感覚と倫理観で合理的なロジックとして成立させているのには感心する。
このテーマでならば「つぐもも」を挙げたい。
和風世界観異能バトルとして見てもかなり良い出来の作品だと思う。
「つぐもも」はバトルシーンのクオリティがかなり高いよね。私は熱血少年マンガとして見ても近年の作品の中では上位になると思っている。
しかし作者の性癖全開のエロシーンが定期的に入るせいで普通のレベルのアニメマンガ好きな知り合いに布教するのは躊躇してしまう……私自身はエロを目的に見始めたので非常に複雑だ。
「つぐもも」は作者がエロを描きたいという欲望に逆らえないのが読んでいて分かるけど、メインストーリーも気になるのでそっちも力を入れてくれという気持ちになっていくんだよね……
「つぐもも」に限らず日本のエロ系マンガにはたまに画力がトンデモナイのが混じっていたりするからな。白黒表現の凄さを思い知るのがお色気サービス豊富な作品というのもどうかと思わなくもないが、あの姿勢は敬意に値する。
画力の高さについて考えてしまうエロ要素過多な作品なら「ローゼンガーテン・サーガ」も良いぞ。
お色気をアピールするマンガって時々トンデモナイ画力の作家がいる。アニメではお色気要素の強い作品ってエロいというだけで効果があるから雑な低コスト作画になりがちなのに、マンガはどうしてそんなことになるんだろう。
お色気系作品やエロマンガってまずは絵で勝負する短編からだからな。そこの競争を勝ち残ってきた作家は絵だけで商売ができる作家ということだ。ストーリーやアイデアも含めて評価されて出てくる一般向けの作家とは背景がちょっと違う。
そういうのもあるから上の方で出ているような話が長くなるとグダグダになる作品も少なくないが、画力と描きたいものがハッキリしているから不思議な魅力のある作品も生まれるのだろう。
とまぁ、こんな感じで。
中国オタクの面々の意識している作品がイロイロと出ていました。
ちなみにこのネタを教えてくれた方からは以前
「中国ではまずエロ要素だけがとても強調される傾向があるので、なかなかポルノ的な部分を宣伝する作品のポルノ的な部分以外を語る空気になりません。ただこれに関しては日本が特殊だとも考えられます。日本では昔からクリエイターがポルノを隠れ蓑にして自分の作りたいものを作り、表現したい内容を描いてきた背景があるようですから……」
「中国でも18禁galgameに関してポルノ部分以外について討論が盛り上がることはありますが、そういう作品は最初からポルノではない別の作品という扱いをされていることが多いので、やはり日本とは空気が違うように思えます」
といった話もありました。
お色気要素のある作品の受け止め方、ファン同士のやり取りに関しても中国オタク界隈独自の傾向はありますし、機会があればその辺りについても追いかけてみたいですね。
とりあえず、こんな所で。
例によってツッコミ&情報提供お待ちしております
「世の中にはエロ描写を口実に好き勝手する作品、お色気要素が売りのはずなのにお色気描写以外が本編という評価になるような作品が存在しますが、中国のオタクな人達にとってそんな認識になっている作品はありますか?」
という質問をいただいておりましたが、先日ちょうどよさそうなネタを教えていただきましたので今回はそれについてを。
そんな訳で以下に中国のソッチ系のサイトで行われていた
「お色気サービス目的で見始めたのに、それ以外の部分の面白さに気付いてしまった作品」
といったことなどに関するやり取りを、例によって私のイイカゲンな訳で紹介させていただきます。
お色気サービス目的で見始めた作品なのに、それ以外の部分の面白さに気付いてしまうことってない?皆がそういう体験をした作品を教えて欲しい、けしてお色気サービスの方が目的ではないんだ!本当だよ!!
分かりやすいエロだけでなく、キャラの露出度が気になるとか、なんかエロいことがありそうな雰囲気にひかれてとかでも良いの?
それくらいでも問題ないよ!
そういった方面の欲望が理由になったというのであればいい!
「To LOVEる」はドラえもん的テンプレを上手くラブコメに落とし込んだ作品だと私は思っている。矢吹先生の作画と表現技法の方が凄くて目立たないが。
「食戟のソーマ」かな……ただ段々とストーリーが微妙になって結局エロ目的でいいかという見方に戻ってしまった
犬夜叉以前の高橋留美子作品に関しては、実はエロ目的で見始めた人はかなりいたのではないかと思う。
こういうテーマなら「こどものじかん」を布教しても良いよな!?
「こどものじかん」の作者は他にも中編くらいの面白い作品描いてるよね。
このテーマなら「異種族レビュアーズ」だろう。
ネタにしか思えないはずなのに妙にロジックがしっかりしているファンタジー設定、妙に現実感のあるキャラクターが不思議な作品。しっかりしたファンタジー系世界観という意味でもトップクラスの作品なのでは。
俺がはじめてお色気サービス目的で見始めたのが「そらのおとしもの」だったが、普通に面白くて普通に感動してしまったな……
自分が「マケン姫!」を読んだきっかけは作者をエロ漫画の方で知っていたからだった……そして自分がサービスだけじゃなく燃える展開もある作品を意識するようになったのはこの作品からだった気がする
「一騎当千」はお色気と雑な三国志女体化ばかりが注目されているが、私は最初の方のストーリーも結構良いと思っている。
後の方については何も言わないでおこう。
「はぐれアイドル地獄変」は格闘部分のクオリティが妙に高いし、読んでいるうちにお色気要素がどこかにいってしまう不思議な作品。そういう描写は常にあるはずなんだが……
よく分かる。最初の方は一般向けで出来るエロ表現のギリギリを攻めているような作品だったのが、後の方になると「バキ」でも読んでいるような気分になって来るんだよね。
エロ系の作品って長くなるとストーリーが微妙になるけど前半部分は下手な一般向け作品より面白いこともある。「監獄学園」の前半部分とか本当に面白かった。
最初の方限定とかでいいなら「トリニティセブン」かな。今は何やりたいんだが分からなくなっているが、最初の方はエロ以外の部分が本当に面白かった。
「終末のハーレム」も序盤はかなり引き付けられる展開だった気がする。やはりエロが売りになる、求められている作品の場合、長期連載でエロとストーリーの両立していくのが難しいのかね。
あと「ゴールデンカムイ」をエロ目的で見始めて作品に深くハマったやつを知っている……
そっちの方向に関しては無しで頼む……
最近のだと「異種族レビュアーズ」がこの手の作品では突出しているけど、同じ原作者の「貞操逆転世界」も世界観ネタとしてかなり面白いよ。
「勇者が死んだ!」はバカエロ系作品かと思いきや、かなり読める作品だった。
JRPG勇者ネタを面白く調理している。
JRPG的なネタの方なら「時間停止勇者」とかも面白かったな。
今の感覚だとあまり良い評価にならなそうだけど「ロザリオとバンパイア」はお色気以外の部分も好きな作品だった。この作品に関してはアニメがお色気要素強くし過ぎたってのもあるらしいが……
「ストライクウィッチーズ」は軍オタの魂の方が刺激されるから困る
エロ方面ばかりが意識されるけど実は「ハイスクールD×D」はハーレム系作品の人間関係、主人公の性格や能力に関してかなり理想的なことをやった作品だと個人的にかなり評価している。
最近読んだのだと「AV男優はじめました」が良かった。最初はAV的な何かがあるかもという期待から読み始めたが、とても興味深い職業ネタのマンガだった。
ふと思いついたのだが「史上最強の弟子ケンイチ」は読んだ人の間ではバトル系少年マンガ作品としての期待とサービスシーン目的の期待はどっちが大きかったのだろうか?ハッキリと分けられるタイプの作品ではないだろうけど気になる。
まだ出ていないのだと「魔都精兵のスレイブ」を。この作品の特撮ネタに限らず、原作者は昔から元ネタがあからさまなのが多いけど気分よく読ませるということに関しては上手いと思っている。
自分の場合は「天地無用」シリーズかな。ハーレム系作品の元祖だが、作品展開が進む中でいつのまにか世界観の規模的な広さと密度、独自の技術体系をが確立されていった。
私も天地無用については同意だ。ハーレム系の人間関係を宇宙人的な時間感覚と倫理観で合理的なロジックとして成立させているのには感心する。
このテーマでならば「つぐもも」を挙げたい。
和風世界観異能バトルとして見てもかなり良い出来の作品だと思う。
「つぐもも」はバトルシーンのクオリティがかなり高いよね。私は熱血少年マンガとして見ても近年の作品の中では上位になると思っている。
しかし作者の性癖全開のエロシーンが定期的に入るせいで普通のレベルのアニメマンガ好きな知り合いに布教するのは躊躇してしまう……私自身はエロを目的に見始めたので非常に複雑だ。
「つぐもも」は作者がエロを描きたいという欲望に逆らえないのが読んでいて分かるけど、メインストーリーも気になるのでそっちも力を入れてくれという気持ちになっていくんだよね……
「つぐもも」に限らず日本のエロ系マンガにはたまに画力がトンデモナイのが混じっていたりするからな。白黒表現の凄さを思い知るのがお色気サービス豊富な作品というのもどうかと思わなくもないが、あの姿勢は敬意に値する。
画力の高さについて考えてしまうエロ要素過多な作品なら「ローゼンガーテン・サーガ」も良いぞ。
お色気をアピールするマンガって時々トンデモナイ画力の作家がいる。アニメではお色気要素の強い作品ってエロいというだけで効果があるから雑な低コスト作画になりがちなのに、マンガはどうしてそんなことになるんだろう。
お色気系作品やエロマンガってまずは絵で勝負する短編からだからな。そこの競争を勝ち残ってきた作家は絵だけで商売ができる作家ということだ。ストーリーやアイデアも含めて評価されて出てくる一般向けの作家とは背景がちょっと違う。
そういうのもあるから上の方で出ているような話が長くなるとグダグダになる作品も少なくないが、画力と描きたいものがハッキリしているから不思議な魅力のある作品も生まれるのだろう。
とまぁ、こんな感じで。
中国オタクの面々の意識している作品がイロイロと出ていました。
ちなみにこのネタを教えてくれた方からは以前
「中国ではまずエロ要素だけがとても強調される傾向があるので、なかなかポルノ的な部分を宣伝する作品のポルノ的な部分以外を語る空気になりません。ただこれに関しては日本が特殊だとも考えられます。日本では昔からクリエイターがポルノを隠れ蓑にして自分の作りたいものを作り、表現したい内容を描いてきた背景があるようですから……」
「中国でも18禁galgameに関してポルノ部分以外について討論が盛り上がることはありますが、そういう作品は最初からポルノではない別の作品という扱いをされていることが多いので、やはり日本とは空気が違うように思えます」
といった話もありました。
お色気要素のある作品の受け止め方、ファン同士のやり取りに関しても中国オタク界隈独自の傾向はありますし、機会があればその辺りについても追いかけてみたいですね。
とりあえず、こんな所で。
例によってツッコミ&情報提供お待ちしております