「日中文化交流」と書いてオタ活動と読む

記憶が薄れる前に書いておこうと、北京において行った「文化交流」という名のオタク活動やその方面のネタを適当に綴っております。

2023年01月

中国オタク「日本の二次元のゲームネタ作品にありがちな裏技的な強ビルド、実は強かった不遇職やスキルみたいなのってもう創作でしか成立しないよね……」

ありがたいことにネタのタレコミをいただきましたので今回はそれについてを。

中国では昔からオンラインゲームが日本より更に盛んなこともあってかeスポーツが若い世代にとって共通の話題となっていますし、中国オタク界隈でもオンラインゲーム関連の話題はかなり盛り上がる話題になっているのだとか

またそんな背景からオンラインゲーム全般に関する経験が濃い人も多いので、日本のオンラインゲームネタの作品に関しては良くも悪くも「語りたくなる人」が出てくるそうです。

中国のソッチ系のサイトでは
「日本のゲームネタの作品によくある裏技的な強さ、未発見要素による強さは今の現実のゲームでは難しい」
などといったことに関するやり取りが行われていましたので、以下に例によって私のイイカゲンな訳で紹介させていただきます。


日本の二次元のゲームネタ作品にありがちな裏技的な強ビルド、実は強かった不遇職やスキルみたいなのってもう創作でしか成立しないよね……

それは否定できない
そういう部分をネタだと割り切って楽しめる人しか見てられない作品ではある

「痛いのは嫌なので防御力に極振りしたいと思います。」の第一期の人気が爆発した時に上の世代を中心に大量のアンチも発生して「ありえない」「おかしい」という批判も多かったからな
いくらラノベ的なお約束とは言え、基本となる部分における創作特有の嘘で引っかかると作品そのものを認められなくなるのも無理はない

バランス崩壊したゲームは修正入るし、修正入らないとそのビルドばかりになってゲームの人気や空気が微妙になるのは皆体験しているからね!

「防振り」は隠し条件、ビルドの構築が簡単過ぎるというのもツッコミ所で反発が大きかった。それに有利なビルド、強過ぎるビルドはすぐに拡散されるし模倣されるのが今のゲームだから情報が無く発見されてなかったということの説得力を出すのも難しかった。

一応「防振り」に限らず二次元作品主人公の強力なビルドって再現がめんどくさくてコストがかかるというのばかりではある
ただ現実のネトゲではその程度の苦労なら勝つためにやるヤツはいる、人数多いから確率的に当たるヤツもいるだろうという見方も否定はできない

隠しもだけど、主人公が実質独占状態というのもおかしな話だからね
主人公の強さ、特別さをアピールするには有効な手立てなのは間違いないのだがゲームをやっていると色んな意味で「ありえない」と感じてしまうのも確かなわけで

これは日本の二次元に限らず、ウチの国の古いゲーム系ネット小説でも珍しくない問題だな……
あと現実のオンラインゲームが変化しているのに二次元の方は昔のまま、或いは元ネタのゲームが古い昔の作品をアニメ化したことによるズレも関係してそう

この作者ちゃんとゲームやってないだろう、ゲームの体験無いだろうという作品はかなり昔から、それこそゲームが創作のネタとして扱われるようになってから常に存在する。
しかしゲームの体験そのまま小説にしても面白くなるとは限らないのも証明されている。

プレイヤースキル重視でも、結局はどれが有利だどれがDPS高いかみたいな話になるし、ネット環境が普及して以降のゲームは「普通のゲームと普通の議論」の環境を維持するのがとても難しくなっている
最初に言われているように隠し要素、特に「ずっと判明しなかった隠し要素」なんてのは小説の中にしか存在できない

議論する環境、情報の拡散経路が家庭用ゲームとは全然違うのがな……オンラインゲームは競争、それも直接間接問わず金や強烈な自己顕示欲の絡む競争になる。
そして新要素、強いビルドやアイテムに対してはすぐに検証が入って情報が拡散される、更に最新情報を流すとかめぼしい攻略情報をまとめるとかで金を稼ぐ連中もいる

某「ソードアート・オンライン」のような二刀流をユニークスキルにして一人に独占みたいなことをやったら炎上するからあえてやる所はない

炎上はともかく、稼げないのと開発リソースの関係からゲーム運営的に1プレイヤーに独占とかは無いだろうなとは思う

それはそうだけど、「SAO」はデスゲーム前提で黒幕もこっそり参加している、βやって即クローズドに入ったMMORPGだったから一応アリだと言えなくもない

昔の作品なのに「SAO」はその辺の設定をそれなりに上手くやっているよな
そこが人気作品としての寿命が長い理由の一つでもありそう

バカにされがちだがゲームの世界観なファンタジーに転移というのは案外合理的な設定だと思う

どのビルドが一番強いかみたいなことで騒ぎになったりすることは今でもあるけどね
ただ隠し、運営側の想定外みたいなのだとナーフされないわけが無い

日本のラノベのゲームネタ作品については俺も日本人は本当にオンラインゲームを遊んでいる人間は少ないんだろうと感じる
だが国内でもネットゲームネタについては昔からツッコミ所満載の作品は出ていた。そういう作品はゲームとして正しくして主人公の活躍を描写しようとしたらゲーム自体が「現実にあったら誰も遊びたがらない」であろうものになりがち。

日本も比較的最近のはゲームとしてどうなんだろうというのが多いよ
ただ日本の場合、VR技術の発展による体験をアピールするので現実とは別物という区切りができなくもない

どの作品だか忘れたけど、日本の作者で「作中のゲームのバランス設定は考慮していない」という発言もあった
実際日本のラノベ作者にはFFずっと遊んでいるコアなプレイヤーやゲーム会社にいた人間やゲームの運営側にいた人間もいるのにあんな感じだから、二次元作品内のゲームのバランスや現実と比較してどうなのかについてはあまり重きを置いていないのではないかと

現実のゲーム遊んだことないだろうというのはさておき、日本の作品では運営が狂っているという設定の作品もある。現実だとクソゲー扱いで誰も遊ばない、人気にならないはずだけど創作のご都合主義、例えば突出した資本力技術力で魅力が出てしまい人気になってしまったという設定とかね。
そして狂っているからこその作り込みとこだわり、ユーザー無視でバランス崩壊なゲームだから存在する隠しビルド、有利な裏技みたいなネタということで説得力を出している

そう言えば近いうちにアニメ化するらしい「シャングリラ・フロンティア」では主人公がクソゲー好きだというキャラ付けで動機やゲーム内の活躍や暴走の説得力を出そうとしているな
ただ中国ではクソゲーを楽しむ、ネタにする文化が無いからあまり刺さらないような気もする……

国産ネット小説を見ていると、日本の作者だけでなくウチの国の作者もゲームやってないだろうなというのが分かる
ゲームやり込みながらネット小説書いて稼ぐ時間が取れるわけが無いよな!

昔のネットゲーム系ネット小説とか大体そんな感じだったからなあ
主人公が隠されたクラス、スキルや特殊なペットキャラとか装備とかを入手して俺TUEEEEEをするようになる
もちろんその特別なものを他のユーザーは使えない、模倣もできない

昔のネット小説系作品も主人公にユニーククラスや装備を与えていたけど、ボス攻略重視でPVPは考えていないとか弱点のあるクセの強い能力だとか、競争相手に別のユニーク装備だとかで説得力を出そうとはしていた
「防振り」はその辺を開き直って放棄してしまったのがネットゲーム系作品としてはダメでも娯楽作品としては成功した理由なのかもしれない

「防振り」を見ているとゲーム好きな層とネット小説読者では見たい内容、リアリティが必要だと感じる部分や表現が違うというのを何かと感じる
作画やキャラデザが良いギャグ系のアニメになっているのに、現実のゲームとして考えたらあり得ない、話のロジックがおかしいというツッコミは野暮だからね……

この手の「おかしい」批判の例としてよく言われている「防振り」も実は作者がひいきして死なせないだけで、仲間に助けられなければピンチだった死んでたみたいな展開はある
結局はいわゆる俺TUEEEEEの見せ方次第、主人公補正次第だ

他のプレイヤーがたくさんいるゲームで主人公だけに都合が良い、きちんと考えて動くのが主人公だけみたいなのは現実のゲームではありえないわけだからな
人気のゲームではフォーラムで常にPVPの熱い討論が行われているしチートなやつが出てきたらすぐに厳しく調査されて晒されるし運営に対する抗議はどんどんエスカレートして現実での攻撃も発生するので「主人公とその周辺の美しい世界」なんて無理だ

現実との関係を重視すると「良い空気」は作れないからね
裏技ではないけど例えばゲーム内のユーザー同士の交流は昔と比べてかなり削減されている。ユーザー間の交易、バザー的なシステムも現実社会に悪用されてもう昔のゲーム系作品でしか見られない存在になってしまった。

ほとんどのプレイヤーはゲームで自分が強い存在、崇められる存在になりたいから努力もするし課金もチートツールも使う
ゲームを題材にした作品はそういう欲望を満たしてくれる爽快な作品が求められている
そういう物語を楽しむ際には世界観やゲームのリアリティも必要だけど。それが一番大事なものではないので爽快感のために放り投げても良いのだよ

上でも言われているが現実と連動したゲームを舞台にするよりも、ゲーム的な何かにトリップする方が何かと良いんだろう

根本的な違いとしては現実には「ユーザーが遊びきれないほどのコンテンツ」「ユーザー一人一人が別の体験をする」ゲームはほぼ無いという事情がある。ごく一部の廃人重課金向けエンドコンテンツと「遊びきれない」は違うし、アップデートや新イベントが実装された際の基本的な部分の流れはどのユーザーも変わらない。
「防振り」に限らず創作に出てくるゲームは「プレイヤー達が遊びきれない、未知の部分がたくさんあるコンテンツ」という時点で非現実的だが、ゲームという現実的な題材だからすぐに目に入る現実との違いがツッコミを受けることになる。
それなら異世界かゲーム的な異世界で良いよな

ゲーム系の二次元作品でもやること自体はガワを替えての異世界ネタだ
それならGMやオフライン問題などの余計な要素が足を引っ張らない、考えるのが楽になる方がやりやすくなるのかもしれない

個人的にはこの手の作品内ゲームのリアリティに関する批判はちょっと疑問がある
実の所中国のゲーマーと欧米のゲーマーでは明らかに好みが違うし、家庭用ゲーム機やJRPG的な世界観やバランスを好む日本のゲーマーとの違いは更に大きい
こっちではありえないと雑に否定する要素も日本の読者からすれば一定の説得力を持っている可能性はある
そういう意味でもゲームを題材にした作品は難しい

作者はゲームを分かっていないというツッコミはよく見かけるし、実際作者が最新のゲーム事情を深く知っているわけではないんだろうけど、人気作品を見ていくと作者も編集者もネット小説の読者が何を求めているかは分かっているんだろうというのも感じる



とまぁ、こんな感じで。
現在の中国オタク界隈のゲーム系作品に対する感覚での話や、過去のゲームネタの作品に関する話などが出ていました。

ちなみにこのネタを教えてくれた方からは
「中国ではゲーム関係の話題、プレイヤー同士の討論は非常に盛り上がりますが争いになることも多いです。私は日本の二次元のゲーム系作品にたまに出てくる牧歌的なユーザーのやり取りを見ているとなんだか良いな……と感じてしまいます。日本でもそういう空気が現実で成立するのは難しいのだろうとは分かっているのですが」
などといった話もありました。

ゲーム関係は何かと勝負や上下関係が絡みがちですし、現代の環境ではどこの国どこのジャンルでもなかなか落ち着いた空気にはならないのかもしれませんね。

とりあえず、こんな所で。
例によってツッコミ&情報提供お待ちしております。

中国オタク「今のウチの国のラノベ読みのオタクが最初に読んだラノベ作品ってなんだろう?」

本日2回目の更新になります。
ありがたいことに手頃なネタのタレコミをいただきましたので今回はそれについてを。

中国に日本のライトノベル作品が入りライトノベルというジャンルが意識されるようになってからそれなりの時間が経っていますし、中国オタク界隈のラノベ関連の話題を見ても世代が上下に広がっているのを意識することが何かと増えているそうです。

中国のソッチ系のサイトではそんな話題の一つとして
「最初に読んだラノベ作品は何か?」
といったことなどに関するやり取りが行われていましたので、以下に例によって私のイイカゲンな訳で紹介させていただきます。


今のウチの国のラノベ読みのオタクが最初に読んだラノベ作品ってなんだろう?
私は「灼眼のシャナ」だけどこれはもうかなり古いはず。皆のラノベ体験について教えて欲しい。

私もスレ主と同じ「シャナ」、或いは「フルメタル・パニック」(うろ覚えだが)からラノベに入った世代なので近頃の事情については気になるな
あの頃は「涼宮ハルヒ」や「半分の月がのぼる空」、「イリヤの空、UFOの夏」などからの人も多かったように思う

ありがちだが俺は「ソードアート・オンライン」からだ
第一巻の表紙、イラストは当時の作品の中ではやはり特別なレベルのものだった

私もSAOだね。クラスメートに貸してもらって読んだ

「俺の妹がこんなに可愛いわけがない」だった
人気の高さに加えてオタクの入門、活動のイメージを把握する上で有用というのもあった気がする
後から知ったがラノベじゃないけど「げんしけん」が自分の前の世代ではそんな感じの作品でもあったらしい

自分も「俺妹」からだったと記憶している。「俺妹」はアニメの人気とほぼ同時期に展開されていたのも大きかった。

私はアニメとセットで「バカとテストと召喚獣」からだった
あの作品のギャグ、題材の組み合わせは当時のオタクにとって未経験の劇物だったよ!

「冴えない彼女の育てかた」
オタクになって好きになったアニメの続きを知りたくて原作を見るというよくある流れ

西尾維新の物語シリーズ
知り合いの濃いオタクには戯言シリーズからのも何人かいた

なぜか学校の図書館の日本文学の棚にあった「空の境界」

「トリニティ・ブラッド」からな自分は当時のラノベ読者としては流行から外れていたように思う

ちょっと外れた所というなら「黄昏色の詠使い」から入った人間もそこそこいるはず
そこから細音啓作品にハマっていくことに……私自身もそうだった

俺は「生徒会の一存」
この作品のキャラ配置、特に主人公のスタンスと話の構成は当時かなり新鮮だったな

自分も「生徒会の一存」だったはず。考えてみれば自分はオタクネタ、定番ネタにッツッコミを入れるノリはこの作品で学んだのかもしれない。

似た方向で私は「ゲーマーズ!」だった。当時のクラスメートが貸してくれた。考えてみればあれは布教活動だったのだろう。

私はそういう布教活動を行っていた。
最初に読んだのは「文学少女シリーズ」だったけど、この作品はクラスメートの食い付きがかなり良かった
当時の高校生にとっては題材的にもイラスト的にもかなり入りやすい作品のかもしれない

我が人生初のラノベは「緋弾のアリア」でした

俺も「緋弾のアリア」だった
こういう雑なハーレム系、ツンデレヒロイン作品が当時のオタクにとっては入門作品として良かったのかもな

分かる。私はそれが「まよチキ!」だったはず。

その辺りの作品では「デート・ア・ライブ」が一番強そう
当時から地味に人気の高い作品だったが、現在でも根強い人気があるのを見ると俺のようにこの作品からラノベにハマった(最初でなくとも)人は少なくないのだろう

大体似たような時期だと思うけど、私は「IS」から。何かとバカにされたりネタにされたりする作品だけど嫌いじゃない。特にアニメの方はクオリティ自体はラノベ原作アニメとしては自分の中でかなり上位に入っている。

「狼と香辛料」
題材もヒロインもウチの国のオタクに刺さり過ぎだった

「問題児たちが異世界から来るそうですよ?」は当時世界観やキャラがこっちのネット小説読んでいる人間の好みに合ったので広まった、日本のラノベの窓口的な作品にもなっていた気がする

ありがちだけど「とある魔術の禁書目録」から
私にラノベについて教えてくれた大学の友達は「涼宮ハルヒの憂鬱」からだと言っていたかな。私も「涼宮ハルヒ」は大好きだった。

ネットの配信で良いなら「とある科学の禁書目録」だった
実本は何だったかな……

友達に何作品かおススメを教えてもらってからまとめて読み始めたから最初の1作品の記憶が怪しい
実本でまず買ったのが「ソードアート・オンライン」と「デート・ア・ライブ」だからこのどちらかのはずなんだが

それにしてもまだ直接日本のネット小説サイトから直接商業化された作品が入口な人は珍しいんだな
「ソードアート・オンライン」も作者が出版社のコンテストを受賞しての書籍化だから近年のネット小説出身のラノベとは違うし

古いけど「ゼロの使い魔」
あの当時はトリップ系がこんなに国産ネット小説で流行るとは思いもしなかったな……

国産ネット小説で思い出したが俺は「無職転生」が初めて読んだ日本のラノベなんだけど、最初は国産ネット小説だと思って読んでいたよ。

ネット小説出身の作品は小説より先にコミカライズを読むことも多いし、ラノベの方をきっち把握しているファンは案外少ない印象だ
もちろん「無職転生」みたいな例外もあるけどね

「無職転生」は日本のラノベを読まないような人も読んでいるラノベだと思う。あと「無職転生」はだいたいが最後まで読んだ上で語られているのも珍しいかと。

私は「お隣の天使様にいつの間にか駄目人間にされていた件」からラノベに入ったので、たぶんネット小説から直接書籍化した作品からの入門だと思う。

実は自分のラノベ体験は「ひげを剃る。そして女子高生を拾う。」こっそり読んで始まった。価値観に問題がある作品としてオタクの間でも非難されるからあまり表立って言えないのが厳しいが、今では日本のラノベでしか読めないご都合主義的なラブコメ作品というのもある。

ハーレム系とかウチの国のネット小説では絶滅したからな……恋愛系、ハーレム系、或いはそういう要素が混ざった作品を求めて日本のラノベを読む人は今でも少なくないように感じられる。



とまぁ、こんな感じで。
イロイロな作品の名前が挙がっていましたが、今回は複数の発言があった作品を中心にピックアップしております。

ちなみにこのネタを教えてくれた方からは
「最近はネットの電子書籍、web配信で日本のライトノベルを読むことも増えています。昔中国本土で出回っていた日本の実本でのライトノベルは簡体字版の他に、台湾の出版社の繁体字版もかなりありました。当時は正規出版、海賊版どちらも広まっていましたが時代が進むと正規版が増えていったように思います。しかしその後国内では簡体字正規版が規制されて消えてしまいました……」
などといった話もありました。

以下の記事は2010年の記事ですが似たようなテーマでまとめております。
中国オタク的「初めてのライトノベル」
2010年頃の中国オタク界隈では
「銀河英雄伝説」、「十二国記」、「涼宮ハルヒの憂鬱」、「灼眼のシャナ」、「イリヤの空、UFOの夏」、「半分の月がのぼる空」
などが初めて読んだライトノベルだという人が多かったようです。中でも「涼宮ハルヒの憂鬱」は特に影響が大きかったのを私もよく覚えています。

とりあえず、こんな所で。
例によってツッコミ&情報提供お待ちしております。

配信されない原因もよく分からなくなっている中国の2023年1月新作アニメ公式配信状況

例によって遅くなってしましましたが、中国で配信されている日本の1月新作アニメの現時点での状況についてまとめさせていただきます。
1月の新作に関しては動きが鈍いようで特に目立つ情報は無く、作品の数もそれほど多くないようです。

ここしばらくのシーズンと同じく1月の新作に関してもやはり具体的な配信開始時期の告知はなく、更新ペースも不安定な所はあるようですが、bilibiliでの配信は始まっているとのことなので主にその辺りについてまとめさせていただきます。

また現時点で日本から配信状況が確認ができる或いは当ブログに配信確認の情報をいただいているのはほぼbilibiliだけなので、他の動画サイトの新作アニメの配信状況に関してはあまりあてにならないと思われます。その辺りに関してもうどうかご注意を。

iqiyi(配信状況不明)
虚構推理 Season2


bilibili
アルスの巨獣
痛いのは嫌なので防御力に極振りしたいと思います。2
解雇された暗黒兵士(30代)のスローなセカンドライフ
虚構推理 Season2
久保さんは僕を許さない
氷属性男子とクールな同僚女子
ジョジョの奇妙な冒険 第6部 ストーンオーシャン 第3クール
真・進化の実〜知らないうちに勝ち組人生〜
大雪海のカイナ
ツンデレ悪役令嬢リーゼロッテと実況の遠藤くんと解説の小林さん
もののがたり


3/4追記:
The Legend of Heroes 閃の軌跡 Northern War
文豪ストレイドッグス 第4シーズン


またbilibiliでは事前に版権獲得情報は出ていたものの、現時点でもまだ配信が始まっていない作品として

シュガーアップル・フェアリーテイル
The Legend of Heroes 閃の軌跡 Northern War
ノケモノたちの夜


があるそうです。
それから日本のラノベ原作の中国国産アニメとも言われているbilibili制作の
「齢5000年の草食ドラゴン、いわれなき邪竜認定」
が中国本土の方のbilibiliではまだ始まっていないようなのですが、この作品もどうなるんでしょうかね……
1/30追記:中国本土向けの配信は昨年既に行われていて、bilibiliでは現在5話まで配信中なのが日本語版とのことです。メールやコメントでのご指摘ありがとうございます。


それから以前の記事でも少し触れましたが1/20に予定されていた中国国内向けの「シン・エヴァ」の配信ですが、直前になって
「不可抗力的因素」
による延期が中国公式側から発表され、現在も音沙汰無しな状態が続いています。

教えていただいた話によれば、
先日中国の動画サイトでは「シン・ウルトラマン」が配信されたので、
「映画館での上映ができないのは商売として厳しいものの、劇場版作品の配信ならばテレビアニメの配信よりも相対的に容易なのでは?」
という見方も出ていたそうですが、この「シン・エヴァ」の配信延期によってまた何とも言えない空気が漂うことになってしまった……とのことです。


とりあえず、こんな所で。量が少ないので今日は後でもう一回更新するかもしれません。
日本からは現地での配信状況に関して把握しきれない部分も多いので、いつも以上にツッコミ&情報提供お待ちしております。

中国オタク「初代ガンダムTV版を初めて見ているんだけど、アムロが私の考えていた以上にスーパー系だった……」

ありがたいことにネタのタレコミをいただきましたので今回はそれについてを。

中国オタク界隈では長期休暇の時に名作とされるアニメ、評価の高いアニメをまとめて見ることも多いようで、毎年春節の時期には動画サイトで配信されている過去作の再生数が伸びたり、中国オタク界隈で過去の名作に関する話題が増えたりするのだとか。

中国のソッチ系のサイトではそんな話題の一つとして
「初代ガンダムのTV版を見たら自分の中のイメージと違った」
などといったことに関するやり取りが行われていましたので、以下に例によって私のイイカゲンな訳で紹介させていただきます。


初代ガンダムTV版を初めて見ているんだけど自分の中のイメージとの違いに驚く
特にアムロ……私の考えていた以上にスーパー系だった……

言いたいことは理解できるよ。
アニメを見ると「アムロは強いパイロット」というイメージが更に強くなる。全くの初心者と思いきや最初から高性能MSの性能をマニュアル見ただけで発揮する。シャアに苦戦はするがそれでも才能と成長の余地を至る所で感じさせる。

TV版の方か……私はアニメで見た初代のザクにはなんだか萌えを感じたね。ザクは男のMSというけど、パイロット抜きで見た場合はそうでもない?モノアイの動きや全体的に丸いフォルムがそう感じさせられるのかな?
オリジンのザク、特にシャアザクは普通にカッコ良かったけどこの独特な萌えもまた良い。

初代の時のアムロは実はかなり積極的でマッチョな考え
最初の下着のままで実験している画像から受ける印象とはかなり違う

その次のシーンでは自分で車運転してフラウと避難所に行くし、ジオンの襲撃の時にはいきなり避難所から単身脱出して父親を捜し住民避難の交渉に向かうからな
内向的な主人公パイロットとして同じ扱いにされがちな碇シンジはミサトの車に乗って吹っ飛ばされるけど、アムロは一人で車に乗っていて前の軍の車の爆風に巻き込まれて吹っ飛ばされた(そしてマニュアル入手)のには不覚にも笑ってしまった

ああ、そう言えばエヴァの序盤とも重なる展開だったな
しかしやはり重なるというならSEEDだろう。SEEDの序盤〜中盤のストーリー展開は初代の展開を元にしているというのがTV版を見ているとよく分かる
私は引っかかる人が多いとされる絵柄や演出も問題無かったので初代は普通に面白かった。たまに作画崩壊や演出で笑ってしまう部分もあったけどね

初代はコメディ部分が少ない、シリアスな作品なんだけど今の感覚で見ると笑ってしまう所も結構あるよな
弾幕コメントのツッコミで笑えるシーンが強調されるのもあるし

変な話だが私は初めて見たガンダムが「SEED」なのもあってか、初代のストーリー展開にはかなり既視感があった
でもアムロの勢い、行動をやり切るキャラはSEEDよりも見ていて気分が良いと感じられた

アムロは誘爆でコロニーが壊れるという事態に気付いたら即座にビームサーベルでコクピット狙いで殺しに行く、それも第一話から
さすがに人を直接射撃するのは躊躇うけど、リアル系ロボ最初の有名主人公が実はあの積極性、必要とあらば戦闘で殺すことも躊躇わないのは面白い

私もSEEDからガンダムに入ったけど当時は人間描写だけでなく戦争描写が暴力的で血腥い、子供に見せてはいけない作品だという批判があった
しかし初代を見ていると血腥い描写自体はそこまで多くないが最初から民間人が凄い勢いで死んでる、たぶん死んでそうな吹き飛び方しているのには驚いた

SEEDはグロ描写で強調を頑張ったんだろうな
そして最近のガンダムは「やめなさい」と一人だけ殺して強調すしている
制作側も時代の変化に合わせて頑張っているようだ……

個人的にはSEEDと比べて初代の序盤はなにかと窮屈な空気が強いと感じたよ
初代もリュウが戦死する辺りから話のスピードが上がって窮屈さは感じなくなったけど

所々で発生する作画崩壊は確かに笑えるが、私はバトルシーンが考えていたよりも予想以上に濃くて驚いたな
特にアムロとシャアの最初の戦いとか、どちらも驚愕(別の意味で)しながら戦いが繰り広げられていくのはシリアスだけどコミカルで楽しい

私が初代を実際に見た時は最初の方のシャアがかなりの強敵、有能キャラなのに改めて驚いてしまった。
特にMS乗らないで特殊部隊的に活動している時は強くて有能。

ロボ無しだと圧倒的にシャアが上だけど、ガンダムならばそのシャア+ザクと互角に戦えるという演出でもあるんだろうな
シャアが最後のフェンシングで素人民間人だったアムロと互角というネタも、序盤の描写を考えればアムロの成長の表現になる

シャアに関してはサービスシーンが露骨なのにも笑った!
しかも浴室の外にガルマがいるとか、何なんだあの情景は!?

初代はジオン兵の描写も結構丁寧なのも面白い。
地球に慣れていない描写がそこかしこに入る。有名なのは雷に対する反応だけどそれ以外にも自然環境に対する愚痴が何かと出ている。

ジオン兵もだけどホワイトベースに収容した一般人が予想以上に非協力的なのが……地球に対する厄介な感情を持っているのも引っかかったよ
当時の日本社会、制作スタッフの戦争の記憶や印象というのが背景にあるらしいが

同意。アムロの方は放り込まれた環境を考えれば勇敢に頑張っている、彼の失敗や傲慢さは若いからだとか思えるけど、ホワイトベースの一般人は見ていてイラつく。
知識としてはあったけど、アニメで見たら想像以上に厄介な存在だった。

本当にホワイトベース最大の問題はジオンではなく一般人だよな

TV版の初代って面白いの?面白いなら見てみようかな

普通に見るなら全体的に整っている(現代でネタ扱いされるエピソードは消えているが)劇場版の方が良いと思うよ
作画崩壊もそれなりに修正されている

初代は昭和っぽさというのかな?作画崩壊以外でも、キャラクターやイベント配置が硬いから引っかかる人は引っかかるだろうな
でも名セリフ的なのがポンポン飛んでくるのは良いかも

当時のサンライズは貧乏だったしスタッフも微妙だったからな
TV版は作画崩壊に昭和と富野が組み合わさるから今の感覚で見るとヘンに笑える作品が出来上がってしまった。

でも技術的な問題はあるがTV版はストーリー描写の方は悪くない。画や演出の古さ、作画の乱れに抵抗が無いなら見るべきだという話には納得だ。
そもそも昔々の映りが悪いブラウン管のテレビと、現代環境の画面では見え方は違うし1回見たら終わりだから印象が今とはかなり違うはずなので単純に質が低いとは言えないだろう。

作画崩壊以外の部分も初代ガンダムは強調のせいでよく見たらおかしなことになっている、歪み過ぎているシーンとかもあるけど俺はアートっぽさもあってそんなに悪くないと感じた

初代を見ているとアムロがなんだか気の毒に思えてくるよ。頑張って働いているのに評価よりもまず批判が来る。もちろんアムロにも問題や失敗はあるけど……それにアムロは最初の時点ではまだ軍人にもなってない民間人、違法労働状態じゃねえか

初代は主人公の周りの余裕の無さがSEEDとは別の形で厳しいんだよな。SEEDも余裕は無いけど、同世代とコーディネイター関係の方が強調されているから印象が異なる。
あと初代は女性キャラもミライくらいしか癒しがない、セイラは攻撃的過ぎてキャラデザは良いんだけど……みたいな印象になる

私はアムロの「ぶったね」のシーンも、ネタじゃなくて普通にキツイシーンだというのをアニメで見て初めて把握した
その前のシーンでアムロがパイロット用の豪華な食事を一般人と同じ食堂で食べさせられて嫌な気持ちになった後だから(子供の食事を盗むジジイとか精神的にかなりきついし)無理もない
でもブライトも民間人のアムロを気遣う余裕がない、戦力的にアムロは休ませられない、アムロも自分が戦わなければ生き残れないので愚痴っても事態は好転しないという……

ブライト(当時設定上は19歳)も本当に苦労しているのでアムロにブチ切れるのも分かるが、アムロが文句を言うのも仕方が無いよな……でもそういう状態が続いて限界になった時に受けたショックでガンダム独占するために逃げ出すのは現代の主人公ならあり得ん

初代のアムロは良い意味で「まだ子供なのに」頑張っていて、そこにガンダムから降ろすと言われてショックを受ける、というのも分からなくはないんだよな
その前のシーンでもMSの傍でシミュレーションを頑張っていて寝落ちしていた所に聴こえてきた話だから、ヤケクソになるのも理解できる
しかしそれとは別にストーリー展開的にそれやっちゃのうか!?という驚きはあった

ブライトも初代の頃は若者っぽさがかなりある
個人的にはホワイトベースの初期の混乱描写とかも面白かったが、この辺は後の作品になればなるほど省略されていくんだろうね
ストーリー演出からも技術に対する認識の変化からも

初代のアムロは何かと文句言うけど仕事はやっていて自分から積極的に動いているのでロボット関係を見なければスーパー系主人公にも感じられる
アニメから受ける印象はその後のリアル系ロボの主人公とはかなり違う

スーパー系と言えばアムロ、カイ、ハヤトの性格がわりとゲッターチームと重なるような……ロボの活躍はガンダムに集中しているが、パイロットは実際に見てみるとかなりスーパー系な配置に思えるな

私はリアル系ロボのパイロットのイメージに近いのはアムロよりもカイの方だと感じたしアニメでカイをかなり好きになった。
正直に言えばもうちょっと出番があったら嬉しかったんだが、作品的には仕方が無いか……

カイと女スパイの話がとても良かった。ククルス・ドアンの島で話を引き延ばして犬の作画にリソース投入するくらいならこっちの話も現代リメイクして欲しい。
初代ガンダムは軍事的SF的な考証、描写がスゴイというのが評価されているけど、アニメのアムロがロボに乗る流れや活躍の描写などを実際に見ていくと実はかなりスーパー系だし過渡期の作品なんだと感じた。

その後のリアル系ロボに比べると初代ガンダムは大人側もそれぞれの仕事をしているし、若者も抑圧されながら成長していくのが良かった
それとは別に序盤から無能な軍人がハッキリ無能な描写になっているのには当時の風潮を感じられる

アニメを見た時に感じた自分の中のイメージとの違いか……俺は「ジオンに兵無し」というが連邦もロクな物じゃないのが少々意外だった
俺はゲームから入ったからこの辺の認識に関するギャップも存在したようだ

作劇の理由もあるんだろうけど序盤は連邦の軍人でマトモなキャラ、頼れるキャラは出てこない。ルナ2のワッケインがようやく出てきたマシな人物だろうか。
でも考えてみたらSEEDだと更にマトモな軍人が出てこないな……

初代ガンダムのアニメは話の濃さにも驚く。
あの濃い話を一年どころかアムロ中心だと実質数か月だ。ストーリーも設定も「一年」戦争では短すぎる!



とまぁ、こんな感じで。
中国オタク界隈のガンダム関係のイメージも含めてイロイロな話が出ていました。

ちなみにこのネタを教えてくれた方からは
「中国のガンダムファンはSEEDから見始めた人がほとんどなので、1stの序盤の展開を見ると本当にSEEDそっくりで、SEEDの元ネタだったことに驚きます」

「私はSEEDが一番好きなガンダムですが、1stのアニメを見て昔UC系ガンダムファンがSEEDを強烈に批判していた理由の一つが分かったと感じました」

などといった話もありました。

中国のガンダムファンは上の世代を中心にマニアが多いとされていますが、ガンダムシリーズが広まった過程や人気のガンダムに関しては中国独自の事情がありますし、ファンの間で形成されているイメージや広まっている定番ネタにも独自のものがイロイロとあるのでしょうね。

とりあえず、こんな所で。
例によってツッコミ&情報提供お待ちしております。

中国オタク「日本の作品で風邪の時に摂取する飲食物について」「アイスクリームはありえないよ……」

ありがたいことにネタのタレコミをいただきましたので今回はそれについてを。
中国ではゼロコロナをぶん投げて以降トンデモナイ状態になっているらしいですが、中国オタク界隈でもオタク関係の話題に混じって新型コロナに感染したという話を至る所で見かけます。

中国のソッチ系のサイトではそんな話題の一つとして
「日本の風邪の時にアイスクリームを食べるという習慣」
といったことなどに関するやり取りが行われていましたので、例によって私のイイカゲンな訳で紹介させていただきます。


日本の作品で風邪の時に摂取する飲食物で実際に試して良かったものってある?
例えば白粥とかアイスクリームとかうどんがよく出てくると思うが、風邪以外にも新型コロナで体験談が増えているのではないかと思ったので質問させてくれ

アイスクリームはありえない……身体に悪そうで試す以前の問題だ

ウチの国だと風邪の時にはまず白湯になるよね
まず水分摂取をというのは理にかなっているが、アイスクリームだと……うーん、知ってはいるけど試したことは無い

理屈では分かるんだよ、アイスクリームはカロリーが摂取できて熱を物理的に下げられるものだというのは
でも体が弱っている時に冷たいものはなんだかもっと調子悪くなりそうでなあ

個人的にはうどんを試してみたいんだが、体調崩した時に日式なうどんを作れる材料がそろっていたことは無いし自分で作る気にもなれなくて……
二次元みたいに作ってくれる人が欲しいと願うだけに終わった

私の見た作品からの印象だが、友達くらいの関係だとアイスクリーム買ってきてくれる(買っていく)ことが多くて、ラブコメ系だとイベントの一環として男女問わずお粥とかうどんを作ってくれる

アイスクリームの他によく出てくるのはプリンやゼリーとかがあるな
のど越しの良いものを食べるようにということなのかも

私はアイスクリームは普通にいけた
風邪になった時はアイスクリームに限らず甘い物、甘い飲み物が欲しくなるので

そもそもこういう「何が良い」系の食い物って実際に食べてみると自分には合わないことも多いんだよね
私の場合は新型コロナで黄桃の缶詰が良いというので食べてみたが、食べ終わった後喉が更に痛くなったように感じてダメだった

俺はようやく新型コロナを乗り切ったが、症状のピークの時はアイスクリームかなり良かったよ。喉が痛くて何も口に入れたくなくなっていたから冷たいのが気持ちよかった。

イメージ的な部分に関してはやはり中日の生活習慣の違いが大きそうだね
特に体が弱っている時は気持ちの問題も大きいから

風邪の時にはフルーツジュース、スポーツ飲料、エナジードリンクが推奨だろうけど……

私は風邪の時にエナジードリンクはまだ分かるんだが、日本の作品でアイスクリームを病人にあげる、病人が食べたがるというのは分からん
本当に効果あるのか?それ以前に食べたら頭痛がひどくならないか?

日本のアニメだと風邪の時の飲み物はポカリとかのスポーツ飲料などカフェイン無しのが多いはず
これは個人的な印象だけど、日本人は風邪の時にカフェインを避ける傾向がかなり強いし、エナジードリンク系もあまり飲まないんじゃないかな?聞いた話ではカフェインでの覚醒より睡眠での回復を重視するようだし。
あとこっちでは「能量飲料」に訳されて同カテゴリになりがちだが、レッドブルとかの日本語で「エナジードリンク」とされる飲料の他に、小瓶で売られている高濃度高価格な「栄養ドリンク」というのもあってこっちは風邪の時に飲む人はいるらしい。

そもそも風邪で熱出ている時にエナジードリンクとか調子の悪さもブーストしそうなんだが

適量ならばだけど、レッドブル飲むのを推奨している医者がいるよ
成分的には風邪薬と共通するものがあるし、風邪の回復に効果がある成分も混じっているということで
ただそういうアドバイスでも結局はエナジードリンク飲むのもいいけどたくさん白湯を飲めということになる模様

白湯を積極的に飲めるのは予防〜かかりはじめくらいで本格的に調子悪くなると厳しい、何か別の飲料の準備の必要性を今回痛感した

正直に言えば白湯だけだと寂しいしな……アイスクリームはさすがに抵抗があるけど、黄桃の缶詰やピータン粥みたいなのは欲しくなる
これが食べられないレベルだと白湯飲むのもキツイ

日本の風邪の治療法と言えばネギ

同意。日本の伝統的民間療法だというケツにネギを挿す治療法について知りたいです

真面目に答えるなら今の時代、ネギを刺すくらいなら座薬を使うだろう……何かのプレイでもない限り
風邪の時にアイスクリームも日本の二次元の誇張ネタじゃないの?ネギを尻に挿すのと同じように

ネギほどではないが、アイスクリームより更にトンデモナイのが卵酒
そんなもの飲むくらいなら普通に薬飲めよとツッコミを入れたくなる

日本の二次元に出てくるもので現実的に考えてアリなのはお粥、スポーツ飲料だろうか
日本のお粥は白粥なので実際に食べると物足りないと感じるかもしれないが

アイスクリームってショック療法的な何かなのかね?
風邪で喉が痛い時にコーラを飲むみたいな話は聞くが

それ香港のホットレモンコーラや何かと勘違いしてないか?

感覚的にダメだというのも理解できるが、人によってはアイスクリームが合うこともあるのでは
食欲が落ちていても食べる気になって、熱が下がって栄養としてのカロリーも補給できるのだから、理屈としては悪くないはず

アイスクリームは喉の痛みに何だか効くし、それ以外でもとりあえず熱を下げられる効果はあるよ
私は年末にかかった新型コロナをバケツアイスとミネラルウォーター飲みまくりで乗り切った

この間の新型コロナ陽性の時、自分の場合はエナジードリンクだと心拍が上がって不安になったので飲むのをやめたけど、アイスクリームの方は悪くなかったね
冷たさが心地良いのと最低限カロリーは摂取している安心感があった

日本の風邪をひいたときにアイスクリームというのは食べる氷嚢みたいなものだろう。口内、喉の温度を下げるのは効果的だしカロリーもそれなりにあるからね。
またそれとは別に日本ではお粥など消化に良いもの、すぐに吸収できるものを食べるようにしていて、エナジードリンクよりも食事に近いエナジーゼリー飲料を摂取することが多いらしい

風邪の時もだが新型コロナにかかっている最中は熱がひどくて冷たいものでかなり助かったからアイスクリームは良い選択肢だと思うよ
今は病院や薬でなんとかするのは期待できないから

近頃は黄桃の缶詰が売れまくっているわけだが、皆新型コロナに対して効果が期待できないのは薄々分かっているが、それでも食べれば喉への気持ち良さはあったわけで……そういう意味ではアイスクリームも効果はあるのだろう。

喉が痛くて飲み込めない、飲み込む気分にならないような状態になった人の話も聞く。そういう時にアイスクリームならいけるだろうし、物理的に冷やせるのも悪くはなさそうだ。
俺は噂の黄桃の缶詰は合わなかったし、無いことを祈るがたぶんある次の機会の選択肢の一つとして準備しておくつもり。

黄桃の缶詰はカロリーと水分、それとビタミンの補給という目的もあるから、普通に考えるならアイスクリームよりは黄桃の方が良いだろう
でもどっちを食べたくなるか、食べた後の気分が良いかについては病気になって弱ってみないと分からないからな……

しかし役に立つかはさておき、俺は消化に悪そうなものを風邪や新型コロナの時に食べるのは避けたいからやはりアイスクリームは無いかなあ

プリンならアイスクリームより良さそうに思えるが、どうだろう?
卵の栄養素と糖分によるカロリーがあるし消化も楽なはず
それと熱がある時や水分不足な時に飲むポカリのうまさだけは間違いない

こういうのは食習慣、生活習慣の違いなんだろうね
病気の時は体調が悪くなって精神的にも落ち込むから慣れたもの、効果があると信じられるもの以外は食べたくない
そしてアイスクリームはウチの国の食習慣的には美味しいが明らかに体に良くないイメージのある食べ物だ



とまぁ、こんな感じで。
最近の経験もふまえての話がイロイロと出ていました。

ちなみにこのネタを教えてくれた方からは
「例えば日本の冷めた弁当に対する印象のように、中国では冷たいものは身体によくないという印象が強いのでアイスクリームを体調不良の時に食べるというのは不安になる人もいるようです。私は風邪の時にアイスクリームは経験済みなので問題ありません」
などといった話もありました。

上のやり取りにもありますが、病気の時の飲食というのはその土地の生活習慣による所も大きいのでしょうね。
私も中国に留学していた時は日本との気候の違いを何かと実感しましたが、その中には日本と比べてかなりの勢いで乾いていくので水分は意識してとらないと体調を崩すというのもありました。
南方はどうなのかは分かりませんが、北京で風邪をひいた時などは日本にいた時の感覚でいたらあっさり水分不足になると感じられました。

とりあえず、こんな所で。
例によってツッコミ&情報提供お待ちしております。

中国オタク「大好きだけど、大きくなってからもう一度見たらそんなに凄くなかったのにも気付いてしまった作品」

今年は何かとゴタゴタしているので本当に春節という気分がしませんね。
それはさておき、ありがたいことにネタのタレコミをいただいたので今回はそれについてを。

中国オタク界隈でも子供の時の思い出の作品や過去の名作に関する話題は何かと盛り上がるネタになっているそうですが、中国オタク層の年齢の幅が広がるにつれて「昔の名作に関する思い出補正」が意識される機会もふえているとのことです。

中国のソッチ系のサイトでは
「大好きだけど、大きくなってからもう一度見たらそんなに凄くなかったのにも気付いてしまった作品」
といったことなどに関するやり取りが行われていましたので、以下に例によって私のイイカゲンな訳で紹介させていただきます。


子供の時に見たから、知識が無い時に見たから非常に面白かった、とても良いと感じた作品ってあるよね。例えば私は「超魔神英雄伝ワタル」がそんな感じになっている。今でも大好きなのは間違いないが、大人になってからもう一度見たらそんなに凄くなかったのにも気付いてしまった。
皆にとってのそういう作品があれば教えて欲しい

いわゆる思い出によるフィルターの補正が強い作品、子供の頃の思い出の作品か……「デジモンアドベンチャー」がそんな感じかな?
今の感覚で見ても通じる部分はあるんだけど、個別のエピソードで雑な話や微妙な話が結構混じっているし、キャラクター造形と扱いに関して今の知識と感覚で見ると問題が結構目に付く。悪い作品ではないんだが、今の新人に薦めて楽しんでもらえる自信はない

「ガンダムSEED」、特に「DESTINY」の方。アニメ部分でバンクの使いまわしが多いし決着がつかずにグダグダでEDに入る展開多過ぎ
あと当時は皆シンを嫌っていたが、今見てみると成長しなくてイライラする部分もあるがあそこまでヒドイ扱いされることはないと感じられるし、アスランもかなりヒドイしラクスとキラのキャラは意味不明だ
今なら直接作品を見るよりガンダムのクロスオーバー作品で体験した方が良さそう

「超魔神英雄伝ワタル」はウチの国に入ってきたのがわりと早い時期だったから国産アニメとの差が大きくて思い出補正が強化された可能性も……あとシリーズ3作目だったのもあってか虎王とか前作からいたキャラに関する説明不足な所があるのにも気付く

「魔神英雄伝ワタル」は「超魔神英雄伝」ではなくその10年前に制作されたシリーズ第1作、第2作を見て更に驚くという事態も派生しているのが作品に対する思い出補正無い身としては興味深い……!

このテーマなら自分にとっては「ハウルの動く城」かな。昔はそのクオリティに圧倒されていたんだが、最近改めて視聴したらキャラの行動が意味不明なのに気が付いた……

ポケモンのアニメ、あとリザードンのように初期の頃に活躍したポケモンだろうか

「中華一番!」かなあ……当時の基準で考えれば普通に良作ではあるんだが、俺の美化された思い出とのギャップがとても大きくなってしまったようで久々に見た時に「こんなのだっけ?」と残念な気持ちになってしまった

俺は内容は気にならないけど画質が気になってしまう
「犬夜叉」とか、昔は大好きだったけど今の感覚で見るとかなり厳しい

「ドラゴンボール」のアニメ、特に「GT」は思い出補正強い人多いと思う

「GT」は確かに。あと「Z」も今見ると結構厳しい。
ドラゴンボールのアニメ制作スタッフはなんであんなのを作ったのか
今でも楽しめないわけではないんだけど、鳥山明の原作のカットをそのまま使えば良かったのに余計な改変ばかりなのは……

怒る人がいると思って普段は言わないけど私も昔の「ドラゴンボール」のアニメはヒドイ所とても多いと思う
バトルシーンで同じ動作を繰り返したりキャラのアップが妙に長く続いたりで……

あれは放映当時アニメが原作の最新の展開に追いついてしまいそうだから引き延ばしまくった結果らしい。「ドラゴンボール」に限らず昔の東映系アニメは記憶の中では美化されている、今見ると厳しい作品が多いけど、当時は魔改造するのが普通だった模様

古いアニメ作品の良作には現在のアニメ作品よりもいい作品だってかなりあるんだけどな……

でもそういう優秀な昔のアニメでも思い出補正で美化されていることはあるよ
例えば名作というほどではないが自分にとっては「B'T-X」とかが思い出補正がちょっと大き過ぎる作品になっている
当時は本当にハマったし車田正美作品で一番好きだった

画質、作画の質に関してはさすがに厳しい。
昔の手描き時代の作品は安定して高レベルというのを維持するのが今の作品よりはるかに難しかったという事情もある。
既に出ているが「犬夜叉」とか私は子供の時の記憶では実写レベルでキレイな情景だったけど、今見たらまぁ、その……

これは「犬夜叉」に限った話じゃないけど、今見たらバトルシーンがバンク多用で似たようなこと繰り返しているように見えてしまう作品も少なくないよね

私の場合は「しゅごキャラ!」が脳内で高画質化されて美化されている!
実際に見てみると当時の佳作レベルで今見るとさすがに厳しい画質、クオリティだった。

自分は最近特撮をしっかり見るようになったんだが知識が増えて最近の映像技術に慣れていった結果、昔見たアメリカ版の「龍騎」やアメリカ版戦隊の「パワーレンジャー」のクオリティが微妙だと感じるようになってしまったかな……

特撮でこういう話なら「恐竜戦隊コセイドン」だろう。
現代のオタクにとっては安っぽい着ぐるみでやってるギャグに見えるかもしれないが、あれは昔ウチの国では最新のSF世界観と演出の神作だったんだよ。

80年代生まれは「コセイドン」が神作だった空気は知っているんじゃないかな。でも実は「コセイドン」って日本だと一般人には知られていない、特撮マニアじゃないと分からないレべルらしいね。
日本のオタク分野やSF分野のクリエイターや小説家との交流の際にこっちがふった「コセイドン」の話を日本側が分からないと「日本のクリエイターは無知だな」と嘲笑するコメントが出てくるのはさすがにどうかと思った。
「コセイドン」以外の日本の特撮で「ウルトラマン」や「仮面ライダー」じゃない作品を知っている中国人がどれだけいるのかと

それもある種の思い出フィルターなのかもな……
確かちょっと前の中日のSF作家との交流で中国側が挙げた中国の作家にインスピレーションを与えた日本の作品が「鉄腕アトム」「恐竜戦隊コセイドン」「銀河英雄伝説」だったけど、これは日本人にとってはどこまで本気で言っているのか迷うレベルだとか

我ながら思い出補正が強いと思うのは「遊戯王」だね。
あれを楽しめるのはやはり昔から見ている、我々のように小中学生くらいの頃に見始めてカードも触っていた人間になるんだろうなと。

日本の作品にもイロイロとあるが、2D3D問わず昔の国産アニメはそんな感じの多いね。例えば国産囲碁アニメとして伝説扱いされることもある「囲棋少年」とか今見るとかなり、その……

あの作品は熱血でビルドゥングスロマンなストーリーだけど囲碁部分はかなり雑だからな。そういうのが許容された時代だったので当時はそれでも良かった。

あの作品は当時でさえも「ヒカルの碁」を知る前に見なければならない作品というネタがあったからフィルターがずっとかかっているという説も。放映は2005年だから「ヒカルの碁」のアニメが終わってからなので当時も何と言うか微妙な空気はあった。

雑な競技といえば「スラムダンク」はやたらコードが大きかったり反則だろうという動作も多かったりするし、ストーリーも終盤の高評価な部分がアニメになっていないなど問題が少なくない
この間劇場版の情報が出た時に久々に見てみたが、原作者が作り直したくなって頑張ったのもよく分かった

この流れでこっそり言うが、俺は「エヴァ」がかなり思い出補正の強い作品だろうと思っている。たいして面白くない。

何かと問題は発生したけどエヴァは新劇場版作ったのが作品の記憶と現実のギャップを減らすという意味では本当に良かったよね

こういうのって今でも知名度の高い昔の人気作品にありがちな話でもあるんだろうね。
そしてそういう作品についてはIP自体は強大に見えるが、実際にリメイクを作ったり現代の視聴者向けの作品展開をやると失敗することが多いんだろうな……

国産だと初期の3Dアニメとか脳内補正がかなり効いているように思う
日本の昔のアニメだとバンクシーンの多用が引っかかるけどすっかり忘れていたのか、それとも昔は気付いてなかったのか……

そもそも昔のアニメは長編が多かったので、各話の当たり外れもかなりある
記憶に残るのは主に当たりの回だしそれが美化されるんだから「とても良い思い出」になるんだろうね

そういう意味で考えるなら昔のアニメはほとんどが思い出フィルターかかっているとも言えそうだ。
1990年代のアニメでも私は概ね見ていられるけど、新人が同じように楽しんでくれることを期待できないのは分かっている

今のオタクの知識は昔よりもかなり濃いし、作品評価というか問題点の指摘も迅速に拡散してしまう環境だからな……
そして昔からのファンの頭の中では作品の思い出が美化されているから新作に対する反応が微妙になると



とまぁ、こんな感じで。
中国オタク的に思い出の作品の名前と一緒に今の感覚で引っかかる部分についての話がイロイロとでていました。

ちなみにこのネタを教えてくれた方からは
「中国オタクの子供の頃の思い出の作品に関する話題はとても盛り上がりますし、今でも作品の人気が高いのは間違いありません。しかし商業的に成功させられるかは分からないIPも少なくありません。宣伝が活発に見えたのに作品が始まっても盛り上がらなかった、或いはファンから昔の方が良かったと言われてしまった作品も多いです」
などといった話もありました。

中国では広まっている人気作品だけでなく視聴環境の変化やオタクの世代交代が日本と比べてかなり速いので、一昔前の人気が現在も通じるとは限りません。
私も中国の少し前の人気作品については現在の人気や評価、ファンの規模や勢いなどを調べてからでなければ危なくて書けないと感じてしまいます。

とりあえず、こんな所で。
例によってツッコミ&情報提供お待ちしております。

中国オタク「『ぼっち』と『もこっち』の印象が大きく違う原因は何だろう?そうなった背景は何があるんだろう?どっちもオタク向け作品の主人公で社交能力が無いキャラなのに」

1/20に予定されていた中国国内向けの「シン・エヴァ」の配信ですが、直前になって
「不可抗力的因素」
による延期が公式側から発表されたとのことですが、どうなるんでしょうかね。
中国国内向けのポスターのパクリ問題などでゴタゴタしていた所に来た延期の発表なので、中国オタク界隈でも困惑した空気が漂っているとかなんとか。

それはさておき、今回はありがたいことに以前教えていただいたネタの消費期限が過ぎそうなものに関してを。

近年の中国では他者とのコミュニケーションを難しく感じる、自分のコミュニケーション能力が不足していると感じる人が増えているそうで、「社交恐怖症」を自称する人も少なくないそうです。

また中国で最近大人気になった「ぼっち・ざ・ろっく!」や根強い人気と知名度のある「私がモテないのはどう考えてもお前らが悪い!」などは、社交恐怖症的なキャラが主人公の作品だというイメージも広まっているのだとか。


しかしこの二作品に関しては社交恐怖症カテゴリではあるものの、作品の内容や主人公のキャラの印象がかなり違うのも確かです。
中国のソッチ系のサイトでは
「ぼっちともこっちの印象が違う原因は?」
といったことなどに関するやり取りが行われていましたので、以下に例によって私のイイカゲンな訳で紹介させていただきます。


「ぼっち」と「もこっち」の印象が大きく違う原因は何だろう?そうなった背景は何があるんだろう?
どっちもオタク向け作品の主人公で社交能力が無い、他人との交流を恐れているようなキャラなのにぼっちは見ていられて、もこっちは見ていられない気分になるのもなんだか不思議

ぼっちの場合は実質的なダメージないけど、もこっちの方は社会的に深刻なダメージが来るものも少なくないので……

見ていられるない気持ちになるかどうかはキャラの扱い、孤独さや社交恐怖症ぶりをアピールするネタの違いもあるんじゃないかな
ぼっちに関する日本の「孤独な人間」ネタがこっちではイマイチ理解できない、遠いものだから痛さを感じないという話もあったし

スーパー系とリアル系の違い?先に来たのが嫌な方のリアル系だけど

もこっちの方は現実的、リアルで日常生活の延長線上にある話だからね。
現実でもこっちみたいな所がある人に出会ったり、自分の過去の言動や趣味がもこっちと重なったりするので精神が揺さぶられてしまう。

ぼっちの孤独ネタや言動の描写が日本人にはとても刺さると聞いたが、私はあまりよく分からない。客観的に見ればぼっちはバンド活動して学校で一人だけジャージのスタイルを押し通せるキャラだし。
それに対してもこっちの方は何かと理解できるレベルだから見ていてゾワゾワする……

ぼっちは自分が社交恐怖症だと思い込んでいるだけのリア充だよ
それに対してもこっちはガチ

そこまで極端では無いだろうけど確かにぼっちは所詮自分での認識ベースでしかないが、もこっちは他人からどう見えるかという感じになっているよね

もこっちの方は本当に見ているこっちも死にたくなる、消えたくなるような気持になるからなあ

厳密に考えればどちらのキャラも近年国内で増加している「社交恐怖症」ではないとも言える
特にぼっちちゃんは陽キャ的な物が怖いだけに見えなくもない

本当の社交恐怖症ならゴミ箱に入ってようがダンボールかぶってようがまともに他人との交流を成立させられるとは思えない

それも道理だな。でもいわゆる「社恐」にもイロイロな種類がある。
大丈夫なもの、ダメなものが人それぞれ過ぎるから答えの見つけられない問題になっているわけで。

後藤ひとりの方は創作的な浪漫の入った社交恐怖症、黒木智子は写実主義的な社交恐怖症と言えそう

ぼっちのエピソードが自分に発生するとは思えないんだよ
もこっちの方は現実の自分にも発生する、或いはそういう考えからの行動をしてしまいかねないという恐ろしさがある

言いたいことはよく分かる。
もこっちの方はもしかしたら自分の身に発生するかもしれない、自分がやらかすかもしれない……とか考えてしまう。過去の自分の黒歴史と共通する言動もあったりするから精神的なダメージが来るんだよ。

もこっちの方は親に自分のエロ関係のグッズや行動を知られるといった極悪ダメージなエピソードをぶつけてくるので見ているこっちにもダメージが発生する

「ワタモテ」を見ていると精神的なむず痒さと共に自分の趣味嗜好や言動に関してもっと注意しなければと考えてしまう
「もしかしたら自分の身にも」というのが容易に想像できるネタが多いから

ぼっちの方はなんだかんだで才能があって承認欲求を満たせるスキルもあるしな……「バイトが怖い」までは分かる、しかし「ステージに立ってギター演奏する」は遠い話になる

どちらも孤独を強調されるキャラではあるが、キャラデザや基本スペックは明らかに違う
ぼっちは美少女で豊満でギターもある種の天才、もこっちは貧乳で特に強みもない孤独で痛いキャラ

ストーリーの方を見ていくとぼっちは基本的に内向的、自罰的だから見ている分には不快な存在になり難いというのがある。
それに対してもこっちの方は他人大して心の中では攻撃的、レッテル貼りをするから不快さがあるのだが……そういうことをオタクである自分もやってないわけではないので更なるダメージに……

現実においては人前でどもって喋れない、何もできなくなる人間を見てかわいいとか萌えとかは感じられないものだが、「ぼっち・ざ・ろっく」はコミュ障、孤独さを萌えの材料にしているから見ている側も「ぼっちちゃんがかわいい」になる。それに関しても非常に上手い作品だと思うよ。

後藤ひとりの心理描写と演出のおかげで逆方面に感じられるような見せ方が成立している。しかしもこっちはそんなフォローが無く、痛い部分がアニメ的に強調されるから…・・・!

演出に関してはぼっちの方はやさしい、理解しようとしてくれる友達がいてフォローしてもらえる流れになるのも大きな違いだ
もこっちは最初の方は本当に一人で暴走して失敗する展開が続くから見ていてつらくなる

もこっちの方は現実で思い当たる所がかなりあるし、もこっち的な部分のある人間に出会うことだってあるから見ていて何かとキツイ気分になったりするんだよ。
昔の動画サイトではもこっちに関してネタも混じっての罵倒コメントが飛び交っていたけど、そういう言葉を発したくなるような気分にさせてくる作品だったのは間違いない。

ぼっちの方はキャラデザがまず良いし、作中世界における顔面偏差値や潜在能力だって高い
あとそもそもバンドやれる「社恐」ってなんだよ!という気分になる

ぼっちに関しては設定がかなり盛られているからね巨乳で美少女で音楽の才能も良い家族と幸せな家庭もあるし、友達だって第一話からできてしまう
それから自分だけ周りと違うジャージで学校に行ける、外見を気にしないでいられるのも実はかなり強い
もこっちは基本的な設定からしてデバフ多過ぎだ

一応言っておくが、もこっちにはハイスペックで人格者で実はシスコンな弟や優しい母親がいるから真の孤独ではないし二次元的なバフが無いわけではないよ

「ぼっち・ざ・ろっく!」は音楽、バンド関係の作品なのに主人公の人間関係が暖かくて家庭も幸福なのはやはり二次元の萌え系作品だとは思うが、「ワタモテ」も主人公の家庭の方はサブカル系、鬱系の作品にあるようなヒドイ方向ではないし一定の安全、幸せは確保されているからバフ無しというわけでもないな

音楽関係で本当にバフ無しだったら「キラ☆キラ」の後半展開みたいなことになりそうだ……少なくとも家庭環境の崩壊や鬱屈した人間関係みたいのがないと
それか「DMC」のように突き抜けたギャグになるとか?

一応もこっちの方も原作の後の方の学園コメディ路線はそんなに痛くはないんだけどな
修学旅行エピソード以降なんかは特にライトな空気でこっちが知らないような濃いオタクネタや解釈を扱ってくれるので面白いんだが、アニメでその部分までやることはないだろうからな……

どちらの作品も応二次元のテンプレとは外れるキャラデザとネタをぶち込んでギャグにしているのでどちらの主人公も「現実とは違う二次元」なのは間違いない
しかし「ワタモテ」はネタの選定と強調する部分が現実に刺さり過ぎるからダメージを受ける人間が多発することになった

細かく理由を見ていけばキリがないが、雑に言うなら掲載媒体の違いによるエピソードの方向性の違いじゃないか。

「私がモテないのはどう考えてもお前らが悪い!」もオタク向けの雑誌に掲載されていたはずだが……

オタク向けでもイロイロあるし、スクエニ系列の雑誌と芳文社の日常系マンガ雑誌はかなり違うよ

作品の外側に関してなら作品が始まった時代によるオタクの読者層の趣味嗜好の違いもある「ワタモテ」が始まった2011年と「ぼっち」の始まった2018年ではオタク中二病的行動もかなり違うからね
環境も大きく変化したから承認欲求を満たすツール、満たすために欲しくなるネタや規模も違うので、もこっちは近かったのに対してぼっちは遠くなったのかもしれない。



とまぁ、こんな感じで。
中国オタク界隈のぼっちキャラの受け止め方や近頃の中国オタク界隈でもよく見かける「社交恐怖症」ネタに関する話題などが出ていました。

ちなみにこのネタを教えてくれた方からは
「中国では昔と比べて社交能力が重視されるようになっています。自分には社交能力が無いと嘆く人や、他人との交流で失敗を恐れる人が増えています。中国オタク界隈でもそれは変わりません。日本語の『KY』という言葉が広まって使われるようになったことなどからも明らかです」

「この変化については恐らく日本のコミュ力重視と共通する部分もあると思います。就職活動でも日常生活でもテストの結果だけでは成功できない、上手くやっていくには社交能力が必要だという考えが強くなっています。「しかしテストの結果が良くなければ、学歴が無ければそもそもスタート地点に立てないので現在の中国の学生の感じる圧力は昔より更に厳しいという見方もあります」

などといった話もありました。

現代社会における他者とのコミュニケーション能力というのはどこの国でも頭の痛い問題なのかもしれませんね。

とりあえず、こんな所で。
例によってツッコミ&情報提供お待ちしております。

中国オタク「日本の学生キャラグループには大体金持ちが混ざるが、あれは萌えではなく舞台装置としての役割が主な理由と見ていいのだろうか?」

年末年始〜春節の時期は毎年ネタ不足になりがちなのですが、ありがたいことに手頃なネタを教えていただきましたので今回はそれについてを。

中国オタク界隈では日本の作品の定番要素、テンプレ的に見える部分に関する考察で盛り上がることも多いそうですが、中でもキャラクター設定やメンバー構成などは注目されがちな要素の一つなのだとか。

中国のソッチ系のサイトではそんな話題の一つとして
「日本の作品のメインキャラとしてよく出てくる金持ちキャラの役割」
といったことなどに関するやり取りが行われていましたので、以下に例によって私のイイカゲンな訳で紹介させていただきます。


日本の学生キャラグループには大体金持ちが混ざるが、あれは萌えではなく舞台装置としての役割が主な理由と見ていいのだろうか?

日本の学園モノでメインキャラのグループには金持ちがいるというアレか
金持ち系属性による人気狙いのケースもあるとは思うけど、自分の経験では舞台装置としての役割の方がずっと多い印象がある

金持ちキャラに関してはキャラクターの区別をつけやすい、話を動かしやすいというのが主な役割だろうね
制作側は「もし人気が出たらそれで良い」くらいじゃないか?制作側も別に不人気キャラを出したいわけでもないだろうが、特殊な設定でもなければ中心に配置する属性ではない

舞台装置的な金持ちキャラの役割は「ドラえもん」の時点で既に成立している日本の二次元の伝統だ

だが金持ちキャラは主人公にはなれないのが日本の作品の特徴でもある……

そうそう。日本の二次元は金持ち主人公、特に最初から金持ちで資本力を使って活躍するようなキャラは珍しいんだよね。
探せばいないわけではないが、探さないと見つからないくらいのレベルだ

金持ちキャラを作品の中心に置くとしたらヒロイン、いわゆる高嶺の花属性の一種という意味もあると思う。これは女性主人公の場合に出てくるイケメン王子様キャラについてもそうだろう。
あと二次元だと金持ちキャラも単純に膨大な資産を持っているだけなのから伝統的背景がある名家の地位をもったのまでいるから人気の傾向もイロイロとある

私がすぐに思いついたのは「けいおん!」「バカとテストと召喚獣」「氷菓」といった辺りだが自分の視聴傾向的にやはりヒロインが多い
でも舞台装置的なキャラというのも分かる

金があるキャラは色んなシチュエーションを財力によって作れるからな
未成年の少年少女中心になる日本の作品だと特に重要だ

日本の二次元特有の金持ちキャラの扱いの緩さ、ファンタジー的な空気もあるけど、それは舞台装置的な役割が求められることによるものでもあるのかね

自分の中では二次元に限らず日本の作品はドラマとかでも男が貧乏で女が金持ちのパターンが多くて、韓国の作品は逆に女が貧乏で男が金持ちといった印象になっている。
まぁこれは人気になっている作品に男性向けが多いか女性向けが多いかというのもありそうだが……あとこういう恋愛対象としてのキャラの場合は舞台装置的な役割はそこまで無いような気もする。

日本の作品だと学生キャラが多いから金持ちキャラの重要性も増すんだよ
夏休みや冬休みにずっと宿題していて外出する所もいつもと変わらない近所なんてストーリーをやっても意味がない
そこに金持ちキャラがいれば予算を気にせず特殊な場所に旅行へ行ける

金持ちキャラは日本だと「便利キャラ」とも言われているタイプだね
スネ夫が三人用の何かを自慢してのび太をのけ者にしないと話が始まらない回がどれだけあったか……!

作品によっては出ないこともある
例えば趣味要素の強い日常系では非現実的な金持ちキャラは邪魔になるし、不良系の作品でも金持ちキャラは扱いにくいのでかあまり出てこない

莫大な金の力で解決できてしまう、資金力による解決が読者の共感を得られないようなテーマの作品だと金持ちキャラは出さない方が良いんだろうね
ストーリーの都合を優先して困った状況で金を持っているのに使わない矛盾したキャラになってしまうこともあるだろうし

スポーツ系作品もトンデモ方向にいかないと金持ちキャラは出てこない
いたとしても親が裕福で部活の装備に困らないといった現実的なレベル

同意する。
スポーツ、特に部活系だと金持っているのはキャラじゃなくて学校になることが多い。ある意味ではチームというキャラ付けの一種とも言える。

二次元で普通の家の子供が普通に学校に通ってたまにカードゲームかネカフェかスマホのソシャゲで遊ぶ日々を送って工場に就職してこき使われるような一生を描写して何が面白いのかということだよ

「普通」「金持ちがいない」状態でも面白くする、評価される作品を作ることができないわけじゃないだろう
例えば「CLANNAD」のアニメは分かりやすく高校を出たら貧乏でこき使われる労働者になったというストーリーだった

「月刊少女野崎くん」も金持ち無しで少女漫画家を中心に下グダグダな学校生活を描写しているから面白くならないわけでは無いかと
金持ちキャラを投入した方が話を作りやすい、面白くしやすいケースも多いとは思うが

しかし金持ちが全部出すというのは不健康な考え方だと思う
金がある人間がおごればいいといった話を子供も見るアニメでやるのはどうなんだ?社会的にも批判されるだろ

日常的な消費で金持ちキャラが全部おごるという展開はあまりやっていないはず
金を出すのは別荘とかの金額が曖昧、想像できないようなことに関してだから大した問題ではないという考えなのでは
日本の二次元に出てくる金持ちってトンデモな規模な家も多いから金銭に関する生々しさが消えていることも多い

金持ちキャラがいないと海辺の別荘にいって水着回とかできない
主人公含むメイングループにはぜひ欲しいところだ!

上でも言われているけど趣味系作品に金持ちキャラを出すのは考えものだ
例えば「ゆるキャン△」のキャラはバイトしてキャンプの装備をそろえたが、もしそこに金持ちキャラで全部最高級のものを何もせずに揃えたとかになると台無しになってしまう
もちろん主人公達との対比で最高級装備で固める嫌味な金持ちキャラが出るような展開は珍しくないが「ゆるキャン△」でそれをやっても喜ばれない

趣味系は金持ちキャラは出ないけど趣味に金と時間を突っ込んでも許される、経済的にも教育方針的にもかなり余裕のあるキャラが多い気がする
二次元的なトンデモレベルの金持ちではなくても、主人公達は普段の生活や学費などは何も問題無い裕福な家、現実的なレベルで「金がある」と感じられるような家庭のキャラがね

親が長期出張により不在で一人暮らしなギャルゲー主人公とかもその類だろうな
そういう作品が多い中で「ヤマノススメ」はみんな金のある家の子供なのに一人だけ貧乏なのがいて不安になる

趣味のためのバイトということで話を作れるし人間関係も広げられるから、これもまた便利な展開の一つなのだろう

金が必要になる展開自体は普通に話のネタにできるからね
それに舞台を固定するなら別に学園モノでも金持ちキャラは入れなくてもいい

金持ちキャラは主人公、学校以外の世界から資源やキャラクターを持ち込む際の口実にできる
学校という閉じた世界が舞台になることの多い日本では何かと便利なのよ

逆に学生が金持ちばかりの貴族学校、名門校というパターンもある
こういう舞台では「S・A」や「かぐや様は告らせたい」のように主人公だけ一般人或いは貧乏人なことが多い

貧乏でキャラを立てるというのも一つの手段だから、使い方次第だ
もっとも金持ちキャラと違って貧乏キャラだと舞台装置的な役割はあまり期待できない

舞台装置的な役割だと金持ちじゃなければ何らかの権力者や特殊能力持ち(=資産家なことも多いが)になるかな
「涼宮ハルヒ」の古泉のように組織が背景というのも独特な説得力が出せて面白い

金持ちキャラはやはり話を動かす上での便利キャラなんだろう
作品によってはドラえもんや博士的な役割も兼ねていることがある

既に言及されているが金持ちキャラがいないと季節系のイベントを発生させにくい
海や山に学生だけで遊びに行くのは資金面でも安全管理面でも説得力を持たせるのが難しい

いくら日本はバイトができると言っても、高校生が「二次元でよくあるレベル」の豪華な旅行に行くのは現実的ではないからな
親の金やコネで行くというならいっそ超金持ちキャラにしてしまった方が逆に良いというわけだな

確か「名探偵コナン」の園子に関して、作者の方からとても便利なキャラだと評価する発言があったはず
実際彼女がいなければ米花町以外を舞台にするロジックに苦労しただろうね

推理系作品だと金持ちキャラは舞台を整える以外に社交的なコネの面でも使いやすそうだ
金持ちなので交友関係が広い、恨まれやすいということで被害者役或いはその関係者にしても良い

そう言えば金持ちなキャラを出してもそんなにヒドイ扱いではないのも日本の二次元における金持ちキャラの特徴では。もちろん傲慢で主人公に嫌がらせをしてくるキャラなこともあるが、スネ夫レベルだったりギャグも混じったり、やり返されたりするので本気で嫌われるようなのは少ない。
推理系作品だとさすがにヒドイ金持ちも多いが

言われてみれば俺も日本の悪役キャラは資本力よりも地位と権力による悪行が多い印象があるかな……この辺については日本社会における悪人のイメージの方向性も出ているのだろうか?ウチの国ほど金持ちや商売人が悪だと見做されていないようだし

作品次第ではあるが昔から「攻略対象」として金持ちキャラは人気があったわけだし、人気になるのを期待されている面はあるはず
しかしそれとは別に、攻略対象ではあっても金持ちキャラである以上舞台装置的な役割、夏の水着回や冬の温泉回のサービスシーンを成立させる際の役割はまわってくる。



とまぁ、こんな感じで。
中国オタク界隈におけるイメージも含めてイロイロな話が出ていました。

ちなみにこのネタを教えてくれた方からは
「日本の金持ちキャラは存在がファンタジー的でネタ扱いになっているのもあってか、二次元のネタとして割り切って受け止められるキャラも多いですね」

「現実的な金持ちで現実的な消費活動をやるキャラの場合、見ている側からはツッコミや批判が出そうに思えますから非現実的に極端な設定の方が逆に安全そうなのは理解できます」

などといった話もありました。
金持ちキャラの扱い、テンプレの方向性などに関する日中の違いについては私もあまり意識したことは無かったので、この記事をまとめているうちにイロイロと気になってきました。

とりあえず、こんな所で。
例によってツッコミ&情報提供お待ちしております。

中国オタク「原作に忠実じゃないけど面白い、認められているアニメを教えてくれないか?」

ありがたいことに以前いただいた質問に関する答えも混じってそうなネタのタレコミをいただきましたので今回はそれについてを。

原作のある作品のアニメ化に関しては原作と違う部分が良くも悪くも注目されますが、中国オタク界隈でも原作付きのアニメに関しては原作との違い、オリジナル要素やアニメ独自の解釈などが大きな話題になっています。またそれが作品の評価にもかなり影響しているそうです。

中国のソッチ系のサイトではそんな話題の一つとして
「原作に忠実ではないが面白い、認められているアニメは」
といったことなどに関するやり取りが行われていましたので、以下に例によって私のイイカゲンな訳で紹介させていただきます。


原作に忠実じゃないけど面白い、認められているアニメを教えてくれないか?
最近原作に忠実じゃないアニメによってダメージを受けているのでつらいんだ

気持ちは分かる。この所、ちょっと厳し過ぎる作品が続いているからな……
とりあえず京アニ作品は原作無視でアニメ作って成功している作品ばかりだ

「チェンソーマン」のアニメがダメでガッカリしたが、真の絶望はそれではなく近年の国産アニメ最大の期待作だった「三体」のアニメの方だった……
ああ、そうだ。ジブリアニメというか宮崎駿は原作無視して勝手に話を作って原作を超える評価を獲得してしまうから原作が好きな人からすれば結構困った存在らしい。

自分が思い付いたのは「るろうに剣心」の追憶編だけど、あれは原作者も関わっているからちょっと違うか?
「三体」に関しては……原作が一流の小説だと映像化は逆に難しい、原作が二流三流の小説の方が一流の映像作品が生まれるというネタを実感してしまった

宮崎駿ほどじゃないが新房昭之も監督作品で原作に忠実じゃないけど評価される作品を結構作っている
もちろんダメだった作品もある

監督個人の作風が原作ファンの好みやその時代の視聴者の好みと合っている場合、或いは監督の方が原作よりも圧倒的に有名で評価も高い場合は原作に忠実でなくても面白い、良い作品だという評価になるんじゃないかな

監督にも向き不向きがあるからね
過去にアニメオリジナル展開や設定解釈の魔改造アリで成功した作品がある監督でも、そのセンスと手法が別ジャンルで評価される、ファンに歓迎されるとは限らない
例えば恋愛モノに限っても文芸方向なのか恋愛関係が流動的なのか甘さと萌えが欲しいのかで全然違うし原作に無いオリジナル要素や改変を入れて喜ばれる箇所が異なる

このテーマで監督関連といえば「攻殻機動隊」や「劇場版機動警察パトレイバー」などをはじめとする押井守作品
10年くらい前のオタク界隈では原作破壊といえば押井守だった

「パトレイバー」は原作の扱いが特殊だからこのテーマに入れるのはちょっと違うのでは
どちらも原作と言えるアニメ、マンガとも違う押井守作品にしてしまったという意味ではそうなのかもしれないが

「攻殻機動隊」はTVアニメも劇場版も原作マンガと違うけど原作含めてどれも評価高いよね

作品でなら「銀魂」とか?
原作通りにやるとアニメでは尺が足りなくなるから各種ネタ、悪ふざけを放り込んだり声優のアドリブで話を持たせたりしていたが作品としてはそれでも大人気になった

最近のリメイクに付いては何とも言えないが「中華一番!」はアニメ版の方が良いと思っている人の方が多い気がする
私はアニメを見た後に原作を読んだのでちょっと微妙な気分になった

あまり目立たなかったけど「中華一番!」はリメイク版のアニメも悪くは無いよ
原作は今の時代の感覚、大人になってからの知識で見ても少々厳しいし

ゲッターロボやマジンガーZはどれが「忠実にやるべき原作」なのかがよく分からないのでファンは原作とか気にしなくなっています。重要なのはマジンガーZやゲッターとしてカッコイイかどうかです。

原作に忠実だから面白くなるわけではない、原作に忠実にやり過ぎて実写やアニメとしては微妙になることもあるからね。例えば「ジョジョの奇妙な冒険」の第四部の映画は忠実にやり過ぎて失敗した例。

「恋は雨上がりのように」はアニメ版のオリジナル要素で上手く原作を再構成していた
原作に忠実ではないが、原作よりも綺麗に終わっていて原作のラストに感じたモヤモヤも消えてくれた

「ゆるゆり」は原作に忠実ではない所の方が面白い
確か第三期からだったと思うが、原作に忠実にやるようになって盛り上がらなくなっていった……

あくまで個人的な意見だが、ラノベ原作で評価の高いアニメは程度の違いはあるがほぼ「原作に忠実ではないアニメ化」で成功した作品になっているように思う
原作そのままでやると無駄なエピソードがあって面白い部分に至るまでの話が長過ぎたり、挿絵に関してもサービス部分中心だから物語的には微妙だったりすることも多いから

ラノベじゃないが「四畳半神話大系」のアニメ化は原作に忠実じゃないけど成功した例だと思う。私は曖昧模糊とした原作がアニメでは分かりやすく面白い構成、演出になっていると感じたし、アニメによって作品の支持者は増えた。

こういう話題では必ず出てくると思うが、原作魔改造の成功作品ならばやはり「喰霊-零-」だろう。
第一話どころか、公式のプロモーションも含めて非常に攻めた作り方になっていて、それが人気になった

ふと思いついたが「血界戦線」のアニメはどうなんだっけ?
最初の頃はアニメ版の改変に関する評判は悪くなかったと記憶しているが、その後アニメオリジナル部分が良くないという話を聞くようにもなった

「血界戦線」のアニメ版の問題として、元々分かり難かった原作をアニメでは原作にある説明やエピソードを削ってしまったせいで更に分かり難くなってしまったというのがある。初心者も見に来てくれるアニメが原作より分かり難くなるのはちょっと……

まじめに答えるなら「鋼の錬金術師」だな
オリジナル展開の03年版も原作に忠実な09年版もどっちも評価は高い
私の周りでも03年版の方が好きだという人は多い

「WHITE ALBUM1」のアニメは原作とは違うが商業作品でありながら文芸的なアニメとして上手くまとまった作品になっている。原作ゲームも良作ではあるらしいが、さすがに古過ぎる上に当時のファンも散逸しているので原作ゲームに忠実にアニメ化しても成功しなかったと思う。

ネット小説のコミカライズではたまに漫画家の方が上手く行間を補完したり改変したりして成功するケースがある
アニメになった「解雇された暗黒兵士(30代)のスローなセカンドライフ」は原作小説の雑な展開の所をコミカライズの際に絵の勢いとエロ要素による説得力を追加するなどして成功した
恐らく原作に忠実にやっていたら絶対にアニメまで行けなかった

「転生したら第七王子だったので、気ままに魔術を極めます」も、量産型ネット小説をどうやって面白くするかをマンガで学べる作品になっている。この作品もマンガ版で強化されなければアニメまではいかなかっただろうね。あと1月新作の「冰剣の魔術師が世界を統べる」もマンガ版の出来の良さでアニメ化レースに勝ち残れた作品ではないかと。

最近のだと「ぼっち・ざ・ろっく!」はどうなの?「けいおん!」のようにアニメでかなり化けたと聞くが

「原作に忠実か」という意味ならとても忠実だからこのテーマに「ぼっち・ざ・ろっく!」は該当しないよ。あれは原作に忠実にアニメ化した上にアニメ独自の要素も加わって更に良い作品になったケースだよ。

「クロノクルセイド」は原作通りではないオリジナル展開でバッドエンドにしたアニメ版の方を評価する人もいる。私もまとまりが良くて凄みのあるアニメの方が好きだが、原作ファンが認められないのも理解はできる。
しかし「三体」はなあ……同じ原作者の短編小説原作の映画「流浪地球」が大成功しているからまた何とも言えない気分になる。

そう言えば「流浪地球」も別に原作に忠実なわけではない、原作はせいぜいアイデアの元ネタくらいだな。原作ファンからの反発もいまだに強い。
あと二次元じゃないけど西遊記や三国演義の映像化は原著に忠実にやっていないと見て良いだろう。どのバージョンでも現代向けのアレンジや監督の独自解釈はあるし、それに対する批判もあれば評価されて人気になっていることもある。

結局、原作に忠実じゃなくてもオリジナルや魔改造があってもその作品のファンが求めている方向と合っていれば、或いは既存のファンよりも多くの新規のファンを獲得できれば大きな問題にはならないんだろうね
この話題で挙がっている作品の中には今の感覚で見たら、それから今の環境で配信されたら不評がたくさん出そうなのもある

ここしばらくの間の原作付きアニメで上手くいかなかった作品は序盤で原作ファンから不満が多発していることが少なくない印象だ
あと国産作品に関しては原作に忠実でない場合、映画館で上映されるならともかくネットでは一般層の獲得よりも先にファン層からの不評によりスコアが下がってしまうので、初動でファン以外に話題になるとかでもなければ厳しいことになるかと



とまぁ、こんな感じで。
微妙な空気も漂う中でイロイロな作品の名前が出ていました。

ちなみにこのネタを教えてくれた方からは
「中国では『三体』のアニメのクオリティにガッカリしている、制作サイドに対する不満を爆発させている人がかなりいます。私も正直に言えば残念な出来だと感じています」

「『三体』のアニメに関しては監督が悪い、予算が少な過ぎたなどという批判も出ています。しかし個人的にはファンの脳内にある『三体の理想的なアニメ化』が強くなり過ぎている部分もあるのではないかと考えています。中国には『三体』の熱心なファンがとても多いですし、世界に誇れる作品だという認識の人も少なくありませんから」

などといった話もありました。
中国では「原作に忠実である」ことを求める傾向が日本と比べて更に強いという話もあるので、原作付き作品のアニメやドラマには何かと難しい部分が意識されるようになってきているのだとか。

とりあえず、こんな所で。
例によってツッコミ&情報提供お待ちしております。

中国オタク「日本ではNTRの他にBSSという概念が使われていると聞いたが、詳しい人いたら教えてくれ」

ありがたいことにネタのタレコミをいただきましたので今回はそれについてを。

あまり表立って語られることはないものの、中国にかなり広まっている日本のオタク用語の一つに「NTR」(寝取られ)があるそうです。
さすがに「二次元」や「黒科技」といった一般レベルで広まっている言葉ではないものの、オタク方面の知識がある人ならばほぼ知っているレベルなのだとか。

しかしNTRに関してはジャンルの一つとして認識されてはいるものの、近年日本ではそれなりに見かけるようになっている「BSS」(僕が先に好きだったのに)という言葉については広まっていないそうです。

そんな訳で以下に中国のソッチ系のサイトで行われていた
「BSSという概念とNTRの違い、区別」
といったことなどに関するやり取りを、例によって私のイイカゲンな訳で紹介させていただきます。


日本ではNTRの他にBSSという概念が使われていると聞いたが、詳しい人いたら教えてくれ

BSSってなに?俺も初耳なんだが

NTRジャンルの細分化、或いはNTRと同じように扱われるが実は違うというのを区別する概念らしい
日本ではNTRとBSSでタグを区別していたりする

変なアルファベット略語作って広めようとするのはやめよう

全くだ
でも考えてみれば「NTR」だって元々は日本語単語の省略表記だからなあ……

調べてみたが中国語だとまだ検索で簡単には引っかからないな
萌娘百科の方には記事もあるけど

結局、BSSって何の略なんだよ

日本語の「僕が先に好きだったのに」(Bokuga Sakini Sukidattanoni)の略
自分から告白せずに受け身でいる、現状維持のぬるま湯に浸っていたら好きな人を持っていかれたというやつだね

BBSに空目したがBSSか

「Block Started bySymbol」の略じゃないのか
そっちはそっちで大学時代に苦労した記憶が一緒に浮かんでくるから良い気分じゃない……

言ってみれば「軽めのNTR」って所だね、ストーリー展開としては昔からよくある
個人的にこれくらいのレベルが好みだったり

あれ?考えて見たら一般向け作品だとNTRではなくこのBSSの方が多いんじゃないか?

うむ、18禁作品ならともかく一般向け作品でNTRに該当する作品は厳密に考えれば少ない
「寝取る」という言葉を忠実に描写するとベッドシーンはいって18禁になりかねん

でもウチの国だと既にヒロインが主人公とくっ付かない=NTRで批判されるようになっているからなあ……過去のNTR炎上案件もこのBSSだったケースは少なくないのかも

日本のオタクはこういうジャンル分けを厳格にやるからな。特にエロ関係は個人の嗜好の細分化に関して熱心なので、自分の性癖を把握しているとかなり助かる……!
雑に言ってしまうがBSSは狭義ではNTRではないが、広義ではNTRの範疇といったところだろう。ウチの国ではその辺を区別することは少ない。

NTRって視聴者の期待通りにヒロインとくっ付かなかった展開を批判する、ネタにするのに便利過ぎる言葉だからね

「バキ」のコラ画像で「夫婦や恋人でもないのにNTRとはおかしい」「ただの失恋でしかないのでは」というツッコミネタもあったよな

NTRは日本語の「寝取られ」が語源だから厳密に考えれば恋人関係、夫婦関係が成立しているのが前提条件だからね
合体描写が無いというのはともかく、告白もしていない付き合ってもいないキャラ達に対して使うのは正しくないということになる

言葉の定義を考えたら許容範囲を広めにとっても両想いで意識している状態、実質付き合っているような距離感くらいは必要になるか
そうなると一般向けのラブコメでも少なくなりそうだ。

とは言え、見ている側からすればその男女が付き合う前提で見ているからBSSだろうがNTRに感じると思うのだが

BSSと呼ばれている内容自体は昔からずっとあった。いわゆる「報われぬ恋」、軽めなのだと「片思い」をして幸せになれなかった主人公という展開だ。
そしてこういった作品は今ならNTR扱いされることも多い

区別するという考えも理解はできるが、個人的にはBSSとやらはNTRの一種に思えるね
主人公の片思い、恋愛的な渇望などの内面描写中心で進んでそれがかなわない、別の人間が持ち去っていくというのを突き付けられる展開は主人公に感情移入する、ハッピーエンドがあると期待して見ている側からすればやはりNTRだろう

BSSという言葉自体は2010年代半ばくらいには出ていたらしいが、日本でジャンルとして目立つようになってきたのは2020年前後だとか
そしてウチの国だと2021年くらいにはこの言葉に関するスレが出ていたりはするけど全然広まってないな
BSSについて百度百科のNTRのページには書かれていないし追記にある派生形はNTL(寝取り)だけだ

すまん、俺はこの概念に関して理解できているか自信がない
例としてBSSな作品やキャラを教えてくれないか?

萌娘百科にも例として出ているが「まどか☆マギカ」の美樹さやか
男女問わず幼馴染系負け犬キャラは該当しやすいかと

「からくりサーカス」の白金に関するエピソードが何かと分かりやすいネタだと言われているかな
BSSという言葉が広まる前だけど、作中で「僕が最初に好きになったんじゃないか」というセリフがあるし、それでこじらせた結果ラスボスになっている

ちょっと考えて見たが「デジモン」の八神太一と武之内空はBSSで良いんだろうか?それともNTR?

私は「H2」の国見比呂と雨宮ひかりを思い付いたが、前後関係や感情の行方を考えるとBSSでもNTRでもないか

アニメやマンガじゃないけど「ハリー・ポッター」のスネイプがNTRではなくBSSの分かりやすい例だと聞いたことがある

なるほど、これは青春時代を舞台にした作品で一歩を踏み出せない内向的なキャラにとてもありがちな話というやつか

恋愛関係の作品だと恋愛に関する主人公補正が無いことも多いしな
それから現実の経験という面でもNTRより身近だと言えそうだ

現実の経験……ぐあああああああああ
NTRよりも効く概念をぶつけないでくれ!NTRならある種のファンタジーでもあるがこっちは実体験のトラウマがあああああ!
……ちなみにこういうシチュエーションに関しては片思いの人間が出遅れた動けなかったというのもあるが、自分が彼女にとって一番なんだ、好きになってもらえるんだという身勝手な思い込みとかもあったりするぞ!

そもそも相手からは恋愛対象だと思われていないというパターンもある。
良いなと思っていたカワイイ子がいつの間にかイケメンと付き合うようになったのを見て、自分は動いていなかったのになぜかショックを受けるような展開もそれだろう。

NTR扱いされた二次元作品を見ていても片思いで失恋、そもそも恋愛になってなかったようなシチュエーションがかなりある
細分化しようというのは分からなくもない

でもこういう細かい派生形はウチの国だと流行らなそうだ
その言葉のルーツも含めて容易に把握できて、使い分けが必要なほどコンテンツの種類が多い日本とは違う

NTRなら「牛頭人」というネタ変換が出たけどBSSはそういうの難しそうだからなあ
(訳注:「牛頭人」は中国語でミノタウルスを指す言葉ですが、ピンイン表記が「Niu Tou Ren」なのでNTRの隠語ネタ的な言い回しとしても使われています)

分かる。
例えば「おたく」に関してもこっちでは「御宅」から「宅」になって独自の意味を持つようになっているけど、日本のように「何々オタク」みたいな区別をして使われることは少ないからね。
NTRも日本と同じようで微妙に違う言葉、ネタとして使われていくように思える。



とまぁ、こんな感じで。
タク用語の使われ方なども含めて中国オタク界隈の感覚による話がイロイロと出ていました。

ちなみにこのネタを教えてくれた方からは
「中国では日本のオタク界隈のようにジャンル分けを進めて住み分けしようという動きがありません。恐らく今後もNTRという大きなジャンルは意識されていくでしょうが、BSSという広義ではNTRに分類されそうなジャンルが意識されることは無いと思います」

「NTRという単語が恋愛関係の展開が期待通りにいかない、裏切られたと感じる展開や、期待されていたキャラとのカップリングが成立せずに別のキャラとくっ付いた展開に対するネタ用語として便利過ぎるので……」

などといった話もありました。
このBSSに限らず、オタク向け作品のジャンルの扱いや細分化の動きに関する日中の違いというのも興味深いですね。

とりあえず、こんな所で。
例によってツッコミ&情報提供お待ちしております。


中国オタク「ウチの国で広く使われるようになっちゃったオタク用語について」

中国オタク「日本の学校は坂の上、山の上にあることが多いと聞くが、なぜそうなっているんだろう?」

日本の正月〜中国の春節となるこの時期は何かと混乱しますが今年は新型コロナ関係で更にヤヤコシイことになっている気がします。
それはさておき、ありがたいことにネタのタレコミをいただきましたので今回はそれについてを。

中国オタク界隈では日本のアニメやマンガに出てくる風景について気になる人も少なくないようで、定番の風景に関する話題や考察でも入り上がったりすることも多いそうです。

中国のソッチ系のサイトではそんな話題の一つとして
「日本の学校は坂や山の上にあることが多いらしいがその理由は?」
といったことなどに関するやり取りが行われていましたので、以下に例によって私のイイカゲンな訳で紹介させていただきます。


日本の学校は坂の上、山の上にあることが多いと聞くが、なぜそうなっているんだろう?
毎日通う学生にとっては大変だろうし、教師にとっても楽ではないと思うのだが、学校にとってはどんな利点があるんだろう?

ああいったアニメによく出てくる通学風景の坂はウユニ塩湖みたいな演出上使いやすいから頻出する風景じゃないの?

いや、実際日本の学校は坂の上や山の上にあることが多いとか。
もちろん演出として使いやすいという事情もあるんだろうけどね。

二次元で坂を上って学校に通う描写もそんなに特殊ではないらしいからね
もちろん日本の学校全部が全部坂の上、高所にあるわけではないだろうけど作品の日常描写としてよく出てくるということは日本では特別ではない、日常的な風景ということだろうし

毎日の通学が急な坂の上り下りというのはきつそうだね
それを想像すると劇中のキャラから愚痴が出るのも分かる気がしてくる

あれは二次元の演出の都合かと思っていたが、日本に留学した人間の話によると坂の上や山の上にある学校は実際に多いらしいな

山の方は土地が安いんだよ……二次元作品に出てくるほど厳しい坂ではないけど私の学校もそうだった
日本の学校も予算の問題からは逃れられない

通学中の踏切と一緒で、こっちでは二次元上の伝説に感じられても日本だと定番の風景ということなのだろう

二次元の通学路の坂はたまに作画崩壊で急勾配なんてレベルじゃない難所になったりしているので見ている分には楽しい

作画崩壊までいかなくても現実にこのレベルの坂あったら毎日の学校が嫌になりそうなレベルの画になっていることも珍しくないよね

通学路に坂が多いのは地形の関係じゃないか?
ウチの国でも重慶なんかは学校が坂の上にあったりするし、宿舎から教室まで何百段もの階段がというのも珍しくないと聞く。

日本は山岳地帯の多い島国だからああいった地形に建物が建築されることになったんだろう

そうそう、日本は山が多い地形なんだよ
昔日本旅行で行った日本の田舎も山に上り下りするような場所がたくさんあった。ただ山といっても人間の脚で移動できるなだらかな山が多くて、ウチの国の風景に出てくるような絶壁が並ぶ感じではない

日本も平野部はそれなりにあるし大都市は基本的にそういう場所だし埋め立てもやってるぞ

学校どころか住宅地だって高い所に建てられるなら高い所に建てるだろう
日本は台風が来るし洪水だって珍しくない気候の地域だ

それはそうだけど日本に限らず便利な場所で相対的に高度のある土地、洪水被害を受けない土地は昔から利用されている。つまり地価も高い上に余っていない。
だから住宅地の安い所、新規開発の所は大雨になると被害が大きくなる
ただ学校に関しては山というか丘陵地帯な郊外に建てると都市部の学校需要が満たせなくなると思うんだが、どうなんだろう?

それについては学校を建てた時代は学校とその周辺の地価が安かった可能性も考えられる

日本は大きな平野が関東平野くらいでそれ以外の地域は坂の上にある学校が多くなる
だから東京などの関東地域以外を舞台にした場合、学校が山の上にある設定も増えるわけだ

東京は「山の手」と言われる地域が海抜高めで洪水被害の少ない場所で高級住宅街、オフィス街で、土地が安い所にいくと海抜0m以下になったりする。
そういう所の学校はさすがに坂の上ではないはず。

日本の都市は大雨洪水に対しては堤防作るのと下水の排水能力を向上させて対応するから低い場所でもわりと何とかなっていたが、近年の世界的な気候変動で洪水リスクが上がって家の価値も変動している模様
日本でマンション買った知り合いの知り合いがそれで頭抱えたなんて話も聞こえてくる

洪水で思い出したが日本は災害の多い国だから学校の防災用の建物としての役割が他の国と比べてかなり重視されているという話だったな
津波から逃れるためにも、避難所となる学校は高い所に建設されるとか

それも高い場所にある理由だろうね
日本では地域の避難所として大きな公園や学校が指定されていることが多い。大きな地震が発生した時はそこに避難することになるし、被災者への支援の拠点としても使われるようだ

それも理由の一つだろうけど、やはり学校は後から建設するから山の方になるんじゃないかな。ウチの国でもそういう事情が背景にある郊外の学校はあるから。
快適な平地は居住用として先に使われてしまうし、大掛かりな都市計画でもなければ学校という設備は基本的に人口が増えてから建設されるものだしね

どちらにしろ学生からしてみれば坂の上にある学校はめんどくさいよ
私の高校もそうだったけど、これによってお身体が鍛えられるんだ!とか現実逃避して考えなければやってられなかった

日本の学校は山の上でも道が整備されているからまだマシ
俺の学校は冬になると道が凍って危険だった、雪なんか降った日には……!

重慶は坂ばかりだから学校といえば坂の上というイメージになる
まぁこれは学校に限った話ではないんだが

ウチの国だと大連や重慶辺りが分かりやすい「山の方に学校がある街」じゃないかな
実際、あの地域出身の人と話すと坂や階段を上って学校に通った話がよく出てくる

現代の学校に関してはやはり現実的な資金の問題などが大きそうだ
ウチの国の学校が古い墓の上に作られがちなのと似たような理由が日本の山の方にある学校にも存在するのだろう
どこの都市でも良い場所は商業施設や商用不動産で覆われてしまっている

ウチの国も大学とかはどんどん郊外開発して移っていくので大都市近郊の丘陵地帯を見ると学校が多かったりする
ただ日常的な中学高校とかで山の上というイメージはあまり無いか?

小さな学校ならともかく、二次元に出てくるような大型かつ設備も整った学校を出す場合は費用や交渉の関係から郊外にするのが現実的だし、そうなると当然山というか丘陵地区になるのだろう

部活で使うスポーツ用のグラウンドとか、都市部に作るのはコストかかり過ぎるだろうしね。例えば野球のグラウンドとか、かなり大きいはずだし、それに加えて室内練習場に部員の宿舎も加わるのだから。

なるほど
日本の学校は学生宿舎が無いからそこまで大きくならないと思っていたら、部活の設備の問題があったか

日本も都市部の学校は別に坂の上にあるとは限らない
ただ川や海がみえるというのはあっても、防災的な理由で河川に面した土地には建てないとか

上でも言われているように日本の学校は地震や台風の時の避難場所として指定されていることも多いからね
災害対策拠点としての役割もあるからその地域で高い位置にあることが選定理由に入っているんだろう

現代的な事情もあるだろうけど、昔から日本の学校は高い所にあったんじゃなかったっけ。日本語だとこっちの「上学」は「登校」になるんだけど、この「登」は「山に登る」のと一緒なのもそういう意味があるとかで。

それについては日本では昔から寺が学校としての役割を果たしていたからということからも来ているらしい。
実際、日本の寺は山の上にあることが多い。これは比叡山や高野山といった地名になっていることからも見て取れる。

歴史的、地理的な背景もあるけど現代社会で二次元の学校のような地形になる理由としてはやはり基本的には山の方が土地が安くて交渉も楽だから、広い範囲の土地を確保できるからというのが大きいんじゃないかな
ウチの国でも開発した郊外の方に大きな学校を建てることは珍しくないしね

ウチの国と違って日本は都市計画の立ち退きとかで強引な手は使えない、場所によっては政治問題化するので開発が滞るという話を見たことがあるけど学校の建設も同じような分野ではあるからな



とまぁ、こんな感じで。
中国の感覚で見た学校と坂などに関する話がイロイロと出ていました。

ちなみにこのネタを教えてくれた方からは
「東京は北京よりもかなり坂が多いですね。私は留学していた時は主に自転車で移動していましたが東京の坂の多さに慣れるまでかなり苦労しました」
などといった話がありました。

日本でも場所ごとに坂や山に関する感覚は違いますが、中国でも地方や都市ごとの違いはかなり大きいようです。私も以前重慶などと比べれば東京もまだ「平らな街」だという話を聞いたことがあります。

とりあえず、こんな所で。
例によってツッコミ&情報提供お待ちしております。


1/12修正:誤字脱字を修正しました。ご指摘ありがとうございます。

中国オタク「2023年は卯兎年だし皆の思い付く兎なキャラを教えてくれ!動物でも人でも獣人でも構わない!」

ありがたいことに新年向きのネタのタレコミをいただきましたので今回はそれについてを。

今年は卯年ですが、中国でも十二支関係は何かと意識されていますし年末年始から春節にかけての時期は特に話題になりやすいそうです。

そんな訳で以下に中国のソッチ系のサイトで行われていた
「卯年なので兎キャラを教えてほしい」
といったことなどに関するやり取りを、例によって私のイイカゲンな訳で紹介させていただきます。


2023年は卯兎年だし皆の思い付く兎なキャラを教えてくれ!
動物でも人でも獣人でも構わない!

俺が最初に思い付いたのは「ごちうさ」の香風智乃ちゃん!
バニーガール系、うさ耳系が最初に来なかったのは自分でも少々意外

「ダンまち」のベル
自分の中で男キャラが先に出てきたのが意外

ミッフィーが真っ先に出てきた私の精神は健康

最近はまっている作品なので「ちいかわ」のうさぎが浮かんできた
ヤァァァハァァッッ!

私も「ちいかわ」のあいつがまず出てきた
あとは「東方」や「問題児たちが異世界から来るそうですよ?」とかのうさぎ

自分も「東方」の鈴仙・優曇華院・イナバと因幡てゐだった
新しい作品のインプットが足りていない

こういう時は古い、小さい時に刻み込まれたキャラの方がすぐに出てきたりするものさ
私は「グランゾート」のラビとグリグリだった

仲間がいた
子供の頃の自分にインプットされた「耳長族」はずっと記憶に残り続けている模様

「兎」という文字からすぐに思いついたのが月白雪兎だったのは我ながらちょっと……

私は月野兔(月野うさぎ)だったよ!
こっちも古い。でも今考えてみるとあまり兎の反映されたデザインではなかったな。

日本の作品は月関係で兎モチーフ出すけど、こっちの玉兔や嫦娥とは違ってうさぎとかぐや姫がベースになっているのが興味深いな

「銀魂」の神楽や神威もそうだよね

そういえば「YAIBA」のかぐやはかぐや姫と兎の合体デザインだったな

「仮面ライダービルド」の桐生戦兎も兎キャラ扱いでいいでしょうか?
あと自分の中では「ウルトラマンゼロ」も何となくそっちの方に入っているのですが

イマイチ自信が無いんだが、「メイドインアビス」のナナチも広義の兎キャラに含めていいかな?

「ローゼンメイデン」のラプラスの魔
メインになるとは限らないけど、日本の作品は「不思議の国のアリス」大好きだからその関係で兎モチーフのキャラが出ることも多い

完全に兎な外見の方だと「BEASTARS」のハルとかも
あの作品の世界観もあってか、兎に限らず動物キャラは外見と違ってハードなキャラ設定で印象に残っている

私も最近のキャラで思い付くのは「ちぃかわ」のうさぎだなあ
ついでに「まどか☆マギカ」のキュゥべえも思い浮かんだがあいつは兎じゃねえな

「十二戦支爆烈エトレンジャー」にいた兎キャラ、名前が思い出せない……

「ギャグマンガ日和」のピンクのうさぎ、名前はうさみちゃん
「変態という名の紳士」の元ネタなあいつとセットで記憶されている

FGOの光のコヤンスカヤだけは兎だというのを最近ようやく知った
通称「殺狐」だからてっきりこいつも狐系だと思っていた
他のタマモ系サーヴァントの動物要素についても正直自信がない

「遊戯王」の幽鬼うさぎが大好き
自分の中では今年は彼女の年になるんじゃないかとも考えている

「Cat Shit One」は兎だけでなく動物キャラがたくさん出てくる作品だよね

「デート・ア・ライブ」の四糸乃や「IS」の篠ノ之束
それから「いつか天魔の黒ウサギ」というタイトルだけがすぐに出てきたり

まだ出ていないのだと「サマーウォーズ」のキングカズマかな
アバターではあるが兎系デザインであそこまで戦えるタイプは珍しいように思う

兎モチーフなのか、兎系獣人なのかうさ耳パーツなのか、バニーガールなのか等々、連想する方向は人それぞれなんだね……

バニーガールは衣装の一つということも多いので、こういうテーマで連想する際には後回しになりがちだと思う

「青春ブタ野郎」の桜島麻衣のような代表的衣装になっているのでなければ相対的に弱くなるか。「涼宮ハルヒ」もバニーガールが有名だが制服のイメージも強いキャラだからこういう時にはすぐに出てこない
それはそうと卯年ネタに合わせて日本の二次元界隈では公式非公式の投下、ソシャゲの新スキンの実装などいっぱいバニーが出てきて個人的にかなり嬉しい

なんかちょっと見ない間に二次元のバニーガールの衣装が変わったと感じたので調べて見たが、最近は縦線での強調が入っているんだね
昔はスーツ部分は水着やレオタードと大して変わらない、或いは水着状態だったのに

近年の二次元バニーガールは基本的にスーツの縦線、いわゆるボーンをきちんと描くようになっているね
スーツのボーンの描写自体は2000年代頃だと描写が有るのと無いのが混在していて2010年代に入るとボーンの縦線描写が入るのが主流になっていき、近頃はパッドも意識した水着などとは違う立体的な別パーツの衣装といった描写も多くなっている

詳しいな……なんていうか、ありがとう



とまぁ、こんな感じで。
近頃の中国オタク界隈で知名度が高いと思われる兎系キャラがイロイロと出ていました。

ちなみにこのネタを教えてくれた方からは
「私が今一番好きな兎系キャラは『ちいかわ』のうさぎです。ちいかわの中国語タイトルは『吉伊卡哇』或いは『小可爱』で広まっています。ただ『小可爱』は様々なことに対して使われているので検索しても見つけるのが難しいです」

「ちいかわは中国国内向けの公式展開で目立つものは無いようですが、ネット上の転載なども通じてかなり広まっています。中身をきちんと見ないで幼稚だと判断してしまう人もいますが、しっかり見ているうちにキャラの可愛さだけでなく世界観の危険さも認識して離れられなくなる人もいます」

などといった話もありました。

とりあえず、こんな所で。
例によってツッコミ&情報提供お待ちしております。

中国オタク「もしかして日本のアニメとNetflixの全話一括配信って相性が悪いのか?」

ありがたいことにネタのタレコミをいただきましたので今回はそれについてを。

中国オタク界隈では日本のアニメ業界事情に関しても何かと注目されているようですが、近頃よく出てくる話題の一つにNetflix系アニメの評価や配信形態の影響といったものもあるそうです。

中国国内において正規配信されている日本の新作アニメのうち、Netflix系の作品は現地のプラットフォームを通じて一括で配信されることも多く、中国のアニメファンはNetflix系のアニメとそれ以外の違いを何かと意識することにもなっているのだとか。

そんな訳で以下に中国のソッチ系のサイトで行われていた
「日本のアニメとNetflixの一括配信は相性が悪いのか?」
といったことなどに関するやり取りを、例によって私のイイカゲンな訳で紹介させていただきます。


Netflix系の作品はウチの国の正規配信でも全話一括配信だけど、あまり盛り上がらないまま終わってばかりだと思う。
もしかして日本のアニメとNetflixの全話一括配信って相性が悪いのか?

Netflix独占系のアニメってなぜかあまり盛り上がらないよね
実写化もだけど始まる前の宣伝でそれなりに盛り上がった空気が作品始まると同時に急速に冷えていく印象

Netflixの一括配信が日本人の視聴習慣と合ってないだけなんじゃないか?
日本では今でもテレビでアニメを見ている人間ばかりだから

いや、ウチの国で配信されるNetflix系のアニメ、二次元系作品も一括配信だとそんなに盛り上がらないんだよ
私が意識するようになったのは「ULTRAMAN」の頃からだけど、大体そんな感じが続いている

この間の「ジョジョ」第六部もあまり盛り上がらなかったな……つまらないわけじゃないけど、それ以前の時と比べて話題が……

有名IPでやらかしている所もあるし大成功する作品がなかなか出てこないというのもあるが、ここまで存在感が無くなるのは不思議
最近の日常系作品とか異世界系作品とかは微妙な出来でもそれなりに話題になってファンもついているのに

さすがに再生数に関しては毎シーズンの新番の最底辺のようなことはないけどな
ただその再生数もIPの知名度や事前宣伝のわりに伸びていない印象はあるし、最初に伸びてそれっきりになりがち
全話再生してそれで終わりというのが多いのかね

一作年からずっと国内のアニメ新番配信スケジュールが本当に不安定だったし、私は審査の手続きが安定していて配信延期も出ないであろう一括配信のNetflix系アニメが強い、当たる作品が出ると思っていたんだが、そういうのは無かった
大当たりした「サイバーパンク エッジランナーズ」も国内向け配信はできなかったし

正直に言えば、ウチの国でも一括配信の方が盛り上がらないというのは意外だった
ウチの国では週一の視聴って基本的に日本のアニメのもの、字幕組のファンサブ活動以降の習慣だったわけだし、テレビドラマとか昔から毎日放映で国内のテレビで日本のアニメが放映される場合は毎日連続、作品や時期によっては数話一括で放映だったから

俺も全話一括配信はアニメと相性悪いとか思っていたけど、この間「サイバーパンク エッジランナーズ」が人気爆発しているから一括配信も作品によっては悪くはないんじゃないかと思うようになった

同感だ。「サイバーパンク エッジランナーズ」はすごかった。
当時「原神」がufotableでアニメ制作というニュースが広まっていたのをあっさり吹き飛ばして話題の中心になったのがとても印象深い

「サイバーパンク エッジランナーズ」はまさにダークホースという感じだったが、あれは一気に見れたから良かった作品でもあるかと

しかし「サイバーパンク エッジランナーズ」は正規配信だったらまた違ったかもしれない
口コミで拡散、非正規や中国国外サイト見に行ったりで視聴者増えていく形だったから「余熱」の時間が正規配信と比べてかなりあった

「サイバーパンク エッジランナーズ」はNetflix系作品のなかではかなり例外の方になるからどうなんだろう?
宣伝もIPの鮮度も制作体制も権利関係も違う

「サイバーパンク エッジランナーズ」は例外中の例外という評価もあるからね……
しかしあの作品がもし国内で正規配信されていたら、それが週一更新だったらどうなったかというのは気になる

週一だとバッドエンドを受け入れられない人が出たのでは?
あの作品は週一でやったら「期待と違う」「原作から魔改造してるからダメ」みたいな話になりそう
アニメが出た時点では原作ゲームに関して何かと否定的な空気もあったし、熱心なファンにはめんどくさいのも多いから一気に流すのが正解だったと思う

最後までハッキリしていたから見当違いな期待をした人が見て途中で違いに気付く、時間を無駄にしたとキレて批判に回るといった流れも発生しなかったからね
トリガーの作品で例えるなら「SSSS.GRIDMAN」のような事態にならずに済んだ

Netflixは制作費は多く出すけど権利もNetflix側だからアニメ会社儲からないし版権持ってる所も良い版権を回さないらしいな

一括配信だと関連商品やイベント展開といった二次元業界の収入源となっていたビジネスも難しいんだよ
そしてなかなか当たり作品が出ないままNetflixの勢いも落ちてきた状況で「サイバーパンク エッジランナーズ」が大当たりしたわけだが……

「サイバーパンク エッジランナーズ」はポーランドの会社が持っているIPをNetflix経由で日本のトリガーに持ち込んだ形だったからNetflix主導の独占アニメとは違う。そういう意味でも例外の作品だ。
でも「ジョジョ」とかを見ると良い版権が来ていないわけでもないと思う。配信形式の影響もあるだろうけど、Netflix資本で当たりのアニメを作れていないことの問題も無視できないだろう。

日本の二次元のIPに限らずNetflixは独自IPが弱い
それでオリジナルの作品を作ろうと金を注ぎ込んだわけだが……流行っているうちに自前のIPは作り出せなかったことになりそうなのがね
いわゆるサブスク系動画配信は世界的に勢いが落ちているし

一応Netflixの独占アニメもIP的には有名なのも多いと思うのだが

古い、マニア向けなのが多いから現代の環境、現代の視聴者向けでは厳しいと思う

古くても、有名なIPで現代の一般視聴者向けにとても面白いアニメを作れば問題無いんだよ……Netflixがそれが上手くいってない

「デビルマン」はこっちで正規配信無かったけど熱心なファンはそれでも見に行った
でも不評でファン界隈の空気がスゴイ悪くなったからな

一応「DEVILMAN crybaby」は欧米では評判良いらしい
ただ一般のアニメファンの間での存在感は……

ディスク買うようなマニアはともかく、普通の視聴者からすれば一つの作品を見るために週一更新で三ヶ月分の費用を払うのは高過ぎるから普通は全話一括配信の方が強いように思うんだが……今の状況は不思議

同感だ。
私は他に一括配信が無理なら間を取って3話ずつ配信、一ヶ月くらい続けるというやり方はできないのだろうか?とか考えたりもしていた。

bilibiliの大会員なんかもそうだけど、その作品単独だと高いけどサブスクの一つ、見放題サービスに入っているということなら金を払う人間はいる。
ウチの国独占配信、有料会員限定や先行配信が増えていった理由がそれだしね。もっとも、ウチの国では有料会員限定にするのは余計な人間を弾いて炎上と通報リスクを下げるというのもあるようだが。

考えてみれば俺も動画サイトのサブスク有料会員に関してはそんなに高く感じなくなっている。使っているうちに慣れた、他の課金よりはコスパが良いと感じるようになってきたかな……

一括配信は作品を人気にして儲けるためではなく、プラットフォームがユーザーを囲い込んで競争に勝利するためのものだ
プラットフォームのNetflixとしては有名作品がすぐにたくさん見せられる、即効性がある方が良いし週一でゆっくり人気になるかもしれない作品は使いにくい
だがそのやり方でここまで新作アニメの効果が薄れるとは思わなかったなあ

個人的な印象だが、Netflixは宣伝効果が上手く刺さらないことが多いように思う
成功した「サイバーパンク エッジランナーズ」は元々原作ゲームの方の話題性が高くてそこに乗っかれたが他の作品は微妙なことになってばかりだ

アニメジャンル内での人気や話題性もだけど、一括配信をした場合は他の一般作品との勝負になるし話題性としてはかなり厳しい
アニメって結局はサブカル分野だからね

週に一話だと話題が長続きするし、結果としてそれなりの量になるという強みもある
一括配信で瞬間的に盛り上がった作品の話題の量と、毎週一話で1シーズン続いたそこそこ人気の作品の話題の量があまり変わらないみたいなことになったりもする

現代の娯楽環境において、アニメを一括配信してしまうと他の普通のアニメファンが「見つける」ための時間が足りなくなるんじゃないか
実況とかソシャゲ、tiktokとかの実質常時接続状態のコンテンツとの競争が厳しい、或いは相性も良くない

一括配信だとファンが「鍛錬する」時間も無いんだよ
週一だと各話の間に交流して知識や考察を含めてファンとしての鍛錬ができるので、名作なら最後の方では作品に付いて語ることができるツワモノが量産されている
一括だと最初のオタクとしての能力と知識だけでそのまま勝負しないといけないから深い話にならないし深いファンも生まれない

全話一括で配信された作品は長期休暇にまとめて見る過去の高評価名作アニメと似たような扱いになってる気もする
再生数が伸びないわけじゃないが話題による上乗せが無いという感じで

でもウチの国の審査検閲が厳しくなっているのを考えると一括配信(一括で全話納品)も悪くない、リスクを避ける上では良い手段なのではないかとも思う
作品作りながらで、先の展開や表現がハッキリしないままだとウチの国の審査通るのが難し過ぎる
「水星の魔女」とか結局予告だけでまだ配信できてないわけだし

確かに
今では映画の方が国内市場展開が安定している理由の一つがそれだからな

基本的に世界向けで商売するならそっちの方が向いているのかもね
ただアニメはその限りではないと

例えば「ぼっち・ざ・ろっく!」が一括配信だったら大人気になるのは難しかっただろう。視聴者側へのネタやキャラの浸透が大したことないまま終わったろうし、OPとED、劇中歌などが広まる時間も機会も足りなかったはず。

ストーリーやキャラもだけど、音楽関係も考えてみれば厳しいな
一括視聴だと真っ先に飛ばす所だろうから



とまぁ、こんな感じで。
現在の中国オタク界隈の見方などイロイロな話が出ていました。

ちなみにこのネタを教えてくれた方からは
「正直に言えば私はNetflix資本で作られている日本の新作アニメに対する日本のアニメファンや業界からの評価がよく分かりません。Netflix系の作品が日本のネットやメディアであまり話題になっていないのを見ると、大成功というわけではないのでしょうが……」
などといった話もありました。
現在の中国オタク界隈ではNeflix系のアニメの評価に関して判断に迷う空気もあるのかもしれませんね。

とりあえず、こんな所で。
例によってツッコミ&情報提供お待ちしております。

中国オタク「日本で呂布の人気が高いのは知ってはいるけど、日本の二次元では呂布や呂布をモデルにしたキャラが多過ぎないか?」

三国志の呂布は現代の日本と中国でも評価や捉え方の違いが大きい武将の一人で、中国オタク界隈では定期的に
「なぜ日本で呂布の人気が高いのか?」
といった話題が出てくるそうです。

アキバ総研様で書かせていただいているコラムの年末年始版
この20年で大きく変わった中国の三国志事情、 昔は嫌われていた曹操が今では大人気で感情移入の対象に【中国オタクのアニメ事情】(アキバ総研)

を書くために近年の中国の三国市場に関してイロイロと調べたのですが、その際に「近頃の中国から見た日本の呂布の人気や扱い」についても教えていただきました。

そんな訳で以下に中国のソッチ系のサイトで行われていた
「日本の二次元では三国志ネタで呂布や呂布をモデルにしたキャラが多過ぎる」
といったことなどに関するやり取りを、例によって私のイイカゲンな訳で紹介させていただきます。


俺もなぜか日本で呂布の人気が高いのは知っているけど、日本の二次元では呂布や呂布をモデルにしたキャラが多過ぎないか?
何が原因でこうなったんだろう?

言われてみれば日本の作品で三国志要素があるとほぼ必ず呂布は出てくるな

中国でも呂布は昔から人気自体は低くないだろ

それは「曹操の人気が昔から低くない」というのと似たようなもので、日本の二次元の扱いに当てはめるのはちょっと違うだろう

国内でも今は呂布の人気はそこまで低くないし出番も少なくないけど、嫌っている人間も多いから日本のような基本セットアップ入りはしていないよね

群雄割拠の三国時代に最強の武力というのはそれだけで人気につながる所はあるから出番もあるとか?

昔の演劇を見ると曹操は単なるやられ役、呂布は強敵の美形悪役くらいの扱いの差はあったから呂布の方が曹操より人気は高かったと見ることもできる
ただ呂布は三姓家奴など嫌われる要素のデバフが積まれ過ぎているから知名度の高さはともかく人気に関しては怪しいかもしれん
(訳注:「三姓家奴」は呂布が呂、丁、董の三つの姓を持つ不忠不義で族に侍る者であるという風刺、罵倒の言葉になります)

日本に限った話ではない
ウチの国でも戦闘力が高いキャラには一定の支持者が出るものだ
特に最近はゲームのキャラとして使えるわけだしね

昔から人中の呂布、馬中の赤兎と言われているくらいだから戦闘力ではずっと呂布は別格扱いだしそこからの人気はあったはず。
日本ではその辺りが更に強調されているのだろう。

ちょっと不思議なのは人気がさらに高いはずの諸葛亮や蜀の五虎将、或いはそのモチーフキャラが出ないことはあるけど呂布はほぼ出てくるということかな
人気だけでは説明がつかない

日本人は強キャラ大好きだし民族の嗜好的に最強でただただ自分の利益を追いかける呂布が好みに合った結果でしょ

日本人は下が上を潰すことが大好きだからだよ
実際、二次元では下剋上と言う言葉が実際よく使われているわけだからな

日本人は呂布の件について、下剋上だと認識していない節がある
日本の戦国時代の下克上は守護大名という明確な地位による上下関係があったわけだが、日本の作品における呂布と董卓に関しては利害の一致みたいに扱われることも多いので、悪い奴が悪い奴を裏切るだけの扱いといった描写になっている

日本では呂布に対して三姓家奴などの強烈なデバブが発動していないとは聞くね
後これに関しては家や血統、名家の扱いが日本社会では違うという話や儒教の社会への影響も違うとかいう話も?

日本では三姓家奴がマイナスになるデバフではなくプラスのバフになっているということか
だから呂布の人気が高くて出番も多いわけだな

そこはどうだろう?
呂布が日本で人気高いことに関しては「三姓家奴が人気になるのは日本という国がたどってきた道筋と重なっているからだ!」みたいに言う人がよく出て来るけど、日本の反応を見ていくとそう単純なものでもないとも感じられる

「三姓家奴」の強調は無いようだが日本でも呂布の裏切り事態は普通にデバフ効果発生しているぞ

日本の作品でも呂布自身は普通に悪側、裏切りものというのが基本的な設定にはなっているんだよね。徹底的な嫌われ者ではない、良い所や魅力もある悪役といった扱いになることもあるというだけで。
日本では「家」という集団を守るのが重視されるので、外部から養子を入れて当主にするということにあまり抵抗が無いから「三姓家奴」に対する嫌悪感がこっちほど強くないのかも。

日本だと恐らくいわゆる「忠」「孝」といった方向からの嫌悪はそんなに無いので「三姓家奴」については裏切り者というレベルで止まっているんだと思う
あと以前知り合いの日本人に聞いた印象だと、丁原や董卓は呂布を利用しようとして失敗したので双方ともやらかしている、騙し合いの結果だという捉え方もしていた

呂布は強くて美女がパートナー、殺した養父も丁原はともかく董卓の方は悪い奴を殺したから結果的に良いと言えなくもない
死に方も解釈次第ではカッコ良くできるし国産作品でもそういう方向のはある
個別の要素を見ていけば人気になる理由は分からなくもないか

日本人は最強の武力をもった存在がのし上がっていく(下剋上)を好むのと同時に最後までは成功しない、玉砕するのも好む傾向がある
日本産の武将だと源義経や真田幸村などが典型的な例だが、呂布もこの方向で解釈されているから日本で人気が高いし出番も多くなった

そもそもの疑問なんだが日本人は本当に呂布が大好きなの?キャラとしてはよく出てくるが主人公として前向きな解釈の描写が行われた作品は無いと思うのだが
最強談義ネタで頻出するのは人気が高いのと「=」ではないぞ?

主役ではないけど真三國無双の呂布シナリオとか明らかに肯定的な描写入っているね
前向きというか、義と愛を重んじるif解釈のストーリーもあるし、頭もさえていたりするので俺は呂布という表示のあるこいつは何者だという気分になった

日本の作品における呂布の扱いに関してはあまり難しく考える必要は無いと思う
呂布は典型的な強いから人気がある、出番があるというタイプのキャラだろう
中国の伝統演劇でもそんな扱いで評価はともかく出番と知名度は突出している

本当に呂布の出番の多さは何なんだ
趙雲はまだ出てくるけど馬超は日本の二次元だと本当に出てこない
カッコ良くてしかも騎兵系キャラなのに!

呂布に関しては虎牢関など三国志の序盤から何かと出番は多いしネタにしやすいエピソードも多いのも有利ではある
馬超はそういうのが案外少ないから、主役の演劇が目立たなくなった現代においては人気急落してマニアックな人気武将くらいになってしまったな……

人気はさておき、三国志モチーフで呂布をモデルにしたキャラが多くなるのは分からなくもない。
戦闘力が最強クラスで絶対反逆するキャラだから場を引っ掻き回すことができるし、赤兎馬と方天画戟という分かりやすい最強装備だしセットで美女キャラ(人気のため萌えのためだけと言われない)も出せる

そうだね
更に言えば呂布は原作ポジション的に悪役にしても良いし、やられ役にしても良いから……

武力もだけど、呂布出せば自動で美女キャラを出せるのが日本ではとても重視されていると聞いたことがある

あー……貂蝉も日本の作品だと扱い良いな

女の子のために世界を敵に回すというのは中二病的設定だよね!二次元的なボーイミーツガールだよね!!

少し同意したくなる
日本の作品だと呂布と貂蝉の恋愛が肯定的な「いい話」になっているのは間違いない
呂布に注目が集まるから目立たないけど、貂蝉もかなり「漂白」されている

そう言えば女で破滅するというのは日本だとネタキャラ的な扱いになって評価が上がるらしい
こっちだと美人計に引っかかるのは人気キャラにはありえないのにな

確か呂布の最強スペックに人として身近に感じられる失敗があるのでキャラが立っているといった評価が日本にはあると聞いた
昔評価の高かった劉備の大義や、最近評価が高い曹操の覇道とは異なる卑小さだから逆に現実的な親近感を覚えるらしい

その辺の評価は今後こっちでどうなっていくのかね
今は大人気の曹操に関しても、ネタ混じりではあるが呂布より人品的にどうなんだあの人妻好きはみたいに言われているわけで
こういうのは昔だったら考えられない

私はこういう日本では呂布が人気だという話題になると、日本でも趙雲の人気が非常に高いという話はほとんど出てこないのはどうなのかと思ってしまう。
三国志の人気武将に関しては中国と日本で共通している所も多いのだが。
違いの大きな所をあえて挙げるなら、軍師系は中国の方が高い傾向があるといった所だろうか。こっちでは駒よりも指し手になりたい人が多いからだろうか

日本人が趙雲を好きなのってあいつらが大好きな真田幸村を重ねているからだろ
特に語るようなこともない

お前は日本人の三国志知識が全部無双シリーズから来てると思っているのか……

逆にウチの国の「日本の呂布」のイメージに関して無双シリーズからの影響が強過ぎると思うのだが。それ以前の日本の人気や武将キャラの扱いについて想像できる人はかなり少ないだろう。

真田幸村と趙雲のイメージが分かりやすく重なるのは真三國無双とかのゲーム以降だし、それ以前のマンガとかを見てもかなり扱いやデザインが違う。昔の作品では真田幸村自身は戦わないで真田十勇士の司令官、戦場の指揮官なので忠義以外の部分で趙雲とはキャラが重なる所はあまりない。
あと日本で無双シリーズが出る前、昔から趙雲ファンが多かったのは間違いない。例えば光栄の三国志シリーズでも開発側にいた趙雲ファンがこっそり隠しパラメータで趙雲を強化していた事件なんてのもある。

そうなんだよ……日本では趙雲や諸葛亮、曹操の人気も高い
日本の武将人気ランキングでは呂布よりも上になっている
この情報が私を更に混乱させる



とまぁ、こんな感じで。
中国の感覚で見ると引っかかる部分に加えて、日本の呂布の扱いに関する知識や認識も人それぞれなのでなかなかに混乱しているようでした。

ちなみにこのネタを教えてくれた方とのやり取りでは
「勢力の所属武将の数を増やすためというのもあるのかもしれませんが、日本の二次元の三国志ネタを見ていくと呂布は貂蝉や董白が一緒に出てくることが多いので日本の三国志作品の恋愛担当になっているような気もしてきました!」

「最近の中国では孫権が呂布よりも嫌われていてバカにされています。私は孫権が人気の高い三国志系作品を知りません。しかし恋姫無双の孫権は作品で最も人気が高いというのを聞いて驚きました。キャラデザとストーリーが良いということですが、あの知識が増えるのに伴って嫌いになるとも言われる孫権をよく人気キャラにアレンジできましたね……」

などといった話も出てきました。

とりあえず、こんな所で。
例によってツッコミ&情報提供お待ちしております。

1/6修正:「三姓家奴」を「三家姓奴」と間違って表記しているのが混じっておりました。ご指摘ありがとうございます。

中国オタク「日本ではヒマワリの種を食べないの?ハム太郎しか食っているのを見たことないんだが?」

三が日も終わったのでぼちぼち通常更新に戻せるよう頑張ります。
とりあえず昨年最後の通常更新に続いて、今回もありがたいことに以前教えていただいた食べ物ネタで。

中国人にとって日常的に欠かせない、食べ始めたらやめられない食べ物の一つに
「瓜子」
があるとされています。
「瓜子」は中国でお茶うけなど日常的で日常的に食べられている殻をむいて食べるナッツ系の食品です。確か現在の中国ではヒマワリの瓜子がメジャーで他にもスイカやカボチャなどの種の瓜子があります。

瓜子に関して私は昔
「日本でせんべいやポテトチップスを食べるような感じで中国では瓜子を食べる」
といった例えを聞いたことがありますが、近頃の中国オタク界隈では
「日本人がコタツでミカンを食べるようなもの」
という例えもよく出てくるのだとか。

しかしそんな中国で日常的な存在である瓜子が日本の作品ではあまり出てこないということで、中国オタク界隈では逆に気になって来る人もいるそうです。
中国のソッチ系のサイトでは
「日本では瓜子を食べないのか?」
といったことに関するやり取りが行われていましたので、以下に例によって私のイイカゲンな訳で紹介させていただきます。


日本では瓜子(ヒマワリの種など)とか食べないの?ハム太郎しか食っているのを見たことないんだが?

言われてみれば俺もアニメやマンガで「瓜子」を見た記憶がないな。

アニメやマンガではめんどくさいから描写されていないだけじゃないの?共通認識になっている部分は描写を省くことも多い。

日本は観光名所などにヒマワリがたくさんある風景をアピールしているからヒマワリが珍しいわけではないはず、しかしヒマワリがあるのに種を食べる描写が無いのは確かにちょっと不思議
そういうのを描写しないだけかとも考えたが、日本の二次元には食い物ネタがたくさん出てくるしなあ

瓜子とハム太郎か……俺もそれ以外は思いつかない
いわゆる「コタツとミカン」がこっちの瓜子レベルだというネタは聞いたことがあるのだが

こっちではコタツは無いが冬にミカンは食べる
しかしその逆、瓜子を食べる日本人は見たことないな……

いやいや、ヒマワリのある地域で瓜子を食べないという方がおかしいだろ

ヒマワリの種は食べられる部分が少ないし、日本人は好きじゃないのかね。俺だってなんでこんなものを食べ続けるのか止まらないのかと不思議に思ってしまうこともあるし。

瓜子を食べるのって中国だけの習慣じゃないのか?

味付けや加工は中国独自の所があるかもしれないがヒマワリの種に関しては欧米でも食べてるぞ。

ロシアの方ではヒマワリの種をよく食うという話は聞いたことがある
油絞るために持ち込まれたヒマワリがソ連時代に大衆の食品として一般化したとか

ヒマワリの種の食い方の違いというのもあるのでは?
日本ではそのままではなく加工して料理に使うこともあると聞いたことがあるような……

どの作品かは思い出せないが、日本のマンガにもヒマワリの瓜子を食べるキャラを見たことはあるが、栄養があってカロリーが低いというのをアピールする描写も一緒だったと記憶している。
なんか一般的ではないという扱いだったしやはり日本人はあまり瓜子じゃ食べないのかも。

私が見た範囲での話だけど、日本ではヒマワリが珍しいわけではない
でも品種的には良い種が取れるものではなく、観賞用っぽい感じだった

なるほど
考えてみればスイカも食べるようの果肉が多くて種が小さいのと、瓜子目的の種が大きいのがあるからな

ヒマワリの種自体は日本人も知っているけど人間が食べるものだと認識していない節があるね
日本に留学していた時に知り合った日本人に瓜子出したことがあるけど
「どうやって食べれば良いのか」
「これハム太郎が食ってたやつだよね」
みたいな反応ばかりだった。あと瓜子自体は日本でも中華食材扱っている店や通販で探せば普通に手に入る

でもそういう店を探さなければ見つからない環境とも言える
私は日本の店で瓜子が見つからずしばらくの間精神的に少々不安定になってしまったことがある

私が以前見たVtuberの動画でヒマワリの種、たぶんこっちの瓜子を食べるネタをやっていた時も初めて食うというリアクションだったね

どの日本人声優だったかな?中国のお菓子を食べるという動画で瓜子食べてたけど殻をむかずにそのまま食べていた。
あれはネタではなく普通に食べ方を知らないようだったね。

食べたことがない、たべ方を知らない人にとっては歯で殻をむくのが難しいと聞いたことがある
ヒマワリの種の瓜子なら歯じゃなくて指でも殻をむけるから、日本人はそっちで試してみるのも良いのでは

俺はヒマワリの種を今のような形で食べられるようにした人間は本当に天才だと思うくらい好きなのに日本ではそんなもんなのか……
ヒマワリの種なら西瓜の種よりも食いやすくて良いと思うんだけどな……

ヒマワリが入ってくる前はスイカやカボチャの種が主流だったんだっけ
今でもスイカの瓜子は普通にあるけど瓜子と言えばヒマワリになっているよね

昔の文献に出てくる瓜子はスイカが多い
ヒマワリの瓜子を食べるようになったのはウチの国だと中華民国の時代からで新中国になってから北方で食用と油用のヒマワリ栽培が一気に拡大したわけだが、明朝の頃にヒマワリが入ってきた当初はウチの国でも観賞用だった
理由は分からないけど日本ではヒマワリが近代に食用として普及しなかったということなのかもね

瓜子は日本の動画でたまに出て来るけど、扱われ方からして少なくとも日本で一般的なお菓子になっていないのは間違い無さそうだ
しかし全く知られていないというわけでもないかと

中国では少なくとも八割以上の人間は瓜子にハマっているような感じだから、日本人が食べないというのは何かこう、知識としては理解できるが感情的に納得できないものがある

まぁ逆に言えばウチの国の人間が日本人のようにコタツでミカンを食う習慣が無いわけだしね

でもこっちでも冬にミカン、同じ品種でなくても柑橘系の果物は食べるだろ……?

欧米はお菓子の材料に使うことも多いらしいね
あとロシアの方では普通に殻をむいて食べる、そしてゴミが散らばるみたいなことになってると聞く

アメリカ人もヒマワリの種を食べてるよ
仕事で知り合った相手だけど、お互い相手の国がヒマワリの種を食う習慣あると思ってなくてどっちも驚いたという

考えてみればアメリカはヒマワリの原産地だから食べてない方が不思議か
ウチの国で食べ始めたのも、ロシアで食べ始めたのも比較的最近のはずだし

日本人はヒマワリの種をたべる習慣は無いんだyと
殻をむいて加工したものならともかく、殻付きのはペットの餌扱い

全く無いわけじゃないはず。私は昔「クレヨンしんちゃん」で幼稚園にヒマワリを植えようとする話でオチがヒマワリの種を酒のつまみに食われてしまうという話を見た記憶がある。
しかし問題は検索しても見つからないことだ……日本語の方でも探してみたが妹の名前も「ひまわり」だから全く絞り込めない!

この話題を追っかけていたら瓜子が食いたくなって仕方が無い
ちょっと買いに行ってくるわ



とまぁ、こんな感じで。
瓜子を食べないということが想像し難い人もいるようでした。

ちなみにこのネタを教えてくれた方からも
「昔から日本のアニメやマンガだけでなくドラマでも瓜子を食べるシーンが無いのは不思議に思っていました」

「中国では春節などで親戚や友達が集まってお喋りをするときなど、瓜子が無いのは考えられません」

「知り合った日本人に聞いても『日本でもヒマワリの種は食べるが中国ほどではない』という答えが返ってくるので逆に分からなくなりました」

などといった話もありましたし、「瓜子」については中国人的に一度引っかかるとかなり気になってしまう話なのかもしれませんね。

とりあえず、こんな所で。
例によってツッコミ&情報提供お待ちしております。

2022年後半よりぬき日中オタ活動

あけましておめでとうございます、今年もどうぞよろしくお願いいたします。
それではまず昨年後半のまとめを。


中国オタクとオタク文化

中国オタク「日本の作品でよく出てくる正義の味方という言葉にはどんな背景があるんだろうか?元ネタになった作品、影響の大きかった作品みたいなのはあるの?」

中国オタク「なぜ日本のラノベは一人称で書かれている作品が多いのだろうか?あれは量産に向いてないと思うし書き難くないのだろうか?」

中国オタク「日本の作品のキャラ名で読めない漢字や名前に使われるのに違和感のある漢字ってあるよね」

中国オタク「なぜ二次元では遊びに行く場所では水族館が多いのだろうか?動物園とかもう少し多く出ても良いように思うんだが……」

中国オタク「日本の作品で皆が納得できた復讐をやめる、復讐を否定する展開の作品ってある?」

中国オタク「昔のアニメはサブタイトルや次回予告ですごいネタバレしてるんだけど、ああいうのは当時問題にならなかったのだろうか?」

中国オタク「なぜ二次元の異世界系作品では吟遊詩人キャラが出てこないんだろう?メインキャラ級では見たことが無い」

中国オタク「盾を使うキャラがいないと言ったら今は二次元で盾使いの扱いが一番良い時代だという答えが返ってきたんだけど、どういうことだろう?」

中国オタク「主人公があっさり負けて殺されるような作品はどんなのがあるんだろうか?成功した作品はどれだけあるのだろうか?」

中国オタク「最後に特別な力が消えて皆普通の人間に戻るハッピーエンドってどう思う?私は昔から納得できない所があるんだが……」

中国オタク「チェンソーマンみたいなレベルでスタート地点から悲惨な境遇の主人公ってどれくらいいるのだろう?」

中国オタク「日本の漫画家やイラストレーターは学校ではなく自習ルートの人が多いって本当?」



中国オタクとアニメと漫画とゲームとラノベ

中国オタク「なぜGガンダムみたいなヘンなガンダムの評価がウチの国でも高いのだろう」

中国オタク「新人の頃から実力のあった日本の声優について教えて欲しい」

中国オタク「モルガンはアレで終わりなの?納得できない……」中国版FGO第二部第六章後半への反応

中国オタク「SSSS.GRIDMANが中国と日本で評価が全然違うのは何故だろう?日本では人気も評価も高いのにこっちでは批判が大爆発だ」

中国オタク「なぜ日本の二次元作品でメインに取り上げられるゲームはセガばかりなのか?ゲーマーキャラはセガ好きばかりだ」

中国オタク「リコリス・リコイルも進撃の巨人も、なぜ俺が追いかけた作品はどれも微妙な展開になって評価が急落していくんだ!良い終わり方にならないんだ!」

中国オタク「原作ファンには嫌われアニメだけ見ている人からは好評みたいな作品ってあるのかな?」

中国オタク「新人の自分にガンダムの定義を教えてください、どんなロボをガンダムというのか、どこが他のロボと違うのかよく分からない」

中国オタク「もしかして『ぼっち・ざ・ろっく!』と『けいおん!』ってかなり違う作品なのか?」



その他諸々

中国オタク「日本人は朝飯を外食で済ますことは少ないの?アニメやマンガ、ドラマでも朝食で外食するシーンがない」

中国オタク「赤松健が参議院で本当に当選した模様。可能性はあると聞いていたが実際に当選したと聞くと驚く」

中国オタク「なぜ日本人は本能寺で織田信長を焼くのが大好きなのだろう……」

中国オタク「日本の作品は明治維新が舞台に関わると血統重視の強キャラが出て来なくなる気がする」「大正時代は逆に増える」

中国オタク「アニメを見ていると日本の花火はなぜ夏にやるのかという疑問が出てくる。中国の花火は冬、年越しが多いのに」

中国オタク「日本ではまだテレビアニメを録画してたのか!?『SPY×FAMILY』のビデオ録画失敗というニュースが日本を駆け巡っているようなのだが」

中国オタク「日本で清朝にトリップして科挙で俺TUEEEEEする小説が出るらしい。なんだか不思議な気分になる情報だ……」

中国オタク「喜多郁代という名前は日本語の感覚ではどこにどういう問題があるんだろうか?」

中国オタク「ウォーアイニーって日本でどれくらい通じるのだろう?アイラブユーみたいに使えるのだろうか?」



中国オタク界隈の動向、アニメ公式配信状況など

7月の新作アニメ配信は現在ほぼ壊滅状態?中国の2022年7月新作アニメ公式配信状況

中国オタク「異世界おじさんがやっとこっちで配信される!どこまで無事かは分からんが」中国で7月新作アニメの期待作がようやく配信に?

新作配信は前よりマシになったもののガンダムはまだ?中国の2022年10月新作アニメ公式配信状況

中国オタク「日本は夏コミ復活でこっちはイベントで日本文化禁止か……」

中国オタク「ついにキャラどころか地球儀まで消えた」中国版FGOで規制対象が又又又又増える

中国オタク「シン・ウルトラマンが配信開始だ!映画館上映ではないのは少し残念だが今は仕方が無い」「内容もだが削除シーンの有無と翻訳についても気になるな」


それからブログで書いた以外にも、中国における日本の作品、配信されている日本のアニメの動向や各シーズンの人気の傾向などについてはアキバ総研様で書かせていただいているコラムにまとめておりますので、よろしければそちらもご参照ください。

ちなみに昨日公開の年末年始版ではこの二十年程で変化した中国の三国志事情や人気についてまとめております。

この20年で大きく変わった中国の三国志事情、 昔は嫌われていた曹操が今では大人気で感情移入の対象に【中国オタクのアニメ事情】(アキバ総研)

中国の三国志事情に関しては2010年に当ブログの書籍版を出した際にまとめた状況からもかなり変化しています。
この年末年始版の記事を書く際に改めて中国の三国志事情を調べてみたのですが、三国志関連も昔の中国の知識だけで語るのは非常に危ないジャンルだと実感しました。


とりあえず、こんな所で。
今年もぼちぼちと続けていけるように頑張りますので、どうぞよろしくお願いいたします。
百元籠羊
十数年の中国生活をとりあえず終えて帰国。のんべんだらりと生息中。
中国でのエネルギー源は刀削麺と煎餅果子(中華クレープ)でした。最近は日本でも刀削麺の美味しいお店が増えてきて嬉しいです。

中国に広まっちゃった日本のオタク文化や、中国のオタクな若者達に関する質問、更には当ブログへのネタ提供にツッコミなど大歓迎でございます。

コメントに書くのは何だというのでしたら、baiyuanlongyang「at」gmail.com (「at」を@にかえてください)の方にメールを送ってくださいませ。
このブログのまとめ+αな本 「オタ中国人の憂鬱 怒れる中国人を脱力させる日本の萌え力」 が出ています。
ちなみに「中國宅宅的憂鬱:日本萌力,平息中國人的怒氣」というタイトルで中国語繁体字版も出ております。 こちらの記事で書籍内容についての簡単な紹介をさせていただきました。
「日・韓・中 トンデモ本の世界」で、中国オタク事情に関するコラムを2本書かせていただきました。



ブログではまとめたり詳しく書いたりするのが難しい内容を書く機会をいただけたのはとても有難かったですし、トンデモ本シリーズなので読者層も濃いということで「ある程度濃い方向で書いてもOK」と、昔出したブログのまとめ本よりもツッコんだ内容を書けたのも楽しかったです。
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北京留学日中交流

日本からだと存在そのものを疑われる事も有った北京の漫画喫茶B3は現地の制度変更や地価高騰の影響で伝説の彼方の存在となってしまいましたが、中の老板は相変わらず活発に動いてらっしゃいます。このブログもここのコンテンツの一つということになっている・・・のかしらん?

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