「日中文化交流」と書いてオタ活動と読む

記憶が薄れる前に書いておこうと、北京において行った「文化交流」という名のオタク活動やその方面のネタを適当に綴っております。

2023年07月

中国オタク「テンセントがKeyというかVAを買収したそうだけど……皆はどう感じた?」

「Key」などのゲームブランドを擁するビジュアルアーツが中国のテンセントの子会社になるというニュースが流れましたが、ありがたいことにこの件に関して「中国の反応は?」という質問やネタのタレコミを複数いただいておりますので今回はそれについてを。

有名美少女ゲームメーカー「ビジュアルアーツ」、テンセント100%出資子会社に―新社長は天雲玄樹(丘野塔也)氏へ(Game Spark)

「CLANNAD」などのKeyの作品は中国オタク界隈でも昔から濃いファンのいる分野となっており、中国オタク界隈でもこのニュースはかなりの衝撃をもって受け止められているそうですし、一部では荒れた空気にもなっているとのことです。

そんな訳で以下に中国のソッチ系のサイトで行われていた
「Keyを擁するビジュアルアーツがテンセントの子会社になった」
などといったことに関するやり取りを、例によって私のイイカゲンな訳で紹介させていただきます。


テンセントがKeyというかVAを買収したそうだが……皆はどう感じた?
私は正直あまり良い気分ではないが、実利を考えると悪いことではない気もする……

なんだか誇らしい嬉しいといった感じで肯定的に捉えているのもいるけど、テンセントに対して本気で怨みを吐いているのもいるな
そうなるのは私も分からなくはないが

ウチの国だと過去から現在に至るやらかし、諸々の所業もあってテンセントのイメージが悪過ぎるからね
そこにガチなファンが多いKeyが買収されたとなったら不満の声が出るのは容易に想像できる話だ

討論する場所次第な所もある。私の普段いる所は肯定的に受け止めている人の方が多い。

今はbilibiliも信用できない、二次元を切り捨てるようになってきたし今後は二次元関係はテンセントに期待するしかないのだろうか……

こっちはテンセントが「国漫崛起」と掲げながら結局アニメが続かない、人気原作もグダグダにしたのは忘れてねえぞ

テンセントは国内だとユーザーのことを刈ってもすぐに生えてくるニラみたいに思ってるからなあ

俺が普段いるゲーマー系のコミュニティでは良いことだと受け止めている人が主流
単純に中国の企業が日本の有名ゲーム会社、IPを傘下におさめたという話でもあるわけで

日本はどうなんだ?やはり大荒れ?

私が見た限りでは反発はあるけど思ったほどではないというレベルだ。
中国の会社に買収されたということへの分かりやすい反中的な反応の他に、高く売れて良かったという反応もあるのが私もちょっと意外だった……

あっちから見たらテンセントは大企業で財布として頼りがいがあるということなのかね

日本のファンからすればエロゲ業界自体が今ではほぼ死んでいるしKey自体もソシャゲに流れてガチャで稼いでいる時点で諦めはついている模様

言ってみれば、このまま死ぬよりはマシという感じか?
日本のエロゲ会社はこの数年で次々潰れているから。

日本は家庭用ゲームがまだ強いとはいえ、伝統的な売り方のゲームは下り坂だ。特にエロゲーのようにエロ要素による付加価値で高価なソフトを売ってきた業界は現代の市場環境ではどうにもならない。
ただ商売としてはともかくIPやスタッフなどの資産には十分な価値があるから大資本の傘下に入るのは良いことだと思う。個人的にも新作の動きが出るのを期待してしまうよ。

買収したということはKeyの資産を活用して新しくゲーム作るだろうしな。
俺もテンセントは気に食わないが新作、それでも最初から中国語版があるKeyの新作が期待できそうなのは悪くないと思える。無難な所でも「ヘブンバーンズレッド」の中国国内向けサービスとかいけそうだし。

テンセントの自前の二次元系ソシャゲでは「白夜極光」が最近は調子が良いし、もし中国国内で「ヘブンバーンズレッド」を代理運営するにしても良いんじゃないか?ウチの国のゲーム運営なんてどこもユーザーをすぐに生えてくるニラかなんかだと思っているし、それなら大手の方がマシ。

テンセント自体は確かにアレだが、Keyもこの2〜3年はお先真っ暗な空気があったし投資が入ること自体は良いことだろう。それにテンセントは国内と違って国内だとあまり干渉しないから妙な中国向け要素がぶち込まれる心配も他の所に比べてかなり少ないかと

日本だとファンがかなり荒れているし、そっちからの悪影響もありそう。日本の有名ギャルゲーブランドが中国資本に買われたのは日本人にとってムカつくんだろうね。こっちで誇らしいとやっている声の逆のベクトルだ。

私の見た範囲ではこの件を普通に受け入れている日本人もいるし、日本の反応がどうなっているのかよく分からない。確か以前「NIKKE」を開発している韓国のSHIFT UPの株をテンセントが大量取得した時はかなり荒れていたのに今回はそこまでひどくはないようだし……

日本の反応としては「ヘブンバーンズレッド」で一山当てたから価値が出たから売れたみたいな話もあるな
確かにテンセントとしても日本で成功しているソシャゲがある所を買うなら、ブランド的にも株価的にも良いという判断になりそう

Key自身にソシャゲ開発能力は無いはずだしどうなんだろうね。ヘブバンはWFSとの共同開発だからKeyは主にテキストや世界設定などの担当で開発運営はWFSだろうから。

今回の件で改めて周辺事情を調べた際に知ったけどビジュアルアーツの社長が年齢的にも引退したがっていたというのもあるようだ。エロゲ業界もだけど会社としてもう厳しかったんじゃないか?

私は実はテンセントが高く売りつけられた方なんじゃないかと思ってしまう。流れてくる話を見ていると、ビジュアルアーツの社長が退職するから身売りするみたいな話もある。

この件は日本のオタクもネタにしている。日本では「CLANNAD」の人気全盛期の時代は「CLANNADは人生」というネタがあったらしいが、今回の買収で「CLANNADは社会主義核心価値」になるというネタが飛んでいるのには笑ってしまった。

テンセントは国外で買収した場合はわりと金出して干渉しない傾向もあるので、ウチの国で今怒り狂っている連中が心配するほどではない気もする。

テンセントの国内の悪評はネタも含めて印象が完全に固定されてしまっているからね。現在の悪評の原因の多くは国内でやらかしたことによるものだし国外の投資はまた別では。

国内だと対立する所を潰す、買収して飼い殺しにしてジャンルが潰れたとか、自分の所がプラットフォームとして各種サービス、コンテンツを独占しているからクリエイターもユーザーも締め上げるとか良い印象には絶対にならない。しかし国外だとそういうのがあまり意識されないから印象は良いのかもしれない。
個人的な印象だが、ソシャゲで日本市場に進出して成功している所とかの方がパクリ問題で日本からの印象は悪い気がする。

テンセントは国内だと自分の所のプラットフォームに組み込む、従わせるので買収された所はやれなくなる事もかなり出てくるからな
国外だとそれができないし、投資して利益が出るなら良いみたいなスタンスになっている

国内はテンセントの過去の所業が知られ過ぎているから逆に国外の印象が分からなくなるね。
そして国内のKeyファンは古参のオタクが多いからテンセントからの被害を何かと体験しているから不平不満も出てくるさ!

しかし……俺はエロゲー買ったことないし昔のギャルゲーム界隈の事情は知らないけど、海賊版が広まるのではなくきちんとテンセントから金が入るのはゲーム会社にとって悪くないことなのでは……?

この間ILLUSIONが解散してしまったのも、海賊版遊んでいるのばかりだったが大きな原因だろう。「sexyビーチ」や「人工少女」は当時の中国国内で最も人気になったエロゲーだがILLUSIONには全く利益は入らない、それどころか外国経由の規制圧力がかかるなどマイナスばかりだったわけで……

海賊版は日本のエロゲー会社にとってダメージが来るだけだからな。
中国市場から少しでも回収できているのは近頃ダウンロード販売の中文版を出しているアリスソフトくらいでは?。ILLUSIONは……MODやっている連中の方が儲かってそうだし、版権リスクも高いから嫌になってしまったのかも。

自分はとりあえず様子見で。
ただテンセントは外国の企業を買収した場合はあまり干渉しないようだけど、麻枝准を干渉無しで好きにやらせるのは正直不安だ。

分かる。日本のクリエイターはでかい予算で好きにやらせるより、ある程度制限があって好きにやれない部分もある方が良い作品を作るというネタがあるけど、麻枝准は近年の作品の実例があるからな……そして近頃当てたヘブバンは追い詰められて制限がある方だろうし。



とまぁ、こんな感じで。
中国国内におけるテンセントのイメージもあってか複雑な気持ちになる人も少なくないようでした。

ちなみにこのネタを教えてくれた方からは
「中国ではテンセントに対する負のイメージが蓄積しているので、テンセント関係ならほぼ否定的に受け止めるような人も珍しくありません。特にKeyは古い世代のオタクのファンも多いので一部のファンから反発が出るのは予想通りでした」
などといった話もありました。

現在の中国オタク界隈におけるKeyのファンについては私もあまり詳しくないのですが、今回の件に関する反応には何かと興味深い所もあってので引き続き追いかけてみようかと思います。

とりあえず、こんな所で。
例によってツッコミ&情報提供お待ちしております。

予告された期待作は本当に配信できるのか?中国の2023年7月新作アニメ公式配信状況

例によって遅くなってしまいましたが、中国で配信されている日本の7月新作アニメの現時点での状況についてまとめさせていただきます。

7月の新作アニメに関してはさすがに中国の状況も落ち着いてきた、締め付けのピークは過ぎたのではないか……という話も聞こえてきますし、現地の期待作の配信予告も出ているそうです。しかし配信スケジュールに関してはやはり不透明なままらしく、今後のことについては何とも言えない状況のようです。
とりあえずbilibiliでは幾つかの作品の配信が始まっている、配信予告ページも出ているとのことなので主にその辺りについてまとめさせていただきます。

bilibili
白聖女と黒牧師
七つの魔剣が支配する
はたらく魔王さま!!2nd Season
(昨年配信されなかった1st Seasonも配信されているようです)
Helck
もののがたり 第二章
るろうに剣心−明治剣客浪漫譚−


以下は日本での放映からかなり遅れて配信が始まった新番枠の作品になります。

ヴィンランド・サガSEASON2
事情を知らない転校生がグイグイくる。
ツルネ -つながりの一射-
魔法使いの嫁 SEASON2


また4月の新作として配信された「トニカクカワイイ」は7/12から日本での配信が始まっている「トニカクカワイイ 〜女子高編〜」も最新話まで配信されているとのことです。

それからbilibiliが版権獲得して配信待ちという情報が出ている作品としては
呪術廻戦「懐玉・玉折」
Fate/strange Fake -Whispers of Dawn-
ライザのアトリエ 〜常闇の女王と秘密の隠れ家〜

があるそうです。
「呪術廻戦」と「Fate/strange Fake」にはbilibiliに作品のページが作られているようですが、やはり実際に配信が始まるまでは何とも言えない状況だそうです。

8/5追記:
「Fate/strange Fake」のSP版の配信が開始、
「ライザのアトリエ」も第一話の配信予告が出たそうです。
また他にも
「ウマ娘 プリティーダービー ROAD TO THE TOP」
「うちの会社の小さい先輩の話」
「NieR:Automata Ver1.1a」

の配信が開始或いは開始の予告が出ているとのことです。情報ありがとうございます。

8/29追記:
呪術廻戦「懐玉・玉折」
テクノロイド オーバーマインド
文豪ストレイドッグス 第5シーズン
わたしの幸せな結婚

の配信が開始されているとのことです。
また「文豪ストレイドッグス」はbilibiliでは現在第3〜5シーズンと「わん!」が配信されているそうです。
情報ありがとうございます。

それに加えて中国オタク界隈では新作アニメを動画サイトで視聴する、意識的に追いかけるという習慣が薄れてきているという話もあり
「期待作の配信が始まっても昔のような盛り上がりは厳しいのでは?」
という見方も出ているそうです。

ちなみに情報と一緒に
「bilibiliの配信に関しては最近も『水星の魔女』が予告があったのに配信されないまま行方不明になっているので、予告が出ても安心できません」
といった話もありました。


とりあえず、こんな所で。
日本からは現地での配信状況に関して把握しきれない部分も多いので、いつも以上にツッコミ&情報提供お待ちしております。

中国オタク「よく考えたらスポーツ系の作品の男キャラに彼女がいないのはリアルではないのでは?なぜ日本のアニメではそこを非現実的にしているのだろうか?」

ありがたいことにネタのタレコミをいただきましたので今回はそれについてを

中国では日本の部活動系スポーツ作品が普通に受け入れられていますが、今でもたまに日中の学校のスポーツ事情の違いなどから疑問が出てくるそうです。

そんな訳で以下に中国のソッチ系のサイトで行われていた
「スポーツ系の作品の男キャラに彼女がいないのはリアルではないのでは?」
などといったことに関するやり取りを、例によって私のイイカゲンな訳で紹介させていただきます。


よく考えたらスポーツ系の作品の男キャラに彼女がいないのはリアルではないのでは?
現実だと半数どころか大体は彼女がいるレベルなのになぜ日本のアニメではそこを非現実的にしているのだろうか?

二次元の男主人公は顔面偏差値高いの彼女がいないことが多いのと似たようなものでは
彼女を獲得するストーリーにすることもできるし、出さないことによりモテない男からの感情移入を増やすこともできる。

女にモテるスポーツ選手とか視聴者から好かれないからだよ!

スポーツ系作品のメインはテーマとなるスポーツで努力して活躍する、勝利することだから恋愛はメイン要素ではない
ページ数やアニメの放映時間は限られているのだからヒロインを出すならスポーツの描写を増やすことになる

二次元のスポーツ系作品の終わり方は告白ではなく大会での勝利(或いは敗北)だから……それに今の時代女性ファンも重要だから女性キャラを出すと人気に悪影響を及ぼすリスクが発生する
なら出さない方が良いとなるわけだよ

スポーツ系でヒロインが出てくる、メインの男キャラに絡むのは腐女子に嫌がられるというのに尽きる
これは現代の作品だけでなく、昔からそうだった

言われてみればリアルに寄せるならもっと彼女いても良さそうではあるな……なお青年向け作品、プロスポーツを扱う作品になると今度は結婚問題と関係するから気軽に彼女を出せなくなる模様

オタクで専門的にスポーツやっている人間は滅多にいないからだよ
作品のターゲットとなる層が違う

結局はそれが主な理由だろうな
男性主人公のスポーツ系作品は腐女子ファン層を無視できないとは言え男性ファン層の支持を失うのはもっと痛い
そして「体育生」みたいな連中はアニメ追いかけている時間が無いから主な支持層にはならないしオタクの男向けの「彼女がいない主人公」という設定になるのも当然だ
(訳注:体育生、正式名称「体育特長生」は中国の学校におけるスポーツ特待生で統一試験の成績にも加点があります。また各公式大会の成績によっては基本的な加点以外に更なる加点があります)

そこはどうなんだろう?日本はスポーツ選手にもアニメやゲーム好きは普通にいるようだが……

スポーツ系作品はモテるキャラはとことんモテる、女に囲まれているという演出はあるけど彼女いない率は明らかに現実より高いよね

確かに最近はメインキャラに彼女いない、女関係の描写が無いことも多い気がする
昔の作品では例えば「スラムダンク」の流川楓みたいにチームメイトの中にモテるキャラはわりといたんだが

しかしモテるけど、特定の彼女がいる率は昔からそんなに高くないのでは?

エロアニメなら金髪で日焼けした遊びなれたスポーツキャラはよく出て来るよ
そういうのは日本の二次元だとテニス部にいることが多い!

彼女がいる描写をしない、リア充要素を薄めるのはスポーツが嫌いな日本のオタク層からの印象を良くするためというのが大きい
こういう二次元特有の描写には人気獲得のための理由が存在する

しかし……日本だとそもそもスポーツ選手がモテるとは限らないぞ?日本の学校の部活レベルだとスポーツをする人間はありふれ過ぎている。
部活の選手はこっちの学校のスポーツ選手である「体育生」とは違う。数が多いからモテ度にも格差があるし、活躍すればモテるけど、活躍できなければモブ扱いでモテない。

ウチの国だと学校でスポーツをやって試合に出るような「体育生」はエリート枠だけど、日本の部活は普通の学生も多いんだよ。数が多いので当然モテる、モテないの格差が発生する。
そしてどっちに合わせる方が売れるかとなると……

勘違いしているヤツも結構いるけど、日本の部活の主人公って普通の生徒(が部活でスポーツをする)なことが多いからね
こっちの体育生的な学生は日本だとスポーツ方面の「特待生」という別枠で存在するし、こっちのキャラが出てきたらそれなりにモテる描写あるはずだよ

二次元で成績優秀な主人公やヒロインが学費免除的な優遇のために特待生やっているというのはよくあるが、それとは別に優秀な選手としてスカウトされるスポーツ特待生もいるんだよな
こっちは入学試験で優遇或いは無試験、学費も減免になったりするようだ

スポーツ系の部活にも種類があって、モテるスポーツとモテないスポーツがある。以前日本人に聞いた話だと、例えば卓球部はオタクが多いので基本的にモテないらしい

ああ、だから「稲中卓球部」みたいな作品が出るのか……

自分がこれまで見てきた作品による個人的な印象だが、二次元における日本の学校の部活の扱いとしては、サッカーとバスケと野球はリア充が多くてメインキャラでなければわりと彼女がいる、モテない扱いをされているのは卓球部や柔道部やラグビー部など。
そしてテニスは更にリア充扱いで18禁方面やNTRでも活躍する。

俺の知っている柔道マンガ、「柔道部物語」も「帯をギュッとね!」ではどちらも柔道部はモテないという嘆きのネタがあったな。
しかし実は2作品とも主人公はそこそこモテる。特に「帯をギュッとね!」の方はメインキャラで一人だけ最初から彼女がいるリア充設定だ。彼女がいない読者のために彼女を出さないというのは恐らく違う。

彼女がいない読者を相手にするなら、むしろ彼女的なヒロインを出すよな
ラブコメ作品やオタク向けのハーレム作品のように

日本では試合で活躍できるレベルの学生ならモテるだろうけど、試合に出れないレベルの学生だとモテないのは当然だし、そうなると登場人物に彼女がいる方が「リアリティがない」という印象になるんだろう。
まぁそれ以上に彼女を出してもストーリーの作りやすさやファンの人気に良い影響がないということだとは思うが

活躍しないどころか試合に出れないヤツがモテるのは難しいのだよ
こっちの感覚だとスポーツやっているだけで身体スペック高いからモテそうと思うが、日本はこっちだとスポーツやらないような人間まで趣味でやっているから底辺が広い

スポーツ系作品で恋愛メインにされるとファンが離れる
しかしヒロインのために優勝する、甲子園に行くといった動機を明確に提示しているなら成功することもある

今はスポーツ系作品に恋愛が混じると厳しいと感じる
許容されるのはスポーツ系恋愛ジャンルを確立しているあだち充の作品くらいではないかと

昔の作品はどうだか知らないが、今の作品では女性読者からの支持の問題が大きい
スポーツ系作品では最初の方でとりあえず出しておいたヒロインが女性ファンから嫌われるのでいつの間にか消失するのは珍しい話ではない

現実との関係でいうなら、イメージとして成功するスポーツ選手にはストイックさが求められるようになってきているというのもありそうだ。才能のある人間が競技に打ち込む、全力で努力するから強い、といった具合に。
努力しないで才能だけで活躍する選手を現実的ではないと感じるのと似たようなものだよ。

スポーツも今では才能と金がある人間が努力するから結果を出せるというイメージになってきているわけだしね。努力は天才だってする、むしろ天才が効率的に努力する。

私は日本の伝統的ヒーロー像の影響もあると思う。昔から日本のヒーローは成功報酬としての美女や地位を求めない、求めてはならないという扱いだが、スポーツ系作品の主人公もその根本的な部分は変わらない。

現実的に考えるということなら、あだち充の作品でもない限りスポーツ系作品ではスポーツの描写を最優先するべきで恋愛の扱いは重視されない。彼女関係やモテ関係の描写をするリソースはあまり無いということなのでは。



とまぁ、こんな感じで。
現在の中国オタク界隈の認識も含めてイロイロな話が出ていました。

ちなみにこのネタを教えてくれた方からは
「現在の中国オタクは皆『日本の学校には部活動がある』という知識を持っていますが、日本の作品における日本の学校の部活動の選手の待遇や学校内の地位と、中国の学校の体育生の待遇や地位の違いを把握している人はそれほど多くないと思います。その為、日本のスポーツ系作品のキャラが皆体育生、エリートだと考えて見ている人もいますし、そういう人は日常的な学校生活の描写を創作特有のご都合主義だと感じることになります」

「中国では一般の学生と体育生の間にはかなり距離、壁があります。一般の学生からの『彼らはリア充』という印象もかなり強く、ネタではなく別の場所の人間という見方をしてしまう人も少なくありません」

などといった話もありました。

近年の中国オタク界隈では日本の部活動ネタの知識はオタクの基礎知識レベルになっているようにも感じられますが、細かい所に関する認識の違いはまだイロイロとあるのでしょうね。

中国の学校でも学生は休み時間や体育の自由時間で卓球やバスケやサッカー、バレーボールなどで遊んでいますし、最近では体育館のある学校も増えているので学生がスポーツをする機会は昔と比べてかなり増えているそうです。
しかし中国の学校の運動会などはやはり基本的にスポーツ特待生のお披露目の場、一般生徒にとっては入場行進や応援をするくらいで参加するものではなく見るもので、本気でスポーツをする人間と見る人間の間の壁は大きいのだとか。


とりあえず、こんな所で。
例によってツッコミ&情報提供お待ちしております。

中国オタク「日本の電子書籍はなぜあんなに高くても売れるのか。実本と同じ値段で商売になるというのが分からない」

ありがたいことに以前
「中国のオタクにとって電子書籍のマンガはどうなのか?サブスク的なサービスで正規配信の日本のマンガの簡体字翻訳版のマンガを読む人は増えているようだが単行本として電子書籍を買うという考えはあるのか?」
といった質問をいただいておりましたが、先日これに関係しそうな話を教えていただきましたので今回はそれについてを。

そんな訳で以下に中国のソッチ系のサイトで行われていた
「日本の電子書籍が実本と同じ値段で売れるのが不思議」
などといったことに関するやり取りを、例によって私のイイカゲンな訳で紹介させていただきます。


日本の電子書籍はなぜあんなに高くても売れるのか。実本と同じ値段で商売になるというのが分からない。

今調べたら日本のマンガは1冊500〜800円、ライトノベルはそれより高くて700〜1500円くらいか。実本が高いのは分かるが、電子書籍の値段がそれと変わらないというのは不思議だよね

日本にはこっちと違ってマンガのサブスクが無いからだろ

私も以前は日本にはマンガやラノベのサブスクや有料会員についてくるサービスでの読み放題が無いんだろうと思っていたが、実はbookwalkerとか普通にラノベ読み放題とかがあるんだよ……

ラノベは文庫版と一般書籍版があって一般書籍版だと1200〜1500円くらいになる模様。更に文庫版と一般書籍版で中身の量は変わらないのに電子書籍版は実本と同じ値段のままだ
私もこれでよく商売になる、文句が出ないなと思うことはあるね

日本では伝統的な紙媒体がいまだに強い、電子書籍版を重視していないんじゃないかな
本業ではないのでこの値段でも買いたいなら買えばいいという態度なのではないかと

しかし日本の雑誌連載のマンガは電子版を見る場合、1話の値段は相対的にかなり安くなっているようだけど

最新作を読むには課金しなければいけないから慣れているんだろう

いや、ジャンプの人気作品の中には最初の数話と最新の数話をネットで無料配信しているのもあるからそれは何とも言えない

これに関しては中国国内が安過ぎ投げ売りし過ぎな気もするなあ

情報を売るという考えなら実本と電子書籍の価格を同じにするのは分からなくもない。作家の作業量は実本だろうが電子書籍だろうが変わらないわけだしね。
あと出版業の体力や力関係のもんだいもあるだろう。中国国内の本が安いのは出版業が弱くてぐだぐだなのが原因な所もあると思う。

日本に限らず外国は電子書籍の値段安くないと感じる。国外の所で電子書籍買うとkindleとか実本の方が安いこともあるし。

中国の書籍市場って市場規模自体は大きいから安売り競争が過激になっている面もあるのがね。中国のような値段で売れる国はほぼ無いのでは?

まぁ日本で正規版が謎の高価格になるのは気にしても仕方がない
あそこはAAAクラスの超大作ゲームよりも、よく分からんエロゲーが高くなる国だ

でも日本のマンガやラノベって600円〜くらいだろ?
電子書籍で売るにしてもそこまで高いとは思わないけど

それを適正な値段だと思って買う人間がどれだけいるのかという話だよ
確かに日本円の600円ってこっちのセブンイレブンでしっかりした弁当買ったらあっさり消えるような金額だけど、それを電子書籍に出そうとは思わないだろ?
まぁ俺はセブンイレブンの弁当自体が高くて買う気にはならないけどね!

実本はそんなに高くない、むしろコレクション的な価値を考えれば安いまであるけど電子書籍がその値段は高いだろうという話だ。

あー……そういうことか。理解した。

これって日本円の購買力で考えたら電子書籍の値段も気にならないとかそういう話なのでは?

10年前だったらそうかもしれないが、現在の中国の購買力を考えたらそこまで大きな差はないだろう
外食費用とか考えると中国国内の一線級の都市の方が割高ですらある

日本人も普通に本が高過ぎると文句言っているよ。日本のニュース調べればすぐに出てくるレベルだ。しかしそれとは別に電子書籍はあの売り方でビジネスとして成立している模様。
ただ日本だけでなく欧米も、台湾や香港でも電子書籍はこっちの感覚で見ると高い。国内市場のばらまきが世界的には珍しいように思う。海賊版が溢れて電子データに価値を感じない、課金ベースのネット小説ビジネスが大成功している特殊な市場とも言えるわけだし。

収入との割合で考えると日本の書籍は中国より割安になるかと
以前日本で本が値上がりし過ぎて本が買えないと嘆く日本人がたくさんいるというニュースを見たこともあるけど、まじめにウチの国の現状と比較するとね……

実本価格に関しては国内も値上がりしているんだけどね。
昔の名作を現代のちょっと豪華な装丁にして元の値段より何割も高くして売るなんてのはよくある話だ

国内は本が安い、しかしジャンルによっては結構な価格になることもある
大学に入って教材を買わないといけなくなって値段に恐れ戦き、pdf版は無いのかと探し出す

教材はまとめて買わないといけないから一気に金が出ていく……ただそれでも原著と比べたらまだ安かったりする。私が昔かった翻訳版の教材は原著の1/4くらいのもあったかな……それでも学生だった自分にとっては痛い支出だったけど。

中国国内では本を買う、特に日常的に娯楽として本を買う習慣が無いというのも大きいと思う。
日本は大きな書店でマンガをはじめとした娯楽系の書籍が書店のかなりの割合を占めるスペースで売られている

普段目にするのはオタクのコレクション的な話ばかりなので意識され難いが、本に対する態度の違いもありそう
個人的な印象だが日本人(オタクであっても)にとって本は金を払って楽しむ、消費する娯楽でもあるので電子書籍版でも読みたいのが読めれば良いという考えもあるように感じる

こういう話って結局は日本の本が高過ぎるのではなく、中国の本が安過ぎるという結論になる。別に悪いことではないだろう。

それでネット小説や大量に売れるベストセラー以外が死んでいるのはどうなのかと……海賊版に潰されてきたものを考えると……
日本でも電子書籍によって出版業界が昔のような商売ができなくなっているのは変わらないが、娯楽メディアとしての書籍は電子書籍やネット配信で普通に生き残っているのを見ると考えてしまうよ

電子書籍はコストが激安になるんだから安くして消費者に還元するべきなのに。日本の資本家どもはやはり悪質だと実感できる。

電子書籍も別に還元はされてないぞ?
それに電子書籍はプラットフォーム側が壟断して好きに値段や売り方(無料配信も!)決められるから結局作家が搾取されるだけなのが近年の国内のゴタゴタでハッキリと見えてしまっている。資本家が悪質なのはどこも変わらん!

コストが安くなるとは言っても人件費が消えるわけじゃないし、電子書籍安くし過ぎて動く金が減ると出版業界だけでなく関連分野もまとめて死ぬ。高ければ質が良いとは限らないが、長期的に見ると安くした分は質の低下につながる。

俺も海賊版読んで育った人間だから海賊版読むのを完全に否定はできないけど、日本の電子書籍の値段を高過ぎると感じるのってやはりウチの国では海賊版が無法状態過ぎる問題によるものでは

それは否定し難いな。こっちは海賊版のせいで電子書籍が安くなり過ぎている。
日本の電子書籍も割引セールや割引チケット配布などをやっているので実本より安く読めるんだけど、その程度のお得感ではダメなんだろうな。

中国国内の実本出版は豪華コレクション路線ばかりになってしまったからな。日本の文庫本が羨ましい。

言いたいことはとてもよく理解できる。
中国の実本は昔より装丁が豪華になって値段も高くなっているのを感じるね。そして中身のボリュームは……



とまぁ、こんな感じで。
現在の中国の書籍事情やその受け止め方などイロイロな話が出ていました。

ちなみにこのネタを教えてくれた方からは
「中国では本は価値のあるコレクションという意味が強いので電子書籍を買いたくなる人は少ないです。特にオタクにとってマンガやラノベ、画集は自分の趣味の象徴としてのコレクションになりますから」
といった話もありました。

考えてみれば、私は大型の本でもなければまず電子書籍版が無いか探すようになってしまいましたね。年々置く場所に困るようになっていったのに加えて、地震で盛大に崩れてからは電子書籍で買うのが増えていき今ではほぼ電子書籍優先での購入になっています。

それに電子書籍は手持ちに検索をかけられるのでブックカバーかけてどこに置いたか忘れた、たぶんあの辺の棚にあるような?といった事態を避けられるのもありがたいです。
ただ昔のラノベなどは電子書籍化されない、電子書籍化されても昔のイラストではないといったことも多いので、本の処分はなかなかできませんね……

とりあえず、こんな所で。
例によってツッコミ&情報提供お待ちしております。

中国オタク「なぜ日本では姜子牙を太公望と呼ぶの?どの作品でもほぼ太公望と呼ばれていて姜子牙と呼ぶ作品は見たことが無い」

ありがたいことに前回の記事
中国オタク「釣りって日本人の趣味としてどんな扱いなの?妙に扱いが良いのはやはり日本の環境が理由?」
の釣りネタから太公望関連の話を教えていただきましたので今回はそれについてを。

そんな訳で以下に中国のソッチ系のサイトで行われていた
「なぜ日本では姜子牙を太公望と呼ぶのか?」
といったことなどに関するやり取りを、例によって私のイイカゲンな訳で紹介させていただきます。


なぜ日本では姜子牙を太公望と呼ぶの?どの作品でもほぼ太公望と呼ばれていて姜子牙と呼ぶ作品は見たことが無い。
普通は姜子牙、或いは姜尚や呂尚じゃないの?太公望という呼ばれ方があるのは知っているが、なぜ日本ではその名前が最初に来るのか

確かに、なぜ日本人は太公望という一般的ではないマイナーな呼び方を見つけてきたんだろうな……姜子牙という呼び方が知られていないわけではないようだし……

日本語では太公望の方がカッコイイからとか?
漢字があるとはいえ、日本人の感覚だと中国人名はカッコ良く思えないのが出てくるようだし

「封神演義」とか創作の影響の違いだろう。忘れられがちだけど、史書では姜子牙とは呼ばれていない。

日本は史書の名前からそのまま広まっているということか。

それはありそう。以前どこかで見た話で日本において姜子牙は軍師のイメージが強いらしい。封神演義のような神仙系のイメージは無いのだとか。

日本では歴史上の人物を地位や役職で呼ぶのが好まれているからとか?

地位や役職で呼ぶその辺は中国でも別に珍しくないような……これは日本人が中国の古代の呼称に関して厳格だという見方もできそう。こっちではその辺かなり雑というか、その後の王朝の圧政とか近代のアレコレな運動とかで消えちゃった部分だから……

ウチの国の人間が姜子牙と呼ぶのは講談や小説の影響だし遡っても宋や明のわりと最近の話だから歴史的にどうなのかというツッコミはできない……!
しかし太公望呼びはやはり違和感あるよね。ネットで検索すれば出てくる呼び方だけど、普通の人で太公望呼びを知っている人は少ないし、それに慣れている人はほぼいないだろう。

まぁどっちが模範解答かと言えば当時の小説家が作った姜子牙ではなく史書にある太公望の方だからな……
これはなぜ日本では太公望と呼ぶのか?ではなくなぜ日本では姜子牙と呼ばないのか?と言った方がいいのかもしれない。

言っては何だが「姜子牙」は二次元関係でもよく見る中国キャラ関係の名称で例えるなら「孫尚香」みたいなものでは。特定分野の作品経由で広まった名前は時代や地域限定のものになりがち。

孫尚香も伝統演劇の方で使われていた名前だからね
ただここまで定着したのは無双シリーズの影響もかなり大きい

姜太公に対する呼称が太公望で、史書では基本的に太公望と呼ばれている。
しかし現在では姜子牙で完全に定着しているから急に太公望と言われてもピンと来ないんだよね……

一般大衆に広まるのはやはり娯楽経由だ
そして国内では封神演義や関連コンテンツによって姜子牙で定着したわけだね

日本の学校では「古文」で中国の古典も学ぶらしいしそこで史書関係で太公望の名前が広まっているんじゃないか

単純に藤崎竜版の封神演義で太公望呼びだったからそれがそのまま定着したんだろ
日本の太公望キャラで藤崎竜版の影響を受けていない作品は無い

それはたぶん違う。日本で封神演義は最近までマイナーだったのに太公望だけは知られていた。
上でも言われているように、伝説の軍師としては有名だったし文王との故事にちなんで釣りが趣味の人間を太公望と呼ぶ習慣も昔からあった。

二次元の姜子牙のイメージがほぼ藤崎竜版の影響だというのは私も否定しないけど、実質的に藤崎竜版の原作になっている日本語版封神演義があるので影響というならそっちだろう。
ただこの当時の日本で入手しやすかったであろう日本語版封神演義は訳者の安能務が魔改造しているので原著とは違う部分もかなりあるとか。
日本ではずっと原著に忠実な日本語訳の封神演義が手に入り難かった(或いは商業レベルでは存在しなかった?)ということからも、日本における封神演義の人気の微妙さが分かる。

それにしても姜子牙のイメージが軍師か……神仙抜きだとそうなるのか?分からなくはないが、またこっちの感覚と微妙に違いそうな所が出てきたな。
それに姜子牙と言えば武聖なので、私は日本人が大好きな三国演義で例えるなら関羽ポジの認識だろうと考えていたのだが。

武聖と言えば姜子牙、岳飛、関羽だからね。私も姜子牙の日本への伝わり方が更に分からなくなってきたな。
こっちだと明朝の時に朱元璋が皇帝になったのは全て自分の力だ!と姜子牙を嫌って忠義の部下の関羽推しになって武聖イメージが薄れていき、その扱いの変化から大衆娯楽方面のヒーローとして伸びていったという話もあるが、日本ではどんな感じなのか。

日本では釣りが昔から人気の趣味で、釣りに関係する英雄として太公望がその名前と共に人気だった……という話をどこかで見た記憶がある

釣りが日本では武士階級の趣味として普及していたのも大きいということだったかな?
自分が趣味に耽溺しているのをごまかす口実として有名な人物や歴史故事を用いてカッコつけるのはどこの国でもあるのだろう

昔の日本では太公望と文王の故事が今で言う妄想のテンプレみたいなものだったという話もある。日本では埋もれていた人間が才能を見出されて有名になる、軍師になるみたいな展開が特に好まれるようだからね。
ウチの国でも近頃は軍師になりたがるタイプは増えているけど、日本は更に覇王よりも軍師になりたいという人が多いらしい。

それはありそうな話だ。日本のネット小説も有名になる際に有名人に見つけてもらうというのがテンプレだからな。
今の日本のラノベの現代ファンタジーではネット配信でバズって人気になるのが定番ルートけど、その際に有名配信者の動画に「うっかり」映り込んでというのがテンプレになっている模様。ネット小説投稿サイトのランキングに並ぶ長文説明タイトルにも「うっかり」という言葉がやたらと組み込まれているのでこれは間違いない。

ところで、姜子牙と太公望のように日本で別の名称で定着している中国古典キャラって他にいる?

いるよ。例えば日本では「西遊記」で唐僧が「三蔵法師」、沙僧が「沙悟浄」呼びで定着している。
あと知っての通り、日本の西遊記は唐僧が女になったり沙僧が日本妖怪の河童にされるなどの謎改変が多い。

謎改変と言えば姜子牙の四不象も謎改変あれがちだよね

太公望呼びは違うかもしれないが、四不象のイメージは藤崎竜のマンガの影響が大きいと見て間違いないのでは?

違う名前で呼ばれていると言えば、孫策伯符や諸葛亮孔明のように名前と字を一緒に呼ばれる三国武将達
ただこれは近年の作品では減っているようだ

確かに。まだソシャゲやグッズ展開が微妙続いている「一騎当千」が逆に浮くくらいだ。Fateでも昔の作品から出ている呂布は呂布奉先で更にそのままの名前でFGOに出てウチの国からのツッコミが多発していたけどFGOから出た諸葛亮は普通に諸葛孔明になっているんだよね。

名前だけでバカにする人も多いが、FGOの中国ネタの解釈は結構きちんとしている。FGOの太公望の土遁はちゃんと忍術的なのではない土遁だったしね。あれはウチの国でも知らない人の方が多いネタだと思う。
あと「呂布奉先」もヘンな表記に思えるが姓名字の表記も史書に載ってないわけではないから単純にヘンだと言い切れない所が……

まぁ太公望呼びも別に悪くはない。響きも良いし古風な印象もある。それでキャラとしてカッコ良ければ大歓迎だ



とまぁ、こんな感じで
現在の中国オタク界隈における日本の太公望呼びについての感想などイロイロな話が出ていました。

ちなみにこのネタを教えてくれた方からは
「中国では姜子牙に関しては封神演義のイメージが強いので、封神演義の影響が無い日本の太公望のイメージを想像するのは難しいです。私も日本人の太公望に対するイメージを把握できているか自信がありません。例えば日本のイメージだと太公望はどれくらい戦えるのでしょうか?FGOの太公望の能力は日本人から見て納得できるものなのでしょうか?」
などといった話もありました。
考えてみれば中国の古典出身キャラの中で太公望は哪吒などと並ぶレベルで日中で人気やイメージが異なるキャラなのかもしれませんね。

とりあえず、こんな所で。
例によってツッコミ&情報提供お待ちしております。

中国オタク「釣りって日本人の趣味としてどんな扱いなの?妙に扱いが良いのはやはり日本の環境が理由?」

ありがたいことにネタのタレコミをいただきましたので今回はそれについてを。

中国オタク界隈では日本の作品に出てくる定番ネタが何かと話題になっているようですが、中国でも一般的なものが日本の作品に出てきた際にその扱いの微妙な違いが気になることもあるそうです。

そんな訳で以下に中国のソッチ系のサイトで行われていた
「アニメやマンガにおける釣りの扱いやその背景」
といったことなどに関するやり取りを、例によって私のイイカゲンな訳で紹介させていただきます。


釣りって日本人の趣味としてどんな扱いなの?妙に扱いが良いのはやはり日本の環境が理由?
釣りが出てくる、釣りをやらされる作品もかなり多い、何かと目に付く趣味なんだけど……

どこの国でも釣りはやるんだろうけど日本は二次元でも頻繁に釣りをやるよね。
私も日本の自然環境、地理的な関係から趣味として人気な所はあると思っている。

二次元の趣味が釣りのキャラ、釣りをするキャラが出てくる展開やメインキャラが釣りをする機会は明らかに多い気がする

そこまで頻繁にあるわけではないが、釣りの扱いが良い作品は定期的に出てくる
特にこの数年は萌えアニメでそういうのに辺りがある気がする

二次元に限った話ではないかと。
ゲームだと釣りは農業、採鉱、伐採と並ぶ開拓要素の定番だ。そしてその中で釣りは拠点が無くてもできるので何かと組み込みやすい。

こっちでも釣りにハマる人はたまにいるよね。
でも他の趣味に比べて理解されているとは言い難い。

釣りにどハマりしている友人がいるので私の中で釣りはハマる人はものすごくハマるという印象がある。しかしその知り合いに付き合って何度か釣りに行ったが正直面白さは理解できなかったな……二次元の萌え作品の描写のようにはならなかった。

日本ではどれくらいの扱いなのかは気になる。
萌えアニメの影響で特定モデルの高いギターが売れる(そしてブームが過ぎると中古屋に並ぶ)ように、アニメの影響で特定モデルの高い釣り竿が売れることはあるのだろうか?

釣りにハマるのは結果が分からないこと、ある種のギャンブル的なゲームだからだよ。
麻雀のように腕で介入できる部分もあるけど自然環境と生き物相手なので運次第な所も大きいし。

釣りに関しては世界中どこでも存在する趣味だしあまり深く考えたことは無かったな
二次元ではキャラ付けの一環くらいとしか思っていなかったが、改めて考えてみると妙に出番が多い趣味だ

現実では日本に限った趣味ではない、ウチの国でもハマっている人はいるけど……

中国国内の釣具売っている店に行くと日本語表記のものが結構あるし、日本では釣りが人気だというイメージはある。

中国では趣味としての釣りの地位が相対的に低い。
競技性がそんなに無い趣味だから話題にもなり難い。しかし消費する金額が大きいこともあり趣味の市場としては世界的に見ても上位だ。

日本は釣りが趣味として中国よりも盛んなのは確かだろうな
私が日本にいた時、休日の朝にアニメ見ようとしてチャンネル回していると釣り番組によくぶつかった

中国にも釣りにハマっている人間は普通にいる。地元の街では禁止されているはずの橋の上から糸を垂らすとか、凄い場所で釣りをするのがいるし趣味にハマる人間の恐ろしさを感じる……

私は湖の近くに住んでいるんだけど、かなり危ない場所まで出て釣っている人がいるので落ちないのか心配になる時がある

ウチの街でも休みの日に一日中釣りをやっている人がいるね。数はそんなに多くないけど若者から老人までいた。

釣りも一種の狩猟活動、そして現代の環境で特に許可や資格も無しにできる狩猟だ。人間の遺伝子的に興奮する趣味なのだよ。たぶん。

ハマる人はハマる趣味なんだろうね。自分の周りにも暇さえあれば釣りに行きたがる、釣りに関する話題をふったらずっとしゃべり続けるようなのがいる

ネットを見ても釣り好きのコミュニティは狭いが深い……竿をもって待っているだけなのに何がそこまで人を引き付けるのだろうか

そう言えば、釣りはやはり食べるのが目的なの?
自分の見た範囲では釣りやっている場所の魚とか食いたくないような自然環境のも多かったのだけど。

食べる目的のもあるけど、釣りをすること自体が目的なことも多いかと

私は知り合いの釣り好きから聞くのは大物を釣ったという話ばかりで、食べる方はあまり聞いた記憶が無いな……

釣りが好きな人間=魚が好物な人間ではないからね。そして釣った魚を食べるわけではないという時点で理解され難い趣味になる。

しょっちゅう川に釣りに行くのに淡水魚美味しくないからと自分は食べずに周りに配っている人を知っている。

二次元と釣り……日本のゲームでは釣りをやらされることも少なくない
そして大体シビアなミニゲームになるしストレスがたまるから困る

理解できる。俺はJRPGのおかげで釣りが嫌いになったよ……
シナリオ進行に必要なアイテム獲得のために強制されるとか、ミニゲームでしか取れないアイテムやスキルがあったりするのがね。こっちは別に釣りなんて興味もないのに。

軌跡シリーズでは定番要素の一つと言えるような扱いだよ

「ポケモン」でも釣りが重要な要素だし「ブレスオブファイア」とか重要なミニゲーム扱いだったなあ

釣りはカードゲーム、料理と並ぶJRPGの定番ミニゲームになっていると思う

私は逆にゲームから興味を持って釣りをやってみたけど、やはりゲームのようにすぐ結果は出なくて退屈さで諦めた……

日本の釣りって時間に余裕のある人間の趣味、忙しくない人間の趣味という扱いもある
そこから転じて作品内では戦いの場にでるのをやめた人間が釣りをしているというイメージもよく使われる

ミニゲームとしても、キャラを立てる上でも使い勝手は良いんだろうな
日本ではエロゲーでさえ釣りが何かと出てくるし!

そう言えばFateでもランサーが釣りをしていたら赤アーチャーと金ぴかが介入してきて趣味のやすらぎをぶち壊されるという展開があるな

言っては何だが釣りって極論すれば時間と金を使うソシャゲのガチャみたいなものでは。
まぁソシャゲみたいに金だけが瞬時に消えていくわけではないのでガチャのあるゲームにハマるよりはよほど健康的で実のある趣味だと思う。



とまぁ、こんな感じで。
現在の中国における釣りのイメージも含めてイロイロな話が出ていました。

ちなみにこのネタを教えてくれた方からは
「現在の中国で釣りは誰もが知っているけどやったことのある人は少ない趣味の一つだと思います。二次元で出てくる機会の多い趣味としては釣りの他にも自転車などがありますが、自転車は本気でやるにはお金がかかることもあり現在の中国では人気のある、金持ちの趣味というイメージも出ています。それに対して釣りは自転車と同じく時間と金がかかる趣味ですがあまり広まっていません」

「現在の中国では趣味に価値があるか、投資した分の元を取れるかという考えが強いので釣りのように必ず成果があるわけではない、時間を無駄にする可能性のある趣味は一般的には人気にならないと思います」

といった話もありました。

とりあえず、こんな所で。
考えてみれば私も現代中国で釣りが趣味としてどういった扱いなのかはよく知りません。そんな訳でいつも以上にツッコミ&情報提供お待ちしております。

中国オタク「いつの間にか二次元の錬金術は鍋で煮るか等価交換で戦うかになっているが、いつ頃からこうなったんだろう?昔はもっと怪しげな扱いだったよね?」

暑さに身体がついていかずぐだぐだになっているので、今回は以前教えていただいた手頃なネタで一つ。

アニメや漫画、ゲームなどに出てくる「錬金術」に関しては中国オタク界隈でも根強いファンがいるそうで、各作品に出てくる錬金術関連の要素や扱い方に関する話題で盛り上がることもあるそうです。

中国のソッチ系のサイトではそんな話題の一つとして
「二次元の錬金術が釜で煮るか等価交換で戦うかになっている」
といったことなどに関するやり取りが行われていましたので、以下に例によって私のイイカゲンな訳で紹介させていただきます。


いつの間にか二次元の錬金術は鍋で煮るか等価交換で戦うかになっているが、いつ頃からこうなったんだろう?
昔はもっと怪しげな扱いだったよね?

今の錬金術は太股だぞ?

等価交換による伝統的な錬金術は代償も含めて鬱展開になりやすいから今の時代の作品に使うのは厳しそう

私も現実の錬金術には詳しくないけど、二次元だけで考えた場合、等価交換スタイルも錬金釜スタイルも時期的にはそんなに離れていないのでは?

考え方によっては釜で煮れば何でも作れる系の錬金術の方が先という見方もできる。「鋼の錬金術師」は2001年から始まって、「マリーのアトリエ」は1997年発売だから。
私が認識している二次元の錬金術ブームの流れは大体この辺りからだね

等価交換の戦闘系は「鋼の錬金術師」以降の名作が出てないので今はちょっと弱いと思う
鎌で煮る系は不思議アイテムの制作を雑に割り振れるのが便利過ぎて異世界系の定番になっているような……

戦闘系は「からくりサーカス」や「武装錬金」などがあるから「鋼の錬金術師」で終わりというわけではないぞ。「シンフォギア」も第三期から錬金術ネタが入る。

良い悪いは別として今の二次元の錬金術ってかなりお手軽、便利になっているのは間違いない。昔の作品の錬金術はもっと化学方面の理屈があったように思うのだが……

今でも転移転生系の作品、日本産ファンタジーでもでは昔のような化学分野の技術担当として錬金術師は出てくるよ
ビジュアル的な表現では結局釜で煮ることになるけど

作品によっては錬金術が薬物だけでなく生物生成方面に強い能力みたいになっていることも……

二次元のファンタジー世界でロボを出す場合はゴーレム、人工生物を出す場合は錬金術のホムンクルスが定番だからそっち方面に強いことにされてしまう

今の二次元錬金術は西洋の錬金術だけでなく東洋の錬丹術のイメージもかなり混じっていると思う、便利な薬品、回復薬の調合なども錬金術扱いされることが多い

服用する薬の制作については東洋の影響を感じる
まぁ一応中国の錬丹術も仙丹を作るための資金稼ぎを目的としての金作りはあったから、日本の二次元で錬金術扱いされるのも仕方がないのかもな……

個人的な話になるが、アトリエシリーズは化学系が二次元に接続するルートとして非常に使いやすいしそっちが専門の自分としては妄想のネタとしても非常に助けられている。

二次元の錬金術をあまり難しく考える必要はない!
制作側が意識的にネタ要素ぶちこんだ不思議技術にしていることも多い。

恐らく今の二次元における「釜で煮る錬金術」のイメージはアトリエシリーズからの影響が大きいのだろうけど、元がかなりぶっ飛んでいるからね。
個人的には「ソフィー」が特に凄かったと記憶している。

アトリエシリーズだと容器ごと錬金したり錬金されたりするし、食物も爆弾もそのまま作れる。それが元ネタなら「現実的」にアレンジするのも難しくはないのだろう。

薬品や爆弾、食品を同じ釜で錬成するのに釜を洗う必要が無いという部分に対して、自分はなぜかとても引っかかりを覚える……

二次元系作品では錬金釜が便利すぎる。
錬金術の道具=錬金釜というイメージになり、それがアイテムや設備として一般的になったのは何時頃からなんだろうね。ゲームでは結構早い段階で出ていた気がするのだけど。

ネタではなくアトリエシリーズによって錬金術の適用範囲が随分と雑に拡大したと思われる
食物どころか家具まで錬金できるし、あそこまでいくと「正しい錬金術はそうじゃない」というツッコミする方が野暮になる

「賢者の石」「ホムンクルス」「パラケルスス」といった錬金術関連のネタ自体は古くからアニメやマンガで使われているけど錬金術の調合がテーマ、作中の重要なシステムになってはいなかったからな(探せば出てくるんだろうけど、人気になって広まった昔の作品の中にあるのを私は知らない)

アトリエシリーズのアレはもう錬金術ではなく錬金術スタイルのアイテム召喚儀式だ!

現在の二次元の錬金術は異世界ファンタジーにおけるある種のドラえもん的な存在だ
更に人体錬成とかダークにやれる要素もあるし、本当に好きな方向にアレンジできる

「グランブルーファンタジー」の錬金術師は戦闘系だけど人体錬成もする、性転換してロリになった元おっさんキャラでCV丹下桜というのは本当に凄いことを考えたと思う

確かグラブルのカリオストロはドラえもんとコラボイベントで共演してたっけ……

賢者の石が万能の触媒的な扱いで、そこから何でもで作れる何でもできるという発想になったのだろうか。
アトリエシリーズでは人工太陽とか並行世界移動、時間移動アイテムなんてのも錬金術で作ってしまうし、今更空飛ぶ箒を作っても驚くとかツッコミ入れたくなることは無くなってしまった。

アトリエシリーズでは賢者の石でカレーだって作る

そう言えば二次元の錬金術は食い物関係も多いな
日本産異世界では食糧事情だけでなく食事レベルの改善が異世界で評価されるうえでとても重要な要素になっている模様

近年何かと話題になっている「ライザ」以前だと「エスカ&ロジー」がアニメ化されているが、当時は錬金術の材料を丁寧に切って放り込むから錬金術というより料理みたいだとか言われていたんだよね。
それに対して今の「ライザ」はゲーム的な表現で材料を扱っているようだけど、それがこの10年程の間に二次元における錬金術のイメージや扱われ方が変化した結果とも言えそうだ。

「エスカ&ロジー」は包丁で刻んでいたっけ
他にも乳鉢とか使うなどまだ錬金術と化学的操作を放棄してはいなかった。結局は釜で煮てアップルパイとかになっていたけどね!

今の時代、完全初見でネタが通じない視聴者は想定しないだろうしゲーム的な錬金釜をアニメでそのままやってしまうのもアリなのかな

二次元における錬金術の変化としては、錬金術の制作現場のビジュアルが容易に想像できるようになったことに加えてヒロインが錬金術を担当するのに違和感が無くなったのが非常に強い
昔の童話のような魔女のババアがやるものではなくなった

そう言えばあれも一種の錬金術か?
でも昔は魔女の薬と錬金術は別カテゴリだったような……錬金術ってその名の通り金を作るのがメインテーマで化学的なものはあくまで副産物なわけだし……うーむ

昔の童話で思い付いたが、錬金術が「綺麗な場所」、少なくとも怪しげで不潔な場所でやる作業のイメージが消えていったのもプラスになってそうだね

二次元の錬金術に学校の授業、設備的な印象が付属されるようになったのは昔との大きな違いではないかと
化学の前身というポジションは昔からあるけど、今は怪しいイメージよりもファンタジー的で開放的なイメージがある



とまぁ、こんな感じで。
現在の中国オタク界隈における見方がイロイロと出ていました。

ちなみにこのネタを教えてくれた方からは
「中国のオタクに錬金術ネタが広まったきっかけはやはり『鋼の錬金術師』だと思います。アトリエシリーズの影響はそれと比べるとかなり落ちると思います。しかしアトリエシリーズはPC版が出ている作品もあるので、オタクの活動が活発な場所とは違う所で人気になっているのを見ることもあります」
などといった話もありました。

そう言えば私が留学していた中国の大学でも、新入生が入る時期の各学部のアピールで化学系の看板にマリーのアトリエのキャラが描かれていたこともありましたね。

とりあえず、こんな所で。
例によってツッコミ&情報提供お待ちしております。

中国オタク「昔よりも社畜ネタが理解できる、感情移入できるようになってしまった」「二次元では社畜でなければ異世界転移は難しいのだろうか?」

中国オタク界隈、或いは中国のネットに広まった日本語由来の言葉というのは昔からイロイロとありますが、近頃の中国オタク界隈を巡回していて何かと目に付くようになっている言葉の一つに「社畜」があります。

ありがたいことに中国におけるこの「社畜」という言葉の扱いについての質問をいただいたり、関連する話をイロイロと教えていただいております。
また教えていただいた話の中に5年程前の記事
中国オタク「日本のネット小説系作品の主人公には元社畜、ヒドイ待遇の社会人が多い気がするが、日本社会的に需要があるパターンなのだろうか?」
と似たような話題で違った反応が出ている話などもあっので今回はそれについてを。

そんな訳で以下に中国のソッチ系のサイトで行われていた
「二次元で異世界転移するのは社畜が多い」
などといったことに関するやり取りを、例によって私のイイカゲンな訳で紹介させていただきます。


二次元では社畜でなければ異世界転移は難しいのだろうか?
自分の見ている作品が少ない、偏っているのだとは思うけど、自分の中ではいつのまにか異世界転生するのは社畜ばかりな印象が形成されている。

あれはたぶん社畜キャラの需要がある、日本の読者がそういう人達ということなのでは。

考えてみれば私も日本のネット小説の読者層についてはよく知らない
こっちのネット小説はPCだけでなく携帯で見る暇つぶしコンテンツとして運転手や軍人といった辺りからの需要も高く、娯楽性に特化して発展していったわけだが日本のネット小説の背景と違うというのは何となく分かる

日本のラノベは学生やオフィスで仕事する人間がメインの読者層で、工事現場にいるようなブルーカラーは読まないんだろ
それが一番重要なわけではないけど、主人公設定と読者層の相性は人気のために考慮しなければならない部分だろう

もちろん探せばブルーカラー主人公が出て来るはずだけど、ブルーカラー層はアニメやマンガを見る余裕がないから読者層的に主人公にしても人気が出にくいから相対的に少なくなるのは避けられない

現代の環境だと休み時間にスマホでソシャゲ遊んでいるブルーカラーは珍しくないというか、むしろ社畜の方がアニメ見る余裕もゲームをしっかり遊ぶ時間も無くなっている気がするのだけど……

日本のネット小説は主にネット上の同人コミュニティからの流れで発展していったと聞くし、現代でもそのままオフィスで働く社畜的なポジションの人間が読者として想定されているのでは

PCで仕事しているのと同じ環境で読めて、そこから一時の妄想による現実逃避も可能と……なんとなく分かる

オフィスで働く悲惨な社畜が異世界転生するなら感情移入できるけど、土方で苦しんでいる人間が異世界転生しても感情移入できない、むしろ気に入らないということになるからだろ

日本における「社畜」の適用範囲は中国のようにITばかりじゃないし、現場仕事も多いからそれはどうなんだろう?

職業については分からないけど、近年のラノベで学生主人公が減っていることに関してはメインの客層が若くなくなっていることが理由だという分析は見たことがある。
まぁ日本のラノベは転生して若くなった後にまた異世界で魔法学校や貴族学校的な何かに行きたがるんだけどね。

オフィスでキーボード叩いている社畜は社交恐怖症気味、人付き合いが苦手な性格にして共感させられるし、一つのことに集中して作業できるので異世界で現代社会知識チートをする作業に関しても説得力が出るので使いやすいんだよ。

社交恐怖症なら「無職転生」のように引きこもりを出せばいいのでは?

あまり極端だと今度は普通の読者がひいちゃうから……
あと肉体労働者は異世界に行った際に適応力高そうだし、そういう存在よりもオフィスで働くひ弱な社畜にチート与えた方がメリハリが効いて良いというのもあるはず
言ってみれば自然なレベルで演出できるギャップの有利さ?

日本のネット小説は最初をテンプレで省略する傾向があるけど、さすがに主人公の背景設定はそれなりに考えている
社畜というのも現在の日本の環境で何かと有利な設定ということなのでは

異世界転生と言う非現実的な要素を扱うのだから、現実感を出せる所では現実感を出す必要があるのだよ

社畜じゃない主人公が異世界転生する作品も書かれているんだろうけど、人気になるのが難しくなるのでアニメやマンガまで行く作品は少ない、こちらの印象に残らなくなっているのではないかと
ネット上を探せばあるんだろうけど、それが人気になるかは別問題だ

日本のラノベでアニメまでいかないくらいの作品には学生が転移するのがまだ少なくないんだけどね
学生の場合はクラス単位での転移や、転移先で世界を救った後に戻って来るみたいな展開になる

日本のラノベには「トラックにはねられて死んで異世界転移というのがテンプレ」と言うネタがあるが、その被害者として仕事に疲れた社畜というのがイメージしやすい、シチュエーションとして書きやすいのは分かる

ウチの国だとIT業界から転落してフードデリバリーやっていて事故るのが理解しやすそうだな!
(訳注:中国ではIT業界の人、プログラマーなどがフードデリバリーに転職するというのが何かとネタにされているそうです)

テンプレ使い過ぎの量産型もダメだが、異世界で俺TUEEEEEするのが目的だからあまり変な背景設定があってもダメなんだよ
私はこっちのネット小説で新型コロナで死亡からの転生作品読んだことがあるが、当時の空気ではさすがに気楽に読むことはできなかったよ

あまりアレな死に方というのも読者がついてこなくなる
例えばたまにニュースになるような工場の機械に巻き込まれて死亡みたいなのもきつい
ネタ扱いされるけど、トラックにはねられてというのは想像しやすくてあまり凄惨なイメージにもならない便利なテンプレなのは確かだ

日本だと工事現場の事故は「現場猫」というネタになってしまうから……!

昔は美しい思い出のある学生時代が癒しになっていたんだろうけど社畜が増えた現代では異世界という理想郷にチート付きで逃避したくなるんだよ。そして学生は現代社会、普通の日常に戻りたいが社畜はそのまま異世界に残りたいので行動原理とストーリー展開も変わって来る。
ウチの国のネット小説も、仮に今の時代にテンプレが構築されたなら社畜ネタがかなり混じりそうだ

しかし社畜的な部分は別として、転生する職業にも偏りがあると思う。社畜が多いIT系は別として、研究者やスポーツ系(学生時代の活動含む)警察、医者などは見た記憶がある。
意外に無いのが料理人やレストランの店員とかだ。日本の作品は異世界にやたらと日本の食事や調味料を広めたがるが、主人公には趣味として料理の記憶があるくらいで本職は珍しい気がする。

言われてみれば知識はある、趣味で料理やスイーツ作っているくらいのレベルばかりだよね。再現は現地の料理人任せ。

料理人は「異世界食堂」のようなケースもあるし、店舗や料理の材料の仕入れごとチート能力で備えている料理人というのはあったかな?
あとネット小説ではないが日本の戦国時代に転移する「信長のシェフ」という作品もあるし、探せばその分野のプロフェッショナルの転移というのは出て来るね。しかし料理人は社畜のポジションにはならないので異世界に行く主人公としては特殊な部類になるのだろう。

社畜は基本クラスが社畜、サブスキルとして趣味を持たせて現地のチート的な活躍を補助するといったバランスになる。あくまで俺TUEEEEがメインの目的で料理はちやほやされるためのツールだから、あまり専門的なものは必要ない。

うーむ……実は私は社畜主人公の増加に関して何となく「日本ではIT業界で働く人間が多いのだろうか」と思っていたが、個々の討論を見てネット小説の背景やラノベの存在など基本的な事情が中日でかなり違うようだし、単純にそれだけが理由ではないのも分かってきた
あと「社畜」という概念の汎用性の高さから、仕事の内容はともかく仕事で疲弊する、別の場所に逃げる選択も困難な状態のキャラに対する理解、感情移入自体は容易だし主人公の設定としても使いやすいのはよく分かる

日本社会が元々社畜が多い、社畜にならざるを得なかった人間が多いという事情もあるかと
日本企業は元々転職が難しいのに加えてバブル崩壊以降の就職難から労働条件が悪くても働き続ける人間が多いので社畜が増えたし、転移転生する人間の職業としても違和感ないのだろう

社畜は一応社会人としての能力は持っているが、現代社会に未練が無いというのも動かしやすくて良いのだろうね
そしてウチの国でも社畜は増えているからその手の異世界ネタ作品が何かと引っかかりやすくなってきている

確かに。俺は昔よりも社畜ネタが理解できる、感情移入できるようになってしまったな。

今は仕事をしていると社畜主人公の異世界転生に需要があるのを理解できてしまうからね

何となく言いたいことは分かる
私も今ではソシャゲの日課すら厳しくて通勤時間にツール使って終わらせるようになってしまった

今は社畜になって転生にちょっとだけ期待するわけか……いや、今の就職状況だと社畜になれるかどうかも……


とまぁ、こんな感じで。
5年前の記事をまとめた時とは社畜に関する認識や共感などが結構変わっているようにも感じられました。

ちなみに今回のネタに関連する中国の社畜事情に関して教えてくれた方によると、「社畜」は中国にアニメやマンガ経由で入った言葉ではあるようですが、中国の社会環境の変化もあってか2018年〜2019年頃にかけて中国のネット流行語になり一般方面にもかなり広まりながら定着しているとのことでした。

また社畜という言葉が広まって定着していった時期の中国国内では、景気の減速と国内の各業界のビジネスモデルがいよいよ崩れていく時期だったこともあり、中国の若者からはそれ以前の上昇志向や独立志向が薄れ、残り少ない椅子を巡る苛烈な競争を諦める若者も増えていった模様です。

そして就職に関しても公務員や国営企業が人気となり、就職できなければ派遣やフードデリバリーに流れるようになったということで、更にその後は新型コロナや米中関係の悪化の影響もあり中国の若い労働者にとって社畜的な志向がどんどん強まっているのだとか。
(こういった変化によって中国では昔と比べて若者の愛想がよくなり丁寧で優しい人も増えているそうですが……)

そんな訳で中国オタク界隈でも日本の作品に出てくる社畜ネタや社畜的な背景のあるキャラの受け止め方は一昔前とはかなり違ってきているようです。


とりあえず、こんな所で。
例によってツッコミ&情報提供お待ちしております。

中国オタク「劇場版ガンダムSEED FREEDOMの上映日時が確定だ!」「ラクスの唇の描写が気になる。人妻化?」

ありがたいことに
「劇場版ガンダムSEEDの中国の反応はどうなのか?」
という質問やそれに関するネタのタレコミをいただいておりますので今回はそれについてを。

「ガンダムSEED」は中国本土で最も人気のあるガンダムということもあり、中国オタク界隈では古参のファンを中心に「機動戦士ガンダムSEED FREEDOM」に関してかなり注目が集まっているようで、先日公開されたPVについても何かと話題になっているとのことです。

映画『機動戦士ガンダムSEED FREEDOM』2024年1月26日に公開決定。シリーズ最新作、完全新作ストーリー【追記あり】ファミ通.com)

そんな訳で以下に中国のソッチ系のサイトで行われていた
「劇場版ガンダムSEED」
に関するやり取りを、例によって私のイイカゲンな訳で紹介させていただきます。


「劇場版ガンダムSEED FREEDOM」の上映日時が来年1月に確定だ!
2024年1月26日。ついに具体的なついに上映スケジュールの情報が出たしPVも出たぞ。

ようやくだな
しかし上海にフリーダムが舞い降りてからもう2年以上経ったのか……

私はとても嬉しい。
正直に言えば劇場版の企画を忘れそうになる時もあったし、どうせ消えるのだろうと疑っていた所もあった。

結局どういう話にするのか、何と戦うのか
PVではあの鯨の化石出てたけどついに伏線回収するのだろうか?

EV-01か。キラが砂漠の虎と初めて出会ったときだったか?背景としては使われていたがどうなんだろうな。

また「00」の劇場版みたいなことやるのか?と思ってしまうな。外に敵を作るのも一つの手ではあるが……

現時点で分かっているのはキラが主人公でラクスがヒロインらしいということくらい?
PVでは「運命」と「自由」とある、つまりまたシン・アスカがひどいあつかいになったりして……

俺はキラが主人公ではなく「NT」のバナージみたいなポジションになるのではないかと少し不安だった
上海のフリーダム建造を含む一連のプロジェクト名が「GUNDAM SEED PROJECT ignited」だからシンがメインになるのでは?という予想もあったしね

俺もキラが主人公で嬉しいがシンの扱いがどうなるのかもちょっと気になる。昔ほど嫌いなキャラではなくなっているのでね。
果たして協力するのか敵対するのか……

公式の作品の扱いだとキラとシンの仲は別に悪くはないんだよ。仲が微妙なのはアスランとシンの方なので予想しにくいのはアスラン関係だ。本編でも強いけど本当にどこに行きたいのか分からんキャラだったから……

PV見たがラクスの唇の描写が気になる。人妻化?

キャラデザというか最近の平井顔のキャラってどうなってたっけ?
まさか人妻キャラの強調だったり?

平井久司のキャラでは熟女や人妻キャラにああいう唇の描き方をすることはあった。しかしラクスにその描き方をするのは俺も完全に予想外だ……

あの唇だとラクスが30超えたキャラに見えてくる
キラやラクスと同年代の頃に見始めて俺も既に30どころか40も見えてくる歳になってしまったが、物語の中のキャラの容姿はあまり歳をとって欲しく無かったな

劇中だとまだラクスはそんな歳じゃないよね?

劇場版はC.E.75だからDESTINYの二年後だし20歳?作中ではそこまで時間は経っていないはず。
ただMS開発的に2年はわりと大きいので個人的にはキャラよりメカデザインの発表が待ち遠しい。

ラクスは4年でJKから貫禄のある熟女になってしまった
まさかこんな所で精神的な大ダメージを喰らうことになるとは

俺の心の女神はもういないのか?
あの唇じゃ妖怪みたいで……これじゃ本当に「拉妖」だ!
(訳注:「ラクス・クライン」の中国語表記は「拉克絲・克萊因」になっています。近年の中国オタク界隈ではラクスのある種の怪物的なキャラと合わせて「拉妖」という少々ネガティブな意味のこもったネタ呼称が広まっているとのことです)

確かにこれでは本当になってしまった「拉妖」だ
唇だけでこんなに印象変わるものなんだね

あの唇がマリューだったら皆普通に受け入れていたと思うがラクスだからな……

ポスターの方は問題無いし劇場版でラクスをどの方向に寄せるのか分からんな
PV見たら中の人が同じな殺生院の方に行くのかとも考えてしまったが

そもそもの疑問なんだがガンダムSEEDの絵柄って今の新規視聴者は受け入れられるのだろうか?
今ではSEEDも十数年前の作品なわけで明らかに絵柄が古い。そして昔の自分は初代ガンダムを絵柄が古いと受け入れられなかったわけで……

日本でどうなのかは知らないが、ウチの国だと新作PVの絵柄はラクスの唇以外は問題無く受け入れられている感じだね。
でも新人がどれだけいるかは不明。

「SEED」レベルの作品なら新人気にしないで良いんじゃないか?旧来のファンだけで十分採算が取れるだろう。

この劇場版は新人向けじゃないよ。
ガンダムの劇場版で新人向けをやるならTV版の総集編になる。そしてSEEDでそれに相当するHD版も出ているわけだしね。
しかしラクスのあの唇だけは何とかならないものか……HD版のような描き方にして欲しかった。

これは純粋な疑問なんだけど田中理恵ってまだラクスの声出せるの?
最近は「声優は歳を取ったら昔の声は出せなくなる」という話をよく見るし……

ゲームとかでSEEDのキャラは定期的に出ているから問題無いと思うぞ
昔の作品のキャラが現代に出てきた際にたまにある中の人が昔の声が出ないとか声を忘れたみたいなことにはならないはず

昔の声が出せなくなる声優もいれば、古谷徹や古川登志夫のように初代からずっと出演し続けているのに違和感のない声優もいるからそんなに心配しないでいいかと

さすがに完全に同じではないだろうけど田中理恵なら違和感が出るような違いはない
むしろファンも最近の演技の方に慣れているからTV版の方の演技に寄せたら違和感が出るかもしれない

うーむ……PV見た印象では自分は楽しめるだろうけど人に薦められるかは怪しそうに思えてきた
作品の動きが全く無い時期が続いていた頃を思えばマシなので国内上映や公式ストリーム配信があればそれを見に行くのは間違いないが

まぁガンダムの劇場版って新作よりも切り貼りした総集編みたいなのが多いからね
個人的には「Z」劇場版みたいにならなければいいくらいかな

ところでSEED劇場版は中国国内も日本と同時上映できたりしないだろうか?
来年の1月24日はこっちだと春節のちょっと前くらいだから映画館からすれば春節大作が来る前で品薄の時期だ。固定のファン層がいるSEEDのような作品にとってはかなり良いタイミングだと思うのだけど。

現在の状況だと同時上映は審査手続きが難し過ぎる。あったとしてもストリーム配信だろう。
それにしたって最近だと「シン・エヴァ」が直前になって配信中止でその後は音沙汰無しだ……

忘れられがちだが「SEED」って本編の内容や表現はウチの国の規制基準に引っかかりまくる作品だ。当時は海賊版だから何とかなっただけだぞ?国内では審査に通るかという問題がまず出てくる。

まぁテロリストが主人公の「閃光のハサウェイ」がイベント上映ではあるが何とかなった。希望は捨てないで気長に待とう。
最近は日本映画は審査通りやすいようだし。

同時上映は無理だろうけど国内上映の可能性はあると思う
バンダイ側も中国で一番人気が高いのはSEEDだと把握しているし、実際中国国内向けではSEED関連の展開が多い

私にとってSEEDは青春の作品だった。SEEDの劇場版が終わったら、私の青春が終わったと改めて実感してしまいそうな気がする。今は待ち遠しさに何かが混じった複雑な気分だ。



とまぁ、こんな感じで。
映画が楽しみという声がイロイロと出ていましたが、ラクス・クラインの唇の描写が受け入れ難いという声もかなり多いようでした。

ちなみに今回の件に関する話を教えてくれた方からは
「今の中国のオタクはラクス・クラインをネタキャラ扱いすることが多いです。しかしそれと同時に心の中では女神扱いしている人も少なくないと思います。男のオタクは昔好きになったヒロインを忘れられないので……」
などといった話もありました。
「ガンダムSEED」に関しては中国独自の反応も出てきそうなので引き続き追いかけて見ようかと思います。

とりあえず、こんな所で。
例によってツッコミ&情報提供お待ちしております。

中国オタク「日本のオタクはこういうのが好き、みたいな属性の組み合わせってある?テンプレ的な組み合わせで」

ありがたいことにネタのタレコミをいただきましたので今回はそれについてを。

中国オタク界隈で何かと盛り上がる話題の一つが「人気」に関するものだそうですが、中国での人気だけでなく日本での人気やその傾向に関しても注目している人は多いそうで日本の人気事情に関する討論が行われたりもしているのだとか。

中国のソッチ系のサイトではそんな話題の一つとして
「日本のオタクの『こういうのが好き』な属性は?」
などといったことに関するやり取りが行われていましたので、以下に例によって私のイイカゲンな訳で紹介させていただきます。


日本のオタクはこういうのが好き、みたいな属性の組み合わせってある?テンプレ的な組み合わせで。ウチの国で言えば白髪に赤い瞳のような。

その時その時の流行はあるけど分かりやすい好みの傾向となると……うーむ

今人気なのは、みたいなネタはランキング調べれば何となくな分かるが傾向としての「日本のオタクの好み」となるとテンプレのイメージみたいなのは無いかも

なんだかんだで日本は二次元の流行の発信地だし、あいつらキャラデザにそこまでこだわらないからなあ

ウチの国だと白髪に赤い瞳、それから美形だったら大体外さないし、欧米だとケモナーかロリコンみたいなイメージあるけど日本に関しては各ジャンル、属性が確立されてコンテンツの供給量も一定以上なので特に強いというのが見えて来ない

「こういうのが好き」というネタとはちょっと違うかもしれないが二次元系のイラストを見ているとやはり和服、浴衣に関しては特に強い思い入れを感じるね

ウチの国の「白髪に赤い瞳が好き」に対応するのだと黒髪のストレートロングじゃないか?
日本の二次元作品における伝統的な人気属性。

私も長い黒髪だと思う。個人的な印象だが日本の創作フォーラムの作品でも長い黒髪のキャラの割合はかなり高い。

でも髪を染めるギャル系の人気も高いし、日本の二次元では「オタクに優しいギャル」なんてネタが成立にしている。「その着せ替え人形は恋をする」のようなシーズン覇権級の作品も出ている。

あえて言うなら髪は長い方が良いとか?でもショートカットでも人気のキャラはいるんだよね……例えば一時代を築いた綾波レイのように。

金髪キャラに弱い……気がする
作品のジャンルを問わず女性キャラも男性キャラも金髪は昔から強い

金髪ツインテールは定番の一つだが、現代の日本における人気はどうなんだろう

全体的に見れば金髪ツインテールよりも金髪のお嬢様の方が日本のオタクには刺さる気がする。

この問題、もし自分がオタクになったばかりの頃だったら「ツンデレ」と答えただろう。でも今ではツンデレキャラは目立たないし、日本人の好みではなく流行の一種だったんだろうな……

ツンデレは安定した人気として定着した感もあるよ
ヒロイン的な女性キャラでツンデレを前面に出すキャラは減ったけど、相手や自分の性別関係無く友人キャラやライバルキャラがツンデレ属性を持っている、それが作中で言及されることは少なくない
だから「日本のオタク」という範囲だと厳しいが「日本でもまだツンデレは人気がある」くらいなら成立するのではないかと

黒髪を挙げる人が多いけど俺はそれに疑問を感じる。日本人もこっちと同じかそれ以上に白髪好きが多い。例えば「アズールレーン」の日本版サービスでは人気投票上位のキャラの白髪率は明らかに日本の方が高い。

ソシャゲの投票はキャラ属性に関する人気のデータとして参照するには弱い。ウチの国を見てもキャラの強さ、直近のイベントの影響などデザイン以外の部分がかなり強く出ているわけだし。あとアズールレーンの人気投票はデザインもだけど日本の軍艦だからというのも大きいんじゃないの?

こういったオタク向けの属性ネタに関しては「冴えない彼女の育てかた」のヒロインが参考になる。出てくるヒロインはどれもいわゆる「典型的」な組み合わせだ。
しかしどのキャラも現在の環境で考えると突出した人気が出る属性では無いのが難しい。

金髪はむしろ男性キャラの方に需要が高いように思う
例えばライトな層向けであれば「ドラゴンボール」のスーパーサイヤ人やナルト、オタク向け要素が強い作品でも「Fate」のギルガメッシュのような圧倒的な人気キャラは金髪だ

それは日本の白黒マンガだと伝統的にモブ(或いは一般系キャラ)の髪は黒、特別なキャラの髪は白にしていて、それがカラー絵やアニメで黄色(金髪)を優先的に割り振られていたことの影響もあるのでは?
白黒マンガの表現の関係上、日本の二次元では白髪と金髪は混同される場面も少なくないし、私は日本のオタクの好みとして金髪キャラが多いのか確信が持てない。「Fate」でも赤アーチャーの髪は白だし。

これは大和撫子で良いのでは。「大和撫子」という概念を表す言葉が昔からあるくらいだし。

それはウチの国で結婚したい理想の一つじゃないか?二次元だと大和撫子のキャラは人気はそんなに出ないぞ……

大和撫子系は一定の需要は常にあるようだけど1位になるような属性ではないな
上で出ている和服キャラもそのカテゴリに近い気がする

シチュエーションの傾向としては日本のオタクは受け身、女の子を追いかけるのではなく女の子に追いかけられるのを好む所がある
これは近年の俺TUEEEEE系ラノベの主人公にも見て取れるから「日本のオタクが好む」と言えなくもない

俺は女キャラの萌えは分からないが日本のオタクが好むネタとしてはロボ系のお約束パターンがよくあると感じている。特にロボの非現実的な武器やその全部乗せみたいなのが大好きといった話はちょくちょく見かける

あー……重装備にした最終決戦仕様とか好きだよな
ユニコーンやV2でもそれやっていたし、SEEDでもHD版でわざわざ新規作画のマルチプルアサルトストライカー装備のストライク出していた

その意見に同意する。ガンダムは初代からパーフェクトガンダムという改造版が存在するし、範囲については分からないけど日本のオタクのロボの好みとしては間違いなく存在すると思われる

装備で思い出したがスク水に対する偏愛のようなものは感じる

そういうノリで良いなら……個人的な偏見だが日本人のオタクに「旗袍(チャイナドレス)好きでしょ?」と聞いたら肯定の意見が多そうだと思っている……!

あえて言うならセーラー服では
現実では減っているらしいが、二次元では相変わらず定番イメージとして使われている

和服単体よりも和服とうなじの露出を組み合わせた方が日本のオタクに対しては特効になるかと

和服のうなじは日本のオタクが大好きというより、日本人にしかわからないフェチなのでは

うなじか……言われてみればそうかもしれない
日本人は和服じゃなくてもポニーテールとうなじの組み合わせに強烈なフェチを感じている節はある……

日本人にとっての「こういうのが好き」というのは、長い黒髪と白いワンピースに麦わら帽子だろう
これに日本の夏の田舎の風景が組み合わされば特に強いと思われる



とまぁ、こんな感じで
現在の中国オタク界隈における印象も含めてイロイロな話が出ていました。

ちなみにこのネタを教えてくれた方からは
「中国のオタクの間では昔からオタクの三種の神器、スク水ブルマセーラー服はよく知られていますが、スク水とセーラー服と比べてブルマに関しては人気もオタク属性としての知名度も低いです。これはセーラー服が『水手服』、スク水が『死庫水』(訳注:スク水の音訳だそうです)という言葉で広まっているのにブルマに関してはすぐに出てくる言葉が無いということからも明らかです」
などといった話もありました。

そう言えばスク水ブルマセーラー服に関しては私が中国で00年代半ばに初めて出会った本格的な中国オタクの面々も語っていましたし、オタク的な概念と扱われ方に関してかなり早い段階で広まっていたのかもしれませんね。

とりあえず、こんな所で。
例によってツッコミ&情報提供お待ちしております。

中国オタク「昔流行って消えたジャンルがあるけど、実は別の形で生き残っていることもあると思う」

今年の夏もいよいよ暑くなってきましたが、暑さに体が慣れていないのか現在ちょっとバテ気味です……
それはさておき、ありがたいことに手頃なネタのタレコミをいただきましたので今回はそれについてを。

中国オタク界隈では日本以上に現在の流行の最先端を追いかけようという傾向があり、日本よりも「何々が流行っている」「何々はもう廃れた」といった話が出てくるそうです。またそれに伴って流行の変化に関する分析や討論が盛り上がったりもしているのだとか。

そんな訳で以下に中国のソッチ系のサイトで行われていた
「昔流行って消えたジャンル、別の形で生き残っているジャンル」
といったことなどに関するやり取りを、例によって私のイイカゲンな訳で紹介させていただきます。


昔流行って消えたジャンルがあるけど、実は別の形で生き残っていることもあると思う。
そういう消えた流行、流行は消えたけど別生き残っているジャンルについて語ってみたい。例えばツンデレはかつての勢いは消えたがヒロインの属性としては消えたわけではないといったように。

ふーむ、そっちの方向で考えるならツンデレはまだ生き残っていてヤンデレは見なくなったみたいな感じか?

そうそう。消えた或いは生き残っているということについては大体の印象で構わない

それならロボ系作品かな……需要はあるけど昔のようにオタクの基礎知識というレベルではなくなった

スーパーロボットは見なくなったが、スーパーロボットネタは定番化しているしロボオタクみたいなキャラも定期的に出てくるので流行りは過ぎたのは間違いないが消えたという実感は無いな

ロボに関しては中国国内で若い世代から認識されなくなっているのが「消えた」という実感につながっているのかもしれない。
極端な言い方をすれば昔はオタクの入門作にして基礎知識、今ではおっさんしか知らないネタだ。

アイドル系作品はピークを過ぎて消えだしているのでは?

アイドル系アニメって別に流行ったことないだろう。アイドル厨どもの声と購買力が大きいから目立っただけだ。

いや、普通にシーズン内のアニメの3〜4割がアイドル要素を組み込んでいる或いはアイドル系キャラがいるみたいな事態になっていたこともあるし流行っていた時期があるのは間違いない。真っ当なアイドル系ではなく「ウマ娘」や「ゾンビランドサガ」のような変則的な作品が人気になっていたわけだしな。それにゲーム、特にシャゲではアイドルがテーマとして流行っていた時期はあった。

アイドル系作品は形を変えて存在し続けている方だと思う。俺達が認識している流行以前からそんざいしたネタだし、近頃では「推しの子」があるわけで

「推しの子」も変則的な組み合わせによって大爆発したアイドル系作品と言えるのは確かだ。何が当たるかは本当に予想できないな……

「推しの子」もよく考えたら昔からある話なんだよね。「金田一少年」とかを見ても分かるように、アイドルがドロドロで凄惨な事件に巻き込まれるのは日本のミステリでは定番だ。
「推しの子」はそのタイプの話を現代で人気になるように強調して煽ったとも言える。まぁウチの国では余計な所まで引っかかって面倒なことになったが……

テロリスト的なキャラを単純にカッコ良く描写するのは本当に減ったな
ルルーシュみたいに悪の主人公的に描くのはまだあるけど

「0083」のガトーみたいなキャラは現代だともう無理だろうな……ガトーはガンダム界隈での扱いもどんどん微妙になっている

学園ラブコメ、そしてハーレム系
当時はバカにしていたが、ここまで見かけなくなるとちょっと寂しい……

ハーレムは減ったね。女の子たくさん出すなら男を混ぜないで百合にするようになった。

美少女キャラに関してはハーレムで各属性を大量に出すよりも細分化された属性ごとに作品を出すようになっていった気がする

「美少女動物園」と皮肉られるようなのはアイドル系、百合系で増えていたんだがアイドルがメインの作品が減ったのがそのまま減少につながっているように感じる

今の男性向けアニメやマンガではヒロインを複数出すにしてもキャラを掘り下げられるように数を制限している、或いはストーリーと主人公キャラの活躍のためにメインヒロインを固定にする
キャラを動物園的に際限なく出すのはソシャゲの方でこっちはガチャのために常時新キャラ(新衣装)の需要があるのでユーザーの認識次第だけどある種のハーレム系が成立している

私がオタクになったばかりの頃はオタク向けアニメにはラノベ原作が多かったけど、その後オリジナルアニメやマンガ原作アニメが増えていった。そしてオリジナルアニメが減って、相変わらずラノベ原作は少なくない……

ラノベ原作アニメは一時期のような雑な量産は無くなった感もあるね。
ただラノベ原作アニメの粗製乱造が減って質が安定するのは良いことだと思うが、個人的には昔の雑なアニメとたまにある当たり作品というのも嫌いではなかった。

今のラノベ原作アニメは異世界ネタの流行に乗っているのでは?
もっとも異世界ネタはジャンル内でさらに細分化するから流行という意味では昔ほど分かりやすくないのも確かだ

「けいおん!」のような萌えを強調する日常系アニメが消えたように感じるけど、日常系は百合の方向に吸収されていったのだろうか……

「進撃の巨人」や「東京喰種」のような荒廃した世界と血腥いバイオレンスと食人みたいな作品はもう厳しいのかな。

あの手の作品は最初こそ観客の注目を集めるが観客の期待通りに話が進むことはないし終わり方にもガッカリすることが多いのを皆分かってしまったのも厳しい。

「鬼滅の刃」が大人気になっているから血腥い表現のある作品はまだ現役だ。見せ方として単純に悪趣味なのは消えていくとは思うけどね。

メディア、プラットフォーム側の規制が世界的に厳しくなっているからお色気サービスシーンが消えかけています……

お色気シーン消えたよね。和尚枠みたいな最初からエロアニメとして作る作品は増えたが。
そして昔はお色気シーン扱いもされなかったシーンがこっちの配信では蓄積された熟練の技術で修正される!

ダークな魔法少女の流行は過ぎたように思う
しかし「魔法少女=過酷で危険で見返りが得られるかは不明な職業」という負のイメージを二次元界に刻み込んだ結果の影響はそこかしこで見て取れる

ダーク魔法少女がテーマの作品はなんか見なくなったけど、魔法少女とは戦わなければ生き残れないものというイメージはきっちり残って色んな作品に出ている
魔法少女系キャラが出たら大体は戦闘系、更に背後に黒い物があったりする

ゴスロリは流行が過ぎ去った気がする……

ゴスロリは時崎狂三がいたと思ったが、あれもかなり前だしゴスロリが通常衣装のキャラは減ったね。別衣装バージョンでの出番はまだあるけど。
ゲームで動かしにくいというのもあるのかなー

ゲームで思い出したが極端に低身長或いは巨大なキャラをあまり見なくなった
3Dモデルやアイテムの使いまわしの関係上、体系のバランスはどうしても一定の範囲内になってしまう

中国人キャラ、それから中国人留学生キャラが減ったと言うか見なくなった。昔の作品では結構目に付いたのだが。

外国人キャラはその国の外国のイメージが影響するから仕方がない。こっちでも政治的な風向き次第で外国人キャラや外国人の役者の数が増減しているわけで。
二次元では中国人が減ってロシア人が増えて、その後またロシア人が減っているという話もある

まだ出てないのだと特殊能力バトル、特に学園要素が組み込まれているタイプの作品!

その意見には同意したくなる。個人的にはそういう特殊能力バトル系作品でおっさんが主人公の作品を見なくなったのが予想外な流れだ。私はオタクの高齢化に伴っておっさん主人公が増えるものだと予想していた。

学園モノは異世界でも学園やるからそこまで減った印象は無いが、学校イベントは減ったのがあるね
例えば学園祭なんかは異世界の学園ではほぼ見ない。運動会は競技バトルという方向で似たようなイベントは出てくるのだけど。

気になったんだけど学園特殊能力バトルの前って何が流行ってたの?私がオタクになる前なので当時の流行を知らないのに改めて気付いた。

学園特殊能力バトルの前だと二十世紀の80年代、90年代になるが当時の流行はSFだった。徐々にSF要素が一般作品にも広まっていったけどSF作品自体は減ってファンタジー系が台頭していった。

雑に言えばロボとか超能力とかSFかな?
「エヴァ」に代表されるような不安定な世界観の作品も多かった。当時はバブル崩壊後の日本社会の空気が影響した鬱展開、グロ展開も多かったようだ。

個人的な印象だが異世界系は2010年代後半から流行が始まって、それ以前は学園特殊能力系全盛、その前は文学的?鬱展開を含む学園モノが多かったように思う

異世界ネタは流行じゃなくて昔から定期的に爆発するジャンルだよ
「デジモンアドベンチャー」や「魔神英雄伝ワタル」、「天空戦記シュラト」のようなこっちでも大人気になる作品が昔からある。

今の異世界ネタは異世界転生が流行っているのと、世界観重視ではなく主人公が俺TUEEEEEする舞台として異世界を使っているのが特徴かな
昔の異世界系からの流れはあるが、昔の異世界作品とは明らかに違う所もある

流行は循環するものだよ。異世界もアイドルも伝奇も過去の二次元で大人気ジャンルになった後に時間が経ってからまた大人気になった。だからロボもきっとまた大人気ジャンルに……

それも間違いではないけど、昔の流行と今の流行は違う。
例えば伝奇ジャンルにしても昔の日本の伝奇はエログロ路線も濃かったが、近年の伝奇は型月的な要素が目立つ。しかしどちらも唐突にクトゥルフネタを出したがるなどの共通点はあるし、変化しつつも流行は繰り返しているといった所なのかもね。



とまぁ、こんな感じで。
中国オタク界隈で注目を集めてきた作品の傾向や流行の範囲といったものも何となく見えてくるような話がイロイロと出ていました。

ちなみにこのネタを教えてくれた方からは
「中国で人気、流行として認識されている作品やジャンルに関しては、当時の中国で人気だったこと以外に、流通や政治の関係でその時期の中国に入りやすかった作品だったという事情も存在します」

「昔の中国のテレビで日本のアニメが増えたのは当時の中国でテレビのコンテンツが不足していたことだけでなく、80年代末の某事件でアメリカのアニメを放映できなくなったことも影響しています。また近年の新海誠人気も、最初の「君の名は。」の爆発的な人気の背景には当時韓国系コンテンツが規制されて中国で娯楽コンテンツ不足が発生したという事情があります」

などといった話もありました。

流行に関しては見えているものや実感できるものが人それぞれですし、オタク界隈における流行り廃りの認識にも何かと個人差が出るのでしょうね。
ちなみに管理人は中国にいた90年代半ば〜00年代前半の日本のオタクの流行がいまいち把握できていません。日本に帰ってきたら急にメイドが大人気になっていて困惑したこともあります。
それもあってかメイド萌えの流れに乗れず、その後メイドカフェ経由などでメイド好きになった中国オタクの方々の方がよほどメイドに関して「分かっている」といったこともありましたね。

とりあえず、こんな所で。
例によってツッコミ&情報提供お待ちしております。

中国オタク「なぜアニメやマンガのボス敵は主人公の必殺技を受けて見せなければならないのだろうか?特に大ボス級は必殺技を避けない」

中国で正規配信されている日本の7月の新作アニメに関しては相変わらず配信開始時期が分からない、遅れ気味なようですが4月よりはマシになりそうという話も聞こえてきます。どうなるんでしょうかね……

それはさておき、ありがたいことにネタのタレコミをいただきましたので今回はそれについてを。
そんな訳で以下に中国のソッチ系のサイトで行われていた
「ボス敵は主人公の必殺技を避けずに受ける」
といったことなどに関するやり取りを、例によって私のイイカゲンな訳で紹介させていただきます。


なぜアニメやマンガのボス敵は主人公の必殺技を受けて見せなければならないのだろうか?特に大ボス級は必殺技を避けない。
そうする理由やそういう展開が増えた理由について皆の意見、解釈を聞きたい。雑に切り捨てる話でなければネタでもまじめな考察でも制作側の事情でも歓迎だ。

回避される、回避されそうになる展開もあるはずだけどあまり印象に残ってないよね
俺が思い出した回避された(最後は当たった)のは最初の元気玉くらい?

最初から必殺技はストーリー的に面白くないし、基本的には決着の技だからね。
それを回避する展開は作品的に困る。

必殺技は当たるように飛ぶし、そういうシチュエーションに出てくるボス敵は自分が耐えられる、跳ね返せるという自信があるからだろう

敵のボスキャラは基本的に自分の実力に自信があるから逃げる必要性を感じないんですよ

敵のボスの背後には守るべき人々の暮らしがあるんだ!
ネタで言っといてなんだけど敵根拠地に主人公が攻め込んでいる場合はこういうこともありそう。

まぁ一般的にイメージされるほど必殺技の回避は容易ではないし、当たると判断できなければ主人公も必殺技は撃たない

ストーリー展開で必殺技が当たる状況に持っていくものだし、或いは必殺技が命中上昇効果を持っていることも多い
例えばスーパーロボットに関してはわりと初期の頃から敵を動けなくする技と必殺攻撃技がセットになっている。コンバトラーVの超電磁タツマキからの超電磁スピンとか。「ライジンオー」もまず盾ビームで動きを止めてから必殺技になっていた。

「グレンラガン」でも敵を固定してからの攻撃だったな

こういうのは「なぜ必殺技の名前を叫ぶのか?」「なぜ最初から必殺技を出して終わりにしないのか?」というのと似たような話だろう。
そのシーンだけ切り取るとネタに思えるかもしれないが、作品全体を見ていると理由や設定があることも珍しくない。

必殺技は当たる状況、当たると確信できるから撃つものだから……
現実でもリソース食う技、高コストなカードは効果を発揮できると確信して出すわけだしね。

ストーリー的にもキャラの行動的にも溜めて発動する必殺技が回避されたらギャグになってしまう
逆に言えばコメディ要素が入っている作品なら回避されて不発みたいな展開は可能

主人公側は強敵から逃げられないけど、ボス側も必殺技から逃げられないようにロックされているのだよ!
それとは別に必殺技自体がホーミング機能付きなこともある。例えば元気玉は後付けで悪の心に対する自動追尾能力がついていたはず。

必殺技の性能が大体当たる追尾機能つきか回避できない広範囲、高速攻撃なこともある。
ゲームやっていると勘違いしがちだけど、ゲームはバランス調整のためにキャラ性能に制限がかかるし必殺技を含む高威力技はコストや命中率によるリスクを高くして調整されることも多い。
それに対してアニメやマンガでは演出やストーリーの都合によるバランス調整はあるけどキャラにもその技にも極端な差があることは珍しくないので「避けられない必殺技」があるのは普通のことなんだよ。

そもそも回避力高い敵は主人公が瀕死で必殺技を使うような大ボスにならないし……ボス敵、特に大ボスはキャラクター的に避ける(逃げる)行動を取るのはありえないだろうというのも多い。

そうそう。敵、特にボス敵には逃げられない理由がある。ジョジョのディアボロは逃げたら誇りが失われると言っているように、逃げたら失う物がある。

敵は主人公側の変身や合体を基本的に待ってくれる、攻撃で妨害するのは特殊な回のみなんだから必殺技だって受けてくれるよ!

こういうネタを現実的に考えてというなら、発動前に逃げるか発動自体を潰すべきだし発動したら逃げるのは現実的ではないよね

対決を回避する、必殺技からも逃げるという展開はそれなりにある
「ウルトラギャラクシーファイト」にウルトラマンレジェンドが出た時はタルタロス逃げてるし

特撮はわりと必殺技が回避される展開があるように思う
定期的に負け展開をやるしアニメと違って当たらない、かわされる展開を撮るのも楽なのかも

アニメだと制作側がバンクシーンを外れる敵の回避、回避された必殺技のモーションをわざわざ作りたくないというのもありそう
それだったら発動まではバンクを使ってその後敵が受けたけど倒れない、必殺技が効かないという方が良い

勝負の決め手になる必殺技がよけられて不発というのは読者のテンションが冷え込むから制作サイドも積極的にはやりたがらないのだよ

強力な必殺技を受けてみせるのもボスの強さの演出だし、爽快感のある撃破シーンの前振りだ。それに必殺技を破るなら当たったのに効かない、跳ね返されたという方が絶望感があって良い。
「強力な必殺技が当たらなかった」というのは主人公側に許されている演出だよ。当たったら即死の技が初見では当たらない、或いはわざと当てない。

ゲームで考えてしまう俺は熱血か魂と必中がかかっていると考えてしまう。
最初はスパロボの精神コマンドって雑なお約束処理だと思ったが、今ではゲームとアニメの違いをとても上手く調整するシステムに思えてきた。

アニメとは違ってゲームだと必殺技が必殺ではない理由に「当たらない」というのが珍しくないからね……ロボ系に限らず本編だと発動したらホーミングするので敵は逃げられない技なのに、ゲームでは回避できるバランスにされることも少なくない

絶対に回避できるとは限らないなら防御を固めて被害を押さえる
ゲームやってるとそういう判断する人いるだろ?もちろん被害0にできる回避一択の人もいるけど。

ストーリー展開的に、主人公側が逆転の必殺技を出すシーンの前は当然ながら敵が主人公ボコボコにしている圧倒的に敵優勢な状況だ。
そして敵側としてみれば立場や今後のことを考えれば主人公の必殺技から逃げるなどとんでもない。受けて見せて余裕を演出しなければならないのだよ!

アニメの表現では避けられそうに見えても実際は威力だけでなく速さもとんでもないことになっているので回避行動にもリスクがある。画面上の演出からの印象が全てではない。

確かに演出による強調とかもあるな。
リアル重視で考えると例えば宇宙で戦闘していてビームが可視状態なのがそもそもおかしいといった話も出てくる。そしてこれに関して演出上の都合という部分に加えて作中ではパイロットが分かりやすいようにパイロット向けの画像では補正かけているといった設定が存在する作品もある。

瞬間移動できる敵がなぜ逃げないのかというネタに対して瞬間移動と同じかそれ以上の速さで飛ぶか追いかけてくるみたいな解釈はあったな

昔からここぞという時の必殺技が敵に回避される、回避可能な能力を持った大ボスが出てくることはある。必殺技を受ける展開ばかりなイメージの作品でも、例えばベジータや戸愚呂とか必殺技の回避をするボスキャラはそれなりに出てくる。
そして必殺技は一度回避できても、最終的に当たる展開になる。

ゲストの敵キャラは必殺技が当たるけどレギュラーキャラの敵幹部はうまく逃げるという展開の作品もある
プリキュアは敵が必殺技から逃げているし、作品の世界観やバランス次第な所もある

作品の世界観次第で必殺技回避ネタが使えるか分かれるという事情もある。既に言われているようにギャグ系、パロディ作品であれば比較的容易だ。確か「ロボットガールズZ」とかには出ていたはず。
それに「必殺技が避けられる」展開の需要はあまりないし、見ている側も実はご都合主義的なのは分かった上でそういうのを見たがっている所があるから、一部の人間やクリエイターがたまにやる「自分の考えているリアリティ重視の展開」をやっても見ている側が白けてしまうし逆にツッコミが来たりする。

必殺技に対するアクションに関しては「逃げるようなボス敵かどうか」で決まるし、主人公側の必殺技の性能的に回避行動にもリスクがあることは多い。
ただ個人的には「ボス側は面子を失うのは死ぬより怖い」というのが回答として汎用性が高いと考えている。現実でも面子にこだわってやらかす人がたくさんいるわけだしね!



とまぁ、こんな感じで。
真面目なものからネタ混じりのものまでいろいろな考察が出ていました。

ちなみにこのネタを教えてくれた方からは
「オタク系の話題が多いフォーラムやSNSではたまに定番の展開に関するツッコミネタがテーマになった討論がたまに発生しますが、そういうネタのような展開がある作品をよく見ていくと、ロジカルな理由が設定されていることに気付くことも多いです」
などといった話もありました。

中国オタク界隈で蓄積される情報や広まりやすいネタの傾向は時代とともに変化していますし、議論の内容や方向性もイロイロと変化しているのでしょうね。

とりあえず、こんな所で。
例によってツッコミ&情報提供お待ちしております。

中国オタク「日本の二次元作品内でよく出てくる『偽善』だけど、意味の把握に自信が無くなってきた。『偽君子』とは微妙に違うということで良いの?」

ありがたいことにネタのタレコミをいただきましたので今回はそれについてを。

日本の作品に出てくる「偽善」という言葉が近頃の中国ではある種のオタク用語的な意味を持ち始めているそうです。
近年中国で使われるようになった日本語由来のオタク用語、例えば「二次元」や「異世界」、比較的最近定着したらしい「社畜」などとは違い、「偽善」という言葉自体は中国語にもあるものの日常的に使うものではないので二次元系用語のイメージも強いそうです。また具体的な定義、意味の受け止め方についても人それぞれなことがあるそうで時折議論にもなっているのだとか。

そんな訳で以下に中国のソッチ系のサイトで行われていた
「日本の作品で使われる偽善という言葉の意味」
といったことなどに関するやり取りを、例によって私のイイカゲンな訳で紹介させていただきます。


日本の二次元作品内でよく出てくる「偽善」だけど、意味の把握に自信が無くなってきた。「偽君子」とは微妙に違うということで良いの?
この言葉に関して詳しい人がいたら解説して欲しいんだけど……

二次元によく出てくる「偽善」って、いわゆる「偽君子」のことじゃないの?

勘違いされがちだけど、偽善=偽君子ってわけじゃないよ
偽善キャラとしては例えば衛宮士郎がいるけど、こいつに対して偽君子と言うのはなんか違うのは分かるだろ?

偽君子は裏で何やってるか分からん、悪いことしているキャラになるから悪役ポジになりがち
衛宮士郎は極端に嫌われる原因となったディーン版アニメでは無能な熱血バカではあるけど偽君子ではないよね

でもこっちの「偽君子」も日本語の「偽善」も英語だと「hypocrite」で訳されているし同じものでは?

その意見も間違いではない。
そして二次元の偽善はまた独特な所があってややこしいんだよ……

善人を装った野心家、陰謀家みたいなのがいわゆる偽君子だ。武侠作品で偽君子の典型的な例としてあがる岳不群を考えれば分かりやすいかと。
二次元ではこれと違うタイプのキャラに対しても偽善という批判が飛ぶ。

偽善って二次元では否定的に使われる言葉だし、これは荀子の性悪説で言われている偽善ではないんだよな?

日本の作品の「偽善」は寝返った悪役や大義を掲げて戦う勇者とかを、悪人……そこまでいかなくとも「良いやつではない」くらいには評価を下げる批判だろうか。

言ってはなんだが文学青年が斜に構えて批評する際の定番用語の日本語版みたいなものだろう

どちらも自分の不道徳な考えや行いを道徳の皮で覆っているので広義で考えていくと重なる部分もあるが、日本の二次元における「偽善」とこっちの「偽君子」の違いは少なくないから偽君子と単純に置き換えるのは危ない

日本語の偽善は実際の効果や意義よりも「自己満足」を優先している
日本で偽善が叩かれるのもそういうのが嫌われている、気に入らないというのが動機として大きい模様

何も考えずに善行をするのが正しいというのが日本人の考える善で、それ以外の自分が良いことをしたいとか少しでも混じったら偽善
正直理解しがたいが日本人は善を行う際に考えてはいけない、ロボットのように行わなければならないと考えている模様

それだと正義の味方模倣ロボの衛宮士郎が偽善と批判される理由がよく分からなくなるんだが

これはあくまで作品内での話になるけど、偽善という批判に関しては「本当の聖人ではない」といった意味も込められている。二次元のヒーローに関しては平和、日常生活を守るために無私の心で戦う「本当の聖人」であることが求められる部分もあるから、その観点から個人的な欲望が混じると「偽善」と批判される。
もっとも別に日本の作品がその価値観を必ず肯定しているわけではない。例えば上条当麻はファンから聖人扱いされるようなキャラだが、彼自身は自分のことを偽善だと認定している。現代の作品では主人公の行いを作中で評価させるための指標の一つでもある。

私は日本の偽善って善意からの行為だけど、相手のことや、行為の影響を考えずに押し付けるものだと受け取っている
「あなたのためを思ってやってあげたんだ」という押し付けのような

中国の歴史で言うなら王莽が二次元の偽善に近いのでは
現実を見ずに自分が正しいと思うことをやり続けて国を荒廃させた

日本の作品によく出てくる「偽善」については私も以前気になって調べたことがあるけど、個人的に興味深かったのが日本のオタクの「銀英伝」における偽善批判だった。
日本でもトリューニヒトが偽善キャラで批判されているのかと思いきや、日本ではヤンの文句は言うけど本人は関与したがらない政治批判のスタンスが偽善的だと批判されている。(キャラの人気自体は高いが)
ちなみに銀英伝本編ではオーベルシュタインがテロで瀕死の時に「助からぬ者を助けるふりをするのは偽善であるだけでなく技術と労力の浪費だ」と医者の治療を拒否している。

こっちで例えるなら雷峰自身は偽善ではないが、雷峰みたいに評価されたいと周りに自分は良いことしているアピールするのはちょっとどうなの?というものじゃないかな。共産主義への無私の奉仕が雷峰精神として評価されたわけだから。

日本の作品で勇者が悪役ポジションにされがちなのも偽善が大きな理由になっている
世界を救うという行動の胡散臭さやそれに対する称賛が裏でやっている悪事、その陰で被害を受けている者達と合わせて描かれるわけだな

いわゆる勇者の偽善は偽君主的なものとしても分かりやすいんだよな……だから余計に偽善と偽君主の意味が混乱する

偽善ネタが目立つのは「Fate」の他には「物語シリーズ」や「ココロコネクト」、「サクラダリセット」辺りだろうか。私は「サクラダリセット」の偽善ネタは合わなかったが他のは普通に見ていられた。
ツッコミ所のある概念に思える日本の作品における「偽善」だけど、基本的には敵や足を引っ張るキャラからの主人公に対する批判やレッテル貼りで使われることが多い。
そして主人公がそれと向き合い決着をつける展開も多いので作品を見ている分にはそんなに引っかからないネタだったりする。Fateの士郎を偽善だと批判するアーチャーに関しても、対決の末に士郎を肯定する話になるわけだしね。

二次元の「偽善」はあまり難しく考えないでも良いのでは
例えば口では耳触りのいいことを言うけど実際の行動、特に危ない行動は他人任せな聖母キャラとかが偽善キャラだ

聖母キャラはこっちで最も嫌われる属性の一つになっているし、偽善キャラを嫌うこと自体はこっちの感覚でも分からなくはない……だが説明する際に多少の混乱が生じる

例えとしては周りの目を気にしての親孝行や、親孝行する自分が大好きでやっている自己満足的な親孝行は本当の親孝行じゃないみたいな話かと
あと極端な動物愛護活動や後の面倒を見ないその場限りの動物愛護的な行動は偽善的な行為として分かりやすい

偽善と真善の違いは動機や内面的なモノで判定されることも多い
衛宮士郎の正義の味方も、正義の味方になりたくてなる偽物だからという面があるわけで

奴隷を買い戻して国から礼金を受け取らなかった子貢と溺れた人を助けて牛をもらった子路の違いみたいなものでは

私は偽君子的な悪いことやるキャラでなければ偽善でも構わないとは思うけどね
二次元の偽善って大抵は客観的な行動としては善なんだから腹の中で何考えていても構わない

アニメの中の主人公はある種の超人であることが多いし、その力を使えば多くの人を救うことができる。だから偽善だ何だと言われる余地も出てきてしまうのだろう。

確か「やらない善よりやる偽善」というカウンターの言葉も日本の作品だか二次創作高で見た記憶があるし、少なくとも行動するのが日本の作品における偽善の特徴

客観的には善だと判断される行動はしているんだよね
だからこっちの「偽君子」とはまた違う

「偽君子」だと表面だけ良い顔していて裏ではロクな事していないわけだからな……

私は日本の作品の「偽善」という言葉は、現代向けの作品で指摘されがちな様々な道徳的な問題を回避するための言葉でもあると感じている。
この「偽善」と言う言葉をぶつけられた時に、やりたいからやる、やるべきだと思ったからやる、完璧な善ではないのは理解しているけどやらないわけにはいかない、などの回答でキャラを強調したり感情移入させたりもできる。
言ってみれば現代社会では難しい正義の押し付けに対する一つの答えなのかもしれない。



とまぁ、こんな感じで。
日本の作品で使われている偽善という言葉の中国オタク界隈での受け止め方がイロイロと出ていました。

ちなみにこのネタを教えてくれた方からは
「日本語単語の『偽善』は中国語でそのまま使えなくはないですが説明なしに訳すと誤解される可能性がある言葉です。アニメ関係では過去に日本語の『絆』が『羈絆』という厳密に考えると正しくない訳で広まったことがあります。私は『偽善』に関しても『絆』のようにオタク界隈で『厳密に考えると違うが明らかな間違いではない』という形で受け止められる言葉になるのではないかと考えています」
などといった話もありました。
日中で意味が異なる漢字の単語に関する説明は面倒ですが興味深くもありますね。

とりあえず、こんな所で。
例によってツッコミ&情報提供お待ちしております。

中国オタク「日本語の『絆』の中国語訳がよく分からん」「日本語の『絆』の本来の意味ってどんなものなの?」

7/8修正:誤字脱字を修正しました。ご指摘ありがとうございます。

中国オタク「ゲームのキャラ人気は概ねキャラの強さが理由で決まるように感じる。弱いキャラはほぼ人気になれない」

ありがたいことに以前
「中国ではキャラの強さをとても気にする、弱いと怒りだすような印象があるのですが中国のオタクな人達はそれをどのように考えているのでしょうか?」
といった質問をいただいておりましたが、先日これに関係しそうな話を教えていただきましたので今回はそれについてを。

そんな訳で以下に中国のソッチ系のサイトで行われていた
「ゲームのキャラ人気は概ね強さで決まる」
といったことなどに関するやり取りを、例によって私のイイカゲンな訳で紹介させていただきます。


ゲームのキャラ人気は概ねキャラの強さが理由で決まるように感じるのだがどうだろう?弱いキャラはほぼ人気になれない。

それってネットゲームやスマホゲーだけの話では?
確かにソシャゲの人気投票で上位が強キャラで占められているといった事態は頻繁に見かけるが。

いや、スマホゲーに限った話ではないと思うよ。
家庭用ゲームでも同様の傾向は存在する。ゲームは遊ぶ、体験するものだからね。

ゲームの場合、弱すぎるキャラは使っていて楽しくないから人気獲得以前の問題になるんだよ
弱いキャラでのやり込みは遊ぶことが無くなった人間がやるものだから一般のプレイヤーにはあまり関係ない

国産ソシャゲを見てもストーリーで先行して登場して非常に人気が高くて実装が期待されていたキャラがいざ実装されたら弱すぎて人気急下降したなんて話は珍しくない……

こういうのは中途半端な強さ、旧キャラで代替可能な強さとかが一番困る
極端に弱ければそれはそれでネタになるのだが

個人的な経験ベースの話になるが、少なくとも中国国内では主に強さでキャラ人気が決まる傾向はあると感じている。外国も強さが人気につながる所はあるが中国国内ほど極端ではない。

同人創作が活発なキャラに関してはそうでもない……いやそれでも弱いと厳しい面はあるか
少なくとも最上位の人気キャラになるにはやはり一定の強さは必要だと思う

そう言えば日本だとキャラの弱さに対する批判、文句は出るが炎上までいくのは課金関係を除くと人気キャラが新コンテンツで扱いが悪くなる、過去に積み上げられたキャラの行動と矛盾するとかが多い気がするな……

ソシャゲでは普段人気が無かったキャラが特定の局面で大活躍する、攻略のカギと言うのが発見されたら急に二次創作が増えたのを何度か見たことがある

大多数の人間にとっては強さが人気にかなり影響する
もっともソシャゲの中にも強さと人気の関連性がそこまで大きくない作品はあるので「強さで人気が決まる」という話は例外も少なくないかと

ゲームってマップもクエストも敵も新機能も基本的にはキャラクターの強さベースで討論されることになるから強さを意識せずにはいられない
キャラクター単体でも、新キャラが実装されたらまず既存のキャラと強さを比較されるわけだしね

今のソシャゲほど極端ではないけどゲームで強さとキャラの人気が関係することについては昔からあった。
特に格闘ゲーム界隈では強さが人気にかなり影響する。KOFではそういうのが極端だったと記憶している。

しかし最強=高い人気というわけでもないんだよね
RPGでは主人公が最強になることも多いのに、主人公が一番人気が高い作品はそれ程多くない

こういうのは弱いと人気は出ないが強ければ人気になるとは限らないのが難しい所だ。
ソシャゲを見ると最強クラス、人権キャラみたいなのでも人気投票でパッとしないこともある。

まぁ最強クラスのキャラであっても近い時期にキャラデザが良く強さもそれなり以上でレギュラーとして使えるようなキャラが実装されたりしていると人気の伸びが悪くなったりするからね。

ゲームでは強さが無ければ倉庫や補欠入りになってしまう。出番が無ければ人気の競争のスタートラインにも立てない。
強ければ強いほど良いという言い方はどうかと思うが、強くなければゲームで一緒に旅をする機会すらないのだよ。

強ければ使ってもらえるからね、そして覚えてもらえるし遊んでいるうちにユーザー個人の体験にも組み込まれて推しキャラにしてもらえる。高難度ミッションをそのキャラのおかげでクリアできたなんてのは特に強烈だ。

しかしその高難度が理不尽、かなり課金しなければならない持ち物検査的なものだとヘイトが貯まる……強さの効果や必要性というのも作品次第な所はある。

強さもキャラデザの重要な要素だからね。
弱い、勝てないキャラはアニメでも人気になるのは難しい。五条悟が弱かったら絶対に人気キャラにはなれかったろう。遊戯王で鬼柳京介があんなキャラなのに人気が高いのも使用しているインフェルニティデッキの強さがかなり影響している。

例えばうちはイタチが人気なのもキャラの強さあってこそのものだしね。
強さが人気に影響するのはゲームに限った話ではない。

一定の範囲ではあるが、強さと人気には相関関係はあるのは間違いない。
強さが全てではないけどゲームにおいては強さの影響が他の媒体に比べて強いのだろう。

アニメやマンガではまだ弱いキャラが戦闘力以外の部分で活躍する、人気になることはできる。しかしゲーム、特にソシャゲではそれが難しい。
評価基準が強さ、キャラ性能になってしまうので最新の環境で活躍できない古いキャラは人気を失い忘れ去られていく。

ゲームやってない人にまで人気になるのは強キャラではなくデザインが良い、或いは強いネタを持っているキャラだと思うのだが
キャラの強さはゲームやっている人にしか通じない要素でもある

強さがそこまで影響しないゲームについてはFGOとかが例になりそう
こっちは千里眼によるガチャ計画もあってかまだ強さ、性能重視なプレイヤーが多いけど日本のFGO界隈はストーリーにおけるキャラの活躍の影響もかなり大きい

FGOも基本的には強い方が喜ばれるのは間違いないんだが、インド系キャラとかの人気の高さとかを見ると明らかに強さが人気の主要な理由にはなっていないように感じられる

FGOも結局は強さだぞ?オベロンも水着伊吹童子もこの間のテスカトリポカもキャラデザが不評なのに性能の高さで人気になっていった。

テスカトリポカはともかく、オベロンは日本だと最初から人気高くてキャラデザの羽海野チカの同人誌争奪戦争が発生したレベルだよ。伊吹童子もキャラデザ自体は好評で不評なのはストーリー上でひいきされ過ぎなこと。

日本のFGO界隈を見るとテスカトリポカはストーリーでの人気はあるけどガチャあまり回ってない、替えのきかない有能キャラだけど回避されちゃった方だな。ガチャが回っていたのは同時期に実装されたククルカンやニトクリスオルタの方だった。
それとこっちではテスカトリポカは性能で評価されているけど日本では「実はクソエイム落ち込み兄貴」のネタや独特の口調から一気にはじけた。

FGOは聖杯と育成リソースぶち込んで自分の推しキャラを一線級にして活躍させることができるからな
対戦や報酬のために避けられない持ち物検査な高難度も無いから普通のゲームのような強さの必要性は無いとも言える

日本のソシャゲだと「ウマ娘」とかを見ても強さ=人気とは限らないように見えるし、ウチの国のゲーム界隈が強さを重視し過ぎている所もあるのではないかと

日本の家庭用ゲームでも強さの人気に対する影響がハッキリ出ているケースはあるよ。
例えば「十三機兵防衛圏」は最初の公式人気投票で1位になった東雲諒子はストーリー上の扱いは明らかに良くないが初期の環境における性能の強さから1位になった。そしてその後バランス調整が入りswitch版も発売されて以降の人気投票では一気に落ちて7位だった。

東雲諒子はプレイスタイル次第では強いと感じられるかもしれないが初期からそこまで強くはなかったはず。
「十三機兵防衛圏」は第四世代の一部武装以外は突出した強さはないから東雲が強さで評価されているとは思えない。それだったら同じ第二世代機兵の十郎や冬坂も人気高くて良いはずだが、実質主人公扱いなのに人気は下の方だ。

「十三機兵防衛圏」はネタバレしないと語れないことが多過ぎて話題として難しいのもあってか人気の高さがよく分からんな。
確か東雲1位に関してはちゃんと最後までやり込んでいない人が投票したか、分かりやすい綾波好きか、早見沙織ファンの組織票疑惑みたいな分析があったような?
個人的にも東雲1位は納得できない。焼きそばパンのあいつが人気高いのは分かるんだが。

家庭用ゲーム機で考えるなら「スパロボ」が分かりやすい。ゼオライマーは強いから人気になっている面は間違いなくあるし、スパロボで強かったロボはイメージが良くなる。
しかし改めて討論してみたら強さが人気に影響するのは確かだが、人気キャラの人気の理由が強さだけではないというのも見えてきたな……

あくまで俺の個人的な見方だが、ウチの国のゲーム界隈では強さは人気よりも不満の方への影響が大きい。特に強さが足りない事に関しては容易に火種になる。
そして強いキャラを使う、リソースをつぎ込むのは「失敗しない」「正しいこと」でもあるから支持者も増えて人気が高いように見えるのではないかと。

皆が使っている攻略で頻繁に出てくるから人気に見えるというのもある。しかし使っているうちに愛着がわくというのもあるし、やはり強い=出番があるということで作者が出番をコントロールする他の媒体に比べてゲームでは強さが人気に影響しやすいのだろう。



とまぁ、こんな感じで。
現在の中国オタク界隈のゲーム経験的なモノも含めてイロイロな話が出ていました。

ちなみにこのネタを教えてくれた方からは
「中国のソシャゲプレイヤーはキャラが強くなければ価値が無いという考えがあります。ストーリーで注目を集めて人気キャラが実装された際に期待通りの強さでなければ不満が爆発しますし、それがそのまま公式への抗議にもつながるのでめんどくさいです」

「中国では弱いキャラは他のキャラクターと比較されて貶される話題ばかりになるので、自分が好きでいれば良い、活躍させられれば良いという気分でいることも難しいです」

などといった話もありました。
ゲームのキャラクターに関して求められるもの、最低限必要とされるものなどに関しても中国独自の部分があるのでしょうね。

とりあえず、こんな所で。
例によってツッコミ&情報提供お待ちしております。

中国オタク「男性のオタクの人達に聞きたいのですが、初めて意識した日本の声優って誰でしょうか?」

ありがたいことに以前
「男性の中国オタクの間での日本の声優の人気はどうなっているのか?」
という質問をいただいておりましたが、先日それに関係しそうなネタを教えていただきましたので今回はそれについてを。

そんな訳で以下に中国のソッチ系のサイトで行われていた
「中国の男性のオタクが初めて意識した日本の声優」
といったことなどに関するやり取りを、例によって私のイイカゲンな訳で紹介させていただきます。


男性のオタクの人達に聞きたいのですが、初めて意識した、凄いと感じて名前を覚えた日本の声優って誰でしょうか?男性のオタクにとっての声優の話題が多く語られる機会があまり無いので気になって質問をしました。

俺は早見沙織だね。あの声は可愛すぎる

自分も早見沙織。彼女は恐らく現在の中国のオタクな男性から一番意識される声優の一人かと。強烈なファンが騒ぐタイプではないが大好きだというファンは薄いのから濃いのまで満遍なくいる印象だ

ウチの国では早見沙織は「そらのおとしもの」や「ラブプラス」辺りから追いかけている人がいるけど、今でも新規ファンが継続的に増えているように感じる

すぐに思いついたのは高橋李依

自分が初めて意識したということなら能登麻美子

津田健次郎はずっと自分にとって特別な存在

定番ですまないが釘宮理恵
一時期は「釘宮病」と呼ばれるくらい本当に凄かったし、何かと意識させられる存在だった

俺も釘宮理恵かな。ファンになってから随分と時間が経つがいまだに自分の中では理想の声優の一人だ

私は田中理恵だったと思う
田中理恵は中国でも人気高いけど田中理恵から声優を意識した人にあまり出会わないのは不思議

こっちで田中理恵の代表作扱いな「ガンダムSEED」の頃は男性のオタクまだは日本の声優をあまり意識していなかったからね。それに対して女性のオタクは既にBL経由で石田彰とか大好きだった。
ちなみに私のサークルの後輩も田中理恵が初めて好きになった日本の声優だったが、きっかけは殺生院キアラだと言っていたかな。

人気キャラを演じた声優から声優を知っていくというのも定番ではあるよね
俺は千反田えるから佐藤聡美のファンになった

沢城みゆき。最初は演技の上手さ、次に声の幅の広さに驚いた。
演じている中で特に好きなキャラは「ダンタリアンの書架」のダリアン。

自分もそうだ。
沢城みゆきの峰不二子はとても良い……!

私も沢城みゆき。
正直に言えば私は近頃多い幅の広い声を出せる女性声優は名前は憶えていても声まで覚えられないことが多い。しかし沢城みゆきだけはなぜか分かる。

今では女性声優を追いかけているけど、実は自分が最初に意識するようになった声優は宮野真守
とても好みの声で初めて声優について調べてしまった

俺も宮野真守
あの声は痺れるよね

アニメを見ていて深く印象に残る声ってあるよね。私は鈴村健一の声から日本の声優を意識し始めた。

かっこいいキャラを好みの声で演じた男性声優から声優を意識した男のオタクというのもは少なくないはずだ。
私の場合はそれが藤原啓治だった。お亡くなりになった時は本当に悲しかった。

福山潤とゆかなと言えば大体どの作品から入ったか分かるかと……

私はゆかなとゆきのさつき……
ゆかなも幅広い世代からの支持がある声優だと思う

堀江由衣
彼女の名前自体はそれ以前から知っていたけど羽川翼を見て日本の声優を声と演技も含めて意識するようになった

私も最初に意識したということなら堀江由衣だね
「ぬらりひょんの孫」の氷麗の生き生きとした女の子という声がとても良くて

出てくるのが明らかに自分より年下の話ばかりなのでちょっと焦るが「ダ・カーポ」で田村ゆかりと堀江由衣のファンになる人間が昔はかなりいたんだ……

子安武人。ディオ様でファンになったがそれ以前に見たアニメでもよく聴いていた声だった

皆口裕子の声は本当に記憶に残る
あれがまさに「甘い声」なんじゃないかと思っている

自分が初めて意識した日本の声優の声は能登麻美子
日本の声優に関しては印象に残る声で前に別の作品でも聴いたというのから意識することもあるね

理解できる。私もそうだった。恐らく能登麻美子は今のオタク界隈で最も声で判別されている声優の一人だろう。
……しかし私はリメイク版「月姫」の阿良句寧子のCVが能登麻美子だと分からなくてちょっとショックだった。出れば分かる特徴的な声の声優もやろうと思えば別の声で演じることはできるんだろうな……

私が初めて声を意識して、他の出演作品も探した声優は飛田展男だった
その結果日本アニメの歴史を遡ることになって驚いたよ

俺がオタクになった頃に見たアニメは山口勝平が活躍していたのでそのままファンになりました。特に好きなのは怪盗キッド。

自分の周りだと早見沙織や沢城みゆきが好き、或いは出演していると嬉しくなるという人が多い
少し上の世代だとそれが田中敦子や田中理恵、林原めぐみとかになるような?

「名探偵コナン」があるから林原めぐみはライト層からの支持が今でも普通に強いよ

そうだね。私も初めて意識した日本の声優は林原めぐみだ。

テーマからは外れそうだが、俺の中ではネットミームと名前のインパクトで記憶に刷り込まれた花澤香菜が初めて意識した日本の声優だ……

自分も花澤香菜
脳内で立華奏のCVとネットの「兵庫北」ネタのすり合わせに苦労した時期もある



とまぁ、こんな感じで。
様々な日本の声優の名前が挙がっていましたが、きりが無いので今回は複数の人から名前が挙がっていた声優を中心に発言をピックアップしております。

ちなみにこのネタを教えてくれた方からは
「どの声優でも中国のアニメ視聴者を探せばファンだという人は出てきますし、ファン同士の話題も見つかるかと思います。しかし商業的な効果が期待できる規模のファンがついている日本の声優というのはそれほど多くありません。特に女性声優は濃いファンが少ないので……」

「それから中日で人気の違いが大きいのは古い世代の声優です。前世紀のアニメでの活躍が有名な声優に関して中国のオタクは知識はあっても思い入れがある人は多くありません。古いアニメを見る人は少ないですし、昔の中国で大人気になった日本のアニメは字幕版ではなく中国のテレビで放映されていた吹替え版を見ていた人が多いです」

などといった話もありました。

中国における日本の声優人気の背景事情に関しては昔の記事になりますが
石田彰に見るこの十数年の中国の声優人気の盛り上がり方
などもよろしければご参照ください。

とりあえず、こんな所で。
例によってツッコミ&情報提供お待ちしております。

中国オタク「なんで日本のアニメでは海に着いた時だけ『海だーーー!』と叫ぶの?他のレジャーではそういう叫びはあまり無いよね?」

前回の記事
中国オタク「日本の冷蔵庫から出てくる麦茶の前の段階が分からないので教えて欲しい。事前にいれておくとして、何日くらいもつの?どんな風にいれるの?」
に続いてありがたいことに夏っぽいネタを教えていただいたので今回はそれについてを。

そんな訳で以下に中国のソッチ系のサイトで行われていた
「なぜ日本の作品では海についたら海だ!と叫ぶのか」
などといったことに関するやり取りを、例によって私のイイカゲンな訳で紹介させていただきます。


なんで日本のアニメでは海に着いた時だけ「海だーーー!」と叫ぶの?
他のレジャーではそういう叫びはあまり無いよね?

言われてみれば不思議だな。
日本人の海に対する特殊な感情みたいなものとか?

私もまったくわからないけど、日本社会の習慣を根拠とした二次元のお約束だったりするのだろうか。

お前の見た作品の数が少ないだけで別に海に限らない
日本人は山に登ったら山だ!と叫ぶ

夏のイベントなら山を見たら「山だ!」と叫び、花火を見たら「花火だ!」と叫ぶ

どうだろう。「海だ!」のようなノリで「山だ!」と叫ぶ作品はあまり無いんじゃないか?自分の見た範囲だと明らかに「海だ」ばかりだ。

「花火だ」は夏祭りイベントで花火開始で言うことは少なくないぞ。

「山だ!」と叫ぶことも別に少なくはない
しかし二次元では水着回の関係上海に行く話の方が圧倒的に多いのだよ

「海だ」だけ突出して多いというのには同意する
似たようなシチュになりそうな山だ、温泉だ、みたいな叫びは自分の記憶には無いのであるのかもしれないが多くは無さそう

「富士山だ」というのはあったような……山については場所ごとに違うのかも
海は「瀬戸内海だ」とかは言わない

こっちでも山に登って叫ぶとか自然環境で叫ぶこと自体は分かる。気になるのは日本の二次元では海で叫ぶのが明らかに多いことだ。

二次元だと「山だ!」より「ガンダムだ!」と叫ぶ方が多い気がしないでもない

山だと多いのは「ヤッホー」だな
シチュごとに固定の叫びみたいなのはあるはず

やまびこのある山で叫んでしまうのは中国でもよくあるシチュエーションだなあ

これは例えば日本の日常生活の描写において「どーも」という言葉を発するのが挨拶になっているのと似たようなネタだと思う

花火に関しては「たまや」じゃないか?
わりとよく出てくる叫びだぞ

花火に対して「玉屋」と叫ぶのは江戸時代の有名花火店の名前を叫ぶという伝統からのものだな。

花火の「玉屋」は江戸時代の広告文化の影響だね。一種の民俗文化とも言える。
今の作品では省略されがちだけど、元々は「玉屋」「鍵屋」とセットで日本の花火の老舗ブランドの名前を呼んでいた

「海だ」は旅先での定番シチュエーション表現か……ウチの国で例えるならば観光地となっている名所旧跡で歴史文化ネタや有名な漢詩が背景に流れたり一緒に紹介されたりするようなものかもしれない。

二次元で例えるなら「必殺技の名前を叫ぶ」というのが近いように思う
実際どうなのかは別として、演出として便利だから定着した演出手法

それもありそうだな。
海イベントにおけるある種の儀式みたいになっているし。

そうそう海に行ったら「海だ」と叫ぶのはニンジャに遭遇したら「アイエエエエ!」と叫ぶようなものだよ

俺も甘い物食べた時の「おいしい!」と似たようなものだというのは分かるのだが、なぜ海だけそう呼ぶのかとなると。うーむ

定番のシチュエーションとセリフの成立過程って調べるのが難しいものもあるからな

マンガだと叫びと共に大コマや見開きページを使って海辺にいる複数のキャラを表現する見栄えのするシーンにできるし、アニメだと海のシーンの最初に叫ぶセリフとして便利なのは理解できる

個人的には二次元においては海だ!よりも夏だ!の方をよく聞く気がする

「山だ!」はちょっと思いつかないが「雪だ!」はよく出てくる

この話題を追いかけていて疑問に思ったんだが、「海だ」を他の自然に対して叫ぶネタと一緒にするのはどうなんだろう?
日本は島国だし日本人にとって海とか見慣れたものだろうし海に対してそんなにテンション上がるとは思えないのだが……

日本にも普通に山に囲まれた都市とか海と接していない県とかあるぞ?
私が東京で仕事していた時も川は近くにあったが海は近くに無いから日常生活で海を見ることは無かった。海を見たのは出張や旅行などの長距離移動の時くらいだった

二次元の場合、海や海辺が舞台の作品でもない限り海辺に行く=夏に遠出する特別なイベントの場所ということがほとんどだし、特別な場所に来たということも含めたキャラの感情の発露として「海だ!」と叫ぶ、アピールすることになったのではないかと。

分かりやすくて便利な開幕のセリフでもあるよね
これを叫ぶだけでいきなり海にいて水着キャラを出しても問題無い

遠出で思い付いたが海の場合は場面転換で作品内では一瞬にして到着することも多いからじゃないかな。いわゆる説明セリフの一種なのではないかと。

それはありそう
山の場合は目的地までの行程もイベントとして重要だしいきなり山頂に行くことは無いからね



とまぁ、こんな感じで。
迷走しながらもイロイロな考察が行われていました。

ちなみにこのネタを教えてくれた方からは
「中国でも海辺はレジャーの場所として人がたくさん来ますが、中国では泳げない人も少なくないので海に行きたいと思わない人も少なくありません。日本と違って学校にプールや体育館がある所は珍しく、プールの授業も泳ぎ方をしっかり教えるものではありません」
といった話もありました。

そう言えば私が現地校に通っていた時もクラスメートには確認できただけで数人全く泳げないのがいましたし、学校のプールの授業も校外のプールに1回行って終わりでしたね。
そもそも中国の学校の体育の授業は普段からちょっと課題的な運動をやったらあとは自由時間ということが多く主要科目側の授業時間に余裕が無くなってくると消滅しがちでしたが。

とりあえず、こんな所で。
例によってツッコミ&情報提供お待ちしております。

中国オタク的「水泳事情」


7/5修正:タイトルと本文の誤変換をこっそり修正しました。ご指摘ありがとうございます。
百元籠羊
十数年の中国生活をとりあえず終えて帰国。のんべんだらりと生息中。
中国でのエネルギー源は刀削麺と煎餅果子(中華クレープ)でした。最近は日本でも刀削麺の美味しいお店が増えてきて嬉しいです。

中国に広まっちゃった日本のオタク文化や、中国のオタクな若者達に関する質問、更には当ブログへのネタ提供にツッコミなど大歓迎でございます。

コメントに書くのは何だというのでしたら、baiyuanlongyang「at」gmail.com (「at」を@にかえてください)の方にメールを送ってくださいませ。
このブログのまとめ+αな本 「オタ中国人の憂鬱 怒れる中国人を脱力させる日本の萌え力」 が出ています。
ちなみに「中國宅宅的憂鬱:日本萌力,平息中國人的怒氣」というタイトルで中国語繁体字版も出ております。 こちらの記事で書籍内容についての簡単な紹介をさせていただきました。
「日・韓・中 トンデモ本の世界」で、中国オタク事情に関するコラムを2本書かせていただきました。

ブログではまとめたり詳しく書いたりするのが難しい内容を書く機会をいただけたのはとても有難かったですし、トンデモ本シリーズなので読者層も濃いということで「ある程度濃い方向で書いてもOK」と、昔出したブログのまとめ本よりもツッコんだ内容を書けたのも楽しかったです。
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北京留学日中交流

日本からだと存在そのものを疑われる事も有った北京の漫画喫茶B3は現地の制度変更や地価高騰の影響で伝説の彼方の存在となってしまいましたが、中の老板は相変わらず活発に動いてらっしゃいます。このブログもここのコンテンツの一つということになっている・・・のかしらん?

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