ちょっと身の回りがゴタゴタしているので、今回はありがたいことに以前教えていただいたネタで一つ。
中国オタク界隈では昔から作品の世界観を重視する、世界観が作品の評価にかなり影響するという傾向があるようで、コアなファンを中心に作品世界観の評価や考察などで盛り上がることも多いのだとか
中国のソッチ系のサイトではそんな話題の一つとして
「二次元系作品で作中の描写や活躍はスゴイけど実は大局には影響しない、世界観的にたいしたものではないという作品を知りたい」
などといったことに関するやり取りが行われていましたので、以下に例によって私のイイカゲンな訳で紹介させていただきます。
二次元系作品で作中の描写や活躍はスゴイけど実は大局には影響しない、世界観的には大した影響が無いという作品を知りたい。
こういう展開はウチの国ではあまり人気が無いのは知っているけど自分にとっては好みなのでそういう作品があれば教えて欲しいんだ。
「バイオハザード」の最初の方とか?
ラクーン市がヒドイことになっても作中世界ではかなり軽い扱い。ホラー系は世界がどうのこうのになることもあるけど、コンパクトな話になっていることも多い気がする。
ホラー系は日本の二次元に限らずそういう所はあるね
「ウルトラマン」とか日本の特撮は大体日本の一都市での破壊活動や戦闘行為でしかない
たまにトンデモナイのが来るとか世界、宇宙規模の被害になったりすることもあるが
ゲッターロボの恐竜帝国と百鬼帝国はTV版では強大な敵だったがゲッターロボの世界観があまりに大きく広がってしまった結果、前座的な存在になってしまった
「ゴブリンスレイヤー」はあんなに社会的にヤバそうなゴブリンなのに実は国にとってはそれほど危険な要素ではない設定。あの世界の勇者が何やってるかというと世界の危機を救うためのクエストに挑んでいる。
「サイバーパンク:エッジランナーズ」
本編のゲームではまさにそういう扱いとして強調されている
実はたいした影響が無いということなら「Fate/stay night」も「Fate/Zero」もあの世界のメインルート、汎人類史には大した影響が無い
キャラの内面やキャラ同士の関係に対する影響は大きいんだけどね
FateはFGOを除くと人気のあるシリーズの方が影響無いんだよな。世界への影響という意味では「extra」、それから「プリズマ☆イリヤ」が何気に大きい。聖杯が結局願望機でしかないことから聖杯戦争も局地的な影響に納まりがち。まぁそういうストーリーの作り方だからこれだけ世界観を広げられたんだろうけど……
「stay night」は原作エロゲー的にルート固定が難しいのもあるからな
ただ実は「Zero」はケイネスが死んでウェイバーがエルメロイ二世になる(聖杯を解体する、時計塔でトンデモで優秀な人材を育成する)というFate世界観的に非常に重要なイベント扱いだったりする
「マブラヴ」は敵の規模が大きいわ生物としての目的が違うわで主人公がどのルートで世界を救っても大局への影響は大したことがない。そして派生作品はもっと影響が無い。
エロゲーだとエウシュリーのゲームが大体そんな感じだろう。覇王だとか魔神だとかの凄い敵がたくさん出て来るけど世界の一地方、一時代の話で主人公である神殺しの人妖のストーリーにとってはごく一部でしかない
弐瓶勉の「BLAME!」のようなSF、ディストピアやポストアポカリプス的な世界観の作品を探せばそういうのは結構出てくるぞ
浦沢直樹の作品は大体そんなことになっているイメージが……
「SEKIRO」が結局は戦国時代の一国の話でその外側にある内府がそもそも何なのかというのがハッキリしない、狭い世界の話だったね。
これはゲームのために設定された場所だから外側やその影響は不要だとバッサリやったんだろうけど。
影響が無いか……「CODE VEIN」のストーリーがそんな感じだった気がする
ゲームだと主人公の活躍と世界観のバランスをとるために「大局に影響は無かった」とすることも多いな
このテーマを見た時に昔はそういう作品も結構好まれたけど、今は主人公が最強で活躍する、世界を主人公が動かすタイプの作品じゃないと人気になれないから二次元には無さそうと思ったが、意外に出てくるもんだね。
主人公の活躍からは見えて来ない設定や世界観というのは珍しくないからな。
こういうのは二次元系にもそこそこあるが、欧米のゲームはそういうの更に多いんじゃないか。制作側の好みもだけど、シリーズ展開的にもそういう扱いをした方がやりやすいから。
作品や世界観の都合というなら武侠系はそういうのがかなりある。どんなに武功が凄くて超人的な存在になっても蒙古の大軍を止めることはできない。
ドラえもんなどの長寿作品の劇場版は大体そうじゃないかな
劇場版で出会ったキャラとの関係や成長も本編には影響しない
だからたまに本編で過去の劇場版との関係を示唆するような話が出るとファンのテンションが上がってしまう
大局的には影響しないと言うなら宇宙世紀系のガンダムはどう?
ガンダム世界に後付けで突っ込んだ作品の数々はそんな感じだよね
あれだけ派手なことになっている「UC」も実はそんなに影響が無い
「ポケットの中の戦争」はまさにそれ。しかし「08MS小隊」はアジア地域の主戦場なので影響としては意外に大きい。
ガンダムは最初から主人公達の戦いは戦争全体の一局面でしかないという描かれ方だったし、それがスーパー系作品との差別化として評価された。
しかしその後の設定の追加で初代のアムロ達の重要性がどんどん増していき「大局には影響が無い」とはあまり言えない状態になっている。
設定が整備された結果、アムロとガンダムのデータの重要性が上がったりしているんだよね。それにジオンのエースを撃破し続けたことの影響も強調されるようになっていったし
「UC」は宇宙世紀本編の歴史には影響が無いわけだがガンダムに限らず外伝や後付け作品にはそういうのが多い。一般の作品で分かりやすい所だと例えば「スターウォーズ」の「ローグ・ワン」とかね。
既に出ている本編との矛盾を出さないために、外伝作品や後付け作品はどうしてもそういう扱いをせざるを得ないから。
SEEDの外伝も大体そう。設定上はキラ・ヤマトより強いかもしれないキャラだって出ているけど本編への影響はそんなにない。
「ファイアーエムブレム トラキア776」
聖戦士の血統が活躍する本編とは違う平民による泥臭い局地的な戦いだけど、世界観を強化する上でもかなり良い作品だったね。かなり難しかったけど。
世界への影響というのとはちょっと違うかもしれないが、「イデオン」の銀河系規模のバッフクランもイデが発動したら意味が無いという世界観は個人的にかなり好み。
まだ出ていないのだと「CLAYMORE」
昔のファンタジー的な世界観だと、主人公の戦いは所詮局地的なもの、歴史の流れや広大な世界からすれば小さいものでしかないという扱いが多かったよね
ファンタジーは大元の「指輪物語」からしてそうだし、世界観が先に来る、重視される作品だとそうなるのも当然ではある
押井守作品はそういうのかなりありそう。
とりあえず「人狼 JIN-ROH」を挙げておく。これは結局内部闘争でしかなかったという展開だったかな。
上の方でホラー系作品について言われているので思いついたが
「零」シリーズで苦労してなんとかする敵は「忍者龍剣伝」とかとつながっている世界観的にはあまり大したことが無い
あの世界の忍者のトンデモぶりを考えると一般人キャラでは無理もないというのは分かるのだが
「はたらく細胞」は細胞がどんなに頑張っても人間が健康を考えて行動しなければ意味が無いというのを教えてくれる、このテーマに合った作品だろう!
とまぁ、こんな感じで。
中国オタク界隈でのイメージも含めてイロイロな作品の名前が挙がっていました。
ちなみにこのネタを教えてくれた方からは
「私はゲームで遊んでいる分には主人公の影響力というのはあまりに気になりませんが、アニメや小説だと作品によっては主人公の功績が実はたいしたことは無いのにガッカリすることがあります。私の周りでも世界観や設定を見て作品に対する不満が出ることは少なくありません」
などといった話もありました。
こういった世界観の好みや需要って今はどうなっているんでしょうかね。
とりあえず、こんな所で。
例によってツッコミ&情報提供お待ちしております。
8/31修正:誤字脱字を修正しました。ご指摘ありがとうございます。
中国オタク界隈では昔から作品の世界観を重視する、世界観が作品の評価にかなり影響するという傾向があるようで、コアなファンを中心に作品世界観の評価や考察などで盛り上がることも多いのだとか
中国のソッチ系のサイトではそんな話題の一つとして
「二次元系作品で作中の描写や活躍はスゴイけど実は大局には影響しない、世界観的にたいしたものではないという作品を知りたい」
などといったことに関するやり取りが行われていましたので、以下に例によって私のイイカゲンな訳で紹介させていただきます。
二次元系作品で作中の描写や活躍はスゴイけど実は大局には影響しない、世界観的には大した影響が無いという作品を知りたい。
こういう展開はウチの国ではあまり人気が無いのは知っているけど自分にとっては好みなのでそういう作品があれば教えて欲しいんだ。
「バイオハザード」の最初の方とか?
ラクーン市がヒドイことになっても作中世界ではかなり軽い扱い。ホラー系は世界がどうのこうのになることもあるけど、コンパクトな話になっていることも多い気がする。
ホラー系は日本の二次元に限らずそういう所はあるね
「ウルトラマン」とか日本の特撮は大体日本の一都市での破壊活動や戦闘行為でしかない
たまにトンデモナイのが来るとか世界、宇宙規模の被害になったりすることもあるが
ゲッターロボの恐竜帝国と百鬼帝国はTV版では強大な敵だったがゲッターロボの世界観があまりに大きく広がってしまった結果、前座的な存在になってしまった
「ゴブリンスレイヤー」はあんなに社会的にヤバそうなゴブリンなのに実は国にとってはそれほど危険な要素ではない設定。あの世界の勇者が何やってるかというと世界の危機を救うためのクエストに挑んでいる。
「サイバーパンク:エッジランナーズ」
本編のゲームではまさにそういう扱いとして強調されている
実はたいした影響が無いということなら「Fate/stay night」も「Fate/Zero」もあの世界のメインルート、汎人類史には大した影響が無い
キャラの内面やキャラ同士の関係に対する影響は大きいんだけどね
FateはFGOを除くと人気のあるシリーズの方が影響無いんだよな。世界への影響という意味では「extra」、それから「プリズマ☆イリヤ」が何気に大きい。聖杯が結局願望機でしかないことから聖杯戦争も局地的な影響に納まりがち。まぁそういうストーリーの作り方だからこれだけ世界観を広げられたんだろうけど……
「stay night」は原作エロゲー的にルート固定が難しいのもあるからな
ただ実は「Zero」はケイネスが死んでウェイバーがエルメロイ二世になる(聖杯を解体する、時計塔でトンデモで優秀な人材を育成する)というFate世界観的に非常に重要なイベント扱いだったりする
「マブラヴ」は敵の規模が大きいわ生物としての目的が違うわで主人公がどのルートで世界を救っても大局への影響は大したことがない。そして派生作品はもっと影響が無い。
エロゲーだとエウシュリーのゲームが大体そんな感じだろう。覇王だとか魔神だとかの凄い敵がたくさん出て来るけど世界の一地方、一時代の話で主人公である神殺しの人妖のストーリーにとってはごく一部でしかない
弐瓶勉の「BLAME!」のようなSF、ディストピアやポストアポカリプス的な世界観の作品を探せばそういうのは結構出てくるぞ
浦沢直樹の作品は大体そんなことになっているイメージが……
「SEKIRO」が結局は戦国時代の一国の話でその外側にある内府がそもそも何なのかというのがハッキリしない、狭い世界の話だったね。
これはゲームのために設定された場所だから外側やその影響は不要だとバッサリやったんだろうけど。
影響が無いか……「CODE VEIN」のストーリーがそんな感じだった気がする
ゲームだと主人公の活躍と世界観のバランスをとるために「大局に影響は無かった」とすることも多いな
このテーマを見た時に昔はそういう作品も結構好まれたけど、今は主人公が最強で活躍する、世界を主人公が動かすタイプの作品じゃないと人気になれないから二次元には無さそうと思ったが、意外に出てくるもんだね。
主人公の活躍からは見えて来ない設定や世界観というのは珍しくないからな。
こういうのは二次元系にもそこそこあるが、欧米のゲームはそういうの更に多いんじゃないか。制作側の好みもだけど、シリーズ展開的にもそういう扱いをした方がやりやすいから。
作品や世界観の都合というなら武侠系はそういうのがかなりある。どんなに武功が凄くて超人的な存在になっても蒙古の大軍を止めることはできない。
ドラえもんなどの長寿作品の劇場版は大体そうじゃないかな
劇場版で出会ったキャラとの関係や成長も本編には影響しない
だからたまに本編で過去の劇場版との関係を示唆するような話が出るとファンのテンションが上がってしまう
大局的には影響しないと言うなら宇宙世紀系のガンダムはどう?
ガンダム世界に後付けで突っ込んだ作品の数々はそんな感じだよね
あれだけ派手なことになっている「UC」も実はそんなに影響が無い
「ポケットの中の戦争」はまさにそれ。しかし「08MS小隊」はアジア地域の主戦場なので影響としては意外に大きい。
ガンダムは最初から主人公達の戦いは戦争全体の一局面でしかないという描かれ方だったし、それがスーパー系作品との差別化として評価された。
しかしその後の設定の追加で初代のアムロ達の重要性がどんどん増していき「大局には影響が無い」とはあまり言えない状態になっている。
設定が整備された結果、アムロとガンダムのデータの重要性が上がったりしているんだよね。それにジオンのエースを撃破し続けたことの影響も強調されるようになっていったし
「UC」は宇宙世紀本編の歴史には影響が無いわけだがガンダムに限らず外伝や後付け作品にはそういうのが多い。一般の作品で分かりやすい所だと例えば「スターウォーズ」の「ローグ・ワン」とかね。
既に出ている本編との矛盾を出さないために、外伝作品や後付け作品はどうしてもそういう扱いをせざるを得ないから。
SEEDの外伝も大体そう。設定上はキラ・ヤマトより強いかもしれないキャラだって出ているけど本編への影響はそんなにない。
「ファイアーエムブレム トラキア776」
聖戦士の血統が活躍する本編とは違う平民による泥臭い局地的な戦いだけど、世界観を強化する上でもかなり良い作品だったね。かなり難しかったけど。
世界への影響というのとはちょっと違うかもしれないが、「イデオン」の銀河系規模のバッフクランもイデが発動したら意味が無いという世界観は個人的にかなり好み。
まだ出ていないのだと「CLAYMORE」
昔のファンタジー的な世界観だと、主人公の戦いは所詮局地的なもの、歴史の流れや広大な世界からすれば小さいものでしかないという扱いが多かったよね
ファンタジーは大元の「指輪物語」からしてそうだし、世界観が先に来る、重視される作品だとそうなるのも当然ではある
押井守作品はそういうのかなりありそう。
とりあえず「人狼 JIN-ROH」を挙げておく。これは結局内部闘争でしかなかったという展開だったかな。
上の方でホラー系作品について言われているので思いついたが
「零」シリーズで苦労してなんとかする敵は「忍者龍剣伝」とかとつながっている世界観的にはあまり大したことが無い
あの世界の忍者のトンデモぶりを考えると一般人キャラでは無理もないというのは分かるのだが
「はたらく細胞」は細胞がどんなに頑張っても人間が健康を考えて行動しなければ意味が無いというのを教えてくれる、このテーマに合った作品だろう!
とまぁ、こんな感じで。
中国オタク界隈でのイメージも含めてイロイロな作品の名前が挙がっていました。
ちなみにこのネタを教えてくれた方からは
「私はゲームで遊んでいる分には主人公の影響力というのはあまりに気になりませんが、アニメや小説だと作品によっては主人公の功績が実はたいしたことは無いのにガッカリすることがあります。私の周りでも世界観や設定を見て作品に対する不満が出ることは少なくありません」
などといった話もありました。
こういった世界観の好みや需要って今はどうなっているんでしょうかね。
とりあえず、こんな所で。
例によってツッコミ&情報提供お待ちしております。
8/31修正:誤字脱字を修正しました。ご指摘ありがとうございます。