「日中文化交流」と書いてオタ活動と読む

記憶が薄れる前に書いておこうと、北京において行った「文化交流」という名のオタク活動やその方面のネタを適当に綴っております。

2024年08月

中国オタク「ウチの国で原作より二次創作、同人の影響の方が強くなっている作品は何だろう?」

ありがたいことにネタのタレコミをいただきましたので今回はそれについてを。

中国オタク界隈にも作品だけでなくファンによる二次創作や同人作品などが入っていますし、作品によっては中国のファン界隈でも二次創作が盛り上がり現地における作品やキャラのイメージに大きな影響を与えることもあるそうです。

そんな訳で以下に中国のソッチ系のサイトで行われていた
「中国で原作より二次創作、同人の影響の方が強くなっている作品は?」
などといったことに関するやり取りを、例によって私のイイカゲンな訳で紹介させていただきます。


ウチの国で原作より二次創作、同人の影響の方が強くなっている作品は何だろう?
原作よりアニメの方が影響が大きい作品というのは珍しくないが、二次創作の方がみたいなケースもあるのだろうか?

アニメ版の影響ではなく、二次創作か……
そこまで影響の出る二次創作というのがまず珍しいから探してみると意外に出てこないな

最初は同人ルートで展開されていた「Fate/Zero」は?
FGO以降に入った人は実感ないかもしれないけど、中国国内では二次元の象徴的な作品になって一時期は「Zero」の方が正しいFate扱いされてきのこの原作の方は価値が無いみたいな空気さえあった

「Fate/Zero」は当初同人イベントで販売されたし別世界線で二次創作みたいな扱いだけど、型月公式だから同人や二次創作ではないだろ……

ウマ娘の「はちみー」みたいにバズったネタがミーム化したのとは違うよな
(訳注:中国でネットミーム化した「はちみー」に関してはよろしければ過去記事をご参照ください
中国オタク「『はちみー』って猫のことで良いの?何かオタクの間での使い方と違うような気もするんだけど」

そこは区別が難しい所だけど、二次創作のイメージの方が主流になっているようなケースならテーマに該当するかな
「はちみー」に関しては単発だし元ネタや二次創作関係ない形で広まったのでちょっと違うけど

探すとしたら古い作品や同人作品かな?例えば東方シリーズとか
現代の環境だと公式が強くなっている、原作へのアクセスが容易になっている、コラボなどで同人的な空気の公式展開が増えているなどといった事情から同人作品の

個人差はあるけど「艦これ」や「刀剣乱舞」といった最初期の日本の二次元ソシャゲは二次創作の方がイメージ強くなっているような?

あの頃に出たソシャゲは公式の提供する情報が薄いから自然とそうなったし、二次創作が盛り上がって作品人気が高まった時代だったよね

二次元ソシャゲは常にそんな感じでは?
二次創作が盛り上がる作品は大体売れているし、二次創作の活発さが売れている作品の証明になっている

確かにそうだけど、この話題の「二次創作の影響の方が強くなっている」ことは減っているね。今のソシャゲは設定もストーリーも濃くしているから二次創作の入る余地が少ない。

最近のソシャゲでもそういうのが無いわけじゃない。例えば「ブルーアーカイブ」は同人のイメージの方が強いと思う。
同人の人気キャラがゲームやったら全然イメージと違ったとか、アニメの時も同人経由で期待されていたキャラが出なくて不満の声が上がっていた。

作品そのものに魅力が無いと二次創作は盛り上がらないけど、魅力がある作品というのは本体のパワーも高いので原作のイメージを二次創作が塗りつぶすのは難しい

それは間違いないが、作品の形式や伝わり方次第では原作の存在感が薄れて二次創作の方が盛り上がるのはあり得る
既に言われている「艦これ」のように公式の投下が少ないソシャゲとか、ウチの国に正規版が入らずファンサブと同人で広まったような作品にはこのテーマに合うような作品がありそう

現代のネット環境になったおかげで急速に広まった作品も該当するだろう
例えば「チャージマン研!」とかね

なるほど
「チャージマン研!」は原作の頭のおかしさも凄いけど、二次創作ネタで広まった部分の方がイメージとしては強いか

上の方でも言われているけど「東方シリーズ」がテーマにピッタリと合いそう
原作の出来は良いし何より一人で作り続けているという凄いシリーズだけど、こっちの好みに合って語りやすいのは二次創作

東方の原作はシューティングの時点でかなり人を選ぶ
ゲームを買ってやり込んでクリアできる人はそこまで多くないし、今ならネタバレまとめや動画で見てしまう人が多いだろう
二次創作は綺麗なイラスト、それも中国向けの絵柄の作品が好きに選べるからそちらに入って滞在する人の方が多いね

テーマとはちょっと違うが「アルドノア・ゼロ」は原作のヒドイ終わり方のせいで二次創作、薄い本で記憶を上書きしようとする人はかなりいた
それで上書きできれば世話はないんだけどね!

「アルドノア・ゼロ」の同人は結構良いのがあったなあ

同人といえばエヴァは新劇場版が出る以前は二次創作や同人の方が理想のストーリーとして語られていて、脳内をそれで上書きしていたファンが結構いた
当時の状況に関しては二次創作の影響というより、原作から目を背けていたと言った方が正しそうだが

「ヘタリア」は原作より二次創作、同人作品の影響が大きいし、人気が広まった理由として二次創作の存在は非常に大きかったと思う

当時「ヘタリア」は中国国内だけでなく日本の方でも同人経由で人気が広まっていたように感じられたね

考えてみれば「ヘタリア」は二次創作の方が盛り上がるくらい原作が薄かった(可もなく不可もなくという意味で)のも良かったのかな

理解できる話だ
「ヘタリア」は原作の薄さが炎上しても大ダメージにならない、二次創作経由でいつの間にか落ち着いているような感じだった

私は昔「カゲロウプロジェクト」の同人作品に心をつかまれてアニメを見て……同人に帰ってきた

ボカロ系はどう考えれば良いんだろうね
本体に相当する作品が音楽と設定、あらすじだけということもあるし
そしてそういう作品の公式アニメや小説が微妙でファンが認めるのは主に同人の方になることも少なくない

二次創作の方のイメージが強くなるのって、今の環境だと新作の間にイメージ先行で盛り上がった作品だと思う
或いは本編の展開が好評ではない、作品の規模がそれほど大きくない、動画や歌など断片的な所だけで何となくイメージを構築できる素材が流れている作品とか

公式展開が断片的というか、軸になるストーリーが少なくてアニメも派生作品の一つといった場合も二次創作のイメージが入る余地が大きくなるね
私の中ではアイドル系やガールズバンド系はそういうの多い印象がある

最近一部で大人気になってた「MyGO!!!!!」も二次創作の影響かなり強い

アイドル系は原作がゲームだとか雑誌企画だとかが多いらしいからな
アニメやマンガが原作になっている作品と比べてストーリーが少ない、キャラに関しては主にイラストとCVと設定だけというのも多いからファンが二次創作で補完するネタを書きやすい、そしてその二次創作のイメージがファンに拡散して定着しやすいのでは

二次元じゃなければ淫夢
さすがに元の動画きちんと見て内容を把握してネタにしている人間は少ない……はず

二次元からは外れるけど「封神演義」はもう二次創作のイメージで染まっていると思う
原著は現代の感覚で見たら楽しむのは厳しい

それは否定できないかも
「封神演義」は現代向けの二次創作的な作品が繰り返し作られた結果、今では全年齢向け中華ファンタジーの定番作品になっている
私が子供の頃は「封神演義」自体の人気は大したことなくて、哪吒の人気が高いだけだったし詳しく語れる人も周りにはいなかった

中国の古典名著の翻案作品に関して「原作を尊重していない」「原作をちゃんと読んでいない」といった批判、炎上はちょくちょく発生しているけど、批判している側もちゃんと読んでない、原典の一部文章を雑にコピペしてズレた意見で熱くなっているみたいなのは少なくない
あの分野も積み重なった二次創作の影響はかなり大きそうだ……



とまぁ、こんな感じで。
中国オタク界隈の認識も含めてイロイロな話が出ていました。

ちなみにこのネタを教えてくれた方からは
「現在の中国では昔と比べて二次創作の小説などを投下する人も増えていて、同人の薄い本以外の二次創作も目にするようになってきています。女性向けの作品では昔からイラストでも小説でも二次創作は活発でしたが、近頃は男性向けでもアイドル系やバンド系で二次創作が増えているように感じられます」

「今は翻訳ツールの精度の機能が向上しているので日本の作品を見に行く、日本のプラットフォームに作品を投下するのも容易になっています」

などといった話もありました。

私も中国オタク界隈の二次創作までは追いかけていないのですが、機会や分かりやすい所があればちょっと調べてみたいですね。

とりあえず、こんな所で。
例によってツッコミ&情報提供お待ちしております。


9/1修正:記事の中のリンクを貼れていませんでした。ご指摘ありがとうございます。

中国オタク「自分より年下になってしまったお姉さんキャラについて、皆はどう受け止めてる?」

ありがたいことに以前
「今の中国でオタクが自分が歳をとったと意識するようなことはあるのか?」
という質問をいただいておりましたが、先日これに関係しそうな話を教えていただきましたので今回はそれについてを。

そんな訳で以下に中国のソッチ系のサイトで行われていた
「気が付けば自分より年下ばかりになっているお姉さんキャラ」
などといったことに関するやり取りを、例によって私のイイカゲンな訳で紹介させていただきます。


自分より年下になってしまったお姉さんキャラについて、皆はどう受け止めてる?
気が付けば二次元のお姉さんや先輩キャラが年下ばかりになっているので皆の話を聞きたい……

そもそも大学でオタクになる人間が多いウチの国では、二次元の「お姉さん」「先輩」って大体設定上は年下では?
今更気にするようなものではないのでは?

数年ならば脳内補正も容易だが10歳も年下とかになるとさすがに厳しくなって来ないか?学生の記憶が薄れたら特に……

楽しむ分なら不都合はないけど、時折自分が老いたということを実感させられるつらさはある
そういうのは二次元のお姉さんキャラに限った話ではなく、一般向けも含む全ての作品で発生するけどね!

男ってのは死ぬまで少年の心を持っているんだよ!

ちょっとカッコいいな
その言葉、俺のロリ好きの自己弁護に使っていいか?

スレ主はジャンルの把握を根本的に間違っている
そもそも年下だとお姉さんキャラは成立しない

そこは作品内の主人公との関係で把握することも多いから視聴者やプレイヤーにとってとは別の話だよ

俺は逆に考えている。「お姉さん」は属性の一種であって年齢は関係ないと思う。

見ている作品の主人公が十代なので俺の心の年齢も一部は十代さ!

私は作品内のキャラとの関係で見るから30超えても先輩キャラは大好きです

年齢に関して言い出すと精神年齢か外見年齢かという疑問も出てくるからな……自分が気になるなら別の好きになれるキャラを探す、気にならないならそのままで良いのでは
ちなみに俺は昔好きになった、今では年下になったキャラに関しては気にならないけど新作で設定が先に入るとやや厳しいといった感じだ

なんだったら転生して肉体年齢だけ若返るとかもあるからな
日本の異世界系作品は中年主人公からの若返りも増えているので、読者の年齢層が上がったことによる作品やヒロインとの年齢差の変化、それに対する処理方法も変化しているのは間違いないだろう

不老不死ヒロインとかロリババアとかもいるので外見は気になる要素ではない。問題になるのはやはり設定上の年齢か?

年齢設定こそ単なるラベルだし自分は気にしたことはないが、こういう話題が伸びるということは気になる人は多いということなのだろう

オタクには設定読み込む習性があるからね
でも俺は作品を見る時は主人公キャラに多かれ少なかれ自分を投影して見るタイプなので主人公にとってのお姉さんポジションということなら年齢は気にならない。
なおこの見方だとNTRのダメージがでかくなる。そして現代は姉キャラNTR物も多くて……

あえて言わせてもらうが、年齢でお姉さんキャラを判断する人って「浅い」と思う

世話好きなキャラ、何かと面倒を見てくれる距離感とかお姉さんキャラを構成する年齢以外の重要な要素があるわけだからな
先輩後輩は年齢の要素が重要ではあるが学校だけでなく組織の先達という意味でも使えるからこちらも年齢に限った話ではなくなる

母性のあるロリキャラというジャンルすら存在するのだから、年下のお姉さんがいても良いだろう。
シャアもそう言っているような気がする

シャアはロリコンよりもマザコンでは?
母になってくれるかもしれなかった女性のララァは出会った時点で年下でそれを十数年間引っ張り続けていたわけで、そういうキャラがいるので年下の先輩くらい大丈夫だよ

どちらにしろ、シャアに学ぼう
近年のオタク界の趣味嗜好、人気属性を見ていくと彼の精神が当時はあまりにも先進的過ぎたというのが分かる

今はお姉さんどころか年下の母親を求めるジャンルが成立しているからなあ

キャラ自体は別に問題ないけど、キャラに関係するイベントで「若者向けだな……」みたいに感じる場面は増えたのが厳しいと言えば厳しいね

同意
キャラはよくても関連するイベント、昔のオタク向けのネタが厳しい。場合によっては原作よりも二次創作の方が良い、リメイクされた作品もなんか違うみたいになる。

二次元だと姉も母もキャラデザによって年齢は感じられないし、年齢という設定を自分のなかでどう処理するかということになる
だから結局は慣れだと思う

概念とまではいかないが、「お姉さん」というのはある種のキャラクターだからな
年齢がそれより先に来ることはない

「アイマスU149」を見ればお姉さん、母性といったものが年齢で決まるわけではないのが理解できるはずだ
ありすも桃華も母になってくれるかもしれないと思えるキャラだぞ

そもそも二次元になった時点でイラストによって年齢の影響は消えるわけだし、年齢は本当に設定上のものになる
結局は年齢の問題よりも世界観とキャラクターに没入できるかという問題になるのではないかと

年齢に関しては作品内のキャラ同士の相対的な関係なので別に気にしてない。
そもそも私より一回り以上歳下でも二次元に出てくるお姉さんキャラや先輩キャラは私よりも大人な性格をしている……

そうなんだよね……この問題を深く考えだすと十数年前比べて成長していない自分に関しても意識せざるを得なくなる

歳をとって年下のキャラが増え近い年齢のキャラが上昇していくのも悪いことではない
俺は昔はダメだった人妻系もいけるようになったぞ?

分かる分かるとてもよく分かる
学生キャラだけでなく未亡人キャラとかもいけるようになる

俺は上でも言われているけど、キャラデザ的には大丈夫でもキャラの考え方が合わなくなるというのはあったかな
というわけで人妻キャラとかロリおかんとかが現在好みな属性になりました

俺は若い頃はロリや年下が好きだったけど、社会に出て披露してからはお姉さんキャラが好きになった
だからなのか、今の所年下のお姉さんを厳しく感じることはない

アニメを見ていると年齢に関する疑問はイロイロと出てくる。ヒロインの年齢だけでなく主人公の年齢や、主人公にとっての大人なキャラについてとか。
俺は大学生の時に、自分の見ているアニメやマンガの主人公が大体高校生で年下というのを意識して似たような引っかかりが発生したこともある。もっともその時疑問に思ったのは「俺の周りにはなぜヒロインがいなかったのだろう」ということだったけどね!

キャラがきつくなるんじゃない、老いを感じる自分がきつくなるんだ



とまぁ、こんな感じで。
今の中国オタク界隈の空気が感じられるような話がイロイロと出ていました。

ちなみにこのネタを教えてくれた方からは
「中国ではオタクの好みが日本ほど明確に年上、お姉さん好きになっていませんし相変わらずソシャゲではエロとは別にロリコンキャラが強いですが、それでも昔よりもお姉さん的な包容力のあるキャラの人気が高まっているという印象を受けます」

「中国オタク界隈でもシャアはロリコンの象徴として認識されています」

などといった話もありました。

昔の中国オタク界隈では年上キャラに関しては押しの強い引っ張ってくれるキャラの人気が高いという話もあったのですが、近頃は主人公を受け止めてくれるキャラの方が人気高いという印象はありますね。
15年前の記事ですが、よろしければご参照ください。

中国オタクの間で流行っている「御姐」とは

とりあえず、こんな所で。
例によってツッコミ&情報提供お待ちしております。

中国オタク「近頃話題になっている孫悟空と白骨の精の恋愛って姜子牙(太公望)と妲己の恋愛みたいなものだろうか?」「どっちも嫌なんだけど」

ありがたいことにネタのタレコミをいただきましたので今回はそれについてを。

先日出た「黒神話:悟空」が何かと話題になっているのもあってか、中国オタク界隈では西遊記のキャラやストーリーの翻案に関する話題が良くも悪くも盛り上がっているそうです。

そんな訳で以下に中国のソッチ系のサイトで行われていた
「孫悟空と白骨の精の恋愛や姜子牙(太公望)と妲己の恋愛という改変を受け入れられるか」
などといったことに関するやり取りを、例によって私のイイカゲンな訳で紹介させていただきます。


近頃話題になっている孫悟空と白骨の精の恋愛って姜子牙(太公望)と妲己の恋愛みたいなものだろうか?
孫悟空と白骨の精の恋愛アレンジが最近問題になっているから他の作品のネタと比較しての意見を知りたい。例えば皆はどっちが受け入れやすいとか

どっちも嫌なんだけど

うーむ……あえて言うなら俺は姜子牙と妲己の方が嫌ではある

自分も姜子牙と妲己の方が厳しい
化物に関してはそういうタイプもいるのかくらいに考えられる

姜子牙と妲己のカップリングはダメな人多いと思う。ウチの国のFate界隈で桜井シナリオが批判される大きな原因の一つがそれだからね。
ただ孫悟空と白骨の精というのもいざ出されてみると受け入れられない所があるのは分かる

孫悟空と白骨の精の恋愛に関しては「黒神話」はライターが原作まともに読んでないのではという疑惑にもつながっているのが……孫悟空は派手に暴れたけど色欲での過ちは無いのが重要な部分でエンディングでの扱いにもつながっているから原作崩壊レベルとも言える

私は孫悟空と白骨の精の方が嫌だ
なんかもう解釈違いとかいうものではなく全く受け入れられないレベルの改変

そもそも孫悟空と白骨の精に恋愛が発生するのが意味不明
全く縁が無いのに

主人公とラスボスのカップリングはたまに良いのがあるけど、主人公と雑魚敵のカップリングはそういうのが無い
ただ最近良くも悪くも熱くなっている「黒神話」のアレは作品全体の解釈が問題になっているので白骨の精だけが焦点ではないと思う

そこは本編の出番が多くない、つまり縛りが少ないので好き勝手に話を膨らませられるという強みはある
しかし白骨の精は原作だと師匠食おうとする妖怪なので、孫悟空との恋愛関係にする時点で難しいものがあるのは否定できない

白骨の精のエピソードは映像化で使われることが比較的多い所だし評価は高いんだろうけど、それが白骨の精のキャラ自体の評価というわけではないからな
よく知られているだけに改変次第では反発が強くなるリスクもあったということだろう

「黒神話」のストーリーは投げっぱなしで説明不足なわりにネガティブな解釈、陰謀論的な部分を強調するから受け取る側で不快に感じてしまう人が出ているのだと思う
西遊記を原著から改変した作品については昔から映画もドラマもネット小説もあったから名著の改変が不可というわけではないはずだ

うーむ……自分の中では妲己や白骨の精から誘惑するのは許せるけど姜子牙や孫悟空から感情が向かうのはダメだな
ここを踏み越えると拒否反応が出る

このテーマだと姜子牙は既婚だし妻関係でアレなエピソードがあるからそこで恋愛やらせたらキャラが崩壊するという根本的な問題があるぞ?

話題を追いかけながら考えてみた
どっちも嫌だがそれをやった場合の問題は姜子牙と妲己の恋愛の方が大きいし、あえて言うなら自分は姜子牙と妲己のカップリングの方が嫌だ

香港のテレビドラマだと妲己が姜子牙を誘惑するシーンがあったね
もちろん姜子牙はそれを打ち破ったが

妲己が伯邑考を落とそうとしたけど拒否されて逆切れして紂王の手を借りて伯邑考殺す展開とかもあったよね
メインキャラとメインストーリーが崩れなければ恋愛劇を入れても許容できる人は結構いるのではないかと

俺の中で妲己は紂王との組み合わせ(カップリングとは限らない)になっているから違和感がかなり強い
あと孫悟空はそもそも恋愛しないというかできないという認識だ

白骨の精は珍しさだけ狙って設定固めて無いから孫悟空のヒドイ解釈違いばかりが目立つようになってしまったのかもなあ
姜子牙との恋愛はさておき、妲己ヒロイン扱いはネット小説だとそんなに珍しいものではないから書き方次第では行ける気がする

白骨の精とのカップリングも大概だけど、そもそも孫悟空に彼女キャラ(と解釈できるの)どれくらいいたっけ……?

許せるのは哪吒までです!子供の頃に哪吒を女の子だと思ってカップリングしていた人は少なくないはず!!

今話題の「黒神話」は「らしくない」改変が多過ぎるし改変部分を強調し過ぎているのがね……それなのに説明不足で期待されるキャラも出てこないからストーリーを見ていて引っかかりが多発する
例えば何かと原典から外れた所が多い藤崎竜版封神演義だけどキャラ自体は「あり得る」と感じられるものになっているし、恋愛要素などの原作に無い部分は曖昧な扱いだから読んでいてそこまで気にならなかった

まぁストーリーがそんなに面白くないというのが一番の問題かもな
二次創作はパワーがあれば賛否両論になっても一定の支持はされるものだ

正直に言えば古典ネタだともっと合わないのをぶつけられたこともあるので、姜子牙と妲己や孫悟空と白骨の精はまだ許容範囲かな

自分は絶対に合わない改変みたいなのあるよな
この話題を追いかけていて以前見た三国志ドラマで諸葛亮と小喬が密通する展開にドン引きしたのを思い出した

私は二次元作品を見過ぎて妲己と九尾の狐がかなり重なってしまっているので、妲己の恋愛要素や主人公のハーレム入りも受け入れられそうだ
でも姜子牙がハーレム系主人公というのはちょっと……

自分の場合は先にしっかり見た藤崎竜版の「封神演義」が太公望と妲己のカップリングだし、二次元なら太公望と妲己の組み合わせに関してはそこまで違和感ない
孫悟空の方は国産作品でしっかり子供の頃の思い出になっているのが受け入れ難い感情につながっているのかも

それは二次創作混じり過ぎだ。藤崎竜版でも姜子牙と妲己は普通に敵対関係だ

でも藤崎竜版だと妲己は実質的にヒロインというか、主人公を助けることもある強敵ポジションなのも確かだ
藤崎竜版は妲己が何かと魅力的なデザインになっているし二次創作のカップリングでも何かと活躍しているのでそれに引っ張られるのも理解はできる

藤崎竜版の太公望と妲己は恋愛関係皆無なのでよくある主人公とヒロインではない。しかし互いに宿敵だけど互いに妙な信頼感はあるし手助けのようなこともするという単純ではない関係だし人によってはカップリングを考えてしまうのだろう。
ただアレは昔の日本の少年マンガだから許容されたという面もあるかと。

しかしこういう古典系キャラに関して、女体化はわりとネタ扱いで受け入れられるのに恋愛要素の追加、カップリングが入ると強い拒否反応が出るのは興味深いな
そっちの方がキャラの改変で難しいということなのだろうか?



とまぁ、こんな感じで。
現在の中国オタク界隈の感覚も含めてイロイロな話が出ていました。

ちなみに今回のネタを教えてくれた方からは
「中国ではOOC(Out of Character)がかなり問題視されます。特に古典系の作品とキャラに関しては文化的な意識、価値観も関わってくるのでOOCな改変は強く批判されます。日本の同人のように好きに解釈して創作する、見る側もそれを受け入れるというのは難しいと思います」
などといった話もありました。

中国では古典名著に関しては「改変してはならない、そのままであるべき」という考えが非常に強いですし、現代の娯楽重視のアレンジは意外な所に埋まっている地雷を爆発させてしまったケースも少なくないのでしょうね。

とりあえず、こんな所で。
例によってツッコミ&情報提供お待ちしております。

8/27追記:上のやり取りにある哪吒を女のことだと思っていた件に関してはよろしければ過去記事もご参照ください。

中国オタク「ナタを女にされたことについてどう思う?」「Fateシリーズで最も穏便な娘化にすら思える」

中国オタク「ナタクは偽娘」 中国における「偽娘キャラ認定」について

中国オタク「人としてクズな主人公キャラだけど評価されている、クズな主人公がいるけど人気のある作品を知りたい」

ありがたいことにネタのタレコミをいただきましたので今回はそれについてを。

中国オタク界隈では日本と比べて主人公の評価が作品の人気に良くも悪くも強く影響するといった話があるそうで、実際主人公の人気が落ちて作品人気も急落するケースは珍しくないそうです。
しかし中には中国オタク界隈でマイナスの評価になりがちなダメな主人公、クズな主人公がいるのに人気が高い作品もあるのだとか。

そんな訳で以下に中国のソッチ系のサイトで行われていた
「人としてクズな主人公キャラだけど評価されている、クズな主人公がいるけど人気のある作品を知りたい」
などといったことに関するやり取りを、例によって私のイイカゲンな訳で紹介させていただきます。


人としてクズな主人公キャラだけど評価されている、クズな主人公がいるけど人気のある作品を知りたい
主人公のカッコよさ、好感度の高さは作品の人気に関して重要だけど、クズなのに人気な主人公やクズと言われている主人公なのに人気になった作品などを教えてくれ!

クズの定義や判定にもイロイロとあるけど、その辺りは曖昧でもいいの?

そうだね。見ている人間からクズ判定が入っているなら問題ないし人気に関しても主観的なもので構わないから気軽に語ってくれ

「デスノート」の夜神月や「コードギアス」のルルーシュとスザクのようなピカレスク系の主人公はクズだと感じられる部分が確実に出るのでそっちのジャンルの人気作品を探せば結構出てくると思う

「カイジ」の伊藤開司はクズな部分ばかりで間違いなくダメ人間だけど人気はある
こういう最初から狙って作られたクズな主人公は逆にあまり嫌われないしストーリーが面白ければ人気になる
嫌われるのは作者が意図していないのにクズに見えてしまうタイプだろう

これは「リゼロ」のナツキ・スバル
作品を追いかけられるかは主人公のクズさを許容できるかにかかっていた

クズな部分があってもそれ以外の部分で好感度稼げばなんとかなることは多い
ただ近頃は商業展開をする場合、クズな部分に引っかかった人がその解釈を拡散するし、ポリコレやフェミニズムを刺激すると炎上するので扱いが難しくなっているとは感じる

「無色転生」のルーデウスはこのテーマに合致していると思うが、中国市場向けの展開はやめておいた方がよかったよな……
こっちでは価値観の批判やフェミニズムの批判で大炎上したわけだが、国内のファン向けとオタク向けの違いを思い知ったよ

価値観が理解できる範囲でのクズさはむしろ感情移入する理由になるからクズな部分も悪くはないんだけど、作品が広まると「理解できない」人も相対的に増えていくからね

理解できる範囲といえば昔の作品を見ると以前は「ヤサシイ」或いは「後ろ向きで決断から逃げる」のがそれだったみたいだけど、最近は自分向けとその他などの「ダブルスタンダードの狡猾さ」が理解、許容されるクズさになってきているようにも感じる

主人公ではないが「ヒロアカ」の爆豪勝己はこのテーマに合ってそう
このキャラほど人気が高くてとても嫌われていたキャラを私は知らない

成長するタイプの主人公は最初がクズ、ダメなキャラということも多い
このテーマで私が最初に思い付いたのは「GANTZ」の玄野計だった

「GANTZ」の主人公は青年向け作品の主人公だとそこまでひどくはないレベル
周りにあるのはもっとひどいキャラとひどい環境だから作品読んでるうちに気にならなくなる

玄野計は好色なくらいだし俺も平凡な人間の範疇だと思うが、好色な部分はどうしても主人公として大きなマイナスと受け止められることも多いしクズ扱いされがちかな。作品を見ていれば肝心な時に動ける主人公なので人気があるのは分かるんだが。
あとジャンルとの相性もあったと思う。例えば「そらのおとしもの」みたいな方向だったら好色主人公でも問題なかった

クズ扱いされる主人公の中には成長する主人公もいるのでこういうテーマだと判断が難しい
最初はクズでも成長して聖人になっちゃうような作品もあるし

「オナニーマスター黒沢」の主人公はまさしくクズだけど成長するし人気は高かったな

「テイルズオブジアビス」の主人公は序盤は体のでかい赤ん坊でまさにクズキャラ
ただ作品後半の聖人になって責任を負う展開、ラストの意味などの情報や作品設定、スタッフ側のぐだぐだな情報が入ってくると嫌うよりも同情してしまうキャラになってくる

不良だとか他人を踏みにじってでも生きていく必要がある環境にいた主人公というのもいるからね
あと見ていて不快な子供主人公とかも?昔の作品だけど「交響詩篇エウレカセブン」のレントンは考えなしに動く主人公としてクズ扱いされていた覚えがある。

クズだけど大人気な主人公ならランスだろう

ランスは最終的に人類を救う大英雄になったイメージが強いからクズだとかダメ人間みたいな扱いはされないね
シリーズ序盤だと鬼畜戦士の代名詞、さぼっていたらレベルが1になるとかクズでダメ人間な所も強調されていたけど……考えてみたら周りがランスよりはるかに上のヒドイキャラ、ヒドイ世界観だからランス程度だとそんなに悪くない印象になる

このテーマなら我が国のオタク界隈で最も有名な「人間のクズ」こと伊藤誠を挙げておくべきだろう
彼がいなければキャラの評価枠としての「人間のクズ」という言葉はここまで広まらなかったかもしれない。

近頃の作品だと「彼女、お借りします」が主人公に関して良い評価聞かないクズ扱いばかりなのに人気があって続いている
ラブコメにおけるヒロインのデザインの良さと作品の人気の関係を強く感じてしまう作品だ

そっちの方面だと「ニセコイ」も該当するかな
ハーレム系ラブコメ作品の主人公は決断から逃げる、現状維持のためのイベントが繰り返されるのでクズな印象になりがちだ
恐らく過去の「ヤサシイ」から好きになってもらえるラブコメの主人公も今の感覚で見たらわりとクズ扱いになるのでは

ギャルゲーそのものではないが「Charlotte」は主人公のクズなキャラやストーリー展開の投げっぱなしのせいで作品の評価は低いけど、当時この作品からオタクになった人もかなりいたので好きな作品として名前が出てくることも多い

ギャルゲーの方だとまず「CHAOS;CHILD」を思いついたが、これは意図的に作られたクズな主人公キャラだったな……素でクズなのだと……伊藤誠以外では鳴海孝之とかだな

有名な所だと一昔前なら「オーバーロード」、最近だと「陰の実力者になりたくて!」とか俺TUEEEEE系作品でも冷静に考えたらかなりクズな主人公はいるけど、それで普通に人気になったりはしているからクズ部分の見せ方や処理次第なんだろうね

俺の中だと谷口悟朗作品はクズな部分が目に付くけど人気もある主人公が多いという印象がある
ルルーシュほど有名ではないし人気があるわけではないけど「revisions」の主人公がクズ扱いされていたのはわりと印象に残っている

ところでクズな男性主人公は何かと話題になるけどクズな女性主人公に関する話はあまり聞かない
クズな女性主人公っているのだろうか?

男性人気も高い作品だと「のだめカンタービレ」とかはどうだ?
ここで話題になるタイプとはちょっと違うかもしれないけど、音楽は天才だけど他はほぼダメ人間

女性向け作品で長編になるとそういうキャラは出てくるよ。作者の感覚と読者の期待がズレるのはどのジャンルでもありがち。
あと俺TUEEEEEの女性版とかは作者の倫理観や価値観の問題が出て嫌われる主人公も珍しくない。

見ている側が歳とったり新規ファンが入ってきて評価が変わるケースもあるね
「Fate」の衛宮士郎や「エヴァ」の碇シンジはクズ扱いされていた時期がある

時代が進んで逆にクズ判定されるケースもある
アムロとかカミーユとか

カミーユはスパロボでは補正かかっているけどアニメ版だと最初からクズで危険な子供という感じだったよ
あとロボ系だと「鉄のラインバレル」の主人公はかなりのクズ
いじめられっ子が力を手に入れて陥るダメな展開を大体やってる

「ラインバレル」は好きな人からもアニメの第4話まで我慢してくれと言われるからな……私はスパロボで先に知っていたからスルーできたがアニメが初見だと脱落する人も多かったと聞く

上の方でも言われているけど作中でクズだと明言される、クズ扱いされて相応の報いを受ける展開があればそんなに気にならないのでは
私が思いついたのは「このすば」の主人公だけど、あいつも普通に人気キャラだったからね

クズな所もある二次元で有名で人気の高い主人公ということなら野比のび太がいるじゃないか!
あいつはエピソードによっては本当にどうしようもないクズさを発揮してくれるぞ!



とまぁ、こんな感じで。
クズ扱いの基準が人それぞれなのもあってかイロイロな方向のキャラの名前が挙がっていました。今回のやり取りに出てきた作品は中国オタク界隈でも比較的よく知られている作品だと思われます。

ちなみに今回のネタを教えてくれた方からは
「中国では伝統的に好色さは主人公にとって大きなマイナス要素になっています。それに加えて近頃は恋愛関係の選択の失敗や鈍感さ、ハーレム展開を受け入れることによる価値観の問題などが火種になりやすいです。だから恋愛要素のある作品でダメな所のある主人公に好色さが加わるとクズで嫌われる主人公になってしまう可能性が高いと思います」
などといった話もありました。

とりあえず、こんな所で。
例によってツッコミ&情報提供お待ちしております。

2021年の記事ですがこの頃と比べるとクズ扱いの範囲に変化が出ているようにも見えますね。
中国オタク「クズな所が目立つが人気のあるキャラについて語ろう。近頃は主役キャラでもクズなのに人気なキャラの人気が高まっている気がするんだけど……」

それからありがたいことに攻略情報や攻略状況に関する質問をいただいている管理人の艦これの夏イベントですが、前段作戦は甲でなんとかクリアできたものの後段作戦は聞こえてくる通りの難しさで乙にしても厳しそうなので今回はさっくり丁まで落としてE5も丙で行こうかと思います……

中国オタク「20年前に出たゲーム機がPSPだなんて信じられるか……?俺の中ではもっと最近のゲーム機みたいに思っていた」

ありがたいことにネタのタレコミをいただきましたので今回はそれについてを。

中国では一時期PSPが娯楽再生端末としても使える携帯ゲーム機として大人気になっていたことがありますが、その記憶がある中国オタクの面々にとって
「今年でPSP発売から20年になる」
というのは改めて意識すると結構な衝撃になるそうです。

そんな訳で以下に中国のソッチ系のサイトで行われていた
「20年前に出たゲーム機がPSP」
などといったことに関するやり取りを、例によって私のイイカゲンな訳で紹介させていただきます。


20年前に出たゲーム機がPSPだなんて信じられるか……?
俺の中ではもっと最近のゲーム機みたいに思っていた

俺も実際に調べてイメージとの違いにちょっと驚いた
20年前ってなんとなくPS1くらいの時代なつもりだったけど、よく考えたら既にPS2の時代だな!?

PSPはPS1の発売10周年を記念したゲーム機だから実際のPS1は更に10年前だな……
日本での発売が2004年、中国国内で流行るまで何年かのタイムラグはあるけど20年前と考えれば誤差かもしれない

20年前はPCでメイプルストーリーとかのネトゲやっていた気がする
あの頃はネカフェでゲームするのも徐々に減っていた時期かもしれない

2004年だとPCのMMORPGが一つの頂点に達していた時期だろうか
そしてモバイル端末の時代になっていくわけだが、PSPはその中でもコスパや画面の綺麗さ使いやすさなどで第一の選択になっていた

PSPは本当に凄いゲーム機だった。
売上でみればDSの方が圧倒的なんだろうけどカッコイイ、使えるゲーム機としてはPSPの方が上だったし良いゲームも少なくなかった

当時の国内はPSPが今のスマホみたいなアイテムだったけど、今の若い世代は分からないだろうな……

20年前とか俺が生まれた年なんですが!正直に言って分かりません!

それは仕方が無い。ツールもネットも環境の変化が速すぎる。
あの頃はゲームも遊べる音楽が聴けて動画やマンガ、小説を楽しめる携帯端末、娯楽再生媒体としてカッコよくて便利な装備という感じだったけど、ネットが今ほど便利に使えなかったなどの環境を知らなければ分からないと思う。

私はPSPはアニメやゲームよりも小説見るのに使うことが多かったな
どちらにしろ暇つぶしのツールとして極めて有用だった

俺は……PSPでは普通にモンハン系のMOで遊んでた気がする

自分の記憶ではPSP-2000やPSP-3000を持っている人が多かったし、初期のPSP-1000ではないからまだ20年前ではない……!

懐かしい話題に久々にしまってあるPSP-2000を探してしまった。電源付けたら今でも普通に動く。
自分にとっては小学校〜中学校の間ずっと一緒にいたアイテムだよ。

小学校の頃からPSP買ってもらえたとか羨ましいぜ
俺は小さい頃PSPは金持ちの子供が持っているのをたまに遊ばせてもらうもので、一番遊んでいたのはFCのコピー機だったよ!

20年前だと私の周りはまだGBAが良い感じのゲーム機だった。
私はポケモン好きだったのでその後DSを買ったけど、PSPはもっと年上、大学生や社会人のアイテムという印象もあったね。

あの頃は男女問わず恋人へのプレゼント候補として普通に新型のPSPが有力な選択の一つだったからなあ

当時の映画で恋人と一緒に寝ころびながらPSPで動画見るシーンとかあったよね

あの頃は地方ごとの違いも大きかったから日本の発売後にウチの国でPSPが本格的に広まるまでそれなりに時間がかかったはず
当時の経済状況だと現代の感覚と比べてかなり高い物だったし

20年前だとPSPは自分にとって手が出る値段ではなかったし、ゲームに関しては主にアーケードに使う金に悩んでいたな……

20年前の2万円って、今の人民元の感覚だと下手したら2万元くらいになるんじゃないか?
何か月分かの計画が要るかなり大きな買い物で簡単には手が出なかった
もちろんそれを子供にあっさり買えるような家もあったけどね……

俺の高校の時、2008年くらいにはPSPを持ってるクラスメートがいた

2004年くらいだと私の周りはまだゲームボーイや小覇王(FCのコピー機)だったよ
PS2はあったけどPSPはまだ実機来てなかったと思う

安いから残ってはいたけど小覇王の時代はさすがに前世紀で概ね終わりだろ。
20年前だとゲームボーイはGBAになってそれなりに残ったけどそっちも徐々に消えていった。当時のゲームの中心はPS2、PSPはゲーム機よりも今のスマホみたいな存在。
ウチの地元だとSARS流行の前後でネットカフェが急速に消えていき家庭用ゲーム機やアーケードなどゲームの扱いが大きく変わったと記憶している。

20年前なら小覇王も普通に残ってたぞ
安いしコピーで大量生産されたので結構長い間残っていた
大都市で見なくなっても地方にいけばVCDや遊戯王が売っているようなものだ

20年前だと俺のゲームボーイは白黒だったよ
金持ちの所はPS2あったけど俺の家にあったのは小覇王

20年前だと地元の村で遊ぶゲームはまだファミコンだったなあ……それを考えるとネットとスマホがあれば同じようなゲーム体験ができる今の時代は凄いことになっていると思う

中国では家庭用ゲーム機はFCから一気にPS2に飛んだからPSやSSの時代は存在しないし、携帯ゲーム機も概ねGBAやPSPから始まった

PS1やSSは普通に入っていたし当時はPS1とSSのゲームを扱うゲーム雑誌もかなり活発に売られていたよ。
国内で広がってないのはSFCだと思う。海賊版の機械は入っていたけどそれを使うためのフロッピーディスクが当時の中国では高過ぎて南方の大都市の一部くらいでしか広まらなかった。
PS1やSSが流行った理由として大きいのがCDで海賊版ソフトの値段が一気に安くなったことでVCDの普及と共通する部分がある。

ここにMDやSS、DCと生きてきたセガファンもいるんです
一時期は良いゲーム機と言えばセガだったけど、今は炎上するゲーム会社扱いだ

都市部には1990年代後半からPS1やSSは入っていたね。ただ正規の貿易ルートではないから何かと安定しなかった。ゲーム機販売禁止令も出たけど海賊版ゲームの流通に関してはあまり影響は感じなかった。
海賊版の取締りは家庭用ゲームに限らず定期的に行われていたし最近新作が入ってこないみたいな時期もよくあったけど、売っている連中も場所を変えながら売り続けていたから今のネットみたいに一斉に規制、禁止というのも無理だった

2004年だとPS2の他にDCもまだそこそこ生きていた
私は「シェンムー」のオリジナル版のソフトを手に入れて遊んでいたなあ

20年前だと子供の頃の自分はデジモンやってた記憶がある
自分がPSPを手に入れたのは15年くらい前かな?ただその頃はもうPS3の時代にもなっていたかな……

20年前?俺は海賊版ベイブレードで遊んでたよ
家にはゲーム機どころかPCさえ無かった!

昔も今も中国国内の経済的な発展の不均衡はあるけど、昔は物や情報の伝わり方に関して今とは比べ物にならないくらい差があった
だから売っているゲームや日常生活で知ることのできるゲームの情報も地方ごとにかなり違ったし当然体験も違った
沿海地区と内陸部の差も大きかったし、北京上海広州ではとっくに流行りが過ぎたようなものでも地方だと見たことが無いものだったりするのが珍しくなかったしゲーム関係は特にそうだった

PS1やSS時代の印象に個人差があるのもそういうことだろう。
現代では気が付いたら海賊版ディスクの時代が共通の記憶から抜け落ちている。
レトロゲームはFCなどが中心だしCDのゲーム、PS1とSS時代はデータと昔のストレージの容量の問題もあってか今ではあまり残っていないし海賊版ソフトは質が悪いから今では使えない。
私は日本旅行で昔遊んだ海賊版のゲームを探して中古ゲームショップを探し回ったよ。

この話題を追いかけていて皆の記憶の違いの大きさを改めて実感することになった。
国内ではゲーム機の体験と発売した年代の違いは時代を遡るごとに大きくなっていくのだろうね。



とまぁ、こんな感じで。
20年前の思い出と一緒に当時の中国のゲーム事情が垣間見える話もイロイロと出ていました。

ちなみに今回のネタを教えてくれた方からは
「家庭用ゲーム機が主流だった時代は高価なゲーム機を買う必要があったので、中国では個人的なゲーム体験には大きな差が出ていました。人気のゲーム機は高いので海賊版ソフトがあっても簡単には体験できませんし、海賊版ソフトも当時の中国としてはそれほど安いものではなかったです。中国の若者にとってゲームよりもアニメが一般的な若者の共通の話題として強い時代があったのは、体験するために必要なコストの違いも大きな理由でした。逆に今はPCやスマホがほぼ普及している状況なのでゲームの方が一般的な話題として強くなっています」

「しかし私の周りの世代はe-sportsが共通の話題になっていますが、現在の若い世代はショートムービーが共通の話題になっているのでゲームも体験する、語れるようになるためのコストは割高になってきているのだと思います」

などといった話もありました。

PSPに関しては私が中国に留学していた期間の最後の方で急に流行りだしたような印象もありますね。2005年頃には大学の講義中にこっそりPSPでアニメ見ている学生とかもいたような?

とりあえず、こんな所で。
例によってツッコミ&情報提供お待ちしております。

それから2009年の記事ですが、当時の中国におけるPSPの扱いに関してもまとめていました。
中国でPSPがニンテンドーDSに勝った理由

中国オタク「日本の作品の体育倉庫に閉じ込められるイベントだけど、実際はそんなに多発しているもなんだろうか?」

なかなか通常運行の気分に戻れない今日この頃ですが、ありがたいことに手頃なネタのタレコミをいただきましたので今回はそれについてを。

中国オタク界隈では日本の作品に出てくる定番のシチュエーションなどに関する知識がイロイロと定着しているそうですが、その定番に関する受け止め方や疑問は人それぞれな所もあるようで時折関連した話題で盛り上がることもあるのだとか。

中国のソッチ系のサイトではそんな話題の一つとして
「体育倉庫に閉じ込められる展開は日本で実際に多発しているのか?」
などといったことに関するやり取りが行われていましたので、以下に例によって私のイイカゲンな訳で紹介させていただきます。


日本の作品の体育倉庫に閉じ込められるイベントだけど、実際はそんなに多発しているもなんだろうか?
あと私は日本の体育倉庫の規模や扱いからしてイマイチ分からないんだが……

学校という舞台で便利な場所とシチュエーションということが重要で、実際に多発しているかどうかは関係ないだろう
そういう事故が発生した事例があり、発生する可能性がそこまで低くはない日常的なレベルということならストーリーで普通に使えるわけだしね。

あれを発展させたのが「〇〇をしないと出られない部屋」ネタだと思います!

現実ではそんなに多くないだろ……そういう事故が発生すると当然親も出てくる
こっちほどじゃないが日本の保護者もかなりめんどくさい存在なのは変わらない

あれは地下室に閉じ込められるというのを学校という舞台で成立させるにはどうするか?ということに対する答えではないかと

でも体育倉庫に外から鍵をかけられて閉じ込められるという時点で非現実的に思えてしまうんだよね
二次元の学校という舞台が非現実的なものだけど、そこにファンタジーではなく中途半端に現実つながった非現実的なものを持ち込まれると非現実的なものを強く意識せざるを得ない

いじめとかの悪意が無いと外から閉められるなんてないと思うんだけど……

同意する。
嫌がらせでわざと鍵を閉められる、中の確認をせずに閉められるというのはわかるけど、故意ではないミスで問題にされないのは引っかかる。普通は中に人がいるかどうかは確認するだろ。

日本の学校は学生が雑に管理しているから間違いとかありそうなものだと思ったが

他の生徒や先生が鍵をかけ忘れていると思って閉めてしまうシチュエーションも少なくないよね。しかし日本の体育倉庫って中から鍵は開かないのが一般的なんだろうか?

錠前つける形なら外からだけになるし別に珍しくないのでは
こっちの学校の教室も昔は錠前で外から鍵かけるタイプ多かった
今はあのタイプは安全上の問題からダメなんだっけ?

体育倉庫は基本的には鍵をかけておくもの、管理の対象で鍵を開けっぱなしだと問題になるということなのでは
学校の設備とはいえ倉庫なわけだし

私の通っていた学校は体育倉庫は扉自体が無くて、中身の用具に鍵がかかっていた
今考えてみると二次元作品の日本の学校とはかなり違ったわ

しかし最初の方でも言われているが日本の体育倉庫の広さや中身がどうもわからんな……

基本的にはハードルとかボール、あと体操器具が置かれているらしいので基本的にはこっちと変わらないだろう。でも日本の学校は体育の授業をきっちりやるのでこっちと比べて使用する(出し入れする)頻度はかなり高いはず。
広さは学校の規模次第だろう。

室内運動用の設備はこっちに無いのありそうだな。日本だと卓球台も固定ではなく室内用の可動式が主流らしいし。

そもそもこっちの感覚だと体育の授業で用具を生徒が準備する、授業の後に片づける(そして閉じ込められてイベント発生)という流れがちょっと想像し難い所もあるからなあ

俺の通った学校にも体育の授業の用具入れはあったはずだけど入った記憶が無いな

今は学校の体育館も増えているらしいけど、俺が中学の頃とか体育館があって室内運動の授業ができる学校の方が珍しかった
それにどこの学校でも受験優先で体育の授業自体が削られがちだから、ウチの国の学校生活だと体育倉庫内の用具を使う機会は滅多にないし閉じ込められる所か入る機会も無いということなんだろう

うーむ……俺が受けた体育の授業では体育倉庫を意識する機会が無かったから閉じ込められるのが非現実的に感じる以前の問題なんだよな……
バレーボールの網を張るポールをしまっておく場所とかあったはずだから学校のどこかに倉庫はあったと思うのだが

日本の作品で閉じ込められるイベントを作りやすいのは、体育倉庫の管理が生徒に当番で回ってくるからだというのもあるはず
言ってみれば教室の掃除と一緒なので強制イベントにできる

なるほど、生徒の当番で日常的に出入りするなら雑な鍵閉めも発生するというイメージになるか

それに加えて体操用具のマットもあるから普段は接する機会が少ないヒロインに対するラッキースケベや薄い本みたいな展開もできる!

結局は創作特有のファンタジー要素をどう考えるかになるか
国内だと中から開けられないのは消防法違反でありえないし薄い本みたいな展開は成立しないしいっそファンタジーと思っておく方が良い

国内でも新しく作った所でもなければそういうの守ってないし、校舎ではなく倉庫の場合はどうかなあ……
まぁそういうこと言いだすと携帯電話が普及して以降は閉じ込められる事故を成立させるための準備がヤヤコシクなっているのでお約束としてある程度スルーして楽しむネタではあるのだろう

俺が中学の頃、先生に用事を頼まれたクラスメートが職員室に入ったら入れ違いで鍵かけられて閉じ込められたことがあったのを思い出した
その時は学校に残っていた他の先生も鍵もってなくてクラスメートは頑張って扉の上の窓から脱出するという騒動になったし、日本の学校の閉じ込められネタも何となく理解できる気がする

ええい!保健室に黒ストで美人な保健の先生がいるのをスルーするのになぜ体育倉庫にこだわるんだ!

残念ながら日本の学校の体育倉庫も保健室も不健全なものは無いんだよな……分かってはいるんだが……
あと私の中学高校の頃は体育倉庫ではないけど教室に外から鍵かけられて閉じ込められる生徒というのは事故でも嫌がらせっぽいのでもあった

俺は教室に残っていて鍵をかけられたことがあるので体育倉庫の鍵かけられるイベントは妙なリアリティを感じるネタになっている……
アニメを見た感じだと日本の教室は廊下側の窓があるからそういう事故もないんだろうけどこっちは壁だから前と後ろのドア鍵かかったら扉を叩いてアピールするしかなくなる

私もその経験はある。あれはトラウマだ。
窓から叫べると気付くまでの焦りは今でもたまに思い出す

同意する。あれは薄い本でネタにできるほど気楽な状況ではないと思う。しかしストーリーで便利、描写しやすいシチュエーションとして多用されているのは間違いないだろう。
私はこのテーマの話題を見ていて「夕日の差す放課後の人がいない教室」が似たようなものとして浮かんできた。



とまぁ、こんな感じで。
中国の学校生活事情も含めてイロイロな話が出ていました。

ちなみにこのネタを教えてくれた方からは
「中国の学校では体育の授業は教えることは少ないし授業が無くなることも少なくないので日本のように学生が体育倉庫の用具を出す機会はほぼ無いと思います。学校によってはボールや卓球のラケットなどを入れる籠を体育倉庫から出すようなこともあるかもしれませんが、私の中学ではそういうのは無かったです」

「中国の学校で学生が鍵を管理するものとしては教室の鍵があります。鍵担当の学生が来なくて扉の前で待たされる、鍵担当が鍵を忘れて職員室まで走るといったイベントは定期的に発生していました」

などといった話もありました。

言われてみれば私が留学していた中学高校でも教室は人がいないときは施錠するものでしたね。
私が中国語をまだ話せない時に連絡事項が上手く伝わらず、午前だけしか授業が無い日だったのに昼休みで一度家に帰ってから午後に学校に行ったら教室の鍵がかかっていてとても焦ったなんてこともありました。

あと高校になるとクラスでは休みの日に「学校で勉強してくる」という口実で学校に集まってマンガを読んだり麻雀やったり持ち込んだPSと教室のテレビでゲーム大会をするなんてこともやっていましたが、その際に教室の鍵当番の立場が悪用されていましたね。

とりあえず、こんな所で。
例によってツッコミ&情報提供お待ちしております。

中国オタク「日本人って鉄道が好きだよね。日本の作品を追いかけていても何かとそれを感じる機会がある」

ありがたいことに
「中国のオタクの間での鉄オタに関する認識はどうなっているのか?」
という質問をいただいておりましたが、先日中国の鉄オタ関連の話題を教えてもらうことができましたので今回はそれについてを。

中国オタク界隈では一昔前と比べて日本の鉄道好きや鉄オタ的な存在が認識されるようになってきているそうで、日本における鉄道趣味についての話題が伸びることもあるそうです。

そんな訳で以下に中国のソッチ系のサイトで行われていた
「日本の鉄道好きと鉄道オタク」
などといったことに関するやり取りを、例によって私のイイカゲンな訳で紹介させていただきます。


日本人って鉄道が好きだよね。日本の作品を追いかけていても何かとそれを感じる機会がある。

理解できる話だ。
コミケ関連のニュースが流れてくるこの時期は特にそうだ

コミケの鉄道好きなオタクはさすがに特殊なカテゴリでは?

日本では鉄道オタクという二次元オタクより前から存在する伝統ジャンルが存在する
私は日本の鉄道好き、鉄道オタクに関してはたぶん国内で認識されているものと違う所も多いのだろうと感じている

中国にも昔から鉄道好きはいるよ
うちの近所にある線路の上の橋、鉄道撮影スポットになっているのかよほど天気がヒドイとかでもなければ写真や動画撮っている人がいる

国内ではネットの動画とかで鉄道好きの存在が明るみに出て、そこから集団が拡大しているように思う。
ただ昔やってる所があると聞いたことはあるけど、現在の環境だと日本の同人サークルみたいに本を出す活動はさすがにやってないかも?

日本の同人サークルの中には中国の鉄道を調べている所もいくつかあると聞くし、日本の鉄オタは中国まで鉄道を見に来るのも結構いるらしいが、中国の鉄オタはどうなんだろう?

現代の動画によるアピールに加えて、コレクションの価値を競う社会とも相性が良いのでは
私が国内の鉄道好きの集団を認識したのはある珍しい型の列車が走るということで鉄道好きの連中が切符を買い占めて普段その路線を利用していた人(普段は利用者が少ない路線だった)が乗れなくなって困ったという事件からだった
個人的な好みとはいえ、なんだか不思議なものを感じた

日本の鉄道文化と鉄道マニア?ファン?関連では一般向けな部分もあるのが良いと感じる
こっちにも鉄道マニアはいるけど閉鎖的だし知識を競うばかりで列車に乗って楽しむみたいなものが無い或いは目立たない
別に日本みたいに同人誌出せとは言わないが、もう少し一般向けや娯楽としての部分が無いとこ大元の鉄道も儲からないし鉄道文化も流行らないと感じてしまう

自分の中では鉄道は日本の作品に出てくるノスタルジックなアイテムだね
鉄道の他には鉄塔や電柱などもそういう扱いされがちで、独特で心に刺さる風景を演出している。

日本ではずっと鉄道関連コンテンツは需要があったからな。
鉄道の時刻表トリックは日本の推理小説の定番ジャンルとなっているし、アニメやマンガでも鉄道が印象的な舞台になる人気作品は多い。近年最大のヒット作「鬼滅の刃」の劇場版も鉄道だったし「名探偵コナン」でも鉄道は定期的に舞台になる。

鉄道は人の移動の制限と密室を作りやすいから推理小説では便利なテーマだからね。
しかし考えてみればこっちでも昔から鉄道はあったけどなんか重いというか、日本と比べてあまり日常的な気軽なものではないような?
帰省ラッシュのひどさ、距離の長さやによる移動の厳しさの方が連想されがちだからか?

鉄道はずっとあったけど日本ほど庶民が頻繁に使うものではない、必要なものだったけど楽しい記憶に結びつき難い所はあったのかもね

言いたいことは分かる
日本の鉄道オタクに対応する国内のオタク集団としては公共バスマニアがよく挙げられているけど、実際動画も多いし討論も何か熱いし、下手なアニメの議論よりもはるかに盛り上がっている
趣味の盛り上がりに関しては対象との距離や体験、思い出も影響していると思う

推理小説もだけど、日本は「銀河鉄道の夜」などからも作品と鉄道の関係がずっと続いているように感じられるね。

日本社会には深いレベルで鉄道が浸透しているから体験と合わさった思い入れにつながるのだろう
かなりの割合で通学、通勤に使われているので言ってみれば毎日の食事と同じようなレベルの人間も多い

日本はタクシー高過ぎるし自家用車が無ければ日常的な移動は主に鉄道頼みになる
それに日本の都市部は地上も地下も鉄道網で覆われているから移動だけなら車より便利だし遠距離移動なら新幹線がある
日本の鉄道はよく止まるみたいな話があるけど、あれはそれだけ情報の提示が整備されているということでもあるし、止まった後の復旧や復旧見込みなどの情報が出るのも速い。

そもそも日本の鉄道ってちょっと遅れただけで問題扱いにするから……私が日本旅行に行ったときに見た日本の鉄道ダイヤの密度と複雑さはなんだかクラクラするレベルだったしマニアにはたまらんのだろうと思った。
あと日本の駅では鉄道関連グッズや玩具が子供向け(或いはオタク向けも?)に売られている。あれなら日本で鉄道にハマる人間が多いのも当然だよ。

俺も鉄道自体は良いものだと思うし時間に余裕があるなら飛行機よりも寝台列車で行くのが好きだけどマニアになるほどではない……

ウチの宿舎に鉄道オタク?が一人いるけど、休みのたびに写真撮りに出かけているな

俺も機関車がカッコいいのは分かる
大質量が巨大な蒸気機関で動くのはロマンだ

ウチの国だと昔はミリオタのサブジャンル扱いされていたのが今では鉄道オタクになっている部分もあるんじゃないか?

それはあるかもしれない。私の印象でも鉄オタとミリオタはオタクとして重なる部分が多かったし、基礎知識共有な所がある。
以前日本のオタクと交流したときにウチの国だとミリオタ関連の知識が普通のオタクにとっても基礎レベルになっているのが日本のオタクからすれば不思議に感じるという話があった
日本は学校の軍事訓練やテレビの軍事チャンネルが無いのでミリオタと一般人の知識の差が大きいということだった。

こっちの動画サイトにアップされている地下鉄オタの動画は専門用語や引用される資料が専門的過ぎてよく分からんが、ああいうのが日本のオタクならある程度分かるということなんだろうか?

自分の感覚でも国内の鉄オタはミリオタと重なる部分が多いというのには頷けるものがあるな……機械としての魅力の他にも運用、ロジスティクスと関係する部分があるからだろうか?

鉄道に独特な魅力があるのは理解できるし、日本のように鉄道が発達した国で鉄オタが増えるのは当然なのだろう

でも日本の鉄道オタクって他のオタクから嫌われる存在だよ?中国の鉄道オタクも今の空気だとそうなっていきそう……

同意する。日本の鉄オタは普通に好きなレベルならともかく、マニアになっていくと何かと危険。
趣味のために一般の利用者を排除したりするし、ダイヤを乱すとか立ち入り禁止区域に不法侵入するとか駅や車両備品の破壊や窃盗行為とかヒドイ事例が頻繁に発生している。

私は京アニ燃やしたあいつが鉄道オタクと聞いてから日本の鉄道オタクに良いイメージ無いわ

あったな、その話。
個人的には日本のオタクはどのくらいの割合でアニメのオタクと鉄道のオタクが重なっているのか気になる話でもあった。

ところでミリオタと重なる、機械に魅力を感じるということなら鉄オタにとって高速鉄道はどうなの?好みの範囲なの?

好みの範囲だろ。和諧号マニアとか国内に普通にいるよ。
日本の鉄オタにも新幹線ファンはいると聞くしそっちの需要は普通に存在するのだろう

新幹線と言えば日本は俺が子供の頃にこっちでもやっていてパクリ作品まで出た「ヒカリアン」のような作品を作るからな……現在も「シンカリオン」というロボシリーズがあるし

工業分野においては各ジャンルに魅力を感じる人が存在する
武器や時計や車、船なんかが一般的だし、その延長線上に鉄道があるのだろう
大きな機械や刻み続ける正確な動作のロマンは私も何となく分かる

この手の話題になると語っているのが鉄道のオタクなの汽車という機械に関するオタクなのかがよく分からなくなる

それは鉄道カテゴリ内のサブカテゴリだね
鉄道というカテゴリの中でどこにこだわるかみたいな感じだろうか?

日本に限らず外国は鉄道マニアの歴史が長いのでかなり細分化されている。鉄道の機械だけでなくシステムに関するジャンルもその分野のマニアがいる。
国内だと鉄道マニアの話題で伸びるのは新路線の開通や運用、どこそこの鉄道局はヒドイみたいな話題だから好みや背景の違いもあるのだと思う。中国の話題は浅いけど新路線の開通とか外国ではあまり多くないので羨ましがられるという話もある。

鉄道関連の趣味はかなり細分化するようだからな……分かりやすい列車や線路、駅といった辺りだけでなく列車内部や動力関係、ダイヤ等々研究の対象がたくさんある。
日本の鉄オタ関連のネタでよく流れてくる中国の鉄道職員のコスプレを見ても分かるように職員の制服マニアというのもいる模様。

日本に旅行すると鉄道に乗る機会も多いし、日本の風景と列車や線路の組み合わせに独特な美しさのようなものを感じてつい写真を撮ってしまうことも多かった。あと北海道で乗れたSLは特に良かった。

日本の鉄道って快適だから……あの乗り心地が思い出に加わるなら印象も悪くないものになるだろう
なお満員電車は除くものとする

雪の中を走る日本の鉄道は外見も中の快適さも良いものだと思う

日本の鉄道文化と鉄道オタクは不思議な存在に見えるけど、近頃は国内でも鉄オタが目に付くようになってきているような?ネット上もだけど、リアルでも地下鉄オタが出没したのを見かけた。
鉄道オタクは国内にもかなり深い所で広まっているのかもしれない……



とまぁ、こんな感じで。
現在の中国オタク界隈の認識を含めてイロイロな話が出ていました。

ちなみに今回のネタを教えてくれた方からは
「日本の鉄オタに関しては中国で普通にオタクをやっていてもあまり意識することはないですが、意識して調べだすと日本の鉄道オタクの濃さや細分化された分野、それと関連する良いニュースも悪いニュースも多いのには驚くことになります。オタクという領域ではあるものの、アニメやマンガとは別物に思える部分もありますし何が彼らをそこまで引き付けるのかと不思議に感じる部分もありますね」

「そして日本の鉄道オタクの情報を調べていると、中国国内の鉄道オタクらしき存在も意識することになって更に不思議が増えます!」

などといった話もありました。

今回の記事をまとめていて、私が中国に留学していた1990年代に近所に住んでいた日本人の日本語教師の弟さんが結構な鉄だったようで当時の中国で走っていた蒸気機関車の写真を撮るのが主な目的で中国旅行に来たこと、それが外国人留学生とも接する機会の多い比較的外国事情や外国の趣味に慣れている中国人からも理解不能だとドン引きされていたことを思い出しました。
当時の状況と比べると、今の中国の鉄オタ界隈は何かと楽しみやすくなっているようにも見えます。

とりあえず、こんな所で。
例によってツッコミ&情報提供お待ちしております。

2020年の記事になりますが、この頃から変わった部分も変わらない部分もあるようです。
中国オタク「日本はなんであんなに鉄オタがスゴイことになっているの?趣味としても少々理解し難いものがあるんだが」

中国オタク「逃げ上手の若君を見始めたんだけど、ラスボスとの戦力差ひどすぎない?これ勝てるの?」「歴史のネタバレをすると……」

ありがたいことにネタのタレコミをいただきましたので今回はそれについてを。

「逃げ上手の若君」は中国国内向けのアニメ配信はないものの、中国オタク界隈では主人公のキャラクターに加えて日本の作品でも比較的珍しい時代を舞台にしていることもあってか何かと注目される作品になっているそうです。

そんな訳で以下に中国のソッチ系のサイトで行われていた
「逃げ上手の若君のラスボスと史実」
などといったことに関するやり取りを、例によって私のイイカゲンな訳で紹介させていただきます。


遅れて「逃げ上手の若君」を見始めたんだけど、ラスボスとの戦力差ひどすぎない?これ勝てるの?

歴史のネタバレをすると……勝てない、というか負けて死亡ENDだ

「勝つさ」

そんな五条悟みたいなこと言われても……いや、負けフラグだからこの場合は正しいのか?

室町幕府を作ったのが誰かを調べたら結末は分かってしまう!

ラスボスの弟には勝つけど兄には勝てないのだよ
あと太平記でも尊氏はなんか不思議パワーで勝ってるし意味不明なキャラだから二次元作品で更に盛るのも日本人的には許容範囲らしい

足利は史実でも大体弟が戦争で負けて兄が出てきてなぜか大勝利の展開が繰り返される……

尊氏は史実の勝者側だから能力を好きなだけ盛っても構わないみたいなキャラになっている模様

あの時代の日本では尊氏の方が主人公っぽい存在で、「逃げ若」の主人公はサブキャラというか中ボスくらいかな?
作品内のストーリーでも既に描写された中先代の乱は大きなイベントではあるが、日本史的には主人公のエピソードよりも主人公討伐後に尊氏と天皇が明確に対立するようになったことの方が重要

あの作品は北条時行という歴史上の人物を主人公に選んだ時点で敗北に終わるのは確定したようなものだ
なお原作連載が打ち切りになった場合、その後が曖昧になって生き残れる可能性も……つまり人気になればなるほど主人公には敗北と死が近付くことになる

何かと歴史改変ネタが大好きな日本の二次元とはいえ、そういう作品は最初からそういう展開が提示されている。「逃げ若」は人物や戦闘描写の誇張と独自要素追加はするけど本筋は歴史通りの作品だから歴史のIF展開は期待できないかと。
ただ表現や解釈を作品独自にやることは可能なので、現時点ではどういう終わり方になるかは分からない。

歴史上では負けが決まっているけど作品としてどう処理するのかはまだ不明
足利尊氏とか表現的には「鬼滅の刃」の鬼みたいだし、主人公だって美形ショタだし歴史気にしないで二次元的に誇張している部分はかなりある作品だ

「逃げ若」の尊氏は話が進むと更に意味不明なことになるが、あれでそれなりに史実に忠実と日本人に評価されている模様

尊氏は作品内の印象だと、当初の強過ぎてどうやって倒すかじゃなくて底知れなくて本当に倒せるの?みたいなことになっていくけど、史実でも何度も敗走しているのになぜか復活して勝利しているんだよね……

尊氏の戦場における幸運は主人公補正なくても異常
尊氏は太平記でも光ったり大風が吹いたりで勝ったみたいなわけわからん話があるので、普通の人間扱いすると逆に変なことになるという話を見たことがある

「逃げ若」も創作だから面白くするためにそれなりに勝ち負けの盛り上がりがあるけど、史実だと主人公はほぼ勝ってないし、大した影響もなく捕まって斬首ENDだよ

そもそも主人公は足利尊氏とは直接戦っていないからね。
逃げながら転戦しているうちに捕まって処刑だ。

「逃げ若」の主人公はずっとボロ負けし続けたわけではない、そこそこ健闘してるぞ?中先代の乱で足利尊氏が不利になって取り乱すのも解釈としてはアリだ。

「逃げ若」の主人公は立場的には朱慈炯(明の崇禎帝の三男)みたいなものかな?
ただ伝承が主な朱慈炯とは違って本人が象徴として戦い足利一族の主要な武将にも勝ち鎌倉を短期間ではあるが占領しているので当時の歴史に対する影響はそれなりにあった

中先代の乱は史実では兵力の違いで主人公側は普通に負けたけど、足利側の被害も大きかったからな

主人公は中先代の乱で敗走した後も南朝の後醍醐天皇について二回鎌倉を陥落させているので足利尊氏側からしてみればそれなりに厄介な存在

どちらかと言えば足利尊氏が主人公で北条時行は繰り返し出てくる中ボスみたいなものだからね
上の方でも言われているけど、あの作品でラスボスが強大になるのは当然ではある

この時期の日本の武士集団って勝った側がなぜか次の反乱であっさり負けることも多いから誰が強いのかハッキリしない
ただその中でも足利尊氏に謎の主人公補正がかかっているのは分かる

史実だと足利尊氏の俺TUEEEEEシナリオで「逃げ若」の主人公はその中に出てくるイベントの一キャラくらいだ

さすがにそこまででは……いやでも尊氏は俺TUEEEEEというほどではないけど、「戦いたくないんだ!」と叫んで戦いをやめようとするけど戦いに出たら最強で勝つというキラ・ヤマトみたいな一昔前の強主人公っぽい所はある
まぁ野心がない「やさしい」性格の言動に見えても、ここぞという時に裏切って勝者になったんだが

尊氏の自害アピールは史実に忠実と言われている
足利尊氏は北朝の実質的な指導者なのに権力争いで負けたから南朝に投降するとか意味わからな過ぎる
「逃げ若」の不気味なキャラになるのも納得だ

私も作品にハマって史実を調べてみたけど、足利尊氏よりも北条時行視点の方が話を作るのは楽そうだと感じたよ

最初の話題に戻るけど、主人公の北条時行に関しては史実では処刑ENDなので最終的な負けは確定だろう
しかし伝承には逃げ延びたとか逃げた先の子孫が戦国時代の北条に続いたとかの話もあるようだから終わり方に独自の解釈をしてくる可能性はある

主人公が実は死んでいなかった隠居ENDとかにならないかな……



とまぁ、こんな感じで。
中国オタク界隈の認識なども含めてイロイロな話が出ていました。

ちなみにこのネタを教えてくれた方からは
「鎌倉末期から室町時代にかけての武士の強さ、勝ち負けの理由がよく分かりません。調べれば調べるほど混乱します。誰が本当に強かったのでしょうか……」
などといった話もありましたが、私も南北朝〜室町辺りの時代はちゃんと把握できているか自信がないです。何かと出てくる畠山や北畠関係の名前とか読みも含めてかなり混乱した記憶が。

とりあえず、こんな所で。
例によってツッコミ&情報提供お待ちしております。

中国オタク「日本人はビスマルク大好き過ぎないか?日本の作品ではビスマルクという名前のついた存在はどれも強い、カッコいい扱いになっている気がする」

ありがたいことに艦これの夏イベの攻略情報や公式から誹謗中傷に対して法的措置をとるという発表の出たレキシントンのイラストに関して
「炎上の震源地の一つではないかと思われる中国での動向はどうなのか?」
という質問やネタのタレコミをいただいております。

とりあえず私の方で表面的な話を見たり聞いたりした限りでは過去に別の作品でも発生したような、中国オタク界隈の絵柄の許容範囲が狭い、シャープに整った絵以外は下手扱いされがちな傾向に加えて、知名度の高い元ネタに関する思い込みによる予想や期待と運営の独自方針のズレからくる炎上のようにも感じられますね。

艦これと艦娘から広まったミリタリー系擬人化絵は現在の中国における二次元絵の基礎になっているので、麻宮騎亜先生のような現在の中国におけるジャンルの傾向から外れる絵や、その前の時代の流行を形成したような作家の絵は受け付けないという人が少なくないようです。

一応中国のユーザーがそこそこいるという日本産ソシャゲで麻宮騎亜先生のキャラが実装された例としては「千年戦争アイギス」のラクシャーサなどもありますが、これは10年近く前ですし当時は今ほど中国で国産二次元系ジャンルは広まっていなかったのであまり参考にはならなそうです。

他に比較的近そうな事例としては「FGO」の武則天実装前後の炎上でしょうか?
公式のイラストに対してこれが正しいキャラだ、こうするべきだと自分のイラストを投下するとか元の絵を勝手に修正するとかで盛り上がっているのも共通しているように感じられます。

中国オタク「日本よ、これがサーヴァント武則天だ」 中国オタク的FGO新サーヴァント真名当て事情続き

中国のソッチ系のサイトにおけるレキシントン関連の話題では新規実装艦娘のイラストが頻繁に貼られているので、現在E3攻略中の私としてはチラ見ならともかくじっくり追いかけるのはネタバレを踏んづけることになるので今の所はこれ以上追いかけるのは厳しいです。どうかご勘弁を……


それはさておき、ありがたいことにネタのタレコミをいただきましたので今回はそれについてを。
中国オタク界隈では日本の作品のお約束が何かと注目されたりしているようですが、そういったお約束の中には中国の感覚でもある程度理解できる部分があるから逆に不思議に思えるものもあるそうです。

中国のソッチ系のサイトではそんな話題の一つとして
「日本の作品ではビスマルクという名前のついた存在は扱いが良い」
などといったことに関するやり取りが行われていましたので、以下に例によって私のイイカゲンな訳で紹介させていただきます。


日本人はビスマルク大好き過ぎないか?
日本の作品だと「ビスマルク」という名前のついた存在はどれも強い、カッコいい扱いになっている気がする。

理解できる話だ。
日本の二次元だとドイツ関連、ドイツ語はカッコいい扱いになりがちだが中でもビスマルクは安定した地位の高さみたいなものがある。

中二病的なセンスに響くとか?
更に発音だけでなく実績もあるからイメージが補強されまくるとかで

こっちの感覚でも「鉄血宰相」とかカッコイイからな!

創作のネタになるほどではないが中国国内でもビスマルクは人気高いよね

「鉄血宰相」がとても中二病に響くというのは俺も魂で理解できる

ウチの国でも若い子は昔から一定の割合でビスマルク好きになったり中国にビスマルクがいないのが残念に思うみたいなことになっている気がする

言ってみればドイツの始皇帝みたいなものだからね
ドイツネタ大好きな日本の二次元で大人気、高評価な扱いになるのも当然だと思う

日本だとロボアニメにもビスマルク関係のがあるからな……俺もさすがに大好き過ぎだと思う

「鉄血のオルフェンズ」辺りで何かあるの?

いや、「ビスマルク」という名前のスパロボがあるんだよ

おお……本当だ。俺はスパロボに出ていないと昔のは分からないな……

一応スマホ版のスパロボには出ていたんじゃないかな?
そしてビスマルクというけどドイツ要素はほぼ無くてデザインは見ての通りアメリカの西部劇風だったりする

そのスパロボのように名前だけ使うのを見ると、日本人の語感だとドイツ語の発音がカッコよく思えるという話があるけど「ビスマルク」はその中でも特にカッコいい扱いだったりするのだろうか?

俺も昔は日本人のビスマルク、ドイツ好きは第二次世界大戦の枢軸国側からの延長にあるものだと思っていたが、近頃はそれだけじゃない気もしてきたな……
第二次世界大戦からの流れだけでは説明できないことも多い

日本は明治維新の時に法制度や軍制度の近代化で主にドイツを参考にしているし、ビスマルクの評価は昔から高いと聞く
日本とドイツは国家としての関係は昔から敵対しがちだけど、国のシステム的にはかなり近いようだし過去の偉人的な政治家に対する好感もあるんじゃないか?

日本の最初の憲法が主にプロイセンの憲法を参考にしているしな

明治維新に関わった日本の政治家の理想像がビスマルクだったはず
伊藤博文は「東洋のビスマルク」と呼ばれて喜んでたとか

東洋のビスマルク……李鴻章もそんな風に言われていた時期があるし代名詞になるくらいの存在なのは間違いないんだよな

ビスマルクは当時の強いドイツの象徴だったし、明治維新から始まった近代日本にとっては憧れの存在だったのではないかと

帝国主義の時代として考えたら内政も外交もビスマルク程強い、成功したイメージのある人物はいないと思う
なお二回の世界大戦とドイツ……

「ビスマルク」の扱いの良さに関しては本人だけでなく、戦艦ビスマルクが日本の軍オタの間ではなぜかやたらと高評価だったという事情もあると聞いたことがある
日本の二次元特有のドイツ軍好き、高評価という事情も影響しているのかもしれない

確かに……ビスマルクより活躍した戦艦、完成度の高い戦艦はたくさんあるのになぜか戦艦のビスマルクって扱い良いな
確実に補正は入っている

第二次世界大戦のドイツの方のビスマルクはかなりダメな方の戦艦、資源を無駄にした方の例だろうに
ドイツは陸と空はともかく海の兵器は……

一応フッド沈めたし、あっちのビスマルクも存在するだけで価値はあったから!
俺も実戦に出せるゲームとかの補正の強さは否定できないが

戦艦の方のビスマルクは英海軍がブチ切れて全力で沈めに来たというエピソードが強いんだと思う
あと当時の国の技術と資源を投入した象徴的な兵器ということで大和と重なるものがあるとか?

でも日本の作品だってビスマルクだから確実に良い扱いされるわけじゃない
「コードギアス」のビスマルクとかナイトオブワンと持ち上げられた挙句にスザクに真っ二つにされてたし

あれは一応スザクがギアス利用で自己強化バフ発動するまでは優勢だったし、他のラウンズは雑にやられたのばかりだったので相対的に扱いはマシという説も……

二次元界隈にいると日本のドイツ好きは何かと実感できるしビスマルクの人気が高いのも理解はできる
あとテーマから外れるがヴィルヘルム2世の日本における評価も個人的に気になる。どこの国でも評価は良くないだろうけど、日本ではビスマルクの人気が高いしあからさまに日本嫌ってたことを考えるとやはり評価ボロボロなんだろうか?

ビスマルクの築いたものを台無しにしたヴィルヘルム2世はどこの国でも評価低いし好かれていないだろ
ビスマルクの生涯は国のために尽くし実際に強い国を作り上げたのに失脚する、築き上げたものが目の前で崩れていくという悲劇でもある
ビスマルクに関してはそういった悲劇的な部分も日本人は好んでそう



とまぁ、こんな感じで。
迷走しながらもイロイロな話が出ていました。

とりあえず、こんな所で。
例によってツッコミ&情報提供お待ちしております。
それにしても最近艦これのリシュリュー 「deux」をデュクシと読むネタが頭から離れなくて困ります

中国オタク「創作においてはチェーンソーと日本刀は似たようなものではないだろうか?どちらも創作特有の強力な補正がかかる」

ありがたいことに手頃なネタのタレコミをいただきましたので今回はそれについてを。
中国オタク界隈では創作の中のお約束などに関する考察も何かと盛り上がっているそうですが、その中でもバトルや武器関係はなんだかんだで議論が伸びるテーマになっているのだとか。

そんな訳で以下に中国のソッチ系のサイトで行われていた
「創作におけるチェーンソーや日本刀の扱い」
といったことなどに関するやり取りを、例によって私のイイカゲンな訳で紹介させていただきます。


創作においてはチェーンソーと日本刀は似たようなものではないだろうか?
どちらも創作特有の強力な補正がかかる

実戦を経ている日本刀とほぼ創作のみなチェーンソーを同じ扱いにするのはどうかと思うが、方向性が似ていること自体は否定し難いな

どっちも創作においてはなぜか普通に装甲をぶった切れるからな!

現実だと「そういう使い方をするものじゃありません」だしねえ

チェーンソーは音声付きでの威圧感や恐ろしさ特化なので日本刀とは違うという気もする

チェーンソーは動き回る刃とでかい駆動音がいかにも危ない武器という印象を与えるからな……実際は振り回して危ないのは自分の方になるわけだが

チェーンソーはネタ武器、どちらかと言えば拷問道具みたいな扱いだったのがいつの間にかロマンのある武器になっている感じだし、日本刀よりも更に創作特有の要素が強いと思う

日本刀は創作特有の補正が強い、やや使う場所を選ぶとはいえ実戦を潜り抜けた有用性が証明された武器だからね
実質的に創作オンリーなチェーンソーとは別ジャンルでは?

チェーンソーは鉄が切れないというが肉体には効果的!
それに鉄を切れるチェーンソーを作れば!

災害救助用に使われる薄い鉄板くらい切れるチェーンソーや石材加工用のチェーンソーもあるらしいが、本来は木材用に開発された道具だし鉄鋼を切るなら専用のグラインダーとかを使うぞ

ふーむ……つまり対ゾンビ武器としてならやはり合理的?

チェーンソーはあの音が何よりも実写で効果的な武器だったんだろう
そしてその影響を受けたクリエイターがマンガやゲームで使うようになったわけだし、現代に出現した唯一無二の幻想武器とも言えそうだ

ゲームだと武器の耐久力が無限或いはゲーム的な回数処理とかになっているのでチェーンソーの現実の問題点をスルーできるし対ボス敵の高火力或いは連続ダメージ武器となっている

殺傷力に関しては不明だが、威圧感は旧来の白兵武器とは段違いのパワーだ
現実でもチェーンソー振り回している人間がいたら近付きたくないだろ?

普通の刃物でも近付きたくねえよ!
素で感じられる恐ろしさ、イメージされるものが創作で有用なのは認める

普通の人はチェーンソーで切られる怖さを思い浮かべるが、使ったことのある人はヘンなものにぶつかって刃が外れる、破片が使用者の方に飛んでくる怖さを思い浮かべるらしい

金属加工の実習やった経験があるならツッコミ所しかない武器だからね

私はチェーンソーは使ったことないけどグラインダーは使ったことがある
武器には向かないと思ったし、思いつくのは自分にダメージが来る可能性ばかりだった

現実ベースだとチェーンソーを武器にするのは問題が多過ぎるからホラー系作品のような武器使う側と使われる側に明確な力の差があって残忍さを強調する場合や、対サメなどのトンデモバトルの場合くらいしか成立しない
それでも戦闘に使うなら「ウォーハンマー40,000」みたいに刃を単分子にするとかでないと硬い目標相手にできないよ

そういえば振動系の武器ってチェーンソーの延長線上にある物なんだろうか?
SFとかロボには出てくるけど

振動剣とか高周波ブレードはデザインにチェーンソーの影響があったりするけど単純な元ネタみたいな関係ではないと思う
刃に相当する部分が振動する、自動で動くというのはチェーンソーから始まったものではないしね

ホラージャンルだけで見ても「悪魔のいけにえ」のレザーフェイスの武器なのに「13日の金曜日」のジェイソンの武器だと混同されがちだし、何かと現代の創作の影響というのが見て取れるよね

チェーンソーの創作のイメージに関しては「チェンソーマン」とかが何かとわかりやすいけど、実際は振り回すだけでも無理がある
世の中には様々な「創作で補正がかかる武器」があるけど概ね個人戦闘から集団戦闘まで実戦経験があるのでチェーンソーのような実戦で使われたことが無い武器というのは珍しいと思う

ホラー映画でも使っているようで案外使われていないチェーンソー
どっちかと言えばゲームでのロマン担当な気がする
中級〜最上級と強さの範囲が広い日本刀とはここも違うかな?

ホラー作品で日本刀を持ってくるのは珍しい
技術が必要な武器というイメージもある

怪物が日本刀を持って出現したら伝奇バトルの方に行ってしまうので……

なるほど……チェーンソーが独特なのは何となく把握した
それはさておき中国の武器で日本刀のように創作の中で現実より明らかに強い武器って何があるだろうか?

大刀とか?
青龍偃月刀などは創作における代表的な中国系強武器だけど、現実では見た目は良いけど重すぎて実戦では使いにくい武器という評価だった

暗器系は概ね武器としての威力がおかしいことになっているように思う
毒や不意打ちだけでなく正面からの戦闘で使われることも多い

中国の武器なら錘も微妙では?伝統分野ではよく出てくるけど

錘は打撃武器として考えればあんなものだろう。片手で持つ武器で先の方に重さがあるのを長くしたら使い難くなる。俺は錘に関して長さを現実に寄せているのが近年の作品で出番が減っている理由の一つだと思っている。

中国の武器で創作補正が強そうなのは剣……と考えたがどこの国の剣もそんな感じか?
そもそも中国では修仙関連の補正がのるので武器本体が強いとか、伝説の剣がというケースが少ないので剣は創作の中で相対的に弱い方かもしれない



とまぁ、こんな感じで。
中国オタク界隈の認識も含めてイロイロな話が出ていました。

ちなみにこのネタを教えてくれた方からは
「中国だと日本刀もチェーンソーも実際に触る機会のあった人は少ないのでどちらも言ってみれば『想像上の存在』になっているのかもしれません。また今の若い世代のオタクはアメリカのホラー映画をあまり見ていないので、最近はゲームからのイメージが強くなっているように感じます」
などといった話もありました。

とりあえず、こんな所で。
例によってツッコミ&情報提供お待ちしております。

それから私がアキバ総研様の方で連載させていただいた中国オタク事情コラムの最終回がアップされました。よろしければそちらの方もご覧いただければ幸いです。

中国に正規ルートで入ったけど残念なことになってしまった作品達【中国オタクのアニメ事情】(アキバ総研)

アキバ総研様のサービス終了に伴う最終回が決まってから連続掲載、それも踏み込んだ内容でOKということで、この数回分はあまり希望の無い話も含めて好きに書かせていただきました。
ブログの方とは別に定期的に中国オタク事情に関するまとめ情報を書かせていただけたのは本当にありがたかったですね。

中国オタク「二次元の人気キャラは作者にとって予想外な人気キャラばかりという説があるけど実際はどうなんだろう?」

ありがたいことに手頃なネタを教えていただいたので今回はそれについてを。

日本と比べて中国では作品やキャラの人気の有無が何かと重視される空気があるようで、中国オタク界隈でもどの作品やキャラが人気なのか、なぜ人気なのかなどといった人気関連の話題が良くも悪くも盛り上がるのだとか。

中国のソッチ系のサイトではそんな話題の一つとして
「人気になったキャラは作者にとって予想外なことが多いのか?」
などといったことに関するやり取りが行われていましたので、以下に例によって私のイイカゲンな訳で紹介させていただきます。


二次元の人気キャラは作者にとって予想外な人気キャラばかりという説があるけど実際はどうなんだろう?
そんなに予想外なことばかりなんだろうか?

作者の計算通りの人気キャラの方が実際は多い、計算外であろう人気キャラの方が印象に残っているというのもありそうだよな

作者側は常に人気キャラを作ろうとはしているけど、実際に作品を世に出した際に大人気になると確信していることは少ないと思う

俺は作者側が読者の好みを把握していない方が多いと思っている
人気投票のコメントにはそういう所がよく出てくるしね

これは同じ作品内に狙い通りな人気キャラと予想外な人気キャラがいるから話がややこしくなる
例えば「葬送のフリーレン」ならヒンメルとフリーレンは狙い通り、アウラは予想外なケースだと思われる。

「フリーレン」はアニメがきっかけで人気になったキャラが結構いるので作者予想外の人気キャラも多そう

俺が作者にとって予想外な人気キャラということを意識したのは「NARUTO」のカカシや「BLEACH」のルキアだったな……

カカシは作者が人気の理由を理解していないのはよく言われていたし、連載当時頭を抱えるファンも多かったなあ

「名探偵コナン」の安室透は青山剛昌もなぜこんなに人気が高いのか分からないと言っていた
作者に分からないなら俺が分からないのも当然だな!

安室透って明らかに作者が息抜きで好きなガンダムネタで作ったキャラだよね。それが長期連載で下り坂だった作品を復活させるとは。
ただ「コナン」のヒロインもそうだけど、青山剛昌は昔から予想外の人気キャラを取り込んで作品を発展させるのが上手いとは聞く。

私は昔、五条悟の人気は作者の狙い通りだと思っていた
しかしその後の扱いによってその認識は揺らいでいる

作品が制作側の計画通りに人気になるということは、読者や視聴者の好みに加えて市場の動向も把握していないといけないわけだし「外さない」はともかく「大ヒット」は計画通りにやるの難しいんじゃないかなあ

例えば高橋留美子やあだち充は計算通りにやって計算通りに成功している印象があるんだけど

高橋留美子は最初の大ヒットである「うる星やつら」のラムが作者想定外の大人気キャラだぞ?ラムが本来はメインヒロインではなくサブヒロインだったのは有名
あだち充は上杉和也死なせて上杉達也活躍させたのは計算通りの大成功だろうけど、実はどの作品でもヒロインの扱いに関してはわりと迷走している

どの作品でもキャラクターを作るときには制作者が「人気になる」と思う設定を盛り込むものだけど、ストーリーの中で動かしてみると良くも悪くも作者の想定や設定から離れることになるし、キャラクターが事前の計画通りに人気になるのって簡単ではない

作者の予想外の人気キャラ自体は作品にとってプラスになるけどそれが人気になり過ぎた場合は問題も発生する
例えばサブヒロインが人気になり過ぎたけど作者はその後の出番を想定していなかった、そしてファンの需要とズレて不満が爆発したなんてのはありがち

「リゼロ」とか明らかにそうだったよね……

ついでに聞きたいんだけど「ONE PIECE」の光月おでんは作者の予想外の人気キャラだったんだろうか?
魅力的なキャラとしてきちんと作られていたし作者は人気になるのを狙っていたように思える。しかしそれならなぜあんなヒドイ終わり方にしたのかという疑問が……

光月おでんに関しては尾田栄一郎の性癖発揮の狙い通りという話もある。尾田栄一郎は昔から悪側が魅力的なキャラのプライド、尊厳を破壊するのが大好きだと言われている。
あと退場させるのが前提で設定や描写を盛ったら人気になってしまったキャラというのも結構いる

敵の方が人気になったキャラもそうだろう
有名なのだとベジータや飛影が該当するし少年マンガだと昔からよくある
そして「呪術廻戦」のようにそれを狙って外すこともよくある

予想外の人気になったキャラに関してはラブコメ作品、ヒロインレースなどで目立つけど、普通の少年マンガ的な展開でも珍しくないんだろうなあ

「月刊少女野崎くん」で作者予想外のキャラ人気のネタがあって大笑いしたことがある

あのネタか。私も覚えているよ。
しかし今になって考えてみると「月刊少女野崎くん」自体が作者にとって予想外の大人気だったわけだし、ある意味皮肉なネタという見方もできてしまうな!

そもそも皆は人気になる理由をどれだけ把握できているんだ?
私が現代の人気キャラのランキングを見ても毎回必ず何人か、どうして人気なのか分からない、或いは「どうして人気なのか?」と疑問が集中するようなキャラが混じっているんだけど

そういうのは基本的にはたくさんの人(一般層を多く含む)が見ている作品でカッコよく活躍しているキャラじゃないか?
言っては何だが大人気キャラになるのは複雑なキャラ、作品を深く読まないと理解できないキャラではなく、単純なレッテルで把握できる或いはできたように思えるキャラの方だ
まぁ大人気キャラの前提である大人気作品になるという前提がそもそも難しい、或いは卵と鶏の関係みたいなものかもしれないが!

そして作者の方も複雑な設定を上手に良いタイミングで描写できたことは少ないのでお気に入りのキャラと読者人気の高い意外な人気キャラの差がいよいよ拡大していくと……

日本の作品には比較的少ないけど近年のゲームで特に多い作者側が上から教育してやろうと自分の好きなキャラ、理想のキャラを露骨に推す展開にして見ている側が冷めてしまうケースもあるよね
作者の中では「当然成功する」と予想していたんだろうけど

別に難しいこと考えないでも人気になれるだろ
今の時代、ストーリーなんて不要でキャラデザが良ければ良い
結局は狙い通りに人気になったキャラの方が多いんだよ

俺もそう思う
かっこいいキャラデザで強キャラという基本を押さえれば高い人気にはなる

それは不人気にはならない、嫌われないというレベルでは……

キャラデザだけで大人気になるキャラもいるけど、それを狙って成立させたキャラは珍しいと思うし、強さが特徴のキャラはどの作品にもいるからジャンルがかぶる作品がたくさんあると埋もれる

ラノベの場合、絵師がダメなのは予想外の不人気の原因になるし良い絵師と組めるかは大きいけど絵師が良くても予想外の大人気になれるかは分からない

そもそもテンプレのストーリーでキャラもテンプレの設定、デザインの集合なのにテンプレ通りに人気になるわけではないからな!
俺の追っかけていたラノベの「ロクでなし魔術講師と禁忌教典」もテンプレばかりなのにキャラ人気はテンプレ通りとはいかなかった

ラノベだと「禁書目録」の誰もが認める大人気キャラの御坂美琴からして最初の扱いは雑で作者が人気出ると考えていたようには思えないからね
そして狙ってメインヒロインなはずのインデックスの方は……

この話題を追いかけながら改めて考えてみたが、近年の大人気作品で作者の狙い通りな部分が多そうなのは「SPY×FAMILY」だろうか?

「SPY×FAMILY」は作者にとって最大の予想外になったのは作品自体の大人気ではないかと

そもそも作者の狙い通りにキャラの人気が出ることの方が多いなら、世の中にこんなに打ち切り作品が溢れていることはないと思う……

人気の設定だと言ってもそれが作品を受け取る読者にどれだけ刺さるかは分からないし、マニアックな好みだと思われていたのが広い範囲で歓迎されることもある
欠点になる要素が逆に萌えの重要な構成要素になったりすることもある
人気を獲得するまではともかく、どれだけ大きな人気になるかまで想定できることは珍しいと思う

作者の想定より人気が出たキャラは少なくないように感じるけど、実際は作者の想定より人気が出なかったキャラの方がたくさんいるんだろうね
こういうのってある種の生存バイアスみたいなものなのかも

作者の想定や理想と実際の作品やキャラの人気がズレるというのはそれこそホームズの時代から続いている話だ
人気獲得が重要な商売だけど狙い通りに人気を獲得して大成功まで行くのは難しい
長期にわたって大人気を維持できた作品に関しては(作者の内心はさておき)予想外な人気の部分を上手く活用できた作品という見方もできるのではないかと



とまぁ、こんな感じで。
中国オタク界隈の認識も含めてイロイロな話が出ていました。

ちなみにこのネタを教えてくれた方からは
「中国では人気の順位、上下が強く意識されます。これは人気の順位が作品やキャラが主流にあるのかどうか、昔で言えば覇権なのかを表すものだという認識があるからでしょう。これ自体は別に悪くないのですがアニメファンには自分の好きなキャラが人気にならない、或いは自分の好きなキャラより人気が高いキャラがいることに不満を持つ人が少なくありません。そして人気のキャラや作品に対してなぜ人気なのか分からない、という否定的な話題が伸びることも多いです……」
などといった話もありました。

私の見ている範囲でも中国オタク界隈では「人気の理由を理解しようとする」人や「理解できない人気に反発する」人が日本と比べて多いような印象はありますね。

とりあえず、こんな所で。
例によってツッコミ&情報提供お待ちしております。

中国オタク「近頃は日本の男性向け作品のヒロインの趣味嗜好が男性と変わらなくなっているように感じる……私も別に悪くない、良いものだと感じるけど変化の背景が気になる」

前回の記事
中国オタク「日本でアーサー王や円卓の騎士ってどういう風に広まったの?Fate以前にも知られてはいたんだよね?」
に関して「燃えろアーサー」に言及するコメントをいただいたので改めて調べたら今はサブスクでも配信されているのを知りました。
私は子供の頃たぶんSDガンダム辺りで「円卓の騎士」という言葉を知ったんじゃないかと思いますが、日本のアーサー王関連作品で「燃えろアーサー」は名前を聞いたことはあるものの見る機会が無いままの作品だったので嬉しい発見でした。

それはさておき、ありがたいことにネタのタレコミをいただきましたので今回はそれについてを。
中国オタク界隈でもオタクの年齢が積み重なってきたのもあってか、オタク向けコンテンツに関しても昔の作品と今の作品の比較に関する話題が盛り上がることも増えているそうです。

中国のソッチ系のサイトではそんな話題の一つとして
「近頃の作品ではヒロインの趣味嗜好が男性と変わらないものになっている」
などといったことに関するやり取りが行われていましたので、以下に例によって私のイイカゲンな訳で紹介させていただきます。


近頃は日本の男性向け作品のヒロインの趣味嗜好が男性と変わらなくなっているように感じるんだが……私も別に悪くない、良いものだと感じるけど変化の背景が気になる

言われてみればヒロインの趣味が男性化しているよな
私も女性的な趣味が何かと具体的には言えないが、昔とは違っているのは感じる

マンガとかゲームでも男性が主なターゲットのジャンルに触れている感じだよね
三国志や戦国時代に女性ファンが多いとは思えないし

日本の二次元業界では男の趣味を美少女にやらせるのが主要産業の一つだし、それを考えたら男性向け作品のオタクとか問題なくなっているのでは

日本には「歴女」という言葉があるし歴史で女性のオタクが強いジャンルが存在するのでそこは何とも言えない
幕末は女性向け作品でもよく使われる題材だし、「刀剣乱舞」のようなジャンルもある

そこはオタク趣味に寄せているということじゃないかな?

探せば出てくるんだろうけど、俺もファッションや化粧品、テレビドラマが好き、趣味だというヒロインは現代のオタク向け作品ではあまり目につかないとは感じるね。
俺が見ているのは男性オタク向けの作品ばかりだけど、女性向けだとまた違うのかね?

アニメ化まではいってないけど、日本のラノベには女主人公が現代の化粧技術でTUEEEEEするような異世界系作品はあるよ

化粧の描写に関しても昔より深く、専門的になっているというか、言ってみれば「オタク」っぽい扱いになっているのを感じる……

基本的には「男性向け作品だから」というのが理由だろう
設定上は女性的な趣味や身だしなみはもっている、しかし主人公との会話や一緒に行動するときはそういう話はしない趣味にハマっている描写も簡単に済ますとかでは
ギャル系のキャラ……いやこれも大概オタク向けになっているが、そういうキャラは属性を出すだけでおしゃれなどの趣味や拘りに関しても男性側が興味を持たないであろう部分は省略されがちだ

現実の女性は毎日化粧品の何が良いだとかどこでセールやってるかみたいな話しているけど、そういうのを男性作家や化粧に詳しくないオタクの女性作家が書くのは難しい
そしてそこに力を入れて男性ファンから歓迎されることはないから描写しなくなるのだろう

恋愛描写がテンプレの羅列しかできない上に他のキャラとの関係のコントロールも下手で評判が落ちる→ヒロインなんかいらないと読者に言われて作者も上手く書けないから書かないというのが多くなった国産ネット小説界隈みたいなものかも?

例えば主人公に対して「あなたはアイドルの誰々くんみたいにカッコよくない」「韓流ドラマの誰々みたいなのが良いのに」とかいうヒロインがいて、そのキャラが好かれると思うか?作品が人気になると思うか?

女性の趣味を知りたければ女性向けのアニメやマンガを見ればいい
そっちではネイルや化粧品などについてもきちんと描写される

例えが古過ぎるが「セーラームーン」はオシャレ、私服もかなりしっかりしていた
あの作品が当時の中国の若者のファッションセンスに与えた影響も実はかなり大きい……

今の作品でもファッションやネイルとかドラマを話題にするヒロインは普通にいるよ。特に現代を舞台にした恋愛要素が強い作品ではそういう描写は多くなるかと、
でも昔より男性と共通する趣味のヒロインは増えているような?

スレ主が言いたいはヒロインの趣味だろうからちょっと違うと思うが、現代では男の趣味を女子高生にやらせて大人気になる作品も多いからね!
キャンプしたり釣りをしたり戦車乗ったりと!!

漫画家や小説家を相手役にした作品では男性向け、エロ作品などを実は美女、美少女な作家が描いていたみたいなのは定番だし、美少女が実はオタクな趣味をもっていたというのは二次元的によくある夢なんだと思う
私も嫌いじゃない

だってオタクって女の喜ぶ話題がよく分からないじゃないか!
私のような社交恐怖症なオタクにとって趣味が理解できるだけでヒロインに対する好感度上がるんだよ!

ヒロインの趣味嗜好の男性化というのも分かるけど、男キャラの方も車やスポーツ、酒などの昔は「男らしい」とされた趣味や消費活動をするようなキャラ減っているよね

需要と似たような話かもしれないが、昔と比べてオタク趣味の価値が上がっている或いは一般化しているんだと思う
オタク趣味のヒロイン自体は昔からハーレム系作品、ギャルゲーにはいたけど変則的なネタキャラ扱いだった
それが今ではメインヒロイン級が有している設定だ

日本におけるオタク趣味の一般化か……確かにオタク趣味に付随する隠さなければならない、知られてはならないものという要素も昔と今では方向が違うよね。
自分の体験した作品だと「俺妹」辺りが転換点だった気がする。

今はキャラを深堀りする必要が出てきたし、見ている側が興味ない趣味を持たせても話が広がらないからな
昔のようにテンプレ的な女性の趣味を出しても評価は上がらない、例えば文学少女キャラなら何を読んでいるか、それがキャラにどう影響しているかくらいは必要

そしてそういう掘り下げた描写を間違わずに書くのは難しい
オタクな環境で育ってきた作者が書きやすいテンプレに寄せた、設定を取捨選択して作者が書きやすい設定にするのは手段としてはアリだ

例えば「その着せ替え人形は恋をする」ような知識の量と深さが求められると考えると、書けないなら書けないで割り切るのも正しい戦略に思える
あとこの作品はコスプレとは別に女性のおしゃれに関しても詳しく描写されていたね

やはり作者自身が今の女子高生がどういうものが好きなのか、どういう学校生活をおくっているか分からないのだと思う
俺も今の学生の学校生活がどうなってるのか、どういう時間の使い方をしているのか分からんし

オタク向けで共感される設定を追求した結果だと思うよ
子供向け作品では趣味の内容は今でもそんなに極端なことにはなっていないしね

現代の環境だと少年マンガも女性が見ていて問題ない、腐女子扱いにすればオタクの次元で語れる存在になるから何かと使いやすいんだろうな……とは思う
でもヒロインに腐女子は人気出なそうだし、そこまではいかないか?

腐女子までやらなくても少年マンガのキャラが推し、二次元愛好者だとすればいけるよ!

男性向け作品に韓流好きキャラを出しても喜ばれないのは分かる
アイドル好きなら女性アイドル好きを出す方が良いのだろう

人間ってのは共感してほしいものだからオタク向け作品のヒロインがオタクの知識、趣味嗜好を備えるようになっていくのは自然な流れではある

ファンから親近感を持ってもらえる時点で強いよね
近年はオタク的な趣味嗜好、そして男友達的な距離感のヒロインが増えているし、自分に合わせてくれるヒロイン、居心地の良いヒロインの需要が高まっているのでは

昔は視聴者が主人公の待遇に共感するために「やさしい主人公が好かれる」というロジックを使っていたけど、今はヒロインがオタク趣味を持っていてオタクな主人公と価値観や楽しい時間を共有できるというロジックになっているんだと思う。



とまぁ、こんな感じで。
中国オタク界隈の認識も含めてイロイロな話が出ていました。

ちなみにこのネタを教えてくれた方からは
「中国の感覚では歴史関係は男のファンが多い、男の趣味や好みだというイメージが強いですし、アニメやマンガに関しても男女間の壁が厚いので日本のオタク趣味のヒロインに関してはとても男っぽい趣味のヒロインだと受けとられることもあります」
などといった話もありました。

考えてみればオタク向けコンテンツにおけるキャラと趣味の関係は時代と共にかなり変わっていますし、その辺りの事情についてもどこかで調べてみたいですね。

とりあえず、こんな所で。
例によってツッコミ&情報提供お待ちしております。

中国オタク「日本でアーサー王や円卓の騎士ってどういう風に広まったの?Fate以前にも知られてはいたんだよね?」

ありがたいことにネタのタレコミをいただきましたので今回はそれについてを。

中国オタク界隈では日本の作品だけでなく作品が作られた背景や作品に影響を与えた作品などについても話題になっているそうで、その際に一昔前の中国の事情や中国から見た日本のオタク界隈のイメージといった話も出てくるのだとか。

中国のソッチ系のサイトではそんな話題の一つとして
「アーサー王物語は昔の日本でどれくらい知られていたのか?」
などといったことに関するやり取りが行われていましたので、以下に例によって私のイイカゲンな訳で紹介させていただきます。


日本でアーサー王や円卓の騎士ってどういう風に広まったの?Fate以前にも知られてはいたんだよね?

知られていたこと自体は間違いないだろう
でもどの程度詳しく知られていたかは俺も分からん。

日本でもFateがあったからアーサー王に詳しくなったんじゃないの?

私もそう思っていたが。
Fateは最初に出たのがもう数十年前、そして関連作品もたくさん出たのでその影響はかなり積み重なっているわけで。

見逃されがちだけど、Fateに出ているのは概ねその時点で日本の二次元界隈では元になるネタや作品が出ている。
言ってみれば「Fate」自体が様々なネタを集めたある種の同人作品みたいなものなんだよ。

日本でファンタジー作品がジャンルとして確立された際に広まったんじゃないか?
ファンタジー系作品で騎士が出てくる作品が人気になった時点でそれなりに知名度は高くなると思う
騎士道物語では絶対に通る道だから

「騎士」で「アーサー」なら「魔界村」の主人公が該当する
ダメージ食らったらパンツだしメイン武器は槍だけど
これが1985年なのでこの頃の日本にはもう騎士=アーサー、アーサー王関連のイメージはあったんじゃないか?

カプコンのゲームだと「ナイツ オブ ザ ラウンド」というまさにアーサー王伝説モチーフの作品が1991年に出ている
システムは「天地を喰らう」みたいな感じだ

二次元だとRPGの影響が何かと大きそう
武器の名前や岩に刺さった剣を抜く的な展開は何かと使われているはずだ

同意する。
アーサー王物語自体も有名だし、いわゆる「石中剣」なカリバーンの故事は様々な作品の元ネタになっているから広まり方には直接、間接様々なルートがありそう

日本は明治維新でイギリスの制度を取り入れたり外国人を教師として招いたりしたからその過程で広まったのでは
どちらも島国で政治制度も近いからね

日本が明治維新で参考にした部分で大きいのはドイツだったはずだが……当時のドイツの皇帝と議会の関係が天皇の扱いとして近いからとかで
外国人専門家もドイツ人やフランス人が多かったような?

日本の明治時代の外国人専門家は政治が主にドイツ、陸軍が主にフランス、技術部門と海軍が主にイギリスだったはずなのでどの分野に注目するかで印象が異なってくるかと
ただそれがアーサー王が伝わるルートなのかはよく分からんな……

俺の専門分野だ!明治維新以降の日本がイギリスに学んだ際にアーサー王伝説が日本に入ったという見方は合っている。
そしてそれを広めたのはイギリスに留学した夏目漱石だ。「薤露行」という短編が日本初のアーサー王伝説ネタの小説だとされている。

日本人にアーサー王物語を広めたのって結局はFateじゃないの?
そもそも日本人が中国人よりもアーサー王物語に詳しいというのが信じられない……中国では子供向けの読み物でもアーサー王物語は使われているレベルだぞ

子供向けの読み物なら日本にも出ているんじゃないか?日本の書籍市場で子供向けの絵本や少年少女向けの小説ってかなり大きめの市場だよ

日本でもオタクが深掘りして詳しく知るきっかけとしてFateの存在は大きいだろうけど、大まかなあらすじや武器の名前は昔から知られていたと見ていいだろう
日本におけるアーサー王ネタの普及に関しては「コードギアス」のロボの名称で雑に円卓の騎士関係使っているとか、「FF7」の最強召喚がナイツオブラウンドだとかからも見て取れる

「デジモン」でも円卓の騎士モチーフなキャラがいたね

「エクスカリバー」や「ランスロット」などの名前は結構使われているよね。個人的には「オウガバトル」シリーズが印象に残っている。
「三国志」に詳しいのと「三国演義」に詳しいのとの違いみたいなのはあるだろうけど、日本でアーサー王伝説の知名度自体は昔からあったと思う。

そもそも「三国志」どころか「三国演義」でさえ昔の中国では全体像把握している人の方が少なかったんだが……アーサー王伝説把握している人間が昔の中国にたくさんいたとは思えん

三国に関しては易中天が出るまで三国演義の全体的なストーリー展開把握している人の方が少なかったまであるからな。今では常識みたいな扱いの三国志関係でさえ実はこの十数年で急速に広まった知識だったりする。
アーサー関係は昔のウチの国だとFate以前は幾つかの名詞がよく知られている程度だったような?

昔は中国語になっているまとまった情報がネット上でさえ少なかったしネットの知識が「中国語で」そのまま使える現代の感覚で昔の状況を考えてはいけない
昔は書籍でさえこういう趣味に関わるまとまった情報を中国語、それも現代中国語で入手するのは簡単ではなかった
中国で三国関係の知識が演劇で扱われる部分以外はあまり知られていなかったのもそういうことだよ

昔のウチの国の状況だとオタクでも一般的なレベルでは「フリーレン」の勇者の剣ネタを見て元ネタはアーサー王伝説だとすぐに気付けたかはちょっと怪しい
もちろんフォーラムとかで聞けばすぐに出てくるだろうけど自分で気付けるのがどれだけいるかというと……

今ではさすがに減ったけど、ウチの国ではファンタジー系のネタが出ると何かと「Fateのパクリ」と批判されることが多かったしFateの原典としての影響は本当に凄かった
少なくとも二次元系のファンタジー、伝奇の知識に関してウチの国ではFate以前と以降で分けて考えても問題ないかと
あと上でも言われているように日本だと「Fate」は様々な作品の二次創作の集合という立ち位置でもあるから、大体は元ネタとその元ネタを広めた作品が存在する

アーサー王関係は知らないけど確かケルト関係、クー・フーリンとかは「女神転生」や「ファイアーエムブレム」で先に知られていたという話だったかな?
でもケルト神話ネタがオタクの間に本格的に広まった、関連書籍が増えたのはFateの影響だとか……

これもやはり「ドラゴンクエスト」の影響という見方ができそうな気がする
JRPG的な勇者のテンプレである「ファンタジー世界観で選ばれた勇者が伝説の武器で戦う」展開って遡ればアーサー王物語が原典になるのではないかと

二次元分野だとゲーム経由の影響が大きいと見て間違いないだろう。「Fate」だってゲームだ。
ただJRPGだと実は「DQ」はシリーズ初期作品はアーサー王ネタは少なくて、多いのは「FF」の方だったりする。

そうそう。アーサー王関連のネタ、特に武器に関しては「FF」で初期から使われていたはず。
日本では「Fate」で使われるまで「エクスカリバー」はFFの影響で最強の次くらいな強さの武器というイメージだったという話を昔どこかで読んだことがある。

「エクスカリバー」は最強の剣としてアニメやマンガ、ゲームなど各ジャンルで有名だったらしい。実際「聖闘士星矢」でも使われている。

どこで使ってたっけ?武器は天秤座くらいしか思い出せないが……

シュラの必殺技の日本語読みが「エクスカリバー」なんだよ
当時の翻訳のやり方もあってか、こっちでは「聖剣」「聖剣抜刃」の漢字表記だけが広まったけど日本語では「エクスカリバー!」と叫んでいた。
つまり1980年代には既にエクスカリバーに必殺技、必殺攻撃のイメージは存在したと見ていい。

アーサー王物語はヨーロッパでは歴史の長いテーマだし、近代の娯楽分野でもファンタジー系作品では定番要素だし、20世紀だけでもアーサー王物語を下敷きにした作品はたくさん作られている。欧米からのコンテンツが入っている日本では明治維新、第二次世界大戦後などの流れを考えれば普通に広まっていたと見るべきだろう。

「Fate」の影響はアーサーが女になったのと「エクスカリバー」が剣でビーム出すようになったことだと思う。
それ以前から日本の二次元でエクスカリバーをはじめとするアーサー王関連のネタは普及していたはず。



とまぁ、こんな感じで。
中国オタク界隈に広まっている情報などイロイロな話が出ていました。

ちなみにこのネタを教えてくれた方からは
「中国ではアーサー王やFateに限らず、オタクの一般的な知識の量はこの10年程で格段に上昇しました。これは百度百科などで中国向けの中国語情報が蓄積されたからでしょう。しかしネット以外、或いはネットで検索しても出てこない知識は昔と比べて軽視されるようになっています。またネットの情報の正しさを調べるのも難しくなっています」

「たぶん現在の中国のオタクにとっては日本のオタクが日常的に接する資料の多さ、エロではない同人誌を出すような日本の専門的なオタクの『濃さ』は想像し難いと思います。私は日本旅行で行った書店で見た、手軽に手に入るファンタジー関連の日本語の資料の多さには驚きました」

などといった話もありました。

とりあえず、こんな所で。
例によってツッコミ&情報提供お待ちしております。

上の方で出ている昔の中国の三国志事情に関しては過去記事の
日本の「戦える曹操」が中国に与えた衝撃
などもよろしければご参照ください。

それから前の記事から管理人のFGO周年ガチャに関する質問をいただいておりますが、アペンドスキル関係の炎上で配布された石のおかげで何とか天井に到達できました。
今は3年連続で周年ガチャが天井か天井近辺な件からは目を逸らし、昔うっかり開けて後悔していたアペンドスキルが調整で何とかなりそうなのを喜ぶことにしています。

中国オタク「二次元作品で男と女の間にライバル関係は成立するのだろうか?」「成立はするけどすぐに変質する」

ありがたいことに手頃なネタのタレコミをいただきましたので今回はそれについてを。

中国オタク界隈では日本のアニメやマンガのお約束、定番要素が何かと話題になっているそうですが、中でも恋愛関係は良くも悪くも盛り上がる話題になっているのだとか。

中国のソッチ系のサイトではそんな話題の一つとして
「二次元作品で男と女の間にライバル関係は成立するのか?」
などといったことに関するやり取りが行われていましたので、以下に例によって私のイイカゲンな訳で紹介させていただきます。


二次元作品で男と女の間にライバル関係は成立するのだろうか?

友情よりも更に難しい気がするし、簡単な気もするな……

二次元だとライバル関係とはカップリング、疑似恋愛扱いで解釈されるからとても難しいと思います!同性だって純粋なライバル関係を維持するのは簡単ではない!

設定や数回の戦いくらいだったら別に難しくないけど長編作品で維持できるかというと困難だと言わざるを得ない

成立はするけどすぐに変質する
敵対してイベントが重なると恋愛関係になりがち

考えてみれば自分も男女キャラがライバル関係となると、じゃあそこからどうやってカップルになるのかくっつくのかみたいな方向に受け取ってしまう

敵として異性のキャラが出てくる、主人公の倒すべき目標になること自体は珍しくない
でもそのキャラがライバルポジションとしてずっと出続けることは珍しい

ようは男女で悟空とベジータみたいになるキャラはいるか?ということだよな

二次元分野を広く探せばいるだろうけど、悟空とベジータは男性同士だから複雑な距離感になっているような所もあるし男女だと難しくないか?

そういう関係を出すのは難しくないけど視聴者側が喜ぶ、人気に出る形で成立させるのは難しいな
群像劇的なバトル系作品とか政治劇とかだったら可能か……?

ゲームだったら比較的容易にやれるんじゃないかな
例えば「ファイアーエムブレム」はシリーズを通して男女間でライバル、宿敵の関係が政治劇と合わせて度々描写されていると思う

「金色のガッシュベル!!」みたいな戦う相手が次々出てくるような展開で更にサーヴァントとマスターが別扱いならいけるかと思ったが「ライバル」というほど濃い、何度も戦う相手は同性になりがち

男女のライバル関係があったらそこから恋愛関係に発展するものだからね

そうならなかったら逆にファンから文句が出るよ!

「アホガール」みたいに恋愛感情が一方通行で相手からは腐れ縁の宿敵みたいに認識されている関係はどうだろう?

「かつて魔法少女と悪は敵対していた。」もそういう関係かな……と思ったらラブコメ路線に入りそうな感じだ

私はライバル、宿敵みたいな敵対関係だと「はたらく魔王さま!」みたいな展開を考えてしまうかも……

ストーリーの積み重ねがあると厳しいので設定とイベントがあまり蓄積されないゲームの方が向いているんじゃないか?
格闘ゲームなんかは結構あった気がする

「ストリートファイター」だとライバルキャラがシステム的に設定されていて中には男女の組み合わせもあるけどこれまでの設定やファンの認識とはズレている所もあるからなあ

格闘ゲームでもライバルはやはり同性で設定されることが多いけど、アニメやマンガよりは多そうだな
あとゲームの場合は「ヴァンパイア」シリーズのモリガンとデミトリのような売り出し方ではずっとライバル扱いだったけどストーリー上の接点が描写されるのは後になってからみたいなケースもある

「ポケモン」ならトレーナーが男女どちらもいるし濃度はまちまちだろうけどライバル関係的なのはあるね
それに「ポケモン」に限らず子供向け作品なら恋愛描写無いか薄めで男女のライバル関係あるんじゃないか?

なるほど。戦う場所が性別関係ない題材という見方もできるし、玩具やカードゲーム売るための作品ならありそうだね。

今ではあまり見ないけど女が男装しているケースはライバル扱いのエピソードがハッキリと描写される。
しかし「お前女だったのか」イベントが入ると読者は喜ぶけどライバル関係は消える。

私も改めて考えてみたけど、確かに友情より成立が難しいかもしれない
魔法少女系作品とか女性キャラ主人公なバトル作品でボスキャラ、ラスボスが男性キャラというのは違うだろうし

ライバル関係って独立したストーリーと同等か勝ち負けに手が届く程度の実力差が必要だからね。
異性でこのバランスになっているキャラは確かに少ない。

男女の違いがある時点で性能の方向に差が出やすい、強さの根拠となる能力が異なる場合が多いからね
ライバル関係の競い合う関係は基礎的な強さの方向性が違うとやり難い
上の方で出ている「ポケモン」なんかはそういう理由でも男女関係なくライバルが成立する題材だと思われる。

単発キャラではなくライバルキャラのポジションに配置する場合、男性向け女性向け問わず主人公と同性のキャラの方が動かしやすいんだよね
恋人関係、そこまでいかなくても萌えや恋愛的なサービスがないのにあえて異性キャラを配置するのは作者側のこだわりでもなければ維持し難いのではないかと

ターゲットとなる層の好み、感情移入先という事情も考えられる。
ライバルの方が人気出てしまうパターンでも主人公と性別が違うケースは私の記憶にも無い。

百合やBLが絡む三角関係というか恋のライバルはどうだろう?
ライトな所だと例えば「禁書目録」の黒子→美琴→当麻のような関係

同性愛を絡めるライバル関係は確かにありそうだな……でもドロドロしそうだし定着させて人気にするのは結構厳しいか?

自称ライバルのままいちゃいちゃする関係になる作品もあるが、そうなると視聴者はライバルではなくてカップルだと受け取ることになる
ライバル関係には明確な敵対の空気を維持しなければいけないが、話が続いて関係が深まるとそれは難しくなるのだろう

二次元のライバル関係って話の中心になるし主人公の内面描写も加わってある意味では普通の友情、絆よりも濃い関係になる
だからよく言われる男女の友情は成立するか?という話よりも更に相互理解や執着やらから恋愛に発展しやすいと視聴者側は考えるし望まれるようになる
だからライバルの地位と距離を保ったまま人気キャラでいるのは難しいのではないかと



とまぁ、こんな感じで。
現在の中国オタク界隈の認識も含めてイロイロな話が出ていました。

ちなみにこのネタを教えてくれた方からは
「中国のオタクは作品の質が落ちるので恋愛なんかいらない、ヒロインなんかいらないと言う人が多いです。社会的にも早恋の問題が存在するので子供も見る、遊ぶような作品には恋愛を入れるべきではないという考えが普通です」

「しかし自分が楽しむ分には恋愛要素が欲しいと考えている人はとても多いです。作品関連の話題では何かとカップリング等の方向に逸れますし、好きなヒロインを掲げての党争をやりたいという人は今でもいます。しかしそれだけに自分の期待と違った展開、カップル扱いだったキャラがストーリーでくっつかなかった場合は不満が爆発して作品を攻撃するようになってしまいます……」

などといった話もありました。

考えてみれば恋愛、ラブコメなどの要素が昔から中国で日本の作品が人気になる原動力の一つになっていましたし、中国オタク界隈でも恋愛要素に関する需要や期待は常に存在しているのでしょうね。

とりあえず、こんな所で。
例によってツッコミ&情報提供お待ちしております。

中国オタク「ML(マスターラブ)の語源のFGOのユーザーに聞きたいんだがソシャゲのキャラの主人公関係ない所で展開される恋愛関係ってどれくらい受け入れられる?」

ありがたいことに以前の記事
「男がいるなら遊ばない!」と叫ぶようになった中国のソシャゲユーザー」
に関する質問や追加のネタのタレコミをいただいておりますので今回はそれについてを。

そんな訳で以下に中国のソッチ系のサイトで行われていた
「MLの語源のFGOでは主人公関係ないキャラ同士の恋愛はどう受け止められているのか?」
などといったことに関するやり取りを、例によって私のイイカゲンな訳で紹介させていただきます。
(ネタバレ的な話も混じっていますので一応お気を付けください)


ML(マスターラブ)の語源のFGOのユーザーに聞きたいんだがソシャゲのキャラの主人公関係ない所で展開される恋愛関係ってどれくらい受け入れられる?
最近のソシャゲ界隈では主人公の関係しないカップリングって男女問わず何かと問題視される、炎上の火種になっているから気になって……

ぐだと関係ない所でサーヴァントが恋愛関係にあるようなキャラに関してということでいいの?

そうだね。FGOにはそういう関係が少なくないと聞くからどうなのか気になって

うーむ……FGOはそういう話や設定は後出ししないし、主人公に対する忠誠や友好的な態度はまた別にあるので好き嫌いはあっても問題になることは少ないかな?

ストーリーの質次第だね
良ければ受け入れるし悪ければ普通に批判される

BLなら、百合ならカップリングも受け入れられるという人はいるけどそういうのは入るの?

それはちょっと今回の話題と違うから無しで……

分かった。異性カップリングだと自分もあまり好きではないかな。

ちょっと考えてみた。自分の場合、「SR」の伊織とヤマトタケルのように原作側で既に関係が構築されているなら気にならない。しかしFGO初出でガチャを煽られたようなキャラだとダメだ。

正直に言えば私はヨハンナとコンスタンティノス11世のカップリングは受け入れ難かった
ストーリーとしては悪くないのかもしれないが……

これは本当にシナリオとの相性次第
俺もFGOだとアンデルセンとキアラの関係は大好きだけどヨハンナとコンスタンティノス11世のカップリングはなんかダメだった

どの段階で情報が入るかという問題もある
ヨハンナに関しては私は先にらぶらぶはぁとヨハンナ様像を知っていたのでネタ、別件として受け入れていた気がする。
でもガチャで好みのキャラデザと設定!からのネタばれでMLじゃないキャラときいてガチャ回すのやめたこともあります!

虞姫に関しても先行情報で原典と同じ項羽一筋の関係を強調されていたから不満は出ていなかったと記憶している
ただ虞姫のキャラデザが好みという人は多かったので当時はMLでないことに関して何だか残念に思うような空気もあったかな?

あまりよく知らないキャラ同士の恋愛なら気にしないけど、自分が好きなキャラやガチャで狙ったキャラに後出しでそういうストーリーをやられるのは嫌だね

シナリオで上手く描写されれば……とは思っているが、その基準が自分でもイマイチ把握できていない気がする

二次元作品のキャラの扱いってソシャゲのガチャシステムに加えて創作分野なのでライター側が仕事として書く、ユーザーはそれに金を払うか決めるという単純な関係ではいられないから難しい
MLやカップリングに限らず金使わせた後に後出し後付け設定とかキャラが変わって炎上するのは他所でやれと思うと同時に理解できなくもないのが困る

FGOは原典、原作があるからまだ受け入れられやすいんだと思う
制作側もリスクを認識して周到にやっているから近頃のマスターラブの炎上からは離れていられる印象だ

それも大きいだろうね
マスターラブの語源ではあるがFate系は元々マスターラブではないキャラも多かったし、過去作で関係が確定しているキャラの人気が高くストーリー上でも目立つ扱いになっているのであまり気にならないかなあ

「Apocrypha」の天草四郎とセミラミスのカップリングは解消させたらキャラ崩壊で逆に不評が爆発すると思う

むしろFate関係だと昔は恋愛不要、ラブコメ展開に対する拒否反応の方が強かったからねえ

原作はエロゲーだけどウチの国では「Fate/Zero」から入った虚淵玄的な作品を求める層が最大勢力、作品のイメージだった時期がある
そして「Apocrypha」はジャンヌとジークの恋愛要素で炎上した
作品主人公との恋愛なのでソシャゲのマスターラブとはちょっと違うし、当時東出が始皇帝問題で非常に憎まれていたという事情もあったけど、これは型月関連マスターラブが常に肯定されるわけではない実例と言えるはず

FGOの場合カップリングの需要が無ければ方針転換して強調しなくなる、設定を消すのではなく解釈次第にもっていくのも上手い
ジャンヌ・ダルクとジークのカップリングがFGOではMLにもせずカップリング要素もあまり強調せずに姉を名乗る不審者にして人気出すとかどうやって考えたんだ……

更にジャンヌ・ダルクに関してはジャンヌ・オルタを出してそれを大人気キャラでMLの代表的な存在にまで育て上げている
型月は萌え特化商売、オタクに媚びを売る商売に見えるけどその裏でかなり考えられたバランス感覚があるしそれがユーザー側にとっての安心材料になる
FGOのユーザーが非MLなキャラのカップリングでも分けて考えられる理由の一つだろうね

FGOはマスターの所に召喚されたサーヴァントが本体とは違うという設定があるので恋愛関係に関しても制作側の都合で調整できるし、その辺の調整が上手いから不快になることはあまり無いかな?

このML問題に関して口では気にしないとか、シナリオ描写が良ければ大丈夫と言う人は多いけど、実際は自分の引いたキャラ(MLでなくても!)にNPCとのカップリング的な展開が始まったら大きな不満を抱き批判的な態度になる。
私は議論の空気が変わるのも、同じアカウントでそういう風に発言が入れ替わるのも何度も見てきたから「シナリオが良ければ大丈夫」は信用しないことにしている。

そういうのって本人も普段は意識していない節があるから故意に嘘をついている人は多くないんだろうけどね……
この辺のユーザーの心理に関して型月はユーザー自身よりも分かっている気がする。FGOに実装されるキャラで恋愛要素があるのは原典や原作の背景があるキャラが中心だし、オリジナルストーリーでのカップリングに関してもカルデア加入前に限定して加入後はマスターとの関係を深めることがメインになっている

FGOのカップリング問題として挙げられる中の一つに姜子牙(太公望)と妲己の関係があるけど、これに関して言われる「あまりひどくなければ良い」にも個人差があるからな……

イベントで太公望と妲己の恋愛関係だかクソ重感情みたいなのが出て炎上しかけたけど解釈次第、太公望のちょっとダメなイケメンムーブで消えたのは俺も当時上手い処理をしたと感じたよ

なるほど……言われてみれば私の記憶でもFGOは召喚したキャラがマスター放っておいて他のキャラと恋愛はじめるような展開は無いな

そこは日本のオタク業界において同人、商業の頂点に居続ける集団なだけはある。
作中でカップリングされるキャラの関係については原典や過去作からの積み重ねがあるし、ストーリー上で恋愛に関係しそうな部分については複数の解釈、言ってみればルート選択のようなものができるようになっている

FGOの周到さは例えばアナスタシアの扱いなどからも見て取れる
アナスタシアに関して本編ストーリーでカドックと組んで敵対したアナスタシアとカルデアで召喚されるプレイヤー側のアナスタシアは明確に別の存在として扱っている
そこから更にユーザー間でカドックとアナスタシアのカップリングの需要が高いのを確認して今度はカドックの方にアナスタシアとの関係を活用したネタを増やしていった
こういった段階を積み上げていったので日本のユーザーの間ではアナスタシアとカドックの恋愛事情に関しては受け入れられている

私もFGOでは実はかなり考えられて恋愛要素を使っているとは感じる
コンスタンティノス11世とヨハンナの関係に関してもストーリーと召喚サーヴァントに関してハッキリと区別しているし、その後のイベントシナリオでらぶらぶヨハンナを出してネタ要素も加えて印象を変質させている

上の方でも言われているけど、この問題に関してユーザーが言う「自分は気にしない」は男性向け女性向け問わず信用できない
これは二次元ソシャゲがガチャという金銭という現実的なリソースを強く実感させられるシステムと密接に絡んでいるからではないかと
「金を使った」というのはウチの国では非常に強い口実、自分の期待通りにするべきだという根拠になるからね

FGOに関しては「stay/night」の派生作品でその主人公の衛宮士郎が国内では長い間嫌われていたこと、IPの人気爆発のきっかけが群像劇的な「Zero」だったことなどの背景があるから主人公が関わらないサーヴァント同士のカップリング、恋愛に関してはある程度慣れがあった
近年の国産二次元系ソシャゲのように基本的にユーザー=主人公な状態で広まった作品とはそこが違うし、サーヴァント同士の恋愛に関しても相対的に問題にされ難いFGO特有の事情がある

作家と読者でキャラに対する感情や思い入れが違うなんてのはありがちだけど、ソシャゲは金に加えて現代特有の非常に長いプレイ時間が絡んでいるから解釈違いが弾けた時の反発は強くなる
更に国産作品の恋愛関係の炎上はユーザー軽視に対する不満と結びつくから爆発すると被害が大きくなりがちだ

FGOはMLの語源だけどシナリオの作り方も作品の背景も国産の二次元ソシャゲとは違うし、やはり今のML問題の考察材料にするのには向いていない気がする



とまぁ、こんな感じで。
中国オタク界隈の認識も含めてイロイロな話が出ていました。

ちなみにこのネタを教えてくれた方からは
「中国ではお金や時間を使った、正規ユーザーの身分なら作品と作者は自分が期待した内容の作品を見せる、サービスをする義務があるという考えがあります。そしてカップリング問題は容易にユーザーの期待と作家の考えがズレる分野なので扱いがとても難しくなっています」

「私は中国のユーザーを多数抱えた作品は恋愛関係、フェミニズム関係などのリスクが高いと思rっています。しかし成功している国産作品の運営は一部スタッフを除いてその手のリスクをあまり深く認識していないようなので炎上して嫌な空気になるのではという不安が常に存在します……」

などといった話もありました。

とりあえず、こんな所で。
例によってツッコミ&情報提供お待ちしております。

中国オタク「日本の女性漫画家で高橋留美子級、或いは高橋留美子以上の存在って誰がいるかな?」

ありがたいことに以前の記事
中国オタク「「らんま1/2」がアニメでリメイク!しかも声優がほぼ変更無しで!」「倫理基準的には大丈夫なんだろうか?」
に関して追加でネタのタレコミをいただきましたので今回はそれについてを。

そんな訳で以下に中国のソッチ系のサイトで行われていた
「日本の女性漫画家で高橋留美子級の存在は?」
などといったことに関するやり取りを、例によって私のイイカゲンな訳で紹介させていただきます。


「らんま」の再アニメ化のニュースを見ていて改めて気になったんだけど、日本の女性漫画家で高橋留美子級、或いは高橋留美子以上の存在って誰がいるかな?
明確に上下とかではなく影響や瞬間的な作品のパワーなどで高橋留美子と並ぶか超えるような感じであれば良いので皆の知識を教えてくれないか?

瞬間的な作品のパワーだと武内直子だろうか
「セーラームーン」がまさに世界的な作品だから

少年マンガなら瞬間的なパワーとして「鬼滅の刃」の吾峠呼世晴

ワニの人なら確かに瞬間的には超えているな
ただやはりランキング的には別ジャンルという気がするような……いやスレ主が言っているように問題無いんだが……

個人的に一番凄いと思っている女性漫画家は牛おばさんこと荒川弘
高橋留美子のように作品のパワーが明らかに女性漫画家ではないタイプだと思う

少年マンガ分野で活躍した女性漫画家ということなら頂点の一人だろうけど女性向け、少女マンガまで含めた「日本漫画界」だとまた別なのかな?
俺は少女マンガや女性向け作品をよく知らないので何とも言えないが。

女性向け作品中心だと作品の量、映像化も含めてということなら東村アキコが実写化作品かなり多いし男性向けの作品でも当てている。
ただ基本的に社会人向けで価値観に関して好みが分かれるタイプだから総合的な評価がどうなのか俺もよく分からない

実写化の影響まで含めて考えるなら「花より男子」の神尾葉子が飛びぬけていると思う
アジア圏であそこまで影響力のあった原作は存在しない

高橋留美子ってパラメータ全項目が最高値近くで綺麗な五角形や六角形になるタイプだよね
考えてみれば現時点で私の人生の倍以上漫画家として活動していてその間ずっと作品を外していないというのが恐ろしい

まだ出ていないのだとCLAMPとか?あと武内直子は私もこのテーマに該当する作家としてすぐに思いついた
しかし武内直子もCLAMPも特定の年代、ジャンルで強いけど高橋留美子のような全方位全年齢向けというわけではないので難しいな

CLAMPはグループだから作品はともかく、作家としての比較では判断に迷うところがある

武内直子は「セーラームーン」で新しいジャンルを創設したようなものだし、そこは高橋留美子を超えているという見方は可能だろう
作品の価値やその後の作品への影響だけでなく世界的な影響力、日本の文化輸出に関しても群を抜いている
高橋留美子はセーラームーンのような影響力のあるキャラはいない

影響力ということならラムは?ジャンルの創設という意味では時代を変えた存在だと思うが

ラムは日本国外での知名度低いし文化的な影響ではセーラームーンと比較になるレベルではないよ

文化輸出的な面では時代の違いも大きいからね。「セーラームーン」は流行った時代背景も良かった面はある。
もっとも日本国内ならラムも「セーラームーン」に並ぶレベルだったとは聞く

大友克洋に並ぶとまで称された高野文子は……

高橋留美子の評価の高さの理由として商業作品としてのヒット作の多さがあるからよほど影響が大きな作品でもなければ、作品の芸術的な評価の高さ、それも寡作での高評価では比較対象とするには厳しいと思う

寡作ではなくとも代表作が一つだけの漫画家だと「セーラームーン」のような作品を持ってこないと厳しいんだよな……高橋留美子は影響力の大きなヒット作、複数作品がヒット、作品活動期間の長さ、短編中編長編どれもいけるというのが比較対象として厳しい

このテーマを見て思いついた代表作が複数ある女性漫画家で、私は中村光が一番好きだけど高橋留美子クラスとはさすがに……

私も武内直子が高橋留美子より上とは言わないが、IPの価値に関してはさすがに武内直子が上だと思う
言っては何だが高橋留美子作品の弱点はIPの価値の低さだろう
全部足しても「セーラームーン」には敵わない

強引に探すとしたらその辺か?でもIPの価値を言い出したらグローバル展開ができる現代に近い作品ばかりが有利になるし漫画家以外の部分の要素も大きくなるのがな……

この話題だと武内直子は高橋留美子と同世代なので比較しやすいという面もあるね
それ以前の世代になるとこっちの感覚や一般的なオタクの知識だとよく分からないし!

更に上の世代まで範囲を広げれば水野英子や萩尾望都などの高橋留美子級と言える漫画家はいないわけじゃないぞ。

同世代みたいなイメージになるのも分からなくはないが……高橋留美子はデビュー、「うる星やつら」の連載開始が1978年なので1986年デビューで「セーラーV」が1991年「セーラームーン」が1992年からの武内直子とは2世代くらい違う
ウチの国では高橋留美子は「らんま1/2」、「犬夜叉」のイメージだけど日本だと「らんま1/2」の時点でベテラン扱いなので、たぶん我々の認識よりも上の世代の「大御所」だ

影響力の評価はさておき、その辺りの年代の作家はもうあまり描いていないことが多いのに高橋留美子はいまだに現役で最前線にいるのがトンデモナイ
週刊連載の漫画家って激務で長期間続けられるものではないはずなんだが……

こういうのって商業的成績だけでなく歴史的な影響まであるから判断が分かれがちだね。それにしたって高橋留美子級はともかく高橋留美子以上は難し過ぎると思うが。

歴史的な影響というなら「ベルサイユのばら」の池田理代子は凄い
歴史ジャンル作品の開拓、後世の作品に影響を与えた男装キャラの創造、アニメだけでなく宝塚の舞台など多方面のメディアへの展開などその影響力は凄まじい

日本では女性漫画家トップ3は高橋留美子、萩尾望都、長谷川町子で大体確定らしい

確か長谷川町子は「サザエさん」だよね
上の方でも名前が挙がっている萩尾望都は何を描いていた人?

萩尾望都は「ポーの一族」などのSF系少女マンガを描いていた漫画家で日本では現在もSF漫画家の代表的存在だね。
入ってくる作品が長編中心なこっちではなかなか意識されない作家だけど「少女マンガの神様」とも言われていて日本のマンガを子供向けから大人向けに変えた、少女マンガに革命を起こした作家という評価もある。コミケ創始者の米澤嘉博なども絶賛していたし高橋留美子も萩尾望都の影響を受けているとか。

萩尾望都と竹宮惠子を中心にした世代の少女漫画家は「花之二十四組」(花の24年組)とも言われていてデビューや活躍の過程、若き日の共同生活などから少女マンガ界のトキワ荘と例えられることもある

うーむ……私は萩尾望都も竹宮惠子もよく知らない
「地球へ…」は読んだことがあるくらいだ

萩尾望都は「BLマンガの始祖」とも言われているし、竹宮惠子も「風と木の詩」などで日本の漫画界におけるBLジャンルを確立した作家だ。こちらも後世への影響は凄い。

少女マンガ分野でスゴイ影響力のある女性漫画家ならさくらももこがいるよ
「ちびまる子ちゃん」は日本の国民的アニメに成長した作品だし、本人が漫画以外にもエッセイで有名

なるほど
「ちびまる子ちゃん」はウチの国でもテレビで放映されたし私が学生の頃はEDの曲がこっちの学校で使われることも多かったから納得だ

高橋留美子って日本の漫画家全体で見ても最上位だからな。私は以前某所で鳥山明と比較できるレベルとか言われているのを見て迷わず頷いたことがある。

そうだね。そして日本以外への影響も大きいから中国から見てもその存在の大きさを容易に実感できるので、日本国内よりも印象は強いものになっているはずだ。
だから日本国内なら高橋留美子レベルだと認識できる女性漫画家がいても、こちらからは認識し難いのではないかと。



とまぁ、こんな感じで。
中国オタク界隈のイメージも含めてイロイロな話が出ていました。

ちなみに今回のネタを教えてくれた方からは
「香港や台湾でどうなのかはよく分かりませんが、現在の中国でオタクが思い浮かべる高橋留美子の業績に関しては概ね『犬夜叉』、上の世代でも『らんま1/2』までです。マニアックなオタクなら『めぞん一刻』を評価しているでしょう」

「中国のオタクの間では『うる星やつら』に関しては作品の知名度は高いものの昔の作品過ぎてその影響力の大きさは知識としてしか分かりませんし、高橋留美子の業績に関する実感を伴った評価にはつながりません。これは私自身も同じですが、たぶん『うる星やつら』という作品が出現した際の衝撃の大きさはあまり把握していないと思います……」

などといった話もありました。

言われてみれば私も留学時代に出会ったアニメやマンガ好きのクラスメートや、中国オタクの面々と「らんま1/2」や「犬夜叉」に関してはイロイロと話したことがありますが、「うる星やつら」に関しては作品名に言及することはあっても内容に関して語った記憶があまり無いですね……
すぐに思いつくのは90年代に中国のTVで見れた香港系のチャンネルではたまに日本のアニメ関連で「うる星やつら」が出ていたくらいでしょうか。

とりあえず、こんな所で。
例によってツッコミ&情報提供お待ちしております。
百元籠羊
十数年の中国生活をとりあえず終えて帰国。のんべんだらりと生息中。
中国でのエネルギー源は刀削麺と煎餅果子(中華クレープ)でした。最近は日本でも刀削麺の美味しいお店が増えてきて嬉しいです。

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ちなみに「中國宅宅的憂鬱:日本萌力,平息中國人的怒氣」というタイトルで中国語繁体字版も出ております。 こちらの記事で書籍内容についての簡単な紹介をさせていただきました。
「日・韓・中 トンデモ本の世界」で、中国オタク事情に関するコラムを2本書かせていただきました。

ブログではまとめたり詳しく書いたりするのが難しい内容を書く機会をいただけたのはとても有難かったですし、トンデモ本シリーズなので読者層も濃いということで「ある程度濃い方向で書いてもOK」と、昔出したブログのまとめ本よりもツッコんだ内容を書けたのも楽しかったです。
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