「日中文化交流」と書いてオタ活動と読む

記憶が薄れる前に書いておこうと、北京において行った「文化交流」という名のオタク活動やその方面のネタを適当に綴っております。

2025年03月

中国オタク「昔のアニメやマンガの中国語版タイトルって『もうちょっと何とかならなかったのか?』みたいなのが多いと思わない?」「それでシリーズ化されてしまったのもある」

ありがたいことにネタのタレコミをいただきましたので今回はそれについてを。

中国オタク界隈では翻訳の正しさや良し悪しに関して、イロイロな意味で熱い議論が飛び交っていますが、中でも作品のタイトルの翻訳は特に盛り上がる話題の一つになっているのだとか。

そんな訳で以下に中国のソッチ系のサイトで行われていた
「もうちょっと何とかならなかったのかという中国語版タイトル」
などといったことに関するやり取りを、例によって私のイイカゲンな訳で紹介させていただきます。
(文字化けを回避するために簡体字の漢字に関しては日本語の漢字に変換している所もあります)


昔のアニメやマンガの中国語版タイトルって「もうちょっと何とかならなかったのか?」みたいなのが多いと思わない?
そのタイトルで広まって人気になっているから失敗ではないんだろうけど、原題を考えるとモヤモヤするようなのが多い……

言いたいことは分かるし、私も「火影忍者」(NARUTO)や「死神」(BLEACH)は原題と違い過ぎるとは思うが……別のタイトルにできたかというと難しいのも分かる

昔の中国語版タイトルって海賊版ルートもあったし、正規ルートでも現地側の古いセンスと習慣でつけてしまったのがかなりあるから現代の感覚で見ると引っかかることも多いんだよね
それでシリーズ化されてしまったのもあるし

それで流行って定着してしまった、代わりのタイトルが言い難い或いは覚え難い、後から出てきた公式中国語タイトルの方がカッコ悪いなど様々な理由がある

原題を直訳してもこっちの感覚とは合わない、通じないケースもあるしね
日本語のカタカナ系タイトルにはそういうのが少なくないし、「内容から考えたオリジナルタイトル」みたいになりがちで、昔は特にそういうのが多かった

昔は訳の正しさよりも内容を伝える方を重視していたよね
あと公式海賊版問わず翻訳する側が雑で、原題を尊重するというのも無かった

子供向けに現地化するという意図もあるんだろうけど、雑な仕事の方が目立っているような……

昔使われていた「太空戦士」(訳注:中国語の「太空」には宇宙の意味もあります)は「ファイナルファンタジー」からどうしてそうなったとよく言われていたな
さすがに現在では「最終幻想」の方で定着したが

「太空戦士」はさすがに弁護できない、ついでに思い出したが「FF2」は「宇宙戦将」というタイトルもあったな……
意味も内容との関連も発音も全てが違うしFFで宇宙が舞台に出てくるのは「4」からだ

えーと、ほら隕石召喚攻撃は「2」からあったから!
あとJRPGだと「ドラゴンクエスト」の「勇者闘悪龍」は直訳でなんか微妙?
音もなんかかっこ悪いしウチの国で作品が広まる際のマイナス要素の一つになっていたのかもしれない。

「女神異聞録」(ペルソナ)はさすがにどこかで変えられなかったのかと思う

初代タイトルが「女神異聞録ペルソナ」で、「女神異聞録」の方ではなく「ペルソナ」の方がシリーズ名なのに、中国語タイトルはずっと「女神異聞録」をシリーズ名として使い続けている……

俺はペルソナシリーズの翻訳の件に関してはあまり擁護する気になれないが、「超執刀 神使之杖」(超執刀 カドゥケウス)に関しては翻訳した人をちょっと気の毒に思った
「超執刀」がメインタイトルだと判断して「カドゥケウス」を「神使之杖」という分かりやすさ重視の意訳にしたんだろうけど、その後出たシリーズ続編は「救急救命 カドゥケウス2」や「カドゥケウスZ 2つの超執刀」と「カドゥケウス」の方がメインタイトル扱いだったという……

最初に言われている「死神」(BLEACH)は原題より良い翻訳じゃないか?
もしそのままで「漂白」とかになってたら作品タイトルが意味不明でバカにされたはず
「死神」なら直接的に理解できるし、作品世界観における独特な死神への入り口にもなる

原題通りに訳すともっと微妙になるケースもある
例えば「銀河戦士」(メトロイド)の原題は「metro」から来た造語なので忠実に訳したら「地鉄戦士」とかになりかねない
そして一時期使われていた音訳の「密特羅徳」は意味不明過ぎる

任天堂のゲームの中国語タイトルは音訳にしたのが多い印象があるな

「宝可夢」(ポケモン)は任天堂公式で決まったヘンなタイトルだけど、ウチの国の現在の状態を見ると後発なのに上手く定着している、比較的好評な謎の中国語タイトルという見方もできる
しかしその陰には少なくない微妙な音訳タイトルが……

日本語のカタカナ表記の造語タイトルは商業的な面から直訳するしかなかったと思われるケースもある
昔のゲームだと例えば「夢幻模擬戦」(ラングリッサー)とかね。日本語の語感重視でつけられた「ラングリッサー」というタイトルを音訳でカッコよくするのは難しくて、当時一応「蘭古利薩」とかあったけど定着せずシリーズはずっと「夢幻模擬戦」で続いている

こっちだと英文表記は制度的にダメだし、消費者の方でも基本的に受け入れてもらえないから漢字に翻訳する必要が出てくる
そして音訳メインで意味不明になることも……

「出包王女」の「出包」は「To LOVEる」の音訳らしいが、連載当時それを把握していた人はどれだけいたのやら

俺は今初めて知ったぞ……そういうことだったのか……

昔は翻訳の際に日本語の漢字部分をメインタイトルだと思い込んでそこだけ使う、カタカナや英文表記の部分をサブタイトルだからいらないだろうと削ってしまうケースが公式非公式問わず少なくなかった
その結果、上でも言われているような「女神異聞録系列」が誕生してしまうことに

キャラクターの名前や略称がタイトルになっている場合、それを訳せば作品として正解になるわけではない
例えば「NARUTO」は主人公の名前だけど、そのまま「鳴人」とされてもこっちでは意味不明だから主人公の目標である立場ともなっていく「火影忍者」にするのもそんなに悪くはない

私もそう思う。
原題の「NARUTO」は日本語の「なると」が渦潮としての「鳴門」やラーメンの具として一般的な「ナルト」ともかけている日本人の語感だとダサカッコイイと感じられるものになっている。
しかしそういう所まで短いタイトルで訳すのは難しいし、「火影忍者」が原題と全然違うという批判も分かるが私は「火影忍者」で妥協するのも仕方が無いと思う

カタカナ表記にして複数の意味、複数の日本語の漢字変換候補を持たせることもあるからね。それを短いフレーズで中国語に翻訳するのはほぼ不可能だ
例えば「食夢者」(バクマン。)とかがそれで、微妙といえば微妙だけどこれ以上の「商業的に使える」「娯楽作品としての」中国語タイトルがあるかと言うと……

翻訳タイトルや名詞に関しては正確さや文芸表現重視で自己満足な翻訳になってしまうことも少なくないよな
俺は「食夢者」は初期に使われていた「爆漫王」より良いと思う

バクマンの「バク」は夢を食べる伝説のある夢獏とかけているということだし、夢を追いかける登場人物、夢で食っていく漫画家というテーマともあっているタイトルだ

よく分からない翻訳とたまに言われる「哆啦A夢」(ドラえもん)だけど、これはその前の「机器猫」や「叮当猫」の方が更に微妙な訳で、作者側からの指示でこういう音訳になったというケースだね。
(訳注:中国語の「机器」は機械、「叮当」はチンチンやチリンチリンといった擬音の意味になります)

「叮当猫」は今だと「ポコニャン」の方の中国語タイトルになっているらしいけど、何が正しいのかよく分からない……

日本の二次元作品は略称、語感重視の意味不明なタイトルが流行した時期がある
昔の「もうちょっとどうにかならなかったのかという中国語タイトル」に関しては、頑張ってそれだったというケースもあるんだよ
例えば「純情房東俏房客」(ラブひな)や「魔法老師」(魔法先生ネギま!)は「ラブひな」や「ネギま」を音訳してもこっちでは意味不明過ぎてダメだ

そういうことを考えると現代のラノベ作品に多いような説明長文タイトルの流行はタイトルの中国語翻訳の正しさを重視する上では楽な時代になったのかもしれない

どうにかならなかったのか言われても、どうにもならなかったのが「航海王」(ONE PIECE)だろう
当初は「海賊王」(これも微妙ではあるが)だったが、国内のルールで「海賊」がダメになり「航海王」というタイトルになった



とまぁ、こんな感じで。
近頃の中国オタク界隈の感覚についてなどイロイロな話が出ていました。

ちなみに今回のネタを教えてくれた方からは
「中国では文芸的な空気のあるタイトルが評価されます。そしてオタクは特に文芸的なタイトルを好みます。でもそれが商業的に有効なのか、視聴者が良いと思えるタイトルになっているかは分かりません!」
などといった話もありました。

私は現地校に通っていた時の語文の(中国の学校の国語)作文関連では説明文以外は壊滅、お情けで通してもらっているような状態だったので中国語的に美しい文章の感覚については全く自信がありません……

とりあえず、こんな所で。
例によってツッコミ&情報提供お待ちしております。

それからありがたいことに艦これイベントの攻略情報や管理人の進行状況についての質問をいただいておりますが、現在はようやく前段作戦終了まで来たところです。
難度は最初だけ甲であとは乙進行になっていますが、今回の後段は手間も難しさもありそうなので乙か場合によってはそれより下げていこうか……などと考えております。

中国オタク「中国語タイトルで覚えていると混同してしまう日本の作品について」「『龍与虎』(とらドラ!)と『潮与虎』(うしおととら)とか本当に紛らわしい」

中国オタク「中国語版タイトルで損をしていると感じる作品について語りたい」

3/31修正:「ポケモン」と「ドラえもん」の日本語タイトルの方が抜けておりました。ご指摘ありがとうございます。

中国オタク「現在の感覚では分かり難い昔の大人気作品について教えてほしい」

ありがたいことに以前の記事
中国オタク「昔は人気キャラだったけど時間が経って評価が変わった、人気低下したキャラについて知りたい」
に関連したネタのタレコミをいただきましたので今回はそれについてを。

社会でも個人でも何かと環境の変化が速い中国では世代間の感覚や認識の違いというのが目立つそうで、それは中国オタク界隈でも変わらないようです。
そんな訳で以下に中国のソッチ系のサイトで行われていた
「現在の感覚では把握し難い昔の大人気作品」
などといったことに関するやり取りを、例によって私のイイカゲンな訳で紹介させていただきます。


現在の感覚では分かり難い昔の大人気作品について教えてほしい
自分が理解できない、好みと合わなくても知識としてはやはり興味があって……

ようし、なら俺が今の新人に教えてもスルーされてしまう、面白くなかったと言われてしまった作品について語ってあげようじゃないか!
まずは「Fate/Zero」からいこうか!「FGO」によって新規に増えた型月厨の知識量と正確さ、それから虚淵玄の流行が落ち着いたことによって昔あった熱狂的な支持が想像できなくなった模様

「とらドラ!」や「ゼロの使い魔」などの釘宮ツンデレヒロインが前面に出てくる作品は今では厳しい

「とらドラ!」は確かにそうだな。昔も全面的に好評というわけではないが誰もが認める名作扱いだった。
でも今ではヒロインの暴力要素でダメだとか、人間関係がダメだとか否定的な文脈で語られることが目立つようになっている。

同意する。
ツンデレ系アニメ全般、特に暴力系ツンデレは現代では理解されない

「ゼロの使い魔」は異世界系テンプレ、こっちの「穿越」のジャンルが発展し過ぎたせいでテンプレを構築とした作品としての価値はあるが作品自体の面白さとしては……という問題が発生していると思う
ウチの国のネット小説にも大きな影響を与えた作品だから歴史的価値は間違いなく高いのだけどね

「涼宮ハルヒの憂鬱」は現代的な視点で見るとヒロインがダメ、受け入れられない人が多いという話はわりと聞くね

昔も「涼宮ハルヒ」は周りに対する横暴さがいじめでは?みたいに言われてはいたけど、まだネタ扱いだったんだよね。
それが今では本気の批判として言われている。

ヒロインが横暴過ぎる、それを許容する世界観や周囲のキャラが嫌だとかはあるな
コンピューター研の扱いとか、原作小説からアニメで高品質の演出が入り印象がひどくなっていたのが時代の変化で更に拡大したといった所も?

涼宮ハルヒの評価の変遷に関しては当時の環境で突出したキャラデザと作品クオリティの恩恵が如何に大きかったかの証明とも言えそうだ
当時の感覚では「オタクなら見るべき名作」だから、見ている側が作品の価値観に従うべき、分からない方がオタクとして問題だという空気もあった

私がこのテーマで思いついたのは「NANA」
この作品は近頃の人間関係が痛い方向にいきがちなガールズバンド系作品より更に人間関係ぐだぐだだけど、今のガールズバンド系作品の支持層よりも熱狂的なファンがいた

「NANA」に関しては当時特有の感覚、憧れの世界のイメージが無いと分からないだろうな……

恋愛要素が強め、話の中心になるような作品って10年も経つと、その時代の若者にとっては感情移入できなくなってしまうのでは

どんな時代の名作も、ずっと好評でいられることは無いからね
自分が思いついたのは「ソードアート・オンライン」
現代の感覚で見ると世界観やゲームシステムに穴が多過ぎて新規ファン獲得は厳しい作品になっていると思う

SAOは作者のNTRやリョナの悪趣味展開好きが現代だと厳しい
それに俺TUEEEEE的な爽快感も今の作品ほど徹底されていないので物足りなさ、もどかしさがあったりするな
これは既に言及されている「ゼロの使い魔」のようにテンプレを構築した最初期の作品にありがちな問題だろう

現代では厳しくなったテンプレ構築した作品というなら高橋留美子作品
「うる星やつら」と「らんま1/2」がリメイクされたけど昔のような人気は出なかったし、まさにこのテーマに該当する作品だと思う

これは高橋留美子作品に限った話ではないが、主人公以外のスケベキャラが目立つ作品は現代だと厳しいね
既に言及されているぼうりょ系ツンデレヒロインもそうだし、らんま「1/2」の八宝斎とかスケベで引っ掻き回すようなのは特に批判される

好色なサブキャラか……「ONE PIECE」のモモの助とか荒れ過ぎて本当にヒドイことになっていたのを思い出した。今となって刃亀仙人のような距離と活躍でも危なそうだ。

CLAMP作品の鬱展開や投げっぱなし展開は現代だと無理だろうなー

見る側の知識が増えた、討論できる場所が増えた結果難しくなった作品というのは少なくない
上でも言われている「Fate/Zero」とか現代ではFateの世界観、設定の魔改造批判の方が目立つようになってきている

幾原邦彦作品は現代だと受け入れてもらえない

当時でも「少女革命ウテナ」とか一部の熱狂的にハマった人以外はお断りだったぞ!?
マニア評価は高かったけど理解できないという声もあった

好みは別として「少女革命ウテナ」とか「輪るピングドラム」はどう解釈すれば良いのか調べれば出てくる現代の方が楽しむハードルは下がっている気がしないでもない

リメイクと言えば「銀河英雄伝説」はどうなんだろう?
古参ファンはリメイク版より旧作の方が良いという人ばかりだし、リメイク版から新規が増えたという話も聞かない

「銀英伝」は政治や軍略が幼稚過ぎるという批判が目立つね
こういった批判自体は昔からあったけど、今の下の世代の間ではバカにするような空気の方が大きいような?

確かに「銀英伝」に関してはそこが厳しいな。思想の浅さや古さとか宇宙空間で行われるほぼ平面の戦闘とかツッコミ所は少なくない作品だ。
古参ファンが作品にハマったのはそういう見方が広まる前だったから割切れた、ネタにして楽しめるようになっているんだが

「CLANNAD」に関しては感動させるためのイベントが露骨過ぎて今は厳しいようだ
安っぽい悲劇の連鎖という評価も見るし

理解できる話ではある。
私は麻枝准作品は今でも大好きだけど、それとは別に現代の感覚だとクリエイターがやりたいシーンのための御都合主義が露骨過ぎるように見えてしまうだろうとは感じる。

でも麻枝准作品にしろ「CLANNAD」にしろ評価は今でも高いし稼げる作品ではあるからそのままで良いんだろうな
そして俺はこのテーマならハーレム系作品……と思ったが、昔の方が評価微妙だったのに気が付いた!

今の方がハーレム系を割り切って楽しめている所はあるね
恋愛関係では昔の党争で評価された作品、ヒロインレースが活発な作品は今だと荒れすぎる、批判で炎上しやすいから厳しいと思う
例えば「true tears」とか当時の感覚、ネット環境だからこその人気と評価だった気がする

恋愛関係と言えば「あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。」は今でもハマる人はハマるけど、人間関係や社会環境が変わっちゃったから昔ほど共感できる人はいないようだ

ここまでに出ていない作品なら「ガンダムSEED」
ウチの国にガンダム人気を根付かせ、ガンプラ趣味を拡大定着させた作品で昔はオタクの基礎教養として視聴すべき大人気作品だったわけだが、今ではダメな作品の例としてもあがる何かとネタ要素の強い作品という側面も強調されている

そもそも今の若い世代はロボ作品見ないしね
そして身も蓋もない話になるが、ずっと若い世代として上の世代を意識していた「SEED」ファンも外から見たら普通におっさんおばさん世代だ
でもファン界隈の中で追いかけている人にとっては厳しいけど、外から見ている分には「SEED」ファン界隈はかなり面白いことになっているという説もある

ずっと待っていたけど出てきたのは解釈違い、でも商業的には大成功で「SEED」というブランドは復活ということで、劇場版をどう受け止めればいいか混乱しているファンもいるからね……



とまぁ、こんな感じで。
現在の中国オタク界隈の空気も含めてイロイロな話が出ていました。

ちなみに今回のネタを教えてくれた方からは
「私は少し前までは『年上のオタクは若い自分達の感覚を理解できない』という考えがありましたが、今では無意識に『今の若い世代の感覚が理解できない』という言葉を使うようになってしまいました……」
などといった話もありました。

中国オタク界隈でも時代による作品評価の変遷が何かと目立つようになってきましたし、現在の中国オタク界隈におけるかつての大人気作品の扱いに関しても機会があれば調べてみたいですね。

とりあえず、こんな所で。
例によってツッコミ&情報提供お待ちしております。


中国オタク「俺達はなぜあんなに碇シンジを嫌っていたのだろうか?」

中国オタク「『ガンダムW』の人気がよく分からない。作品は不人気でロボの人気だけという話も聞くし昔の人気作品だという話も聞く」

中国国内では4/4から「ジークアクス」の全国上映が始まるそうですが、ありがたいことに宇宙世紀ではありませんがガンダム関連ネタのタレコミをいただきましたので今回はそれについてを。

そんな訳で以下に中国のソッチ系のサイトで行われていた
「ガンダムWの人気はどんなものだったのか?」
などといったことに関するやり取りを、例によって私のイイカゲンな訳で紹介させていただきます。


「ガンダムW」の人気がよく分からない。作品は不人気でロボの人気だけという話も聞くし昔の人気作品だという話も聞く。
日本での人気もだけど国内の人気や評価についてもよく分からないので教えて!

俺もウイングゼロがやたらと再販されるからMSの人気が高いんだろうとは思っていたが、どういう人気なのかは分からんな……

「W」自体の人気はない。人気があるのはゼロカスタムだけなのは本当。

「W」の人気が無いわけじゃないぞ?
ウチの国でも昔、「SEED」以前はガンダムの人気は「W」と「08小隊」の二強だったし

個人的な印象になるけど、人気に関しては「SEED」ほどではないが「00」より上では?くらいになるな
どこを見ているか、いつガンダムを体験したかでも印象が違ってきそう

「W」はガンプラで色んなバージョンが出ているというのを見ても人気が低いというのはないと思うが
バンダイだって商売でやっているんだから不人気な所をたくさん出したりはしない

バンダイが今のようにガンダムブランドを重視して商売するようになる前の時代のヒット作だから現代における印象は微妙になりがち
あとロボアニメとしては放映期間が「エヴァ」と重なったのもその後の時代におけるイメージの形成に関してかなり厳しいものがあった

当時「エヴァ」以外の人気作品もたくさんあったけど、今の時代の記憶に残るのはエヴァばかりだからなあ
「W」は確かTWO-MIXの主題歌がかなり売れていたんじゃなかったっけ?
ガンダムソングとしては紅白に出た「F91」主題歌の次に来る2位で、このブレイクで高山みなみが本格的に歌手としても認識されるようになったはず

「SEED」からガンダムファンの新世代が急速に増えたし、最近の環境で触れることができるガンダム系の派生作品やコラボ作品も多くは無いのでガンダムシリーズの作品としては人気が見え難くなっているかな……
言っては何だが「W」やSDガンダムは過小評価されがち。宇宙世紀の新作が出なくなって「SEED」以前のガンダム人気を支えていた作品とも言える。

でもW系のMSって結局はゼロカスタムが突出して人気が高いだけで他は普通レベルでしかないわけで

「W」人気は機体人気が支えているんだよ
ストーリーの人気はないけど、カトキハジメの機体の人気は非常に高いから現代でも人気ランキングに食い込めている

作品自体の人気が高かったら「SEED」みたいに劇場版作っているはずだからな
それだけでも人気が高いとは言えないのは明らか

俺はSEEDファンだけど、大ヒットしたとはいえさすがに20年くらい行方不明だった劇場版を例えにするのはどうかと……

投げっぱなし20年な「SEED」に対して「W」はOVA3本制作&カトキハジメリファインの実質新MS多数登場だから放映終了後の扱いは「W」の方が良いとも言える
もっとも「SEED」は脚本の問題もあるし外伝は動き続けていたから一概には言えないが

美少年キャラ、普通にカッコイイガンダム(風車や鐘や蛇ではない)がたくさん、J-POPな主題歌などガンダムのアイドル化とでもういうべき様々な面での転換点となった作品だし、当時のオタク界に対する衝撃もかなりなものだった
なお同時期にエヴァがあったのでメディアの扱いとしては……

「W」はストーリーが意味不明だけどMSやキャラのデザインは今でも通じる
特にゼロカスタムの幻想的なデザインは初心者に対する吸引力が凄い

意味不明なのはいきなり「お前を殺す」とかいうキャラとかの方でストーリー自体は基本に忠実でガンダムの中では素直な方だぞ
だから当時女性人気も含む一般人気を獲得できた
ちなみにウイングガンダムが大好きな緑川光はヒイロのキャラが理解できなくて最初はかなり困惑したらしい

ストーリー自体はガンダムシリーズでも上手くまとめた方だし、一般向けガンダムとして有効だという話もあるな

世界観、設定でガンダムを語るといった観点で見ると浅い作品、雑なストーリー展開に見えるかもしれないが、1年で完結させる方向で割り切って上手くまとめた作品とも言える
しかし「思春期を殺した少年の翼」とは一体……印象的な曲だがそれ以上に名前が印象的で今でも記憶に残っている

「W」のストーリーに関しては「美少年アイドル化ガンダムの成功」に対する嫌悪感から実際以上に叩かれている節もあるね
ただ今の日本だと美少年アイドルというよりもギャグ扱いで歓迎されているという話もある

今はMS人気に関してストライクフリーダム一強みたいなイメージがあるけど、昔の国内ではνガンダムとウイングゼロカスタムが人気の機体だったように思う

「平成三部作はどれもダメ」という「宇宙世紀が古い老人のもの」と同じような勘違いというか、歪んだイメージがあるような

今の感覚で見るとウイングガンダムの人気に関して混乱するのも分からなくはない
色んなバージョンが出てはいるけどウイングガンダム自体は不人気ではないが大人気というほどもでなくて、劇場版のゼロカスタムが大人気なわけだから

宇宙空間に羽が舞うという、カッコ良ければ良いんだよ!という開き直りは本当に衝撃的だったな
「EW」以外でのウイングガンダムはゼロも含めて本編での活躍もゲームでの活躍もパッとしないからそっちに注目すると人気の理由は分かり難いだろうね

今ではゼロカスタム一強に見えるけど、ゼロカスタムが出る前はデスサイズが一番人気高かった時期もある
あの時代には「最も中二病」なガンダムだという異名もあったとか

そもそも主役ガンダム以外の機体がちゃんと記憶に残っている時点で十分に人気があるとも言えそうなんだが
トールギスやヘビーアームズとか今でも妙に人気があるし

以前どこかでガンダムWは中国(香港とかも)で海賊版プラモが大量に出回ったのもこっちでの人気の後押しになったという話をみたことがある
なおどこまで本当なのか知らないけど、この事件の影響によりバンダイはガンプラの生産管理を徹底するようになったという話も……

ウイングゼロカスタムは世界的に人気が高いと言える
あと「W」は最初に欧米圏で人気になったガンダムなので、ウチの国でいう「SEED」みたいな立ち位置、宇宙世紀作品より人気があるのが「W」だという説もある

「W」は欧米圏での人気高いんだよね
あと「SEED」以前の女性人気が高いガンダムとしての強さもある
「聖闘士星矢」などから続くいわゆる「五小強」の系譜だし、声優の人気も高い

「五小強」以外でもゼクスやトレーズという人気キャラを生み出しているから存在感のとある作品なのは間違いないはず

「SEED」のファンはそのままガンダムファンに合流したけど「W」のファンはあまり合流しなかった
これは作品のファンにガンダム、ロボ好きではなくキャラや声優好きが多いという傾向や、当時のバンダイの作品の売り方による所もあるかと

「W」に関してはガンダムファンではなく単体で見た場合の作品ファンは多かったはず
エヴァの陰に隠れてはいるけど、当時を代表する日本のアニメの人気作品の一つなわけだしね。



とまぁ、こんな感じで。
昔の中国のガンダム事情も含めてイロイロな話が出ていました。

私の記憶でも「SEED」以前、マクロス(アメリカ経由の「Robotech」含む)の方が人気の高かった時期の中国で一番ウケが良かったのは「ガンダムW」ですね。
私が現地の高校に通っていた時に、クラスメートの間では日本のアニメの海賊版ディスクが貸し借りされていましたがその中では「ガンダムW」が人気でしたし、作中で飛び交う「ガンダムだ!」のセリフを覚えた連中が何かと「ガンダムだ!」「ガンダムだ!」と叫んでいた時期もありました。

それから劇場先行版「機動戦士Gundam GQuuuuuuX」の中国語タイトルは
「電影機動戦士高達跨時之戦」
MSのジークアクスの中国語名は
「吉夸克斯」
だそうです。
このネタを教えてくれた方からは
「吉夸克斯(ジークアクス)の吉は吉翁(ジオン)の吉です!」
というお言葉もありました。

とりあえず、こんな所で。
例によってツッコミ&情報提供お待ちしております。

中国オタク「『メダリスト』のような作品、女の子が真っ直ぐに頑張って成長していく作品が見たい」「あの作品みたいなのを探すのは案外難しいかも」

ありがたいことに以前の記事
中国オタク「『メダリスト』のMVに本物の『金牌得主』来ちゃった……」「羽生結弦がフィギュアがテーマの作品に出てくるとか凄過ぎて逆に非現実的だ」
などに関連したネタのタレコミをいただいておりますので今回はそれについてを。

そんな訳で以下に中国のソッチ系のサイトで行われていた
「メダリストのような作品は他に何があるか?」
などといったことに関するやり取りを、例によって私のイイカゲンな訳で紹介させていただきます。


「メダリスト」がとても面白かったんだけどメダリストのような作品って他に何かあるかな?女の子が真っ直ぐに頑張って成長していく作品が見たい

成長物語か……「メダリスト」って過去のスポーツ系作品と重なる部分も重ならない部分があるので、あの作品みたいなのを探すのは案外難しいかもしれない

恋愛要素が濃いめで良ければ少女マンガ系作品を探せば良いんじゃないか?
「ちはやふる」とかオススメ

そっちの方向だと「のだめカンタービレ」か?
いやでも成長物語としては変則的だな……

「ランウェイで笑って」とかはどうだろう?
スポーツではないけど登場人物が競い合って伸びていくストーリー展開だ

師弟関係の競技ということで「りゅうおうのおしごと!」
最近最終巻が出たのでストーリー的にもある意味では安心

主人公二人の関係に注目するなら「絶対可憐チルドレン」とか……でもやはり成長や前向きな展開とはちょっと違うか?参考の一つくらいにしておいてくれ!

女の子達が真っ直ぐに頑張って成長していく作品なら
「宇宙よりも遠い場所」を強く薦めさせてもらおうか

俺は「メダリスト」的な作品というならスポーツ系ではなくアイドル系の方が探しやすいと思う
「アイカツ!」とか結構良いよ

「主人公の女の子が頑張る」ということに注目するならそれもアリだな
なおガールズバンド系は成長物語とは違うことも多いので気を付けた方が良い

とてもよく分かる。
これは「MyGO!!!!!」から「Ave Mujica」を追いかけたけど合わなくて「メダリスト」に救われた自分にとっても気になる話題だ

熱い女性主人公のスポーツだと……「はねバド!」を俺は思いついたのだけど如何だろうか?

「ロウきゅーぶ!」で
わりと真面目に小学生女子バスケやってる

あんまりエロ方面じゃない方が良いな……「メダリスト」を気分よく見れる特徴の一つにエロや恋愛関連があまり無いというか、あってもそれが前に来ないというのがあるので

何となく分かる
安心して見れる世界観だよね、ある種の湿度はあるけど全員前を向いているという感じ

それで思い出したが「絢爛たるグランドセーヌ」はどう?テーマはバレエだけど設定的には「メダリスト」と重なる所がある
作者はエロマンガも描くので画の印象はそっちの方も混じるけど、中身は正統なビルドゥングスロマン

もうかなり昔の作品だけど「カレイドスター」は良いぞ
昔の作品なので演出やキャラデザは古めだが真っ直ぐな主人公が成長して進んでいくストーリー

古い作品でよければ「しおんの王」
原作が連載されていたのが「メダリスト」と同じ雑誌だったという共通点もある

古い作品ならガチの古典になるが「ガラスの仮面」
舞台がテーマだけど天賦の才をもった主人公が同世代最強の女性と競い合いながら成長していく

私も「カレイドスター」は好きな作品だけど、「メダリスト」的な方向を期待して見るのはちょっとお勧めしない
嫌なキャラが結構出てくるし、そういうキャラを使ったテンプレ展開が多いのも引っかかりそう

昔の作品の競争展開では自分を高める、そして競うのではなく他者を妨害する、それも競技だけでなくそれ以外の所でも足を引っ張り続けるみたいなのが多いからね
「メダリスト」はそういうのをバッサリ切っているからそっちに話題をとられないし炎上の火種にもなり難い構造になっているのが上手いと感じる

勝負するのは競技の中、その他の場所では緩やかな協力体制、互いの優れた所は評価するし憧れるという空気は独特だよな
例えばいのりがスケート靴を忘れて司が取りに行く展開があったけど、あれは昔の作品だったらライバルの妨害、嫉妬されての嫌がらせで発生するようなイベントだ

少女が真っ直ぐに頑張る、成長する……それなら「メイドインアビス」だな!

罠を仕掛けるのはやめよう
しかし魔法少女系、特に「まどか☆マギカ」以前の作品には何かありそう

魔法少女系の古い作品は長編で話があまり前に進まない、ドロドロしたところがあるので「メダリスト」的なモノを求めるのはちょっと厳しいのでは
「メダリスト」の珍しい所の一つに原作の連載雑誌が青年男性向けの雑誌で男性読者層もかなり獲得している作品だというのがあるし、男性ファンも獲得している作品で探していくのが良さそう

魔法少女系なら「プリキュア」から探そう
あのシリーズは人間関係も現代的なので「メダリスト」に近い所がある

それなら「おジャ魔女どれみ」も
スレ主が求める主人公の成長、成功といいう流れとはちょっと違うかもしれないが女の子の主人公が前を向いて進んでいくという話としてはかなり良いよ

50話くらいの長編だと成長要素が分かり難いんだよね。話数を稼ぐために過去の成長を無視した回が入ったりもするし。
あと魔法少女系は「おジャ魔女どれみ」、「セーラームーン」と時代を遡るごとに話が重くなったりドロドロするような所が出てくるからな

ここまでに「U149」が出ていない。
みんな、メダリストと一緒に「アイドルマスターシンデレラガールズU149」を見ようぜ!!

ある意味では原作の原作か

原作者がアイマスの竜崎薫に出会わなければ「メダリスト」は生まれなかったという……

ネタはさておき、アイドル系、それもアイマスの方の派生作品は選択肢としてありだな
現実の芸能界とは違った、二次元のアイドル業界を舞台にした話なのでアイドルに憧れる少女の苦難と成長の物語を正面から描いている

そっちの方向で考えるなら俺は「ウマ娘」のアニメ第二期を薦めてみる
アニメ第三期はコケたけど、あれは解釈違いだったので気にしないでくれ
あとソシャゲのシナリオは概ね真っ当な成長物語になっている

言われてみればソシャゲ版「ウマ娘」は「メダリスト」に近い空気のシナリオもあるな
トレーナーと育成キャラの関係とか分かりやすく重なるし

そういうことならまだ日本語版しかないから手を出すのは難しいが「学園アイマス」が実は強い。
コーチ的な位置でプロデューサーがきちんとした指導者として出てくるし、プロデュースするヒロインと一緒に前進していくという話になっているから、いのりと司のような関係を求める人にとっても収穫はありそう

「メダリスト」の独特な前向きさ、嫌なキャラがいない世界は熱血スポーツ系の作品だけでなくアイドル系の作品の影響もかなり混じっているからだと思う。アイドル系作品のファン界隈、二次創作の空気がかなり影響しているように感じられるし実際原作者はそこの出身だ。
だから私は「メダリストのような」というのが「スポーツをテーマにした成長」ではなく、「キャラクターの関係と成長」ということなら、アイドル系作品のIPで比較的新しい所を探すと良いと思う。同じIPでも古めの作品だとストーリー展開を過去のテンプレに寄せてきて「メダリストのような」空気にはならない可能性がある。

言いたいことは理解できる。
上でも言われているような、過去のスポーツ系作品や競争要素がある作品でよくあるような同組織内の敵やそこからの妨害、圧力みたいなのが無いんだよね。もちろん親や制度などの障害はあるけど、それは乗り越えるべき壁であって潰し合いではない。
ファン出身の作家と違って、業界に長くいたクリエイターやスポーツ系作品を描いていた作家が作る場合はそういう部分の割り切り、嫌な部分を出さない展開が描けないのかもな。これまでの経験や積み重ねがあるだろうから。



とまぁ、こんな感じで。
「メダリスト」に関する中国オタク界隈の認識も含めてイロイロな話が出ていました。

ちなみに今回のネタを教えてくれた方からは
「私はメダリストやそれに関連した話題を追いかけていると日本の二次元はスポーツ作品、アイドル作品の気分よく見ていられる世界観、現実を元にしていても現実にある負の側面を持ち込まない或いは強調しない世界観を作るのが上手いと感じました」

「爽快感重視な作品に対して出てくる『リアリティがない』という批判を作者もファンもスルーして作品は現実とは別として楽しむ空気が出来ているのも独特だと感じます。そして『メダリスト』とは別のリアリティ重視や痛みの伴う人間関係の作品も制作されていてファンの住み分けが成立しているのはとても良いですね」

などといった話もありました。

中国の学校ではスポーツは選ばれた人間だけがやるものという扱いになっていることもあってか、日本のスポ魂的な作品の受け取り方に関しても中国独自の部分が出てきます。「メダリスト」がどういった形で受け止められていくのかも気になる所ですね。

とりあえず、こんな所で。
例によってツッコミ&情報提供お待ちしております。


中国オタク「主人公に才能が無いスポーツ作品ってあるの?」

中国のファンの住み分け事情に関しては以下の記事もよろしければご参照ください
中国オタク「男性向けで女性ファンが多い作品、女性ファンの影響が強い作品ってなんだろう?」

3/26修正:誤字脱字を修正しました。ご指摘ありがとうございます。

中国オタク「以前言われていた中国のネット小説が日本などで大人気という話はどこまで本当だったのか」「外国でもヒットしている作品が実在するのがヤヤコシイ」

ありがたいことにネタのタレコミをいただきましたので今回はそれについてを。

こんなブログをやっていながら言うのもなんですが、中国オタク界隈でも自分の推している作品、ジャンルの外国での評価は何かと気になる人が多いそうで、定期的「日本で大人気」「欧米で大人気」といった話題が伸びたりもしているそうです。
ただそういった話の中には後から考えてみると怪しい所が……?といったこともあるのだとか。

中国のソッチ系のサイトではそんな話題の一つとして
「中国のネット小説が日本などの外国で大人気という話はどこまで本当だったのか」
などといったことに関するやり取りを、例によって私のイイカゲンな訳で紹介させていただきます。


ちょっと前まで言われていた中国のネット小説作品が日本などの外国で大人気という話はどこまで本当だったのか、どこから来たのか?
皆の考えを教えてほしい。商売関連の意図が混じっていたんだろうけど、それだけでもない気がする

完全に事実無根ではなくてもその手の「外国で大人気」というのは国内で宣伝する、株価上昇のアピールみたいなネタなことも多いよね

この手の話に関しては、外国でもヒットしている作品が実際に存在するのがヤヤコシイ

国漫が凄い凄いと言っている時は商売のためというのが強くてその時に持ち上げられた作品はアレなことになったりしたけど、国産二次元ソシャゲの世界的な人気や近頃の国産アニメの増加を見ると宣伝とは別のタイミングで当たりは出ている
しかしだからこそ余計に混乱するわけで……

一昔前は「中国のネット小説は国外でも人気が高い」「多くの外国人が見ている」みたいな話は結構あったよね。
ただ実際に調べてみると外国のフォーラムで作品関連の議論はほぼ見つからないという。

女性向け、いわゆる耽美方面はたまに熱いファンのコミュニティにぶつかることはある。
でも俺達がイメージするような形での人気は無いんだよな。

今は国内でネット小説の勢いがない、若い世代を取り込めていないから余計に信憑性がないネタに思えてしまうが、昔の国産ネット小説の勢いと中国市場の強さを考えたら説得力はあるように思えたんだよね……

今考えてみれば自分の教えている作品、ジャンルが凄いんだと自慢する意図もあったんじゃないかと。
当時のあの界隈は外国で評価されているという話や、ランキングで上位にいるという話が大好きだったから。

ちょっと前のアニメ覇権ランキング、どの作品が主流になるのかの争いを考えれば何となく理解できるかな。外国での評価という真偽を確かめるのが難しい材料で国内に宣伝するのはネット小説に限らずよくあるやり方ではある。

ネット環境になってからランキング関連の介入も楽になったからねえ……

勝ちたい、主流になりたいというのがあの界隈は特に強かったのも噂の拡大を加速させた気がする。
外国をバカにするけど外国で自分の国が評価されるのは大好きというのはどこでもありがちな話かもしれないが、プライドは高いけど自信は無いという人が少なくなかったんだよ。私もその中にいたからその考えは分かってしまう。

「大人気」というのは難しい、頑張って「マイナーではあるけど熱心なファンがいる」くらい?

この手のネタであの界隈が目立ったのは確かだけど、今でも「中国は凄いという外国人」、「中国大好きな外国人のリアクション」の動画が再生数凄いことになっているのを考えるとあの界隈に限った話ではないんだろうなあ

ネット小説がどうなったのかはよく知らないけど、ネット小説原作アニメで外国で話題になった、ファンを獲得した作品はあるよ
大人気なのかまでは知らないが

人気になった作品自体は存在する
ただそれを「中国のネット小説」ということで語ってしまうと怪しいことになる

「外国でも大人気」な宣伝で売っている作品の中には「三体」のように実際に日本や欧米でマニア層に評価されている、人気が高いと言っても問題ない作品が存在るので、他の作品もそうなのでは?と考えてしまうのは分からなくもない

国内のネット小説プラットフォームの幾つかがこういう操作を目論んでいた時期はあるね
それが成功した記憶はないけど

武侠系作品の英語ファンサブグループというのが活発に動いていた時期があって、それを見た国内のネット小説プラットフォームが外国にも展開しようとしたことはある
ただ国内版と違って国際版は価格が高過ぎて外国人には受け入れてもらえなかった模様

国産ネット小説を中国国外に展開する際にネックになるのが翻訳コストで、国内の月額課金でたくさん読めるというのが外国では武器にならないんだよね
娯楽コンテンツとして現地の他の作品と競わなければならないので「理解できればいい」ではダメだ
娯楽作品の翻訳は知っての通り現代のAI使ってもあまり上手くいってないし、一昔前だと更に厳しかったのは容易に想像できる

間違いなく「外国でも大人気」な国産二次元ソシャゲでさえシナリオ部分は外国だと翻訳が雑で更に低評価、キャラだけでもっているなんて話はよく聞くからな……キャラデザとモデルで売れないネット小説だと厳し過ぎる

国産二次元ソシャゲが世界的にヒットしているから国産ネット小説もいけるはずだと考えている人もいるけど、二次元ソシャゲは日本の二次元文化が舗装した道を走れたという背景がある
国産ネット小説にはそういった外国における「補助」がないから大人気になるのは二次元ソシャゲと比べて段違いに難しい

なるほど。
国産ネット小説は独自の文化を外国に展開する、ある種の文化輸出も必要だという点も考慮しないといけないわけか。
その辺りは二次元ソシャゲ以外のジャンルの大人気ゲーム、若者向けの映画作品が外国ではパッとしない理由の一つかもしれない。

ここで言われているような手法はネット小説に限った話ではなく、自分にとって好ましいと感じられる情報をわざわざ調べようとしない人に対する情報操作、それによる商売は国内国外問わず昔から行われてきた
特に国内だとそういう手段はやったもん勝ちだしそういう所ばかり資本主義的になっちまって……

この手の話で「大人気」ということでよく言われていた、日本や東南アジアでも中国産ネット小説はマイナーな存在だ
ハマっている人間、熱を持って追いかけている人間はいるけど文化的な違いから広まるのは難しい

なまじ東南アジアや日本の小説市場がきちんと存在しているから変な信憑性が出てくる……

一応現地で当たる作品、一定のファンを獲得する作品は出ているんだよ。
特に女性向けの耽美系は独自の強さがある。例えば日本だと近年は「魔道祖師」からはじまった耽美系がジャンル形成しているわけだしね。
ただ自分の知る限りではどれもマンガやアニメがきっかけだった。マンガから小説の流れはあっても小説からマンガの流れは見た記憶がない。

小説自体での人気は厳しいけどショートムービー経由での大人気というのはあるよね
業者の仕掛けの他にも、こっちから話が伝わっていつの間にか……というケースはあるかと

「魔道祖師」以前では「詭秘之主」が外国で人気になっていると聞いたことがあるな。こっちは小説にも熱心なファンがいるし英語版とかがそこそこ売れていたらしいが

そもそも俺はスレ主の言うような話を見た記憶が無いんだが……?

この手の話にありがちだけど局地的な話、一時的な話だったという事情もあるかと。
自分の見た限りでは一部ではかなり熱心にというか、ある種の共有認識が形成されていたけどそこから外れると全然だった。

言っては何だが国産ネット小説の強みになっている読み応え、作品の長さというのが国外展開では欠点になってしまうんだよ
長くするのを優先するから明確なメインストーリーやキャラ造形が無くて特徴を切り出して伝え難いし、好きになった人がいても中国語で数百万字の内容をファンサブで翻訳してはくれない
途中で愛という名の燃料は燃え尽きる

ネット小説作品が小説のままで「大人気」になるというのがそもそもあり得ないんだよな
前提となる世界観知識やネタの共有、ネット小説特有の膨大な文章量、それをそのまま持っていって一般層に受け入れられるわけがない

アニメやマンガ、実写ドラマとかになってようやく可能性が出てくるかどうかだよね……
逆のパターン、外国の作品がこっちに入って来て人気になる場合などを考えてみれば分かりやすいと思う
日本のラノベ、特にネット小説系作品に関しても評価はともかく人気に関して大きく動くようになるのはマンガ版が出てからだ

過去に出た「日本で武侠小説が大人気」という話と比べた場合、どっちがマシなんだろうか?

武侠小説は日本に影響を与えているのは間違いないぞ
「Gガンダム」は東方不敗をはじめ金庸からの影響全開だし、虚淵玄は武侠小説フォロワーな作品を作っている
一般社会での人気は不明だけど、マニア層やクリエイター層への影響がかなりあるのは間違いない

「マスターオブスキル」(原題「全職高手」)のように日本ではパッとしなかった作品もあれば、上の方でも言われている「魔道祖師」は日本でも人気になっていて中国の作品全体で見てもトップクラスの人気になっていて販売ランキング入りもしているしイベントも行われている作品もある。
ただ人気の軸になっているのが小説なのかアニメなのか私にもちょっと分からないね。



とまぁ、こんな感じで。
当時と現在の見方の違いも含めてイロイロな話が出ていました。

ちなみに今回のネタを教えてくれた方からは
「日本の書店で中国のネット小説の日本語翻訳版が売られているのを見た時はちょっと興奮しましたが、同時にこの売り方だと作品の面白い所まで到達する前に打ち切りになるのでは?と心配になりました」

「私が気になっているのは『三体』の日本での人気です。売上ランキングのSF部門で1位になったことがありますし、日本の読者の話題も探せば出てくるので実体が存在しない人気ではないのは分かるのですが、どれくらい日本に読者がいるのか?オタクに三体ネタが通じるのか?という疑問はあります」

などといった話もありました。

日本でも「外国人に人気」というのは何かと話題になる、メディアに取り上げられやすい傾向がありますし、中国でも何かと効果的な宣伝材料になっているのでしょうね。
他にも私は以前業界に詳しい中国オタクの方から
「外国で人気、外国で評価されているというのは審査を通す上でもかなり有効なんですよ……」
という話を聞いたことがあります。

とりあえず、こんな所で。
例によってツッコミ&情報提供お待ちしております。

中国オタク「今度は『キャッツ・アイ』のリメイクだってさ」「俺の性癖が目覚めてしまった作品なので期待と不安が同時に押し寄せてきている」

先日、「キャッツ・アイ」の再アニメ化の予告編などが公開されましたが、ありがたいことにこの件に関するネタのタレコミをいただきましたので今回はそれについてを。

「キャッツ❤︎アイ」三姉妹役に小松未可子、小清水亜美、花守ゆみり 俊夫は佐藤拓也(コメントあり _ 動画あり)(コミックナタリー)

「キャッツ・アイ」は昔「猫眼三姐妹」という中国語タイトルで中国のTVで放映されていたこともあり、古参の中国オタクにとっては何かと思い出に残っている作品となっているようですし、今回の再アニメ化に関しても上の世代を中心に注目を集めているのだとか。

そんな訳で以下に中国のソッチ系のサイトで行われていた
「キャッツ・アイの再アニメ化」
などといったことに関するやり取りを、例によって私のイイカゲンな訳で紹介させていただきます。


今度は「キャッツ・アイ」のリメイクだってさ

古典IPリメイクがまた一つか……

俺の性癖が目覚めてしまった作品なので期待と不安が同時に押し寄せてきている

作品の評判が良いという程ではないけど、個人的に「うる星やつら」「らんま1/2」とかは悪くないリメイクだったし、まずは様子見?

またリメイクか。最近本当に多いよね。
でもこの作品をあえて今の時代にやるのは意外だった。

確かに。
視聴者サービスが難しい時代に表面だけなぞるリメイクやっても爆死しそうなのに。

このアニメは伝説の「よくウチの国で放映できたなシリーズ」の一つ!?

レオタードは露出面積的には何の問題もないし、当時もフィットネスやボディビル系は雑誌に掲載しても問題なかったからね!

国産ソシャゲで水着や下着はダメでバニーなら許されるロジックはこんなに昔からあったのか!?

髪形も顔もなんか違うような……「らんま1/2」の時より不安だ
愛ちゃんがなんかロボに乗ってそうな少年顔だし?
北条司の原作だとちゃんと少女的な所もあったというのに。

新キャラデザでも瞳の顔はそこそこ見れるし、髪形と描き分けの問題なのかね

来生泪の熟女感が無いのが残念
「キャッツ・アイ」を追いかけていた純真な頃の私は「熟女」なんて言葉は知らなかったけど、自分の性癖の原点の一人が彼女なのは間違いない
それだけにもう少し熟女な美女にしてほしいと強く願ってしまう

私はリメイク版のキャラデザもそう悪くないと感じた
後はレオタードでのアクションのクオリティ次第だ……!

小さい頃に見て心ときめいたものが感じられない

旧作はモデル体型のお姉さんがカッコイイ、色っぽいのが良かったんだけど新作のビジュアルや動画からはそういうのが感じられない
現代だと女らしさを強調するのはダメということなのかもしれないが、それならなぜリメイクしようと考えたのか

俺は「らんま1/2」の時はティザー時点の変更を見ても旧作とはアレンジが違う、時代が違うということで好みは別としてなんとか納得できたけど、「キャッツ・アイ」はちょっと厳しいかも。

正直に言えば自分も旧作の画風の方が良いと感じてしまうね。
俺のような世代は新作のターゲットに入っていないんだろうけど。

なぜ昔の作品を現代でリメイクするとチープさが出てしまうのだろう?
デッサンが悪くなったわけではないし……線や色の問題なのか?

現代のツールで作画をすると手描きの時代と比べて線が綺麗になるけど描き込みが少なくなるからね
動かしてみれば昔の作品よりも良く見えたりするし昔の作品は作画レベルを維持できずにちょくちょく崩壊しているから好みは別として質自体は良くなる
ただ全般的に「軽い画」になるので旧作の良い画像と比較されるティザービジュアルはダメな印象になりがち

ストーリーはどうなるんだ?

近年のリメイクアニメを見た感じでは最初からじゃないか?
旧作を見ていたファンだけでなく新規ファン層開拓も狙っているだろうし

しかし、やはり声優全交代かあ……

そこは仕方が無いだろう。既にお亡くなりになった方もいる。
そもそもこっちに声優交代の必要性を周知した「セーラームーン」より更に前の作品だぞ?

まぁそうだよね
こっちではテレビで放映された時期が近いから「セーラームーン」と同じくらいの時期な印象もあるが、実際は10年違う
あと考えてみたら俺が見たの吹替え版だったわ!

「キャッツ・アイ」のアニメ化は失敗しないでほしい
これが成功したらきっと「シティハンター」も現代でアニメ化される……はず

「シティハンター」はここ数年の間に劇場版アニメや実写版ドラマ、実写版映画とかなり映像化されているよ。
なお日本で一番評価が高いのはフランスの実写版な模様

それは知らなかった……そして更に混乱する追加情報が来たな……?

今考えてみると「シティハンター」のアニメは内容が暴力的だからこっちのTVで流せなかったんだろうな
当時大人気だった北条司作品の中でも一番人気があったけど、国内のテレビ放映はないしTV版で話数が多過ぎるからか海賊版もウチの国には出回っていなかったようだ
そして結局映像作品として皆が見た「シティハンター」は成龍(ジャッキー・チェン)のアレだった……



とまぁ、こんな感じで。
不安の声や様子見という声もかなりあるようでした。

ちなみに今回のネタを教えてくれた方からは
「北条司作品のファンとしては気になりますが、不安もかなりあります。しかしなぜ今の時代にキャッツ・アイなんでしょうか?他にアニメにしやすい古典IPはたくさんあると思うのですが……」
などといった話もありました。

上のやり取りにもありますが、昔の中国では北条司先生の作品の人気が高く、海賊版マンガでも確か「F.COMPO」までの単行本作品は全部出回っていたようで、私が現地校に通っていた時のクラスメートは「シティハンター」をテレビで見て原作をちょっと読んだ程度の私よりもはるかに北条司作品に詳しかったですね。

ただ当時の中国では「シティハンター」の映像作品、アニメを見たことがある人は少なかったようで、昔日本に来た中国オタクの方々の中にいた、新宿駅の伝言板を探すレベルのファンの人が秋葉原に遊びに行った際にそこで流れていたシティハンターのアニメ映像に「初めて見た」とテンション上がっていたりしたのが私の中では印象に残っています。

とりあえず、こんな所で。
例によってツッコミ&情報提供お待ちしております。


90年代後半から00年代前半にかけて中国のテレビで放映された日本のアニメ オタ中国人の憂鬱アップデート

10年前の記事ですが、「キャッツ・アイ」の衣装も含めて一昔前の中国オタク界隈の感覚が出ています。
中国オタク的に衝撃的だった「キャラの衣装」


3/21修正:新宿駅のXYZは掲示板ではなく伝言板だというご指摘をいただきました。申し訳ありません……

中国オタク「勉強を怠ける、勉強ができない主人公はどこにいってしまったのか」

ありがたいことに以前の記事
中国オタク「主人公や敵の強キャラについてくる役立たずキャラ、問題を起こす子供キャラの需要ってどこにあるんだろう?ああいうのを好きだという人はほぼいないと思うのだけど……」
に関連してネタのタレコミをいただきましたので今回はそれについてを。

そんな訳で以下に中国のソッチ系のサイトで行われていた
「勉強を怠ける、勉強ができない主人公はどこにいってしまったのか」
などといったことに関するやり取りを、例によって私のイイカゲンな訳で紹介させていただきます。


気が付いたら学生主人公は勉強する、勉強できる主人公ばかりになっている
勉強を怠ける、勉強ができない主人公はどこにいってしまったのか

不良や熱血バカな主人公が減ったからね
少なくとも勉強は普通にこなす主人公ばかりになっているという話には同意する

勉強しない、怠ける主人公って、のび太のような伝統的なキャラ以外思いつかなくなってきた

弱いけどチート能力や攻略法を得てそれを発揮するために努力する、チート能力隠しているから怠けているふりをするみたいなのは目に付くのだけどね

「ぐらんぶる」の主人公達もバカやる横で普通に授業出て実験やってるからな……

あの作品の原作者「バカとテストと召喚獣」の時点でメインにそこそこ勉強するキャラ出しているからな
主人公はバカだけど舞台装置なバカだったし

自称平凡な主人公、普通の主人公がいるとしてそこに昔は「勉強ができない」で普通をアピールしていたけど、今は勉強は普通にやっているけど成績は可もなく不可もなく、或いは得意科目はあるけど……くらいなキャラが多いような?

本当に中庸なキャラでは面白くならないし話が盛り上がらないからね
「成績が悪い」をやらないなら「成績が良い」ことにした方が作品とキャラにとっては何かと都合がいい

娯楽作品によくある時代による背景の違いと言ってしまえばそれまでだけど、具体的にどういった背景があってどう影響したのかは気になるね。

今は主人公がバカなことによって発生するイベントが歓迎されなくなった
今はバカなキャラの愚かな行動によって不利になるのは本当に嫌われるし、主人公批判にもつながる

そういえば「CLANNAD」みたいな主人公は見なくなったね
今の主人公ってどれも大学に進学できる学力はあるという感じだから、なぜ進学しないで就職するのかというのが引っかかる、そこだけ逆に非現実的になってしまうという問題が

Key系作品はまだ勉強怠ける主人公が維持されている方だと思う。麻枝准といえば勉強しない主人公だし今でも支持されている。

昔は勉強できない主人公多かったし、制作側がそれを強いられていたという話もある学園俺例えばTUEEEEEの代名詞な作品の一つである「ようこそ実力至上主義の教室へ」の衣笠彰梧も初期の作品は勉強しない不良キャラが主人公だった

昔は「SHUFFLE!」とかのように主人公が勉強しない、親友キャラが勉強できる無難或いは尖ったキャラみたいな配置が多かったように思う

制作側がその時その時の需要に合わせるのを強いられているというのもあるだろうし、制作者側がそういう主人公を動かすのを好むというのもあると思う。岡田麿里とか勉強できない所かもっと極端に学校に適応できない、学校中退な主人公を出してくるけど、あれは本人の経歴の影響があるように見える

現代社会は勉強しなかった人間にとってはどんどん厳しくなっているからね。現代社会のシステムと各種ツールを使いこなせなければ底辺に沈んでいくし「普通」でいるための要求が高いし子供を育てるコストも跳ね上がって少子化も進む。
昔は勉強できなくても仕事はあったのかもしれないが、今はどこの国でも勉強して学歴を積まないと良い暮らしをできないし、若いときから将来を意識させられるから勉強を怠けるキャラがカッコイイと思われなくなり、下手をすれば現実逃避する愚かなキャラに見えるようになってしまった。

今は不良っぽい見た目でも勉強くらいはできる、家事能力もあるようなキャラ、欠点でアピールするのではなく能力の高さをアピールする方が人気出る
「BLEACH」の黒崎一護も勉強はかなりできる設定だし、勉強できる主人公の増加はかなり前から徐々に進行していたのではないかと

「BLEACH」の現世側メインキャラって実はみんな優等生枠なんだよな
現代が舞台だと頭が良くなければ(学校の成績とは別の部分でも可)と主役チームには入れないのかもしれない

現代の作品でも勉強ができないキャラは普通にいるけど、その勉強ができないキャラのグループに主人公を含めることは珍しくなったよね

「禁書目録」の上条当麻は成績悪かったしラノベの主人公には勉強できないタイプがそれなりに残っていたように思う
でも都市伝奇系が減って異世界系が増えてからは勉強できない主人公が減った

チート能力をもらった主人公に勉強ができない属性をあえてつける必要性はないし、俺TUEEEEEが見たい読者にも歓迎されないのだよ

自分の記憶だと、日本のラノベの主人公は成績優秀キャラの方が多い。
ただそれとは別に内向的(日本語では「陰キャ」)やオタクっぽさでその優秀さを読者向けも含めて強調しないという特徴もある。

「俺妹」の主人公も自称平凡で妹とは違うみたいなこといっているけど、作中の描写だと勉強は普通にできるし不調でも模試を問題なくこなしていたなあ

実は優秀、口で言うほど平凡でも無能でも特徴のない顔立ちというわけでもないのは男女問わず若者向けラノベの特徴だろう。そっちの方が嬉しいんだよ。
私も若いときはそうだった!

優秀さをヒロインや地位のある人間だけが理解しているというのも話を作りやすいし、好まれる展開の一つだからな
単純に優秀さ、成績をひけらかすのは感情移入させる主人公には相応しくないし、そこは第三者に語らせることになる

ラノベは文学青年層もターゲットだから主人公のキャラはさておき、学校の成績が意識させられる世界観な作品が多かったし、不良が活躍する昭和のマンガの世界とは別な方向だった
もちろん中には昭和のマンガ的なネタをベースにした作品もあるし、あえてそれを意識したパロディな主人公もいる。

考えてみれば「デスノート」の夜神月は当時かなり珍しい主人公だったね
勉強ができるキャラということで当時主流の主人公像とは違う、ダークヒーローとしての存在感も強まった

不良キャラが現代では歓迎されない、社会システム的にやっていけないというのも影響しているんじゃないか?
規制はエロ関係が目立つけど、未成年の飲酒喫煙や窃盗などに対する批判も今はかなり強い

昔の作品には頭は良いけどテストも授業も真面目にやらないようなタイプの「カッコいい主人公」がいたけど、今はそういうの無理だろうね。
授業のエスケープをする、バイクを乗り回してケンカも強いといった不良主人公は本当に見なくなったし、未成年の飲酒喫煙もコンプライアンスにできなくなったはず。

昔の日本はバブル景気の時代があって、仕事を見つけるのも稼げるのも簡単だったし学校の勉強よりも大事なものがある、勉強して学歴を積むよりも夢の実現を優先するのが正しいという価値観でいられた時代があるとか

昔の日本は高校を卒業すれば問題なく仕事がみつかって、高校時代は将来のことを特に心配せずにいられたらしいね
なおウチの国は経済が調子良く発展していた時期でも既に学歴必須になっていたから、日本のような不良学生が上手くやっていけるイメージは成立しなかった模様

別に突然勉強するキャラが増えたわけではないよ。
昔から学校を舞台にした長編作品では進路の問題がストーリーに強くかかわって来ることが少なくなかった

「あずまんが大王」とかもバカやってる主人公達が進路と受験に直面する展開になっていたね
でも昔は「あずまんが大王」のメインキャラ達の描写程度でもわりとしっかり勉強を意識しているキャラ扱いされていたし、勉強するのが普通になっている今とは違っていた気もする。

でも「ラブひな」みたいに東大に合格できる主人公、受験がメインストーリーに関係する作品も昔からあったはずだが

勉強する主人公はいたけど、主流ではなかったのも確かだ
あと「ラブひな」の浦島景太郎は勉強するように見えて描写としてはそんなに勉強できない、勉強描写もそれほどではない、イベントで強化されてクリアみたいなキャラだったからね
今のキャラは普通に努力するし勉強の結果も出る

「ラブひな」に限らず赤松健作品は設定はその時代の先を行っていたけど、実はキャラ描写に関しては当時のオタク向け作品としてもちょっと古いテンプレだったりする。
「ラブひな」は大学受験失敗して上京して予備校通い、住む所が実は女子寮だったという設定が受験生或いは元受験生な読者にとって良かったんだと思う。ウチの国にも刺さりまくった。

やはり環境の変化、作り手と受け手の変化による所が大きそうだ
現代の学生はやることが多いし、競争を強く意識させられる環境にあるから勉強しないとか不良な学生は好まれなくなった

今はもうのび太がテストで0点をとる方が逆に非現実的で感情移入できないんだよ
勉強ができない、或いは「勉強をしないでいられること」の方に理由や設定が欲しくなる



とまぁ、こんな感じで。
現在の中国オタク界隈の認識も含めてイロイロな話が出ていました。

ちなみに今回のネタを教えてくれた方からは
「中国ではテストで1位をとるようなキャラや展開を『学覇』と言いますが、そこまでいかなくても優秀なキャラ、努力をして結果を出すキャラは好まれます。ただそういったキャラがテストやその結果、進学を放棄して行動するような展開はかなり嫌われます。優秀な主人公には『試験より大事なものがある』ではなく、試験は合格した上で大事なものを守るくらいはやってほしいと皆考えますし、期待しています」
などといった話もありました。

中国では学校に通った以上は進学して学歴を積み重ねる以外の選択肢はない、ドロップアウトしたらそれで終わりといった空気がありますし、私も昔中国に留学していた時に中国オタクの方から「日本の作品の進学せずに就職を選ぶキャラ」に関する現実の日本の感覚について何度か聞かれたことがありますね。

とりあえず、こんな所で。
例によってツッコミ&情報提供お待ちしております。

中国オタク「アニメやマンガのキャラの学歴、学歴に関するイベントが気になって仕方がない。設定やストーリーの都合だというのは理解していても、なんだか引っかかるんだ……」

中国オタク「日本のラノベの会話シーンで誰が話しているのかで混乱する……あの会話が連続する文章を皆は問題なく理解できてるの?」「あれは日本語の原文だと問題ないんだよ」

ありがたいことに日本語関連のネタを教えていただきましたので今回はそれについてを。

そんな訳で以下に中国のソッチ系のサイトで行われていた
「日本のラノベの会話シーンで誰が話しているか分からなくなって混乱する」
などといったことに関するやり取りを、例によって私のイイカゲンな訳で紹介させていただきます。


日本のラノベの会話シーンで誰が話しているのかで混乱する……あの会話が連続する文章を皆は問題なく理解できてるの?

あれは日本語の原文だと問題ないんだよ。一人称や口癖の違いがあるから。
でも下手な翻訳にぶつかると分かり難さが出てしまう。

話しているのが二人ならまだ分かるんだけど、多人数での会話になると急に分かり難くなるんだよね。誰が言ったみたいな表記も無いし。
ラノベでなければそこまで分かり難くはないんだが……

私は二人でも連続すると、どっちがどっちだっけ?と分からなくなったりする

あれは日本語の会話でキャラを描き分けやすい特徴頼みの表現だから翻訳が難しい。
作者の文体次第な所があるのでラノベに限った話ではない。ミステリ系作品で会話主体な文章の作品が似たようなことになっていたりする。

とても理解できる話だ。
意味を訳すのは問題なくても、誰が話したかを付け足さずに話者を理解できる話に翻訳するのは簡単じゃない。

これは主に言語の違いにより発生する問題だろう
日本語の原文だと括弧で括っているだけでなく呼称の変化や敬語、年齢や立場による語尾の変化、キャラ特有のヘンな口癖などが混じるから話者に関する情報量が多かったりする

ラノベもだけどマンガの日本語も実はそういうのが多い。
実は男性女性、大人と子供、性格の違いが口調や人称の使い方、それから二次元特有の口癖などによってキャラが判別できる。

例えば「名探偵コナン」でも大人、小学生でキャラごとの口調が全部違うからね。コナンと新一で口調や一人称が変わるのとかも日本人にとっては分かりやすい演出だ。

私が二次元ジャンルでラノベを苦手にしているというか、ハマれなかった理由の一つがこの会話シーンが混乱するというやつだった
他にも視点が一人称三人称で頻繁に入れ替わるのも苦手だった

好みや慣れもあるから難しい所だね。
全員のセリフに誰が言ったなんだと書いたらテンポが悪くなるし、文字数の水増しで批判されるリスクも上がる

自分の場合は慣れれば問題なかったけどそれでも序盤のまだキャラが立ってない、読んでるこっちもキャラを把握していない時は誰がどのセリフをしゃべっているのか分からずに悩むことはあったな……

「会話続きで今誰が話しているか分からなくなる」みたいなのは日本のラノベに限った話ではないし、外国の近代文学でもそういうのはあるんだけど日本のラノベは特に会話シーンで進むことが多いのでどうしても意識させられる

会話中心で進めるのって読みやすくなる、書きやすくなるという利点はあるけど誰が何を言っているのか分かり難くなるという欠点もある
その欠点が日本のラノベを翻訳した際に強調されてしまうわけだな

こっちのネット小説にも口調でキャラを区別させようとする作品はあるし、それが上手い作家というのもいるけど日本のラノベはそれが基本になっているからなあ

例えば日本の二次元では女性キャラが変装や人格、精神状況の違いとかで「私」と「僕」を使い分けることがあるけど翻訳を通すと全部「我」になってしまうからね

しかもその「私」が「わたし」や「ワタシ」になったり、「僕」が「ボク」や「ぼく」になったりすると漢字、ひらがな、カタカナでそれぞれ別の語感になるという……

「私」は「あたし」「わたくし」「あーし」などのバリエーションもあるよ!

上の方でミステリ小説に関しても言われているがアレは本当に困った
ラノベはまだいいけどミステリ小説でこういう分かり難さを追加されるともうね……

小説で常に「誰々がそう言った」みたいなのを強調すると逆に読み難くなるという事情もあるにはある
武侠小説なんかはそういうスタイルでも成立する作家もいるけど普通はマイナスになってしまう

でも日本のラノベはそういうの気にせずに会話で話を進めるような作品多くないか?
私が読んできた中にも一人称視点で進めている時は良いんだけど、他のキャラとの会話シーンになって混乱した作品はそれなりにあった

あれは原文で読む分には「誰が話した」みたいな説明が無くても問題無いことが多いんだよ
もちろん「誰が話した」というのをきちんと書く作者もいるけど、テンポ重視で口調によるキャラの区別で流していく作者の方が多い

これはある意味では「原文には書かれているけど翻訳しきれない」ものとも言える
ラノベによく出てくる翻訳しきれないも部分については他にも外来語に限らないカタカナ表記の語感や、漢字の名詞(必殺技!)なのに日本語の一般的な読み方とは違う、別の意味が乗った言葉で読ませるというのもある

俺は内容から誰が話しているか判断できない作品に関しては作者の能力の問題だと思っていたが、翻訳のせいだったのか……

いや、普通に作者の問題だった可能性も否定できない
以前日本人に聞いたことがあるんだが、雑に書く作者もいて一人称を常に使うわけではないから、ダメな作者だとこのセリフは誰が言っているのか分からなくなるのだとか

もういっそのこと括弧の前にキャラ名を書いておこう!台本みたいに!

実際、同人小説だと台本スタイルの作品もあるんだよな……

上の方でも言われているけど日本語の原文だと口調や人称代名詞などによるキャラごとの書き分けが行われているのでわりと簡単に誰と誰の話なのかは分かる
しかし翻訳されるとそういう情報が消えてしまうので混乱する

そういう部分も含めて翻訳できなくはないんだけど、手間や中国語の文章としての読みやすさ、本のフォーマットの問題が関わるのが厄介ではある
口癖は変なことになりがちだし、かろうじて残せるのは口調くらいになったりする

中国語にも「我」以外の一人称はたくさんあるけど、一般的に使われるのは「我」だから日本語の語感を考慮した翻訳だと「我」にするしかないようなキャラも少なくない
そしてそこに追加されるヘンな口癖……!

中国語にも「俺」はあるけどそれで翻訳すると物凄い違和感が出る
自分は実際にそういう訳の本を読んだことがあるけどヒドイことになっていた

近頃のAI翻訳だとそういう部分の細かい調整が入らないから意味は問題無くても読んでいて混乱する翻訳にぶつかることが増えている気もする。
これは時間が経てば解決されていくのだろうか?



とまぁ、こんな感じで。
実体験も含めてイロイロな話が出ていました。

ちなみに今回のネタを教えてくれた方からは
「日本語の一人称は全部『我』に訳せば間違いにはなりませんし、男性と女性の口調の違いも省略できるので日本語を中国語に訳す時はあまり悩まずに済みます。でも逆だとちょっと難しくなりますね。創作のキャラに関しては全員敬語にしたらダメですから」
などといった話もありました。

なお当ブログの「私」「俺」「自分」などの使い分けについては管理人が本当にイイカゲンに訳しているので実は見当違いの訳になっている可能性もありますが、その辺りに関してはどうかご容赦ください……

とりあえず、こんな所で。
例によってツッコミ&情報提供お待ちしております。

中国オタク「日本の高校生キャラは皆金持ちに見える……」「日本の高校生ってどれくらいお金を使うのだろうか?」

ありがたいことにネタのタレコミをいただきましたので今回はそれについてを。

日本の学生生活に関しては中国オタク界隈でも何かと気になる人が多いようですが、日本の作品における描写がどこまで現実の日本社会を反映しているのか、話の都合で誇張或いは省略されているのは何なのかといった話題で盛り上がることもよくあるのだとか。

中国のソッチ系のサイトではそんな話題の一つとして
「日本の高校生キャラは金持ちに見える」
などといったことに関するやり取りが行われていましたので、以下に例によって私のイイカゲンな訳で紹介させていただきます。


日本の高校生キャラは皆金持ちに見える……話の都合だというのは分かるんだが

言いたいことは理解できる
でも現実はそんなに金があるわけではない、物価の上昇で学生も厳しいとも聞くが

ちょっと前の日本の飲食店やカラオケは良い設備の所でも相対的にかなり安かったからな
私が日本留学していた時は助けられたよ

日本の高校生ってどれくらいお金を使うのだろうか?
親が出してくれる所と、学生キャラが出している部分の違いも気になる。
通学の電車、食事や飲み物、放課後のお菓子とか全部足したら1000円近くなるだろうし、喫茶店やラーメン屋などに行くと更に跳ね上がるはず

中日で物価や消費習慣が違うというのは分かるが、10年前の私が高校生の時だった頃とか週100元(約2000円)くらいで食事含めてやりくりしていたんだけどな

さすがに今は中国国内でも高校生が食事込みで週100元は厳し過ぎる
あと日本は交通費に関しては学割定期があるし、実家暮らしの高校くらいまでは親が出すから高校生の個人的な出費には普通含まれない

高校生はちょっと分からないけど、今は都市部の大学生なら月の生活費は2000〜3000元(約40000〜60000円)って所じゃないか?
私の場合、特に無駄遣いしなければ2000元ちょっとで済む けど調子に乗ると3000元言ってしまうかな。周りもそんな感じだ。

日本の学生はバイトするからな
時給1000円もらえるなら足りないことは無いのだろう

でも部活をやってる学生キャラまで放課後に買い食いしたりラーメン食ったりしているし、金あるんだなーと思ってしまうよ

学校によっては高校生でもバイト禁止だったりするしね!
それに関しては作品の都合による誇張や省略というケースも多いのだろう

逆にこっちの昔の100元/週くらいとそんなに変わらない2000円〜3000円/週の高校生という設定が出てくるようなキャラはどうやって過ごしているのかと気になる。
日本の物価では食費だけでも足りなそう。

たぶんそういうのは食費、交通費、文房具や部活関連など学校関連費用は基本的に親が負担しているというパターンだろうね
日本は高校生はほぼ全て実家住まいなので朝晩は家で食べる、昼も弁当を持っていくから基本的には必要ないといったことになるし、もし突発的な費用が必要になるなら親に行って出してもらうというのが一般的なはず

高校生じゃないけど、子供の頃に見たアニメで小学生のキャラ達がマクドナルド(日本の作品特有の偽マクドナルドだけど)に子供だけで入って食事をするシーンはかなり衝撃的だった、子供だけでいいの?というだけでなく本当に金持ってるなこいつらという意味でも

子供だけでというのはダメだけど、今は国内でも長期休暇の時期はマクドナルドに中高生かなり増えるけどね
安くないと感じられても、国内だと学生が使える場所としてはマクドナルドやKFCよりコスパが良い所はなかなか無い

日本の物価の高さが気になる
こっちでは2.5元(約50円)のコーラが日本では120円するんだろ?
旅行先ではなく学生の消費として考えるときつそう

今は日本の自動販売機のコーラは瓶だと180円だよ。ただスーパーとかでは安売りしていて私のよく行くスーパーだと120円くらいかな?
この数年で日本もインフレが進んだのでここで討論している皆の感覚の30%〜50%くらいは高くなっていると思った方が良い
アニメの描写は古いものも多いから自動販売機で気軽に買うシーンがたくさんあるように見えるだろうけど、今の日本では若い学生も飲み物はちょっと安くなるコンビニで買うし自動販売機の利用は減っている

日本のアニメに出てくる高校生キャラってほとんどは大都市の住民、それも中流家庭がほとんどだからな
農村の学生という設定だったらそんなに金をもってないし、描写も変わるはず

日本は都市と農村の差はウチの国と比べたら小さいよ
もちろん最低賃金などを見れば差はあるけど断絶した差というほどではない
そもそも部活や習い事、学習塾に特に問題なく行ける時点でどのキャラも金のある家の子供だという話があるから、都市と農村みたいな区別で考えるのは正しくない

上の方で部活の話が出ているけど、日本の学校生活の前提として部活や部活以外のスポーツをやっている学生はかなり裕福な家の子供だという事情があるんだよな
だから買い食いやファストフードとかはお小遣いで出せる、問題無いという見方ができる

同意。学生生活の雑費は部活にかかっている費用を考えれば大したことないという前提がある。
部活は特待生になれば優遇があるとはいえ基本的には道具、場所、移動に金がかかるし趣味ではなく上にいくならコーチ代もかかるからな。
日本では野球は実は金がかかる、親の負担が大きい部活として有名だしサッカーも野球ほどではないが金はかかる。そして最近話題の「メダリスト」のフィギュアは子供にやらせるものとしては最も金のかかるスポーツの一つだとか

日本もアメリカの都市部の消費に比べたら安いとも言える
中国国内はレベルはともかく、日常的な消費はまだ安い方ではある

中国は高校生がそんなにお金使える場所が無いからね!
特に寮住まいだと学校の売店で無駄遣いするかどうかだし、それをやらなければ高校生でもかなり節約できる!

ウチの国の高校生も金を使うのはたくさん使うからなあ
俺が高校の時に、クラスメートに買い物しまくりカラオケとかにも頻繁に行くような金遣いの荒いのがいて、学食で昼飯に飲み物をつけるかで悩む自分と同じ国の人間とは思えなかったよ

ウチの国でも自分の行く所でも学生がお金を使って遊んでいる、今の学生は金持ってるみたいな話は珍しくない
高校生が毎日そういう金の使い方をしているわけではないんだろうけどね

同意する
「高校生がいつもいる」という話は「同じ高校生がいつもいる」という話ではない
アニメだと同じキャラで時間を飛ばしてシチュエーションだけが連続するから、いつも金を使っているという印象になることもあるのだろう

作者側も舞台装置として使っているだけで、学生キャラの懐具合まで細かく考えていないと思われる

きちんと考えている作品もあるんだろうけど、大体は「学校帰りにファミリーレストランや喫茶店で飲み物やスイーツを注文しながら語り合うキャラクター」というのが必要だから使っているくらいだよね
学生の懐具合にリアリティを持たせても話が面白くなるわけではないし

実写だと登場人物が頻繁にタクシーを使うから金持っているように感じられるのも似たような話だろうな

こういうのは日本円を人民元に換算して考える人が多いので混乱する
物価だけでなく購買力や日常的な消費の傾向が国、世代ごとに違うので単純に考えてはいけない

同意するよ。例えば学生だと日本では学生寮に入ることは珍しくて、学生は実家住まいや一人暮らしになる、しかし日本は学生向け物件が多いので一人暮らしのコストはそこまで高くならないといった話がある。
高校生にしても彼等が部活の後に入るような若者向けの店は安いとかね。

でもそういう店も随分と高くなっているらしいね
今の日本ではマクドナルドでも結構高いので学生が毎日集まることもなくなっているのだとか

日本のマクドナルドはハンバーガー1個が60円になっていた時代があるけど、その時期に制作された作品は学生が毎日通っても問題なかったんだろうな



とまぁ、こんな感じで。
今の中国の感覚も含めてイロイロな話が出ていました。

ちなみに今回のネタを教えてくれた方からは
「中国では高校生が気軽に使える場所、遊べる場所というのが少ないので日本の高校生キャラの放課後は楽しそう、お金ありそうという印象が強くなります。中国もお金を出せばできることは多くなりますが、ほとんどの学生はお金をたくさん使えませんし、日本のような若者向けのコスパが良い楽しい場所というのもあまり無いのです」
などといった話もありました。

最近は日本でもインフレが進んでいますし、今の学生世代がどんな金銭感覚で放課後を過ごしているのかは私もイマイチ分かりませんね。
直接間接イロイロと話を聞いた感じでは私の学生時代と比べてメリハリをきかせた、頭の良いお金の使い方をしているという印象にもなるのですが。

とりあえず、こんな所で。
例によってツッコミ&情報提供お待ちしております。

中国オタク「男性向け作品の『敗犬』な男キャラで皆の記憶に残っているキャラって誰かいる?」「男性向け作品で印象的な恋愛敗者の男性キャラというのは案外難しいかもしれない」

中国オタク界隈では負けキャラ、特に恋愛で負けたキャラに関して
「敗犬」
という言葉を使うのが定着しているそうですが、
ありがたいことに以前の記事
中国オタク「近頃は『敗犬』なキャラが人気、ネタ共に強くなっているような気がするけど、皆の心に残った『敗犬』なキャラを教えてほしい」
に関連して、追加で「敗犬」ネタを教えていただきましたので今回はそれについてを。

そんな訳で以下に中国のソッチ系のサイトで行われていた
「男のキャラで皆の記憶に残っている敗犬キャラは?」
などといったことに関するやり取りを、例によって私のイイカゲンな訳で紹介させていただきます。


日本語の負け犬から来ている「敗犬」という言葉は恋愛敗者という意味で使われているけど、男性向け作品の「敗犬」な男キャラで皆の記憶に残っているキャラって誰かいる?
女性キャラに関して語られているので逆に気になってきた。

女性向け作品を探せばたくさん出てきそうだけど、男性向け作品で該当するキャラということでいいのか?

そうだね。
ただ男性人気も高くて男性のオタクの記憶に残っているということなら女性向け作品でも構わないよ

男性向け作品で印象的な恋愛敗者の男性キャラというのは案外難しいかもしれない
昔の作品を探せば出てくるんだろうけど、近年の男性向け作品はハーレム、そこまでいかなくてもヒロインレースになっていて男性同士の競争になる作品はそれほど多くない

強さに関しては敗犬なベジータだけど、女関係だと敗犬なのはヤムチャだろうか

NTR作品の主人公で有名なのを探してみるのはどうだろう?
例えばNTR扱いで有名になっている「凪のあすから」の主人公はわりと有名な敗犬ではないかと

金庸作品はわりとそういうのいるけど、二次元だとすぐに出てこないな

ナルトの敗犬シーンは印象に残っているな
サクラに対しては最初から望みが無いのは皆分かっていたけど、ヒドイ話だと思ったのも確かだ

サクラに関してはロック・リーも……

「スラムダンク」の桜木花道は恋愛的には敗犬だから良いというタイプのキャラかもしれない

「マギ」の練白龍はわりと印象に残っているキャラじゃないかと

「ダーリン・イン・ザ・フランキス」は敗犬なキャラがたくさん出てくるという意味で個人的にはかなり好きだけど、それが批判の原因にもなっている……分かるけど。

近頃の作品で敗犬ネタで有名なのだと「バック・アロウ」のカイ・ロウダンとか?

少女マンガだけど「ちはやふる」の太一は典型的な敗犬キャラだと思われたが最終的には勝ってしまったので自分の中では妙に印象に残っている

「クロスアンジュ」のエンブリヲは最後の徹底的な負け方がとても評価できる敗犬キャラだと思う

「犬夜叉」「うる星やつら」「めぞん一刻」と高橋留美子作品は大体そんな感じのキャラが出ているような?
「らんま1/2」に関しては女乱馬や響良牙など判断に迷うので保留

「めぞん一刻」の三鷹瞬は良い敗犬キャラだったね
この時期の男性向け恋愛マンガを探したら敗犬キャラもたくさん出てきそうだけど、こっちでも有名なキャラはあまりいないだろうね

「ベルセルク」のグリフィス
間違いなく男性向け作品だよね!

「Fate」の間桐慎二
感情的な面で士郎、凛どちらに対してもある敗犬的な感情のめんどくささが良い感じだ

思い付くキャラはそれなりにいるけど、皆の記憶に残るようなキャラは本当に少ないかも?
二次元限定じゃなければ「ハリー・ポッター」のスネイプなんかは例としてとても良いと思うのだけど

改めて考えてみた結果、思い出した
「オナニーマスター黒沢」の黒沢翔は今で言う敗犬的なキャラだった気がする

まだリディ少尉が出ていないとは!

ガンダムだったらコウ・ウラキも
でも恋愛的には敗犬のままでいた方が良かったのではないかと思えたり

もう昔の作品になってしまったが、「神無月の巫女」の彼は当時NTR展開も含めて伝説扱いされていたなあ

昔の作品といえば、「あの夏で待ってる」は最終回の描写を読み違えて敗犬主人公な展開だと思い込んでいた人が結構いたように思う

「涼宮ハルヒ」の古泉は本編だけだと判断に迷うが、「消失」の話からするとやっぱり敗犬キャラなんだろうな

男性向けだと本当に思いつかなかったので「さらざんまい」の陣内燕太とかはダメかな?

男同士はさすがに……でも私もなかなか思いつかない
「マクロス7」のガムリンまで遡ってしまった

「マクロスプラス」は三角関係の全員が少しずつ敗犬っぽいことになっているのが面白い

恋愛に勝てなかったということなら上杉和也

死んでるから勝負以前の問題では?

いや、死ぬ前もずっと敗犬状態だよ。浅倉南の心はずっと達也の方にある中で甲子園を目指していたわけだから。
あと「タッチ」は新田明男もこのテーマに該当するな。

ドラえもんはたぶんネコ型ロボットだけど恋愛イベントはほぼ敗犬



とまぁ、こんな感じで
近頃の中国オタク界隈でよく知られている作品やキャラなども見えてくる話が飛び交っていました。

ちなみに今回のネタを教えてくれた方からは
「中国では恋愛関係で主人公の邪魔になるキャラはとても嫌われますし、主人公が不利な展開になるとすぐにNTR関係の話や評価にされてしまうので、恋愛要素のある作品で恋のライバルな男性キャラは出さない、出すとしても不安定な関係の話を引きずらないようにした方が良いと思ってしまいます」
などといった話もありました。

私も今回の記事をまとめるまであまり意識していませんでしたが、近頃の男性向け作品は当て馬の男性キャラというのをあまり見かけなくなりましたね。

とりあえず、こんな所で。
例によってツッコミ&情報提供お待ちしております。

中国オタク「主人公や敵の強キャラについてくる役立たずキャラ、問題を起こす子供キャラの需要ってどこにあるんだろう?ああいうのを好きだという人はほぼいないと思うのだけど……」

中国では「無能なキャラや足を引っ張る仲間キャラが日本の比ではなく嫌われる、敵よりもそっちで炎上することが多い」といった話もあるそうですが、ありがたいことにその話や以前の記事
中国オタク「峰不二子が日本のオタクに人気が高い理由がよく分からない。明らかにオタクが嫌う要素ばかりに見えるのだけど……」
などに関連して、ネタのタレコミをいただきましたので今回はそれについてを。

そんな訳で以下に中国のソッチ系のサイトで行われていた
「主人公や敵の強キャラについてくる役立たずなお供キャラの需要」
などといったことに関するやり取りを、例によって私のイイカゲンな訳で紹介させていただきます。


主人公や敵の強キャラについてくる役立たずキャラ、問題を起こす子供キャラの需要ってどこにあるんだろう?
ああいうキャラを好きだという人はほぼいないと思うのだけど……

いわゆるホームズとワトソンみたいな引き立て役、持ち上げる役じゃないの?

ウチの国の伝統で言えば関羽と周倉みたいなものだろう
主人公の近くには細かいことをこなす手下がいる

でも周倉は普通に強いし役立たずなキャラではないと思うが……二次元作品の子供キャラ、場を乱す仲間キャラは主人公にとってマイナスになるやらかしをする、その結果敵よりも嫌われる存在になりがち

ワトソンは足引っ張ったりしないよね。有能な助手や相棒ならまだ分かる。
役に立たないどころか問題を起こすキャラ、嫌われるキャラをなぜ出すのか?
一つの作品だけなら判断ミスだろうけど、少なくない数の作品で似たようなことが行われている

うーむ、ギャップ萌えとか?あとは習慣的にとりあえずキャラのバリエーションを出すために設定してしまうとか
俺TUEEEEEに特化するのは作者にとっては案外勇気がいる
作った作品や幼稚だとか含蓄が無いといった批判を怖がる、或いは自分が作っている作品は現実的で含蓄が無ければいけないと思っている作者は少なくないから

実際はそこまで弱くない、無能ではない、状況や運が悪かったみたいなケースもある
でも長編だと出番の関係でやらかすエピソードも増えるし印象に残ってしまうんだよね

主人公と同じかそれ以上に強いキャラ、有能なキャラと組ませると主人公を引き立てられなくなるからな
二人とも強い、有能な作品もあるけどそういうのは別ジャンルになるし

作劇モデルの一種ではある。かっこ良くて強い、有能なキャラに間抜けなキャラを組み合わせる。それによって強さが更に引き立つしマイナス部分を他に押し付けられる。
しかし現代のネットで作品の討論が行われる、ヘイトが増幅される環境と相性が悪いのも確かだ。

昔ならスルーされていたけど現代は愚かなキャラに対するいら立ち、批判が凄い勢いで増幅されるからね……

キャラデザや見せ方次第では不快にならない、逆に人気になることもある
ただ少年マンガや子供向けアニメだとあまり人気になることはないかな……

魔法少女のマスコットキャラもその一例だし、見せ方と役割の持たせ方次第だろう

役立たずキャラについては分からないが、子供キャラに関しては視聴者を感情移入させる対象としての計算があったとよく言われる
でも実感としてはヒーローやカッコイイ強キャラに感情移入しても、横にいて邪魔になる子供キャラに感情移入する子供はいなかったように思うのだが……

そういうキャラってどこまで需要があったんだろうね?
主人公の言うことを聞かない、反発して問題を起こす、戦いでは足手まといということで私が子供の頃は既に嫌われキャラだったし、ネットを見てもそういうキャラは嫌われがちだが

ああいったキャラには主人公や敵の人気強キャラの外付けスピーカー、外付けイベント発生装置という役割がある
ただその役割に徹して不快ではないタイプのキャラは珍しいのも確かだ
ヒーローの足を引っ張る、出番を削るというのは観客にとっては結構なマイナスになるということを見過ごした結果批判が出た作品とキャラも少なくない

主人公を戦いや謎解きだけに集中させるのが役割だし、いないと困る存在ではある
しかし作品を見ていると話しの焦点になる戦いや謎解き以外の必要性があまり見えてこないことも多いので「いらない」「なぜ出した」みたいになりがち

ギャグ担当という役割もあるね
それにヒーローや敵の人気キャラが強過ぎる、シリアスばかりだと話を作り難い。特に長編作品は強いだけではキャラが薄くなってしまうし、失敗した際に発生するヘイトが主人公に直撃してキャラ人気や作品評価が落ちてしまうこともある。
無能な見方はそういったリスクを緩和する効果もある。

不快に感じさせるのはギャグ描写、イベント発生の流れを制作サイドが失敗しているからというのもあるかと
子供向けだからと雑にやっている、制作側の感覚が古びていて若い世代、その時代の子供の感覚とズレているという場合もあると思われる

これはテンプレとしては中世の騎士と従者から来ている組合せだよ
昔から武装した主人に付き従って雑用、荷物持ちをする存在がいる。

いわゆるドン・キホーテとサンチョみたいなものだろうな
騎士の場合は従者、日本の武士の場合は中間と言ったかな?
地位、身分が下の存在だからアニメやマンガではそのまま使えないので部下、子供などにそういった役割をあてることになるんだよ

ああいうキャラは元々嫌われるのが前提で出していることも多い
主人公がピンチに陥る原因を作るのも大事な役割だ

見ている側ではなく話を作る側にとって需要があるんだよね
話を動かす原因を作る役割として使いやすいから存在し続けている

雑用担当の部分に関しては人気キャラに負担させたくない悪い部分、交渉や騙し合いの役目を負担させる汚れ役というのもあると思われる

同意する
ここで議論されるようなキャラで上手くいった方のキャラの中には他のキャラとの交流や格を下げそうな交渉、ヘイトタンクを担当させ強キャラの方を超然としたキャラにしているケースだろう
「犬夜叉」の殺生丸と邪見はその形で上手くいったる方だし、古い作品だと例えば「北斗の拳」のケンシロウとバットも作中ではそういう役割分担の時があった

「犬夜叉」の邪見も「北斗の拳」のバットもそういう役に立つときが無いわけじゃないけど、個人的には大体はこいつの出番を作るくらいなら別のキャラの活躍を見たいという方が多かった
話を作るとか尺を稼ぎたいといった制作側の都合の方が大きい気がする

そもそも子供の時ってヒーローがずっと画面に出ている方が喜ぶからな
制作側が実際の子供の感覚とズレていたケースも少なくないのだろう

解説や驚愕のリアクションをする観客は必要だから……戦うだけ、技を出すだけではダメなんだよ

俺は人気よりも使いやすさというのが主な理由だと思う
イベントの導入としては非常に便利なのは間違いないし、だから昔から使われている
そういうキャラが問題を起こす、危機に陥ったのを主人公がカッコよく解決するのが古代の伝説から続くテンプレだ

良いこと思い付いた、このサブキャラの方を強キャラにして主人公にしたら面白くなるんじゃないか!?
主人の目的によって問題にぶつかる、イベント発生される側にすれば行動原理も簡単になる。西へ聖典をとりに行くとか長い話に出来て使いやすそう!

それはいいな、ギャグ担当が足りないいから豚っぽいキャラもサブキャラに追加しよう!

そして結局は話の都合でヘイトを稼ぐ展開が増えていくと……
無能な部下キャラ、仲間が許容される理由としては主人公に対する忠誠のアピールというのもあるから、ある種の上下関係があった方が良いように思えるな
もちろんストーリー本体の出来の方がはるかに重要だけど、私は気分よく見ていられるように娯楽作品にはキャラのヘイト管理にも気を配ってほしいとは考えてしまうんだよね

このモデルの分析に関して、日本は昔兄弟が多いのが普通だったので視聴者の子供は感情移入するのが活躍するカッコイイ主人公、役立たずな子供キャラは普段子守を押し付けられている弟や妹だったから共感された、その後少子化に伴って兄弟のいる子供が減って共感が得られなくなって消えていったという話をみたこともあるな



とまぁ、こんな感じで。
中国オタク界隈の認識も含めてイロイロな話が出ていました。

ちなみに今回のネタを教えてくれた方からは
「中国のオタクは無能なキャラもですが、未熟な子供キャラも嫌います。これは現実で熊孩子などと呼ばれるクソガキを目にする、実際に被害を受けた経験のある人が多いのも原因の一つでしょう。例えば日本では通じないでしょうが『小学生』というのが中国では効果のある罵倒になっています」
などといった話もありました。

特定のタイプのキャラが「好まれない」「嫌われる」という話に関してはその原因となる要素や受け止め方に関して日中でちょっとした違いがあることも珍しくありませんし、調べられそうな所があれば調べてみたくなりますね。

とりあえず、こんな所で。
例によってツッコミ&情報提供お待ちしております。

中国オタク「『メダリスト』のMVに本物の『金牌得主』来ちゃった……」「羽生結弦がフィギュアがテーマの作品に出てくるとか凄過ぎて逆に非現実的だ」

先日米津玄師さんが歌う「メダリスト」のオープニング主題歌「BOW AND ARROW」の羽生結弦さん出演によるMVが公開されましたが、ありがたいことにこの件に関して複数の質問とネタのタレコミをいただいておりますので今回はそれについてを。

米津玄師 Kenshi Yonezu - BOW AND ARROW (YouTube)

羽生結弦さんは中国でも非常に人気が高いですし、「メダリスト」は中国国内向けの配信も行われていますから中国オタク界隈もこのMVに関してかなりざわついている模様です。

そんな訳で以下に中国のソッチ系のサイトで行われていた
「羽生結弦出演のメダリスト主題歌MV」
などに関するやり取りを、例によって私のイイカゲンな訳で紹介させていただきます。


「メダリスト」のMVに本物の「金牌得主」来ちゃった……
(訳注:「メダリスト」の中国語タイトルが「金牌得主」です)

まわりがざわついているので何かと思ったら想像を超えたものが流れてきた
フィギュアがテーマの作品に羽生結弦が出てくるとか凄過ぎて逆に非現実的だ

とても良いね!
スケートと二次元って近いようで遠いから、妄想したことはあるけど現実に直接的なコラボが来るとは思わなかった

こんなに効果的なMVが他にあるだろうか?
MV見たらメダリストが見たくなって、メダリストを見たらまたMVを見たくなってMVに仕込まれた原作ネタに気付き、またメダリストを見たくなる

羽生結弦が作品に対してどう思っているのかは分からないが、主題歌を作った米津玄師と同じく作品に対する理解の深さを感じられるMVだ

このMVのおかげでアニメも単行本の販売数も伸びる
ここまでプラスしかない、好き嫌いが分かれないMVを私は他に知らない

第二期の発表はまだないけど、これはもうアニメ第二期確定だろう
MVというか広報活動で第二期を確信するのは自分のオタク人生の中で初めてだよ!

日本では評価高いし原作売れているから第二期はほぼ確定っぽいね。そこにこのMVだから更に勝ちに来たのかもしれない。
少なくとも第二期は予算が豊富になるはず。

自分の方に流れてくる話は原作の方が良い、原作の動きを再現できていないというものばかりだったからてっきりアニメ化失敗案件だと思っていたが、MVをきっかけに見たら出来自体はかなり良いな……

この作品に関して、私は自分に合わなかった「ハチミツとクローバー」みたいな感じだろうと思ってスルーしていたからMVは作品を見る良いきっかけになった。これは評価されるだけある面白い作品だね!

原作の方が良いという話は理解できるけど、アニメもクオリティ的にはシーズン上位レベルではあるよ?
原作読み込んでいないにわかな自分にはアニメがちょうどいいみたいな感じでもあるし

しかし米津玄師と羽生結弦を起用する時点で作品の予算どうなってんだよ……予算そっちにとられて作画崩壊みたいなことも発生していないようだし……

原作も現実のフィギュアスケートもよく知らないんだけど、この作品の夜鷹純って羽生結弦がモデルなの?

キャラとしてはかなり違うかな。日本人でフィギュアスケートの金メダリストというなら羽生結弦になるけど、活躍の度合いの参考にしたくらいじゃないかと。
でもMVでは夜鷹純(或い狼嵜光の方かも?)の演技からと思われる部分はある。

OPがフルバージョンだとほぼSPの長さになるから大会でこの歌を使う選手が出るんじゃないかとネタにしていたら、公式が私達のネタをはるかに超えるものを出してきた……こんなの妄想でも考え付かなかったよ!

俺はENGI制作のアニメだから爆死するものだと思って全然意識してなかったのに、こんなことになるなんて……

俺もそうだったから驚いた。原作は評価高くてもアニメはダメだろうと。
でもよく調べたら主題歌にハチP引っ張ってきているし、そこから更に別分野のガチな「大物」が関わるとは……

本当に驚いた。これが人脈の力というやつか。

私もショック死するレベルだったよ
ENGIにこんな必勝カードがあったなんて

米津玄師は引っ張ってきたんじゃなくて飛び込んできた方だな。
本人が原作ファンで、アニメ化の情報を聞いて曲を作らせてくれと売り込みに行った。

原作のファンだったのが米津玄師で、米津玄師のファンだったのが羽生結弦という流れでこんなMVが出現してしまった模様

この作品のアニメはファンと推しと創作の多重構造になっているのが、何とも言えない良さがある
でも最新の段階で羽生結弦は予想外過ぎるよ!!

原作者が主役声優のファンで、自分が漫画家になって成功して主役をやってもらうのが夢だったというのが最初の段階で、それをかなえただけでもスバラシイ話なんだがそこから更に広がり続けているのが良いよね
日本の二次元界の夢の広がりを見ているようだ

こっちのweiboとかでもランキング急上昇して何事かと思ったわ
羽生結弦なら納得ではあるが、MV出演もそれはそれでで驚いたよ!

作品を追いかけていたらこんなサプライズに出会えるなんて……ファンやっていて本当に良かった

これは恐らく二次元関連のファンの活動という意味では頂点の一つになるだろう

同意せざるを得ない。
MVに関しても構成に原作の技を入れて再現しているし、原作再現という意味でも頂点かもしれない

自分はスケート詳しくないからよく分からんけど、やはり原作を取り入れた演技だったのか

そうだね。FSSpは原作で主人公がやっているし、他にも原作の各キャラの演技を連続で取り込んでいる。
原作はストーリーも面白いけど競技のルールを学べる作品としても面白いから、原作や今後のアニメの該当部分を見てからこのMVを見ると更に深い所が見えてくるはず。

羽生結弦の演技が入ると
「今に見なよ きっと君の眩しさに誰もが気づくだろう」
という歌詞が更に心に響くなあ

私は以前「もし現実の女性選手でなら誰が……」と考えたことはあるけど羽生結弦は考えたことも無かったよ!

アニメ特有のスピード感と強調があるから女性選手で探すのは案外難しい気もする
日本の選手以外で探すなら……うーむ……ロシアの選手とか現在の世界情勢だと使うの難しいだろうし……

すごい強い羽生結弦とすごい強い米津玄師が組むのは本当に強過ぎる。アニメ見ないような知り合いも作品見始めているし、このMVで作品がアニメ界隈を飛び出してしまった感がある。
あとこのMVに関して「さすがに米津玄師もフィギュアスケートはできなかったので本物を連れてきた」というネタには笑った



とまぁ、こんな感じで。
中国オタク界隈にもかなりの衝撃が走っているようでした。

ちなみに今回のネタを教えてくれた方からは
「羽生結弦さん出演のMVは本当に驚きました。中国では日本ほど『誰がどの作品のファン』という情報は広まっていないので、メダリストという作品が関係者の推しによって拡大し続けているという背景に関してはそこまで意識されていません。でもこのMVと一緒にその情報も広まりだしているので今後中国国内の空気もかわっていくかもしれません」
などといった話もありました。

「メダリスト」に関しては中国国内向けの配信がやや遅れて始まったこともあってか中国オタク界隈ではマニア層からの評価がこれまでは多かったようですが、このMVの影響がどういった方向に波及するのかも気になりますね。

とりあえず、こんな所で。
例によってツッコミ&情報提供お待ちしております。

中国オタク「日本の作品は補助やタンク追放し過ぎ」「日本のゲーマーは補助やタンクの役割を重視しないという話はどこまで本当なの?」

ありがたいことにネタのタレコミをいただきましたので今回はそれについてを。

近頃日本のネット小説のコミカライズ作品が増えてきていることもあり、中国にも日本のネット小説出身の作品がかなり入っているようで、日本のネット小説のテンプレ展開に関する知識も蓄積されている模様です。

しかし日本のネット小説のテンプレ展開は日本独自の背景によって構築されたものもありますし、中には中国の感覚では引っかかるものもあるそうで、時折日本のネット小説のテンプレに関する議論で盛り上がったりすることもあるのだとか。

中国のソッチ系のサイトではそんな話題の一つとして
「日本の作品は補助やタンク職業のキャラを追放し過ぎ」
などといったことに関するやり取りが行われていましたので、以下に例によって私のイイカゲンな訳で紹介させていただきます。


日本のゲーマーは補助やタンクの役割を重視しないというのはどこまで本当なのだろうか?補助やタンク追放され過ぎだろ……

確かに日本の作品は補助やタンク追放し過ぎだよな

あれは家庭用ゲームの方のJRPGで考える人が多いからというのが原因だったかな?
JRPGはレベルを上げて万能キャラにするというのが共通する攻略法なので、最終的には万能キャラで揃えることになる

JRPGは補助系がそこそこ重要なゲームはあるけど、回復アイテムでなんとかできるからタンクや回復はそこまで必須ではないからね

タンクの価値の違いなどが分かりやすいけど、ギルドから追放ネタのでるようなファンタジー世界観に影響を与えたゲームが中日で違う
こっちでは主に「WOW」とかのMMOだが、日本だとDQやFFだ。

でも日本の異世界系二次元作品はMMOっぽい皮をかぶっているし、ゲームネタでも「VRMMO」といういかにもMMOな名前と設定を出してくるしで、混乱させてくる箇所多過ぎ!

盾の勇者とか話術士とかテイマーとか状態異常使いとかブラックスミスとか、勇者パーティを追放されるのはタンクや補助系だよね。あとヒーラーも扱いは良くない。
でも普通のゲームならヒーラーや補助系は必須だしギルドでも主力として引く手数多だ。

MMOなら日本にも「FF14」とかがあるはずなのに、タンク軽視なのは不思議

そうか?国内の「FF14」界隈見てもタンクの扱い良くはないぞ?
あとFFシリーズ全体で見て、タンクが人気キャラ、重要なキャラだった作品ってあるのか?シリーズの顔になっているクラウドもセフィロスもタンクじゃないし、ジョブチェンジのある作品でも最終的には高火力ジョブが強い。

「FF」でタンクが導入されたのはMMO化された後で、それ以前のJRPGとしての人気を築いた時代の作品にはタンクという概念自体が存在しない。
一応ナイト職がタンクに近くて「4」主人公のセシルが現代のタンク的な能力はあるんだけど、聖騎士だから回復魔法が使えて物理攻撃の主力でもある万能職だったな。

この話題見て思いついた疑問なんだが、日本人は若い頃に「クロスゲート」とか遊んでないの?あれはスクウェア・エニックス開発だから日本でも大人気だと思っていたんだが……
ああいった作品を遊んでいればタンクや補助軽視で追放みたいなネタは出ないはずなのに

日本では大多数が遊ぶのは家庭用ゲーム機のJRPGの方、「ドラゴンクエスト」や「ファイナルファンタジー」とかなので共有されるRPGのお約束がこっちとは違うんだよ。こっちの常識が日本では通じないし、その逆もある。
この辺は日本の作品のパーティ追放からの強くなって復讐という話の流れ自体は理解できても、きっかけになるテンプレ展開が引っかかる原因の一つだろう。

ウチの国のゲーマー界隈を見ても必要性は叫ばれるがタンクやバッファーは待遇よくないし、やりたがる人はそこまでいないんだよな……ただ異世界系のギルド、その世界では現実的に命がかかった状況で回復や補助を追放するのは意味わからんが

最初の方や追放シーンの画像だけ回ってきてイメージが蓄積されている節もあるが、代わりのもっと有能な回復や補助が入るというパターンも結構ある
扱いとして共通するのはその世界では弱いとされている職業、そして実際にその世界で一般的とされている環境では活躍できない主人公という点だろうか

ああいう追放の流れは「不遇な主人公」と「価値を分かっていない愚かな同僚や上司」という構造だし、日本でも分かりやすいネタなのでは
異世界系の別ジャンルで例えるなら、悪役令嬢系作品にある突然の婚約破棄のようなツッコミ所満載、明確に愚かな悪役といった感じの
別に日本のゲーマーが補助系を軽視しているというわけでもないだろう

必要なのは有能なタンクや補助系であって無能ならいらない、出ていけという現実でもよくある身も蓋も無い話では

「弱いから出ていけ」ではなく「使えないから出ていけ」の方が読者の感情移入させられるし話も作りやすいからね

プロゲーマーの間でもヒーラーや補助系蔑視の傾向は感じられるし、日本の異世界作品におけるギルドの追放展開って実は現実的なのではないだろうか?

補助系やヒーラー系はゲーム内では弱者グループになっているし、実際「爽快感が無い」「失敗したら罵倒される」などの問題はこっちにもある
追放とは別の意味で嫌になる扱いなのは否定できない

タンクの活躍やバフデバフ、ヒーラーの重要性って上手くいかなかった時の分析と犯人捜しの時に見えてくるもので、普段の画面だと皆が見ているのは誰がDPS高いかだしね

PVPだと評価システムや目立ち方からどこの国でも補助系蔑視の傾向はあるけど、日本の異世界系のようなPVE形式の戦いなのにPVP的なタンクや補助、ヒーラー蔑視の考えになるのはよく分からん

むしろPVEだから補助やヒーラー蔑視になるのでは
速度、周回効率、そしてインフレによってダメージディーラー以外は蹴り出されていく

まぁこっちでも追放展開は一時期かなり流行ったし、タンクや補助系が特別な有能さを演出しやすいのは理解できなくもない
単純な強さだけだと他の作品との違いが無くて埋もれるしね

ネトゲも攻略から周回の繰り返しになると手順省略が進むからタンクもバフもヒーラーも減らしていくので居場所がなくなるというのはある
ただそういう話とは別に、ふわっとしたイメージで作られたであろう日本の異世界はMMOの皮をかぶったJRPGという印象を受けるね

ファンタジー的世界観、RPG的世界観と言ってもテンプレ要素が中日で微妙に違うからな
基本のパーティ構成だってウチの国は3人、日本だと4人だ

その4人もJRPGスタイルだとタンク役いないからね
「ドラゴンクエスト」でもタンク的な役割の出来るキャラはいるが、最終的には攻撃参加するのが第一線に残る

MMO基準で考えるから引っかかるのではないかと
異世界系作品はゲーム的世界観が多いけど、基本的にはシステムではなくキャラの活躍とストーリーが重視される
こっちの中華ファンタジーで言えば、仙人や武侠の強いキャラにタンクや補助だけやってるキャラがどれだけいるか、人気が出るかという問題として考えてみるといい

MMOでもゲーム次第ではタンクやバフデバフ外すし、結局は環境に合った高火力のキャラ、クラスがいるかどうかになるし、近年のソシャゲだと防御はたまに役に立つけど大体無効化されるバランスになりがち

周回要素のあるゲームだと、タンクやヒーラーを活躍させなければならないバランスだと嫌がられるし、たまに出てくる高難度で必要になるとしても、日常的に使われるのは火力がある万能キャラだ
外側の事情で言えばバフはともかくタンク系は基本的に性能でガチャが回らないので扱いは悪くなりがち
更に言えばストーリーでも防御キャラは敵の強さを強調する引き立て役にされがちだから印象も微妙になる

ガチャを回すソシャゲ遊んでいると実感できるが、インフレしていく中で必要とされるのはDPSになるし、敵の火力もインフレするのでバフデバフの役割は薄れるし、タンクはもっと明確にインフレについていけなくなる或いは入れてパーティの火力を落としたくないから入れない(追放)みたいになっていく

強力な防御系特殊能力を無効化、敵の特殊能力を無効化する能力を無効化する能力、とかも出るのでバフデバフ、タンクの価値はすぐに落ちる
ただダメージディーラーなキャラもインフレに追いつけなくなるので、補助やタンクだけ追放されるのではなく補助もタンクもダメージディーラーも全部追放されるのが正しいな!

MMOでも高難度でタンクや補助回復が必要になるとしても、その前提として高いDPSを維持できるキャラが複数必要になるわけだから、単純に地位が高くて偉いとは言えない
そして普通の周回だと高火力を並べるのが楽なわけだから使わなくなる、追放みたいになるのもありえないというわけではないのかも

正直に言えば俺も家庭用ゲーム機のRPGをやる時は補助系職業連れて行かない、或いは連れて行くのを忘れることが頻繁にあるし、後から攻略見て補助系の上手い使い方を知って編成に戻したりするので実は追放するギルド側みたいなことを結構やっているような気がする



とまぁ、こんな感じで。
現在の中国のゲーム関連の空気やイメージも含めてイロイロな話が出ていました。

ちなみに今回のネタを教えてくれた方からは
「中国のゲーマーは実はタンクやヒーラー、バッファーを積極的にやる人は少ないです。その働きを称賛することはありますが、自分が代わりにやろうとか、良い装備を渡そうみたいなのはやりません!」

「皆やりたいのは攻撃ですし需要の関係から補助やヒーラーの地位は相対的に高くなっています。ただ私の実感として、タンクは活躍する場所の少なさなどから地位が低いように思えます」

などといった話もありました。

とりあえず、こんな所で。
私はMMORPGはプレイした経験があまりないので、今回はいつも以上にツッコミ&情報提供お待ちしております。

中国オタク「峰不二子が日本のオタクに人気が高い理由がよく分からない。明らかにオタクが嫌う要素ばかりに見えるのだけど……」

ありがたいことにネタのタレコミをいただきましたので、今回はそれについてを。

今の感覚では人気の理由が分かり難い昔の大人気作品というのがあるかと思いますが、中国オタク界隈では「昔のアニメで現在の日本でも人気が高く何かと話題になる作品」に関して、その人気の理由を考察して盛り上がることもあるのだとか。

中国のソッチ系のサイトではそんな話題の一つとして
「峰不二子が日本のオタクに人気が高い理由が分からない」
などといったことに関するやり取りが行われていましたので、以下に例によって私のイイカゲンな訳で紹介させていただきます。


峰不二子が日本でオタクに人気が高い理由がよく分からない。明らかにオタクが嫌う要素ばかりに見えるのだけど……

オタクに人気があるのは遊んでそうなキャラ、セクシーなキャラでも一途みたいな組み合わせになるよね

遊んでいて恋愛経験豊富、小悪魔系で魅力的なキャラがいるのは分かるが、殿堂入りするような人気キャラになっているのは確かに不思議だ
日本のオタクも別格の存在として扱っている節がある

言っては何だけど、誰とでも寝るけどルパン三世とだけは寝ないキャラだよね
これで人気が出るのか……

切り抜きとかだとそう見えるかもしれないが、原作の設定や雰囲気だと別にやってないわけじゃないという感じだよ?
自分の肉体も武器にしているキャラだから

人気になった時代が違う、峰不二子が人気を築いたのはオタクに優しいギャルという概念があった時代ではないのさ

名作の有名ヒロインだから、現代のオタク向け作品の基準で考えたらダメだ

そもそもの疑問なんだが「ルパン三世」の峰不二子が人気だったことなんてあるのか?
作品人気を勘違いしているだけじゃないか?

日本ではアニメの人気女性キャラランキングだと常連だよ
特に時期や世代を区切らないようなランキングだと上位に入って来るので、知名度が圧倒的に高いし嫌われてもいないキャラなのは間違いないかと

時代が違うとしか言えない
昔の日本社会、高度成長期〜バブル時代の人気ヒロインだから価値観も違う

景気が良いときは峰不二子のような女性キャラが人気になる
言ってみればバブル経済期の繁栄を謳歌した日本の縮図のようなキャラなので、景気が落ち込んだその後の日本でもノスタルジーと共に人気を維持したわけだな

ほとんどの人は峰不二子と結婚したいとは思わんだろうけど、冒険に出てくる女性キャラとしては非常に魅力的なのは間違いない
誰と活躍するか、どこで活躍するかも含めて考えてみたら人気の理由も分かると思うよ

盗賊としての実力があって活躍する、ストーリーを動かすような女キャラなんだから普通に人気は出るだろうし「ルパン三世」という作品は日本の国民的人気作品だからキャラの人気も高くなるだろ

日本における峰不二子の人気に関しては現代では古さが感じられるキャラデザや服装が昔は非常に尖ったものだったことも考慮しておかないと
今の感覚では分からないけど、当時としては希少なエロさ、カッコ良さを持った女性キャラクターだったのと、それを見て性癖を歪まされた日本の元子供達の存在を忘れてはならない

峰不二子の人気に関しては男性人気だけでなく女性人気も高いという特徴があるので男性オタ向けの人気属性で判断するのはどうかと……

そう言えば「日本社会でフェミニズム的な方向からも非常に人気が高く評価されている、それが峰不二子」と持ち上げられている話を見たことがあるな

それもどうなんだろう?現代のLGBTやこっちでも凄いことになっている上野千鶴子の方向とはまた違うキャラだし……
私は浮気する恋愛脳のキャラではなく、自分があって男を利用するしその際に美女であることも武器にする強い女というのが男女ともに人気が高い理由になっていると聞いたこともあるのだが

ラブコメの相手になるキャラでも、そういう作品に出てくるキャラでもないし……それに成人した女性キャラだから

峰不二子はNTRだなんだで騒ぐ二次元の空気とは別の所にいるキャラ
最初からそういうキャラだと提示されているので逆に安心して推せる

例えるなら外から介入して邪魔する、美味しい所をもっていく愉悦系キャラかな?
でもそれで痛い目を見ることもあるし、邪魔する相手は主人公に限らないのである意味バランスはとれている
現代作品だと「悪い女」でも主人公に様々な恩恵、サービスを提供してくれるキャラばかりだから今では珍しいタイプかもね

二次元から離れて考えてみるといい
いわゆる「悪い女」なキャラで、日本では過去の名作における活躍と一緒に、二次元に限らないある種の原典的なキャラになっているんだよ
日本では「峰不二子のような」という形容詞が使えるくらいの名声がある

古い作品、古いキャラの人気は当時そういうのが人気だったくらいに思っておくのが良い
今の感覚で理解できない、現代環境基準で制作されたものと比較して質が悪いなどで批判したりバカにしたりする人はいるけど、それで人気が消えるわけじゃない

こう言っては何だが「ルパン三世」ってオタク向けではなく大衆向けの作品なんだよ。特に原作はハードボイルド要素が強め。峰不二子に関してもオタク向けのヒロイン人気とか考慮されずにデザインされている。
今の感覚で人気が出るように思えなくても、作品が出た当時の環境での読者層視聴者層からはそれで人気が出てアニメも大ヒットしてその後の作品に大きな影響を与えたし、その結果アニメジャンルにおける有名(=知名度と人気が高い)女性キャラとしての地位を確立したから今でも評価されている。

峰不二子って二次元における「悪い女」の始祖みたいなものだからね
ルパンにとって峰不二子は特別な相手ではあるがルパン自身は好色なキャラだから峰不二子以外の女も追いかける、峰不二子にとってもルパン三世はある種特別な存在ではあるがそれとは別に違う男の傍にいて利用したりロマンスがあったりという関係だから貞節を期待できるキャラでもない、
ルパン三世における立ち位置としては女版のルパン三世とも言えるような感じかな?こういうタイプの女性キャラにも人気キャラは普通にいる

峰不二子は設定上は絶世の美女で、大泥棒のルパン三世が永遠に追い続けるお宝、浪漫の象徴とも言える
現代では彼女の人気はキャラデザやストーリー上の役割よりも、記号や象徴的な存在としての意味の方が大きくなっているので好き嫌いとは別の所の人気とも言えるのではないかと

峰不二子みたいなキャラはハッピーエンドで主人公と結婚して……となったら魅力が消えるキャラなので二次元にありがちなカップリングで考えたら人気は理解し難いと思う

大体の所で、「昔から人気の高い作品の有名なセクシーな女性キャラで、日本社会では人気が高い」と考えておけばいいよ
二次元における古典的なセックスシンボルとしてのキャラだから設定もキャラデザも現代の感覚では分からないのも仕方が無い

そもそも「ルパン三世」って大人向けも含めた一般向け路線の作品だし、その中で峰不二子はお色気キャラ、昔の実写映画やドラマに出てきたセクシーなライバルというタイプだからオタク向けで考えると分からないのも当然だ

この話題を追いかけているうちに不安になってきたんだが、峰不二子っていわゆる「007」のボンドガール的なキャラじゃなかったの……?

ボンドガールとはちょっと違うな
レギュラーキャラだし、ルパン三世やルパン一味に恋愛感情を抱くゲストキャラは大体別にいる

活躍するし人気もあるけど、主人公と甘い話になるようなヒロインとは違うんだよね
もちろんエピソードによってはそういうのが無いわけではないけど、近年のTV特別編では作品ごとのヒロインは峰不二子とは別に出てくる

TVSP版の累計で30人くらいヒロインがいると聞いたことがある
峰不二子とは別枠で

ヒロインじゃなくてレギュラーキャラで、人気を語るのはヒロインとしてではなくルパン三世、次元大介、石川五右衛門、それから銭形幸一と並べて見るべき
例えば宮崎駿の「カリオストロの城」だと峰不二子とは別にヒロインとしてクラリスが出てきたが、こっちは日本のオタクが好む要素完全武装で日本の伝説的ヒロインの一人にもなっている

原作だとルパン三世は「危険な男」で峰不二子は「悪い女」だったのでバランスはとれていた
でもアニメ版が長く続いている作品なのもあってか、ルパン三世と峰不二子の関係の解釈についてはその時の監督や脚本次第でかなりブレがある
普通にルパンに惚れているという解釈をしているエピソードもあるので今の時代に作品を通じて人気の理由を探ろうとすると逆に分かり難い
ちなみに「良い泥棒」「女の子を守る騎士」になったのは宮崎駿がジブリアニメでやるような原作を独自解釈と改変したことによる影響が大きく、「カリオストロの城」の「緑ジャケット」のルパンは別物という扱いをされることもあるということだ



とまぁ、こんな感じで。
現在の中国オタク界隈の知識も含めてイロイロな話が出ていました。

ちなみに今回のネタを教えてくれた方からは
「正直に言えば、私はルパン三世の思い出補正も含めた日本での評価、特にオタクからの評価はよく分かりません……その後の様々な作品でルパン三世の各キャラを元ネタにしたキャラが生産され続けているのは分かるのですが」
などといった話もありました。

それにしても今回の記事をまとめていて改めて気になったのですが、今の日本国内で「ルパン三世」を見るようになるルートってどうなっているんでしょうかね。TVの特別編で何とかなるんでしょうか?私が子供の頃は夕方にTVでやってた再放送アニメでいつの間にか刷り込まれていたのですが……

とりあえず、こんな所で。
例によってツッコミ&情報提供お待ちしております。

中国オタク「ウチの国のオタクの間で賛否両論な作品を知りたい。評論サイトや日常的なやり取りでは主に否定的な話ばかり目について分からないんだ……」

ありがたいことに以前
「中国では作品評価で批判的な意見と低評価がすぐに優勢になるように感じられますが、そういった意見が目立つ中でも実はその作品を好き、楽しんでいる人が結構いるような作品を知りたいです」
という質問をいただいていたのですが、先日これに関係しそうなネタを教えていただきましたので今回はそれについてを。

そんな訳で以下に中国のソッチ系のサイトで行われていた
「中国で賛否両論な所がある作品」
などといったことに関するやり取りを、例によって私のイイカゲンな訳で紹介させていただきます。


ウチの国のオタクの間で賛否両論、たまに称賛する人、好きな人もいるような作品を知りたい
評論サイトや日常的なやり取りでは主に否定的な話ばかり目について分からないんだ……

賛否両論というなら「Re:CREATORS」をあげよう
評論関係では罵倒ばかりだがこの作品を嫌いになれないという人もいまだに見かける

俺は「Re:CREATORS」を新番で追いかけている時は主人公が大嫌いだったけど、今考えてみるとそこまで嫌う必要はなかった気もしてくる
そして残るのは惜しかった作品という感想だね

「仮面ライダービルド」は普通の意味で賛否両論だな
中盤以降で評価が分かれる

「けものフレンズ」は「2」をどう受け止めるかという点が賛否両論かもしれない
「1」だけだったら名作で良いんだけどね……

「無職転生」はこのテーマに合うかと思ったが、賛否が両極端過ぎてちょっと違う気もしてきたな。ハーレム要素、浮気問題など合わない人は本当に合わないので、最初から見ない方が幸せだと思う。

二極化な賛否両論というなら「メカクシティアクターズ」が個人的には印象深い

去年の「終末トレインどこへいく?」はファンの規模はそんなでもなかったけど、議論は両極端で妙に加熱していた覚えがある

「屍鬼」は称賛の方が多いけど、実際に見たら微妙、自分は好みじゃないという人も少なくないという作品ではないかと

「天国大魔境」は世界観はこっちの好みだけどキャラの関係、特に例のイベントで予想通り賛否両論というか炎上状態になったなあ

このテーマで思いついたのはアニメ版ポケットモンスターのXYと新無印
当時は本当に荒れたけど、普通に楽しんでいた人もいたんだよね

「響け!ユーフォニアム3」
将来、進路といった外側の世界、現実的な話が入るとやっぱり賛否両論になるね

この手の話題だとなんにでも当てはまる「ガンダムSEED DESTINY」を出しておかないといけないね

「ダーリン・イン・ザ・フランキス」は文句言っている人は多いけど、今でもゼロツーの人気が高いのを考えると人気はあるんだろうな……と思える

近年だと「呪術廻戦」だろうか
五条悟が死んでからウチの国では批判の声ばかりになってしまったが、キャラは好きという人は相変わらずいる

「進撃の巨人」やワの国以降の「ONE PIECE」とか

長編の有名作品は大体否定的な評価が目に付くんだよな……現代の環境ではリアルタイムで追いかけて盛り上がりを体験しないと肯定的な印象になるのは厳しいのかもしれない

長編作品はどこかで失速するし、作品が好みの展開を維持してくれるわけではないからね。ずっと好きでいられる作品の方が珍しい。
そしてウチの国のオタクは自分の好みでなくなった際には作品を攻撃する側にまわりがちだ。

ファンの熱が爆発して好みと作風が合っていた層以外も引き寄せてしまった作品は結果として賛否両論になり、そこから更に終盤のまとめ方も批判されて否定的な評価で語られ、低スコアになってしまうことが多いような?

あるある
最近の作品だと「Ave Mujica」がそうなりそうだが、昔からアイドル系、特に続編はそういう評価になりがち

続編は人気になった前作から更なる期待をしてみている人、前作の評判を聞いて「人気になる作品を最初から追いかけたい」と見始めた人が多数派になるからね
でも日本のアイドルアニメって、シーズンごとにメンバーも作風も変化する、前作と同じようにやってくれることは無いからこっちでは不満が爆発することに

逆に新作アニメが不作だとか作品数自体が少ない時も、普通なら埋もれていたような作品に人が流れ込んだ結果、合わない人まで見て文句が増えて荒れたりする
最近だと「夜のクラゲは泳げない」が国内の規制関係で新番配信が混乱していた時期に何とか配信された作品なのでヘンな荒れ方になった

「ダンガンロンパ」の「3」関連は賛否両論だね
個人的な印象では日本の方が否定的に評価されている節があるのは興味深い

「聲の形」
当時は賛否両論だったし、今では価値観問題とかで叩く評価の方が目に付くけど、アニメとしての演出はとても良いしキャラもストーリーも問題提起や受け手が考えるという意味では良い作品ではある

「シャドウバース」は何かと批判されネタにされてはいるけど、普通に楽しんでいる人はいるし「ちいかわ」をこっちに広めるなど影響力の大きさを感じる部分もかなりある

「ワンダーエッグ・プライオリティ」は今となってはダメな終わり方をする作品といった批判が目立つけど、私にとっては好きな作品ではあるし好意的に語る人は普通にいる

ウチの国は終盤、終わり方の影響が本当に大きいので終わり方に失敗した作品は大体否定的に語られ続けることになる
でも実際はを終わり方がダメでもその作品は嫌いじゃないという人はいるのよね

終わり方に関しては不満が増幅、爆発しやすいよね
「進撃の巨人」とかも良い終わり方とは言えないのは確かだが、ファンは全員あの作品の終わり方が大嫌いみたいな空気で語られるのはどうかと思う
なんだかんだでアニメのクオリティも全体的なストーリーも普通に一流の作品ではある

そういう意味で考えると上の方で出ている「SEED DESTINY」はウチの国だとちょっと珍しい評価の変遷をした作品かもしれない
当初はキャラ人気、MS人気で世代を代表する人気作品だったけど、その後は作品の評価が落ちて行って今ではネタ扱いでまともに評価されない空気すらある



とまぁ、こんな感じで。
近頃の中国オタク界隈での評価も含めてイロイロな話が出ていました。

ちなみに今回のネタを教えてくれた方からは
「中国では終わり方に失敗した作品はとても嫌われます。日本のオタク界隈のようにストーリーがダメでもキャラは良いのでそこを楽しむ、面白かった時期のストーリーで作品を語るというのは珍しいです」

「終わり方、終盤の展開がダメだとされた作品は忘れ去られるならまだ良い方で、一度有名になったことのある作品はずっとダメな作品、駄作として語られ続けることになります……」

などといった話もありました。

今回名前の挙がっていた作品は、中国オタク界隈では否定的な方向で語られがちな作品ですが、何かと記憶に残っている人、自分は嫌いではないという人が出てくる作品ですし、それなりの数の好意的なコメントを拾うこともできるので、
「中国でも人気が高い」
という文脈でどこまで語って良いのか悩むこともありますね。

とりあえず、こんな所で。
例によってツッコミ&情報提供お待ちしております。


中国オタク「評価は微妙だけど実は自分に対する大きな影響、作品の好みや性癖などに影響のあった作品に付いて語ってみないか?」

中国オタク「評価が低い、駄作扱いされているけど自分は好きな作品について語ってみよう」

中国オタク「日本では『アスカがシンジを好き』が説明不要な正解なのか?」「こっちでも基本的にそれが正解では?」「好きと言ったら逆に理解不足だと突っ込まれる部分だろう」

ありがたいことにネタのタレコミをいただきましたので今回はそれについてを。

先日日本のネットで話題になっていたアニメの描写と視聴者側の理解について、「アスカがシンジを好き」ということなどに関して、中国の方でもちょっとした話題になっているそうです。

「アスカがシンジを好きだとわからない」「ジオンがコロニーを落としたとわからない」あとひとつ”日本アニメ三大わからない”はなにか、「ヒンメルのフリーレンへの好意」(togetter)

そんな訳で以下に中国のソッチ系のサイトで行われていた
「アスカがシンジを好きだというのは正解なのか」
といったことなどに関するやり取りを、例によって私のイイカゲンな訳で紹介させていただきます。


日本では「アスカがシンジを好き」が説明不要な正解なのか?日本のネット上でそれが「一から説明しないとダメか?」なという案件としてネタになっていたんだが……
皆そう思っていた?俺は「好き」と断定するには難しいと思っていたんだけど。

こっちでも基本的にそれが正解では?
戦争になりそうな案件でもあるが……!

そこは好きと言ったら逆に理解不足だと突っ込まれる部分だろう

でもシンジは真希波マリとくっついたから、昔戦っていた連中は故郷に帰ってしまったという説が

アスカがシンジを好きなのが分からない人間って彼女がいたことないんだろうな

間違いではないけど正しくもない気がするなあ
好きという感情はあったんだろうけど、他に依存とか嫉妬とか自惚れとかのドロドロしたものもかなり混ざるというか

アスカって実は加持さんが好きなんだぜ?

そっちは憧れや父性を求めた感情の方じゃないか?

「アスカは加持さんが好き」という異世界おじさんネタは普通に正しいだろ
アスカがなんでシンジを好きになるんだ?
「好きじゃない」方が説明不要な案件だろう

青春年代の男女が学校や訓練でずっと一緒、寝食含む共同生活をやっているというなら別におかしくないし、TV版も中盤辺りまではシンジの好感度が上がるイベントや好きだなんだを意識しているシーンもある。
シンジに勇気があったらくっつくという展開はあり得たし、ファンの多くにとってそういう妄想も普通だった。

私は昔18禁や青年向け作品、少女マンガだとそういう展開どころか子供ができるみたいな話もありそうだと考えていたな
ただ後になってから考えてみると、その場合は愛情の無い肉体関係みたいなアレンジも入りそうな予感がついて回るようになった

ネタではなく、俺は普通にアスカがシンジを好きというのが分からんのだが
アスカが好きなのは加持さんじゃないの?

アスカの加持に対する感情はエレクトラコンプレックス的なモノ、成熟した男性に対する憧れがかなり混じっているからこっちも好きと言い切るのは難しい気がしないでもない

私は惣流の方は二人の間に男女の愛情は見えてこない、式波の方は「アスカがシンジを好き」というのがハッキリ出ていると感じられた
そしてシンジとの恋愛を整理してケンスケとくっ付けたというのはキャラクターの感情の推移としては無理のないものではある
ファンの心理は別として!

旧作のアスカが心を閉ざした状態になる前はシンジを好き、好きだと感じさせる描写はあっただろ
フラグもイベントもあったけど、シンジの成長と同じように無意味になっただけで

シンジがD型装備無しでマグマに突っ込んでアスカを救うシーンとか、分かりやすいアスカがシンジを好きになる展開だよな

TV版だと精神汚染を受けるシーンの独白で描写されているシーンとかもそうだよね。なぜ分からないのか。

エレクトラコンプレックスと関係してようと女性が加持のような成熟した、自分を受け止めてくれそうな男性を好きになるのは当然だ
アスカがシンジを好きだと思い込む方がオタクの妄想こじらせていて痛い

この話題のややこしい所はカップリング問題と直接的に関係していることだ
解釈次第でカップリングの強さ正しさが変動すると考えるのもいるので強引な解釈どころか記憶の改竄まで発生している……

記憶か……今となっては旧作、貞本義行のマンガ版、新劇場版と混じっているのでよく分からなくなっているかも……
自分の解釈をあえて言うなら、アスカにとっては恋愛感情も含まれる依存対象としての選択肢の最初にあるのが加持、次がシンジだったという感じだろうか

このテーマでちょっと考えてみたが、自分の中のイメージとしてはアスカが好きなのは加持であってシンジではなかったというものになっている
普通なら恋愛のフラグが立つエピソードの回も見てはいるんだけど、終盤や終わり方を考えるとイベントはあったけど恋愛にはならなかったみたいな認識だな

シンジとアスカに限らず、作者の意識と視聴者が作品を通じて認識するものがズレる、作者が伝えたと思っていたことが伝わっていないみたいなのはありがちだよね

こういう話題を見ていると、「説明セリフが多過ぎ」という文句が出たとしても制作側が説明セリフを使いたがるのも理解できるという気分になる

視聴者側が公式の解釈に納得しない、理解を拒むこともある
エヴァファンの中にあるアスカのイメージが複雑、個人差のあるものになっているから「アスカがシンジを好き」というのは前提条件から議論を始めないとダメなのかもしれない

アスカがシンジを好きというのは間違いない
しかしエヴァという作品では二人がくっつくのかどうかはまた別の話だったということさ
カップリングではこの辺りが混同されがち

シンジとアスカの関係で難しいのはシンジ側も大きな問題抱えていること、周りの大人キャラにまともな大人がいないというか、加持も含めてあの世界にまともな大人はいないということだろうな
二人の間に恋愛感情自体はあるとしても「好き」という簡単な言葉で終わらせられるほど良いものじゃない

俺は戦争したいから言っちゃうけど、シンジがアスカとくっつくのは無理だと思う
シンジと真希波マリのカップリングが一番良いと思う

まぁオリジナルの世界観ではシンジと幸せになれるのはアスカでもレイでもないし、アスカがシンジを好きで幸せになるにはシンジ自身の設定を変更して、アスカにツンデレ強化と幼なじみ設定を載せないとダメだからな

俺は一通り見たのはTV版だけど「アスカがシンジを好き」と感じることは全くなかったね
ちなみに国内で放映されたTV版は恋愛要素があるようなシーンは修正或いは削除されていたのを知ったのはかなり後になってからだ

「きみは良い人だね」

そっちは「CCさくら」が有名な方で、エヴァの恋愛関係の修正はキスシーンが「踊りましょう」になっている方だな
シンジの布団に入って来るシーンも修正されてセリフはつまみぐいした話になっていた



とまぁ、こんな感じで。
中国のエヴァ事情も含めてイロイロな話が出ていました。

ちなみに今回のネタを教えてくれた方からは
「エヴァに関しては長い間ファンをやっている人も多いですし、中国のファン界隈に蓄積された中国語の情報もたくさんあるので(公式だと思い込んでいる二次創作情報も含まれます!)、アニメだけを見て解釈を確定させる人は逆に少ないかもしれませんね」

「説明してもらわないと分からなかった部分と言えば、私はまだオタクではなかった頃、『となりのトトロ』のEDの流れや出てくるイラストの意味がよく分からなかったですね。たぶんハッピーエンド的なものだろうとは思っていたのですが……」

などといった話もありました。

ガンダムに関しては私も子供の頃はZガンダムの各陣営の目的を理解していなかったというのがありますし、日頃はあまり意識しない、関連作品にも手を出していないような作品に関しては訂正の機会がないまま誤解しているじゃないかと不安になることもありますね。

とりあえず、こんな所で。
例によってツッコミ&情報提供お待ちしております。

中国国内で放映された日本のアニメの削除修正事情に関しては当ブログの過去記事もよろしければご参照ください。

中国オタク「ウチの国で少年少女は『好き』と愛を囁くことはできない……字幕で感謝や良い人認定の言葉にされてしまう」

中国で放映されたエヴァ、「天鷹戦士」の改変箇所

中国で放映されたエヴァ、「天鷹戦士」珍訳&追加シナリオ
百元籠羊
十数年の中国生活をとりあえず終えて帰国。のんべんだらりと生息中。
中国でのエネルギー源は刀削麺と煎餅果子(中華クレープ)でした。最近は日本でも刀削麺の美味しいお店が増えてきて嬉しいです。

中国に広まっちゃった日本のオタク文化や、中国のオタクな若者達に関する質問、更には当ブログへのネタ提供にツッコミなど大歓迎でございます。

コメントに書くのは何だというのでしたら、baiyuanlongyang「at」gmail.com (「at」を@にかえてください)の方にメールを送ってくださいませ。
このブログのまとめ+αな本 「オタ中国人の憂鬱 怒れる中国人を脱力させる日本の萌え力」 が出ています。
ちなみに「中國宅宅的憂鬱:日本萌力,平息中國人的怒氣」というタイトルで中国語繁体字版も出ております。 こちらの記事で書籍内容についての簡単な紹介をさせていただきました。
「日・韓・中 トンデモ本の世界」で、中国オタク事情に関するコラムを2本書かせていただきました。

ブログではまとめたり詳しく書いたりするのが難しい内容を書く機会をいただけたのはとても有難かったですし、トンデモ本シリーズなので読者層も濃いということで「ある程度濃い方向で書いてもOK」と、昔出したブログのまとめ本よりもツッコんだ内容を書けたのも楽しかったです。
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日本からだと存在そのものを疑われる事も有った北京の漫画喫茶B3は現地の制度変更や地価高騰の影響で伝説の彼方の存在となってしまいましたが、中の老板は相変わらず活発に動いてらっしゃいます。このブログもここのコンテンツの一つということになっている・・・のかしらん?

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