朝日新聞に
「アニメ国産」中国必死 脱・下請けへ優遇
という記事が。

記事にもあるように中国が国産アニメを保護する政策の中で打ち出した中に海外作品の輸入規制があります。
確かに以前はやたらと輸入アニメが流れていましたが最近ではそういった輸入ものを見た記憶が無いです。
2005年度に至っては日本製のアニメは輸入されていません。
そんな厳しい状況の中ですが、今年は「テニスの王子様」が輸入されるようです。
例によって輸入許可の基準は分かりませんが、何はともあれこの作品が中国ではどんな受け取り方をされるか個人的にかなり興味があります。

テニスの王子様は海賊版作品や海賊版グッズは既にかなりの数が入っています。
コスプレ大会の会場でも作中で主人公たちの所属する青春学園略称「青学」のジャージを着た人が結構います。中国のコスプレグッズの定番になっているかと。
そんな感じで一定のファンはいると思いますが、正規ルートの放映で視聴者は更に大きく増えると思います。
コアなファンでなくいわゆる「普通の」ファンが増えた時そういった人達はテニスの王子様をスポーツモノと見るのか、美少年モノと見るのか、はたまたギャグとして見るのか。
日本では読者の斜め上を常に突っ走る作品として既に揺ぎ無い評価を確立していますが(?)中国での評価は如何に。


それから、記事に関連して思ったのですがやはり中国国産アニメの未来はまだまだ大変だなーと。
今のところ所詮子供向けだからと粗製濫造されたアニメがやたら目に付くのなんかが厳しいところでしょうか。
まず、予算も時間も無いという問題が有りますが、予算と時間が足りないのはどの国も一緒です。
それこそ宮崎アニメとかディズニー作品でもない限り金と時間に糸目をつけないなんてのは不可能でしょう。
日本でも予算と時間の都合で手抜きで作られたようなアニメが少なくないです。作画の崩壊したアニメもありますし。そんな状況の中でもいい作品は出てきます。
今のところ一番厳しいのは製作サイドの「プロ意識」というか、熱意の問題ではないかと思います。海賊版や規制等のせいで作っても正当に評価されない、クリエイターに金銭的及び精神的な利益がきちんと還元されないなど製作側を取り巻く厳しい環境が中国アニメの製作サイドの足を引っ張っています。
この辺りが中国アニメにおける一番のネックに見えたりします。

ただ、最近は結構いい作品も出てますし、以前ネタにした中国国産漫画原作の夢里人の様な作品もありますから確実に前進はしていると思います。
とりあえず、私は玉石混合の「玉」になれる作品がそのうち出るんじゃないかと気長に待とうと考えております。