さて、私の方はいよいよ冬コミを残すのみといった感じになっております。
先日の記事で紹介した冬コミで中国オタクが頒布する予定の新刊も無事届きましたし、あとは当日ちゃんとできるかでしょうかね。

さて、今回は書こう書こうと思いながら後回しにしてきたネタ
「中国オタクがアニソンを歌えるようになったきっかけ」
について、ちょっと書かせていただきます。

何度かこのブログでもネタにしてきたように、中国オタクの間でもアニソンは大人気になっています。
アニソンは日本関連の趣味を持っている若者の間では既に確立されたジャンルですし、最近では日本のアニソン系アーティストの方が中国へ来てコンサートを行ったりしています。
またオタク系のイベントではアニソン大会なんかが行われますし、先日北京で行われたアニソン大会ではライブハウスに200人ほど集まって大いに盛り上がったそうです。私も中国オタクの面々が日本語そのまんまでアニソンを歌ったりするのを見ると、イロイロとすげぇなぁと思ったりしますね。

そんな彼等ですが、アニソンとの出会いはやはりテレビで放映されていたアニメということが多いようです。
だいたい90年代頃から中国のテレビでは主題歌を吹き替えず、オリジナルのまま放映する作品が出てくるようになり、そういった作品を見てアニソンに慣れ親しんだそうで。

ただ、アニメで見ているだけでアニソンを日本語でちゃんと歌えるようになるかというと、それはちょっと難しかったそうです。
確かに主題歌吹き替え無しで放映されたなかでも初期に入る「北斗の拳」なんかは、中国で大人気になり、主題歌を「知っている」人は多いのですが、中国ではリアルタイムで見ていて主題歌を歌えるという人はあんまりいないという話が有ります。考えてみれば当時私の周りにいた北斗の拳好きな人間も皆なんちゃって空耳で歌っていましたね。

最近はネットで歌詞を簡単に調べられますし、動画サイトで何度でも好きなときに聴いたり見たりすることが出来ますが、それがなかった時代は耳に頼るしかなかったそうです。中国の一般家庭にはビデオデッキがほとんど普及していないので、当時は録画して何度も見返すということもできませんでしたし、せいぜい海賊版のVCDなんかを見つけてそれを繰り返し見るくらいだったとか。また、海賊版にしても日本の感覚だと格安でも当時の中国の一般的な感覚ではそこまで安いわけではなく、当時の学生の懐事情からすると結構厳しい値段でした。
そんな訳で、アニメの主題歌がそのまま放映されてもしばらくの間はアニソンを日本語で実際にちゃんと歌うというのはかなり難しいという時期が続きました。

ですが、そんな状況が90年代の終わりごろに変わります。
「動漫時代」という
「アニソンを集めたカセットテープ」
を付録に付けてしまった雑誌が出現したのですね。
この雑誌は90年代後半〜から00年代初頭にかけて売られていましたが、当時の中国はCDやテープがメインでMDは無く、またMP3も時代的にまだ普及していませんから手軽に音楽を聴くのはテープの「随身聴(ウォークマン)」が主流でした。そういった環境でしたからこの付録のテープはアニソンの情報源として非常に重宝されたようです。
中国オタクでアニソンがうまい人のなかには昔スラムダンクや聖闘星矢の歌を何度も何度も繰り返して聴いたという方が少なくありませんが、その時に聴いていたテープの多くはこの雑誌の付録のテープだったとか。

中国のオタクな若者の間では既に珍しくもなく、また日本語で歌える人も結構いるというアニソンですが、このテープの存在が無ければアニソンの普及は現在のような高速のネット環境や動画サイトなどの出現を待たねばならなかったでしょうし、今ほど盛んになっていなかったかもしれません。
そう考えるとちょっと不思議な感じもしますね。

とりあえず、こんな所で。
例によってツッコミ&情報提供お待ちしております。