ここしばらくのゴタゴタは日本の関係するイベントにまで波及しており、
中国オタク的にかなり楽しみだったらしい上海のアニソンイベントも中止となってしまいました。

アニソン・イベント中止 上海万博(MSN産経ニュース)

ありがたいことに、この件についての質問をメールやコメントで多くいただいておりますので、今回はそれについて少々書いてみます。

それでは以下、中国のソッチ系の掲示板で見かけたやり取りを、例によって私のイイカゲンな訳で紹介させていただきます。


JAM Project来なくなっちゃった……
やっぱ政治や国際情勢の圧力が高まったせいか。
イベント当日のチケット頑張って手に入れたのに……俺マジで涙目だわ。

ここしばらくの国際情勢はかなり緊張しているからなぁ。

気の毒に……同情するよ。
それにしても最近のゴタゴタのせいでグッズの流通も悪い。
俺も初音ミクのフィギュアが手に入らなくて頭を抱えている。

私も楽しみにしていたんでガックリ来てる。
まぁウチの国で政治の話をすると消されるからな。ほどほどにしとこう。

全部ダメみたいだな。
JAM Projectがダメ、下川みくにもダメ、SMAPもダメだ。
上海は諦めるしか無さそうだ……

広州もどうなるか分からんな。
中島愛とKalafinaのイベントについても覚悟しないといけないか。

ウチの国は歌による戦争回避を信用していないらしい。

なんでだよ!?どうしてここまで直前になって突然の停止になってしまうんだ……!

大きな局面の中では、しょうがないことなのかもしれない。

ぶっちゃけ、もっとヤバイことになったら字幕組とかどうすんの?
日本のアニメのボイコットとかすんの?

(訳注:字幕組とは中国のファンサブ字幕グループの通称)

アニメロサマーライブin上海も、もうダメっぽいかな……

まぁ、中国だからな。こうなるのが普通なんだろう……
最初から期待しないでいるのが一番さ。

中国国内向けのアナウンスはまだ無いしよくわからんが、政治的な理由でこうなったんだろうね。
今はこの状況が収まるのを待つしかないだろう。

中止は本当に残念だ……あーあ……

ほ、ほら。一応上海万博の会場には行けるんだし、他の出展を見れば……

しょうがない。結局今回も上の方の力は強大だと実感して終了。

やはりZZの前ではどうしようもないのか。

(訳注:ZZはガンダムではなく、検閲回避のために「中国政府」をピンイン表記にしてそれを縮めた隠語)

結局は静観するしかないわな。
ZZが原因ってのはホント勘弁して欲しい。

あれ?いったいどういう流れでそんなことになったの?
俺マジでここしばらくニュース見てないから分からんのだが。

どうしようもないとは言え、なんか最近こういうのばっかだよなぁ。
交流に政治が持ち込まれすぎ……

無期限延期したと思うことにしよう。
延期ならしょっちゅうあることだし、まだ耐えられる。

なんという悲劇。中止は残念でならない。

こりゃ中島愛もダメそうだ。
あと久石譲もダメそうだ。
イベントを楽しみにしていたのに。

久石譲は11月だから、この事態が収束していることを祈るよ。
まだ希望はあると信じている。

もうこういうイベントは全部だめなのかねぇ。
文化は全部自国産のモノでなきゃいかんということになったらどうしよう。

ここしばらくの緊張具合はヤバイよね。政客の皆さんは矛盾したことで騒いでらっしゃるし。
結局最後にダメージを食らうのは俺達庶民だ。

待ってくれよ……上海行きの飛行機のチケットまで買っちゃった俺はどうすればいいんだよ……
国慶節の連休だから高かったのに……

気分を落ち着けて待つしかない。
待っている間に情勢少しでも好転してくれるといいな。

最近そこら中で燃え上がってるからなぁ。
私達みたいな無辜の庶民にとって困ることばかりだ。

実際の所、現在の状況ではどんなことが起こるかわからないからね。
アーティストや観客にもしものことがあったらと思うと中止するのもしょうがないかと思う。

やはりマクロスのストーリーはリアルでは実現できないのか……



とまぁ、こんな感じで。
なんかもうお通夜状態でしたね。

もちろん、中国オタクの面々も歴史問題や領土問題などで日本に対してかなり強い反感を抱いています。
最初からマイナスに振り切っている発言が溢れている中国のネットで、比較的中立寄りなスタンスなのでまだマシとも言えますが、この辺は愛国主義教育を受けて育っている中国の若者に共通する感覚ですね。
ここしばらくの件についても、日本に対する反感はかなり強いかと思います。

ただそれとオタク分野の話はまた別のようで、今回のコンサート中止に関しては
「政治のとばっちりを受けた迷惑な話」
といった捉え方のようです。

中国オタクの間でもライトウイングな方向で盛り上がるときはあるのですが、
「趣味と政治は別というダブルスタンダードを持つ」
「政治の問題を趣味の領域に持ち込むのは得にならないと考えている」
といった傾向もあるので、基本的には空気を読んでやり取りするという流れが多いですかね。

実はこのブログの主なネタ元となっている中国のソッチ系の掲示板、
特にディープなオタクの集まる掲示板は
「政治関係の話はNG」
というのが基本的なルールとなっている所も多かったりします。
「敏感な話題については書き込まないように」
という注意書きが掲げられている所もありますね。

この辺については、政治関係の話になると掲示板が非常に荒れやすいという日本と同じような理由の他に、中国におけるネットの規制と検閲という独自の事情も影響しているかと思います。

簡単に言うと、
「政治関係の話でヘタに盛り上がっちゃっうと掲示板ごと潰される危険性がある」
のですね。空気読んで趣味の話題についてやってる分にはそんなに問題ないのですが。

中国のネットの規制が厳しいということについてはご存知の方も多いかと思いますが、その規制の方向には
「問題が起こらないようにする」
といった傾向もあります。

今回のように領土問題という国家的大義名分を掲げた大火事になったらさすがに完全なコントロールや規制はできなくなるのですが、「国の方針や利益」と合わなかったり批判するような方向性の盛り上がりになる可能性がある発言などは小火のうちにポコポコつぶされます。

面倒になりそうなことについては削除やNGワード入りで書き込みできないとかになることも多いようで、例えば指導者の名前とかもNGになることが多いですし、最近では上海万博関連でもNGワードが出たりしているようです。

また、政府とのつながりがある大型掲示板は個別の発言やスレッドの削除くらいで済みますが、バックの無い個人やファンサークル、民間で管理しているような小規模の掲示板が問題アリとされるとかなり面倒なことになります。

そういったことから、検閲サイドの人間の目にとまったりシステムに引っかかったりしないように、どこの掲示板でも禁止ワードを随時増やしたり、管理人達が頑張ってヤバそうなスレッドや発言を削除したりして対応しています。上で紹介した発言やそれがあったスレッドなんかも場合によっては削除になるかもしれませんね。

今回の一連のゴタゴタでもそうなのですが、中国では政治的に緊張したり大事なイベントがあったりすると、ネット上の取り締まりや規制も厳しくなりますし、海外のサイトにアクセスし難くなったりします。ネットが日常の重要な部分を占める中国オタクにとってはめんどくさいことこの上ないとか。

そんな訳で、ここしばらくのきな臭い日々は中国オタクにとって窮屈であり、イベント中止のようなとばっちりも飛んでくるので、あまり楽しいもんじゃないようですね。

とりあえず、こんな所で。
例によってツッコミ&情報提供お待ちしております。