さて前々回のネタに続いて、
今回も中国のネットで見かけたちょっとした質問とそれに関するやりとりを紹介させていただきます。
まず質問ですが、

「なんで日本のアニメって1週間に1話なんでしょうか?効率が悪いと思うんですが」

というものでした。
中国のアニメは毎日か1週間に数話放映という形態がほとんどですし、
子供の頃からそれに慣れていると、
基本的に週1回放映という日本のアニメのスケジュールに違和感を覚えたりもするようです。

そしてそれに対して中国オタクや一般人諸々から以下のような回答やら反応やらが出ていました。


そう言えば、ウチの国は1日1話とかなのに日本が1週間1話というのはちょっと不思議だね。
アニメに関しては日本の方が盛んだろうしアニメの資源も多いだろうに。

日本のテレビ番組の多く1週間に1話なんだよね。確かテレビドラマとかもそう。
でもそういうのって各国ごとに違うだろうし、むしろウチの国が特殊なんじゃない?
ウチの国の視聴者は毎日放映しないと怒るけど、日本人は1週間待てるんだろ。

いや、アメリカでもアニメは1日1話でまとめて放映して、そのシリーズが終わったらまた再放送を繰り返すという形式でウチの国に近い。正直こっちの方が視聴者は獲得しやすいと思うんだが……
ただアメリカのドラマは週1から3週に2回くらいのペースだっけかな。

あれ?でも私は昔「おしん」が日本でも毎日放映されたって聞いたよ。
アニメは毎日やらないけど、ドラマなら毎日やったりするのもあるのかな?

個人的には1日1話でも足りない。1話20分くらいだしどうせなら一気に10話くらいやって欲しいわ。

日本のアニメの番組が多いのにチャンネルが少ないから番組枠取れないんだろう。
ウチの国はCCTV(中国の国営放送)だけでも15までチャンネルがあるし、それに加えて地方のテレビ局のチャンネルもたくさん入るのに、日本は東京でさえも地上波はたった7チャンネルしかないんだぜ。

日本でもケーブルテレビを入れればチャンネル数かなり増えるよ。ただ、ケーブルテレビが普及したのはそれほど昔じゃないし、やはりチャンネル数が少ない当時の習慣が日本のテレビに定着しているんだろうね。

きっと日本はアニメ作品が多すぎるんだろ。毎日やったら放映できる作品が少なくなる上に、次々と放映したら一つの作品の印象が薄くなる。
だから1週間のペースで放映時間を調整するとともに、一定の時間をおいて視聴者に作品の印象を浸透させ更に人気の拡大を待つというやり方になってるんだろ。

商業モデルの違いだと思う。
日本のやり方だとコストも少なくできるだろうからリスクも下げられるしコスト回収ラインも低い。毎日放映する場合、当たると大きいけど作品を大量に作らないといけないから外れた場合は危険。

日本のアニメって予定通りにきっちり放映されるのが特徴だよね。
ウチの国のようにいつの間にか始まっていつの間にか終わるような形でもないし、アメリカのように人気が無くなるまで引き延ばしたり人気が出なくて即打ち切りというのもほとんど無い。
週一放映というのは人気の大爆発も無いけど大失敗での大損害も無い、日本なりの堅実なやり方だと思うわ。

週1というのは日本の雑誌の習慣からではないかと。
大型作品の供給元になる日本の主要な漫画雑誌は毎週1話掲載だしね。

日本は隔週刊や月刊、季刊の漫画雑誌だって少なくない数があるし、そこの作品が原作ってのもわりとあるぞ……

そもそも毎日放映だったら字幕組が死んでしまう……!!

(訳注:字幕組は中国語のファンサブ字幕加工をした動画ファイルをネットにアップしちゃうグループ)

恐らく制作体制とそれに関係した供給量の関係じゃないかね。
あと中国でまとめて放映されていた日本のアニメって日本では既に放映が完了している作品だったけど、俺達が今追っかけてる新番組は日本でリアルタイムに制作されている作品。既に放映が終わった作品と制作中の作品では放映スケジュールも変わって来るんだろう。

日本のアニメって実は放映開始したあとでも後ろの方の話の制作が終わっていない。
以前私がどこかで見た話だと、アニメ全話の作成が終わるのは放映終了の数週間〜1,2週間前くらいで、ひどいのだと放映直前まで作品が出来上がらないケースもあるということだった。
最近の作品だと「化物語」なんかはかなり危険だったらしいし、「まどか☆マギカ」はタイトなスケジュールに加えて大地震の影響まであったから制作が間に合わず放映延期になってしまった。

あとウチの国では制作許可や発行なんかの審査を受けるためのサンプルも必要だし一定量作ってから放映するけど、日本の商業アニメではそういうの必要ないから作りながら放映しているからね。
1週間に1話ってのは作品への反応を織り込みながら制作するのにちょうどいいペースなんじゃないかな。

日本と中国ではアニメの制作と放映に関する考え方の順序が逆なんだよ。
ウチの国は何十話〜百何十話くらい作ってから放映の問題の解決に取り掛かるけど、日本は企画を立てて放映の問題を解決してから作品を作る。
中国のやり方は作品のコントロールという面からは良いけど、大量に資金が必要になるからリスクもでかいし、制作中に資金切れ起こして作品も投資も死亡なんてケースすらある。
逆に日本のやり方は資金的なリスクが小さいし、更に放映中に入ってくる利益を制作にまわすことすらできる。ただ、日本のやり方だと制作が放映に間に合わない、ギリギリで完成するから内容のチェックや修正が難しい等のリスクがある。実際過去に日本では作品の出来があまりにひどくてテレビ局側が納入拒否して番組スケジュールに混乱が発生したなんてことも起こっている。

ウチの国のアニメの大きな問題は作り終わってから買い手を探すことだよね。
それに加えて市場をたいして調べないし、調べたとしても「どこそこの作品が人気だからそれと同じようなものを」といったくらい、しかも制作を始めたときのモノだから完成するころには流行が変わっている。
で、結果的に叩き売り。そして何の反応も無く放映されて何の反応も無く終了。それでも政府の補助金の基準が制作の分数だから、こんなのが次々と作られているんだよなー

日本の制作方式はスケジュール管理が難しそうだけど、ちゃんと視聴者の反応を考えて作れるのが良いよね。
ただウチの国の制度だと難しそうだし、ウチの国の視聴者も今のテレビの放映ペースに慣れちゃっているから、1週間後とかにちゃんとストーリーを覚えているか、そもそも興味が持続しているのかとかが問題になりそうだ……



とまぁ、こんな感じで。
素朴な疑問ではあるものの、いざ考えてみると様々な意見が出てくるようです。
またその中で、中国と日本のアニメ制作事情の違いなども見えてきて面白いですね。

最近では中国オタクも日本アニメの放映ペースにずいぶんと慣れてきているようで新番組を追っかけることを「追新番」などと言ったりするようになっていますが、以前は週一での番組視聴に慣れないようなところもありました。

上の方にもありますが中国のテレビでは毎日放映のようなペースが多かったうえに、海賊版の方でも日本である程度まとまった作品をソフトにすることが多く、基本的にまとめてみることができたので、
「1話見たら1週間待たなければならない」
という経験はほとんど無かったようで、慣れないうちはちょっと戸惑ったりもしていたとか。

例えば、ちょっと前の番組になりますが「コードギアス」や「涼宮ハルヒの憂鬱」のエンドレスエイトなどは各話の間が1週間空くことに関して、結構な数の怨嗟の声が上がったりしていたように思えます。


とりあえず、こんな所で。
例によってツッコミ&情報提供お待ちしております。