先日、「北京で日本関係の出版を規制する指示が出ている」という報道がありました。

「1Q84」も撤去 北京で日本関係の出版規制指示(ブック・アサヒ・コム)

日本関連書籍の新規出版を停止(NHKニュース)

ありがたいことにこの件について、
「中国オタクの反応はどうなのか」
という質問をいただいておりますので、今回はそれについて一つやらせていただきます。

それでは以下、中国のソッチ系の掲示板で見かけた反応を、例によって私のイイカゲンな訳で紹介させていただきます。


日本のメディアの報道によれば、北京市当局により日本の作家や日本関連書籍の出版販売が禁止されたらしい!これどうなるんだ……

日本と関係ある本がダメ?
じゃあウチの国の近代文学のうちかなりの部分がアウトだな!

なんてこった!魯迅の「藤野先生」とかも読めなくなっちゃうぜ!

ウチの国では日本関係の書籍禁止、日本では中国分析の本の出版や売り上げが増加中……これが「差」というヤツか。

「敵を知り、己を知れば、百戦危うからず」 と言う言葉を実践しているのは日本の方かよ!

日本のメディアも情報ソースがハッキリしていないんだが、とりあえずこの指示が出たタイミングは先々週、デモが暴動になる前だからちょっと前の話っぽいね。あとこれは北京の新聞出版局が北京の出版社に出したものらしいから、全国範囲では無いのかな?

とりあえず北京の王府井の書店から日本関係の書籍が無くなっているのは事実。日本語教材なんかも無くなってるね。

わりと真面目な話、日本や日本人が関係する学術書まで規制したらかなり「中国が困る」状態になるんだが?日本語教材に限らず、教科書にも日本人が関係しているのあるし、普通に日本からデータが来ている学術書とか珍しくないし。

また政治主導の文化破壊が始まるのか……文革からこっち、この悪習は変わらんねぇ……

めんどくさい空気だし、やっている態度を表さないといかんからねぇ。
しかし実際の効果は小さい、しかもやっていることを大っぴらに宣伝しているわけでもない。この処置はイロイロと微妙すぎる。

残念ながら現状では文化関係では日本の一方的な輸出だぞ。しかもこんなことで注目集めちゃったらこっちにダメージ来るだけだし、そもそも日本関係書籍の多くは中国国内の文化管理名目の規制でどうにかできる分野じゃないし、正規ルート潰しても日本にダメージいかないし、国内のダメージだけなんじゃね?

マジでこれいったい日本に対してどんな影響があるの?
中国人だけがダメ−ジ受けて、日本人に全く効果が無いんでないの?

えーと効果は……国内向けの思想教育……とか?
ただ対日本となるとホント特に何もないというか、俺が日本のミステリ小説読めなくなって不満がたまる以上の効果ってあるのかなぁ。経済制裁とかじゃなく、文化関係の出版産業に嫌がらせしてどうすんのよ。

えーっと、目に見える効果っぽい所では「中国嫁日記」の作者の井上純一がtwitterで嘆いているな。中文版が出る所だったらしい。てか、私も中国嫁日記の中国語版は普通に楽しみにしていたんだが。

きっと日本人どもの版権関係の収入が無くなるに違いない!

出版権って買い取りのケースが多いから、本が売れなくて困るのは国内の出版社と言うケースが多いと思われる。またしても国内産業にダメージだな!

あー、うん。講談社なんかは中国進出しているから確かにコレの影響ありそうだね。そしてその結果としてあり得るのは中国からの撤退。
中国に来ている日本の出版社ってどこも儲かっていないんだよ。人件費や各種経費だけでカツカツ。まだ中国にいるのは「将来性」のためというだけ。で、ダメージ受けるのは……中国の読者だ!

大型書店だったら日本書籍専門の棚とかあったりはするが、他の所だとどの程度の効果があるのやら。ただ、日本関係の書籍って教科書以外ではわりと珍しい書店が稼げるジャンルだから書店にとっては迷惑な話だったりする。

日本語の原著に手を出している自分にとって、これはそんなに問題ない。ただ、気になるのは税関の扱いかな。日本からの郵便物への締め付けやチェックが厳しくなるとめんどくさい。

まーたユーザーが海賊版に感謝しなければならない日が始まってしまうのか……せっかくイロイロと正規版が入るようになったのに。

そもそも正規ルートの出版社がはいってきたおかげで海賊版がある程度減ったし、「稼げる」活躍の場も増えて中国の作家も、あくまで「以前に比べて」だが食っていける夢が見えてきたのにね。
これでまた日本の作品の海賊版の暴風に経済的な面で食われてしまうかもな。

また何やらアホなことになってきたな。
今回の釣魚島関係の話は後になればなるほどグダグダになっていく。

このままいけば日本人と結婚していたら中国国籍から除籍とかになるんかね。

心配なのはやはり天聞角川のラノベだな。
10月下旬発売予定のラインナップは「キノの旅」とかも出るんで非常に楽しみだから買えなくなってしまったらガッカリだ。

俺は「変態王子と笑わない猫。」の大陸正規版がついに出るのが嬉しかったし、「ソードアート・オンライン」がAlicization編に入るからそっちも楽しみにしているのに。
しかし、日本の小説とかって教科書や参考書なんかに比べれば中国本土での販売量って大したことないよな。ダメージ受けるのは主にコレクターな層じゃないかと思えてしまうんだが。

9月発売の天聞角川のラノベが、中国のamazonだと発送がどれも10月になっちゃったりしているのは少々気になるね。この件と関係あるのかと思ってしまう。
ただ本屋には並んでいるらしいし、何を疑って何を信じればいいのやら……

日本のニュースを調べてみたけど、これは北京の管轄での話らしいから広州の天聞角川に即時の影響が出る話でかはないんじゃないかな。今後全国に広がる可能性もあるけど。
まぁでも、もし天聞角川版が禁止されたのなら台湾版を買うよ。昔に戻るのはめんどくさいけどね。

天聞角川の大陸版は値段もそこそこですぐに手に入るので便利だったからありがたいのは確かだが、無ければ別の選択もできるしな。そもそも本気でコレクションするということなら原著か台湾版か香港版の方が価値が有る。大陸版は巻数が多くて翻訳、印刷の質も悪くないなら……という扱いだし、台湾や香港から取り寄せていた時代に戻ることになるのかな……



とまぁ、こんな感じで。
中国オタクの中には日本の小説をきっちり抑えている人間も多いですし、最近ではラノベの中国語簡体字翻訳版が正規ルートで出回っていますから、このニュースについては何ともいえな気分になってしまうみたいですね。

また、上の発言にもありますが、現段階ではこのニュースがどの程度の話なのか、北京のみで終わるのか、それとも今後全国に広がっていくのかなどは不明ですし、ちょっと不安になってしまうようです。

特にラノベに関しては最近角川書店の現地合弁会社の「天聞角川」が中国語翻訳された日本のライトノベルや、中華圏のラノベ作家の本を出版しています。
この天聞角川版は、20元(約250円)前後の手軽な値段できちんとした質の簡体字中国語翻訳版を手に入れられるということで、その手頃さと便利さから中国オタクにも重宝されているそうなので、もし出版中止となったら中国オタク的にはちょっとめんどくさいことになりますね。

ちなみに、10月に天聞角川から発売予定の日本のライトノベルは
「緋弾のアリア第2巻」、「まよチキ!第1巻」、「アクセル・ワールド第9巻」、「とらドラ!第7巻」、「とある魔術の禁書目録第7巻」、「魔法科高校の劣等生第1巻」、「デート・ア・ライブ第1巻」、「身代わり伯爵の失恋」、「ソードアート・オンライン第9巻」、「変態王子と笑わない猫。第1巻」、「さくら荘のペットな彼女第4巻」、「バカとテストと召喚獣第9巻」、「月光」、「キノの旅第4巻」、「東方妖遊記第5巻」





だそうです。
並べてみて改めて実感しましたが、結構な数のライトノベルが翻訳出版されていますね。


それから、コレは本題とは関係があるかどうかは分かりませんが、現在北京において日本関係の書籍について厳しくなっているのは確かなようです。
現地の書店においてもそうですが、日本の書籍の輸入販売を行っている北京の外文書店も現在は日本からの仕入れが止まっているそうで、日本の週刊誌なども入らなくなっているそうです。また北京以外の都市、例えば大連や上海などでは現段階ではほぼ問題ない状態なのだとか。


とりあえず、こんな所で。
例によってツッコミ&情報提供お待ちしております。


9/25修正:誤字脱字を修正しました。ご指摘ありがとうございます。