前回の記事
中国オタク「永遠の命って死ぬより怖いことなの?」
のコメント欄で「5億年ボタン」に関して中国ではどう思われているのか、というコメントをいただきましたので、今回はそれについてを。

「5億年ボタン」の漫画は中国オタク界隈にも伝わっていまして、以前ちょっとした話題になっていました。そんな訳で今回は中国のソッチ系のサイトで行われていたその辺に関するやり取りを、例によって私のイイカゲンな訳で紹介させていただきます。


「5億年ボタン」という、絵は微妙だが内容に関してちょっと考えてしまう漫画を見た。
内容は「何もない空間で5億年過ごすだけで100万円が貰えるというアルバイト」をやるかどうかというものだ。5億年過ごす空間は餓死もなく、眠ることもできない。そして5億年経過すると、全ての記憶が消去され、元の場所へ戻ってくる。みんなはコレ、押す?押さない?

ああ、確か伊藤潤二関係の所で話題になってたやつだっけ。絵はアレだけど、読んでみるとスゴイ話だよな。

想像を超える苦痛だよな。自分は数か月ですら持ちそうにない。

俺は1日ですらダメだわ。押さない。

5億年多く生きられると思ったが記憶消えるのか……ある種の錯覚とも言えるか?ちょっと考えてしまった。そして恐ろしくなった。

途中で耐えきれなくなる、悶絶して死にたくなる自分までは想像できるが、それでもまだ序盤も序盤だろうからな。押さない。

漫画だとカーズのように考えるのをやめてから、更に時間が経つとあるが……気持ち悪い話だな……

カーズとは別の話になると思うぞ。カーズは考えるのをやめることができたけど、この作品では眠ることもできないからずっと意識はハッキリしたまま。恐らく自殺もできない。
これは本当に怖い。言葉にできない圧迫感のようなものを覚える。

なるほど。私は精神崩壊「できる」と思っていたがそれもできないという話になるのか。

眠ることもできない、ずっと覚醒したままというのは非常に恐ろしいね。……まぁ、眠れるとしてもいつかは眠ることにすら飽きるだろうから、いくらお金もらってもやっぱ押さないかな。

考えていくと恐ろしい部分もあるが、それでも私は押してみたい。記憶が消されるとしても5億年の思考ができるのに何とも言えない魅力を感じてしまう。

この設定の恐ろしい所は、5億年を本人以外何もない空間で過ごさなければならない点かな。急に話のレベルが下がってなんだが、アニメも漫画も小説も無い、娯楽が全く無しとか耐えられんわ。

知っていることを書き出しまくれば暇つぶしになるんじゃね?と思ったら漫画の中でもやっていた……

5億年あればモノスゴイ漫画の達人になれるのでは?と思ったが、最後に記憶消されちゃうんだよな。それに妄想も途中でネタが尽きると描写されているしなぁ。

死んでも押したくない。

そこまでキツイ話、損する話でもないんじゃないか?送られる空間には自分しかない、しかも自分の記憶が消されるってことは5億年は存在しないとも言える。この話を恐ろしく感じるのは、私達が観測者になってこの主人公の5億年を間接的に体験するからだ。主人公の主観からすれば、ボタン押して100万と言う見方もできるんだから。

でも、実際に5億年を一人で過ごしたという事実はあるわけで。しかも5億年かけて最終的には神のようなものになって、そこからまた凡人になっちゃうんだぜ。そして、主人公の時間はずっと続いている。途中の5億年を消されたこの主人公は、果たしてそれ以前の主人公と同じ存在だと言えるのだろうか?

私はこの話を見て伊藤潤二の「長い夢」を思い出したよ。とても恐ろしい話だ。なんかもう、想像もしたくないレベルだ。

5億年は恐ろしすぎるね。実質的に永遠の命が、苦痛になる。

周りに何かある、誰かいる(人類に限らず)ということなら話は別だが、完全に孤独で5億年というのはヒドイ苦行だ。余程のバカでもなければこんなもん押さないだろ。

でもこのマンガの内容みたいなものを事前に知っておかないと、結構な数の人がボタン押しそうな気がする。「ちょっと試してみよう」とやってみるヤツはきっと出る。

何も変わらない世界にずっといると言う点が、私にとっては最も恐ろしい。自分の存在を感じ取れなくなる。孤独は怖くないが、自分が虚無になってしまうのは恐ろしいね。

予備知識なしでこの漫画のような状況に放り込まれたら、きっぱりと拒絶できる人は少ないんじゃないだろうか?
例えば友人と一緒にいて、その友人が押す、そして自分の主観的には何も起こらずその友人は100万を手に入れる。他人が労せず100万円、そして自分は何も得られない。実際の状況だったら結構キツイと思うよ。もし押さなくても、ずっと後悔し続けるようなことになると思う。だからこれは「罠」という意味でも非常に恐ろしい話だろう。

更に怖いのは記憶が消されるから、貪欲にずっと5億年を繰り返しそうなことだよな……

イロイロ想像して怖くなったが、私は5億年過ごした後に記憶が失われるというのを一番怖く感じたわ。

そこは本当に恐ろしいよね。5億年かけて神にまで上り詰めたのが、一瞬で消える。
それに最後に記憶が失われるということは、ボタンを押した自分は死んでしまうと見ることもできるし、ある意味では百万円を受け取った自分は、もう一人の自分であって、それまでの自分では無いようにも思える。うーむ……

別の自分が100万もらえる為に、5億年の孤独に耐えるとも言えるよな。割に合わないなんてもんじゃない。

全てを超越する体験ができるようだし、記憶が残る、消去されないという条件ならば押しても良いが……

私は押せる。5億年は体験したことが無いし、残念なのは記憶が消されることかな。人類を超越する存在になれるというのに……

想像を超えてしまう話だ。5億年は長過ぎる。あと金額の問題ではないような気もするが、100万円は少な過ぎる。いくらもらえば十分という話でもないが。



とまぁ、こんな感じで。
ざっと見た所では「恐ろしい」「押さない」という意見が多いようでした。

前回の記事の反応と合わせて考えると、中国では不死に関して考慮する前提条件に、ネガティブな要素が日本の感覚に比べて少ないのかもしれません。

また前の記事では「娯楽があるなら永遠の命も悪くない」といったような反応もありましたが、中国でもこの「5億年ボタン」のように、
「不死にネガティブな要素、不快な要素が加わるなら要らない」
といった考え方になるのかもしれませんね。


とりあえず、こんな所で。
例によってツッコミ&情報提供お待ちしております。


中国オタク「永遠の命って死ぬより怖いことなの?」