今回は新作アニメの内容に関してではなく、中国の動画サイトにおける日本のアニメの配信形式の変化についてを。

7月の新作アニメの一つ
「うしおととら」

は中国では動画サイトの土豆で独占配信となるようですが、その配信が
「第二話まで無料、第三話からは有料会員向けの配信」
という形式になる模様です。

中国の動画サイトではこれまでも日本のアニメの劇場版の有料配信などは行われていましたが、新作アニメをこういった形で実質有料にして配信していくのは初めての試みではないかと思われます。

「うしおととら」は7月新作アニメの話題作の一つですし、早速中国オタク界隈でも議論の対象となっているようです。
そんな訳で以下に中国のソッチ系のサイトで行われていたこの辺に関するやり取りを例によって私のイイカゲンな訳で紹介させていただきます。


土豆で「うしおととら」が有料配信だ。
信じられないなら行って見てみろ!やつら、やりやがった!!

土豆は自殺する気か。ネット上にデータなんていくらでも転がっているのに。

これは今後アニメを見るには全部金を払わないといけないといったことになってしまうのか?

独占配信だからこういうことやるんだろ。
でも今後その手作品はみんな有料になってしまうのだろうか?

バカだな。中国のネットでこんなことをやっても意味が無い。今はクラウドだってあるし。

再見、土豆!

ダウンロード党がまた活発になるな!
今後は一般アニメを見るよりエロアニメを見る方が簡単になる時代が到来する!

こんな醜いやり方で食っていく気なのか?

これは意外でもなんでもない。日本のアニメでは一般的なやり方だよ。

日本ではずっとアニメに金払って見るスタイルになっているのは知っているが、中国でやるのは……

まぁ日本でも有料配信と無料配信が混在しているから、全部有料配信というのは無いだろうね。しかし人気作品が有料配信になる可能性は否定できない。

bilibiliみたいな契約システムじゃダメなのかよ……

bilibiliもあれで儲かってウハウハってわけじゃないだろうからな。投資や株関係除いたらゲームの広告が主な稼ぎになるんじゃないか?
そもそも一般のネット広告によるビジネスモデルは既に崩壊気味だ。

ニコニコ動画だと第一話が無料で、その後は1話2日間視聴可能で100円から300円くらいだったっけ。

配信権買うのも商売のためだし有料配信自体について理解できなくはないけど、それと同時に卵を産む鶏を殺してしまうことになるのではと思ってしまう。

土豆側もアニメのビジネスモデルのテストを兼ねているんじゃないかな。

既に土豆のコメントでは払う払わないによる階級間の闘争が始まっている模様。

既に有料会員の自分としては会員の付加価値が上がって得したくらいの気分だから、わりとどうでもいい。

これは長生きできるやり方じゃないと思うんだけどね。きっと金払わない人が多い。
動画サイトは自分の所の欠点を素直に認めて改めてこそ収入につながるだろうに。まずは速さと広告といったユーザーが不便に感じる所を変えていくべき。

お前らいつもはオリジナルを支持する!とか言っているのに、なんでこれについては反発しまくっているんだよ……取締りで配信が禁じられたわけじゃないんだぞ?

日本だってほとんどの人間がタダでアニメ見ているのに、なぜ中国で有料視聴になるんだ!?

アメリカドラマ、映画と来てアニメもついに……という感じかな。
ダウンロード党は「商売」「利益」という言葉に押しつぶされていくのだろう。

良いものに対して金を払うのは当然じゃないか?そうしないと良いものが作れない。

トラフィックがそのまま収入になるどころか会社側の負担になるわけだから、有料視聴の流れも避けられない。あとは価格で判断するしかないんじゃないかね。自分は「うしおととら」に関しては高く無ければ受け入れるよ。

価格は一般ユーザーなら1話5元、有料会員なら2.5元か?
分割3クールらしいから、有料会員になってリアルタイムで追いかけるかどうかとか、判断が難しいな。話題で盛り上がるには最新話をすぐに見たいし。

「うしおととら」は「有料会員ならタダで見れる」ってシステムの方じゃないか?今だと会員費用は月20元か。

ファン層が形成されれば伸びるような気もするが。

これがレーティング管理につながるのでは?という見方もあるね。
「人気になり過ぎる」と取り締まられるのがウチの国だし、カネ払いの良いファンだけ確保するためにふるい分けるのは、手段としては理解できる。

土豆としてもレーティング対策というか、内容の自主規制的な面があると聞くね。
暴力や流血描写、死人もバンバンでる作品だから視聴できるユーザーをある程度制限しようというのが有料視聴の理由の一つらしい。

「寄生獣」なんかは取り締まられた原因が人気になり過ぎた、一般層の間で話題になり過ぎたからなのでは……とも考えられるからね。それにウチの国はアクセス数がネットの摘発、犯罪の判断基準にもなっちゃっているからな。

比較対象とされているbilibiliはコメントや検索に関係する会員のシステムがクローズドな所もかなりあるから、土豆のような一般向けに開放されている所とはまたちょっと違うからね。
土豆のシステムでやる場合、bilibiliのように実はこっそりってわけにはいかないからこういう手段になるのかもな。

ファンの年齢層が高い作品、マイナーな作品で有料視聴を導入する戦略は分からなくもない。

自分はこの有料視聴の試みにより、ファンの年齢層と視聴スタイル、カネ払いの傾向について見えてくるのではないかと考えている。その辺りもかなり興味深い。

どっちにしろ関係ないよ。「うしおととら」なんて話題の盛り上がらない作品はきっと失敗する。このモデルも意味が無い。

実験としては悪くないだろうね。
でも中国では「うしおととら」のような作品は人気にならない。「監獄学園」や「ToLoveる」みたいなのじゃないと意味が無い。

それにしても、今までタダでアニメを見ることができたのは幸せなことだったんだな……



とまぁ、こんな感じで。
これまで中国の動画サイトでは新作アニメに関して基本的には無料、せいぜい広告を眺めるくらいで見れていたので、この変更に関してはかなり反発が出ているようです。

ただ、アクセス数を見た場合今日の時点で土豆の「うしおととら」のアクセス数は100万を超えていますから、反発から受ける印象とは逆にかなりアクセス数が伸びているのも確かです。

今の所、7月の新作アニメの正規配信作品で1話の時点で単独の動画サイトにおけるアクセス数が100万を簡単に超えたのは「ドラゴンボール超」と「下ネタという概念が存在しない退屈な世界」、そしてこの「うしおととら」の3つだけかと思われます。

もちろん「Charlotte」のように配信されている複数のサイトのアクセス数を合計すれば「うしおととら」を超える作品もありますし、まだ新番組が出揃ったわけではないので今後更なる人気作品が飛び出す可能性はありますが、現在の「うしおととら」の勢いが悪くないのも間違いありません。

「うしおととら」に関しては作品の内容に関する反応に加えて、
「有料会員向けの配信になる第三話以降、現地の動きはどうなるのか?」
という点も非常に気になりますので、今後も引き続き追っかけて行こうかと思います。
ちなみに、中国語では「獣の槍」は「兽矛」になるようです。


とりあえず、こんな所で。
例によってツッコミ&情報提供お待ちしております。