ありがたいことに、ダ・ヴィンチニュースで連載させていただいているコラムの
定番曲は生まれにくい? 中国のアニソン事情
に関して
「ボーカロイドとラブライブの人気に同じような所があるとはどういうことでしょう?」
という質問をいただいておりますので、今回はそれについての補足のようなものを。


日本で見た場合、「ボーカロイド」「ラブライブ!」

は関連作品やメディア展開など異なる部分もかなり多いかと思いますが、中国オタク界隈ではどちらの作品も日本とは少々異なる扱われ方、伝わり方になっています。

そして、大まかな所では
「作品の伝わり方、人気の広まり方」
「ファン層の傾向」

などの共通点が両者の間に見受けられます。


まず伝わり方、人気の広まり方についてですが、
中国のオタク界隈では
「どちらの作品もネットの動画サイトで広まるコンテンツが話題の中心になっている」
といった特徴があります。

「ボーカロイド」の方は中国では音楽ツールとしての活用や作曲関係の盛り上がりが無いわけではないものの日本と比べれば微々たるものですし、基本的にボーカロイド曲とキャラクター、特に初音ミクをはじめとするクリプトン系ボーカロイドのキャラクターを中心としての人気となっています。

そして「ラブライブ!」の方は、歌やPVが中心で、アニメとスマホのゲームは中国にも入りそれなりに認知されてはいますが、日本における雑誌での展開などはほぼ広まっていない状態です。

そういった背景があるので、どちらもネット経由で歌やPVを視聴するのが中心となっていて、それ以外のメディアの作品、アニメや創作などの他の分野はあくまで補助的な存在となっている傾向が見て取れます。

これに関しては、知り合いの中国オタクの方から
「初音ミクもラブライブも、中国だとネットで人気の爆発した虚拟偶像(バーチャルアイドル)枠になると思う」
といった話を聞いたこともあります。


次にファン層についてですが、「ボーカロイド」も「ラブライブ!」もアニメ専門、アニメを中心に追っかけるオタク層だけでなく、アニメを見るのに抵抗が無いレベルのライトな層、ネットの話題として見る一般のネットユーザー層からの支持が強いといった特徴があります。

それに加えて作品の楽しみ方について、どちらのファンもキャラを重視した話題、ネタで盛り上がる傾向が強いですし、どちらも「関連する歌とその動画」が作品にハマる上での重要な役割を果たしています。

「ボーカロイド」も「ラブライブ!」も、作品や関連情報を見たり読んだりするよりも、歌を聴く、それも日常のバックミュージック的に聴いたり、動画を繰り返し見ることによって作品の世界観に浸り、キャラへの認識を深めていくのがファンの増加や盛り上がりの原動力となっているようです。

そして歌を聴くだけでもいいということは、
「コンテンツにハマる際のハードルを下げる」
ということにもつながり、どちらの作品もオタク層だけではなく日本文化好きな層、そして若い世代の一般層も含めての人気となっている模様です。


そんな訳で、私は現在の中国オタク界隈における「ラブライブ!」の人気やファンの傾向に関して、過去に中国で人気になったアニメ作品の流れよりも「ボーカロイド」のような、キャラと音楽による人気の流れに近いといった印象を受けています。

もちろん細かい所を見ていけばイロイロと違いもあるかと思いますが、「ラブライブ!」の中国本土における盛り上がり方は、他の日本の人気アニメ作品と異なるのも確かですし、私も追っかけていく際にはどちらかと言えば「ボーカロイド」に近い方向になっていますね。


とりあえず、こんな所で。
例によってツッコミ&情報提供お待ちしております。