ありがたいことに
「オーバーロードに関して何かありませんか?」
という質問をいただいておりますので今回はそれについてを。

「オーバーロード」

は7月の新作アニメとして中国の動画サイトで配信され結構な人気になったこともあり、中国のオタク界隈ではネットゲーム系の新たな作品としてイロイロと話題になっている模様です。

先日、中国のソッチ系のサイトで
「オーバーロードの主人公が現実に戻ろうとしないのは、日本の作品では珍しいのでは?」
といったことに関するやり取りが行われていましたので例によって私のイイカゲンな訳で紹介させていただきます。


「オーバーロード」を見ていてふと思いついたんだが、アインズのように現実に戻ろうとしない主人公って日本の作品だと珍しくない?
ネトゲトリップ系主人公って、最終目標が現実への帰還にあるようなイメージだったんだが。

確かに「ソードアート・オンライン」とはかなり違うよね。

「SAO」を比べると、「オーバーロード」はボスキャラロール、原則として人間に敵対するなど主人公の行動方針がそもそも異なるんだよね。
ジャンル的には同じになるが、中身のベクトル、主人公の動機もかなり違うのは興味深い。

そりゃ性格に難はあれど巨乳にロリにお姉様にネコミミメイドに男の娘とそろっているのに、なんで現実に戻って働かないといけないんだよ。

でも日本の作品って最終目標が
「それでも元の世界に、日常に戻りたいんだ!」
みたいなことにならないか?飛ばされた異世界で強キャラ気取ってればいいや!とはならない印象が。

「俺、伝説の武術の伝承者で超強い、でも目立ちたくないし日常生活に役に立つわけじゃないから毎日しがないサラリーマンやってるわー」的な話にはならないんだよな。

ストーリー上の都合と言ってしまうとそれまでだが、なんか面白い比較かも。
ゲーム内で最強クラスのキャラでいられるという夢は誰もが理解できる。
でも「SAO」のような、現実への帰還を目指す方向にはならない理由か。

「オーバーロード」が爽快感重視で作られた作品だからじゃないの?その目的なら現実帰還のための苦労というオチは必要ない。

現実に戻れるならとっとと戻るだろうけど、「オーバーロード」の場合はその手がかりすらない状態だ。だから目標を現実への帰還ではなく、現地での奮闘にしたということではないだろうか。

そもそも、身体も心も別物になっているから帰りたいという感情も出てこないのでは?

実はゲームの制作者の娯楽として観察されているだけなのでは……的な怖さは感じないのだろうか?

なぜ帰る必要があるんだ?美女も権力も強さも有るんだぞ?

俺らがその手の作品に対していだく
「なんで帰っちゃうんだよ!」
的な思いをアインズ様は実現して下さっているのだ!

でもエロ関係の欲望は抑制されまくってしまうんだぜ……?

オーバーロードの場合、現実とゲームの世界のどっちを取るかという選択肢で現実の方の魅力が無さ過ぎる。帰る気無くなるのも当然よ。

俺オタクだから現実に戻るわ。
まだ見てない作品や続いている作品もあるし、エロだって欲しい。

「ゲームの中で困っていない」というのも大きいだろう。

今の時代、余程のリア充でもない限りつらい現実よりもバーチャルな世界の方を選ぶだろう。
ま、実際はバーチャルな世界でも人間関係と競争が有るとろくでもないことになり易いがな!

人間関係の所に同意。
それで思い付いたが「オーバーロード」の世界はオフライン、「SAO」はオンラインという違いもあるかもな!ネトゲの形式ではあるし、「オーバーロード」の作中でも他のプレイヤーは意識されているけどあの作品では「ゲームのPC」は一人だけだ。

一応アインズ様も戻る方法自体は探しているんじゃなかったけ?

一応目的としてはあったんだっけ?
なんかもう完全に勢力拡大に走っている印象だが。

現実に帰るというよりも、世界の謎を探索するという方がメインじゃないか?あと同時に他のPC探しも目標の一つだな。

確かモモンガさんは現実では仕事のキツイサラリーマンで、友達も恋人もいないようなお方だぞ。現実世界にひかれるものが無いのも当然。

主人公はネット中毒のサラリーマンで、確か小説では家族もいないという設定じゃなかったっけな?現実に未練は無く、未練があるのはゲームのギルドの41人の友達だけ。そして目的はギルドの名誉と共有財産を守ること。

主人公は現実に思い入れとなるようなものが無い。リアルな意味で哀しいストーリーなんだよな……

それは重要なポイントだな。
たいていは現実世界に大事なモノ、いわゆる「守りたい日常の象徴」的なものがあるけど、モモンガさんの場合はそれが現実ではなく、ゲーム内にある。
またそれに対するこだわり自体は日本のアニメの主人公としては一般的なものだ。

その説明は分かり易いな。
設定や方向性はともかく、動機に関しては日本のアニメ系の主人公の範疇ってことか。

あと「SAO」では現実に帰る方法が最初から明示されているのに対し、「オーバーロード」では帰る方法すら分からない。
メインストーリーの方向からして違う。

「ログ・ホライズン」とかはどうだったっけ?主人公パーティ帰ろうとしてたっけ?

世界がどうのこうのといったストーリー展開ではあるけど、一応現実に帰るという目的はあったはず。

「オーバーロード」は変則的な異世界トリップだから、デスゲーム系の舞台設定の作品とは違うんじゃないか?

ネトゲが舞台ではあるし現実世界での死亡も無いけど、実質的に「無職転生」なんかと同じ導入と考えるべきかね。

「オーバーロード」のアインズ様に関しては、舞台はネトゲだけど転生系と見た方が良いと思うよ。アンデッドの王としての能力と地位をもって異世界にトリップしたようなもの。

基本設定がキリトとは違うからな……

トリップ先で別に困っていないし、帰る必要性もそこまで感じられない。
「VRMMOだからできない」「現実とは異なる不便さがある」
というのが強調されるわけでもないしね。

ゲーマーの学生が突然デスゲームに巻き込まれたとかでもないし、設定的に、帰還へのモチベーションとなる理由が無いんだよね。

サービス終了間際のネトゲにしがみつく、それしか趣味が無いサラリーマンだしねぇ

私は「オーバーロード」の話の導入でかなり感情移入してしまい、その後もガッツリ追いかけてしまった。サービス終了するゲームの寂しさは自分も分かる。段々とリアルに時間を取られてフレンドがゲームに来なくなる、消えていくのも分かる。

キリトは生活の苦労も無いリア充だけど、アインズはまさに正反対。友達もいない、出社する以外はネットしかない。飛ばされた先でどういった選択をするかは明らかだ。

今後はアインズ系の主人公というか、動機と設定のアニメも増えてくるのかな?今の時代、そっちの方が納得できる気もするし。

現実ではサラリーマンだけど、異世界では王で、部下もたくさんいる……といった感じか。商業化された日本のネット小説でもこの方向性の作品はわりとあるようだし、確かに今後増えてきそうだ。



とまぁ、こんな感じで。
アインズ様の動機に関してはかなり分かり易いものの、SAOとは違う方向に行くことに関して改めて考察されたりもしていました。

小説家になろう系の作品なども中国オタク界隈に入っていないわけではないのですが、中国オタクが触れるのは基本的にアニメ化された作品となりますから、日本のネット小説系作品、MMOを舞台にした作品に関するイメージも、日本とは異なるものになっているのでしょうね。

それと話は変わりますが、
中国のネットではいわゆる「俺TUEEEE」的な作品を指すスラングとして
「龍傲天」
という言葉があるのですが、「オーバーロード」がその言葉をもじって
「骨傲天」
などと呼ばれていたのにはちょっと笑ってしまいました。確かにアインズ様は骨ですよね。


とりあえず、こんな所で。
例によってツッコミ&情報提供お待ちしております。