ありがたいことに
「TPPと日本の二次創作の問題について、中国のオタクの反応は?」
という質問を以前からいただいておりました。

この件に関しては中国オタク界隈でも話題になってはいたのですが、入る情報が断片的なこともあってか、中国オタクの面々の認識も混乱しているような所が見受けられます。

先日、二次創作が非親告罪化の対象外になるという方向の話が出ましたが、これに関して中国のソッチ系のサイトで話題になっているのを見かけました。

2次創作は非親告罪化の対象外に 文化審議会の小委員会、方向性まとまる(ITmedia ニュース)

そんな訳で以下にその辺に関するやり取りを、例によって私のイイカゲンな訳で紹介させていただきます。


日本政府がTPPで二次創作を保護するという態度を明確に表明したらしい。
つまり、日本政府は同人創作を守るということになった模様。

日本政府はTPPから同人誌を守るだと!?

え?同人が守られることになったの!?
ダメになるって話じゃなかったのか!?

これに関しては日本の政府はよくやったと感心する。

同人に関してはこうするべきだよ。
同人の権利侵害を明確にやったら文化も一緒に死んでしまう。

日本政府はちゃんと民のために尽くしているな。

まだだ。アメリカ帝国主義の連中が言うまで安心できない……

同人抑制しちゃうと創作意欲も抑制されちゃうしな。

パクリ大国と風刺されるどっかの国では難しそう。
そもそも作る方も受け取る方も同人に関する態度がアレだし。

またお前らの中国はダメ、な自国叩きかよ。
同人なんかが創作意欲に影響する、促進すると考えるなんて頭おかしいんじゃね?

同人誌とか言ってしまえば全部エロにしちまえという精神によるものだ。同人誌を文化とかほざくヤツはいるけど、同人誌の90、いや99%がエロ同人誌だという事実から目をそらすなよ。

エロから文化がうまれるわけないのに、アホなことするもんだね。個人的な嗜好としてはOKだが、国としてはダメだろう。

悪い事とは思わんが……エロ同人とオタクのためにアメリカと対立するとか、、日本政府は国の利益と釣り合うと本気で思っているのだろうか?
正直理解し難い。

お前はエロ同人しか見ていないかもしれんが、二次創作の範囲はかなり広いぞ。pixivやニコニコ動画のネタMADなんかもその範疇だ。
冗談じゃなくオタクどころか、日本の娯楽文化の今後がかかっていた問題。

ウチの国も一応同人は出てるしそこまで他人事ってわけじゃないんだけどね。
もっともウチの国では「比較的手間をかけないで売れる」イラストやグッズ、それにお色気要素が目立つが。日本のコミケに行った時、マンガ同人誌や評論同人誌がとても多いのに驚いた覚えがある。

人気ジャンルや18禁などを活用して「売れる」のを狙うのは日本も一緒なんだけど、日本はちゃんと漫画なんだよな……その辺りは確かになんか違う。

二次創作では革新は生まれない。
こんなことをやってると、今後も日本にはジョブスは生まれないだろう。

だから日本はジョブス的な革新産業ではなくアニメや漫画産業でガッツリやれているんじゃないの?
アメリカとはまた別の方向で生き残っているのは普通にスゴイと思うぞ。

なあ、お前らもしかして「同人」ってほぼ全部18禁、エロ同人だと考えてないか?
日本の同人創作、二次創作って一般向けの作品も多いし、ストーリーやら解釈やらである意味原作超えるようなのも出るんだぜ?
ネット上にあるのはエロ同人データばかりだし、金が動き易いのもエロ同人だけど、二次創作作品数で考えるとかなり別のものが見えてくるぞ。

日本の文化って伝統的にエロ方面を切り離していないのも特徴だよね
浮世絵なんかもそうだし、エロと普通のコンテンツが普通に共存している。オタク方面を見てもエロ方面と一般向けの境界が曖昧だし、同人と商業の境界も曖昧だ。規制も行われてはいるが、ウチの国のような規制一発で全滅させるようなやり方ではない。そこにアメリカ的な著作権管理が入るとダメージが来るだろうし、抵抗するのも当然だろう。

あの国、エロ同人誌描いていても少年ジャンプに作品連載してそれが人気アニメになれたりする国だからな……

ウチの国は最短で最適解の作品を創ろうとする。もちろん方法論が確立している所に大資本を投入するのは別に間違いじゃない。
でも日本のやり方はそれとは違うんだよ。大量の同人作品による混沌とした環境から、時折出現する優秀な作品や人材をすくい上げていく。もちろん最適解を狙った作品制作は日本でも行われているが、それと同時に趣味に走って好き勝手やる同人文化と市場が存在するのが日本のオタク市場の特徴だ。

同人もオタク市場の重要な部分だし、財政収入に関係しているんじゃないか?

いやこれ日本のコンテンツ、文化戦略の一環だろ。
ウチの国だとたかが同人、たかがアニメや漫画だけど、日本ではそれを文化的なツールとして認識、活用している。

一方、ウチの国では海外に売るために西遊記とかの表現を削りましたとさ……

日本はちゃんと文化を守る方向になってるのに、ウチの国は……

マジでどっかの国の、どっかの文化局はこの件を学ぶべきだよな!

まぁなんだ。
私は日本政府は嫌いだが、この件に関してはグッジョブと言わないわけにはいかない……!

日本の支柱産業になり得るジャンルだし、日本の経済発展に有利な分野だから政策でフォローしているという面もあるのは間違いないだろう。

日本は同人二次創作とオリジナル作品の相互補完がうまくいっているし、上の方からも保護する価値があると見做されているんだろうなー

日本のオタク界や漫画の産業構造から見ていくと、同人が死んだら原作もいずれは死に体になってしまうだろうからな。

正直、自分には同人二次創作が、国家間交渉のテーマ、それも自国産業保護を目指す材料になるのは想像し難い。
今回の件ではあの国を見る際に、自分の感覚があてにならんというのをまた実感してしまった。

日本は同人出身の作家、或いは同人もやっている商業作家が非常に多いからね。重要なものだときちんと認識されているし、政府に働きかける動きもきちんと出るのだろう。

日本の同人はファンの娯楽であると同時に、作家育成の場でもあるんだよね。しかも昔から機能している。高橋留美子とかも同人出身だと聞いたときは驚いたわ。



とまぁ、こんな感じで。
中国オタク的には朗報になるようですが、個々の反応に関してはちょっとした差もあるようです。

中国オタク界隈では個人個人の二次創作、同人作品のイメージに関する幅が、日本以上に大きいような所がありますし、TPPと二次創作、同人活動に関する捉え方も人によってかなり違うものになるのかもしれませんね。


とりあえず、こんな所で。
例によってツッコミ&情報提供お待ちしております。