先日、国家新聞出版広電総局と中国工業情報化部による外国企業の中国における直接のコンテンツ配信を規制する規定が出ました。

ニュース - 中国、3月10日より外国企業のコンテンツ配信を禁止へ(ITpro)

ありがたいことにこの件に関する質問を複数いただいておりますので、今回はそれについてを。

このニュースにある規定はこちらの
「インターネット出版サービス管理規定」(中国語)
だと思われますが、その内容は確かに厳しい所もありますね。
例によってイイカゲンではありますが、とりあえずオタク関係で大きな影響の出そうな部分を大雑把に紹介させていただこうかと思います。

中国のネット上のコンテンツに関しては2002年に施行された「インターネット出版管理臨時規定」という暫定のものがありましたが、新たな規定は対象となるネットのコンテンツの範囲が以前と比べてかなり広く明確に定義されていたり、具体的な管理方法が定められたりしている印象です。

当ブログ的に目をひくのはまずネット出版サービスの定義でしょうか。
第二条の条文を見ていくと、ネットで出回っているイラスト系コンテンツ、文字系コンテンツ、音楽、動画、ゲームなどは全て「网络出版服务」(ネット出版サービス)としてこの規定の対象となるようで、実質的に中国のネット系コンテンツのほとんどが対象になるかと思われます。

ちなみに以前の臨時規定においては主に紙媒体の書籍や雑誌、新聞、などの電子書籍、音響映像作品などの出版物とされており、音楽や動画、ゲームなどに関しては曖昧で実際これまでは管轄や管理のゴタゴタが発生していました。

そして第二章のネット出版サービス許可に関する部分も以前と比べてかなりハッキリ定義されていますが、ここで気になるのはやはり
「外国企業、それから中外合資、中外合作の企業はネット出版サービスに従事することが出来ない」
とされている点ですね。これが「外国企業のコンテンツ配信禁止」となる部分でしょうか。

またそれに加えて
「サービスに関連する技術設備、サーバやストレージデバイスを中国国内に置かなければならない」
というのも重要です。ゲームに大きく関係しそうな部分ですし、中国オタク界隈ではこの辺りに注目する人も少なくないようです。

とりあえず以下に中国のソッチ系のサイトで行われていたこの新規定に関するやり取りを、例によって私のイイカゲンな訳で紹介させていただきます。


この間出た3月からの新法規、ヤバくないか?
海外資本が中国本土のネットで直接コンテンツを発表するのが禁止されるわけだが。

うーむ……どういった影響が出るのか。
例えばアニメ関係だとどうなるんだ?
審査が増えてめんどくさくなるのか?

めんどくさくなるのは確かだろうけど、上がどこまでやるかは例によってハッキリしないな。取締りの根拠を固めている面もあるだろうし。

アニメは動画サイト規制の方で既にガンガン行われているし、版権買って配信しているのは中国の動画サイトだからこの規定が即座に影響することは無いと思う。漫画の配信も。
ただちょっと不安なのはユーザーがアップするコンテンツに関する管理、それから保護者に叩かれ易いコンテンツがどうなるかとかだな。

上の対処方法が変わると思う。この範囲のコンテンツに関して、以前は出版関係の管轄だと罰金くらいしかできなかったのが、機材没収や営業所の閉鎖とかの行政処分が出来るようになるはず。

管轄範囲の拡大は確かだが、前からあった規定を、改めて文書化した面もあるからそこまでヤバイとは感じないわ。

完全に封殺するとかではなく、審査の厳格化を進める感じか?

出版とか動画はめんどくさくなるけどそこまで極端な影響は出ないかも?許可証関係は何度か厳格化されているし。

ネット出版物の範囲がガッツリ広がって確定されたのがまず大きな変更、現在のネットコンテンツはほぼ入るな。

ゲームやweb漫画、ネット小説もきっちり入るね。

一番影響が大きそうなのは許可証をとっている業者でも、使っているサーバを内地の方におかなければいけないことだろう。ゲームがヤバイ。

あー、Steam終わったな。

以前、アニメとかが審査を通さないと配信してはならない、審査にかかる時間を考えると日本の放映とタイムラグなしでの配信は不可能とかいう話になって騒ぎになったが……
あれは規定を厳格に解釈したらそうなるけど、結局は大丈夫だったというケースだと思うが今回はどうなるのかね。

あまり楽観的には考えられないんだよなー
それにアニメはタイムラグ無しの配信はできるけど、業界は間違いなく冷え込んだし

電子出版ってことはkindleはどうなるんだろう?Googleみたいに撤退するのか?
あとamazonはどうなんだ?

amazonもオンライン出版枠で関係する所があるのか。
サーバ国内に置いてあとは審査手続きか。全届出は現実的ではないし、許可証取得とサーバ管理と、審査の手が入ることをどの程度受け入れられるかという話になるのかなあ。

Googleが中国に入ろうとした際に出されたと噂される条件、こんな感じだったような。まあオンライン書店で中国の本売るとかなら今回の件には関係しないだろうし、本業撤退はないんじゃないかね。

ネット小説は以前からガッツリ管理や規制が入って、作品によっては直接消されたりしている。今回娯楽関係で影響が出るのは、わりと放置気味だったネット漫画やソーシャルアプリ系のゲームじゃないか?

ネット漫画はちょっと心配だな。エロと暴力が氾濫し過ぎている。

これ前からあった規定を整理しただけだろう。規制強化するならもっとガッツリやる。心配し過ぎ。

あったのは確かだが、ネットの出版物として規定されていた範囲が明らかに違う。今回の新規定でネット上のコンテンツはほぼ「出版物」の定義で扱われるようになったし、扱い的にもオフラインの出版物に近くなる。厳格化されたのは間違いない。それにサーバが中国国内でないとダメというのもかなり大きな強化だぞ。

俺が知りたいのはSteamがどうなるかだ。終わりなのか……?

そもそも始まってもいないんじゃないか。
中国の法律で国外のSteamを規制できるわけないし、ゲーム自体は何の問題も無いぞ。だが中国進出や中国ユーザー向けは……

Steamの中国語版、それとウチの国のクリエイターのsteam進出がヤバくなるんだよなあ。

XBOXやPS4のオンライン関係どうなるのかというのも心配。
中国国内で閉じている所もあるからすぐに死亡ってことはないだろうけど。

Steamは出回っているゲームの内容的にもダメだろうな。
「国家安全、社会安定等方面」に引っかかる。
PCがまた海賊版時代に……?

いずれ来るだろうとは思っていた。
正規版を遊ぶための最大の壁は国家だ。

Steamに課金し過ぎた俺は、この規定のおかげで節約できそうだ。あーあ……

安心しろ。今までの流れ的に、ネットでは必ず「中国向け」に特化したものが中国の企業により出されて普及する。
Steamや海外ソシャゲの人気ゲームをパクッた作品が出てお前の金を吸い上げてくれるさ!

翻墙だ!壁を超えるんだ!

SteamもそうだがApp StoreとGoogle Playがダメっぽい。
国産ゲームがそっちに進出するのもダメっぽい。

VPNはめんどくさいんだよな……またsteamのギガサイズのアップデートで死ねる日々になるのか……

なんか業界への影響、かなり大きくないか?今の大きなプラットフォームが全部影響受ける可能性が……

とは言え、実際に施行されてみないと何とも言えないんだよね。
上の方がどれだけ力を入れて執行してくるか次第だから。

あいかわらず情報化時代に逆行する。もういっそ古代に戻ろうぜ。

ウチの国の人間は高くて硬い壁で守ってやらないといけないほど心が弱いようだからな!!

結局は施行される3月10日まで様子見か。
上の方も反応見ながら適用の厳しさを決めるのがいつもの流れだし……



とまぁ、こんな感じで。
例によって「具体的にどうなるかは施行されてみるまで分からない」といった認識の人も少なくないようです。
また、ここ最近中国でかなりに広まっていたSteam系のゲームがどうなるのかというのがかなり心配されているようでした。

今回の規定に関してはイロイロな意図が考えられますが、ネットのゲームコンテンツ、ソーシャル系のゲームは現在の中国で数少ない景気の良い分野ですし、ネットの管理規制に加えて、国内産業保護などに関する意図もあるのかなーなどと考えてしまいますね。

ただ、審査手続きの手間やリスクが上がるのは間違いありませんから、中国国内のゲーム業界にとっても少々めんどくさくなるのは確かでしょうし、景気への影響も気になる所です。

また中国国内の大手はどうにかなるとしても、それ以外、特にインディーズ系のゲームはかなり厳しくなりそうです。最近はゲームを作ってGoogle PlayやSteamで売ろうとする動きが中国のゲーム業界にありますし、実際に一山当てるケースも出ていますが、この規定の影響でそういったサクセスが難しくなってしまうことも考えられます。
何はともあれ、この規定に関しては引き続き追っかけてみようかと思います。


とりあえず、こんな所で。
例によってツッコミ&情報提供お待ちしております。