ありがたいことに
「Thunderbolt Fantasy 東離劍遊紀」

への中国オタク界隈の反応についての質問やネタのタレコミをいただいておりますので、今回はそれについてを。

私自身予想以上に面白くてハマってしまっている「東離劍遊紀」ですが、私の知り合いの中国オタクの人の間でも好評ですね。
また、劇中の用語や布袋劇については日本語公式サイトの方で日本語の詳しい解説が行われているのもありがたいです。
Thunderbolt Fantasy 東離劍遊紀

そんな訳でとりあえず以下に中国のソッチ系のサイトで行われていた
「東離劍遊紀」
に関するやり取りを、例によって私のイイカゲンな訳で紹介させていただきます。


東離劍遊紀、意外な面白さ。そして良い雰囲気だな!

これは今期の期待作で間違いない。追っかけるの決定。
あと一話で早速二人殺したのは、虚淵玄と霹靂という組み合わせの期待通りだな!

いや、ホントに。ここまでとは。
予想外の面白さだよ。
今まで布袋劇に大した興味もなかった自分だけど、東離劍遊紀の面白さには驚いた。しかも虚淵玄が描き出しているのは濃厚な侠の世界のストーリーだ。

いくら虚淵玄でも日本人に武侠の空気を作れるのかと心配だったが、どうやら杞憂だったようだ。

虚淵玄は過去に「鬼哭街」を作っているぞ。あれは武侠作品だろ。

でも「鬼哭街」は武侠要素のある作品ではあるけどSF的な世界設定だし、香港映画的な要素も強かったからね。
私も虚淵玄が武侠的な設定を活用するのはともかく、普通に武侠作品を作れるのかとは心配していた。

私は東離劍遊紀の、虚淵玄の武侠は伝統的な武侠とちょっと違って日本的な所もあるといった印象だ。でも彼らを「武侠として見る」ことに関しては全く問題無いぞ!

まぁ「伝統的な武侠」ということになると、金庸でさえ厳密にはどうなのかという話が出たりもするからな。
私は第一話のストーリーについては古龍の作品っぽい印象を受けたな。こっちの方向で来るのも意外だったよ。今後が楽しみ。

第一話は普通に面白かった。でもいきなりカッコイイキャラを爆殺するとは……うん、ヒドイな!

戦闘シーンのクオリティが高い。
時間の短さとカメラワークによる所もあるだろうが、霹靂シリーズより武戯のクオリティが高くなっているように感じたな。

私もカメラワークが霹靂と少々異なるように思えたし、撮影手法の変化もあったりするのかな?以前見ていた布袋劇とは結構違うかも。

布袋劇ってこんなに面白かったのか……ガキの頃見ていたのと全く違うじゃないか!

実際、一昔前とはかなり違うぞ。
たぶんお前が見ていた頃の布袋劇って人形も小さくて装飾もちゃちで、画面の特殊効果も大したこと無かった頃のものなんじゃないか?

自分は虚淵玄だから見始めた布袋劇初心者なんだが、霹靂だと第一話のようにお兄さんいきなり死亡退場とかってよくある話なの?それともあれは虚淵玄による影響っぽいものだったりするの?

死んだのはちょっと早い気もするが、そんなに珍しくはない。

霹靂シリーズの方でもちょっと前に一人死んだばかりだぜ。

死亡退場自体は珍しくないが、殺すのが早いなとは思った。
ただこの作品は全13話で霹靂の1シーズンよりかなり短くて、しかも1話の長さが普通の霹靂シリーズの1/3くらいしかないから、ここで殺すのも納得できる。

虚淵玄に対してだけでなく、霹靂に対しても心の準備をしておいた方が良いぞ。
カッコイイと感じた、好きになった人物或いは組織があっさり死んだり壊滅したりする。またもし死なない場合でも、スゴイはずのキャラがあっさりと新キャラのかませにされる。
もう一度言うぞ、心の準備はしておけ。虚淵玄に対しても、霹靂に対してもな!

1シーズンだから恐らく敵も味方もあんまり長生きはできないだろう。
特に敵。虚淵玄も霹靂も、敵は寝返って味方になるとかでもない限り「消費」される。
比較的安全なのは主人公扱いの3人くらいか?

霹靂だとキャラの死亡退場は珍しくも無い。
登場時に強キャラの風格と実力を兼ね備えているように見えたキャラがあっさり死んだりするし、登場時の詩号持ちでキャラテーマ曲持ちのキャラが出落ち的に死亡とかもある。

霹靂はストーリーの引き伸ばしに加えて予算と人形のコンディションも影響するからね。

でもお兄ちゃんは人形のクオリティ的に登場から10分持たずに爆発して死亡とは思わなかった。

お兄ちゃんはガワの変更アリでの、他からの出張というか流用じゃないか。

蔑天骸も人形のクオリティとパーツ的には長期の活躍は無さそうにも見える。ただ13話(しかも1話が普通の1/3)だから人形の扱いからは予想し難いなあ。
1シーズンのボスにはうってつけのようにも思えるし。

分かった、心の準備をしておく。
あとちょっと気になったんだが、みんな左利きなのはなんで?

あれは人形の操作のためだね。
右手で顔と身体を操り、左手で大きな動作を行う構造になっている。

日本のアニメでは左手に武器を持っているキャラもそこそこいるし、日本のアニメを見慣れているなら左利きキャラばかりでもそんなに違和感無いんじゃないかな。

日本と言えば、日本人は人名や詩、技名とかは大丈夫なのか?
あの辺について理解されないのはもったいないが、そのままで理解してもらえるとも思えないんだが……

詩号も技もちゃんと中国語で、中二的でカッコイイからな。

必殺技に漢字使うし、日本語の公式サイトで解説いれているから、この作品に現在興味を持っているレベルのオタクは問題無いみたいだぞ。
ただ耳で聞いただけだと分かり難いので字幕が欲しいという意見はあるみたい。

声がどうにも耳慣れない。なんで黄文擇じゃないんだ!

私は普通にアリだったかなあ。正直、田中敦子のナレーションがこんなに合うとは思わなかった。自分も霹靂と言えば黄文擇だったのだが。
日本語の声優による演技も違和感無かった。

黄文択じゃなくて日本の声優ってのは良くも悪くもかなり印象が変わるね。
(訳注:霹靂の布袋劇は基本的に全てのキャラやナレーションが黄文擇氏によって演じられています。黄文擇氏は「八音才子」と称されているとか)

台湾版と比べて見ると、日本版の方が好みかな。台湾版の方も黄文擇じゃないようだし。

台湾版は一人で全部やっているからね。
(台湾版は黄文擇氏の息子の黄匯峰氏が演じています)

この作品の閩南語も黄文擇ではなく、息子の方だからな。
俺は日本語の方が見ている時の印象は良かった。布袋劇に関して詳しい人なら見方も違うのかもしれないが、自分のような入門レベルだと日本語版から入るのも良いかも?

私も初めて布袋劇を見たが、かなりハマりそうだ。主題歌も良い。

自分もこれが初めての霹靂布袋劇視聴だけど、人形がこんなに生き生きと、目まぐるしく動くとは思いもしなかった。
画面上で動き回り、様々なカットから映しているし、舞台の上での人形劇とは完全に別物だったんだなあ。

詩号で閩南語に戻る所が良い。こういう演出が欲しかったんだよ。
バトルシーンも澤野弘之の音楽で爽快なものになっているしかなり満足の出来る作品になっているね。

しかし澤野弘之の音楽とその使い方についてはなんか戦いが始まってるな。

別に問題があるわけじゃないんだが、なんか引っかかるという話も分かるからなあ。
澤野の音楽は今期の信者VSアンチの主要な戦場になってしまう可能性が出て来たように思う。

霹靂の音楽はかなりイイカゲンに海外の音楽とか勝手に使ってるから、別にMSで戦っているように感じられても、それはそれでアリじゃないかと。

BGMに違和感を覚える人は結構出ているね。
自分はBGM自体は問題無いが、BGMの「使い方」に関してはやはり中国側にやらせた方が良かったんじゃないかとは思った。

確かにキャラクターのテーマについてとか、武戯曲についてとか霹靂とはちょっと違うし、シーンの変化とBGMの変化がなんか違うような気もするな。

でも俺は日本語から唐突に閩南語に入るシーンに関してはなんか笑ってしまった……

詩号に閩南語を使ったのは良い所だと思うが。
日本のアニメでも突然英語やドイツ語の呪文が入るから、中二病的な演出だと思えばいける!

今後の展開はどうなるんだろうな。
ストーリー的には伝統的な武侠ストーリー、正義を守る話になりそうだが。

ここはやはり敵が送ってくる凄腕の刺客を倒す、仲間を集めてバンバン死なせる、最後にボスを倒すという流れになるんじゃないの?
ただ、蔑天骸が本当のボス敵なのかが気になるな。

全13話というのを考えるとそこまで複雑にはならないだろう。あと自分はそれよりも、「鬼哭街」や「沙耶の歌」のような「愛」が描写されるかが気になるな!

「まどか」は全12話だぞ!とツッコミを入れてみる。
霹靂は恋愛関係のストーリーはあんまりうまく終わらせられない印象があるからどうなんだろうね。

日本市場もターゲットだから恋愛要素を入れてくる可能性は考えられる。だが霹靂の作品の傾向だと、天下を目指す上で恋人は余計な存在になり易い……でも愛の戦士虚淵玄だから、何かしらの形で「愛」を描いてくる可能性も否定できない!

何はともあれ、みんながこの作品を受け入れてくれること、このまま続いてくれることを祈るよ。
日本人にとっては新奇なジャンルに見えるかもしれないが、自分にとっても布袋劇を虚淵玄が手掛けるというのはとても刺激的だ。異なる文化の間における伝達と化学反応が目の前で起こっている。
中国でも日本でも、オタク界隈だけでなく、一般層にも伝わって欲しいね。



とまぁ、こんな感じで。
虚淵玄の手がける作品ということで期待されてはいましたが、第一話終了後は「期待以上」の評価になっている人も少なくないようでした。

また、中国オタク界隈ではこれまで霹靂の布袋劇に興味が無かった、見たことが無かった層が、「虚淵玄作品」ということで新しくファンになっているというのも面白い所ですね。


それにしても「東離劍遊紀」は武侠な作品なのにちゃんと日本語での自然なやり取り、日本の感覚でも楽しめるものになっているのにも驚きました。

ここしばらくの間で日本に入ってきた中国の娯楽作品については武侠要素や中国的な要素が、何と言うか「直訳的」過ぎて、日本人の感覚では楽しみ難い所があったように思います。

しかし「東離劍遊紀」(作品の内容に加えてメディア展開や公式サイトなどの情報提供も)を見ていると、武侠要素や中国的な要素についてこうやると良いのか……とか、ここは日本っぽくしても大丈夫なのか……とか、日本のプロ(虚淵玄氏)の作る日本語の会話だとこうも違うのか……とか、色々と衝撃的で、そういった方面から見ても非常に面白いですね。

「東離劍遊紀」はもしかしたら中華圏の娯楽作品で武侠的な要素が強い作品、或いはその流れの作品を日本に持ち込んだり、日本を含めたアジア圏に対して展開する上での見本になるかもしれませんね。


とりあえず、こんな所で。
例によってツッコミ&情報提供お待ちしております。