まだボケているような感じですが、何はともあれ今年の更新を……

ありがたいことに昨年の記事
FGO、沖田総司で中国のAppStoreランキング2位に躍り出た模様
に関して
「中国国内向けのFGOがランキング上位になった理由は、Fateの人気以外に沖田総司の人気も影響しているのか?中国では沖田総司の人気はどの程度なのか?」
という質問をいただきました。
中国オタク界隈における日本の歴史ネタの人気傾向に関してはちょうど書きたいネタがたまっている所だったので、今回はそれについてを。

さて中国版のFGOで発揮された「沖田総司の人気、売り上げ的な強さ」ですが、これに関しては以前の記事で紹介させていただいた中国オタクの方の言葉

「沖田総司は武内顔なので公式の、ゲームオリジナルのきちんとしたサーヴァントという価値を感じる人も少なくありません」

「それに加えて強キャラなのが日本の評価で確定しているので強いから欲しいという人も多く、更に日本のスケジュールによると今回の限定を逃したら復刻も無いという理由から課金をしてガチャを回した人が多いです」


といったことや、中国におけるFate人気や現地のファンコミュニティの強さといったものが主な理由なのは間違いないでしょうが、それに加えて
「中国オタク界隈で人気の日本の歴史系登場人物、グループで最も知名度が高いのは恐らく新撰組」
という背景の影響もそれなりにあったのではないかと思われます。

実は中国で人気になった日本の歴史系、サムライ系の作品を見ていくと分かるのですが、定期的に新撰組或いは新撰組モチーフのグループが出て来る、活躍する作品が人気になっているので、
「中国オタクのほぼ全ての世代にとって新撰組は馴染み深い組織となっている」
といった事情があります。

その辺りの作品に関して具体的な所を幾つか挙げてみると、
まず日本のサムライ系作品や和風伝奇系作品の人気の流れの大元になった
「るろうに剣心」

女性を中心にかなりの人気となった
「PEACE MAKER鐵」

現在の中国オタク界隈どころか、中国の若者向けコンテンツにも現在進行形で多大な影響を及ぼしている
「銀魂」

やはり女性を中心に人気となり、最近の作品の中では息の長い人気となった
「薄桜鬼」


といった辺りが出て来ますし、これら以外にも新撰組関係者が出て来る作品が中国に入っています。中国オタクの古強者の方曰く
「中国ではるろうに剣心から現在の銀魂まで、新撰組を意識させられる人気作品が途絶えたことが無いです」
とのことで、現在の中国のアニメ視聴者の間では新撰組及びその主要メンバーがよく知られているというか、日本の歴史関係ではトップクラスの知名度になっている模様です。

実際、私自身も昔から中国における「新撰組の人気や知名度」を意識する機会はかなりありましたね。
最近の銀魂ネタ経由の新撰組イメージの強さは日々実感していますし、90年代に中学高校と中国の現地校に通っていた時などは、中国人のクラスメート達が掃除の時間に箒で牙突ごっこ(叫ぶのは牙突の中国語読みの「yatu!」でしたが)をやるのをよく見かけたりもしました。

他にもこの記事を書いていて思い出したのですが、徳川家康や戦国ネタに関しては同世代を含む中国オタクの人達と直接話す機会はなかなか無かったのですが、新撰組に関してはそれなりに聞かれたり話題にしたりした覚えがあります。中には
「外国文学ネタで『燃えよ剣』を取り上げたいんだけど、『るろうに剣心』とかに出て来る新撰組とはどう違うの?」
という質問が来て、司馬遼太郎の影響から説明するはめになって苦労したなんてことも……

ちなみに日本の戦国時代に関しては一部のゲーマー系を中心としたマニア向け的なジャンルになってしまうらしく、中国で徳川家康の小説が人気になったのも一昔前のやや上の世代ということもあり、現在の中国オタク界隈ではオタクネタとして気軽に語れるレベルではないようです。
(もちろん織田信長などの基礎知識?は広まっているそうですが)

日本の戦国時代に関しては、あえて言うなら「戦国BASARA」関係から伊達政宗と真田幸村などが女性を中心としての人気が高いそうですが、それに関してもちょっと前の流行ということになってしまうので新撰組と比べられるようなレベルではないのだとか。

そういった背景から考えると、「ドリフターズ」は島津豊久という比較的マイナーな、視聴者が知っている前提で扱われるような定番の戦国武将ではないキャラが主人公で、脇に織田信長という最もメジャーな戦国武将を置く形になっていますから、中国オタク的にかなり「日本の戦国時代方面からも入っていき易い」作品だったのかもしれませんね。


そんな訳で、FGOが現地のランキングで
「沖田さん大勝利」
になったのもある意味では当然だったのかもしれません。
意図して行われたものではないかもしれませんが、
現在の中国のオタク層、若者向けにコンテンツを展開する際に日本的な要素として
「新撰組の沖田総司」
をクローズアップするのは市場に合ったやり方だったとも言えそうです。

もちろん実際の強さや業績から考えると、並いる伝説の英霊達を押しのけて最高レアの星5になるのはどうなのかなどと言ったツッコミは中国オタクの面々からも出ているそうですが、現地の知名度や人気から考えるとやはりFGOにおいても星5になるのはそこまで違和感はないというか、歓迎して財布のひもが緩む人も出てしまう……といったことになるとかなんとか。


とりあえず、こんな所で。
例によってツッコミ&情報提供お待ちしておりました。