寒さで更新する意欲が削られているので、今日は手軽なネタで一つ。

中国オタク界隈には様々なオタク的な概念や萌え要素が広まっていますが、そういったものの中には比較的最近になって日本と同じような扱いになったもの、一昔前はあまり知られていなかったか意識されていなかったようなものもありまして、例えばいわゆる
「アホ毛」
などもそういったオタク的なネタの一つのようです。

そんな訳で以下に中国のソッチ系のサイトで行われていた
「アホ毛の由来、受け入れられ方」
に関するやり取りを例によって私のイイカゲンな訳で紹介させていただきます。


なぜ我々はアホ毛を受け入れているのか。
今ではウチの国の人間も「呆毛」として普通に扱っているが、よく考えてみれば明らかに異質なパーツだ。あれはいったいどんな流れで受け入れられるようになったのだろうか?

10年位前はこっちでわりと否定的な扱いだったような。今でもネタにはされているが、昔はもっとバカにする感じだったな。

ヘンなアホ毛についてのネタはちょくちょく話題になるが、どうやって浸透したかか……うーむ。

「灼眼のシャナ」とかを見ても分かるが、アホ毛キャラ自体は昔からウチの国でも普通に人気になっていたのは確かだ。

ウチの国に入った作品だと、アホ毛キャラいるのは「スレイヤーズ」くらいからだろうか。
リナはアホ毛キャラだよね。

確かにリナ=インバースはアホ毛か。
人気になった作品ではかなり古い方に入るな。見ていた当時は意識しなかったが。

そもそも、なぜあれが「呆毛」と呼ばれるようになったんだ?
昔は別の名前で呼ばれたりもしていたはずだが。

日本語の「阿呆」「アホ」に見えるからアホ毛、中国語にはその流れで「呆毛」として広まったんだろう。ちなみに中国語訳としては直訳の「阿呆毛」や意訳の「笨毛」や「蠢毛」なんてのもあった。その中で「呆毛」が残ったのは元の単語との関係や、萌えを感じる言い回しだったからだろう。

受け入れる方向に関してはそんなに抵抗ないだろ。
髪がアホ毛っぽく立つ人はそれなりにいる。

アホ毛がこんなに意識されたりする前も、アホ毛的なキャラは普通に出たいたんじゃないか?

アホ毛は髪型の表現の一つでもあるからね。二次元で髪型を描き分ける際のパーツとしてのアホ毛だ。
実際、跳ねる前髪、つむじの毛といった表現は日本でもアメリカでも昔からあるぞ。

「萌娘百科」では「アホ毛を持っているキャラが一人だけの場合、そのキャラは主人公」という法則が言及されていたが、主人公用のトレードマークとして広まった面もあるのだろう。

日本ではアホ毛系のデザインは過去には「アンテナ」という俗称でも呼ばれていたらしい。
見た目もそうだが、日本のアニメや漫画には鬼太郎などの髪がアホ毛的に立ってアンテナになるキャラもいる。これは恐らく阿良々木くんのアホ毛ギミックの元ネタの一つでもあるな。

昔はアニメのアホ毛に関しては強烈な寝癖みたいな扱いもあったんだが。

一度意識しだすと、日常生活の様々な時にアホ毛を意識してしまうようになる。
最近は、寝癖の方をアホ毛というようになった!

普通にアホ毛みたいな髪型になっている人を見たこともある。
まぁ現実ではアニメのように萌えるとかカッコイイとかではなかったが!

ウチの学校の先生の寝癖、クラスメートがアホ毛だアホ毛だと喜んでいたっけな。

ウチの国でいつ頃からアホ毛の概念が入ったのかは何とも言えないが、広い範囲で認識されるようになったのはディーン版のFateのアニメからじゃないか?
セイバーの通称がまんま「呆毛」なわけだし。

なるほど。そう言えばアホ毛の代表的キャラとして泉こなたが挙げられるけど、ウチの国で「らき☆すた」が人気になっていた頃はアホ毛って特に意識されていなかった覚えがある。

でもFateが入った当時はそこまでアホ毛のキャラという扱いでは無かったぞ。てか当時は「呆毛」の呼び方すら一定しなかったしね。
あの通称が広まったのは作品人気と時間差があったように思う。

当時は概念は入っていたが、中国語訳も混乱している日本のオタク用語の一つ程度だったような。

しかし、セイバーがアホ毛のイメージをウチの国に普及させたという点は間違いないだろう。セイバーは公式がアホ毛をキャラの重要なパーツにしているし、意識させられる場面も多い。

昔は触覚、「蟑螂角」(ゴキブリの触覚)なんて呼び方もあったな……でも今ではゴキブリどうこうは言わなくなったか。

ゴキブリの場合は明らかに2本バージョンを意識しているし、そっちの方が先だったのか?使われなくなったのは、今のアホ毛有名キャラにはアホ毛1本が多いからとも考えられるが。

あれ?日本では二本のアレもアホ毛なの?
私はアホ毛というのは一本で、二本のは触覚的な呼び方の方だと思っていたけど。

二本や三本でもアホ毛だぞ。そうか、今のキャラから入ると二本以上のキャラは案外少ないのか?

蔑称というか、否定的なニュアンスでの扱いじゃなくなったからね。萌えパーツに対する扱いが、ウチの国でも変化してきたことの現れという見方もできそう。

昔はキモオタ向けアニメ特有の奇形、ちゃんとした作品にはこんなの出ないみたいな空気もあったような……

過去にウチの国でも大人気になった「カードキャプターさくら」とかもアホ毛が激しい気がするが、彼女はアホ毛キャラとは言われていないよね。どの辺から変化したのやら。

どこから始まったということに関しては、「昔からあった」くらいしか分からないが、こっちで受け入れられるようになったのは人気作品にアホ毛キャラがあったのと、近年はアホ毛のデザインがやや落ち着いているからというのも理由としてあるのではないだろうか?

ふむ……「Fate」も「物語シリーズ」も「CLANNAD」もアホ毛ついているけど、作品を見る上では気にならなくなるし、慣れたというのはあるか……?

確かに最近はアホ毛は退化傾向にあるね。
一昔前のアホ毛って、今の感覚で見ると奇異過ぎるように感じられる。

昔と今では二次元におけるキャラの描き分け、流行が変化しているからね。
一昔前のハーレム系の作品とかは髪型で描き分けてキャラデザインを分けないといけないケースも少なくなかったし、アホ毛が流行していたからアホ毛も当然恐竜化するよ。

ふーむ、髪の色だけじゃダメ、特別なデザインも必要という時代だったのだろうか。

なんか分かる。
「ヨスガノソラ」とかは全員アホ毛キャラだしね。

そういうことなら「ニャル子さん」辺りが進化の頂点か?

「ニャル子さん」は既に退化が始まっていた頃じゃないかな。
「CLANNAD」がエロゲーで出たくらいがアホ毛が最も尖っていた時期なのでは。その後徐々に衰退というか、落ち着く長さや太さになっていったように思う。

「CLANNAD」は本当に触覚だったからな……

そうだ思い出した。私にとって「CLANNAD」はアホ毛が子供2本で親3本というキャラデザがわりと衝撃だったね。



とまぁ、こんな感じで。
中国オタク界隈における「アホ毛」に相当する訳語の変化や、アホ毛的な髪型に関する認識もイロイロと変化しているようでした。

私も今回のやり取りを見ていて思い出したのですが、中国オタク界隈では「アホ毛」に関して当初あまり肯定的な扱いではなかったはずなのですが、いつのまにやら萌え要素として普通に扱われるようになっていますね。

「Fate」のセイバーに関しても、通称の一つに「呆毛王」がありますし、オルタ化した場合にはアホ毛ギミックからか「無毛」「黒無毛」、謎のヒロインXになると「X毛」などといった通称があるのだとか。
こういったオタク関係の概念についての感覚の変遷や影響の流れを見ていくとイロイロな背景が見えてきますね。


とりあえず、こんな所で。
例によってツッコミ&情報提供お待ちしております。