ありがたいことに
「最近の中国の国産アニメは見る際に原作知識が無いと厳しい作品が多いように思えますが、中国の視聴者の間では問題無いのでしょうか?中国で一般的な武侠系の知識やネット小説ネタの知識だけでは対応しきれないようにも思えるのですが」
という質問をいただいております。

最近の中国ではオタク層向けの国産アニメの制作が活発になっていますし、中国オタク界隈でも毎シーズン中国国産系新作アニメに関する話題が盛り上がっています。
ただ質問にもある通り、
「原作知識なしでは厳しい作品」
も少なくないようで、実際に始まってみると付いていけなかった人もそれなりに出てしまっているのだとか。

そんな中国国産アニメの状況に関して中国のソッチ系のサイトでは
「国産アニメのストーリー構成」
などに関するやり取りが行われていましたので、例によって私のイイカゲンな訳で紹介させていただきます。


国産アニメって始まってみるとどの作品も必ず批判が出まくる印象だし、実際気になる所をあげていくとキリが無いけど、その中で一番の問題はストーリー構成じゃないだろうか?

どういうこと?キャラデザだとかパクリだとか演出がダメだとか原作ストーリーの魔改造だとか批判出まくりなのは同意だが、ストーリー構成のダメさがそこまで突出しているわけではないような。

ウチの国の国産アニメに関してはコンテを描ける人材がいないのが大きな問題だと思うんだけど。使い回しが多過ぎるのもそれが原因の一つとなっているわけで。

確かに作画面も重要だ。
しかし作画やキャラデザは好みやちょっとした崩壊ネタくらいで済むこともあるが、ストーリー構成に関しては失敗すると作品全体にダメージが来る。
ようは、ストーリーをそのままやり過ぎてアニメにあっていない!構成がネット小説そのままでアニメになってしまう。これが大きな問題だと思う。

編集能力と言ってもいいか……作画方面が目に付き易いけど、そこも無視できない問題だな。
あと個人的に言わせてもらうと、ストーリーの魔改造ってウチの国で作った国産アニメだとそこまでヒドくはない。日本にぶん投げると大変なことになるようだが。

ああ、そういうことか。
確かにそれは理解できる指摘だ。

国産アニメってストーリー追っかけるだけでいっぱいいっぱいな作品が多い気はするね。
ネット小説の場合は地の文で大量の説明ができるけど、アニメではそれができない。結果的に視聴者への説明不足に陥ってしまう。

アニメ化されるネット小説作品って余裕で数百万字とかだし、どれも文字数稼ぎで膨らませている。そしてそれを1話十数分或いは二十数分のアニメのフォーマットにして、数十話で区切りが付く形にしなければならないわけだからな。

数百万字を数十話のアニメにする時点で凄い作業だとは思うが、アニメにする以上それで面白い作品にしなければならないからな……

説明不足とか別に構わんだろ。
オタク向けの作品なんだから。全ての人間がターゲットになっているわけでは無い。ウチの国はアニメ化されるレベルの作品は原作の読者数も多いんだからそれをターゲットにすれば問題無い。

それにしたって限度はある。
しかもそんな作品を「見なきゃ中国人じゃない」とか宣伝するファンがたくさんいるわけだし。

仙侠系でも説明不足に陥っているのがあるし、ネットゲーム系や学園系になると更に分かんなくなるわな。

今期の「マスターオブスキル」は用語とかの説明バッサリ省いているからなー
なんで凄いのか、どんな凄いことをやっているのかが分からん。作中で周囲のキャラが主人公持ち上げているのにそれでも凄さが分からんというのはかなりマズイのでは。実際、私の周りでも脱落者が多い。

これは「霊剣山」の頃から今に至るまで続いている問題かもね。
ネット小説をアニメにする以上、原作では大量の文章で説明されていた部分がバッサリ削られてしまうし、他の表現でのカバーも無いから、原作ファン以外はどんどんついていけなくなる。

ファン向けの作品なんだから合わなければ見なければいいのに。

ファン向けだからで済む問題ではないし、ファンからも文句出ているんだよなあ

ファン向けならファン向けでもっとしっかり作れと言う話になるし、ストーリーをなぞるのではなく面白い所を抽出してアニメにしろということになるね。

自分の場合、原作ファンだから見た国産アニメに関しては「なんか足りない」という印象のが多いね。

原作になったネット小説は面白いのにアニメになるとどれもダメになる。
中国のアニメに足りないのってアニメに合わせたストーリー構成力なのかもしれん。模倣するにも作画と違ってハッキリとしたものが無い。

ストーリー構成に関しては日本のアニメでも人材不足のようだしね。
ウチの国も映画業界とかなら人いるのかもしれないが、アニメまでは……

監督の問題もあるんじゃないかな。
実写はその辺りをまだなんとかやってやっているが、アニメだとどれも情報不足でやってしまっている。

原作メディアの特徴自体がなあ……ウチの国のネット小説って引き延ばして文字数稼がないと金にならない。しかしアニメという媒体でそれは無理だ。
(訳注:中国のネット小説は文字数ベースの課金システムが基本で、書き手もそこでの稼ぎに集中することから人気になる作品のほとんどがかなりの長編作品です)

言われてみれば構成の問題や文章で説明できない問題は大きいな。
もしかしたらアニメ化最大の敵はウチの国のネット小説の商業構造から来る更新ペースにより増大した文章量なのかもしれんな。

設定が多い、設定に関して地の文を読み込まなければならない作品でもアニメ化をやってやれないことは無いはずなんだが……例えば「境界線上のホライゾン」のアニメは普通に面白かった。

ただ説明しまくっても今度は好みが分かれるからな……今期の新作「Re:CREATORS」なんかは説明しまくってしかもそれでまだ足りていない感じだし、好みがハッキリ分かれて毎回炎上気味だし。

「Re:CREATORS」みたいな炎上気味なのが欲しいわけではないが、もう少し国産アニメでも作品関連の議論が盛り上がって欲しいとは思うね。
「Re:CREATORS」はオリジナル系で議論や予測で盛り上がれるってのはあるけど、国産アニメはなかなかその手の議論が盛り上がらん。

構成に関しては、ウチの国はネット小説から直接アニメになるケースが多いというのも問題なんじゃないか?
日本は巻数の区切りがある漫画やラノベが原作になるからやり易い所は間違いなくあるはずだ。ウチの国のネット小説原作アニメの構成が悪いのはメディアの流れ的に仕方がない。

ネット小説って更新ペースと文章量を稼ぐために推敲そっちのけで毎日投下しまくるのが主流だし、勢いはともかく構成とかはどれも二の次だ。更にパートごとの分業体制だから矛盾も当然出て来る。それをアニメで再構成するとなると……

日本のラノベって1巻ごとにテンプレに沿った起承転結や萌え要素を放り込んでいるけど、あれってアニメ化に便利なように調整されているはずだ。
ウチの国のネット小説は文字数パワーがメインでそういった調整は入っていないし、アニメにする際に問題にぶち当たる。国産アニメの制作に関してはその辺りの経験の蓄積も重要だろう。

最近は日本でもネット小説原作アニメが珍しくは無いぞ。

それだって一度書籍化してからアニメ化だろう。商業化の際に再構成や編集が入る。
ウチの国のネット小説も書籍で売ったりはするけど、ほとんどが手を入れずに文章流し込んで終わりだぞ。

日本のラノベ原作アニメも構成や説明がそこまで優れているってわけではない。
お前らがよく持ち上げている「ソードアート・オンライン」だって原作を見ないと分からない所がある。以前分からない所があって質問したのに「分からなければ原作見ろ」とか返って来たぞ。

日本のラノベ原作アニメも「原作ではこうだった」「原作を見れば理解できる」的な部分は確かにあるが、アニメで何やってるか分かんなくなるってことは無いだろ。
それと比べると国産アニメは前提知識と理解の要求水準がかなり高い。

国産アニメの場合、「興味があるなら原作も読んでみて」ではなく、「原作を読まずにアニメを理解できると思うな」といった感じのもあるからな……

日本のアニメって原作付きでもオリジナルでも、最初の方で世界観や目的を「ストーリーの中で」説明するからね。例えば「ソードアート・オンライン」でも第一話の導入でゲームのルールや背景をストーリーの中で伝えていたし。
日本のアニメに関しては説明セリフが多過ぎるというツッコミはあるが、最近の国産アニメの視聴者の脱落っぷりを見ると、ある程度は必要なものだというのが理解できる……

情報量や理解するペースの違いは間違いなくあるよな。
その部分に関する混乱が国産ネット小説原作の国産アニメにあるのは確かか。

ネット小説原作の国産アニメを見ると、ネット小説とアニメは違う。アニメは時間が限られているというのを強く実感する。
ストーリーは面白い、後の方から面白くなるという原作党のアドバイスはアニメに関してはあてにならん。

原作の違いもあるだろうけど、日本はアニメ向けのストーリー構成変更を大胆にやってくる印象だね。例えば「幼女戦記」は原作通りにやるなら二話の内容が最初に来るはずだった。

その作品の目玉になるようなエピソードやバトルシーンを最初に持ってきて、その後に説明を投下しながら話を進めるとかはやっても良いはずなのに、そういう試みが出ていないんだよな。どれも原作の流れ通りに進める。
ネット小説なんてどれも最初は盛り上がらないんだから、そこはバッサリ改変しても良いのに!



とまぁ、こんな感じで。
ちょっと前までは中国国産アニメに関しては
「頑張っているから良いじゃないか」的な、
問題点に関しては様子見といった空気もあったのですが、段々と問題点を指摘したうえで国産アニメに関して求めるモノについての議論も出て来ているようです。

中国オタク層をターゲットにした中国国産アニメもかなり増えていますし、今後中国の国産アニメがどのような形になっていくのか、既存の国産アニメからのフィードバックはどのような形で出るのかといった辺りも気になりますね。


とりあえず、こんな所で。
例によってツッコミ&情報提供お待ちしております。