ありがたいことにネタのタレコミをいただいたので、今回はそれについてを。

中国では基本的に字幕でアニメを見ますし、字幕の出来の影響というのは視聴体験において無視できない要素となっているそうです。

その日本のアニメに付く字幕ですが、時折ネタに走った翻訳、中国の感性による超訳というのが飛び出たりもするそうで、これはファンサブ字幕だけでなく、商業翻訳の字幕でも出て来る事があるのだとか。

しかしこういったクセのある翻訳による字幕は好みが分かれるようですし、訳者のセンスによる当たり外れもハッキリしているそうです。
中国のソッチ系のサイトでは
「アニメの字幕に興ざめするとき」
とったことに関するやり取りが行われていましたので、例によって私のイイカゲンな訳で紹介させていただきます。


字幕でアニメを見ていて興ざめするのは字幕のネタが滑る時だ。
そうなると作品に感情移入できなくなる。

強制的にツッコミ所や笑い所を作ろうとして失敗するのが痛いよね。

字幕組もそうだが、正規版の商業字幕でもそういうのやるからなー

時折、字幕つける人間がアピールしたがるからね。

字幕組の連中、翻訳の時にウケ狙いにして、わざと笑いを作ろうとするからな。ギャグ系だけでなく日常系とかでも。

普通のバトル系作品でもそういうのをやってきたのがあったな。

字幕ネタはウチの国の娯楽作品における吐槽(ツッコミ)の流れを作った「銀魂」とかの成功例もあるし、それ以前には「ギャグ漫画日和」とかの超訳字幕という昔の大成功例というか、その後に大きな影響を与えるセンスのあるネタ字幕なんかもあるから真似したくなってしまうのかもしれん。
だがセンスは真似できんし、笑いのツボも常に変化しているから滑り易い。

理想はやはり原語に忠実で流暢、そして優雅であるということだろう。

原文に忠実ってのは字幕で厳密にやるのは難しいぞ。
そこは妥協や、別の言い回しを持ち込むなどのやり方も必要になる。

キャラの口癖が微妙な翻訳になってた時はかなり萎える。キャラデザや声優が良くても厳しくなる。
そこでセンスの差が出るし、アニメの印象も変わる。

日本のアニメって口癖でキャラ分けするから、ここはかなり大きいかもね。
口癖の翻訳が複数パターン出た時とか、ほんと微妙な気分になるし、口癖の翻訳が固定して定着するまでかなりキャラが混乱するように思う。

私が見た中では、キャラのカッコ良さを表す独特の言い回し、決め台詞的な言葉を直訳にして空気をぶち壊されるのがダメージ大きかった。
上手い翻訳が出たら素晴らしいことになるシーンは、その逆になった場合のダメージが大きいことを実感したよ。

そういうのを無理にカッコイイ言葉や難しい言葉でやろうとして失敗するのも嫌だね。
キャラがアホに見えてしまう。
翻訳能力の不足も厳しいが、背伸びし過ぎるのもダメだ。

私はネタ重視や言い回し重視で過度にスラングを入れるのが本当にイヤだ。下品なキャラに感じられたりする。

それは理解できる。一部の人にはたまらないのだろうけど、自分は引く。恐らく翻訳者が日常的に使っているのか、日頃のネットのノリとかなんだろうけど。

日本語の罵倒語、 毒づきって中国語に比べると婉曲だったり、マイルドだったりするから中国語のスラング使うと下品になり過ぎるんだよなあ

自分がダメなのはネットの流行語を使うケースだね。
流行りが過ぎたら見れたもんじゃなくなる。数年後どころか下手すれば来年にはダメになる。

字幕の印象から方言キャラなのかと思っていたら、ネタ翻訳で方言由来のネットスラングを多用していただけなんてのもあったな。
その後別の字幕で見たら印象が全然違った……

ネタ翻訳を放り込むにも限度がある……適度であれば良いんだがなあ

そういうのって字幕組が特色出したりウケ狙いでやるのが多いけど、版権取ってる正規の商業翻訳であっても、中の翻訳担当が安定するとは限らないからね。

そういうのを見ると字幕組の方が……と思ってしまうが、字幕組でも外れ引いたらアレだし、時期によって安定しない所もあるからね……

誤訳も厳しいね。特に明確な誤訳や文字と翻訳が違う時はかなりさめるし、ツッコミが殺到するのも避けられない。

キャラや技の名前、大会の競技名だとか日程のように、画面上に表示されている文字と違うミスはわりとよくある……単純だから手を抜くのか気を抜くのか。

キャラ名は現地化された名前と、作中で書かれる名前が違うなんてことも起こるな。訳者が悪いわけじゃないんだろうが、あれはさめる。

学園系のアニメだと、黒板に名前書いたり、テストに名前書いたりするしそういうのにちょくちょくぶつかった覚えがある。

それにしてもアニメの商業翻訳ってどこでやってるんだ?

中国側でやっているケースもあれば、日本側や中間に入っているエージェントがやっていることもあるはず。
なんだかんだで数をこなせば安定するんだが、どこも始めたばかりの頃は結構やらかす。

始めたばっかりの頃とか、不安定な時期だとヒドイのが出るよね。bilibiliでさえもそういうのあったし。

商業字幕はどうしても文句が出易くなるね。すぐに叩かれる印象だ。
お前らが寛大な受け取り方になるのは無償でやっている字幕組の字幕だけだろ。

無償というなら、こっちの動画サイトも田だではある。企業だし広告があるから商売でやっているのが分かり易いが。
でも字幕組も無償なだけで営利的なことは普通にやっているんだけどね。

我が国において字幕組は神聖にして不可侵なものであるからして。

信者がいる字幕組は強いんだろうけど、そこから外れた人間としては厳しいね
ネタも空気も新規に優しくないケースもあるし。

翻訳の中二病度の違い、字幕組の解釈の混入具合も違うからね。

その場で流すなら良いのかもしれないが、しっかりと見る時はやはり専門性の高い言葉もカバーしていてネタに走らない字幕が良いな。
こういうのはファンサブ字幕の方が探し易い気がする。

それも結局当たり外れあるからね……あまり日本語能力高くない自分としては、字幕組の字幕、解釈やネタを入れたものに引っ張られてしまうこともあるからたまに不安になる。

昔のアニメとか、日本語覚えてからもう一度見ると字幕組の字幕が結構やらかしているのに気付いたりする。
もちろん当時は楽しんでいたんだが、好きなシーンだと思っていた所が字幕の影響で間違った認識になっていた所も見つかって微妙な気分になったりも。



とまぁ、こんな感じで。
字幕の当たり外れに関する経験は話し出すとイロイロなものが出て来るようです。

中国オタク界隈では昔からアニメの字幕はオタク的なセンスのアピールの場所にもなっているので、
「当たりの字幕は本当に良い」
といったことになるそうなのですが、様々なウケ狙い、話題になるためのネタに走ってくるケースも少なくないようで、中には現地の感覚でもやり過ぎに感じられるケースもちょくちょくあるそうです。

現在の中国オタク界隈で知名度の高いキャラクターの中には、字幕による影響でキャラの認識が実は日本の一般的なイメージとは異なっているというキャラもいるのかもしれませんね。

とりあず、こんな所で。
例によってツッコミ&情報提供お待ちしております。

以前書いた日本のアニメの商業字幕制作をされている方へのインタビュー記事です。よろしければご参照ください。
日本のアニメに字幕をつける中国人に、いろいろ聞いてみました。【中国のアニメ事情】(ダ・ヴィンチニュース)