ありがたいことに「Fateのサーヴァント李書文」に関してネタのタレコミや質問をいただいておりますので今回はそれについてを。

「Fate/EXTRA Last Encore」

は中国の動画サイトでも配信されていますが、アニメということもあり広い範囲の人が見ているようで、現在の中国オタク界隈におけるFate関係の認識や知識の広がり具合のようなものも見て取れるのも興味深いですね。
またちょうど先日、アニメの方にも李書文が登場したのもあってか李書文に関して改めてイロイロと話題になっているようです。

そんな訳で以下に中国のソッチ系のサイトで行われていた
「Fateの李書文の強さ」
などに関するやり取りを例によって私のイイカゲンな訳で紹介させていただきます。


なんで李書文があんなに強いんだよ!おかしいだろ!

分かる。ネロをあっさり倒し、クー・フーリンの能力も効かないとかはさすがに……

私も同じようなこと考えた。
なんで李書文がネロに勝てるんだよ!?

アニメ見てから李大師に種火突っ込んでスキル上げ始めました。

アニメの方はクー・フーリン本人じゃなくて凛だし、クー・フーリンの能力がまた通じないというわけじゃないから……たぶん……

まぁ、あれが李書文の无二打だからね。
ただ完全に不意打ちに成功しないと「致命傷程度」のダメージになってしまうわけだけど。

致命傷はダメだろ!

ちょっと聞きたいんだが、なんで李書文がバーサーカーなんだ?クラスはランサーじゃなかった?

原作ゲームで初出の時はアサシン、その後またアサシンとバーサーカーの二重クラスで登場している。ランサー適正に関してはずっと設定だけだったのがFGOで採用された。

なるほど……それにしてもちょっと万能過ぎない……?贔屓され過ぎてない……?
きのこはそんなに李書文が好きなのか。

きのこが贔屓しているのはギルガメッシュでは?

きのこは中国厨だから、中国武術を何かと持ち上げる。三国志も持ち上げる。

きのこは中国贔屓とよく言われているけど、あいつは八極拳好きなだけだろ。

李書文が贔屓されているのは間違いない。
だって月姫の頃からきのこは八極拳をやたらと持ち上げているんだぞ?Fateにおいても対サーヴァントで明確に効果がある武術はまず八極拳だ。
きのこを煮詰めて八極拳好きエキスを抽出した結果が李書文なのだよ。

でも中国のサーヴァントは荊軻を除けばほぼ一流クラスが揃っているし、強烈に推しているというわけではないが中国の評価はそれなりと見ても良いんじゃないの?

経験値もすごい中国持ち上げてるね。老人版の李書文を大活躍させてる。

だが四大文明枠で考えると中国だけ微妙というか、影が薄いというか……

ちょっと待った、元ネタで考えてみよう。
ローマの皇帝ネロと近代の武術家李書文を比べたらさすがに李書文有利だと思わんか?ネロも剣闘士的なことやって鍛えていたろうけど、さすがに場数も鍛え方も李書文の方が上のはず。
そしてネロと同じく型月補正が李書文にもかかっていると思えば、なんとか納得できないか?

実際の所、李書文はそこまで強いわけじゃないぞ。
単純に格下に強い、いわゆるクー・フーリン的な強さなだけ。

圏境と无二打の組み合わせが強烈だし、大体のサーヴァントは倒せそうに見えるけど。

アルトリアくらいなら普通に倒せるだろうし、設定上はわりと強いよ。

アルトリアを倒せても強いとは言えんだろ。あれは戦績では葛木にも負けてるし初見で勝てるわけがない。
それにクー・フーリンもゲイ・ボルグは設定上は大体のサーヴァント倒せるはずなんだぞ?

李書文はカルナとかには勝てないだろうしな。
カルナに勝てないのは恥ずかしいことでも何でもないが。

FGOでも李書文はスカサハと互角の戦いができるという描写されてたろ!

あれって強いようには見えるけど、ストーリー展開における状況や環境補正入りの強さとも言えるし……

李書文は言ってみれば葛木の上位版みたいなもの。
特殊能力が初見での対処が極めて難しい上に、基礎スペックが高いので接近戦能力が高いサーヴァントとも問題無く打ち合える。

勝敗に相性は絡むだろうけど、さすがにクー・フーリンの方が李書文より上だろ……

アニメはクー・フーリンの能力を使っている凛だし、それに対して優勢だからって李書文が強いということにはならん。
李書文は槍を使っていながら素手の燕青と引き分ける程度のレベルだ。そもそもクー・フーリンの微妙に見える戦績は相手がどれも上位過ぎるか制限付きのものだ。

きのこはその辺の上下を曖昧にするから混乱するんだよな。どうとでも解釈できるようにしてその後の展開に活用するという戦略なんだろうけど。

あの幕間は李書文から見て燕青は伝説だから格上だけど、実力的には明確な上下は無しという感じだったな。
明確にヒドイ扱いなのはベオウルフだけだ……

ベオウルフは技じゃなくて肉体技能だからあの世界のストーリーだとどうしても引き立て役になる。

燕青は水滸伝の中ではそこそこの強さくらいで、あいつより強いのはわりといる。
それが拳で李書文の槍に勝てるんだから李書文はその程度ってこと。

ところで圏境と无二打が強いのは分かったけど、ネロ達はどうやって勝ったの?
そもそもどこから李書文だと分かったんだ?宝具や技を分かれば対処方法が考えられるとは言え、神話上の存在ならともかく、李書文とかあっちから名乗らないと分からんだろ……

罠にかけて圏境を封じて无二打の威力も激減させて、戦いの時には黄金劇場ぶつけて倒した。
圏境が使えるままだったら確定で負け。

ゲームだから李書文の特殊能力を破って、あとはパラメータのぶつかるコマンドバトルという展開。ゲーム的には対李書文で宝具が初めて解放されるから、ストーリーで言うと宝具で勝ちという感じだろう。
あと李書文の真名はなぜか中華の拳法、達人、无二打の故事から確定する。なぜか断言される。

対李書文は基本的には宝具を発動できる状況にしてそれを当てるのが「勝ち方」だと思う。もっとも、その状況に持っていけないようにできる能力があるのがね……

圏境がチート過ぎるから、どれに対しても勝てるように見える。アニメの描写も一応説明は付く。

アニメで使っているのは中国武術:A+++の方だけじゃないか?バーサーカー状態だろうし。

李書文の中国武術での接近戦も三騎士クラスと同等くらいだから、隔絶した強さって程ではないよ。正面戦闘もできるアサシンと言い換えれば分かり易いんじゃないか?

Fateだから当然バーサーカーになって弱体化しているからな……

それにしても李書文を調べてもFateにつながるような伝説やネタが見付からない。どういうこと?

イロイロと「加工」されているけど、近代の武林関係の故事を調べてみればいいんじゃないか。李書文も載ってたはず。

私も以前調べたことがあるけどそっちのネタはFate内の李書文のイメージにつながらないんだよね。

自分もその辺りに関して聞きたい。
李書文ってもしかして自爆弓のアーラシュみたいにFateで二次元的な知名度、アジアでの知名度が上がったようなタイプだったりする?
中国人だからそれは無いと思っていたが、いくら調べてもFateに結び付かないんだ。

李書文って海外で人気あるんじゃないの?

その「海外人気」という話を近頃見かけるが特に根拠は無いぞ。
奈須きのこが李書文大好きなのは間違いないが、それだけのことだ。
中華民国時代に洋人ボコボコにしまくったから八極拳と六合大槍は海外で少しは知られているけど、よく言われる「海外で人気、有名」で想像されるようなレベルではない。

李書文の強さってこう、信じられる根拠が無いんだよな……唐突に出てきた感じで。
調べても出てくるのはマイナーな武術家ということだけだ。神秘につながらない。

歴史的資料なんてのは信じるも信じないも人の勝手だし、Fateはそこから更にネタを飛躍させるからしょうがない。

李書文は所属した所が歴史的にちょっと微妙というか敏感な所に入っちゃうから検索で分かるような中国語の資料で追いかけるのはちょっと難しい。
このスレもいつか消えそう。

Fateの李書文に関しては元ネタを調べるより、日本の二次元関係の八極拳ネタを見た方がイメージは掴みやすいが、どの作品で……というのは難しいかもしれん。それでもあえて挙げるなら「拳児」だろうか。恐らくFateにも直接的な影響がある。

それより呂布がいよいよスーパーロボになりそうな気配があるんだけど……

あれも不思議だよな。社長的には正しい明確な呂布像を反映したものらしいが。



とまぁ、こんな感じで。
Fateの李書文の設定については一昔前に比べてかなり広まっているようですが、それでも作中の強さや扱いに関して腑に落ちない人は相変わらず出ているようです。

現在の中国では李書文は「武侠」ではなく「武術家」という扱いですし、中国オタクの方から聞いた話によると
「武侠ではない、武術家でしかない李書文がFateのような超常バトルに加わって活躍するのにはやはり違和感を覚える」
といった受け止め方になる人も少なくないそうです。

中国では「武侠」はどんどん神秘性を獲得して「スゴイ」ものになっていますが、それに対して武術は神秘性を持たない「現実的」なものとなっているそうで、漢字表記は同じですが、日本の「中国武術」から来るイメージと、中国の「武術」のイメージはかなり異なるものになっているのだとか。

また、ここで言う「武侠」は中国の創作における舞台装置、「内功」「軽功」を使って活躍するスーパーヒーロー枠でもあるので、現在の日本でイメージされる武侠とはまたちょっと違うかと思われます。

中国オタクの方から以前聞いた話には
「NARUTOやドラゴンボールの戦闘描写は武侠的なものに通じる所があるので、中国では受け入れ易い」
などといったものもありましたし、「日本のアニメや漫画における中国武術、中国拳法」は中国で言えば武侠枠の強さ(中国での「武術」ではない)というヤヤコシイ事態になっているのかもしれません。

そしてこういった所から考えていくと、李書文は日本の創作コンテンツに入った時点で近代武術家から武侠的な力を持つ存在になったのかもしれませんし、Fateの李書文も武術家の肩書の武侠キャラ……などと言えるような気もしてしまいます。
それに対して、中国では李書文はその設定や元ネタからまだ「中国的な武術家」というイメージが強いので、Fateで超人バトルを行うと違和感が出てくる……という感じなのでしょうかね。

ちなみに中国における李書文のイメージについては過去記事の
中国オタク「李書文が強過ぎる!」「なぜ李書文ごときがFateであんなに評価されるんだ?あいつはたんなる武術家キャラだろ。」
なぜ中国では八極拳や李書文の評価が低いのか
などもご参照ください。

それから本題とは関係ないですが、
現在の中国で有名な「武術家」について中国オタクの方に聞いて見た所
「武術家枠で有名なのは、霍元甲や大刀王五、黄飛鴻や葉問といった辺りでは」
という答えが返ってきました。


とりあえず、こんな所で。
例によってツッコミ&情報提供お待ちしております。