今年の夏の甲子園準優勝となった金足農業高校の活躍が中国の方でもちょっとした話題になっているそうです。
ありがたいことにこの件に関するネタのタレコミをいただきましたので、今回はそれについてを。

中国オタク界隈や日本文化系の所では日本の野球がたまに話題になったりもするのですが、今年の甲子園、特に金足農業高校については他の日本野球関連の話題とはちょっと違った盛り上がりになっているのだとか。

そんな訳で以下に中国のソッチ系のサイトで行われていた
「金足農業高校の活躍」
などに関するやり取りを例によって私のイイカゲンな訳で紹介させていただきます。


マンガみたいだった今年の甲子園、金足農業負けちゃったね……

まずは大阪桐蔭優勝おめでとう!
金足農業高校もよく頑張った!!

大阪代表が豪華過ぎたなあ、「農隊」の吉田はたった一人で投げなければならなかったし連日の登板だと体力も尽き果てていたな……

少しだけ熱血スポーツマンガのようになるのではないかと期待していたが、現実は残酷だ。
正々堂々と戦った吉田はカッコ良いが、哀しい。

吉田は球数多過ぎたし、どうにもならなかった。5回で代えてあげるべきだったのでは……

これまでも投げ過ぎていたし、コントロールも球のノビも無くなっていたからな。スタミナ面でも精神面でも限界なのは明らかだった。

予想はしていたが、ほぼ虐殺になってしまったね。
応援している農業チームの学生の子達が泣いていて、こっちも泣きそうになった。

私は彼らの戦いがまるで「タッチ」のストーリーのように思えた。
一人のエースに頼って決勝まで行った。上杉達也のように優勝はできなかったが……

あだち充作品も「タッチ」以降は優秀なエース投手だけで甲子園というのは無くなっていくし、徐々に現実に合わせていったんだろうね。

確かに現実的な方向にいくけど、「H2」とかは当時出現した甲子園の「怪物」松坂の影響が濃いから投手の「強さ」はむしろ「タッチ」の時より向上しているように思えたり。
現実路線で補強したのは、周囲の優秀なメンバーについてじゃないかな。

現実の甲子園でもエースで勝ちあがる学校というのは出ているし、すごい速球で抑えるエースとかも出ているけど、エース一人で優勝というのは難しいからね。勝ちあがれる所のほとんどは野手も優秀だったり、エースを休ませる二番手以降の投手がいたりする。

金足農業の甲子園におけるストーリーは主人公感が凄過ぎる、ただ主人公補正が最後まで続かなかったな……

いや、彼らは最後までマンガの主人公だったと思うよ。
だけど彼らのストーリーは少年マンガではなく、頑張ったが最後には赤い土の上に落涙する、苦さの残る青年マンガのストーリーだった。

相手の大阪桐蔭って他の所でも見かけた覚えがあるんだけど、他の分野でも強豪校なの?

野球が一番有名だけど、他のスポーツも強いし、吹奏楽でも強かったはず。そういった方面に予算を投入して学校の売り物にしている所なんだろう。

吹奏楽部と言えば日本の甲子園の応援歌とか、勝った時の校歌斉唱とかも面白いよね。
あれどうやって現場で指揮しているのかも気になる。

最近の甲子園関係のニュースを見て金足農について調べているんだが、あそこは公立校だったんだね。
確か公立校って近頃の甲子園では優勝どころか勝ち上がるのも難しいんじゃなかったか。

ちょっと聞きたいんだけど、金足のスタメンの半分以上が高校から野球はじめたという情報があったんだけど、ホント?
それだったら更にマンガみたいな展開になるんで気になっている。

いや、さすがにそれはデマだ。
金足農業は野球部の歴史もあるし、過去に複数回の甲子園出場経験がある。あと吉田は今年の甲子園が始まる前から注目されていた優秀な選手で、突然出現した選手ってわけではない。

地区では強豪校だけど、秋田県が全国レベルで見れば弱小地区なのよ。今年の甲子園が始まる前の実力評価でも金足農は下位ランク。
そして相手の大阪は誰もが認める最強の優勝候補、春の甲子園の覇者だったんで、どっちにしろ実力差がとても大きかった。

金足のスタメンは軟式野球出身で硬式野球に移行したのは高校になってからという選手が多いから、高校から野球はじめたというほどではないが、ずっと硬式野球の選手とは積み上げたものが違うとは言えるかも。

相手は今年の春の優勝校で、登録選手のうち1/3がU18の代表選手で、今の甲子園の世代での半ナショナルチーム状態だったはず。

今の日本のプロ野球も大阪桐蔭出身が目立つ。

秋田県どころか、日本の東北地区は今まで優勝したことがなくて、それに関しても期待がかかっていた。
これについては公立が勝てないということより悲惨な歴史かもしれない。

100回目の記念大会でこんな神話的な展開になるのはちょっと信じられないよ。
ところで金足農業の吉田の進路はどうなりそうなの?てっきりプロに入るもんだと思ったが、大学に進学するはずだという話も見かけるんだが。

吉田といえば投球数が甲子園歴代2位で、今後野球で十分に活躍するのは難しいだろうという話を見かけたが、実際はどうなんだろうか?
歴代一位とかやっぱり怪我で壊れちゃったの?

そのリスクはかなり高いと言わざるを得ない。
ただその後に活躍する選手もいないわけじゃないんだよ。歴代一位の斎藤も北海道のプロチームで普通にやっている。

斎藤は甲子園だけの活躍になっちゃった選手だろ。結局甲子園のような投球はできないままで、この間も二軍で炎上してた。

ハムチームの斎藤は六大学野球にいって壊れたという説もあるぞ。日本の大学野球は一人の投手にかかる負担がプロ以上という所もある。
ただ自分も根拠の出せる話では無いが、さすがに700球以上投げたらダメな気がする。

ふーむ、単純にまず大学に行ってダメだったときの進路を確保しておけば安全という感じではないのか。

ドラフト1位で指名されれば契約金も入るから、そこでひと稼ぎして大学に行って学位をとるというのも日本では可能らしい。
もちろん甲子園での名声を背景に大学に行って進路を考えるというのも間違いではない。ただ投手だから大学で野球を続けているうちに故障するリスクも低くは無いという感じじゃないかな。

一人の選手に負担がかかり過ぎるのは高校野球の弱いチームについて回る問題だ……ローテーションを組むだけの選手がいないんだよ。レベルでも数でも。
逆に強豪チームの場合は控えのレベルが高くて人数も豊富だから、一人だけでチームを引っ張る必要がない。
日本の報道を見ても甲子園の熱狂の報道と同時に選手の怪我の問題が常に指摘されている。中でも投手はチーム内に代わりがいないことが多く大きな問題になっている。

なるほど。
吉田が今後も甲子園と同じパフォーマンスを発揮できるかは分からないのか……プロにいけば面白いと思ったんだが。

甲子園の問題と言えば、ウチの国のニュースでは甲子園は戦術的にも保守的でレベルが低い、アメリカのような先進的な戦術が導入されていないとか言われていたけど、その辺りはどうなの?

そりゃアメリカは最先端だし、日本はそれより遅れているけど甲子園では特に問題にはならんぞ。

バントの多用とか明らかに一昔前のだけど、前提条件が違うからね。
一発勝負のトーナメントだし、精神的に脆い学生だし、そもそも選手層が薄いし。統計的なデータを揃えて分析して……というプロと同じような戦術は成立し難い。

学校ごとに選手の数も予算も違うから理想の戦術にはならない。
そう言えば金足が準々決勝で決めたスクイズでの2点も、「普通」なら成功しない戦術だろうな。

アメリカと差はあるけど、勝負にならないほどの差ではないよ。
あえて大きな問題を挙げるなら連戦や連投による選手の怪我のリスクだろうね。学校ごとの戦力が違うから難しい所でもあるんだろうけど。

甲子園は高校生が出場するわけだから、当然どの学校も選手がどんどん入れ替わっていくのも背景として大きい。
エースや優秀な選手や、能力が固まっている選手を前提とした戦術が採用できるとは限らない。

そこがまた面白い所でもあるんだろうけどね。
私は新旧の交代が日本の高校スポーツの特徴だと思う。

吉田って高三?もし高二なら今回の活躍で新戦力が入って面白いことになると思ったんだけど。

吉田も含めて金足農業のスタメンは全員高三。
だから彼らにとっては最後の大会だった。

そうか……まさに「最後の夏」だったんだな……あの大舞台は彼らにとって一生の記憶になるんだろうね。

この日の甲子園、決勝が終わった後に虹がかかったのが本当に印象的だった。
まさに物語の場面を見ているようだった。

それにしても、こういうのを見ると日本の高校生が全国的な活動、全国の学生による大会をしているのが羨ましくなる。

確かに。
あと自分は日本の部活では応援してくれるカワイイ女の子とか、チアガールの子とか、マネージャーの子とかがたくさんいるのにも改めて驚いた。
青春は、実在した……



とまぁ、こんな感じで。
この件については日本の野球が分かる層だけでなく、中国オタク界隈で野球をテーマにしたアニメや漫画を見ている程度の野球知識の人達の間でも話題になっているとのことです。

中国の感覚では日本の部活動自体がやや二次元世界特有の、創作的なものに思えてしまったりもするそうですし、そこで更に現実の甲子園でマンガのような展開を目の当たりにするのは結構な衝撃となったのかもしれませんね。


とりあえず、こんな所で。
例によってツッコミ&情報提供お待ちしております。