ありがたいことにネタのタレコミと質問をいただきましたので今回はそれについてを。

中国でもネット発の流行語や新語が出て一般社会に定着するという流れは珍しくありませんが、オタク用語の中にもいつの間にか広い範囲で使われるようになった言葉がありますし、中には元々のオタク用語的な意味から少々ずれた使われ方になっている言葉もあるようです。

そんな訳で以下に中国のソッチ系のサイトで行われていた
「中国の一般社会でも使われるようになった元はオタク用語だったと思う言葉」
などに関するやり取りを、例によって私のイイカゲンな訳で紹介させていただきます。


ウチの国でいつの間にか広く使われるようになっちゃったオタク用語って結構あると思うが、そういうのを知りたい。元々の意味から変化しているような言葉があればその解説も頼む!

最近だと「二次元」だろう。
日本語の二次元の意味に相当する中国語は「二維」で、二次元なんて言葉はウチの国には無い!

一般的になった結果意味がズレて行った言葉なら「動漫」かな。
これはアニメとマンガ関連全般では無く、アニメのみを指して使うのが多過ぎる。

あるある。
「私は動漫を見てる」に対して「アニメなのかマンガなのかハッキリしろよ!」とツッコみたくなることが少なくない。

昔は「動漫」も元々オタク界隈での言葉みたいな感じだったんだが、コンテンツ市場の拡大で一般的になった結果だからね。

そもそも「動漫」がこっちに広がったのって、大陸のアニメ漫画専門誌「動漫時代」が創刊されたからだというのが定説だからな。元々はオタク領域の言葉。
台湾にも「動漫画」という言葉はあったけど、そっちでは広まらなかったからね。

「動漫」についてはオタクの間でも勘違いしているのがいるからな。
元からアニメを指す言葉が「動漫」だとか、アニメをオタク的に言うのが「動漫」だとか……

あれって元の意味はアニメーション&コミックなんだけどね。

近頃一般化しつつあるのだと「打call」かな。
ライブとか、応援関係のパフォーマンスとして定着しつつある気がする。

打callは知っている人と知らない人の差がまだ大きいけどね。
何も知らない人からは「電話かけるの?」と言われたなんて話もある。

そう言えば「打call」に関しては元の日本語の「wota芸」ではなく「打call」で広まったのは興味深い。中国語化したから広まり易かったのかね。

こういう話になると「傲嬌」(ツンデレ)の広範な使われ方と、本来の意味についてのゴタゴタが始まるぜ!!

「傲嬌」は色んな所で使われ過ぎて適用範囲が広くなっているからね。狭義の意味で使うのは、オタクの間でさえも難しいように感じる。

一般に広まっているなら辞典入りまでしている「宅」かなあ……これいつの間にか「御宅」からインドア趣味、出不精でPCやスマホで時間をつぶす、或いはそれをやる人みたいなことになってるし。

最近は趣味とか全く関係無しに、スケベな男まで「宅男」扱いなのは本気でどうなのかと思う。
外に出ないでPCの前で自家発電しているというのも理解できてしまうが。

「御宅」については趣味方面、それからネガティブさ、自虐も含んだオタクの意味だと「死宅」や「肥宅」みたいに使わないと分からなくなっている気がする。

「宅」に関しては日本の「引きこもり」との混同もお約束。

こっちではPCで時間を潰すのがアニメやゲームだったり、エロを漁る窓口がPCだったから、かなり似た扱いになって、いつの間にか変化していった感じなのかな。

「cosplay」、「cos」、「coser」辺りはなんか一般でも使われるようになったと思う。

ウチの国だと男女問わず18禁と健全一般向けの間のちょっとエッチなのや、妄想を刺激されるような形で美形を売りにするものが無かったからね……欲望の需要や商業的な効果でも一般的になっていくのは自然な流れだったのかも……

「中二」もなんか使われ過ぎて意味が混乱している。

「中二」に関してはそもそもの定義が曖昧なネタ用語だから、明確な意味を求める方が間違いだ。まぁ今のように万能のレッテル貼りと化しているのもどうかとは思うけどね。

日本語の中二病の定義、例となる作品や言動を見ると意味は結構しっかり固まっている。
ただそういった文化的、社会的な習慣がウチの国の感覚では想像し難い所がある。ようは日本人が中学二年くらいの時に背伸びして落っこちる感覚というのがこっちでは共有できていないのだと思う。

個人的に気になってしょうがないのが「羈絆」だな。
日本語の「絆」の訳語だが、基本的にはネガティブな意味で、日本語の「絆」のようなポジティブさは無い!

あれって動けなくされる、束縛とかのネガティブな意味が先に来るはずなんだがね。

でも「羈絆」は広く使われるようになっちゃったからね……
あと「絆」を「羈絆」と訳すのは間違いではあるが、意味だけ優先して「団結」や「紐帯」と訳したらここまで広まらなかったような気がしないでもない。

レッテル的と言えば「厨」っていつの間にか一般的に使われるようになって、それも中立的な意味、自慢的な意味で使われることも増えているよね。
確か昔はおかしなファンに対する皮肉や批判的な意味で使われていたように思うんだけど。

元々は「厨」って頭のおかしなファンをバカにする意味だね。批判する言葉だった。

自称する場合も、多くは自嘲的な意味で使われていたはずだな。自慢的に使うとしても、同時に自嘲の空気が混じっていた。あまりにもその趣味にハマって抜け出せないとかね。
昔も今も月厨や東方厨という使い方はあるが、そこに込められた自嘲の度合いはかなり薄れている。

「黒科技」も既に一般的に使われているし、意味についても結構変わった。
今ではチートツールやなんかスゴイプログラムやシステムみたいなのにも使われるし、SFチックな新技術でも使われる。

あれは元ネタはガンダムの「黒歴史」でいいのか?なんか意味が変わっている気もするけど。

いや黒歴史は失われた歴史とか、隠したい個人の経歴みたいなネタだ。
「黒科技」の元ネタは「フルメタル・パニック」のウィスパードにより開発された「存在しない技術」のブラックテクノロジーからだな。
そこから転じて、ガンダムで言えばGN粒子みたいな、アニメや漫画に出てくるなんかスゴイ未来技術が黒科技呼びされて広まったという流れだったはず。

国内企業がなんでもかんでも「黒科技」と騒いでアピールするようになっているからもう何が何だか。

一般に出ちゃったオタク用語?NTRだろ!
今では男女関係が予想外の方向に向かったとか、予想外のキャラとくっ付いたらすぐNTR。

精神的NTRとか肉親NTRとかちょっとよく分からない。

NTRになる前の、恋愛関係さえ成立していないのにNTRみたいに扱う空気があるよね。それって失恋だろ!とか、まだ恋愛がはじまってもいないよ!とか言いたくなる。

それどころかヒロインが主人公以外とくっ付いたらすぐNTRだNTRだと連呼したりな。

まぁNTRに関しては日本でも扱いが混乱しているようだからね。憧れの存在を持っていかれたからNTRみたいなのもあるし、NTR解釈ネタのコラ画像もちょくちょく見かける。

こういうのっていざ考えると日常的になり過ぎて案外思い浮かばないものだ。
考えた挙句にそう言えば「萌」ってオタク用語だったというのにやっと気付いたよ。

「萌」という言葉もそこまで厳密な定義があるわけではないし、オタク分野以外、例えば動物に対して「萌」と叫ぶのは問題無いのだけど、一般の場所で使われるのはちょっと違和感がある。

実は近年の日本では若い世代を中心に「萌え」が古臭いとされ、心を動かす衝動については「エモい」という言葉が使われるようになっている。
「萌」もそのうち日本と中国で意味がズレていくのかな。

そっち方面だと「羅莉」(ロリ)がちょっと判断に迷うな。
「ロリータ」が語源だというのは分かるんだが、使われるようになったのはオタクからの流れの影響も強いはずだし。

一般だとなんか若い女の子全般に使うのも見かけるよね。広義の意味が広まり続けているような。

吐槽(ツッコミ)は?

あー、それもか。広告の売り文句くらいに氾濫しているよね。

それは動画サイトの弾幕コメントと一緒にさらに普及した感もある。
あと「弾幕」もいつのまにか一般寄りというか動画サイト見る人間の間では普通に認識されるようになったな。



とまぁ、こんな感じで。
オタク用語の定義や、用語に対する感覚もイロイロと変化しているようです。

上のやり取りに出てくる言葉の中には過去に記事にしたものもありますが、当時から更に変化しているものもあるようです。
中国の辞典の最新版に「オタク」から来た言葉「宅男」「宅女」が収録される

中国オタク「日本語の『絆』の中国語訳がよく分からん」「日本語の『絆』の本来の意味ってどんなものなの?」

現在の中国では娯楽や交流の場がネットに集中していますし、オタク用語も若い世代を中心にネット経由でどんどん普及していくそうです。
そして使い勝手の良いオタク用語は更にネットユーザーをターゲットにしたコンテンツや宣伝などでも使われるようになっていき、中には一般層にまで浸透して定着、或いは元の言葉の使われ方とは少々異なる言葉として広まるといったこともあるのだとか。


とりあえず、こんな所で。
例によってツッコミ&情報提供お待ちしております。