ありがたいことにネタのタレコミをいただきましたので、今回はそれについてを。
この春節に中国で大ヒットしている映画
「流浪地球」
ですが、作品周辺の動きや反応もイロイロと面白いことになっているそうです。

爆発的ヒットを記録、中国SF映画「流浪地球」が話題!あの外交部報道官もおススメ―中国(ニコニコニュース)

「流浪地球」は大雑把に言えば
「太陽の異常による地球滅亡の危機に地球を動かして脱出して新天地を求める」
というストーリーが豪華な特殊効果も使って描かれているそうですが、
「SF的な要素の強い作品が中国の国産作品で作られ、しかもそれがウケている」
というのが意外に受け止められてもいるとのことですし、
この映画の大ヒットを見て
「SF的なネタを扱う中国国産作品が増えるのでは」
と期待する動きも出ているそうです。

そんな訳で以下に中国のソッチ系のサイトで行われていた
「中国人が異星人と戦うような作品が増えてくれないか」
といったことなどに関するやりとりを、例によって私のイイカゲンな訳で紹介させていただきます。


「流浪地球」がヒットしたから国産で中国人が主人公枠なSF的な作品、宇宙的な作品がもっと出てくるんじゃないかと皆盛り上がっているよね。
私は中国人が異星人と戦う作品が出ないかと期待しているんだが、どうだろう……

異星人と戦うネタが流行ったのはかなり昔だし、今になって作れるのかね。

中国人、中国の組織が主人公だというのは自分もすぐには思いつかないが、どうなんだろうな。
ウチの国で国産SF作品が人気になる流れってのがまず珍しい。

この流れでついでに異星人と戦うネタとかスペオペ作って欲しいという気持ちは理解できるわ。

でもその手の題材って使い古されているからなあ……

「流浪地球」のネタ、太陽に異変が起きるなどの宇宙的な危機発生、その対策として地球の動きを変えようとする……といったネタは昔からあるし、現在のCG技術と設定次第では行けるような気もする。
だからこそ、人気のあるうちにどこかが勢いで作ってくれないかと……!

そういう方向だと、バイオレンスで血なまぐさくなりがちだから厳しいのでは。

特撮作品では設定的に異星人と戦うのあるけど、なかなかそっちのジャンルだとは意識してもらえない……やはり宇宙感が必要なのか?

バトル系もあるけど、主流は英雄主義的なミリタリーアクション作品だからなあ……異星人とのバトルはなかなか難しそう。

戦争モノのアクションムービーもやってるネタはそんなに変わらんが、設定でSF色出すことはなかなか無いからな……

大宇宙で宇宙船が……とか、別の星で戦う……みたいなのは無いんだよね。

SFの皮をかぶった戦争モノだと、種族や文化の衝突みたいなのも出そうだ。審査面でめんどくさくなりそう。

「インデペンデンス・デイ」みたいなので良いんだが、逆にそういう開き直ったのは出てこないんだよな……

頭悪くて構わないから、解放軍が宇宙人をやっつける、宇宙人の母星まで攻め込んでこらしめるみたいなのをバリバリの特殊効果で見たい!!

「一つの中国」を掲げて宇宙人と戦うのかいな。

「解放軍」の名前がとても皮肉になる展開はダメだろ!

えーと、よし、資本主義社会の宇宙人を解放する方向でいこうじゃないか!!

アメリカ軍にすら勝てないのに、なぜ宇宙人と戦って勝てると思ってしまうのか。

どこぞの自衛隊だって戦ってるから平気平気。
最後に解放軍の活躍シーンだけ付け足して、なんかスゴイSF的な戦いやろうぜ!

それなら現実的に、宇宙人を中華文化で同化するとかでどうだろう。

正直に言おう、私は「超時空要塞マクロス」みたいなのが見たいんだ!!

中国人が異星人と戦う?昔関羽と異星人が戦う作品あったろ。
「関公大戦外星人」だったか。

昔作られたというアレか……でも台湾制作で70年代に香港とかでも上映という話だから、ウチの国の制作の流れとつながってなさそうなのが。
見た感じではフォーマットは変身巨大ヒーロー、特撮のものだったな……

SF枠で異星人との戦いというネタになると、まず「三体」の映像化という話になるけど。

劉慈欣の小説は「三体」以外にも結構異星人と戦うのがあるし、映画にしても良いと思う。
長さ的にちょうど良いのもあるし、アメリカで賞を取っている作家というブランドもあるからいけそうな気はするんだがなー

「三体」は評価高いけど異星人にボコられる方の作品だからウチの国の一般向けだとどうなんだろうな。見せ方、切り取り方次第でどうにかなる範囲だとは思うが。

そこはやり方や受け取り方間違うとめんどくさいかもね。
例えば宇宙艦隊の戦う痛快なストーリーだと思って「三体」を読み始めた俺みたいなのもいるんですよ!!

私は異星人の圧倒的な力の前に地球の部隊がボコボコにされるシーンとかわりと好きなんだけどね……

自分も人類艦隊あっさり消滅みたいな展開は好き。
豪華な映像でやってくれないだろうか。

個人的な印象だけど、ウチの国のSF作家って異星人と戦う作品をあまり好まないように思う。「三体」も異星人の存在は重要な要素だが、厳密に言えば異星人と戦うという定番展開とはちょっと違うし。

この手のネタは現実的に考えると、まず商業的なリスク、そして社会的なリスクが思い付くからなー
世界的にやられるとしても、ウチの国の主要都市が派手に破壊されるのは大丈夫かと思ってしまう。いや、普通は大丈夫だと思うが、ヘンなクレームつけたり叩くヤツが今の時代は目立てるし、批判の流れになったらヤバイと思ってしまうのだよ。

シリーズ系にしたら、基本的にウチの国だけ襲撃されて毎回街が崩壊、生活や治安がピンチみたいなのになるしちょっと心配になるよね。

中国主導の全地球人民が異星人と平和的でウィンウィンな貿易関係を作るというネタなら!

一球一路……じゃなくて、一球と一なんだろう?なんかそんな感じのスローガンつけそうだよな!

ハッキリ言ってしまえば、異星人と戦う展開は古いネタだから今の感覚で素直に面白いと感じられる作品を作るのは厳しい。よほど新しいアイデアやキャラクターでも作らないと……

今の時代、ゲームで良い具合にその手の古典SF娯楽の路線が体験できるから映画でやるのは逆に難しいように思う。
AIだとか宇宙要塞だとか、昔の小説で見た展開がゲームで実現されている。

国産の小説にも、SFバトルネタはあるし、映像化してほしい作品、映像化したら面白くなりそうな作品もある。
問題はこのジャンルが中国の流行のジャンルになるかだ。

ネットドラマとか、人気作品が出て流行りのジャンルが出現すると、そっち方面の原作小説の映像化が一気に進むからな。
ただ流行りの方向を間違うとあっさり潰れる。

それは確かに。
最近だとBLドラマは2、3年くらい前に大人気になってそのまま規制食らったからな……オススメの作品が出てからの規制、役者の出演歴での扱いでも触れちゃいけなくなるまでの展開がかなり速かったと聞く。

規制受けても明らかになったファン層は残るから、原作から内容を変える、例えばBLじゃなくて兄弟的な絆にするみたいな改変して作品の流れが続くケースもあるにはあるらしいよ。

SFはそれほどヤバイ内容は無いと思うが、考え出すと不安になるのも確かだ。ハードSFだと特にね。

一度人気になって作品ジャンルが構築されると国産でも盛り上がるようになるんだけどな……だがSFはどうなるのかイマイチ想像できない。

SF要素自体は現代の作品に普通に混じっているからね。ハードSF的なカテゴリが少ないだけともいう見方もできる。

ちょっと考えてみたが自分はSFそのものじゃなくて、SF的な娯楽作品が見たいんだと思う。
それに関しては異星人と戦うネタは結構いけるし、既にその手の題材のドラマもあるから、あとはもっとバトル方面に振り切った作品とか、特殊効果や世界観が良い作品にもっと出てきてほしい所だ。

ゆっくりでもいいから、増えてほしいよね……



とまぁ、こんな感じで。
SFネタの扱いに加えて、中国における作品映像化周辺の空気のようなものも出ていました。

それにしても「流浪地球」については、今の時代に地球環境がヤバくなるからエクソダスという作品が出てきて人気になるという点に、中国社会の変化のようなものを感じてしまったりも。

中国では日本の感覚に比べて科学の力が強くて正しいと認識されている、
科学万能とまではいかなくても、
「何事も科学技術でなんとかなる、コントロールできる或いはできるようになる」
的なイメージが強い所があったりしますし、国の方針や教育もそちらの方面が強調されています。

この辺りについてはオタク分野を見ていても、日本の作品に対して日中のSF的イメージ、科学技術の信頼感的な方向の意識のズレによる引っかかりや発言はちょこちょこ見かけますね。

そんな訳で「流浪地球」の困難を中国チームが科学技術パワーで克服する展開ではあるものの、自然をコントロールするのではなく逃亡して新天地を探すといった展開が、一般向けでこれだけ広い規模で人気になったり、中国のメディアで取り上げられたりするというのは、なんだか興味深い変化にも思えます。


とりあえず、こんな所で。
例によってツッコミ&情報提供お待ちしております。

2/23修正:頭の悪い誤字脱字を修正しました。ご指摘ありがとうございます。