ありがたいことにネタのタレコミをいただきましたので、今回はそれについてを。

中国オタク界隈ではやはりオタクということもあってか、アニメやゲームに出てくるものに関してイロイロと細かいネタ、リアリティにこだわる人も多いのですが、近頃は
「合理的ではない、リアリティが無いのは理解しているがその誇張が良い」
ということで最初から誇張されたお約束的要素を求める人も増えているそうです。

中国のソッチ系のサイトではそんな方向の話題の一つとして
「日本刀はスゴイ長いのがカッコイイ」
といったことなどに関するやり取りが行われていましたので、以下に例によって私のイイカゲンな訳で紹介させていただきます。


スゴイ長い日本刀はやっぱりロマン。カッコイイ。
リアリティがないとかは関係ない。

長い太刀って明らかに現実的じゃない見た目重視な武器だけど、カッコイイんだよね……

あまり長過ぎるとダメと言う声もあるが、私はセフィロスの刀くらい長くてもいける。

あそこまでいくと、もう二次元ネタなんだから実用性がどうこうという話じゃなくなるからツッコミも気にならない。

一応、あの手の長い刀は実在してはいるんだっけ?

大太刀或いは野太刀だな。
戦場における見栄えを重視する部分が強かったけど、一応馬上で使う武器としてはそれなりに使われた時期もある。しかし結局は実用面で合わずに淘汰されてデザインだけが残っている。

あれを本当にカッコいいと思っているヤツいるの?
日本の武器ってどれもヘンなのばかりなのに過大評価されている。日本刀なんかは特に。

ヘンな武器の多さということならウチの国の方が上だぞ!
むしろ日本側に影響を与えているレベル。

でもそういうウチの国の変わった武器がカッコイイイメージで広まったりはしていないからなあ……日本は文化輸出力が強いが、日本刀はその中でも特に強い例だろう。

カッコ良く見せる作品も多いし、武士や忍者のイメージも重なるからそりゃ強いよ。日本の作品からのイメージだけでなく、欧米産の作品にもカッコイイ武器として出てくる。
悲観的に言わせてもらえば、西洋でイメージされる東洋の武器ということで真っ先に出てくるのは日本刀だ。

あと女の子も加えればさらに強い!!
実際、こういう組み合わせができるのが強くてカッコイイ武器としての地位につながっているんじゃないか。

舞うように戦えるってのがカッコイイし、その中で斬るという動作で強さもアピールできるからね。

日本の作品ではカッコ良さ以上に重要なものはない。
実用的かどうかは重要ではない、見ている側が強い違和感を覚えなければいいんだ。

受け取る側の慣れもあるんだろう。
アニメマンガゲームの誇張表現が、前提知識として見る側に備わっているから凄く長い日本刀のデザインが生まれて、それがそのままカッコ良く描かれる。

強さなんてのは相対的なものだけど、カッコ良さと伝説があったら何百年だって伝わるし今の時代は世界中に伝わるからな!

中国の刀は戦場で発展したものだが、日本の刀は小規模の紛争や暗殺の中で発展していったものだ。
キャラクターを描く作品の場合、戦場よりも個人戦闘或いは個人対軍団な戦いになるから個人用の日本刀が活躍し易いんだよ。

野太刀や大太刀は戦場用の武器だぞ?
使われたシチュエーションは時代ごとに変わるが。

日本刀が非実用的だって?
大鎌に比べたらよほど実用的だよ!!更に言えば徒歩で使うランスとかも!

大鎌はもうホントに見栄えだけだよね。実態は農具……でもそれが良い。あとランスは日本刀以上に誇張された形になっているかもしれん。

日本刀とかちょっと離れた銃にやられるし、槍の方が便利で強い。パイク兵が陣形組んだら相手にもならんのに。

何を言ってるんだ?槍や銃が日本刀に勝てるわけないだろ……
ここは二次元世界だぞ?

異議あり!長槍派の俺としては異議あり!
でも銃は負けるのもしょうがないね!

銃は誰が使っても同じだから、二次元世界だと逆に強さが描写し難いんだよね……キャラの攻撃力防御力が跳ね上がるから。

白兵戦用の武器って、基本的には長柄武器が世界共通で強武器なんだが、日本刀に限らず手持ちの刀剣がもてはやされるんだよな……それこそ神話伝説の時代から。

敵側の防御力も無視できない要素。そして装甲の厚さや長柄武器の長さや質も影響するし、戦争の形態も時代や地域で変わるからどれが最強とは言えない。
例えば対倭寇では槍で陣を組んでもダメだから戚継光が対倭寇で効果的な戦法や兵器を使ったわけだから。

上でパイク兵が出ているけど、野太刀というか両手剣はむしろ対パイク兵武器だ。パイク兵が想定し戦術を発展させた相手ではないし、密集体系の戦術ではやり難い。
もちろんきちんと訓練されたパイク兵集団に少数で両手剣持って突っ込んでも大体は死ぬが!

日本刀もあまり長過ぎると都市部での個人戦闘とかは苦労しそうだし、そもそも振り回せないと思ってしまうが、カッコいいんだよね……

そうだそうだ!日本刀は長過ぎるから洞窟で引っかかってゴブリンにやられるぞ!!

デザインも長くなるのは刃の方だけだったりするからなー
実在する大太刀を見ると、両手で持つ柄の方も当然ながら長くなっている。

実用性ということに関して言えば、対槍だとむしろ長い刀の方が適度なレンジで戦えて強かったという説もあるね。倭寇がそれで暴れていた。

重さや使い易さ、製造コストの問題もあるが、基本的には長い方が強いからね。
日本刀が短くなったのは戦場じゃなくて都市部での戦闘で使われるようになってからじゃなかったか。都市の路上や室内で長いの振り回して戦うと、使い難い上に疲労も増えるとかで短くなっていった。
確か土佐藩の武士が「土佐の長刀」と言われるくらい長い刀を好んで使っていたけど、京都で戦ううちに教訓を取り入れてどんどん短くなったはず。

江戸時代に入ってから徳川幕府の規制で大太刀は基本的に禁止され、短くなったらしい。
制度的な面に加えて江戸時代は平和で使われなくなって短くなったのが、個人戦闘でお互い刀同士なら長い方が有利と長刀化、しかしその後集団戦闘や屋内戦闘も増えてそこそこの長さになったと聞いた覚えがある。
幕末でも当初は長かった。

時代にもよるが、戦場では野太刀的な長い武器で馬上から使ったりもした。
セフィロスはさすがに長すぎるが、背中に背負った自分の身長よりやや短いくらいの刀は使われていたみたいだよ。

大太刀は騎兵が使うものだったらしいけど、それなら槍を使えばいいということになるし結局はカッコ良さだけになる。
大太刀持った騎兵では倍の数がいても槍を持った騎兵にも勝てないはず。

日本は騎兵の集団運用を活発にする地形じゃないし、時代も違うから単純に比べられないよ。あと日本の武士の馬上メインウェポンは槍じゃなくて弓だった時代が長いから、その例えで行くと弓騎兵が比較対象になるかも。
それと槍も時代や地域ごとに性能が異なる。日本では槍や矛は質が悪くて雑兵が訓練なしに使える安価な武器扱いだったから、大太刀のリーチと頑丈さが優位だった時代もある。日本の戦国時代になるとさすがに騎兵が大太刀というのは珍しくなるけどね。

真面目な話に流れているが、実用性を問うことはあまり意味が無い。
俺たち人類にとっては使い難くても、二次元の超人的な身体能力のキャラクターにとっては使い易いものなのだから!

アニメやマンガの中の人間にとっては実用的なんだろうな。デザインでも、材質でも。

創作での扱いはともかく、現実の日本では実用性が無かったというよりも、時代の変化によって有効性が薄れたというのが正しいと思う。
大太刀は長くて頑丈な鋼鉄の結構斬れる武器だから極端な重さでなければ強い。しかし長槍の材質や長さの向上、防具の性能向上、そして徒歩個人戦闘メインになったことから優位性が薄れた。

二次元のデザインだと華奢に見えるかもしれないが、実際の所は鎧ごと叩き切るバスタードソードみたいなもんだったからね。そこに二次元特有の切れ味と使い手のパワーが加わるんだからそりゃ強いわ。
あと短い打刀に淘汰されたという話もあるが、そっちは実用性の他に江戸時代の法制度による規制の影響も大きい。

でも結局のところ、大事なのはカッコ良さだよ。
こういうのは大小がそのままカッコ良さや強い印象に直結する。

日本刀はデザイン的に特別さを描きやすいのも良いんだろう。
実用的な兵器は大規模部隊で運用する画一的なものになりがちだが、そういう武器にはあまり特別さは無いし雑兵的な印象にもなってしまう。

しかし長過ぎると抜刀動作の時にさすがにごまかせなくなる……
そこをごまかしたり、描写しないでもいいようにしたりするための表現技法も蓄積されているのかもしれんが。

そういうのも文化的な背景か。
こっちの中華世界観の作品だと剣だけど、日本だと刀の扱いが良いし。

どこの文化圏もカッコイイ武器は非実用的な方向になるからな……
日本刀に関してツッコミ入れているヤツは方天画戟や青龍偃月刀について思い出してみろ。あれを考えると、日本刀の実用性について文句言えなくなる。



とまぁ、こんな感じで。
創作の中における扱いに加えて、リアリティが無いとされる要素に対する史実要素からの話が出たりしていました。

日本と比べて軍事関係のニュースが多く流れ国防教育も活発に行われている中国では、ミリタリーネタへのこだわりのある人が中国オタク界隈にも多くいるという話です。しかしそういった層の間でも、創作のロマン重視な姿勢を明確にする人が結構出ているそうです。

お約束を踏まえた上での割り切った楽しみ方やカッコ良さ追求というスタンスを明言したり、お約束ネタを補強するような現実のネタを把握するような人も出ているとのことですし、「正しいオタク像」を追い求める人が多い中国オタク界隈でそういった動きがあるというのはなかなかに興味深いものありますね。

とりあえず、こんな所で。
例によってツッコミ&情報提供お待ちしております。