ありがたいことに
「中国で上映の始まった千と千尋の神隠しの調子はどうでしょうか?」
という質問をいただいておりますので今回はそれについてを。

中国では6/21から上映のはじまった
「千と千尋の神隠し」

ですが、コチラの興収速報(中国語)などを見ると、今日(6/24)の時点で2億元を突破している模様です。
この数字は中国の映画業界の感覚でもかなり良く、6月の新作映画の中ではトップクラスの勢いだという話です。

そんな訳で以下に中国のソッチ系のサイトなどで行われていた
「千と千尋の神隠しの勢い」
などに関するやり取りを、例によって私のイイカゲンな訳で紹介させていただきます。


「千と千尋の神隠し」の興収の勢いがスゴイ。初日で5400万元(約8億4千万円)、土日もかなり伸びている。かなり調子が良い。

「となりのトトロ」の時はどうだったの?

今調べたら初日が1900万元(約3億)、総計が約1.74億元(約27億円)って所だった。

初動は確実に上か。あとはどこまで伸びるかだなあ
22日の時点で1億元は超えたが。

「千と千尋」はファン向け、過去に作品を見た思い出のある人向けだからね。

同日封切りの「トイ・ストーリー4」にも勝っているのか……ここまでの勢いは予想外。

初日の数字が「トイ・ストーリー」の3倍とか、さすがに予想できなかった。

「となりのトトロ」より高くなるのは予想の範囲内だけど、「トイ・ストーリー」より上になるのは予想外。国内における宮崎駿監督のブランド力の高さを実感する。

名前によるパワーもあるだろうけど、それに加えて6月の封切り作品に強力なのが無かったというのもあるよね。夏休み前のこの時期はでかいの来ないから。

「千と千尋」以外では国内で6月上映開始の海外映画で目に付くのは「トイ・ストーリー4」と「スパイダーマン ファーフロムホーム」くらいか?スパイダーマンは28日からだし時期的に上手い所に入った感は確かにあるね。

私は明日ようやく見に行ける。「巨幕版」の環境で「千と千尋の神隠し」を見ることができるのはとても幸福なことだ。

何度も見た作品だけど、名前の所のシーンは毎回泣いてしまいそうになるよ。「天空の城ラピュタ」と一緒に、定期的に見ている作品だけど今回スクリーンで見るのはとても楽しかった。

さっき見た回だと席の埋まりは7割って所だった。最後まで座って歌を聴いていたのは自分達の他には数人くらいで大体は明かりがついたらすぐに席を立ついつもの客だった。
初日は最後まで見る人多かったらしいが、さすがに3日目となるとこんなもんか。

なんだかんだで、私が予想していたよりかなり良い数字になってる。

ウチの地方ではこの週末は満席の回が結構でている。宮崎駿すごいな……

内容を知っていてもまた見たくなる作品だからな。あと俺のように何度も見たから一回くらいは金払って見に行くか、週末のレジャーとして……みたいなのも少なくないはず。

今の時期って高考(大学受験)は終わったけど中考(高校受験)はまだだから、「千と千尋」の上映もそこまで良いタイミングではないんだけどね。ぶつかる作品も含めて考えると、他の日本のアニメ系映画やアニメ原作映画よりは良いタイミングかもしれないけど。

客層がちょっと独特だったかな。
自分の行った回ではカップルが多いかと思いきや、一人で見に来るオタクっぽい男や、女の子のグループとかが中心だった。

とりあえず「ドラえもん」は3回見て「千と千尋」は2回目見た所だけど、千と千尋は近くに座ったのが脚癖の悪いヤツと上映中に電話したりアプリいじるヒドイ客が続いて運の悪さを嘆いている。
他の人の話ではそういうのにぶつかってないというのに。

大きいスクリーンはやはり良い。客層は女性が主で、グループ出来ている感じだったな。

チケット予約の時は二席でまとまった埋まり方だったから私もてっきりカップルが多いのかと思ったら、女の友達で見に来ているような客が多かった。私の行った所だと男女比は3対7くらいだったように思う。

昔の友達と見に行くとかにちょうどいいからね。
私もこの週末に元同級生と見に行った。

ところで、吹き替え版はどんな感じ?見た人いたら教えて欲しい。
ウチの近所は日本語版だったから、近いうちに遠征して吹き替え版を見に行こうとは思っているんだが。

あくまで自分の感想だが、メイン二人の声質があってなかったし、他のキャラに関しても声で感情の起伏を表すのが下手なのがいて、メインは正直微妙。ただわき役の方は結構良い。

吹き替え版については予告の通りのレベルだから、あれで合うか合わないか判断できると思う。
あとわき役はウチの国の一線級だからレベルは高いよ。正直に言えば、わき役の方にメインキャラを演じて欲しいと思った。

吹き替えの方はあの不評な宣伝ポスターのためみたいなものだから、声の演技の良し悪しはそんなに関係無いのだろう。黄海のイラストの方はともかく、実写版ポスターがスターのファンを含めてどこに刺さったのか分からん方が問題だ。

ジブリ映画はメインが声優じゃない有名芸人やアニメ監督の棒読みだから、日本と同じだな!

個人的にはハウルの木村拓哉以外はあまり良い印象ないな、比較的最近の声優を使わないジブリ映画については。
だから吹き替え版も許容範囲、ただしポスターは許さん。

地域によっては日本語版ばかりな所と吹き替え版ばかりな所になったりもしているらしいな。
その地区の需要から外れると厳しい。

私は日本語版が見たいのに近くの映画館全部吹き替え版だよ。
知り合いの所は吹き替え版と日本語版で1:2くらいらしいのに!

こっちは逆に日本語版ばかりだ。周りのリア充な連中もみんな見に行っている。

でも新しい層が入っているわけじゃないのは気になる。
日本のアニメに興味がある人間をターゲットにした場合、この辺りが限界なのでは。

興味ない人を誘って見に行くのが難しいからね。

そうそう。
私も何人かで見に行きたいと思って周りの友達を誘ったんだが誰も興味を持ってくれない。何か良い誘い方は無いだろうか。

歴代で最も高評価なアニメ映画だよ!とかどう?
最高評価作品の一つなんだから嘘じゃない!あとはオスカーとったとか。

あまり期待させ過ぎるのも怖くて……

期待の方向をコントロールするのって難しいからな。
皆が見ている国産の話題作とかアメリカの大作と違ってアニメ映画を興味ない人に誘うのは本当に難しい。おごりで見に行こうと言っても敬遠されるくらいだ。

「君の名は。」のような社会現象レベルではないけど、日本のアニメとして見れば大当たりな勢いだね。ジブリ、いや宮崎駿アニメはウチの国の映画業界ではかなり「安全」なジャンルなのかもしれないな。

国内の作品人気を考えると、たぶんこの「千と千尋の神隠し」が上限じゃないかな。この週末の勢いならば3億くらいいきそうな気配だが、それ以上に伸びるかどうかは分からん。



とまぁ、こんな感じで。
最初の週末はかなり好調な興収となったようで、見に行った人からの評価も高いようです。

もっとも、どこまで興収が伸びるかについての想像は難しいという話も聞こえてきます。
この辺りについては知り合いの中国オタクの方からも

「今回の千と千尋の動きや反応、数字を見ていくと、中国の映画市場で当たる日本のアニメや、当てるための手法というのがまた分からなくなりました」

「現地のオタク層以外にも伝わるような広報をやる、スクリーン数を確保するというのは大前提ですが、それ以上の部分に関しては判断に迷います。過去の、それもたくさんの人が既に見ているネタバレした作品が大当たりしているので……」

という話がありました。


とりあえず、こんな所で。
例によってツッコミ&情報提供お待ちしております。

中国オタク「千と千尋の中国版ポスターが日本のネットで好評」「よし、日本には実写版ポスターの件はまだバレてないな!!」

中国オタク「ジブリの作品でどれが好き?」
(2011年の記事なので現在の中国での人気とは少々異なると思われます)