ありがたいことにネタのタレコミと質問をいただいておりますので今回はそれについてを。

中国オタク界隈の方でも作品人気とキャラ人気を見ていくと、敵キャラの方が話題になったり人気になったりというケースは珍しくありませんし、敵キャラ、特に作品内で重要なポジションにいて目立つボスキャラ格の敵に関してはなにかと注目され話題になっています。

中国のソッチ系のサイトではそういった敵キャラに関する話題の一つとして
「最近は小人でクズなボス敵が目立っているように思う」
といったことなどに関するやり取りが行われていましたので、以下に例によって私のイイカゲンな訳で紹介させていただきます。


最近の作品って小人でクズなボスキャラが目立つけど、流行りなの?

流行っているかは分からんが、新作アニメで印象に残る敵キャラは確かに小人だったりクズだったりなキャラクターが多いな。大悪党や巨悪的ではないタイプの。

そういう敵が昔からいなかったわけじゃないし、原作自体は一昔前の作品もあるから最近の創作の流行というわけでもないと思うが、話題になるのはクズ系ボスキャラが多くなっているし、なんらかの流行のようなものはあるのかね。

創る側に加えて受け取る側の反響の傾向が変化しているのでは。

昔よりも需要は増えている、現実社会で目に付く悪役でそういうのが増えてきたってことじゃないかな。
ネットでクズな人間に接することも増えたし。

最近の新作だと「鬼滅の刃」の鬼舞辻無惨や「SAO」のガブリエル・ミラー辺りは結構話題になっているように感じる。

「鬼滅の刃」の鬼舞辻無惨なんかはホントにクズだなあと思った。
そのクズが最強の力を持っているボスキャラなのもある意味では新鮮だ。

鬼舞辻無惨は究極の生物なのにカーズなんかとは全然違うキャラなのがまた。

言われてみればそうだな。
なんかこう、悪のカリスマや美学の無いボスキャラが多いような。

恨まれる、倒されることを望まれるという面では「良い悪役」ではあると思う。

私は悪役としてはともかく、ボスキャラとしてはどうなのかと思う。
狡猾ではあるが行動原理も一定しないし、凶悪ではあるが中身は小人、それも一般人の延長線上にある小人さでは……

私は小人でありながら強さは作中最強クラス、そこまでいかなくとも強敵というのは意外に珍しいし面白いと思えたりするかな。

ちょっと前まではそういう小人が敵としてのさばるのは嫌がられたけど、倒されるのが確定している分には問題ないのかもね。
あと近頃は視聴者のヘイトコントロールが意識されているから、投げっぱなしにしたりしないというのもあるだろう。

下手に人気が出て倒せない、ボコボコにできない敵キャラというのも困るし、強大過ぎて倒せずにスッキリしない終わり方になったりするのも、それはそれで問題だからなあ

クズキャラでも倒されるとは限らんぞ。
商業作品だから決着を引き延ばしてくる可能性もある。特撮なんかは特に。

そういえば「ウルトラマンタイガ」のウルトラマントレギアも結構えげつないキャラだよね。アイツは今後どういった扱いになるんだろうか。

一時期かなり目立ったサイコパス系悪役も微妙になってきたのか、サイコパス的でもクズっぽさが目立つようになってきたね。オサレ感や中二病感はあまり前に出なくなっているかも。

こういうのが増えたのって、黒幕ポジションで、気分よく倒されるポジションのキャラを狙っているように感じる。

ここしばらくの間で話題になるボスキャラは強敵で狡猾で知能も高い。しかしそれと同時に精神的には未熟で不安定だ。
そういう所が小人っぷりやクズさを強調することにつながっているんじゃないかな。

なるほど。
確かにちょっと前までボスキャラと言えば精神的にどっしりと構えた巨大な、上位の存在というのが定番のイメージだったよね。

このスレで語られるようなタイプの敵も上位の存在ではあると思うんだけど、なんか敵としての魅力が……

そうそう。
悪役としての魅力が無いとか、クズ過ぎるとか、知能レベルが引くとか、悪のカッコ良さや格が無いといった批判は結構見かける。

やってることも小さく見えるから、ウチの国のスケールの大きな話大好きな傾向からすると嫌いな人が出てくるのも理解できる。
ただ俺は例えば無惨に関しては、感じられる厄介さが強烈だし敵キャラとしてはかなり成功していると思う。もちろん好き嫌いは別として。

キャラデザ的にはどれもなかなかに良い感じなのがまた。
でも性格や言動が台無しにして、更にそれが恐ろしさとめんどくささにつながってとても嫌な敵になっているんだよな……

悪役としての人気は出ないけど、皆からぶっ殺してやりたいと思われているという面では上手い悪役キャラと言える。

悪役の造形にリアリティが求められた結果なのでは?
現代では記号的な悪役を出してデカイ悪事をはたらかせるのではもうダメで、邪悪さを描写して嫌われなければならない。
だから超越した存在や上位の記号的存在ではなく、身近な感覚の延長で想像しやすいクズな敵キャラが出てきたのでは。

例えば「ジョジョ」のディオとディアボロを比較してみると最近のクズ系ボスキャラの方向性が見えてくるような気がする。
私は他に妥当な例えが思い付かなかったが、アニメや話題は最近ということで勘弁して。

ラスボスじゃなくても、ちょっとしたボス敵にクズなのがいると便利だと思う。
例えば「ペルソナ5」の鴨志田は最初のボスとして非常に良い造形のキャラでもあると思う。アレに立ち向かうのであれば、否定されることは無い。特にP5は始まり方や主人公の背景の癖が強かったからとても上手い敵の配置だったかと。

過去や背景など全貌が見えてくるのに伴って、こいつはダメだ倒さないとという悪役も増えているように思う。
以前はボスの方がカッコイイという評価になったり、過去のアレコレで実は純粋な悪者ではないとか被害者でもあったみたいになって「洗白」されて仲間、敵ではないみたいな扱いなったりなんてのがありがちだったが。

悩まず倒せる悪役が求められているのだろうか?

悪役側の設定を盛ると相対的に主人公側の評価が落ちるケースも多いし、主人公のためにもクズな敵キャラというのは重要だと思うよ。

悪役の方が人気出るのも別に問題無いと思うが……

キャラ人気が分散したり、主人公側への感情移入が減るのはやはり問題だろう。主人公が否定される、ヘイトを集めるというのが強過ぎると作品を広げる上で難しくなるからね。
商業的にもまずは主人公側の人気がないと厳しい。話の順番や作品内での露出的に敵のグッズから売り出すわけにもいかないわけで。

俺は小人、クズな敵って良いと思う。簡単には味方にならないから。
敵キャラが敵じゃなくなる、味方になる展開ってかなり上手くやらないと納得できないんだよ……

同意だ。
味方になったり、実は悪いヤツではなかったみたいなのは解釈が分かれて荒れる。
それに制作側の感情移入や重大だと認識している事情と視聴者の感情移入がズレて作品に対する評価が崩壊することだってある。

私はボスキャラには魅力があるか、きちんとした「強さ」のあるキャラであってほしい。例えば「NARUTO」や「BLEACH」のようなね。それか絶対に受け入れることのできない悪とかね。
強いけど性格的には小人的で歪な悪人を主人公が倒すってのは構造的には理解できるが好みじゃない。

一時期は「NARUTO」などの人気作品の敵キャラの方が批判されていたこともある。小人っぷりもクズさも個性の一つだし、好みの問題でもあるし、小人だけど凶悪で強いボスキャラに関しては、近頃の流行と言ってもいいのかもね。

純粋な悪みたいなのは使われ過ぎて逆に薄っぺらくなったし、過去の作品の人気キャラと競わないといけなくなるからね。
現在の環境ではできるけど難しい、といった所かと。

そもそもキャラとしての格があって人気も高くなるようなボス敵は簡単に作り出せるもんじゃない。
このスレで言われているような敵キャラはキャラ造形という意味でもやり易いんじゃないかな。
ちょっと前まで主流で今でも人気の高い悪役キャラとかぶる、パクリ疑惑が出ることも少ないだろうし話題にもなる。

あまり狙って作ると、作品の目的が迷走するし矛盾やツッコミ所が発生すると格が急落することもある。
何はともあれ、爽快にやっつけることのできる敵キャラであれば私は歓迎するよ。そういう展開を期待して見ているわけだからね。



とまぁ、こんな感じで。
好みからの意見や、キャラクター造形からの意見などイロイロと出ていました。

現在の中国オタク界隈では「ジョジョ」のディオや「Fate/Zero」のギルガメッシュ(最近は悪役枠ではなく味方枠な扱いが増えていますが)、もっと遡ると「NARUTO」や「BLEACH」のキャラなどが有名で人気の高い悪役となっているそうですが、そういった悪役と比べると「鬼滅の刃」の鬼舞辻無惨など最近目立つ敵キャラに違和感を覚えたり異質で受け入れ難いといった人も出ているそうです。

ただキャラ人気は別として、話題になる悪役のいる作品は人気の出た作品ということでもありますし、そういった悪役キャラの影響や中国オタク界隈の反応についても引き続き追いかけてみたいですね。

とりあえず、こんな所で。
例によってツッコミ&情報提供お待ちしております。