ありがたいことにネタのタレコミをいただきましたので今回はそれについてを。

中国の方でも異世界や過去の歴史に転移、転生する作品は「穿越」という名前でネット小説などを中心に大人気ジャンルとなっていまして、日本のその手の作品に関してもイロイロと共通するネタを見出したり話題にしたりしているそうです。

そんな訳で以下に中国のソッチ系のサイトで行われていた
「チート無しでトリップや転生をする作品はどんなのがあるか」
といったことなどに関するやり取りを、例によって私のイイカゲンな訳で紹介させていただきます。


「魔王学院の不適合者」というチートの極みを見ていてふと考えたんだが、チート無しの普通の人間が転移転生をする日本の二次元作品ってどんなのがあるんだろうか?チートの反対側が気になってきたんだよ。

ほとんどのトリップ系はトリップする際に何らかのチート、プラスになるものを獲得するね。それが無くても知識チート。

うーむ……なかなか思いつかないけど、全く無いわけでは無い……と思う。

「トリップしたキャラ」のサブキャラやモブキャラなら普通の人もいるけど、主人公がそれというのは無いんじゃないか?

えーと、そうだ「恋姫夢想」や「織田信奈の野望」なんかは主人公に関しては普通じゃないか?

あれのどこが普通なんだよ……

私も恋姫の主人公はチート無し系だと思う。
あの作品は世界観やヒロインは特殊だが、主人公自体は能力的に日本の学生という背景の範囲だろう。現代知識持ち込んでも現地の三国系ヒロインに実際の運用方面でばっさり否定されたりもするし。

恋姫夢想みたいな感じで、初期のトリップ系にはチート無しのもそこそこいて偶然の機会と本人の知識や社交能力で活躍していくという感じだった。
その後は段々と派手さや爽快感が強調されるようになって、いつの間にかチートが基礎設定に。

ほとんどの作品で言葉の問題がまずチートで解決になるし、本気で何の補正も無かったら異世界の感染症でやられる或いは異世界に感染症を広める可能性とかもあるから、何かしらチートっぽいものは無いと作品として成立しない。
異世界系作品の不合理さをあげつらえば作品が面白くなるわけじゃないし。

SF短編じゃあるまいし、異世界にトリップしてしばらく冒険した所で主人公が感染症で死亡ってのは誰も喜ばないからなあ……

ようはどの程度かだよね。
チート能力も、チートな知識も技術も。

チート能力が無くても記憶力抜群で数学物理化学に関して複雑で細かい所まで覚えていて内政チートを行います。
まぁチートが無いと話が書き難いし読者を捕まえられないんだよ。俺達の人生を面白い読み物にするのが難しいように。

昔の話は偶然や幸運で何とかしていた異世界の第一歩、例えばモンスターとの遭遇を今ではチートで圧殺。
これに関しては今の時代にぐだぐだピンチ描写をしても仕方がないという理由もあるかと。

近年の知識チートは脳内に検索エンジンとネットが搭載されているような知識持ちも多いからなー

その辺りをリアリティ持たせる感じでやると、人間は普通でも装備や設備、使っていたノートとかの資料を持ち込んでいたりとかになるがこれもチートの範疇か。

現実世界では魚の調理も鶏をしめたことも無い、健康診断で血を抜かれるだけで気分が悪くなる男どもが異世界にトリップしたら即敵を殺しまくって無双してハーレムを形成するわけだからな。
精神的な変化がまずチート。

国産作品でもそういうのはなかなか無いぞ。
作者の自己満足的なのは探せばあるかもしれないけど、人気が出る、稼げる作品でそういうのは皆無だろう。

国産だと女性向けで清の宮廷にトリップする恋愛モノとかはチート無いぞ。ストーリーはいわゆる御都合主義になりがちだけどね。

歴史系は結構あるんじゃないか?ただ運の良い環境や出会い、歴史関係の記憶力みたいなものはあるんだろうけど。
日本の作品だと戦国時代にトリップしたら大体織田信長か下っ端時代の豊臣秀吉に出会うというネタを聞いたことがある。

国産作品だと歴史系はチート無しの文系学生が頻繁にトリップしているように思う。あと歴史トリップ系はチートが効きすぎると後の方の展開に苦労するからチートは抑制する傾向がある。
現代社会の常識として持っていてもおかしくない知識でチートできる部分も多いからね。

織田信長で思い出した。
ちょっと前の「信長協奏曲」の主人公は本当にチートが無い。

その作品があったな。
普通なら歴史を知っているというチートで活躍するはずなのに、勉強していない高校生のうろ覚えの歴史知識だからほぼ役に立たない。それでいてトリップとしては説得力も面白さも爽快感もあって感心したよ。

「灰と幻想のグリムガル」はチートが無いとどうにもならんというのを教えてくれるぞ。

なんだい?「今、そこにいる僕」について語っても良いのかい!?

「今、そこにいる僕」は逆のチートやイベント補正だからなあ……現在のチートと主事候補生を基本スペックにするのとは正反対。ただ主人公がバカというか精神的に成長しないのは共通しているようにも感じられるのが……

「今、そこにいる僕」の主人公は明確なチートは持ってないけど劇中描写はそれなりにハイスペックだし、普通の人間枠で考えていくとちょっと悩む。

普通どころか平均以下でいいなら野比のび太でどうだ?年一回の大長編トリップは大体がドラえもんとひみつ道具来るまではどうにもならんからな。

今のネット小説、ラノベって中国だろうが日本だろうが娯楽優先だし、厳格な意味での「普通の人」な主人公はいない気もする。
昔の作品を探せばあるかもしれないが。

本人にチートなくても、ギャグ補正や勘違い補正とかもあるからな。爽快重視だと普通にする意味があまりないんだよな。

「この世の果てで恋を唄う少女YU-NO」を思い付いたけど、これもアニメは最近だが原作は前世紀のエロゲだな。今の作品で探すのはなかなか難しい。

現代にいる時に既に最強クラスの能力で、転移後に更に能力を獲得していくのはどうなるんだろう。例えば「ライドンキング」のように。

現代社会でのチートスペックや特殊能力持ちみたいなのもいるからなあ。一般人、普通の人間、凡人の定義が不安定だ。

以前この手の話題をしたときに、「ゼロの使い魔」のサイトは普通の人間枠の主人公キャラ、能力はあるけど限定的だし発動しないと弱いから……という見方を聞いたこともある

能力が普通(地位や身分や血統は?)、地位や身分が普通(能力は?)みたいなのもある。

昔の作品なら、例えば「聖戦士ダンバイン」の主人公はとても普通だと思う。

現在のチート基準からすれば無いも同然かもしれないし、主人公だけの能力ってわけでもないが、ダンバインは異世界に召喚された時点でその世界ではチートである強いオーラ力を持てるし、ロボット操縦も強力ということになるんですが。
まぁ後半はその辺のチートとかうやむやになるけどね!

主人公の知識が世界に噛み合って活躍するみたいなのはどう判断するべきなのかな。例えばオタ知識と観察力と解釈で活躍する「アウトブレイク・カンパニー」なんてのもあった。

主人公がトリップしないでよければ「異世界食堂」なんてのがある。普通の食堂で異世界から来る客が勝手にチートを感じて帰る。

「GATE」もそうだけど、現代社会の優越性をぶつけるみたいなのはあるね。人間ではなく社会環境や資源が実質的にチートになるような。

昔は異世界にトリップというだけで価値があったのかもしれないが、今では爽快感も無いとダメだから、普通の人がトリップというのは絶滅にひんしているのではないかと。

異世界トリップ系作品の重点は異世界じゃなくて異世界にトリップした現代社会系主人公のチートと活躍だからね。
これは現実世界が舞台の作品と、異世界が舞台の作品の違いでもある。異世界トリップの主人公は良くも悪くもチート発動率が高い。

現在の基準で「普通の人間」で考えるならギャグ系を探すのが良いのでは。
普通のだとどうしてもチート判定されるのが入ってしまう。爽快感重視の現代では現代の知識や感覚を異世界にはめ込んだことによる影響を出さないのであれば、現代社会の普通の人を出す意味が無い。



とまぁ、こんな感じで。
作品をイロイロと探すのと一緒に、現在の中国におけるトリップ、転生系の作品の需要の方向のようなものも出ていました。

ちなみに私は若い時の守備範囲が主にラノベ方面だったのですが、個人的に覚えている今回のテーマに合いそうな異世界トリップ系作品の中で一番古いのは「異次元騎士カズマ」、もうちょっと後だと「ユミナ戦記」や「日帰りクエスト」とかでしょうかね。

この辺りの作品は当時のレベルでの御都合主義やなんとなく高い肉体スペックもありましたが、今のようなチート能力は無かったように思います。そしてその後の「火魅子伝」、「A君(17)の戦争」辺りになると異世界における活躍の仕方も段々と変わっていったような。


とりあえず、こんな所で。
例によってツッコミ&情報提供お待ちしております。