ありがたいことに以前の記事
中国オタク「シリーズ作品の中でファンから無かったことにされている作品ってどんなのがあるかな?」
に関して、その後追加でネタを教えていただきましたので今回はそれについてを。

作品の受け止め方には作品を見た時点での年齢特有の環境や人生経験なども影響するかと思いますし、歳をとった後に改めて同じ作品を見てみると若い時とは違った印象になることも珍しくは無いかと思われます。

中国のソッチ系のサイトでは
「昔は神作に思えた作品、若い時でなければ神作品に思えない作品」
といったことなどに関するやり取りが行われていましたので、以下に例によって私のイイカゲンな訳で紹介させていただきます。


皆にとって昔は神作に思えた作品ってある?若い時でなければ神作品に思えない作品或いはその逆の作品について語ってみたい。
ちなみに自分にとっては「東京喰種」かな。今のぐだぐだな評価も理解できるが、昔見ていた時は本当に凄い、神作だと感じたのも確かなんだよ。

ある年齢、特定の年代の時には面白く感じる作品か……そういうのあるよね。
私は「ガンダムSEED」がそうだったかな?ただ当時を思い出してみると周囲の評価に流される部分もあるから、年齢に加えて時代による影響もあると思う。

そこは否定しない。仲間との話で盛り上がって楽しいと感じる部分もあるから、その時期特有の評価基準というのもあるだろう。
ただ大雑把に若い時はとても面白かった、或いは逆に今の歳になって見たらつまらないどころか面白かったくらいの大体の印象で問題無いよ。

昔見た神作に関しては記憶の中でどんどん美化されていくのもあるからな……俺が思い付いたのは「ギルティクラウン」だ。

何となく分かる。
でも私は「ギルティクラウン」の後半の展開が昔は受け入れ難かったが、今はあれはあれで一つのやり方だと思うようになってきたな。

自分にとっては「コードギアス」かな?面白くないと思うのではなく、熱が若干醒めて神作から良い作品くらいになる感じだけれど。

中二病的なセンスの作品はそういうのが多そう。

私はネット小説にそういうのが多いと感じるね。
自分の中では追いかけていた時は神作だと思っていたけど今では……みたいな作品がそれなりにある。

ウチの国のネット小説は商業的な競争があるから質も量も常にアップデートされ続けているからね。
その時代には比較対象が無い、その時代だからこその新鮮さによる補正の部分も大きいのだろう。

確かに。
昔初めて読んだ時は強烈な衝撃を受けたネット小説作品ってのがある。
今の若い世代に紹介すると嘲笑されることすらあるし、そうなるのも無理はないとは思うが、出現した当時の衝撃というのは間違いなく存在したから同年代のネット小説読みとはかなり話が合う。

ウチの国のネット小説はどんどん規制が入って書けない話も増えて窮屈になっているのは間違いないが、何でも書けた昔の方が良かったかと言われればそうとは限らないからね。読みやすさ、爽快感、課金と時間のコストパフォーマンスは新しい方が優れているという気もする。

なるほど。
私は二次元作品に触れるようになったのは大学になってからだし、その当時はもう子供じゃなかったから中二病作品の見方が変わるというのは無いと思っていたが、ネット小説とかを考えるとそうでもないか。

「中二」「厨二」と言われるが年齢がそんなに厳密じゃないよ。
例えば「ガンダムSEED」「BLEACH」「コードギアス」などは中二病要素が高いという評価のある作品だけど、ウチの国でのリアルタイムでの主な支持層は大学生のオタクだった。
こういうのってどれだけ幅広く作品に接しているか、作品を見た数に加えて作品を追いかけたか(迷走しても!完結しなくても!)といった経験も影響するのだろう。

ハマったばかりの頃って何を見ても新しいし神作ばかりな状態とも言える。
当時の自分の作品語りとかを思い出すと叫びだしたくなるが、あの何でも面白かった状態に戻れたらいいなと思ったりもするね。

作品知識が増えると見方も変わるし、討論する際の基礎となる評価も変化するよな。年齢とは別に時代による変化は間違いなくある。

日本の作品じゃないけどバットマン、特にダークナイトはそういう変化が激しそう……いや、自分の中でも周りでも激しいな!

このテーマですぐに思いついたのは「ガンダムSEED」と「DESTINY」だな。初めてみた時はなんて深い作品なんだと思ったが、その後「UC」経由で宇宙世紀系作品を見るようになってSEEDが過去の名作のキャラ萌え劣化リメイクだと感じるようになってきた。

そしてそこからまたSEEDはなんかんだで良い作品だという評価に戻る自分みたいなのもいるぞ!
昔みたいに全肯定するわけじゃなくなるから、神作扱いとはまた違うけどね。

昔は神作と思っていても、後で考えると良くも悪くも普通の作品だという評価になることって多いよね。嫌いになるという程でもないが、熱が冷める……

神作と評価していたか……なら「GANTZ」かな。自分がネット小説の無限流ジャンルにハマっていた時期で、その源流として神作扱いしていたというのもある。
(訳注:中国のネット小説の無限流に関しては過去記事の中国のネット小説ジャンル「無限流」、その源流となったのは「GANTZ」をよろしければご参照ください)

私も「東京喰種」が頭に浮かんだ。
当時は本当に凄い作品だと言われていたし、私自身もそう思っていたんだ。

その時期の作品だと「ワンパンマン」なんかもあるが、こっちは名作の地位を確立して良い意味でネタも広まっているよな。ストーリー、設定、作品展開、どこで差がついたのだろうか。

聞こえてくる話だと、神作扱いからバカな作品と酷評するレベルまで変わってしまう人もいるらしいが、自分の中ではさすがにそこまでいった作品はないな。神作とは言えなくても評価のできる部分、好きなキャラというのは相変わらず存在する。

うーむ……あえて挙げるなら「学園黙示録 HIGHSCHOOL OF THE DEAD」かな。
私はもう昔のような強い気持ちは無いけど、それとは別にそういうのが好きな人、好きな年代を狙って直撃させたスゴイ作品という意味で高く評価している。

特定の年代ということなら「やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。」だろう……長く続いているから途中で目が覚めるというか熱が冷めてしまったファンを何人も見ているよ。

逆に特撮系作品は昔の特定の年齢ではダメで、歳をとってから良いと思うようになってきたかも。

歳をとってからプリキュアが面白くて仕方が無い自分はどうなんだろう?昔は子供向けアニメ、それも幼女向けなんてバカにしていたのに!

それに関してはオタク界隈の価値観の変化もありそうだな。
昔は子供向けというだけで切り捨てられていたから……今でもその傾向は存在するが、昔は本当に苛烈だった。

私にとって「けいおん」の良さが若い時には分からなかった。しかし高校生活が遠いものになってからはとても輝いていると感じる名作になっている。

ガンダムは知識が増えると特定の神作と崇める作品しか認めない状態になるか、どんな作品もアリだという状態になるかの両極端な発展の仕方をする印象。
自分は後者寄りだと思うが、自分の中で最も評価が変わったのは「V」で作中に漂う自然な狂気がなんとも独特で評価できると感じるようになった。

私の場合、国産ではネット小説以外にも「三体」なんかがそうかも。初めて読んだ高校生の時には本当に衝撃的だったが、大学でSFに関わるようなことを学んだり元ネタになる作品を知ったりした後は作品内の穴が気になってきて……今でも悪い作品では無いと思ってはいるんだけどね。

国産ならば「水滸伝」だ!
昔は主人公達がどいつもこいつも人でなしで好漢とはいったい……という評価に染まっていた。当時のちゃんと読んでなかった自分に加えて当時のネットの評価による影響もあった気がする。
今ではその面白さ、当時の社会描写の興味深さや資料的価値などはさすがに四大名著クラスだと思っているよ!!

今では「銀魂」の説教セリフ、夢と現実の違いに直面した時の態度が心地良くなってきたな。昔はギャグ部分しか興味無くて説教が鬱陶しいとか思っていたのに。

キャラの印象も変わるよね。俺は「銀魂」ではマダオの印象が中学の時とかなり変わっている。あとここで出ている作品だとシン・アスカに関しても嫌なヤツから気の毒な人になってきている。

神作についてではないんだが、中高の頃と評価がかなり変わったのは「To LOVEる」だね。昔はエロ目的の下品な作品だと表ではバカにしつつこっそり見る作品だったけど、今ではエロと癒しを与えてくれる作品だと表立って評価するようになってしまった……!

それにしても皆の話を見ていると「神作はいつの時代でも神作」みたいな話はわりと怪しくなってくるなあ

そういうのって「自分にとっては」という話でもあるのかもね。
私も昔はそんな風に考えていたこともあるが、現在は誰かと同じように高い評価をするためには作品のクオリティ以外にも共通するセンスや経験も必要なのではないかと考えるようになってきた。

年齢、それから時代が変わると近頃の気に入らない作品批判に使われるのではない、ちゃんとした意味での「価値観」の違いが出てくるのだろうね。
国産のネット小説だって昔の作品の価値観が今では通じなくなったりしているし、外国である日本の作品だと尚更だろう。



とまぁ、こんな感じで。
中国オタク界隈における作品の評価の変化なども含めてイロイロな話が出ていました。

ちなみにこのネタを教えてくれた方からは
「中国では若いオタクが中二病的な作品を好む傾向はありますが、それに加えて子供向け作品、それから価値のない作品(ギャグやハーレムなど)を強く嫌う傾向があります」
という話もありました。
中国ではオタク層が形成される際に
「自分達の見ているアニメやマンガは子供向けの幼稚なものではない大人が見る価値のあるものだ」
という考えが強く出ていましたし、現在も子供向けを嫌う空気はかなり残っているようです。

しかし近頃は子供向け作品や単純な娯楽寄りの作品を「これが良いんだ」と受け入れる人も増えているそうですし、中国オタク界隈では好みがどのように変化していくのかといった辺りも気になってきましたね。


とりあえず、こんな所で。
例によってツッコミ&情報提供お待ちしております。