ありがたいことにネタのタレコミをいただきましたので今回はそれについてを。

中国ではいわゆる二次元系のソシャゲが非常に目立つ存在になっていて中国オタク界隈でもソシャゲ関連の話題が日々飛び交っています。しかし近年はユーザー側の反応が変化しているるらしく、ソシャゲ関連の様々な展開やイベントに関する反応も昔とは違ったものになってきているのだとか。

中国のソッチ系のサイトではそんな話題の一つとして
「二次元ソシャゲのアニメ化が歓迎されないのはなぜか」
といったことなどに関するやり取りが行われていましたので、以下に例によって私のイイカゲンな訳で紹介させていただきます。


なぜ近頃は二次元ソシャゲのアニメ化が歓迎されないのだろうか?
公式がテンション高く発表してもファンの方は盛り上がらない、ちゃんと動くアニメなら良いやとか失敗前提元みたいな声が目立つ

昔はファンのテンションが上がっていたし、失敗作が出るのは他のメディア原作でも変わらない、ソシャゲには「ウマ娘」のような大成功例もあるのになんか期待されない空気になっているよね

「ウマ娘」は普通に期待されているけど背景が特殊だからな……

「ウマ娘」はソシャゲの開発が難航しているうちにアニメの方が第二期まで出て更に第二期で大化けしたわけだしアニメのストーリーとキャラはゲームと異なるというのもファンの間で周知されている
他のソシャゲ原作アニメとは結構違う

順番から受ける印象的な物で言えば、「ウマ娘」はアニメをゲーム化したような形になるのでは……

ソシャゲのアニメ化についてはキャラとストーリーの魔改造や作画崩壊でネタ扱いになるのだけは勘弁してくれ……みたいな反応も多いよね

最初の「艦これ」は黒歴史になったし、こっちで多分ユーザー数と注目度が一番高かった「プリコネR」が原作のイメージにダメージ状態だからな

日本の業界のセンスによるアニメ化が合わない、求めていたのと違うことになるリスクもある
国産二次元ソシャゲもだけど、日本のソシャゲをアニメ化したケースでもそういうのはあるわけで。「プリコネR」も日本だと評価高いらしいけど、こっちだと最初は良かったがユーザー側にあまり百合需要が無いのもあって評価落ちていった。

「FGO」のアニメもこっちで罵倒の嵐だったが日本だとそれなりに受け入れられているように中国のファンや市場とのズレが顕在化してしまうのかね
まぁ「FGO」に関しては振り返ってみると中国版FGOが規制強化と運営に対する不信感爆発で荒れていたのも影響していたから難しいね

「FGO」は脚本批判で大炎上したけどこっちでも受け入れている人はそれなりにいたよ。大成功ではないかもしれないが、失敗という程ではない。
分かりやすい成功例なら「ウマ娘」や「神撃のバハムート」のアニメだろうけど、あれはキャラと設定が共通するくらいだからわりと特殊。特に「神撃のバハムート」は原作魔改造どころじゃないレベルだから。

ソシャゲ原作のメディアミックス的な企画だと「アニメも爆死」するケースは多い
自分の知っている範囲の成功例とされる作品を見た限りでは、内容をアニメ専用に調整、改変しなければダメだと感じられる

ソシャゲをアニメにする場合、当然ながらユーザー以外の視聴者向けに世界観やキャラの説明から入らないといけないし、その際に元にするゲームの序盤ストーリーって概ね盛り上がりに欠けるんだよね
ゲームで遊ぶ際には序盤の配布で手持ちキャラが増えるし弱い時期だから強化の効果も実感しやすいし初心者向けのサポートでスタミナ消費無しで遊び続けられたりするからストーリーの質はそんなに気にならないのだが

ソシャゲの序盤ストーリーとかむしろ邪魔だしな……
それに対してマンガやラノベは序盤で初見の読者を引き込んで競争に勝たなければならないのでアニメ化の際にそのまま使える
もちろんソシャゲも序盤でプレイヤーを囲い込むための手法は常に研究、発展しているがそれは配布やガチャとかストーリー以外の部分が多い

序盤からだらだら進むネット小説系作品も近年ではコミカライズの際にその問題を通過済みなことが多いし制作側も構成変更に慣れてきている
ソシャゲ原作はそういうのが上手くないままだ

実の所、FGOはそういうのを全部割り切ってかなりファン向けに作っていた
あとメインストーリーをなぞるのではなくキャラ中心で短編コメディにした場合はそんなに外さないしファンも安心するがそういうのが最初から制作されることはない……

なぜソシャゲをアニメ化する際に微妙なメインストーリー中心にやってグダグダにするんだろうな
どうせ皆キャラ目的で見るんだし、外伝ストーリーや日常系でやる、コメディ路線でやるとかでも良いだろうに

よほど上手くやらないと原作魔改造で批判されるし、外伝やコメディ短編とか実質オリジナルストーリーでやるなら原作付きで楽になる部分がかなり消える
予算も時間もスタッフにも限りがあるのだよ

一般向けの集客を諦めきれないんじゃないか?アニメの宣伝でゲームの客を増やしたいという目的は常にあるはずだし、集客窓口として作品世界観とメインストーリーを分かりやすく見せられるアニメは有効だと考えるのだろう
実際にアニメ化で原作ソシャゲの人気が大幅に伸びた作品がどれくらいあるのか私は知らないけどね

アニメ化に関しては単純に絵柄の問題もある
ファンはゲーム画面の方で絵師の違うキャラが出てくるのには慣れているけど、アニメで統一された絵柄(しかもアニメで動かすために簡略化)に変更されて出てくるのには慣れない
違和感とそれに伴う不満が出てくるのは避けられない

二次元系ソシャゲってどんどん精緻になって作画カロリーも上がっているけど基本+差分くらいで良いソシャゲと違ってアニメはそのまま作画に対する大きな負担になるからね
「動いて作画崩壊しなければいい」という話になるが、その時点でわりと厳しい要求になっていたりするのでは

「グランブルーファンタジー」は原作通りに作画して頑張っていて悪くなかったな、ストーリーは可もなく不可もなくだったが。「FGO」はウチの国ではユーザーの期待が高過ぎてめんどくさい原作党が多発して炎上したけどそれを除いて考えると絵柄も全体的なストーリーもそこまで悪くはない。
国産ゲーム原作?うん……なんて言うか……

上でも言われているがギャグ短編にすると、そんなに反発が無いのに制作側はそういうのを作りたがらないよね

原作ストーリーがあまり面白くない、投げっぱなし状態なケースもある
二次元ソシャゲは世界観やキャラが好まれていることが多くて、ストーリーについてはメインよりも個別キャラのストーリーやイベントの短編ストーリー、キャラ同士の掛け合いの方が評価されているなんてのも珍しくない

結局の所、ソシャゲはガチャ回させる、ユーザーを走らせるのが主でそこに世界観とキャラを説明するための内容が加わるからそのままではアニメに向いてないのが多いのかもね

理解できる話だ。ソシャゲのメインストーリー自体が微妙でもキャラが人気になってガチャが回れば勝ちだ
それに人気キャラはユーザー側の脳内補正で良い印象になっていたりとかね

キャラと言えばゲームの方ではプレイヤーの分身である主人公の問題をアニメでどうするかという問題もあるな。「プリコネR」では白痴を強調させてキャラを立てたけど、そこで合わないファンがかなり出た。

「プリコネR」の日本ではネタ扱いで好評だったようだけど、こっちのユーザーはそういうの受け入れられない、自分の分身でハーレムの主でみたいなのが好きだからな。
アニメ化の際のアレンジに関しては日本の二次元業界との違いを何かと感じさせられるので、そういうのもアニメ化を単純に喜べない原因になっていると思う。

でもこういうのって昔から原作付きアニメで繰り返された話じゃないの?
昔はギャルゲー原作アニメでヒドイことになったのもあるはず

生存者バイアスみたいなのは常にあるからね
ギャルゲー原作アニメでヒドイことになった作品に関しては伝説に残るような作品でなければ今では出てこない
出てくるのは名作評価がある、今でもファンが存在する作品ばかりだ

ギャルゲーのアニメ化と似てるけどソシャゲは更に厳しいと思うよ
ギャルゲーなら作品が単独で成立しているからいいけど、ソシャゲはまだ運営中だからファンは逃れられないダメージを継続的に実感することになる

そもそもソシャゲがアニメをやってソシャゲ側が更に盛り上がった例がほぼ無いのでは?
アニメ化されて放映される時点で人気のピークが過ぎているというのもあるかもしれないが、そのまま萎んでいくことも多いような……

ユーザーからしてみればアニメを喜ぶ人ばかりじゃないし、そんなもんに金を使うならもっとゲームの方に金を使えと思ってしまうのでは
昔はアニメ化に夢を見れて歓迎されていたのかもしれないが、今は失敗のイメージが強くなっているからね

そういう人もいるけど、作るなら作るできちんと金を出して欲しいと考えている人も多い
大体のソシャゲ原作アニメは予算不足な貧乏アニメ、動けばいいレベルだ
あれだけ課金で吸い上げたのになぜアニメにもっと金を出さないのかと

アニメも商売だから金を出すより儲けを出す方向なんじゃないか
アニメと連動した課金要素、ゲーム内アイテムが特典になればディスクが売れない今の時代でもたくさん売れてしまうのだよ。

それで失敗してユーザーの熱が冷えたらダメだろう
失敗例が少なくないのになぜアニメ化してしまうのか

制作側は自分のゲームに自信があって計画通りなら更に儲けられるはず、自分の所で作るのではないから負担にはならないはず、といった考えになるのでは
あとは制作側の名誉、社会的な評価を求めてというのもありそう

同意したくなる。制作側だけはしゃいでいるみたいに感じられることもあるしね。
しかし外部のアニメスタジオとスタッフが作るとしても、ゲーム制作側は多かれ少なかれ確実にリソース分割する事態になる。
そして本体の運営の質が悪くなって(なったと感じられると)、アニメの方も失敗するとユーザーの不満が高まりそれがそのままゲーム運営に対する批判にもつながったりするので、今ではアニメ化すると不安の方が先に出てくるのかな



とまぁ、こんな感じで。
近頃の中国オタク界隈におけるイメージも含めてイロイロな話が出ていました。

ちなみにこのネタを教えてくれた方からは
「私もソーシャルゲーム原作アニメに関しては期待しなくなっています。現在期待できると思っているのはウマ娘の三期くらいです」
などといった話もありました。

現在も中国産の二次元系ゲーム関連は何かと盛り上がっていますが、ユーザー側の事情の変化などに関しても引き続き追いかけてみたいと考えております。

とりあえず、こんな所で。
例によってツッコミ&情報提供お待ちしております。