ありがたいことにネタのタレコミをいただきましたので今回はそれについてを。
中国オタク界隈でも作品をジャンルごとに分けて語る、考察するといったことが行われていますが中国から見て気になるジャンルというのも幾つかあるらしく、いわゆる「中華ファンタジー」もその一つだそうです。
中国のソッチ系のサイトではそんな話題の一つとして
「日本の中華ファンタジー系作品は女性向けが多い」
といったことなどに関するやり取りが行われていましたので、以下に例によって私のイイカゲンな訳で紹介させていただきます。
日本の作品で中華ファンタジーは女性向けが多い傾向があるように思うのだがどうだろう?
特にラノベはその傾向が強い。男性向けの中華ファンタジー系ラノベとかメジャーな作品ではほぼ無いと感じられるのだが
言いたいことは理解できる。
女性向けだと「十二国記」などの名作だけでなく後宮を舞台にした作品がかなり出ているけど男性向けだとそういうのが無いよね。
「十二国記」以外だと「後宮の烏」は明らかに女性向け、もっと昔だと「彩雲国物語」とかも女性向けで女性作者だよね。
その辺は女性作者っぽいけど日本の作品は女性向けでも男性作者、或いはその逆もあるから判断が難しい所もある。
しかし私も日本の作品では「ふしぎ遊戯」とか昔から女性向けの作品はかなりあるように思う。男性向けでそういう作品の記憶は無い。
ちょっと前にアニメ化が発表されて盛り上がっていた「薬屋のひとりごと」も女性向けだよな
日本の男性向け作品、特にラノベ系は西洋ファンタジーだよね。
女性向けとして扱われがちな「薬屋のひとりごと」だけど、実は日本の商業連載の掲載誌は男性向け雑誌だしネット小説時代も普通に男性からの支持が強かったから女性向けと断じるのはどうかと思う。
男性向けラノベでも女性主人公は一定の需要がある。ラノベの開祖の一つである「スレイヤーズ」が女性主人公だしね。
中国の古装宮廷劇は国内でも男女の需要にかなり差があるわけだが、やはり国外でも似たような感じになるのか?
日本の女性は古代中国が好きなんだよ。文化や服飾などが好まれているから創作も活発になっている。
それに対して日本の男性は日本産ファンタジー、JRPGで育つから歴史ベースのファンタジーは好まない。
男性向けでも中華系のキャラ、中華要素自体は頻繁に出てくる。武術系キャラは多いし、男性向けだとチャイナドレスの需要が高い。
しかし世界観が中華ベース、中華系の国を舞台にした作品というのは男性向けだと珍しい。
以前自分の見える範囲で日本の男性向け中華ファンタジー作品を調べてみたが「キングダム」みたいな作品しか見つからなかった。
主に現地主人公作品で異世界のようにトリップするのは少なかったと記憶している。
三国時代にトリップするなら「龍狼伝」がある
昔海賊版マンガで人気だったが、大学卒業して仕事始めた頃に調べたらまだ続いていて驚いた
男性向けだと三国志ネタの作品が少なくないが、あれは日本だと中華ファンタジージャンル扱いになってもこっちの感覚だと何か違うんだよな……
それも含めるなら「恋姫無双」という歴史娘化ジャンルを本格的に確立した怪物があるわけだが。
ちなみに「恋姫無双」も原作ゲームは現代の学生主人公が三国志ファンタジー世界に飛ばされる典型的なトリップ系作品。
私は日本の創作界隈が中華ファンタジーの知識、情報が少ないとは思えないんだよね。
しかし大奥と江戸時代ネタと違って中華系宮廷劇はあるが男性向け中華ファンタジー作品は無い。やはり需要の問題だろうか?
日本では武侠系作品が流行ってないし、武侠要素が必然的に増える男性向け中華ファンタジーが流行るのも難しいだろうね
虚淵玄など武侠小説好きなクリエイターが一時期武侠系ラノベ書いてたけど定着しなかったみたいだしな……ちなみに金庸の評価も日本では高いと聞くが影響という意味ではよく分からない
男性向け中華ファンタジーは日本の新作のラノベを探せば出て来るけど主流ではない、たまに出てきて後が続かない感じかな。
私が見た範囲でも日本人の「田中」さんが楚漢時代にトリップして「田中」の名前のまま活躍するとか、日本の天才学生が清朝にトリップして科挙に挑むとか気になるネタの作品はあった。
単純に日本のラノベでは西洋ファンタジーが最大勢力でその次に自国文化の和風ファンタジーが来るから中華ファンタジーは相対的に目立たないというのもあるのでは?
ラノベだと中東ファンタジーはもっと少なくて探しても「アルスラーン戦記」や「ジハード」くらいし出てこない。
えーと、中東の石油王が出てくるというBL系は……というのはさておき、後宮要素がある世界観は女性向けとしてかなり強い。そして後宮のある世界観で中国はオスマンや日本と比べて格段に描きやすい、皇帝のやれることが多いので創作の題材として使われるんじゃないかな。
中華ファンタジーだと宮廷がそのまま世界の頂点だから、そこで皇帝の寵愛を獲得すれば世界の頂点になるというのも分かりやすい成功として描きやすいのでは。
当然だが男キャラの場合は男女逆転世界でもない限りそうはいかないし、日本のラノベは覇王になるより覇王の下で自分の生活環境を向上させるのが好まれるから……
そう言えば男女逆転世界で大奥はあったな。でもああいうテーマを男性向けでやって人気になるのは厳しいだろう。
私も古代中国をベースにした日本の小説はそこそこ読んだけど、ファンタジーやジュブナイル的な要素が入った小説は存在は知っていても読む機会が無いままだ……一応田中芳樹も中華ファンタジーラノベではあるかな?
日本では作者と読者の間に男性向けに使える中華系ファンタジー世界観の共有イメージが形成されていないんだと思う。こっちなら武侠や修仙関係で基礎知識になっているのが日本人には無い。
過去に中国国産アニメが日本に入った際にまずこの部分で失敗した。例えば「九州」と言ったら中国なら「漢地九州」、世界を指すようなイメージだが日本では現実の島の九州しかない。
当時アニメを見た日本人の反応にはそういう用語に対する困惑があったし、そこから説明するのは娯楽作品だと難しいよ。
なるほど。そして宮廷モノなら後宮というふわっとした世界観だけでかなりカバーできるわけだな……
近頃の俺TUEEEEE系は東方的世界観とあまり相性が良くないんだろう。
ウチの国でも俺TUEEEEE系は宮廷モノと相性そんなに良くないので武侠系の流れのファンタジーになっている。
私は日本で武侠系作品があまり人気ないのがそのまま男性向けの中華ファンタジーの少なさにつながっているのではないかと見ている。
確か以前見た日本側の話では中国の歴史ネタは日本人にとって近くて遠い存在だから扱いにくいということだったな。
何でも説明不要で書けるわけではないが、中途半端な知識で書いたり自分の創作部分を好き勝手に混ぜるとすぐに間違いを指摘されるのでやり難い、しかしガチガチに時代考証をしてもそこが評価される、人気につながるわけではないのだとか。
中華ファンタジーは歴史ベースだからJRPGベースの西洋ファンタジーよりも難しいというか、ツッコミが厳しくなるわけか……言われてみれば分からなくもない。
ウチの国の作品もその辺を雑にやっても良いように武侠や仙人系になるからなあ。
それはあるかも。そして修仙や武侠は中国国内でしか人気が無いというか、外国では知識や感覚があまり理解されないジャンルだ……!
うーむ……ここまで話題を追いかけたが、まず前提からして引っかかる。言っては何だが日本では男性向けでなく、女性向けでも西洋ファンタジー系が基本なのでは?
近年の定番ジャンルの転生悪役令嬢も西洋ファンタジーだし「本好きの下克上」のような普通のトリップ系も西洋ファンタジーベースの世界観だ。
日本の女性向けラノベは現在も定期的に中華ファンタジー系の作品が出ているしアニメ化される作品もある。これは男性向けラノベとは明らかに違う所だよ。
それにアニメ化まで行った作品はまだ無いが後宮を舞台にした悪役令嬢転生の亜種的な作品もある。
日本の女性向け作品の特徴としてラノベに限らず何度か中華ファンタジーブームが発生している、ジャンルとして確立されているという事情がある。女性向けでは需要があるのでずっと作品が供給されているというのは間違いなくあるだろうね
男性向けだと中華ファンタジーはたまに出てくる武侠好きのクリエイターによる一過性の流行、或いはごく一部のマニア向けに留まっているレベル。
男性向けでも二十世紀の作品はかなり中華ファンタジー要素あるし過去にはブームの発生はあったよ。中国武術が最強クラス、イケメンや有能外国人キャラは中国人だった時代がね。
それが今では列海王か……いや、扱いが悪いわけではないのは理解しているんだが、何と言うか、その
言っては何だが日本の二次元で必要とされる中華ファンタジー要素は良くも悪くもテンプレだからね
現代ではそのテンプレに関する人気が落ちて批判も出るようになってきたから作品が減るのも無理はない
日本の俺TUEEEEEは皇帝になりたいキャラがあまりいない、読者の需要というか願望もそれほど無いようだからな
日本のラノベの主人公はハーレムはほしい(これは薄れているかも)、領地経営はしたいが覇道を歩みたいわけではない、居心地の良い環境が欲しいだけという感じだから皇帝でも仙人でも世界の上位存在を目指すことになる中華ファンタジーとの相性は微妙だ
上でも言われているように、女性向けは描写する世界を宮廷に限定できる、その外の世界の描写や考証をあまり気にしないで良いというのが書きやすい、ジャンルの存続につながっているのではないかと
男性向けで皇帝になる、中原の覇者になるみたいな展開だと設定を固めないといけないが、独自設定を作るのは手間がかかるし量産に向かないから現代のネット小説環境では不利になる
とまぁ、こんな感じで。
現在の中国オタク界隈のイメージも含めてイロイロな話が出ていました。
ちなみにこのネタを教えてくれた方からは
「中国ではアニメ化されない作品は広まり難く記憶にも残り難いですし古い作品についてはネットで調べるのが難しいので日本で昔中華ファンタジーがブームになった時代の作品は中国でほとんど知られていません」
「現在の中国オタク界隈で知られている中華ファンタジー作品は十二国記や彩雲国物語などの有名作品を除くとほとんどが新しめの作品です」
などといった話もありました。
考えてみれば昔の日本のライトノベル作品に関して中国では知る機会はほとんど無いのかもしれませんね。私がすぐに思い付いた男性向けラノベの中華ファンタジー系作品は「封仙娘娘追宝録」や「大唐風雲記」、ラノベレーベルではないものの「僕僕先生」などでしたがこの辺りの作品は時代や環境的に中国に伝わるのは難しかったように思います。
とりあえず、こんな所で。
例によってツッコミ&情報提供お待ちしております。
三年程前の記事になります。
中国オタク「日本には中華ファンタジーというジャンルがあるらしいが、どんなものなの?」
中国オタク界隈でも作品をジャンルごとに分けて語る、考察するといったことが行われていますが中国から見て気になるジャンルというのも幾つかあるらしく、いわゆる「中華ファンタジー」もその一つだそうです。
中国のソッチ系のサイトではそんな話題の一つとして
「日本の中華ファンタジー系作品は女性向けが多い」
といったことなどに関するやり取りが行われていましたので、以下に例によって私のイイカゲンな訳で紹介させていただきます。
日本の作品で中華ファンタジーは女性向けが多い傾向があるように思うのだがどうだろう?
特にラノベはその傾向が強い。男性向けの中華ファンタジー系ラノベとかメジャーな作品ではほぼ無いと感じられるのだが
言いたいことは理解できる。
女性向けだと「十二国記」などの名作だけでなく後宮を舞台にした作品がかなり出ているけど男性向けだとそういうのが無いよね。
「十二国記」以外だと「後宮の烏」は明らかに女性向け、もっと昔だと「彩雲国物語」とかも女性向けで女性作者だよね。
その辺は女性作者っぽいけど日本の作品は女性向けでも男性作者、或いはその逆もあるから判断が難しい所もある。
しかし私も日本の作品では「ふしぎ遊戯」とか昔から女性向けの作品はかなりあるように思う。男性向けでそういう作品の記憶は無い。
ちょっと前にアニメ化が発表されて盛り上がっていた「薬屋のひとりごと」も女性向けだよな
日本の男性向け作品、特にラノベ系は西洋ファンタジーだよね。
女性向けとして扱われがちな「薬屋のひとりごと」だけど、実は日本の商業連載の掲載誌は男性向け雑誌だしネット小説時代も普通に男性からの支持が強かったから女性向けと断じるのはどうかと思う。
男性向けラノベでも女性主人公は一定の需要がある。ラノベの開祖の一つである「スレイヤーズ」が女性主人公だしね。
中国の古装宮廷劇は国内でも男女の需要にかなり差があるわけだが、やはり国外でも似たような感じになるのか?
日本の女性は古代中国が好きなんだよ。文化や服飾などが好まれているから創作も活発になっている。
それに対して日本の男性は日本産ファンタジー、JRPGで育つから歴史ベースのファンタジーは好まない。
男性向けでも中華系のキャラ、中華要素自体は頻繁に出てくる。武術系キャラは多いし、男性向けだとチャイナドレスの需要が高い。
しかし世界観が中華ベース、中華系の国を舞台にした作品というのは男性向けだと珍しい。
以前自分の見える範囲で日本の男性向け中華ファンタジー作品を調べてみたが「キングダム」みたいな作品しか見つからなかった。
主に現地主人公作品で異世界のようにトリップするのは少なかったと記憶している。
三国時代にトリップするなら「龍狼伝」がある
昔海賊版マンガで人気だったが、大学卒業して仕事始めた頃に調べたらまだ続いていて驚いた
男性向けだと三国志ネタの作品が少なくないが、あれは日本だと中華ファンタジージャンル扱いになってもこっちの感覚だと何か違うんだよな……
それも含めるなら「恋姫無双」という歴史娘化ジャンルを本格的に確立した怪物があるわけだが。
ちなみに「恋姫無双」も原作ゲームは現代の学生主人公が三国志ファンタジー世界に飛ばされる典型的なトリップ系作品。
私は日本の創作界隈が中華ファンタジーの知識、情報が少ないとは思えないんだよね。
しかし大奥と江戸時代ネタと違って中華系宮廷劇はあるが男性向け中華ファンタジー作品は無い。やはり需要の問題だろうか?
日本では武侠系作品が流行ってないし、武侠要素が必然的に増える男性向け中華ファンタジーが流行るのも難しいだろうね
虚淵玄など武侠小説好きなクリエイターが一時期武侠系ラノベ書いてたけど定着しなかったみたいだしな……ちなみに金庸の評価も日本では高いと聞くが影響という意味ではよく分からない
男性向け中華ファンタジーは日本の新作のラノベを探せば出て来るけど主流ではない、たまに出てきて後が続かない感じかな。
私が見た範囲でも日本人の「田中」さんが楚漢時代にトリップして「田中」の名前のまま活躍するとか、日本の天才学生が清朝にトリップして科挙に挑むとか気になるネタの作品はあった。
単純に日本のラノベでは西洋ファンタジーが最大勢力でその次に自国文化の和風ファンタジーが来るから中華ファンタジーは相対的に目立たないというのもあるのでは?
ラノベだと中東ファンタジーはもっと少なくて探しても「アルスラーン戦記」や「ジハード」くらいし出てこない。
えーと、中東の石油王が出てくるというBL系は……というのはさておき、後宮要素がある世界観は女性向けとしてかなり強い。そして後宮のある世界観で中国はオスマンや日本と比べて格段に描きやすい、皇帝のやれることが多いので創作の題材として使われるんじゃないかな。
中華ファンタジーだと宮廷がそのまま世界の頂点だから、そこで皇帝の寵愛を獲得すれば世界の頂点になるというのも分かりやすい成功として描きやすいのでは。
当然だが男キャラの場合は男女逆転世界でもない限りそうはいかないし、日本のラノベは覇王になるより覇王の下で自分の生活環境を向上させるのが好まれるから……
そう言えば男女逆転世界で大奥はあったな。でもああいうテーマを男性向けでやって人気になるのは厳しいだろう。
私も古代中国をベースにした日本の小説はそこそこ読んだけど、ファンタジーやジュブナイル的な要素が入った小説は存在は知っていても読む機会が無いままだ……一応田中芳樹も中華ファンタジーラノベではあるかな?
日本では作者と読者の間に男性向けに使える中華系ファンタジー世界観の共有イメージが形成されていないんだと思う。こっちなら武侠や修仙関係で基礎知識になっているのが日本人には無い。
過去に中国国産アニメが日本に入った際にまずこの部分で失敗した。例えば「九州」と言ったら中国なら「漢地九州」、世界を指すようなイメージだが日本では現実の島の九州しかない。
当時アニメを見た日本人の反応にはそういう用語に対する困惑があったし、そこから説明するのは娯楽作品だと難しいよ。
なるほど。そして宮廷モノなら後宮というふわっとした世界観だけでかなりカバーできるわけだな……
近頃の俺TUEEEEE系は東方的世界観とあまり相性が良くないんだろう。
ウチの国でも俺TUEEEEE系は宮廷モノと相性そんなに良くないので武侠系の流れのファンタジーになっている。
私は日本で武侠系作品があまり人気ないのがそのまま男性向けの中華ファンタジーの少なさにつながっているのではないかと見ている。
確か以前見た日本側の話では中国の歴史ネタは日本人にとって近くて遠い存在だから扱いにくいということだったな。
何でも説明不要で書けるわけではないが、中途半端な知識で書いたり自分の創作部分を好き勝手に混ぜるとすぐに間違いを指摘されるのでやり難い、しかしガチガチに時代考証をしてもそこが評価される、人気につながるわけではないのだとか。
中華ファンタジーは歴史ベースだからJRPGベースの西洋ファンタジーよりも難しいというか、ツッコミが厳しくなるわけか……言われてみれば分からなくもない。
ウチの国の作品もその辺を雑にやっても良いように武侠や仙人系になるからなあ。
それはあるかも。そして修仙や武侠は中国国内でしか人気が無いというか、外国では知識や感覚があまり理解されないジャンルだ……!
うーむ……ここまで話題を追いかけたが、まず前提からして引っかかる。言っては何だが日本では男性向けでなく、女性向けでも西洋ファンタジー系が基本なのでは?
近年の定番ジャンルの転生悪役令嬢も西洋ファンタジーだし「本好きの下克上」のような普通のトリップ系も西洋ファンタジーベースの世界観だ。
日本の女性向けラノベは現在も定期的に中華ファンタジー系の作品が出ているしアニメ化される作品もある。これは男性向けラノベとは明らかに違う所だよ。
それにアニメ化まで行った作品はまだ無いが後宮を舞台にした悪役令嬢転生の亜種的な作品もある。
日本の女性向け作品の特徴としてラノベに限らず何度か中華ファンタジーブームが発生している、ジャンルとして確立されているという事情がある。女性向けでは需要があるのでずっと作品が供給されているというのは間違いなくあるだろうね
男性向けだと中華ファンタジーはたまに出てくる武侠好きのクリエイターによる一過性の流行、或いはごく一部のマニア向けに留まっているレベル。
男性向けでも二十世紀の作品はかなり中華ファンタジー要素あるし過去にはブームの発生はあったよ。中国武術が最強クラス、イケメンや有能外国人キャラは中国人だった時代がね。
それが今では列海王か……いや、扱いが悪いわけではないのは理解しているんだが、何と言うか、その
言っては何だが日本の二次元で必要とされる中華ファンタジー要素は良くも悪くもテンプレだからね
現代ではそのテンプレに関する人気が落ちて批判も出るようになってきたから作品が減るのも無理はない
日本の俺TUEEEEEは皇帝になりたいキャラがあまりいない、読者の需要というか願望もそれほど無いようだからな
日本のラノベの主人公はハーレムはほしい(これは薄れているかも)、領地経営はしたいが覇道を歩みたいわけではない、居心地の良い環境が欲しいだけという感じだから皇帝でも仙人でも世界の上位存在を目指すことになる中華ファンタジーとの相性は微妙だ
上でも言われているように、女性向けは描写する世界を宮廷に限定できる、その外の世界の描写や考証をあまり気にしないで良いというのが書きやすい、ジャンルの存続につながっているのではないかと
男性向けで皇帝になる、中原の覇者になるみたいな展開だと設定を固めないといけないが、独自設定を作るのは手間がかかるし量産に向かないから現代のネット小説環境では不利になる
とまぁ、こんな感じで。
現在の中国オタク界隈のイメージも含めてイロイロな話が出ていました。
ちなみにこのネタを教えてくれた方からは
「中国ではアニメ化されない作品は広まり難く記憶にも残り難いですし古い作品についてはネットで調べるのが難しいので日本で昔中華ファンタジーがブームになった時代の作品は中国でほとんど知られていません」
「現在の中国オタク界隈で知られている中華ファンタジー作品は十二国記や彩雲国物語などの有名作品を除くとほとんどが新しめの作品です」
などといった話もありました。
考えてみれば昔の日本のライトノベル作品に関して中国では知る機会はほとんど無いのかもしれませんね。私がすぐに思い付いた男性向けラノベの中華ファンタジー系作品は「封仙娘娘追宝録」や「大唐風雲記」、ラノベレーベルではないものの「僕僕先生」などでしたがこの辺りの作品は時代や環境的に中国に伝わるのは難しかったように思います。
とりあえず、こんな所で。
例によってツッコミ&情報提供お待ちしております。
三年程前の記事になります。
中国オタク「日本には中華ファンタジーというジャンルがあるらしいが、どんなものなの?」
「ドラゴンボール」