インフル後の体調がなかなか本調子に戻らないのが何とも厳しいですが、ありがたいことにネタのタレコミをいただきましたので今回はそれについてを。

そんな訳で以下に中国のソッチ系のサイトで行われていた
「原作者が怒った、不満を表明したアニメ化作品」
などといったことに関するやり取りを、例によって私のイイカゲンな訳で紹介させていただきます。


原作者が怒った、不満を表明したアニメ化作品について知りたい
実写化についてはよく分からないが、アニメに関しては原作党の話と一緒にそういう話もよく見かけていたし改めて聞いて見たくなった

探すなら主に昔のアニメだろうね
今は実写化はともかくアニメ化なら他人の作品を借りているのに自己表現やる人間は少ないが昔のアニメはそういうの多かったというか、やって当たり前だった

比較的最近の作品だと「あひるの空」のアニメは作者の不満が爆発していたな
あれはもしかして「黒子のバスケ」の大成功を見ての雑な企画だったりしたのかね

「惑星のさみだれ」に関しては原作者の不満に関する情報もファンの嘆きも後ろのゴタゴタに関する話も流れてきていたが、単純に出来の悪いアニメ化だったから納得しかなかった。

アニメ改変のやらかしの代表的な例と化している「くまみこ」
原作になりオリジナル要素やアニメ制作側の解釈によるアレンジが失敗すると作品にも作者にもダメージが出る

世界的に有名な原作者が怒ったアニメ化は宮崎駿の息子がアニメ化した「ゲド戦記」だろうな

ジブリ系は実は作者が不満を述べているケースが少なくない。ほぼ宮崎駿の解釈で作られてしまうから。
「魔女の宅急便」とかも作者が不満案件だったような?しかしその後の実写化が喜ばれたかとなると……

京アニ作品は原作を粉砕してアニメ視聴者に大好評な作品を作るから原作者によっては消化しきれない不満、ダメージを受けるとか言われているけど、私はジブリアニメの方が作者的に大変なことになっているのではないかと考えることもある

アニメ化の際の魔改造による失敗ではなく「作者が不満」か……それだと「チェンソーマン」はちょっと分からないか

昔の作品はそれが当然だったこともあってか、作者の不満が表に出てくることが少ないという事情もあるから「魔改造」は分かっても作者の気持ちというのはすぐに出てこないこともある。特に中国からは分からないケースも多い
例えば「スラムダンク」のアニメに対して作者の不満が非常に強いという情報が知識としてきちんと広まったのはわりと最近の話

こういう情報って作者側の発言力や発言の機会の有無も影響するからな
たぶん一番有名なのは高橋留美子の劇場版「うる星やつら」だろう

確かに。
押井守も小学館も好きにやった結果、ファンからの評価は高いけど原作者からは……という例としてあまりにも有名だ。

「ビューティフル・ドリーマー」は小学館含む関係者からの意見も押井守は馬耳東風だった上にファンからの支持も強かったという時代的な背景もあって成立した作品だよ

高橋留美子は「ビューティフル・ドリーマー」に対して激怒しているわけではないよ
元ネタとされるSF作家の平井和正との対談で「あれは押井守さんのうる星やつら、私のじゃない」と言って距離をとっているだけ
しかし原作者による別物扱いというのは、ある意味では激怒よりも怖いかも……

魔改造によって原作者からの別物扱いされるアニメ化というのは手塚治虫原作の「海のトリトン」など昔から途切れることが無い
ちなみに「海のトリトン」のアニメはハゲの初監督作品でたぶんウチの国のテレビで初めて放映された富野作品でもある

私はオタクになってから「セーラームーン」の旧作版アニメに対して原作者の武内直子は不満があったと聞いて少し驚いたが、監督が幾原邦彦だったのを思い出して納得した

私がすぐに思いついたのは「HELLSING」だな

「ヒャッコ」は予算不足なのかなんとも雑で貧しいアニメだな……といった印象になったが後で原作者がアニメにかなり不満だったと聞いて納得したな

「銀河戦国群雄伝ライ」は作者がアニメの内容に激怒してアニメの影響を消すためにその後のストーリー展開変えたというレベルだと聞いたことがある

「鋼の錬金術師」の最初のアニメ化がまだ出ていない

「鋼の錬金術師」は何か文句言う所あったの?新旧どちらも面白いし高評価なのに。

怒っているという程ではないけど「鋼の錬金術師」の最初のアニメ化は牛おばさんの少年マンガ的な思想と合わないことなどから不満が表明されている。
もっともそういった部分が当時のウチの国のオタクにはかなり刺さっていたわけだし、この話題は単純に良い悪いという判断は難しい。

確か吉崎観音はアニメに対して不満が多い原作者だと聞いた覚えがあるが

「けものフレンズ」の原作者と見るならそうかもしれないが、吉崎観音は元々言動がめんどくさいタイプだし「けものフレンズ」だけでなく「ケロロ軍曹」関連や「VS騎士ラムネ&40炎」の話も混じっているから正直よく分からん。

「GUNSLINGER GIRL」は作者が不満な第一期の方が、作者自ら関わった第二期と比べてファンの評価が高いのがややこしい

あれは原作者の思い通りにやった第二期が散々な評価で爆死するという原作、原作者重視が正解とは限らないという例になってしまっているからな。別メディアの作品にする以上、原作者側もどの程度まで「理想通りにはならない」かは考えなければならないのだろう。
しかし現在日本で問題になっている実写化に関する事件は映像化側が最初の約束を守らなかった、原作者側に責任転嫁したというのが炎上の原因になっているしメディアやプラットフォーム側をどこまで信頼できるかという問題も付いて回る。これだから問題発生時に原作者の負担とダメージが大きくなるのも当然か。

昔と違って今は漫画家がアニメ制作の現場もやるみたいなのは難しいだろうしな……今でも青山剛昌みたいに劇場版の原画担当するような原作者はいるけど、結局一般的にイメージされるようなアニメの現場に参加する原作者は手塚治虫くらいだったのでは。

同意する。藤子不二雄達も手塚治虫のような形を目指してスタジオ作ったけどアニメ制作は維持できなかったからな。
ちなみに「ドラえもん」は最初のアニメ化は原作に無い勝手な改変やキャラ追加をしたのに不人気で打ち切り、藤子不二雄にとっても強い不満の残るアニメ化になり、その時の失敗も踏まえて再度アニメ化されたのが今でも続いている方の「ドラえもん」だ。
もっとも藤子不二雄は別に原作改変を全て嫌っていたわけではないし、原作わずか3巻の作品を10年近く続く長寿アニメにした「キテレツ大百科」などはかなり高く評価していたとのこと。

アニメの魔改造作品に関しては当たりもあるから結局は映像作品になってみなければわからない所がある。
ただ最近問題になっているのは原作者に対するダメージで、原作者が意図しない形の魔改造やそれに関連した周囲の攻撃により最悪のダメージを受けるような映像化が許されるのかという問題でもある……

良い悪いとは別の話として、日本のマンガ、ラノベは個人作家による作品が主流というのも作者の意図しない原作改変による原作者への影響の大きさにつながっているのだと思う
ネット小説だってチーム執筆が基本な国産ネット小説と違って個人作家が多いと聞くし

映像化失敗で作者が怒るということなら「進撃の巨人」もあると思うんだけど

「進撃の巨人」はアニメ第一期のミカサが作者にとっては不満なんだっけ?ファンの評価は良かったのに

「進撃の巨人」は魔改造実写化として散々な評価の実写劇場版の方が作者にとっては高評価とか、映像化という意味でもよく分からない

あれは作者の方は喜んでいたのか……まぁ最後の展開をあんなのにしたくらいだからセンスが一般と違う作者ということなのか……

アニメ化の際の改変に関してはアニメ側もだけど作者次第な所もあるからな
「とある魔術の禁書目録」なんかは原作者もかなり許容しているようだし

近年はアニメ化が魔改造されると原作者の連載モチベーションにかなり影響するのが明確になってきたので原作改変に対して慎重になっているし、ファンもアニメ化を喜ばないケースも珍しくないらしい

アニメ化の出来が悪い、魔改造されたから作者のモチベが切れて続きが出ないとされている作品も少なくないよね

そう言えば作者がアニメ化の出来に怒ったせいで「十二国記」は続きが出なくなったとこっちのファン界隈ではかなり言われていた時期もあったけど実際はどうだったんだろう……

「しろくまカフェ」は作者が怒って連載まで止まってしまったケースだね
日本だと連載中止というカードが原作者側にあるので連載中の作品の方が関係者は丁寧にアニメ化を進めるといった話もある
それでもダメなときはダメなのは皆も知っての通りだが

この手の話で有名な「くまみこ」はあのアニメ最終回&炎上なのに連載が続いて最近完結したのはスゴイと思う
そして改めて調べてみたらウチの国のオタクが持て囃している「ウマ娘」の第二期の構成、脚本が「くまみこ」最終回の脚本だったのを発見してアニメ制作の難しさと無情さを感じてしまった

どこまで本当か分からないが、世の中には作者が知らないうちにアニメ化の企画が進んでいたという事件もあるらしい。あとエロ漫画原作のアニメには実際にアニメ化まで行ってしまったケースもあると聞く。
しかしそういうのってウチの国の作品にもありそうだな……

国産ネット小説原作アニメだとそういう話は流れて来るね
国内だとネット小説サイトでまず稼ぐからその時点での契約的にプラットフォーム側が圧倒的に強くなるし法律的にはセーフなのかもしれないが、ファンも作者も公式扱いしていないアニメ化作品なんてのも普通にある



とまぁ、こんな感じで。
現在の中国オタク界隈の認識も含めてイロイロな話が出ていました。

ちなみにこのネタを教えてくれた方からは
「中国では日本の青年マンガや少女マンガ、女性向けマンガを意識する機会は相対的に少ないのに加えて、実写化による影響というのも中国では間接的なものになりますから実写化魔改造による作者やファンへのダメージというのを中国のオタクはきちんと把握できていないかもしれません。実写化されるような作品、特に女性向けの場合はドラマの方から入ることになる人多いでしょう」

「そもそも中国では実写化の時点で原作通りにやってもらえない、魔改造されるのは確定ですし成功のためのルートとして作者側もビジネスとして割り切るどころか積極的にやろうとすることも多いので……」

などといった話もありました。

とりあえず、こんな所で。
例によってツッコミ&情報提供お待ちしております。

中国オタク「昔のアニメは原作と違う展開が多過ぎない?なぜあれが許されていたの?ファンも原作者も怒らなかったの?」

中国オタク「アニメ化の際に原作改変して成功した作品ってどんなのがあるんだろう?」