ありがたいことにネタのタレコミをいただきましたので今回はそれについてを。

中国では以前から中国の龍を西洋のdragonと混同されることに関する不満が何かと見受けられましたが、今年は辰年なのもあってか龍関係の話題も多くその中には
「中国の龍は英語でloongと訳すべき」
といった意見もかなり盛り上がっているそうです。

中国のニュースに関してはコチラコチラなどをご参照ください(どちらも中国語)

中国オタク界隈でもこの話題に関してはちょっとした盛り上がりになっているそうなので、以下に中国のソッチ系のサイトで行われていた
「中国の龍は英語でloongと訳す方が良い」
などといったことに関するやり取りを、例によって私のイイカゲンな訳で紹介させていただきます。


中国の龍は英語で「loong」と訳すという動きが活発になっている。これは素晴らしい事だよな!

非常に合理的な話だし、俺も支持する!

これに関してはもっと早くからやるべきだったよね
なぜもっと熱心にやってこなかったんだ?

西洋の龍と東洋の龍は共通点皆無なのになぜ一つの言葉で訳してしまったのか

一応西洋の龍も「dragon」というのは通称で細かく亜種が分かれてはいるぞ?
中国の龍を西洋の龍と一緒にされるのにモヤモヤするのは私もよく分かる話だけどね

龍とdragonは別モノだから英語はloongにするのが良いことなのは間違いない

中国の龍は神格を備えた存在なのに西洋の悪龍と一緒にされるのはね……

しかし他の中国文化要素ネタでもあるように「loong」の定義がハッキリしないのはちょっと考えてしまうかな
龍の造形、イメージは国や時代で変わったり混ざったりしているわけで、国内だけに限っても王朝や地域次第で違ったものになるし現代の個人個人のイメージも違うから国内でも火種になる予感が

蛇ベースの幻想生物で龍っぽいのは世界各地にあるしねえ
現代ファンタジー系はあまり気にしても仕方がない気もするが、こういう区別を強調するとそっちを気にする人が増えるのは避けられない

この「loong」って別に今年になって始まったわけでもないのになんでこんなに話題になっているんだ?
かなり前にぶち上げられたけど、そのうち聞かなくなっていったような?

そうそう。「loong」という言葉を作って広めよう、正そうというのは昔からあった話だ。ただ今年の春節晩会のマスコットの英語名とか上の方が強調しだしたというのは何かあるんだろう。

私が中学の時に英語の教師がこのネタを喋っていた記憶がある

とりあえず今年は辰年で龍に関連した文化関係のテーマが増えているからというのはありそう。
しかし十年以上やっていたはずなのに外国に定着していないどころか中国人も「loong」使ってないのを見ると今回もどうなるやら。

昔と違って現代だと文化関係で押し切るならやってやれないことは無いかも?
あとはカテゴリを強調して発信し続けるとかかな……animeとcartoonの他に中国のアニメを「donghua」で宣伝しているような感じ?どこまで定着するかは知らん。

良いことだとは思うんだが、言葉を変えても英語圏での扱いが変わるかは何とも言えない
現在でも一応「chinese dragon」という言い方はあるけど、そう言われている龍の認識がきちんとしているわけではないし「dragon」と区別されているわけでもないしで

もし「loong」で完全に別物扱いするなら中国語の「龍」の扱いも変える必要が出てくるのだろうか。「dragon」を「龍」と訳して良いのかという疑問もある

考えれば考えるほど混乱して来る
個人的には「西洋の龍」は最初に「dragon」の音訳で訳す、例えば「多拉貢」「抓根」とかにするべきだったと思うな!

中国に限った話ではなく、東洋の龍と西洋の龍の関係にはヤヤコシイ部分がかなりあるから中国の龍を「loong」とすればいいという話ではないような
それにしても中国との関係を強調するならピンイン表記そのままの「long」で良かったんじゃないか?

一応理由としては龍の目を二つのoで強調するとか、「long」を更に伸ばすことによって中国の龍の長さを強調するとか理由は出ている

19世紀初め頃の宣教師の文書に出ているという話もあるけど、アピールする上で中国人にとっても慣れない言葉持ち出しているし、意見が統一されていないからぐだぐだですよ
長くするというのが良いなら徹底的に伸ばしてやろうぜというコラ画像が出るのもそういうことだし、個人的には英訳で迂回的に主張するよりピンインの英文表記そのままを主張した方が欧米に対しては伝わると思うんだがね

現代の創作における龍って様々な概念や文化、ネタが混じっているから「dragon」という呼び方が合っているとも言えるし、「loong」の使い所はあまり多くないようにも思える

創作では中国の龍なのか西洋の龍なのか分からん、そもそも意識されていないようなのも珍しくないからな
中国の龍要素がどの程度混じっていたら「loong」にするべきなのか、純正や文化的なもの以外は「loong」にしてはダメなのか?など気になる点はある

中国語や中国人が使う分には強制執行で良いんだろうけど、世界中にたくさんある派生形ドラゴンをどうするのかという問題は浮かんでくる
二次元界隈だけでもいったいどのくらいあるのやら……

こういうのは自分が納得するようにやれば良い。外国のゲームでの用語にすぐ影響が出るわけでもないし。
しかし外国のゲームの英語版の表記で荒れるのだろうというのは何となく想像できる

中国国外でこの「loong」が定着するかどうかに関しては中国の龍が出てくる英語或いは英語に翻訳されるコンテンツが出てくるかどうかというのも影響すると思うが……中国の龍系のキャラでカッコイイ、活躍するのって最近どんなのがあったろうか?

言いたいことは分かるし私も基本的には良いことだと思うけど、間違ったら批判や通報を受けるような事になりかねないのがウチの国の現状なのでめんどくさいというのも浮かんでくる

理解できる話だ。私は「天龍」という言葉の使い方に対するツッコミとかを思い付いたよ

「天龍」だと元がナーガだからインドの龍扱いになるか……
中国の龍と言っても完全に独立したものではないのが混じるから正しい定義という時点で混乱が発生しそう

中国の龍は仏教の影響が大きいし、そもそも神話や伝説というのは一方的ではなく相互に影響を受けるものだからね
皆なんとなく中国の龍という凄い存在扱いのものを「dragon」と雑に扱われるのは気分が良くないくらいなんだろうけど厳密に考えていくとややこしい事になる

うーむ……「loong」で中国の龍を「dragon」と区別すること自体は肯定的に考えられる。しかし今の環境だと言葉の使い方に関する不安も出てくるという感じかなあ

ウチの国では言葉の使い方で作品や個人に対する批判、解釈で追い詰めていくのも伝統だし、今のネット環境は通報の攻撃力高い。
そして文化関連の批判は極めて使い勝手が良い。

ハゲの皇帝がいる時代とか大変でしたね……

それにしてもこれは東方の龍は「loong」に訳すべきだが、逆の西洋のdragonは全部「龍」で訳すけどという話になるのか?
文化的な主張という路線なら分からなくも無いが……うーむ

西洋ファンタジー好きな自分としては「dragon」にもたくさん種類があるので細かく区別しだしたら大変なことになると言いたくなる
ドレイクやワイバーンやワイアームなど中国語訳が安定しないし

「dragon」も亜種が多いからね。もういっそ「外国龍」とでもするべきか。

今回の件で日本人が龍とドラゴン、ドラゴンの亜種を漢字とカタカナで使い分けているのが良いな……と思えてきたよ!

個人的には「龍」と「loong」と「dragon」に関してはあまり気にしてない。
しかし「鳳凰」と「phoenix」の混同は許せない……それから「鳳凰」と「朱雀」を混同するのも許せない!



とまぁ、こんな感じで。
現在の中国における認識も含めてイロイロな話が出ていました。

ちなみに今回のネタを教えてくれた方からは
「中国の龍をdragonとは別の言葉で訳すということに関しては基本的には賛同する人が多数ではないかと思います。中国の龍がdragonと混同され雑に扱われることに関する不満は私も理解できます」

「しかし言葉や正しい扱いを要求するようになってくるとその正しさを誰がどうやって決めるのかという疑問も出てきます。漢服などのように中国国内でさえ明確にイメージが統一されていない、正しいとされていたものが別ルートで批判されるといった事件が少なくありません……」

などといった話もありました。

中国のソッチ系のサイトを巡回している際にも中国における龍に対するこだわり、文化的な象徴としての誇りといった話は良くも悪くも盛り上がる話題になっていますし、訳語やモチーフとしての扱いに関しては今後も何かと注目されていくのでしょうね。

とりあえず、こんな所で。
例によってツッコミ&情報提供お待ちしております。