ありがたいことにネタのタレコミをいただきましたので今回はそれについてを。

中国オタク界隈ではいわゆるハーレム系作品、ハーレム要素に関して批判的な文脈で語られがちですが、昔から何かと意識されるジャンルなのは間違いないので話題も議論も豊富だそうで時折妙に盛り上がることもあるのだとか。

そんな訳で以下に中国のソッチ系のサイトで行われていた
「ハーレム系作品で重要なのは主人公だったのかもしれない」
などといったことに関するやり取りを、例によって私のイイカゲンな訳で紹介させていただきます。


最近ふと思いついたのだが、実はハーレム系作品で重要なのは男の主人公だったのかもしれない
人気の高い作品、印象に残る作品はたくさんいるヒロインよりも主人公の方に男性ファンが集まることも多かったような……

そういう部分はありそうだね
もちろんヒロイン人気で商業的な戦いを突破していた作品もあるけど、作品の前面に出てくるヒロインだけでなく主人公も良いキャラじゃないと長続きしない印象はある

理解できる話だ
評価の高いハーレム系作品は主人公の人気も高いことが多い

主人公がダメだとそんな男に付き合うヒロインまでダメに見えてくるからね
「平凡な主人公」という設定でも精神的な部分でカッコイイこともあるし、実は昔のハーレム作品でも男の主人公の良し悪しはあった

だが主人公が嫌われている、アンチが多いハーレム作品もある
Fateなんかはそうだった

ぐだは人気の方じゃないか?主人公の扱いの悪さ、ストーリー上で無能を晒すことに対する批判が多いし

いや、そっちではなく衛宮士郎の方

昔は嫌われていたし今でも嫌いという人はいるが、今では衛宮士郎はどちらかと言えば人気高い主人公の方じゃないか?

ヒロインが重視されるハーレム系であっても少年マンガの主人公みたいな需要は存在するわけで……そして少年マンガでは主人公などの男キャラがヒロインより人気が高くなることも多い

ハーレム系というわけではないが、「ポケモン」のサトシみたいにたくさんいるヒロインとのラブコメ需要があっても、基本的には主人公中心の人気で作品の人気が動いている作品は結構あるな

ハーレム系作品の視聴者層の男性だって心の中には男の子がいるし、カッコイイ男の主人公が嫌いなわけじゃないんだよ!

ラブコメ系作品でも人気が上振れして成功するためには主人公キャラの良さは必須
萌えるヒロインたくさん出してもそれは「失敗しない」ということにしかつながらない

興味深い話だ
考えてみれば私も「物語シリーズ」は阿良々木暦が好きだから追いかけ続けていた所はある
自分のヒロインの好みは西尾維新の性癖とは違うし、阿良々木暦がいなければきっと脱落していた

このテーマには衛宮士郎やナツキ・スバルのように好き嫌いが分かれるけど好きな人からは長期的に強い支持を獲得できるといった主人公も入るかな?

「禁書目録」の上条当麻も似たような所はあったかな。ファンからの人気は高いし、彼を受け入れられるかが作品をきっちり見るファンになれるかの分かれ道だったように思う。
そして嫌った人からの風評被害も多いので作品人気に関する影響についてはあまり知られていない所も似ている気がする。

今でも「禁書」のファンやっている人達は概ね上条当麻好きだよね

その辺のファンは大体上条当麻(小説版)のファンだと思う
他にも衛宮士郎(原作版)のファンとか多そう
この二人はアニメによる負の印象も大きいし、当時は「ヤサシイ」のとは別のハーレム系作品のダメ主人公の定番イメージになっていた気がする

ウチの国のオタクからの衛宮士郎評価はかなり独特。昔はソース元がスタジオディーン版アニメしかなくて、そこでの熱血無能主人公ムーブに加えて当時の字幕組の悪乗りやレッテルがついて悪評が広まった
その後「UBW」、「HF」でようやくキャラの魅力がウチの国に広まったので作品人気と主人公人気の関係についてのイメージが世代ごとにかなり違う

普段はあまり意識されないけど、男性向け作品で人気の高い男性キャラって女性ファンだけでなく男性ファンも多いからね
作者がその辺りを意識せずに男性主人公を雑に扱うと人気も維持できなくなる

昔はネットでの炎上も無かったし、それで失敗した作品もあったんだろうな……

古い作品だが「サクラ大戦」がそうだったように思う。新主人公、新シリーズで失敗した原因の一つが大神一郎の不在。
考えてみれば「サクラ大戦」ってビジュアル面や歌も人気の理由としては大きかったけど、プレイヤーにとっては歌劇団の設定と大神一郎が人気の核だったような気もする。

なるほど。
言っては何だが「サクラ大戦」のヒロインは藤島康介のキャラデザは良いけど性格設定は当時でもわりとテンプレだったし、珍しかったのはハーレム系でありながら「頼れるいい男」な大神一郎の主人公像だったのかもしれない

男性主人公の人気や需要は分かり難い
カッコイイ主人公と美少女なヒロインの関係を見たい萌えたいという需要が存在しても、外からは「ヒロインを見たい」という需要に見えてしまいがちだ

「サクラ大戦」の主人公問題に関しては、「ペルソナ」シリーズで主人公人気が高い作品の主人公の派生作品における扱いと比べると……もちろん時代が違うというのもあるが……

サクラ大戦もスパロボ参戦では「分かっている」扱いだったんだけど、IP本体がなあ

男性ファンから嫌われる主人公に関してはヒロインレースの影響も考えられる
特にこっちでは推しヒロインを掲げての「党争」がラブコメ作品の楽しみ方としてウケていたからね

推しヒロインで闘う「党争」の場合、主人公の選択に振り回されるから結果的に主人公は嫌われるという構造になるよな

主人公を好きになれるかで作品のファンになれるかが決まるような作品だと主人公の人気はとても重要だ
例えば比企谷八幡のようにそういった方向で成功している作品は主人公の人気が高い

「ハイスクールD×D」のようにハーレム系で露骨にお色気要素を出している作品でも主人公の人気は高いからね
あの作品も兵藤一誠の人気が無ければあんなに続かなかったと思う

そっち方面だと近年では「不徳のギルド」が主人公の人気高いね
雑な展開も多いラッキースケベ系主人公なのに好感度高いのは面白い

この話題に合いそうなキャラでまだ名前が出ていないのだと「ソードアート・オンライン」のキリトや「デート・ア・ライブ」の士道辺りか

「ソードアート・オンライン」の成功はヒロインよりも主人公の良さ、活躍を重視するという意味でも二次元におけるある種の転換点だった気がする
それ以前は主人公の人気と需要を意識せずに迷走していく作品も少なくなかったし、その後ハーレム系作品は衰退し俺TUEEEEE系作品が増加していった

観客側が主人公に感情移入している、自分と「=」で見ている部分もあるから主人公の人気は把握し難いし作者側に軽視されるのも無理はないと思う
昔は観客に感情移入させるために「平凡」「特殊技能ではないヤサシイ性格」の主人公が良いとされていたわけだしね
ハーレム作品、ラブコメ作品における主人公の人気に関しては反応がすぐに出てくる現代の環境でないと分かり難い需要だったのではないかと

「ランス」でも結局人気が高い、ファンが重視しているのはランスだからな
エロゲーなのに



とまぁ、こんな感じで。
現在の中国オタク界隈における人気事情や認識も含めてイロイロな話が出ていました。

ちなみにこのネタを教えてくれた方からは
「現在の中国の読者は男性主人公の活躍による爽快感をとても好むのでハーレム系作品とやさしい性格の主人公、そして主人公の性格をアピールするようなイベントは否定的に捉える人も多いです。昔は文学青年的なオタクの割合が今よりも高かったので肯定的に捉える人もそれなりにいましたが現代の環境とオタクの間では歓迎されません」

「中国ではいわゆる龍傲天(俺TUEEEEE)な作品と主人公が好まれますし、恋愛要素やハーレム要素よりも主人公の活躍が重視されている現代の日本の異世界系作品は設定や展開の雑さが批判されても需要自体は普通にあります」

などといった話もありました。

男性主人公の人気と需要の方向性というのは共通する部分も時代や地域によって変わる部分もありますし、中国オタク界隈の好みがどうなっていくのかについては引き続き追いかけてみたいと思います。

とりあえず、こんな所で。
例によってツッコミ&情報提供お待ちしております。