ありがたいことに以前
「中国では作品評価で批判的な意見と低評価がすぐに優勢になるように感じられますが、そういった意見が目立つ中でも実はその作品を好き、楽しんでいる人が結構いるような作品を知りたいです」
という質問をいただいていたのですが、先日これに関係しそうなネタを教えていただきましたので今回はそれについてを。

そんな訳で以下に中国のソッチ系のサイトで行われていた
「中国で賛否両論な所がある作品」
などといったことに関するやり取りを、例によって私のイイカゲンな訳で紹介させていただきます。


ウチの国のオタクの間で賛否両論、たまに称賛する人、好きな人もいるような作品を知りたい
評論サイトや日常的なやり取りでは主に否定的な話ばかり目について分からないんだ……

賛否両論というなら「Re:CREATORS」をあげよう
評論関係では罵倒ばかりだがこの作品を嫌いになれないという人もいまだに見かける

俺は「Re:CREATORS」を新番で追いかけている時は主人公が大嫌いだったけど、今考えてみるとそこまで嫌う必要はなかった気もしてくる
そして残るのは惜しかった作品という感想だね

「仮面ライダービルド」は普通の意味で賛否両論だな
中盤以降で評価が分かれる

「けものフレンズ」は「2」をどう受け止めるかという点が賛否両論かもしれない
「1」だけだったら名作で良いんだけどね……

「無職転生」はこのテーマに合うかと思ったが、賛否が両極端過ぎてちょっと違う気もしてきたな。ハーレム要素、浮気問題など合わない人は本当に合わないので、最初から見ない方が幸せだと思う。

二極化な賛否両論というなら「メカクシティアクターズ」が個人的には印象深い

去年の「終末トレインどこへいく?」はファンの規模はそんなでもなかったけど、議論は両極端で妙に加熱していた覚えがある

「屍鬼」は称賛の方が多いけど、実際に見たら微妙、自分は好みじゃないという人も少なくないという作品ではないかと

「天国大魔境」は世界観はこっちの好みだけどキャラの関係、特に例のイベントで予想通り賛否両論というか炎上状態になったなあ

このテーマで思いついたのはアニメ版ポケットモンスターのXYと新無印
当時は本当に荒れたけど、普通に楽しんでいた人もいたんだよね

「響け!ユーフォニアム3」
将来、進路といった外側の世界、現実的な話が入るとやっぱり賛否両論になるね

この手の話題だとなんにでも当てはまる「ガンダムSEED DESTINY」を出しておかないといけないね

「ダーリン・イン・ザ・フランキス」は文句言っている人は多いけど、今でもゼロツーの人気が高いのを考えると人気はあるんだろうな……と思える

近年だと「呪術廻戦」だろうか
五条悟が死んでからウチの国では批判の声ばかりになってしまったが、キャラは好きという人は相変わらずいる

「進撃の巨人」やワの国以降の「ONE PIECE」とか

長編の有名作品は大体否定的な評価が目に付くんだよな……現代の環境ではリアルタイムで追いかけて盛り上がりを体験しないと肯定的な印象になるのは厳しいのかもしれない

長編作品はどこかで失速するし、作品が好みの展開を維持してくれるわけではないからね。ずっと好きでいられる作品の方が珍しい。
そしてウチの国のオタクは自分の好みでなくなった際には作品を攻撃する側にまわりがちだ。

ファンの熱が爆発して好みと作風が合っていた層以外も引き寄せてしまった作品は結果として賛否両論になり、そこから更に終盤のまとめ方も批判されて否定的な評価で語られ、低スコアになってしまうことが多いような?

あるある
最近の作品だと「Ave Mujica」がそうなりそうだが、昔からアイドル系、特に続編はそういう評価になりがち

続編は人気になった前作から更なる期待をしてみている人、前作の評判を聞いて「人気になる作品を最初から追いかけたい」と見始めた人が多数派になるからね
でも日本のアイドルアニメって、シーズンごとにメンバーも作風も変化する、前作と同じようにやってくれることは無いからこっちでは不満が爆発することに

逆に新作アニメが不作だとか作品数自体が少ない時も、普通なら埋もれていたような作品に人が流れ込んだ結果、合わない人まで見て文句が増えて荒れたりする
最近だと「夜のクラゲは泳げない」が国内の規制関係で新番配信が混乱していた時期に何とか配信された作品なのでヘンな荒れ方になった

「ダンガンロンパ」の「3」関連は賛否両論だね
個人的な印象では日本の方が否定的に評価されている節があるのは興味深い

「聲の形」
当時は賛否両論だったし、今では価値観問題とかで叩く評価の方が目に付くけど、アニメとしての演出はとても良いしキャラもストーリーも問題提起や受け手が考えるという意味では良い作品ではある

「シャドウバース」は何かと批判されネタにされてはいるけど、普通に楽しんでいる人はいるし「ちいかわ」をこっちに広めるなど影響力の大きさを感じる部分もかなりある

「ワンダーエッグ・プライオリティ」は今となってはダメな終わり方をする作品といった批判が目立つけど、私にとっては好きな作品ではあるし好意的に語る人は普通にいる

ウチの国は終盤、終わり方の影響が本当に大きいので終わり方に失敗した作品は大体否定的に語られ続けることになる
でも実際はを終わり方がダメでもその作品は嫌いじゃないという人はいるのよね

終わり方に関しては不満が増幅、爆発しやすいよね
「進撃の巨人」とかも良い終わり方とは言えないのは確かだが、ファンは全員あの作品の終わり方が大嫌いみたいな空気で語られるのはどうかと思う
なんだかんだでアニメのクオリティも全体的なストーリーも普通に一流の作品ではある

そういう意味で考えると上の方で出ている「SEED DESTINY」はウチの国だとちょっと珍しい評価の変遷をした作品かもしれない
当初はキャラ人気、MS人気で世代を代表する人気作品だったけど、その後は作品の評価が落ちて行って今ではネタ扱いでまともに評価されない空気すらある



とまぁ、こんな感じで。
近頃の中国オタク界隈での評価も含めてイロイロな話が出ていました。

ちなみに今回のネタを教えてくれた方からは
「中国では終わり方に失敗した作品はとても嫌われます。日本のオタク界隈のようにストーリーがダメでもキャラは良いのでそこを楽しむ、面白かった時期のストーリーで作品を語るというのは珍しいです」

「終わり方、終盤の展開がダメだとされた作品は忘れ去られるならまだ良い方で、一度有名になったことのある作品はずっとダメな作品、駄作として語られ続けることになります……」

などといった話もありました。

今回名前の挙がっていた作品は、中国オタク界隈では否定的な方向で語られがちな作品ですが、何かと記憶に残っている人、自分は嫌いではないという人が出てくる作品ですし、それなりの数の好意的なコメントを拾うこともできるので、
「中国でも人気が高い」
という文脈でどこまで語って良いのか悩むこともありますね。

とりあえず、こんな所で。
例によってツッコミ&情報提供お待ちしております。


中国オタク「評価は微妙だけど実は自分に対する大きな影響、作品の好みや性癖などに影響のあった作品に付いて語ってみないか?」

中国オタク「評価が低い、駄作扱いされているけど自分は好きな作品について語ってみよう」