中国では「無能なキャラや足を引っ張る仲間キャラが日本の比ではなく嫌われる、敵よりもそっちで炎上することが多い」といった話もあるそうですが、ありがたいことにその話や以前の記事
中国オタク「峰不二子が日本のオタクに人気が高い理由がよく分からない。明らかにオタクが嫌う要素ばかりに見えるのだけど……」
などに関連して、ネタのタレコミをいただきましたので今回はそれについてを。
そんな訳で以下に中国のソッチ系のサイトで行われていた
「主人公や敵の強キャラについてくる役立たずなお供キャラの需要」
などといったことに関するやり取りを、例によって私のイイカゲンな訳で紹介させていただきます。
主人公や敵の強キャラについてくる役立たずキャラ、問題を起こす子供キャラの需要ってどこにあるんだろう?
ああいうキャラを好きだという人はほぼいないと思うのだけど……
いわゆるホームズとワトソンみたいな引き立て役、持ち上げる役じゃないの?
ウチの国の伝統で言えば関羽と周倉みたいなものだろう
主人公の近くには細かいことをこなす手下がいる
でも周倉は普通に強いし役立たずなキャラではないと思うが……二次元作品の子供キャラ、場を乱す仲間キャラは主人公にとってマイナスになるやらかしをする、その結果敵よりも嫌われる存在になりがち
ワトソンは足引っ張ったりしないよね。有能な助手や相棒ならまだ分かる。
役に立たないどころか問題を起こすキャラ、嫌われるキャラをなぜ出すのか?
一つの作品だけなら判断ミスだろうけど、少なくない数の作品で似たようなことが行われている
うーむ、ギャップ萌えとか?あとは習慣的にとりあえずキャラのバリエーションを出すために設定してしまうとか
俺TUEEEEEに特化するのは作者にとっては案外勇気がいる
作った作品や幼稚だとか含蓄が無いといった批判を怖がる、或いは自分が作っている作品は現実的で含蓄が無ければいけないと思っている作者は少なくないから
実際はそこまで弱くない、無能ではない、状況や運が悪かったみたいなケースもある
でも長編だと出番の関係でやらかすエピソードも増えるし印象に残ってしまうんだよね
主人公と同じかそれ以上に強いキャラ、有能なキャラと組ませると主人公を引き立てられなくなるからな
二人とも強い、有能な作品もあるけどそういうのは別ジャンルになるし
作劇モデルの一種ではある。かっこ良くて強い、有能なキャラに間抜けなキャラを組み合わせる。それによって強さが更に引き立つしマイナス部分を他に押し付けられる。
しかし現代のネットで作品の討論が行われる、ヘイトが増幅される環境と相性が悪いのも確かだ。
昔ならスルーされていたけど現代は愚かなキャラに対するいら立ち、批判が凄い勢いで増幅されるからね……
キャラデザや見せ方次第では不快にならない、逆に人気になることもある
ただ少年マンガや子供向けアニメだとあまり人気になることはないかな……
魔法少女のマスコットキャラもその一例だし、見せ方と役割の持たせ方次第だろう
役立たずキャラについては分からないが、子供キャラに関しては視聴者を感情移入させる対象としての計算があったとよく言われる
でも実感としてはヒーローやカッコイイ強キャラに感情移入しても、横にいて邪魔になる子供キャラに感情移入する子供はいなかったように思うのだが……
そういうキャラってどこまで需要があったんだろうね?
主人公の言うことを聞かない、反発して問題を起こす、戦いでは足手まといということで私が子供の頃は既に嫌われキャラだったし、ネットを見てもそういうキャラは嫌われがちだが
ああいったキャラには主人公や敵の人気強キャラの外付けスピーカー、外付けイベント発生装置という役割がある
ただその役割に徹して不快ではないタイプのキャラは珍しいのも確かだ
ヒーローの足を引っ張る、出番を削るというのは観客にとっては結構なマイナスになるということを見過ごした結果批判が出た作品とキャラも少なくない
主人公を戦いや謎解きだけに集中させるのが役割だし、いないと困る存在ではある
しかし作品を見ていると話しの焦点になる戦いや謎解き以外の必要性があまり見えてこないことも多いので「いらない」「なぜ出した」みたいになりがち
ギャグ担当という役割もあるね
それにヒーローや敵の人気キャラが強過ぎる、シリアスばかりだと話を作り難い。特に長編作品は強いだけではキャラが薄くなってしまうし、失敗した際に発生するヘイトが主人公に直撃してキャラ人気や作品評価が落ちてしまうこともある。
無能な見方はそういったリスクを緩和する効果もある。
不快に感じさせるのはギャグ描写、イベント発生の流れを制作サイドが失敗しているからというのもあるかと
子供向けだからと雑にやっている、制作側の感覚が古びていて若い世代、その時代の子供の感覚とズレているという場合もあると思われる
これはテンプレとしては中世の騎士と従者から来ている組合せだよ
昔から武装した主人に付き従って雑用、荷物持ちをする存在がいる。
いわゆるドン・キホーテとサンチョみたいなものだろうな
騎士の場合は従者、日本の武士の場合は中間と言ったかな?
地位、身分が下の存在だからアニメやマンガではそのまま使えないので部下、子供などにそういった役割をあてることになるんだよ
ああいうキャラは元々嫌われるのが前提で出していることも多い
主人公がピンチに陥る原因を作るのも大事な役割だ
見ている側ではなく話を作る側にとって需要があるんだよね
話を動かす原因を作る役割として使いやすいから存在し続けている
雑用担当の部分に関しては人気キャラに負担させたくない悪い部分、交渉や騙し合いの役目を負担させる汚れ役というのもあると思われる
同意する
ここで議論されるようなキャラで上手くいった方のキャラの中には他のキャラとの交流や格を下げそうな交渉、ヘイトタンクを担当させ強キャラの方を超然としたキャラにしているケースだろう
「犬夜叉」の殺生丸と邪見はその形で上手くいったる方だし、古い作品だと例えば「北斗の拳」のケンシロウとバットも作中ではそういう役割分担の時があった
「犬夜叉」の邪見も「北斗の拳」のバットもそういう役に立つときが無いわけじゃないけど、個人的には大体はこいつの出番を作るくらいなら別のキャラの活躍を見たいという方が多かった
話を作るとか尺を稼ぎたいといった制作側の都合の方が大きい気がする
そもそも子供の時ってヒーローがずっと画面に出ている方が喜ぶからな
制作側が実際の子供の感覚とズレていたケースも少なくないのだろう
解説や驚愕のリアクションをする観客は必要だから……戦うだけ、技を出すだけではダメなんだよ
俺は人気よりも使いやすさというのが主な理由だと思う
イベントの導入としては非常に便利なのは間違いないし、だから昔から使われている
そういうキャラが問題を起こす、危機に陥ったのを主人公がカッコよく解決するのが古代の伝説から続くテンプレだ
良いこと思い付いた、このサブキャラの方を強キャラにして主人公にしたら面白くなるんじゃないか!?
主人の目的によって問題にぶつかる、イベント発生される側にすれば行動原理も簡単になる。西へ聖典をとりに行くとか長い話に出来て使いやすそう!
それはいいな、ギャグ担当が足りないいから豚っぽいキャラもサブキャラに追加しよう!
そして結局は話の都合でヘイトを稼ぐ展開が増えていくと……
無能な部下キャラ、仲間が許容される理由としては主人公に対する忠誠のアピールというのもあるから、ある種の上下関係があった方が良いように思えるな
もちろんストーリー本体の出来の方がはるかに重要だけど、私は気分よく見ていられるように娯楽作品にはキャラのヘイト管理にも気を配ってほしいとは考えてしまうんだよね
このモデルの分析に関して、日本は昔兄弟が多いのが普通だったので視聴者の子供は感情移入するのが活躍するカッコイイ主人公、役立たずな子供キャラは普段子守を押し付けられている弟や妹だったから共感された、その後少子化に伴って兄弟のいる子供が減って共感が得られなくなって消えていったという話をみたこともあるな
とまぁ、こんな感じで。
中国オタク界隈の認識も含めてイロイロな話が出ていました。
ちなみに今回のネタを教えてくれた方からは
「中国のオタクは無能なキャラもですが、未熟な子供キャラも嫌います。これは現実で熊孩子などと呼ばれるクソガキを目にする、実際に被害を受けた経験のある人が多いのも原因の一つでしょう。例えば日本では通じないでしょうが『小学生』というのが中国では効果のある罵倒になっています」
などといった話もありました。
特定のタイプのキャラが「好まれない」「嫌われる」という話に関してはその原因となる要素や受け止め方に関して日中でちょっとした違いがあることも珍しくありませんし、調べられそうな所があれば調べてみたくなりますね。
とりあえず、こんな所で。
例によってツッコミ&情報提供お待ちしております。
中国オタク「峰不二子が日本のオタクに人気が高い理由がよく分からない。明らかにオタクが嫌う要素ばかりに見えるのだけど……」
などに関連して、ネタのタレコミをいただきましたので今回はそれについてを。
そんな訳で以下に中国のソッチ系のサイトで行われていた
「主人公や敵の強キャラについてくる役立たずなお供キャラの需要」
などといったことに関するやり取りを、例によって私のイイカゲンな訳で紹介させていただきます。
主人公や敵の強キャラについてくる役立たずキャラ、問題を起こす子供キャラの需要ってどこにあるんだろう?
ああいうキャラを好きだという人はほぼいないと思うのだけど……
いわゆるホームズとワトソンみたいな引き立て役、持ち上げる役じゃないの?
ウチの国の伝統で言えば関羽と周倉みたいなものだろう
主人公の近くには細かいことをこなす手下がいる
でも周倉は普通に強いし役立たずなキャラではないと思うが……二次元作品の子供キャラ、場を乱す仲間キャラは主人公にとってマイナスになるやらかしをする、その結果敵よりも嫌われる存在になりがち
ワトソンは足引っ張ったりしないよね。有能な助手や相棒ならまだ分かる。
役に立たないどころか問題を起こすキャラ、嫌われるキャラをなぜ出すのか?
一つの作品だけなら判断ミスだろうけど、少なくない数の作品で似たようなことが行われている
うーむ、ギャップ萌えとか?あとは習慣的にとりあえずキャラのバリエーションを出すために設定してしまうとか
俺TUEEEEEに特化するのは作者にとっては案外勇気がいる
作った作品や幼稚だとか含蓄が無いといった批判を怖がる、或いは自分が作っている作品は現実的で含蓄が無ければいけないと思っている作者は少なくないから
実際はそこまで弱くない、無能ではない、状況や運が悪かったみたいなケースもある
でも長編だと出番の関係でやらかすエピソードも増えるし印象に残ってしまうんだよね
主人公と同じかそれ以上に強いキャラ、有能なキャラと組ませると主人公を引き立てられなくなるからな
二人とも強い、有能な作品もあるけどそういうのは別ジャンルになるし
作劇モデルの一種ではある。かっこ良くて強い、有能なキャラに間抜けなキャラを組み合わせる。それによって強さが更に引き立つしマイナス部分を他に押し付けられる。
しかし現代のネットで作品の討論が行われる、ヘイトが増幅される環境と相性が悪いのも確かだ。
昔ならスルーされていたけど現代は愚かなキャラに対するいら立ち、批判が凄い勢いで増幅されるからね……
キャラデザや見せ方次第では不快にならない、逆に人気になることもある
ただ少年マンガや子供向けアニメだとあまり人気になることはないかな……
魔法少女のマスコットキャラもその一例だし、見せ方と役割の持たせ方次第だろう
役立たずキャラについては分からないが、子供キャラに関しては視聴者を感情移入させる対象としての計算があったとよく言われる
でも実感としてはヒーローやカッコイイ強キャラに感情移入しても、横にいて邪魔になる子供キャラに感情移入する子供はいなかったように思うのだが……
そういうキャラってどこまで需要があったんだろうね?
主人公の言うことを聞かない、反発して問題を起こす、戦いでは足手まといということで私が子供の頃は既に嫌われキャラだったし、ネットを見てもそういうキャラは嫌われがちだが
ああいったキャラには主人公や敵の人気強キャラの外付けスピーカー、外付けイベント発生装置という役割がある
ただその役割に徹して不快ではないタイプのキャラは珍しいのも確かだ
ヒーローの足を引っ張る、出番を削るというのは観客にとっては結構なマイナスになるということを見過ごした結果批判が出た作品とキャラも少なくない
主人公を戦いや謎解きだけに集中させるのが役割だし、いないと困る存在ではある
しかし作品を見ていると話しの焦点になる戦いや謎解き以外の必要性があまり見えてこないことも多いので「いらない」「なぜ出した」みたいになりがち
ギャグ担当という役割もあるね
それにヒーローや敵の人気キャラが強過ぎる、シリアスばかりだと話を作り難い。特に長編作品は強いだけではキャラが薄くなってしまうし、失敗した際に発生するヘイトが主人公に直撃してキャラ人気や作品評価が落ちてしまうこともある。
無能な見方はそういったリスクを緩和する効果もある。
不快に感じさせるのはギャグ描写、イベント発生の流れを制作サイドが失敗しているからというのもあるかと
子供向けだからと雑にやっている、制作側の感覚が古びていて若い世代、その時代の子供の感覚とズレているという場合もあると思われる
これはテンプレとしては中世の騎士と従者から来ている組合せだよ
昔から武装した主人に付き従って雑用、荷物持ちをする存在がいる。
いわゆるドン・キホーテとサンチョみたいなものだろうな
騎士の場合は従者、日本の武士の場合は中間と言ったかな?
地位、身分が下の存在だからアニメやマンガではそのまま使えないので部下、子供などにそういった役割をあてることになるんだよ
ああいうキャラは元々嫌われるのが前提で出していることも多い
主人公がピンチに陥る原因を作るのも大事な役割だ
見ている側ではなく話を作る側にとって需要があるんだよね
話を動かす原因を作る役割として使いやすいから存在し続けている
雑用担当の部分に関しては人気キャラに負担させたくない悪い部分、交渉や騙し合いの役目を負担させる汚れ役というのもあると思われる
同意する
ここで議論されるようなキャラで上手くいった方のキャラの中には他のキャラとの交流や格を下げそうな交渉、ヘイトタンクを担当させ強キャラの方を超然としたキャラにしているケースだろう
「犬夜叉」の殺生丸と邪見はその形で上手くいったる方だし、古い作品だと例えば「北斗の拳」のケンシロウとバットも作中ではそういう役割分担の時があった
「犬夜叉」の邪見も「北斗の拳」のバットもそういう役に立つときが無いわけじゃないけど、個人的には大体はこいつの出番を作るくらいなら別のキャラの活躍を見たいという方が多かった
話を作るとか尺を稼ぎたいといった制作側の都合の方が大きい気がする
そもそも子供の時ってヒーローがずっと画面に出ている方が喜ぶからな
制作側が実際の子供の感覚とズレていたケースも少なくないのだろう
解説や驚愕のリアクションをする観客は必要だから……戦うだけ、技を出すだけではダメなんだよ
俺は人気よりも使いやすさというのが主な理由だと思う
イベントの導入としては非常に便利なのは間違いないし、だから昔から使われている
そういうキャラが問題を起こす、危機に陥ったのを主人公がカッコよく解決するのが古代の伝説から続くテンプレだ
良いこと思い付いた、このサブキャラの方を強キャラにして主人公にしたら面白くなるんじゃないか!?
主人の目的によって問題にぶつかる、イベント発生される側にすれば行動原理も簡単になる。西へ聖典をとりに行くとか長い話に出来て使いやすそう!
それはいいな、ギャグ担当が足りないいから豚っぽいキャラもサブキャラに追加しよう!
そして結局は話の都合でヘイトを稼ぐ展開が増えていくと……
無能な部下キャラ、仲間が許容される理由としては主人公に対する忠誠のアピールというのもあるから、ある種の上下関係があった方が良いように思えるな
もちろんストーリー本体の出来の方がはるかに重要だけど、私は気分よく見ていられるように娯楽作品にはキャラのヘイト管理にも気を配ってほしいとは考えてしまうんだよね
このモデルの分析に関して、日本は昔兄弟が多いのが普通だったので視聴者の子供は感情移入するのが活躍するカッコイイ主人公、役立たずな子供キャラは普段子守を押し付けられている弟や妹だったから共感された、その後少子化に伴って兄弟のいる子供が減って共感が得られなくなって消えていったという話をみたこともあるな
とまぁ、こんな感じで。
中国オタク界隈の認識も含めてイロイロな話が出ていました。
ちなみに今回のネタを教えてくれた方からは
「中国のオタクは無能なキャラもですが、未熟な子供キャラも嫌います。これは現実で熊孩子などと呼ばれるクソガキを目にする、実際に被害を受けた経験のある人が多いのも原因の一つでしょう。例えば日本では通じないでしょうが『小学生』というのが中国では効果のある罵倒になっています」
などといった話もありました。
特定のタイプのキャラが「好まれない」「嫌われる」という話に関してはその原因となる要素や受け止め方に関して日中でちょっとした違いがあることも珍しくありませんし、調べられそうな所があれば調べてみたくなりますね。
とりあえず、こんな所で。
例によってツッコミ&情報提供お待ちしております。
〉ああいうキャラを好きだという人はほぼいないと思うのだけど……
〉イベントの導入としては非常に便利なのは間違いないし、だから昔から使われている
〉そういうキャラが問題を起こす、危機に陥ったのを主人公がカッコよく解決するのが古代の伝説から続くテンプレだ
〉見ている側ではなく話を作る側にとって需要があるんだよね
〉話を動かす原因を作る役割として使いやすいから存在し続けている
〉雑用担当の部分に関しては人気キャラに負担させたくない悪い部分、交渉や騙し合いの役目を負担させる汚れ役というのもあると思われる
「水戸黄門」のうっかり八兵衛が、まさにそれ